JP4742738B2 - 生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 - Google Patents
生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4742738B2 JP4742738B2 JP2005237094A JP2005237094A JP4742738B2 JP 4742738 B2 JP4742738 B2 JP 4742738B2 JP 2005237094 A JP2005237094 A JP 2005237094A JP 2005237094 A JP2005237094 A JP 2005237094A JP 4742738 B2 JP4742738 B2 JP 4742738B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- production
- production process
- state
- workpiece
- standby
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P90/00—Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
- Y02P90/02—Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
Landscapes
- General Factory Administration (AREA)
Description
複数の生産工程を備えている生産ラインの生産性を向上するためにはボトルネック生産工程を特定し、そのボトルネック生産工程の生産性を向上する対策が必要とされる。
特許文献1に、複数の生産設備が直列に配置された生産ラインにおいて、ボトルネックとなっている生産設備を特定する過程を支援する技術が開示されている。特許文献1の技術では、生産ラインを構成する生産設備毎に、稼動時間と不稼動時間を検出する。さらに、上流側の生産設備と下流側の生産設備の動作状態から、検出された不稼動時間を、上流側からワークが未だ搬入されないために稼動していない時間(ワーク無し不稼動時間)と、下流側へワークを搬出できないために稼動していない時間(ワーク有り不稼動時間)に分類する。この技術によれば、各々の生産設備の稼動率と、生産ライン内における各生産設備の位置関係から、上流側の生産設備にワーク有り不稼動時間を作り出し、下流側の生産設備にワーク無し不稼動時間を作り出している生産工程(即ち、ボトルネックとなっている生産工程)を特定することができる。
特許文献2には、分岐を備えるコンベアを用いたワークの搬送システムにおいて、搬送経路毎の稼動・不稼動状態を認識し、搬送経路の稼動状況を各生産設備間で共有することによって、搬送経路の健全性を看視する技術が開示されている。
生産ラインの中には、すべての生産設備が直列に配置されているものもあるが、同一種類の複数台の生産設備が並列に配置されている生産工程が混在していることがある。他の生産工程よりも長時間作業を必要とする生産工程では、複数の生産設備を並列に設置し、同時並行的に生産活動をすすめることによって、他の生産工程と同一水準のペースで生産できるようにする。
同一種類の複数台の生産設備が並列に配置されている生産工程が混在していると、並列配置された個々の生産設備の稼動状態が上流側の生産設備と下流側の生産設備の稼動状態に及ぼす影響が明確でないために、個々の生産設備の稼動状態からボトルネックとなっている生産工程を特定できないことが多い。
本発明では、ワーク搬送装置の稼動状況を示すデータを解析することによって、ボトルネックとなっている生産工程を特定する。具体的には、ワーク搬送装置の動作状態と動作位置の経時的変化を示す情報を解析することによって、ボトルネックとなっている生産工程を特定する。
本発明の方法は、ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を取得し、取得した動作状態と動作位置を示す情報を時間に関連付けて記憶する段階を備えている。ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す情報を時間に関連付けて記憶することによって、ワーク搬送装置の動作状態と動作位置の時間的変化を示す情報が記憶される。
本発明の方法は、そうして記憶した動作状態と動作位置の経時的変化を示す情報を検索してワーク搬送装置の待機状態を抽出する段階と、そうして抽出した待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置の情報から照合表を用いてその待機状態の起因となった生産工程を特定する段階を備えている。その結果、生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態を特定することが可能となる。本発明の方法では、生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態の累計時間を算出する段階と、そうして算出した生産工程別の待機状態の累計時間から生産ライン内のボトルネック生産工程を特定する段階を備えている。
