JP4743648B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機、スロットマシーン等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種であるパチンコ機としては、普通図柄表示部と特別図柄表示部とが設けられており、遊技球が所定の領域を通過、あるいは所定の入賞口に入賞することにより普通図柄表示部の図柄が変動を開始し、所定時間後に普通図柄表示部に「当たり図柄」が表示された場合に普通電動役物が開成し、開成中あるいは閉成中の普通電動役物に遊技球が入賞することにより特別図柄表示部の特別図柄が変動を開始し、変動後に図柄表示部に新たな特別図柄が表示されるとともに、「抽選」を実行し、「抽選」の結果、「大当たり」となった場合には、特別図柄の変動後に特別図柄表示部に「大当たり図柄」が表示され、遊技者にとって有利な「大当たり状態」を生起させるもの(いわゆる普通電動役物付き第1種パチンコ機、以下、単に第1種パチンコ機という)が知られている。一般の第1種パチンコ機は、遊技状態が「大当たり状態」以外の「通常状態」である場合には、遊技球が徐々に減少するように設計されているが、特別図柄表示部に特定の「大当たり図柄」が表示された場合に、「大当たり状態」の終了後に「高確率状態」を生起させ、普通図柄の変動開始から停止表示までの時間(図柄変動時間)を短縮したり、「大当たり」が生起する確率を増大させたり、普通電動役物の開成時間を長くしたりすることによって、普通電動役物を頻繁に開成させて遊技球を入賞し易くし、遊技球の減少が穏やかになるように(あるいは遊技球がほとんど減少しないように)設計したもの(たとえば特許文献1)もある。かかるパチンコ機においては、「高確率状態」の生起中は、新たな遊技球をほとんど消費することなく次回の「大当たり」を狙うことができるので遊技者にとって非常に有利である。また、「高確率状態」を生起させるパチンコ機の中には、「高確率状態」の期間を、特別図柄が設定回数だけ変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに限定しているものもある。
特開平9−215828号公報
しかしながら、上記従来のパチンコ機は、特別図柄表示部に特定の「大当たり図柄」が表示された場合に、「大当たり状態」の終了後に生起する「高確率状態」の期間が常に一定であるため、遊技内容に新鮮味がなく、遊技者に飽きられることがある。
本発明の目的は、上記の課題を解消し、遊技内容が新鮮で趣向性が高く、遊技者がいつまでも興味を持って遊技することが可能なパチンコ機を提供することにある。
かかる本発明の構成のうち、請求項1に記載された発明の構成は、複数の特別図柄を表示可能な特別図柄表示部と、複数の普通図柄を表示可能な普通図柄表示部と、普通電動役物とを有しており、所定条件の充足により、普通図柄表示部に表示された普通図柄が変動した後に停止表示となり、停止表示となった普通図柄が当たり図柄である場合に、普通電動役物が所定時間だけ開成する一方、普通電動役物に遊技媒体が入賞することにより、特別図柄表示部に表示された特別図柄が変動し、新たな特別図柄が表示されるとともに、抽選を実行し、抽選の結果、大当たりとなった場合には、特別図柄の変動後に特別図柄表示部に大当たり図柄が表示され、遊技者にとって有利な大当たり状態が生起し、かつ、抽選の結果、大当たりのうちの特定大当たりであった場合には、特別図柄表示部に特定の大当たり図柄が表示され、大当たり状態が終了した後に、特別図柄が設定回数だけ変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまで、普通図柄の変動時間を短縮する作動、抽選において大当たりとなる確率を増大させる作動、普通電動役物の開成時間を長くする作動のうちの少なくとも一つを実行する特定遊技状態が生起する遊技機であって、抽選の結果が特定大当たりであると加算する一方、特定大当たりでない大当たりであると数値をクリアするカウント手段を設け、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合には、大当たり状態が終了した後に、カウント手段の数値にもとづいて算出された設定回数であって、前回の特定遊技状態における設定回数と異なる設定回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまで、特定遊技状態が生起することを特徴とする。
請求項2に記載された発明の構成は、請求項1に記載された発明において、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合に、大当たり状態終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より多くの回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限されることにある。
請求項3に記載された発明の構成は、請求項1に記載された発明において、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示される作動を、所定回数連続して繰り返した場合には、大当たり状態の終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より少ない回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限されることにある。
請求項1に記載された遊技機は、抽選の結果が特定大当たりであると加算する一方、特定大当たりでない大当たりであると数値をクリアするカウント手段を設け、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合には、大当たり状態が終了した後に、カウント手段の数値にもとづいて算出された設定回数であって、前回の特定遊技状態における設定回数と異なる設定回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまで、特定遊技状態が生起するものであるため、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示される作動を連続して繰り返した場合には、次回に生起する特定遊技状態の遊技者にとっての有利度合いが、前回生起した特定遊技状態の遊技者にとっての有利度合いと異なるものとなる。したがって、趣向性が高く、遊技者を飽きさせたりしない。
請求項2に記載された遊技機は、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合に、大当たり状態終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より多くの回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に特別図柄表示部に再度大当たり図柄が表示されるまでに制限されるものであるため、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示される作動を連続して繰り返した場合には、次回に生起する特定遊技状態の方が、前回生起した特定遊技状態よりも遊技者にとって有利である。したがって、きわめて趣向性が高く、決して遊技者を飽きさせたりしない。
請求項3に記載された遊技機は、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示される作動を、所定回数連続して繰り返した場合には、大当たり状態の終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より少ない回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限されるため、特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定の大当たり図柄が表示される作動を所定回数連続して繰り返した場合には、大当たり状態の終了後に生起する特定遊技状態中に大当たりが生起しにくい。したがって、遊技者にとって有利な大当たり状態と特定遊技状態とが際限なく連続的に繰り返される事態が起こりにくいので、パチンコホールでの出球調整が容易である。
パチンコ機の正面を示す説明図である。 大入賞口を示す説明図である。 パチンコ機の制御機構を示す説明図である。 bカウンタの数値と対応した「はずれ図柄」を示す説明図である。 d〜fカウンタの値と対応した左図柄・右図柄・中図柄を示す説明図である。 パチンコ機の作動内容を示すフローチャートである。 「特定大当たり」の連続生起回数と「期間制限変動回数」との関係を示すテーブルである。 iカウンタの数値と対応した「期間制限変動回数」を示すテーブルである。 パチンコ機の作動内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の遊技機の一実施形態であるパチンコ機について、図面に基いて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、実施例1のパチンコ機1aの正面を示したものであり、パチンコ機1aの正面の中央よりやや上方には略円形の遊技領域2が設けられている。そして、遊技領域2の下方には、供給皿14と貯留皿16とが上下に連設されており、貯留皿16の右サイドには、発射ハンドル15が突設されている。また、遊技領域2の中央上部には、特別図柄表示部3が設けられている。特別図柄表示部3は、1枚の液晶板によって形成されており、液晶画面中の左表示部位10、右表示部位11、中表示部位12の各表示部位に、一桁の数字や一文字のアルファベット等(たとえば、「0」〜「9」、「A」〜「E」)の所定種類の特別図柄を表示することができるようになっている。さらに、特別図柄表示部3の上方には、メモリーランプ41,41・・が設けられており、特別図柄表示部3の下方には、チューリップ形状の普通電動役物(図柄始動口)4が設けられている。