ワーク搬送装置はコントローラを備えており、出発位置と到達位置と移動開始タイミング等、ワーク搬送装置が動作するのに必要なコマンドを送る。先の移動終了時の到達位置が次の移動動作の出発位置であることから、出発位置の情報は省略することができる。コントローラが出力する信号は、ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号ということができる。コントローラとは別に、ワーク搬送装置がどこに位置してどう動作しているのか(停止しているのか、移動中なのかといった動作状態)を監視する監視装置を備えている場合には、監視装置からワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を得ることができる。コントローラと監視装置の両者を備えていれば、ワーク搬送装置がコマンドのとおりに動作しないという異常動作状態にあることを示す情報を得ることもできる。
コントローラからワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を得る場合、コントローラが待機動作を指示することがある。この場合、コントローラが出力するワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号に待機状態を示す情報が直接的に含まれている。コントローラが待機動作を指示しないこともある。例えば、コントローラが動作位置AからBに移動するコマンドを出力し、その移動は10秒で完了するのに、次の移動コマンドを3分後まで出力しないのであれば、2分50秒の間はワーク搬送装置に動作位置Bで待機させるコマンドを出力したことに相当する。待機動作を指示するコマンドを直接的には送らない場合でも、移動コマンドの時間間隔と動作に要する時間を解析することによって、ワーク搬送装置が待機状態にある時間帯を特定することができる。
本方法では、待機状態を示す情報を抽出するだけでなく、それがどの位置で待機していたかを解析する。待機位置から、その待機状態の起因となった生産工程を特定することができる。
例えば図10の平面図に例示するように、生産ラインの一部に、生産工程1102,108,112,1114の連鎖が存在している場合を想定する。図示104,106,110はワークの一時的な保管場所であり、生産工程1102での生産活動が完了したワークが、ワーク搬送装置1103によって、搬入台104に搬送されてくる。生産工程108,112での生産活動は、生産工程1102,1114での生産活動よりも長時間を要する。そこで、同一種類の3台の生産設備108a,108b,108cと、112a,112b,112cが並列に配置されており、同時並行して生産活動が進められるようになっている。
この例の場合、搬送装置Aは、搬入台104に搬送されてきたワークを、生産設備108a,108b,108cのなかから選択される1台の生産設備に搬送する(矢印1a、1b、1c参照)。搬送装置Aは、生産設備108a,108b,108cのなかの1台の生産設備で生産されたワークを受け台110に搬送する(矢印2a、2b、2c参照)。さらに搬送装置Aは、搬送装置Bによって受け台110に搬送されてきたワークを、搬出台106に搬送する(矢印5参照)。搬送装置Bは、搬送装置Aによって受け台110に搬送されてきたワークを、生産設備112a,112b,112cのなかから選択される1台の生産設備に搬送する(矢印3a、3b、3c参照)。搬送装置Bは、生産設備112a,112b,112cのなかの1台の生産設備で生産されたワークを受け台110に搬送する(矢印4a、4b、4c参照)。受け台110に搬送されたワークは、搬送装置Aによって搬出台106に搬送され(矢印5参照)、さらに搬送装置1113によって生産工程1114に搬送される。
搬送装置Aは様々な状況で待機する。例えば搬入台104にワークが搬送されてきていなければ待機する。この場合は、位置A1で待機する。生産設備108a,108b,108cのいずれもが稼働中であれば待機する。この場合は、位置A2で待機する。以前に受け台110に搬送したワークがまだ受け台110に残っているときも待機する。この場合は、位置A4で待機する。位置A1で待機していれば、生産工程1102の生産遅れに起因する待機が発生していることがわかる。位置A2で待機していれば、生産工程108の生産遅れに起因する待機が発生していることがわかる。位置A4で待機していれば、生産工程112の生産遅れに起因する待機が発生していることがわかる。搬送装置Aの待機位置から、その待機状態の起因となった生産工程を特定することができる。
本発明の方法では、待機状態を示す情報を抽出するだけでなく、それがどの位置で待機していたかを解析する。上記に例示したように、待機位置からその待機状態の起因となった生産工程を特定することができる。したがって、その逆に、生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態を特定することが可能となる。
本発明の方法では、上記に例示した待機位置とその待機状態の起因となった生産工程の関係を示す照合表を予め用意しておく。照合表を参照することによって、待機位置からその待機状態の起因となった生産工程を速やかに特定することができる。
本発明の方法では、生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態の累計時間を算出し、そうして算出した生産工程別の待機状態の累計時間から生産ライン内のボトルネック生産工程を特定する。自身の生産遅れに起因してワーク搬送装置に発生した待機状態の累計時間が長いほど、改善を要する生産工程である。本発明によると、改善を要するボトルネック生産工程が自ずと浮かび上がってくる。
この装置は、ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を取得し、取得した動作状態と動作位置を示す情報を時間に関連付けて記憶する手段と、その記憶手段を検索し、ワーク搬送装置の待機状態を抽出する手段と、そうして抽出した待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置の情報から、照合表を用いて、待機状態の起因となった生産工程を特定する手段と、生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態の累計時間を算出する手段と、そうして算出した生産工程別の待機状態の累計時間から生産ライン内のボトルネック生産工程を特定する手段を備えている。
(形態1)ワーク搬送装置は、ワークを支持するアームを備えている。そのアームは、開閉可能であり、閉じることによってワークを支持し、開けることによってワークを開放する。
(形態2)ワーク搬送装置は、アームが閉じているか或いは開いているかを示す信号を出力する。
(形態3)解析装置は、解析対象期間を任意に指定して解析することができる。
図1は、本実施例の解析方法と解析装置で解析する生産ライン102を模式的に示している。図1は、図10に例示した生産ラインの正面図に相当する。
生産ライン102は、ワークの加工や組み立てや検査等の作業を実施する生産工程の連鎖で構成されている。生産ライン102では、それよりも前の生産工程1102から搬入コンベア1103によって搬送されてくるワークを搬入台104に受入れ、受入れたワークに対して生産工程108と112に与えられた作業を施し、作業が完了したワークを搬出台106から搬出コンベア1113によって後の生産工程1114に送り出す。
生産ライン102では、前の生産工程1102から搬入されるワークに対して、生産工程108で第1加工を施し、生産工程112で第2加工を施す。以下では、前の生産工程1102から供給されるワークを未加工ワークといい、第1加工を実施したものを第1加工済みワークといい、第2加工を実施したものを第2加工済みワークと呼ぶ。
第1加工設備108a、108b、108cは、未加工ワークに対して第1加工を実施する加工設備である。第1加工設備108a、108b、108cは並列に配置されており、第1ガントリーローダ(ワーク搬送装置)114は、それぞれの加工設備の動作状況に応じて、搬入台104から未加工ワークを搬送する。第1加工設備108a、108b、108cはそれぞれが一度に1つの未加工ワークを処理することができる。
第2加工設備112a、112b、112cは、第1加工済みワークに対して第2加工を実施する加工設備である。第2加工設備112a、112b、112cは並列に配置されており、第2ガントリーローダ116はそれぞれの設備の動作状況に応じて受け台110から第1加工済みワークを搬送する。第2加工設備112a、112b、112cはそれぞれが一度に1つの第1加工済みワークを処理することができる。
搬入台104に未加工ワークが搬入されると、第1ガントリーローダ114は第1加工設備108a、108b、108cのいずれかに未加工ワークを搬送する。第1加工設備108a、108b、108cで第1加工が完了すると、第1ガントリーローダ114は受け台110へ第1加工済みワークを搬送する。受け台110へ搬送された第1加工済みワークは、第2ガントリーローダ116によって、第2加工設備112a、112b、112cのいずれかにへ搬送される。第2加工設備112a、112b、112cで第2加工が完了すると、第2ガントリーローダ116は受け台110へ第2加工済みワークを搬送する。受け台110へ搬送された第2加工済みワークは、第1ガントリーローダ114によって、搬出台106へ搬送される。上記のようにして、前の生産工程1102から搬入された未加工ワークは、生産工程108で第1加工され、生産工程112で第2加工され、その後に後の生産工程1114へ搬出される。
生産工程108での第1加工や、生産工程112での第2加工は、前の生産工程1102や後の生産工程1114に比して長時間を要するために、3台の加工設備で分担している。第1ガントリーローダ114は、未加工ワークを第1加工を終了した直後の第1加工設備108a、108b、108cに搬送する。第2ガントリーローダ114は、第1加工済みワークを第2加工を終了した直後の第2加工設備112a、112b、112cに搬送する。