また、普通電動役物4の左右両サイドには、それぞれ、変動入賞領域であるゲート5,5が設けられており、普通電動役物4の下側には、扉が前方へ開閉する形状の大入賞口7が設置されている。図2は、大入賞口7を拡大して示したものであり、大入賞口7の内部には載置部6が設けられており、開成中にその載置部6に1個の遊技球を載置できるようになっている(なお、載置部6は、大入賞口が開成した場合に遊技球が載置され易い構造になっている)。そして、載置部6に遊技球が載置された状態で扉が閉成した場合には、載置部6に載置されている遊技球が大入賞口7の後方に設けられた特定領域(図示せず)を通過するようになっている。また、大入賞口7の扉の下側には、普通図柄表示部9が設けられている。普通図柄表示部9は、7セグメントのLED板によって形成されており、そのLED板に、一桁の数字や記号等の所定種類の普通図柄を表示することができるようになっている。加えて、図1に示されるように、遊技領域2内部の両サイドには、複数のLEDを内蔵したサイドランプ39,39が設置されている。なお、遊技領域2には、それらの他にも種々の入賞口、小型ランプ8,8・・、風車、および多数の障害釘等が設けられている。また、ゲート5,5、および普通電動役物4、大入賞口7等の入賞口の内部には、遊技球の入賞を検出する遊技球検出装置40(図3参照)が設けられている。
一方、パチンコ機1aには、普通図柄の「当たり」を決定するaカウンタ、普通図柄の「はずれ図柄」を決定するbカウンタ、「大当たり」の生起を決定するcカウンタ、特別図柄表示部3の各表示部位10〜12に表示する図柄(左図柄・右図柄・中図柄)を決定するd〜fカウンタ等のループカウンタが内蔵されている。また、後述する「高確率状態」の発生を制限するiカウンタ、「高確率状態」の期間を制限するjカウンタ等も内蔵されている。
各ループカウンタは、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウント(最大値の次には最小値に戻る)するようになっており、aカウンタは、0〜99(100通り)の間を、bカウンタは、0,1(2通り)の間を、cカウンタは、0〜310(311通り)の間を、dカウンタは、0〜14(15通り)の間を、それぞれループカウントするようになっている。さらに、eカウンタは、0〜14(15通り)の間を、dカウンタの数値が14から0になる毎に(すなわち、15割込のうちに)1ずつ加算しながらループカウントするようになっており、fカウンタは、0〜14(15通り)の間を、eカウンタが14から0になる毎に(すなわち、225割込のうちに)1ずつ加算しながらループカウントするようになっている。
図3は、パチンコ機1aの制御機構を示したものである。パチンコ機1aには、メイン制御装置17、図柄変動制御装置18、効果音制御装置19、ランプ制御装置20が設けられている。メイン制御装置17には、メインCPU21、記憶手段であるROM22・RAM23、タイマ(図示せず)等が設けられている。また、メイン制御装置17は、インターフェイス24を介して、普通図柄表示部9、遊技球検出装置40、各種入賞口を開閉作動させるためのソレノイド等の作動装置44、メモリーランプ41等が接続されている。一方、図柄変動制御装置18は、内蔵された図柄表示CPU25が、メイン制御装置17のメインCPU21と接続されているとともに、調整回路、インターフェイスを介して、特別図柄表示部3の液晶画面と接続されている。また、効果音制御装置19は、内蔵された効果音CPU30が、メイン制御装置17のメインCPU21と接続されているとともに、インターフェイスを介して、スピーカ13と接続されている。さらに、ランプ制御装置20は、内蔵された電飾CPU34が、メイン制御装置17のメインCPU21と接続されているとともに、インターフェイスを介して、小型ランプ8,8・・、サイドランプ39,39等と接続されている。なお、メイン制御装置17内のROM22には、図4の如きbカウンタの数値と対応した「はずれ図柄」、図5の如きd〜fカウンタの数値と対応した左図柄・右図柄・中図柄等が記録されている。
以下、パチンコ機1aの作動内容について説明する。