例えば第1ガントリーローダ114が未加工ワークを把持した状態で第1加工設備108aに到達すると、開放されているワーク把持部で第1加工済みワークを把持して第1加工設備108aから取出し、もう一方のワーク把持部で把持している未加工ワークを第1加工設備108aにセットする。第1ガントリーローダ114が第1加工済みワークを把持した状態で受け台110に到達すると、開放されているワーク把持部で第2加工済みワークを把持して受け台110から取出し、もう一方のワーク把持部で把持している第1加工済みワークを受け台110に載せる。第2ガントリーローダ116が第1加工済みワークを把持した状態で第2加工設備112aに到達すると、開放されているワーク把持部で第2加工済みワークを把持して第2加工設備112aから取出し、もう一方のワーク把持部で把持している第1加工済みワークを第2加工設備112aにセットする。第2ガントリーローダ116が第2加工済みワークを把持した状態で受け台110に到達すると、開放されているワーク把持部で第1加工済みワークを把持して受け台110から取出し、もう一方のワーク把持部で把持している第2加工済みワークを受け台110に載せる。第1ガントリーローダ114と第2ガントリーローダ116は、ワークを搬送するのみならず、ワークの交換作業も実施する。
搬入コンベア1103、搬出コンベア1113、第1ガントリーローダ114、第1加工設備108a、108b、108c、第2ガントリーローダ116、第2加工設備112a、112b、112cは、それぞれPLCを備えている。PLCは制御プログラムを内臓するマイクロコンピュータであり、各設備の動作を制御する。
搬入コンベア1103、搬出コンベア1113、第1ガントリーローダ114、第1加工設備108a、108b、108c、第2ガントリーローダ116、第2加工設備112a、112b、112cは、それぞれのPLCが集中管理装置402に接続されており、設備の状態に応じた各種信号を集中管理装置402へ出力する。第1ガントリーローダ114と第2ガントリーローダ116は、それぞれのアーム118、120の動作状態と動作位置を記述するデータを集中管理装置402へ出力する。これらの出力信号の詳細については、後に詳述する。
また集中管理装置402は、各設備から入力される信号の内容を、必要に応じて、他の設備へ出力する。これによって生産ライン102の各設備は、他の設備の状況に応じて動作を実行することができる。
まずライン稼動解析装置406は、生産管理情報収集装置404に記憶されているデータを検索して、第1ガントリーローダ114の待機状態を示す情報を抽出する。ライン稼動解析装置406は、図11の(a)に示す第1の信号に着目し、アーム116が待機している状態を抽出し、その待機状態の開始時刻と、開始時刻からの継続時間と、待機位置を特定する。開始時刻からの継続時間は、その待機状態の開始時刻から終了時刻までの時間を算出することで特定する。図11の例では、第1ガントリーローダ114が位置A1で待機している状態、位置A2で待機している状態、・・・、位置A6で待機している状態がそれぞれ抽出される。
抽出された待機状態のうち、その待機状態の期間内で異常が検知されている場合、異常が検知されている期間については、待機状態の継続時間から取り除かれる。図11の例では、待機位置A4で待機している状態で、異常が検知されている。このような場合には、待機位置A4で待機している状態の継続時間から、異常が検知されている期間が差し引かれる。
アーム116が位置A1で待機している状態は、図10の上流側の生産工程1102から搬入台104に未だ未加工ワークが搬入されないため、未加工ワークが搬入されるまで第1ガントリーローダ114が待機している状態である。従って、待機位置がA1である待機状態は、工程1102に起因して生じている。
工程108に起因する待機状態の累計時間については、工程108の全ての生産設備108a、108b、108cに起因する待機状態(待機位置がA2である待機状態)と、個々の生産設備108a、108b、108cに起因する待機状態(待機位置がA3a、A3b、A3cである待機状態)の累計時間をそれぞれ算出する。また、これら工程108に関連して算出された累計時間の和を、工程108に起因する待機状態の累計時間として算出する。
抽出された移動状態のうち、その移動状態の期間内で異常が検知されている場合、異常が検知されている期間については移動状態の継続時間から取り除かれる。
アーム116が位置A1からA2へ移動している状態は、図2においてアーム118が搬入待機位置A1から下降し、搬入台104の未加工ワークを把持し、上昇して搬送待機位置A2へ到達するまでの動作の状態を示している。従って、位置A1からA2へ移動している状態における第1ガントリーローダ114の動作内容は、未加工ワークの搬入動作であると特定できる。
従って、位置A5からA6へ移動している状態における第1ガントリーローダ114の動作内容は、第2加工済みワークを把持しながらの受け台110からの戻り動作であると特定できる。
この「ローダ稼動比率」のグラフを参照することによって、ローダの稼動状況の概要を把握することができる。また、この「ローダ稼動比率」のグラフを参照することによって、生産ライン102の各生産工程が、第1ガントリーローダ114の稼働率をそれぞれどの程度低減させているのか、定量的に把握することができる。
ボトルネック工程の判定は、待機状態の累計時間が所定のしきい値を超えているか否かを判断することによって行う。例えば工程1102に起因する待機状態の累計時間が、しきい値を超えている場合には、工程1102が生産ライン102のボトルネック工程として特定される。工程108に起因する待機状態の累計時間が、しきい値を超えている場合には、工程108が生産ライン102のボトルネック工程として特定される。また、全ての生産工程がボトルネック工程ではないと判断される場合には、生産ライン102にはボトルネック工程が存在しないと判断される。