遊技者等によって発射ハンドル15が回動操作された場合には、発射装置(図示せず)によって、遊技球が遊技領域2に打ち込まれる。打ち込まれた遊技球が各種入賞口に入賞した場合には、賞品球として、所定数の遊技球が、遊技球払出装置(図示せず)によって払い出される。また、遊技領域2に打ち込まれた遊技球が、ゲート5を通過した場合には、普通図柄表示部9に表示された普通図柄が変動を開始すると同時に、通過した瞬間に、aカウンタが、ループカウントしている数値の中から1つの数値を選択する。さらに、普通図柄の変動開始と同時に、「当たり判定」が行われ、aカウンタによって選択された数値が何であるか判断される。そして、aカウンタによって選択された数値が所定の10通りの数値であると判断された場合には「当たり」となり、その他の場合(90通り)には「はずれ」となる(すなわち、「当たり」となる確率は10/100である)。「当たり」となった場合には、普通図柄の変動開始から所定時間(たとえば、約29秒)後に、普通図柄表示部9に所定の「当たり図柄」(たとえば、「7」)が表示されるとともに、普通電動役物4が所定時間(たとえば、約0.5秒間)開成する。なお、普通電動役物4は、閉成時においても、遊技球が入賞可能になっている。また、「はずれ」と判定された場合には、遊技球が普通電動役物4に入賞した瞬間に、bカウンタが選択した数値に対応した「はずれ図柄」(図4参照)が、新たな普通図柄として、普通図柄の変動開始から所定時間(たとえば、約29秒)後に、普通図柄表示部9に表示される。なお、普通図柄の変動中、または普通電動役物4の開成中に遊技球がゲート5を通過したときは、次回以降に普通図柄を変動させる「始動記憶」として最高4個まで記憶される。
一方、特別図柄表示部3の各表示部位10〜12に表示された左図柄・右図柄・中図柄は、電源投入時においては、それぞれ、所定の図柄(「0」、「2」、「1」)になっているが、開成中あるいは閉成中の普通電動役物4に遊技球が入賞した場合には、その入賞が普通電動役物4に内蔵された遊技球検出装置40により検出され、メイン制御装置17から特別図柄表示部3に「図柄変動開始コマンド」が送信されることによって、変動を開始する。各特別図柄の変動は、特別図柄表示部3の液晶画面中の各表示部位10〜12において、一桁の数字や一文字のアルファベット等の所定種類の図柄が上から下へスクロールする動画を表示することによって行われる。なお、特別図柄の変動中あるいは後述する「大当たり状態」中に遊技球が普通電動役物4に入賞したときは、次回以降に特別図柄を変動させる「変動記憶」として最高4個まで記憶され、その個数だけメモリーランプ41,41・・が点灯する。
また、普通電動役物4に入賞した遊技球が遊技球検出装置40によって検出された瞬間に、c〜fカウンタが、それぞれ、ループカウントしている数値の中から1つの数値を選択する(以下、普通電動役物4に入賞した遊技球が遊技球検出装置40によって検出された瞬間におけるループカウンタ(c〜fカウンタ)による数値の選択を「抽選」という)。そして、「抽選」が行われた後、各特別図柄が変動を開始した後には、「大当たり判定」が実行され、cカウンタが所定の「大当たり数値」(たとえば、“7”)を選択したと判断された場合には、「大当たり」となり、「大当たり数値」以外の数値を選択したと判断された場合には、「はずれ」となる。したがって、1回の「抽選」における「大当たり」の生起確率は、1/311である。なお、「抽選」において、cカウンタが「大当たり数値」を選択し、かつdカウンタが所定の「特定数値」(たとえば、“1”,“3”,“5”,“7”,“10”)を選択したと判断された場合には、「特定大当たり」となり、「抽選」において、cカウンタが「大当たり数値」を選択し、かつdカウンタが「特定数値」以外の「非特定数値」を選択したと判断された場合には、「非特定大当たり」となる。
そして、「大当たり」が生起した場合には、特別図柄表示部3に「大当たり図柄」が表示される。かかる「大当たり図柄」の表示は、まず、「抽選」においてdカウンタが選択した数値に対応した図柄(図5参照)を、左表示部位10、右表示部位11に表示する。したがって、特別図柄表示部3には、左図柄、右図柄が同一の「リーチ図柄」(「1,1」、「A,A」等)が表示される。しかる後、「リーチ動作」が実行され、中表示部位12において未だ変動中の中図柄が、キャラクターの動画に伴って、高速で変動した後に低速で変動する。そして、「リーチ動作」の後には、変動している中図柄が、「抽選」時にdカウンタが選択した数値に対応した図柄(図5参照)として停止する。したがって、特別図柄表示部3には、左図柄、右図柄、中図柄が同一の「大当たり図柄」(「1,1,1」、「A,A,A」等)が表示される。
そして、「大当たり図柄」が表示された場合(すなわち、停止表示となった図柄が「大当たり図柄」である場合)には、遊技者にとって有利な特別遊技状態である「大当たり状態」が生起する。「大当たり状態」が生起すると、サイドランプ39,39等が点滅し、効果音が発生して、雰囲気が盛り上げられる。また、「大当たり状態」が生起すると、大入賞口7が、所定時間(たとえば、約25秒)、あるいは所定個数(たとえば、9個)の遊技球の入賞を検出するまで開成する。さらに、大入賞口7の開成中に載置部6に遊技球が載置された場合には、一旦大入賞口7が閉成してから所定時間(たとえば、約2秒)後に再度開成する(すなわち、大入賞口7の開成時に遊技球が載置部6に載置されると大入賞口7は断続的に開成動作を繰り返す)。また、1回の「大当たり状態」において、大入賞口7は、最高15回まで断続的に開成するようになっている(以下、大入賞口7が断続的な開成を繰り返す最高回数を「最高開成回数」という)。
一方、「はずれ」と判定された場合は、図柄変動を行った後、記憶されているdカウンタ、eカウンタ、fカウンタの値に対応した図柄(図5参照)を、それぞれ、その回の停止図柄(表示図柄)として、特別図柄表示部3の右表示部位10、左表示部位11、中表示部位12に確定表示する。ただし、記憶されているdカウンタ、eカウンタ、fカウンタの値が「大当たり図柄」に相当するものである場合には、fカウンタのみ記憶された値から1を減算し、その値に対応した図柄を表示するようにする(したがって、たとえば、「はずれ」と判定された場合であって、dカウンタ=1,eカウンタ=1,fカウンタ=1と記憶されている場合には、左図柄、右図柄、中図柄として特別図柄表示部3に「2,2,0」の「はずれ図柄」が表示される)。
一方、「特定大当たり」となった場合(すなわち、「抽選」においてdカウンタが「特定数値」を選択した場合)には、特別図柄表示部3に特定の「大当たり図柄」(たとえば、「1,1,1」、「3,3,3」、「5,5,5」、「7,7,7」、「A,A,A」、以下、「特定大当たり図柄」という)が表示されるとともに、図6の如きフローチャートにしたがって、「高確率状態発生プログラムA」が実行され、「大当たり状態」終了後に、遊技者にとって有利な「特定遊技状態」である「高確率状態」が生起する。
「高確率状態発生プログラムA」においては、まず、ステップ(以下、単にSで示す)1で、「特定大当たり」となったか否か判断される。そして、S1で「YES」と判断された場合には、S2で、iカウンタの数値に“1”が加算される(なお、パチンコ機1aへの電源投入時には、iカウンタの数値は“0”になっている)。さらに、S3が実行され、jカウンタの数値が、(iカウンタの数値−1)×30+20に設定される(なお、パチンコ機1aへの電源投入時には、jカウンタの数値は“0”になっている)。しかる後に、S4で、「高確率状態」が生起する。
一方、S1で「NO」と判断された場合(すなわち、「非特定大当たり」となったと判断された場合)には、S5で、iカウンタの数値が“0”に設定され、「高確率状態」が生起することなく、再度S1が繰り返される。したがって、「高確率状態」の発生は、iカウンタによって制限される。
「高確率状態」が生起した場合には、サイドランプ39,39等が「大当たり状態」時とは異なる態様で点滅し、かかる事態が周囲に報知される。「高確率状態」においては、普通図柄の「当たり判定」において、判定データ(aカウンタの数値)が、所定の97通りの数値(たとえば、“3”〜“99”)である場合に、「当たり」と判定される。このため、「当たり」の生起確率は97/100に増大する。したがって、普通電動役物4が頻繁に開成するようになり、遊技球が高い頻度で普通電動役物4に入賞する。それゆえ、特別図柄の変動回数も増大する。さらに、「高確率状態」においては、「抽選」時に、cカウンタが所定の15通りの数値を選択した場合に、「大当たり」と判定される。このため、「大当たり」の生起確率は15/311に増大する。また、特別図柄の変動時間の平均値が短くなり、単位時間当たりの特別図柄の変動回数も増大する。したがって、「高確率状態」の生起中、遊技者は、多くの賞品球を獲得することができ、ほとんど遊技球を消費しない。その上、短期間のうちにきわめて高い確率で「大当たり」を生起させ得る。
また、「高確率状態」においては、特別図柄が変動を開始する毎に、jカウンタの数値が“1”ずつ減算される。そして、jカウンタの数値が“0”となった時点で「高確率状態」が終了する。したがって、「高確率状態」の期間は、jカウンタによって制限される。なお、jカウンタの数値が“0”以外の数値であっても、再度、「抽選」においてcカウンタが「大当たり数値」を選択し、「大当たり状態」が生起した場合には、「高確率状態」は終了する(すなわち、「高確率状態」の期間は、jカウンタの数値だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に「大当たり状態」が生起するまでに制限される)。なお、普通図柄および特別図柄の変動時間は、変動を開始する時点で「高確率状態」であれば、通常より短時間となる。