本実施例のライン稼動解析装置406によれば、第1ガントリーローダ114から出力されたデータを解析することによって、生産ライン102におけるボトルネック工程を定量的な評価に基づいて特定することができる。
「自生産工程待ち内訳」のグラフから、自生産工程である工程108内の要因で発生している待機時間が、主にどの設備に起因しているのか、詳細に絞り込むことが可能となる。
「動作時間内訳」のグラフを参照することによって、どこの設備へのワーク搬送に最も時間を要しているかを知ることができる。生産ライン102における各設備の位置関係を改善するうえで、有用な情報を得ることができる。
「動作回数内訳」のグラフを参照することによって、並列に配置された生産設備108a、108b、108cへのワーク搬送回数のばらつきを知ることができる。各設備へのワーク搬送は、各設備でのワークの処理が完了するごとに行われるため、「動作回数内訳」のグラフを参照することで、生産ライン102が処理可能なワーク数への各設備の寄与度を評価することができる。
上記した解析の結果は、生産ライン102の構成を改善するうえで重要な情報となりえるが、上記した解析にさらに各生産設備から出力される信号を考慮することで、生産ライン102のさらに詳細な解析を行うことが可能となる。
「連続運転中」は、設備に異常が生じることなく通常の動作をしている状態を示している。「連続運転中」の状態には、設備がワークを搬入、加工、搬出している状態も含まれるし、次に処理すべきワークが到達するまで設備が待機している状態も含まれる。
「運転中」は、その設備が待機することなく、実際にワークの搬入、加工、搬出を行っている状態を示す。
「設備異常」は、その設備に何らかの異常が発生している状態を示す。
「品質チェック」は、その設備で加工されたワークの加工品質を、その設備上でチェックしている状態を示す。この状態では、設備の運転は停止している。ワークの加工品質をチェックしている状態でONになり、それ以外の状態でOFFとなる。
「刃具交換」は、加工に用いる刃具等の消耗品を交換している状態を示す。この状態では、設備の運転は停止している。加工に用いる刃具等の消耗品を交換している状態でONになり、それ以外の状態でOFFとなる。
「各個」は、その設備を作業者がマニュアルで操作している状態を示す。その設備を作業者がマニュアルで操作している状態でONとなり、PLCによる自動制御をしている場合にOFFとなる。
「ドレスサイクル」は、その設備が加工を行うための準備動作をしている状態を示す信号である。準備動作としては、例えば設備が研削盤の場合には、研削砥石が磨耗してきた場合に、加工のためにわざと砥石を荒らす(ドレスサイクル)動作が含まれる。準備動作をしている状態でONとなり、それ以外の状態でOFFとなる。
「完了予報」は、その設備におけるワークの加工が、あとわずかで完了することを示す信号である。ワークの加工があとわずかで完了する状態になるとONとなり、次に加工するワークが搬送されるとOFFとなる。
「完了」は、その設備におけるワークの加工が完了したことを示す信号である。ワークの加工が完了するとONとなり、次に加工するワークが搬送されるとOFFとなる。
第2加工設備112a、112b、112cも、集中管理装置402へ、第1加工設備108a、108b、108cと同様の信号を出力する。
集中管理装置402に出力された上記の信号は、生産管理情報収集装置404に時系列データとして記憶される。
動作順序グラフは、縦軸に並列配置された第1加工設備108a、108b、108cを、横軸に第1ガントリーローダ114の動作サイクル数を示している。動作順序グラフの横軸では、アーム116のA1→A2→・・・→A6→A1と続く1サイクルの動作ごとに、1マスが表示されている。
図中の塗りつぶしは、第1ガントリーローダ114が、その設備に未加工ワークを搬送したことを示す。この判定は、その動作サイクルにおいて、第1ガントリーローダ114のアーム116が位置A3a、A3b、A3cの何れを経由したかを識別することによって行う。
図中の丸印は、その動作サイクルにおいて、設備がワークを受け入れられる状態になっていることを示す。この判定は、その動作サイクルにおいて、設備からの出力信号の「連続運転中」がONになっており、かつ「運転中」、「異常」、「品質チェック」、「刃具交換」、「各個」、「ドレスサイクル」がすべてOFFとなっている場合に、丸印を付す。
従って、動作順序グラフにおける塗りつぶされていない丸印は、その設備がワークを受け入れられるにも関わらずワークが供給されていない状態を示している。
また丸印がないのに塗りつぶされている状態は、設備からの完了予報信号の出力と同時に第1ガントリーローダ114がワークの搬送を開始し、加工の完了と同時に次のワークの受け渡しが行われたことを示す。
丸印と塗りつぶしの両方が付されている状態は、設備からの完了信号が出力されてしばらく経った後に、次のワークの受け渡しが行われたことを示す。
また上記の動作順序グラフを参照することによって、設備へのワークの運搬順序を明確に把握することもできる。実際のワークの運搬順序を参照することで、第1ガントリーローダ114の動作制御に問題がないか確認することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである
104・・・搬入台
106・・・搬出台
108・・・生産工程(第1加工)
108a、108b、108c・・・第1加工設備
110・・・受け台
112・・・生産工程(第2加工)
112a、112b、112c・・・第2加工設備
114・・・第1ガントリーローダ
116・・・第2ガントリーローダ
118・・・第1ガントリーローダのアーム
120・・・第2ガントリーローダのアーム
402・・・集中管理装置
404・・・生産管理情報収集装置
406・・・生産ライン稼動解析装置
408・・・表示盤
1102・・・生産工程(上流側)
1103・・・搬入コンベア
1113・・・搬出コンベア
1114・・・生産工程(下流側)
1202・・・照合表(待機状態)
1302・・・照合表(移動状態)
Claims (2)
- 複数の生産工程を備えている生産ライン内において生産途中のワークを生産工程から生産工程に搬送するために複数の位置を経由して移動するワーク搬送装置の稼動状況を解析することによって、生産ライン内でボトルネックとなっている生産工程を探索する方法であり、
ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を取得し、取得した動作状態と動作位置を示す情報を時間に関連付けて記憶する段階と、
前記段階で記憶した動作状態と動作位置の経時的変化を示す情報を検索し、ワーク搬送装置の待機状態を抽出する段階と、
前記段階で抽出した待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置の情報から、待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置とその待機状態の起因となる生産工程が対応付けられた照合表を用いて、待機状態の起因となった生産工程を特定する段階と、
生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態の累計時間を算出する段階と、
前記段階で算出した生産工程別の待機状態の累計時間から生産ライン内のボトルネック生産工程を特定する段階、
を備えていることを特徴とするボトルネック生産工程の探索方法。 - 複数の生産工程を備えている生産ライン内において生産途中のワークを生産工程から生産工程に搬送するために複数の位置を経由して移動するワーク搬送装置の稼動状況を解析することによって、生産ライン内でボトルネックとなっている生産工程を探索する装置であり、
ワーク搬送装置の動作状態と動作位置を示す信号を取得し、取得した動作状態と動作位置を示す情報を時間に関連付けて記憶する手段と、
前記記憶手段を検索し、ワーク搬送装置の待機状態を抽出する手段と、
前記手段で抽出した待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置の情報から、待機状態におけるワーク搬送装置の動作位置とその待機状態の起因となる生産工程が対応付けられた照合表を用いて、待機状態の起因となった生産工程を特定する手段と、
生産工程別にその生産工程に起因して発生した待機状態の累計時間を算出する手段と、
前記手段で算出した生産工程別の待機状態の累計時間から生産ライン内のボトルネック生産工程を特定する手段、
を備えていることを特徴とするボトルネック生産工程の探索装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005237094A JP4742738B2 (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005237094A JP4742738B2 (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007052623A JP2007052623A (ja) | 2007-03-01 |
JP4742738B2 true JP4742738B2 (ja) | 2011-08-10 |
Family
ID=37917033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005237094A Expired - Fee Related JP4742738B2 (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4742738B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002229619A (ja) * | 2001-02-06 | 2002-08-16 | Sharp Corp | 生産ライン管理システムおよび生産ライン管理方法 |
JP2003195918A (ja) * | 2001-12-25 | 2003-07-11 | Omron Corp | 搬送先指示装置及び搬送先指示システム |
JP2004246404A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Toyota Motor Corp | 生産ライン解析装置 |
JP2004355095A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Renesas Technology Corp | 生産管理方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07314267A (ja) * | 1994-05-19 | 1995-12-05 | Nissan Motor Co Ltd | Agvを用いた物流システム |