上記の如き「高確率状態発生プログラムA」にしたがって「高確率状態」が発生するため、パチンコ機1aにおいては、「高確率状態」中に再度「特定大当たり」となった場合(特別図柄表示部3に再度「特定大当たり図柄」が表示された場合)には、「大当たり状態」が終了した後に、前回の「高確率状態」における設定回数より30回多い回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に特別図柄表示部3に再度「大当たり図柄」が表示されるまで、「高確率状態」が生起することになる。なお、パチンコ機1aにおける「特定大当たり」の連続生起回数と「特定大当たり」により生起する「高確率状態」の期間を制限する特別図柄の変動回数(以下、「期間制限変動回数」という)との関係を図7に示す。
パチンコ機1aは、上記の如く作動するため、「高確率状態」中に特別図柄表示部3に再度「特定大当たり図柄」が表示される作動を連続して繰り返した場合には、次回に生起する「高確率状態」の方が、前回生起した「高確率状態」よりも遊技者にとって有利なものとなる。したがって、パチンコ機1aは、非常に趣向性が高く、遊技者を飽きさせたりしない。
[実施例2]
実施例2のパチンコ機1bの構成は、実施例1のパチンコ機1aと略同様であるが、パチンコ機1aは、パチンコ機1bと異なり、「非特定大当たり」となった場合における「大当たり状態」中の大入賞口7の「最高開成回数」が、4回に設定されている(すなわち、「非特定大当たり」となった場合には、「大当たり状態」中に、大入賞口7が、最高4回しか開成しないようになっている)。なお、「特定大当たり」となった場合における「大当たり状態」中の大入賞口7の「最高開成回数」は、パチンコ機1aと同様に、15回である。
また、パチンコ機1bは、メイン制御装置17内のROM22に、図8の如きiカウンタの数値と対応した「期間制限変動回数」(すなわち、「高確率状態」の期間を制限する特別図柄の変動回数)が記録されており、「特定大当たり」となった場合に、図9の如きフローチャートにしたがって、「高確率状態発生プログラムB」を実行するようになっている。
「高確率状態発生プログラムB」においては、まず、S1で、「特定大当たり」が生起したか否か判断される。そして、S1で「YES」と判断された場合には、S2で、iカウンタの数値に“1”が加算される。しかる後、S3が実行され、iカウンタの数値が“10”以下であるか否か(すなわち、「特定大当たり」の連続生起回数が9回以下であるか否か)判断される。そして、「YES」と判断された場合には、S4で、iカウンタの数値に対応した「期間制限変動回数」(図8参照)が、ROM22から呼び出され、続くS5で、jカウンタの数値が、呼び出された「期間制限変動回数」に設定される。しかる後、S6が実行され、「高確率状態」が生起する。
一方、S1で「NO」と判断された場合(すなわち、「非特定大当たり」となったと判断された場合)には、S9で、iカウンタの数値が“0”に設定され、「高確率状態」が生起することなく、再度S1が繰り返される。
また、S3で「NO」と判断された場合(すなわち、「特定大当たり」の連続生起回数が10回であると判断された場合)には、S7で、iカウンタの数値が“0”に設定された後に、S8で、jカウンタの数値が“4”に設定され、しかる後に、S6で、「高確率状態」が生起するようになっている。なお、「特定大当たり」の連続生起回数が10回であると判断された場合には、「抽選」においてcカウンタが「大当たり数値」を選択し、かつdカウンタが「特定数値」を選択した場合でも、特別図柄表示部3に「特定大当たり図柄」が表示されず、「非特定大当たり図柄」が表示される。なお、「大当たり状態」、「高確率状態」におけるパチンコ機1bの作動内容は、パチンコ機1aの作動内容と同じである。
上記の如き「高確率状態発生プログラムB」にしたがって「高確率状態」が発生するため、パチンコ機1bにおいては、「高確率状態」中に再度「特定大当たり」となった場合(特別図柄表示部3に再度「特定大当たり図柄」が表示された場合)には、「大当たり状態」が終了した後に、前回の「高確率状態」における設定回数より100回多い回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に特別図柄表示部3に再度「大当たり図柄」が表示されるまで、「高確率状態」が生起することになる。
パチンコ機1bは、上記の如く作動するため、「高確率状態」中に特別図柄表示部3に再度「特定大当たり図柄」が表示される作動を連続して繰り返した場合には、実施例1のパチンコ機1aと同様に、次に生起する「高確率状態」の方が、前回生起した「高確率状態」よりも遊技者にとって有利なものとなる。したがって、パチンコ機1bも、実施例1のパチンコ機1aと同様に、非常に趣向性が高く、遊技者を飽きさせたりしない。
また、パチンコ機1bは、「高確率状態」中に特別図柄表示部3に再度「特定大当たり図柄」が表示される作動を10回連続して繰り返した場合(「特定大当たり」を10回連続して生起させた場合)には、10回目の「大当たり状態」の終了後に生起する10回目の「高確率状態」の期間が、9回目の「高確率状態」における設定回数(2800回)より少ない回数(4回)だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限される。したがって、「特定大当たり」を10回連続して生起させた場合には、10回目の「大当たり状態」の終了後に生起する「高確率状態」中に「大当たり」が生起しにくい。したがって、遊技者にとって有利な「大当たり状態」と「高確率状態」とが際限なく連続的に繰り返される事態が起こりにくいので、パチンコホールでの出球調整が容易である。
さらに、パチンコ機1bは、「特定大当たり」を10回連続して生起させた場合には、10回目の「大当たり状態」の終了後に生起する「高確率状態」中に「大当たり」が生起しにくいため、10回目の「高確率状態」中に特別図柄表示部3に「非特定大当たり図柄」が表示されて、大入賞口7の「最高開成回数」の少ない「大当たり状態」が生起する事態が発生しにくいので、遊技者に不愉快な思いをさせる事態を高度に防止できる。
さらに、パチンコ機1bは、「特定大当たり」となって生起する「大当たり状態」における大入賞口7の「最高開成回数」が15回であり、「非特定大当たり」となって生起する「大当たり状態」における大入賞口7の「最高開成回数」が4回であるため、「特定大当たり」となった場合に生起する「大当たり状態」の方が、「非特定大当たり」となった場合に生起する「大当たり状態」よりも、遊技者にとって非常に有利である。したがって、パチンコ機1bによれば、遊技者は、特別図柄の変動中に「特定大当たり図柄」が表示されることに非常に大きな期待を抱きながら、いつまでも興味をもって遊技を継続することができる。
なお、本発明の遊技機の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、各種入賞口、特別図柄表示部、普通電動役物、ゲート、大入賞口、小型ランプ、普通図柄表示部、供給皿、発射ハンドル、貯留皿、メイン制御装置、図柄変動制御装置、効果音制御装置、ランプ制御装置、サイドランプ、遊技球検出装置、メモリーランプ等の形状・構造・機能・設置態様等、普通図柄・特別図柄の変動態様・表示態様、「当たり図柄」・「大当たり図柄」の種類、「当たり」・「大当たり」の生起確率、「抽選」の方法、「大当たり状態」における遊技内容(「大当たり状態」における大入賞口の開成態様等)、「リーチ動作」の内容、「高確率状態発生プログラム」の内容等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更できる。
たとえば、本発明の遊技機は、遊技球が所定のゲートを通過した場合に普通図柄を変動させるものに限定されず、遊技球が所定の入賞口に入賞した場合に普通図柄を変動させるものでも良い。また、遊技球が普通電動役物(図柄始動口)に入賞した場合に特別図柄を変動させるものに限定されず、遊技球が所定のゲートを通過した場合に特別図柄が変動するものでも良い。一方、図柄表示部に3つの表示部位が設けられたものに限定されず、2つ以上あるいは4つ以上の表示部位が設けられており、それらの各表示部位に表示された特別図柄が所定の組合せ(あるいは所定のもの)となった場合に「大当たり状態」が生起するものでも良い。
さらに、遊技機は、高確率状態中に、普通図柄の変動時間を短縮する作動、大当たりとなる確率を増大させる作動、普通電動役物の開成時間を長くする作動をすべて実行するものに限定されず、それらの作動のうちの一つあるいは二つを実行するものでも良い。
また、遊技機は、「特定大当たり」が連続して生起した場合における「大当たり状態」終了後に生起する「高確率状態」の「期間制限変動回数」と、前回の「高確率状態」の「期間制限変動回数」との差を、30回や100回以外の任意の回数に設定することができる。加えて、その差を所定の回数に設定するための方法も何ら限定されない。さらに、「特定大当たり」がn回連続して生起した場合におけるn回目の「大当たり状態」終了後に生起する「高確率状態」の「期間制限変動回数」と、n−1回目の「高確率状態」の「期間制限変動回数」との差が、「特定大当たり」がn+1回連続して生起した場合におけるn+1回目の「大当たり状態」終了後に生起するn+1回目の「高確率状態」の「期間制限変動回数」と、n回目の「高確率状態」の「期間制限変動回数」との差と異なるものでも良い。加えて、遊技機は、「特定大当たり」が連続して生起した場合に、「大当たり状態」の終了後に、前回の「高確率状態」における設定回数より多い回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に特別図柄表示部に再度「大当たり図柄」が表示されるまで、「高確率状態」が生起するものに限定されず、「大当たり状態」の終了後に、前回の「高確率状態」における設定回数より少ない回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に特別図柄表示部に再度「大当たり図柄」が表示されるまで、「高確率状態」が生起するものでも良い。
なお、上記実施形態においては、本発明の遊技機を、いわゆる第1種のパチンコ機に応用した一例について説明したが、本発明の遊技機は、いわゆる第3種のパチンコ機等の異なる形式のパチンコ機や、テレビゲーム等に応用することも可能である。
1a,1b・・パチンコ機、2・・遊技領域、3・・特別図柄表示部、4・・普通電動役物、5・・ゲート、6・・載置部、7・・大入賞口、8・・小型ランプ、9・・普通図柄表示部、10・・左表示部位、11・・右表示部位、12・・中表示部位、13・・スピーカ、14・・供給皿、15・・発射ハンドル、16・・貯留皿、17・・メイン制御装置、18・・図柄変動制御装置、19・・効果音制御装置、20・・ランプ制御装置、21・・メインCPU、22・・ROM、23・・RAM、24・・インターフェイス、25・・図柄表示CPU、30・・効果音CPU、34・・電飾CPU、39・・サイドランプ、40・・遊技球検出装置、41・・メモリーランプ、44・・作動装置。

Claims (3)

  1. 複数の特別図柄を表示可能な特別図柄表示部と、複数の普通図柄を表示可能な普通図柄表示部と、普通電動役物とを有しており、所定条件の充足により、普通図柄表示部に表示された普通図柄が変動した後に停止表示となり、停止表示となった普通図柄が当たり図柄である場合に、普通電動役物が所定時間だけ開成する一方、普通電動役物に遊技媒体が入賞することにより、特別図柄表示部に表示された特別図柄が変動し、新たな特別図柄が表示されるとともに、抽選を実行し、抽選の結果、大当たりとなった場合には、特別図柄の変動後に特別図柄表示部に大当たり図柄が表示され、遊技者にとって有利な大当たり状態が生起し、かつ、
    抽選の結果、大当たりのうちの特定大当たりであった場合には、特別図柄表示部に特定の大当たり図柄が表示され、大当たり状態が終了した後に、特別図柄が設定回数だけ変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまで、普通図柄の変動時間を短縮する作動、抽選において大当たりとなる確率を増大させる作動、普通電動役物の開成時間を長くする作動のうちの少なくとも一つを実行する特定遊技状態が生起する遊技機であって、
    抽選の結果が特定大当たりであると加算する一方、特定大当たりでない大当たりであると数値をクリアするカウント手段を設け、
    特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合には、大当たり状態が終了した後に、カウント手段の数値にもとづいて算出された設定回数であって、前回の特定遊技状態における設定回数と異なる設定回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまで、特定遊技状態が生起することを特徴とする遊技機。
  2. 特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示された場合に、大当たり状態終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より多くの回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 特定遊技状態中に特別図柄表示部に再度特定大当たり図柄が表示される作動を、所定回数連続して繰り返した場合には、大当たり状態の終了後に生起する特定遊技状態の期間が、前回の特定遊技状態における設定回数より少ない回数だけ特別図柄が変動するまでの期間、あるいはその期間内に再度大当たりとなるまでに制限されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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