-
2005
- 2005-08-18 JP JP2005237094A patent/JP4742738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002229619A (ja) * | 2001-02-06 | 2002-08-16 | Sharp Corp | 生産ライン管理システムおよび生産ライン管理方法 |
JP2003195918A (ja) * | 2001-12-25 | 2003-07-11 | Omron Corp | 搬送先指示装置及び搬送先指示システム |
JP2004246404A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Toyota Motor Corp | 生産ライン解析装置 |
JP2004355095A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Renesas Technology Corp | 生産管理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007052623A (ja) | 2007-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110202388B (zh) | 一种小尺寸零件自动化生产线及生产方法 | |
CN109240238B (zh) | 基于agv的多工位自动抽检和返产的方法 | |
CN108526622A (zh) | Mes电极智能制造与检测系统、模具智能制造系统及模具制造方法 | |
CN109352412A (zh) | 轿车动力总成零部件混线生产的生产线调度系统及方法 | |
CN111538295A (zh) | 一种柔性生产管理系统 | |
CN209578932U (zh) | 一种换刀机械手及换刀装置 | |
CN113182935A (zh) | 一种构架加工柔性生产线 | |
CN110732906A (zh) | 模组化智慧刀具交换方法与管理系统 | |
JPH05200657A (ja) | 生産ラインの稼働分析装置 | |
JP7247459B2 (ja) | 生産管理システム | |
JP4556380B2 (ja) | 生産ラインの稼動状況解析装置、稼動状況解析方法、稼動状況解析プログラム及び稼動状況解析システム | |
US20160054723A1 (en) | Robot controller of robot used with machine tool, and processing system | |
JPS6067055A (ja) | 流れ作業式生産システムにおける運転方法及びその装置 | |
JP2007094924A (ja) | 生産ラインの稼動状況を解析するシステム | |
WO2022185773A1 (ja) | 工具搬送システム、工具搬送システムの制御方法、および工具搬送システムの制御プログラム | |
JP4742738B2 (ja) | 生産ライン内のボトルネック生産工程を探索する方法と装置 | |
US7260441B2 (en) | Method of inspecting a workpiece during a production run in which workpieces are supplied to workstations by an autoloader | |
JP4348975B2 (ja) | 生産ラインの稼動状況解析装置、稼動状況解析方法、稼動状況解析プログラム及び稼動状況解析システム | |
CN205201542U (zh) | 铸件清理机器人柔性生产线 | |
CN112846812A (zh) | 汽车制动部件多工位智能生产线及其工作方法 | |
CN112719931B (zh) | 一种汽车制动部件自动化加工生产装置及其工作方法 | |
CN213194623U (zh) | 快件分拣系统 | |
CN110556600B (zh) | 制造控制系统及方法 | |
JP7239393B2 (ja) | 工作機械、行動種別の判別方法、および、行動種別の判別プログラム | |
TWI625614B (zh) | 彈性混線自動化加工設備及方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080520 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110222 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110315 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110412 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110425 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |