JP4742323B2 - レーザ発振器およびレーザ発振器制御方法 - Google Patents

レーザ発振器およびレーザ発振器制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、波長変換素子の破損の防止を行うことができるレーザ発振器およびその制御方法に関するものである。
波長変換素子を備えたレーザ発振器において、波長変換素子は一般的に、波長変換素子内での基本波のビーム強度が強いほど、効率よく波長変換が行なわれる。このため、Qスイッチ等を使用し、基本波を高ピーク出力のパルスにし、瞬間的にビーム強度を高めて、効率よく波長変換を実施している。しかし、波長変換素子にはビーム強度に対する破壊閾値があり、この破壊閾値を越える強度のレーザ光を入射すると、結晶が破壊されてしまうという問題があり、高価な波長変換素子の破損を防止する為に、従来のレーザ装置においては、励起光源への投入電力、励起電流、電圧を制限していた(例えば特許文献1参照)。
ここで、破壊閾値とは、少しでもその値を越すと波長変換素子が壊れる値であり、最大絶対定格に相当するものである。破壊閾値は波長変換素子を構成している結晶構造やコーティングで決まるため、波長変換素子により一意に求められる値である。
特開2005−209965号公報
従来のレーザ装置は上記のように、励起光源への投入電力、励起電流、電圧を制限していた。しかし、励起光源の特性にばらつきがあった場合、例えば、励起光源がレーザダイオードで構成され、レーザダイオードの発振波長がばらついた場合、励起光源に同じ電力を投入しても、YAG等の励起媒体での変換効率にばらつきが発生し、出力される基本波の出力に差がでてしまう。
例えば、特性の悪い励起光源から特性の良い励起光源に交換した場合には、同じ投入電力でも基本波の出力は高くなるので、投入電力が制限値に達しなくても基本波の出力が波長変換素子の破壊閾値を越え、波長変換素子が破損してしまう恐れがある。また逆に、特性の良い励起光源から特性の悪い励起光源に交換した場合には、投入電力の制限値が低い為、所望のレーザ強度が得られず加工ができない恐れがある。
よって、励起光源の特性のばらつきを考慮し、励起光源を交換する度に、投入電力と基本波の出力の関係を求め、制限値を設定する必要があり、非常に煩雑な作業が必要という問題点があった。
この発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、励起光源の特性がばらついても適切に波長変換素子の破損を防止することができるレーザ発振器を得ることを目的としている。
この発明に係るレーザ発振器は、励起光源により励起媒体を励起し基本波を発振する発振手段と、前記基本波の平均出力またはパルスエネルギーを測定する出力センサと、前記基本波の光路上に配置され、前記基本波を高調波レーザ光に変換する波長変換素子と、前記波長変換素子のレーザ光の平均出力またはパルスエネルギーに対する破壊閾値未満に設定した判定値と、前記出力センサの測定値を比較し、前記測定値が前記判定値以上となった場合、前記基本波の出力を前記破壊閾値未満にするように制御する制御装置とを備えたものである。
以上のようにこの発明によれば、基本波の平均出力またはパルスエネルギーを測定し、この測定値と、波長変換素子の破壊閾値未満に設定された判定値とを比較し、測定値が判定値より大きい場合、基本波の出力を破壊閾値未満にする手段を設けるように構成したので、波長変換素子内のビーム強度が破壊閾値を越えることがなく、波長変換素子の破損を防止することができる。
この発明の実施の形態1を示すレーザ発振器の全体概要図である。 この発明の実施の形態1であるレーザ発振器の制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1であるレーザ発振器の制御装置の動作を示すフローチャート図である。 従来のレーザ発振器による電流指令値、基本波出力等の時間変化を示したグラフである。 この発明の実施の形態2であるレーザ発振器の制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2であるレーザ発振器の制御装置の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態2であるレーザ発振器による電流指令値、基本波出力等の時間変化を示したグラフである。 この発明の実施の形態2であるレーザ発振器による電流指令値、基本波出力等の時間変化を示したグラフである。 この発明の実施の形態3であるレーザ発振器による電流指令値、基本波出力等の時間変化を示したグラフである。
実施の形態1.
図1は、この発明によるレーザ発振器の実施の形態1の全体概要図である。以下、図1に基づき本実施の形態の構成について説明する。
基本波の発振は、全反射鏡1、部分反射鏡2、励起媒体3、励起光源7、Qスイッチ11からなる共振器により行われる。全反射鏡1と部分反射鏡2の間に、Nd:YAG等からなる励起媒体3および音響光学素子(A/O素子)等から構成されたQスイッチ11が配置され、Qスイッチ11はQスイッチ制御装置12からの信号によりオンオフ制御される。電源装置8から供給される電流により、ランプやレーザダイオードで構成された励起光源7は励起光を発生し、この励起光により励起媒体3が励起される。同時に、Qスイッチ11がオンオフすることにより、全反射鏡1と部分反射鏡2の間で共振し、高ピークの基本波レーザ光を発振する。この高ピークの基本波は、KTP結晶やLBO結晶からなる波長変換素子5に入射し、2倍高調波を発生する。例えば、励起媒体がNd:YAGの場合は基本波の波長は1064nmであり、2倍高調波の波長は532nmとなる。また、高ピークの基本波の一部は部分反射鏡4で取り出され、基本波出力センサ6に入射される。基本波出力センサ6で測定された基本波の平均出力もしくはパルスエネルギーの値(以下、基本波出力または基本波出力値とも呼ぶ)は、異常判定/電流指令値演算装置9に随時送られ、異常判定/電流指令値演算装置9は、所定のタイミングで測定値を読み込み、基本波の出力が異常かどうか判定を行う。
2倍高調波のレーザ強度は、励起光源に供給する電流値で調整されるが、電流の制御は以下のように行われる。まず、所望のレーザ強度を得る為に必要な電流値に相当する電流指令設定値が、操作パネルに設けられた入力装置等の電流指令設定装置10で設定される。電流指令設定値は、上記のようにオペレータが入力装置から入力する場合や、加工プログラム中に記載されている値が読み込まれる場合もある。設定された電流指令設定値は、電流指令設定装置10から常時出力され、異常判定/電流指令値演算装置9に送られている。異常判定/電流指令値演算装置9は、基本波出力センサ6で測定された基本波出力の測定値に基づき異常判定を行うとともに、判定の結果により、電源装置8が励起光源に供給する電流値に相当する電流指令値として電源装置8に常時出力する。そして、電源装置8は、その電流指令値に従い励起光源7へ電流を供給し、基本波の出力が制御される。
電流指令値や電流指令設定値は電圧値で出力され、電源装置8で電流値に変換されるのが一般的である。例えば、電圧/電流の換算値が10V/100Aであれば、励起光源7に必要な電流が30Aの場合、電流指令値等は3Vとなる。また、電流指令値等がデジタル値にて出力される場合もある。この場合は、所望の電流の数値自体が所定の周期で電源装置8に送られ、電源装置8は、送られてきた電流値に従った電流を励起光源7に供給する。
次に、異常判定/電流指令値演算装置9内での、異常判定について説明する。
図2(a)は、異常判定/電流指令値演算装置9の内部構成を示したブロック図であり、図3は、異常判定/電流指令値演算装置9の動作を説明するフローチャート図である。以下、図2(a)および図3に基づいて説明する。
まず、異常判定/電流指令値演算装置9内の切り替え器14は、電流指令設定装置10から入力された電流指令設定値をそのまま第1の電流指令値として電源装置8に送るような状態としておく(図2(a)において切り替え器14が実線の場合に対応)(ステップS01)。
次に、異常判定/電流指令値演算装置9は基本波出力センサ6の基本波出力測定値を読み込む(ステップS02)。
そして、比較器13は、この測定値と、記憶部20に予め記憶された判定値とを比較する(ステップS03)。
比較器13の比較の結果、基本波出力の測定値が判定値よりも小さい場合には、基本波の出力は正常と判断され、切り替え器14は、電流指令設定装置10から入力された電流指令設定値をそのまま第1の電流指令値として電源装置8に送る状態のままとしておき、再び異常判定/電流指令値演算装置9は、基本波出力センサ6の測定値を読み込む(ステップS02)。基本波が正常の間は、ステップS02とステップS03を繰り返す。
一方、比較器13で比較された結果、基本波出力の測定値が判定値以上となった場合は、基本波出力は異常と判断され、切り替え器14は、電源装置8に送る電流指令値を電流が0Aとなる第2の電流指令値に切り替える(図2(a)において切り替え器14が破線の場合に対応)(ステップS04)。
これにより、電源装置8には電流が0Aとなるの第2の電流指令値が送られて、基本波の発振は停止される。このような動作で、基本波の出力が異常と判断された場合、基本波の発振を停止することができる。
ここで、判定値とは、波長変換素子5の破壊閾値よりも低く設定された基本波の平均出力値もしくはパルスエネルギー値であり、基本波出力センサ6の種類によりいずれかの値を用いる。破壊閾値には、パルスエネルギーでの破壊閾値と、平均出力での破壊閾値とがあり、この両者のいずれよりも低く設定しなければならない。また、破壊閾値は単位面積あたりのエネルギー密度で定義されているので、判定値を設定するに当たっては、波長変換素子5上のビーム径に基づいて補正する必要がある。
なお、波長変換素子の破壊閾値は、波長変換素子を構成している結晶の物理的な構造(結晶を構成する組成等)により決まるため、波長変換素子のメーカより個々の素子毎に、一意に定義されることから、一度判定値を求めて設定すればよい。
まず、基本波出力センサの種類について説明する。
基本波の出力を測定する手段としては、サーモパイル等からなる熱式のセンサを用いて平均出力を測定する場合と、フォトダイオード等からなる高速なセンサを用いて各出力パルスのエネルギーを測定する場合がある。サーモパイル等のセンサは一般的に安価で応答速度が遅いという特徴があり、フォトダイオード等のセンサは一般的に高価で応答速度が速いという特徴があるので、例えば、レーザ光の強度をほとんど変化させないような加工にはサーモパイル等のセンサが適しており、レーザ光の強度を頻繁に変化させるような加工にはフォトダイオード等のセンサが適している。
次に、基本波出力センサ6の種類に応じた判定値の設定方法について説明する。
まず、サーモパイル等からなる熱式のセンサを用いて平均出力を測定する場合には、以下のように判定値を設定する。
例えば、コーティングを実施していないLBO結晶を波長変換素子とした場合、波長変換素子のパルスエネルギーでの破壊閾値は2J/mm、平均出力での破壊閾値は10MW/mmである。また、加工条件として、ビーム径を半径0.1mm、Qスイッチのオンオフ周波数(=パルス周波数)を5kHzとすると、下記のように平均出力の閾値が求められる。
(1)1パルスのエネルギーでの破壊閾値から換算した平均出力の閾値
閾値=(パルスエネルギーでの破壊閾値)X(ビーム面積)X(パルス周波数)
=2J/mmX(0.1mmX0.1mmXπ)X5kHz
=314W
(2)平均出力での破壊閾値から換算した平均出力の閾値
閾値=(平均出力での破壊閾値)X(ビーム面積)
=10MW/mmX(0.1mmX0.1mmXπ)
=314kW
上記(1)、(2)より、1パルスのエネルギーでの破壊閾値から換算した平均出力の閾値のほうが、平均出力での破壊閾値から換算したものよりも低いため、判定値は314W未満に設定すればよい。
次に、フォトダイオード等からなる高速なセンサを用いて1パルスのピークエネルギーを測定する場合には、以下のように判定値を設定する。
前述と同様の条件の場合、下記のように、各出力パルスのエネルギーの閾値が求められる。
(1)1パルスのエネルギーでの破壊閾値から換算した各出力パルスのエネルギーの閾値
閾値=(パルスエネルギーでの破壊閾値)X(ビーム面積)
=2J/mmX(0.1mmX0.1mmXπ)
=62.8mJ
(2)平均出力での破壊閾値から換算した各出力パルスのエネルギーの閾値
閾値=(平均出力での破壊閾値)X(ビーム面積)/(パルス周波数)
=10MW/mmX(0.1mmX0.1mmXπ)/5kHz
=62.8J
上記(1)、(2)より、1パルスのエネルギーでの破壊閾値から換算した各出力パルスのエネルギーの閾値のほうが、平均出力での破壊閾値から換算したものより低いため、判定値は、62.8mJ未満に設定すればよい。
平均出力の閾値もしくは各出力パルスのエネルギーの閾値と、判定値とのマージンについては、波長変換素子の破壊閾値のばらつきが小さいことから、あまり大きく確保する必要は無いが、例えば閾値の80%を判定値として設定してもよい。
このように、波長変換素子の破壊閾値から平均出力としての破壊閾値または各出力パルスのエネルギーの破壊閾値を求め、それ未満の値を判定値とし、異常判定/電流指令値演算装置9の記憶部20に記憶させておくことにより、異常判定/電流指令値演算装置9は図3のように動作することができ、基本波出力が破壊閾値に達するまでに適切に正常又は異常判断を行うことができる。
上記説明では、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波の発振を停止するように制御するとした。これは、制御が簡単であり、また判定値を越えるということは、レーザ発振器に何らかの不具合が発生している可能性が高いことを示しており、不具合が拡大するのを防止する観点で停止するように制御している。しかし、レーザ発振器を用いた加工を途中で停止したくない時には、波長変換素子の破壊を防止するという観点から、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波出力を破壊閾値未満になるように制御してもよい。
この制御を実現するためには、例えば、電流指令設定値が変化する前の出力に戻すように制御してもよい。この場合は、図3(b)に示したように、記憶部21に電流指令設定装置10から送られる電流指令設定値が変化する前の電流指令設定値を記憶しておき、基本波出力が判定値を超え異常判定/電流指令値演算装置9が異常と判断した場合、切り替え器14は電流が0Aとなる電流指令値の替わりに記憶部21に記憶された値を電流指令として電源装置8に送るように制御すればよい。または、電流が0Aとなる電流指令値の替わりに、基本波出力が判定値と同一となる電流指令値を設定しておいてもよい。
この実施の形態によれば、波長変換素子の破壊閾値から求めた基本波の出力判定値を記憶するとともに、基本波の出力を測定し、この判定値を用いて基本波の出力が正常か異常かを判断する手段を備えたことにより、適切に基本波を停止することができ、波長変換素子が破壊することを防止することができる。特に、波長変換素子の破壊閾値は、波長変換素子に入射するレーザ光の強度で決定される為、すなわち波長変換素子の直接の破壊原因は基本波の出力であり、この基本波出力の測定値にて異常判定を行うことにより、励起光源の特性がばらついても基本波が破壊閾値を越えることを略確実に防止できる。
また、本実施の形態では、従来のように電流値に制限を設けるのではなく基本波の出力で異常判定を行っているので、2次高調波の出力をモニターしながら、所望のレーザ出力が得られるように、電流値にフィードバック制御をかけることで、励起光源の特性がばらついても所望のレーザ強度が得ることができ、レーザ強度不足による加工不良や加工停止等を防止できる。
さらに、励起光源の特性のばらつきを考慮せずに判定値を設定でき、励起光源の交換毎に判定値の再設定を行う必要が無く、メンテナンス性が向上する。
実施の形態2.
図4は、電源装置8に供給される電流値もしくは電流値に相当する電流指令値と、その電流値(電流指令値)に対する基本波出力値の時間変化を示したもので、電流指令設定値が1回変化したことに伴い、電流指令値が1回変化したときを表したものである。一般的なレーザ発振器の場合、図4に示したように、電源装置8から供給される電流の変化に対し、基本波出力は遅れなく追従し変化するため、電流指令値を大きく変化させた場合、基本波出力も遅れなく大きく変化し、判定値を大きく越えると同時に、波長変換素子の破壊閾値も同時に越えてしまう可能性がある。実施の形態1に係るレーザ発振器の場合、基本波出力が判定値を超えたと同時に、異常判定/電流指令値演算装置9により基本波の発振を停止することにより、波長変換素子の破壊を防止することができる。しかし、基本波出力が判定値を越えた後、電流指令値を電流が0Aとなる電流指令値に設定するに際し、異常判定/電流指令値演算装置9における判定や切り替え器14の切り替えに時間を要した場合、基本波出力が破壊閾値を越えてしまい。波長変換素子を破損する可能性がある。
実施の形態2は、この点を考慮し、実施の形態1の異常判定/電流指令値演算装置9の電流指令値の設定方法を変更したものである。すなわち、実施の形態1では電流指令値を電流指令設定値まで一度に変化させていたが、本実施の形態では、電流指令値を所定の時間間隔毎に所定の電流変化量ずつ段階的に増加させることにより、基本波出力を段階的に増加するものである。基本波出力が正常か異常かの判定は、実施の形態1と同様の処理で行われる。本実施の形態に係るレーザ発振器の全体概要は図1と同様であり、適宜図1の番号を用いて説明する。
まず、異常判定/電流指令値演算装置9内での、異常判定および電流指令値の設定について説明する。
図5は、異常判定/電流指令値演算装置9の内部構成を示したブロック図であり、図6は、異常判定/電流指令値演算装置9内の電流指令演算部15の動作を説明するフローチャート図である。以下、図5および図6に基づいて説明する。
実施の形態1では、電流指令設定値は直接、切り替え器14に入力されていたが、本実施の形態では、電流指令設定値は、電流指令演算部15および電流変化タイミング信号発生部16に送られる。電流指令演算部15には電流指令設定値以外に、記憶部22に予め記憶された電流変化値と、電流変化タイミング信号発生部16からの電流変化タイミング信号が入力される。ここで、電流変化値とは、電流指令値を段階的に増加させるときの1段階分の増加値に相当する。電流変化タイミング信号発生部16は、電流指令設定値が変化したとき、これをトリガーとして記憶部23に予め記憶された時間間隔値を読み込み、所定の待ち時間後に、この時間間隔値毎に電流変化タイミング信号を電流指令演算部15に出力する。ここで、時間間隔値とは、電流指令値を段階的に増加させるときの周期に相当する。また、上記所定の待ち時間とは、以下の動作説明におけるステップS12およびステップS13の処理が完了する時間以上に設定された時間であり、電流指令演算部15がステップS12およびステップS13の処理している間に、電流変化指令タイミング信号が電流指令演算部15に達しないために設けてある。
次に、電流指令演算部15の動作を図6を用いて説明する。
まず、電流指令演算部15は、電流指令設定装置10から送られる電流指令設定値が変化したかどうか確認し、変化した場合、以下のステップを実行する(ステップS11)。
電流指令演算部15は、記憶部22に記憶されている電流変化値(Y)を読み込み、現在の電流指令値(X)に電流変化値(Y)を加える演算を実施する(ステップS12)。動作開始直後であれば、現在の電流指令値は0である。
次に、現在の電流指令値に電流変化値を加えた値(X+Y)と電流指令設定値(I)とを比較する(ステップS13)。
ここで、現在の電流指令値に電流変化値を加えた値が電流指令設定値よりも小さい場合(X+Y<I)、電流変化タイミング信号発生部16から電流変化タイミング信号が入力されたかどうか確認する(ステップS14)。
そして、電流変化タイミング信号が入力されたとき、切り替え器14に送っている電流指令値を電流変化値だけ増加させる(ステップS15)。これにより、切り替え器14を介して電流変化値分だけ増加した新たな電流指令値が電源装置8に送られ、基本波出力が1段階増加する。そして、再びステップS12から上記処理を繰り返し、電流変化タイミング信号が入力されるたびに電流指令値(X)を電流変化値(Y)ずつ増加させる。
電流指令値が増加した結果、ステップS13において、電流指令値に電流変化量を加えた値が電流指令設定値以上となった場合(X+Y≧I)、電流変化タイミング信号発生部16から電流変化タイミング信号が入力されたかどうか確認する(ステップS16)。
そして、電流変化タイミング信号が入力されたとき、切り替え器14に送っている電流指令値を電流指令設定値と同じ値にする(ステップS17)。ステップS17で、電流変化値だけ増加させないのは、電流指令値を電流変化値分増加させると、電流指令設定値を超えてしまうからである。
以上の動作で、電流指令値の、電流指令設定値までの段階的な増加が完了したこととなる。
その他の動作は、実施の形態1と略同様で、図3においてステップS01が、電流指令値を電流指令設定装置10からの値にするのではなく、電流指令演算部15からの値にする点が異なり、以下のような動作となる。
異常判定/電流指令値演算装置9は、基本波出力の測定値を読み取る。そして、比較器13において、この測定値と記憶部20に記憶された判定値と比較される。切り替え器14は、通常は、電流指令演算部15から送られてくる電流指令値を第1の電流指令値として、電源装置8に送るようになっているが、比較器13で比較された結果が、基本波出力の測定値が判定値以上の場合には、切り替え器14で電流指令値を電流が0Aとなるような第2の電流指令値に切り替え、基本波の発振を停止する。
異常判定/電流指令値演算装置9において上記のような動作を行うことで、電源装置8が供給する電流値と、その電流に対する基本波出力値の時間変化は、図7に示したようになる。図7は、電流指令設定値が1回変化したときの、電流指令設定値、電源装置8が供給する電流値(すなわち電流値に相当する電流指令値)、基本波出力、電流変化タイミング信号の時間変化を示したものであり、電流値は所定の間隔で電流指令変化タイミング信号が出力される毎に、電流変化値(Y)ずつ増加し、最終的に電流指令設定値となるとともに、基本波出力も電流値の変化に追従して段階的に増加する。これにより、図4に示したような急激な基本波出力の増加により、基本波出力が破壊閾値をこえることを防止することができる。
さらに、電流変化値(Y)を下記のように設定することで、波長変換素子の破損防止をより確実なものにできる。
図8は、電流変化値(Y)が異なった場合の、電源装置8が供給する電流値と、その電流に対する基本波出力値および電流変化タイミング信号の時間変化を示したものである。図8(a)は、電流変化値(Y)に対する基本波出力の変化量(A)が、波長変換素子の破壊閾値と判定値との差分(B)よりも小さい場合(A<B)で、図8(b)は、電流変化値(Y)に対する基本波出力の変化量(A)が、波長変換素子の破壊閾値と判定値との差分(B)よりも大きい場合(A>B)である。
まず、図8(b)の場合について説明する。電流変化タイミング信号が出された時刻T1において、電流値が電流変化値(Y)分増加し、基本波出力が判定値以下ではあるが判定値に近い値となったとき、基本波出力は判定値以下なので異常判定/電流指令値演算装置9は正常と判断し、次の電流変化タイミング信号が出された時刻T2に基本波出力は増加する。ここで、電流変化値(Y)に対する基本波出力の変化量(A)が、波長変換素子の破壊閾値と判定値との差分(B)よりも大きいために、基本波出力がいきなり破壊閾値を越えてしまう可能性がある。この場合、異常判定/電流指令値演算装置9での異常判断が間に合わず、T2以降の時刻T3で電流指令値を電流が0Aとなる電流指令値としたとしても、波長変換素子はすでに時刻T2において破壊されている恐れがある。
一方、図8(a)の場合について説明する。電流変化タイミング信号が出された時刻T2において、電流値が電流変化値(Y)分増加し、基本波出力が判定値以下ではあるが判定値に近い値となったとき、基本波出力は判定値以下なので異常判定/電流指令値演算装置9は正常と判断し、次の電流変化タイミング信号が出された時刻T3に基本波出力は増加する。ここで、電流変化量(Y)に対する基本波出力の変化量(A)が、波長変換素子の破壊閾値と判定値との差分(B)よりも小さいために、基本波出力は判定値を超えるが破壊閾値を越えることは無い。よって、次の電流変化タイミング信号が出される時刻T4に至る前の時刻T5に、異常判定/電流指令値演算装置9で異常判断がなされ、基本波の発振は停止し波長変換素子の破損は防止される。
すなわち、電流変化量(Y)に対する基本波出力の変化量(A)が、波長変換素子の破壊閾値と判定値との差分(B)よりも小さくなる(A<B)ように、電流変化値(Y)を設定すれば、基本波が判定値を超えると同時に破壊閾値を越えて波長変換素子が破壊される図8(b)のような状況は発生せず、波長変換素子の破損防止をより確実なものにできる。
ここで、時間間隔値は、異常判定/電流指令値演算装置9で異常判断がなされ、基本波の発振を停止する処理を行うのに必要な時間以上に設定しておくことが望ましい。
また、電流値を減少する場合は、電流指令値を段階的に変化させなくても、電流値を減少させる前に、基本波出力が波長変換素子の破壊閾値を越していないため、基本波出力は波長変換素子の破壊閾値を越すことは無い。
上記説明では、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波の発振を停止するように制御するとしたが、実施の形態1で述べたように、レーザ発振器を用いた加工を途中で停止したくない場合には、波長変換素子の破壊を防止するという観点から、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波出力を破壊閾値未満になるように制御してもよい。例えば、上述したように電流指令設定値が入力される前の出力に戻すように制御してもよく、記憶部22に記憶された電流変化値だけ電流指令値を減少させて図8(a)のT2〜T3の状態に戻すように異常判定/電流指令値演算装置9が制御してもよい。または、T3の状態で電流指令値を変化させないという制御でもかまわない。
この実施の形態によれば、実施の形態1に加え、所定の時間間隔値および所定の電流変化量を記憶するとともに、電流指令値を電流指令設定値に増加させる場合に、所定の時間間隔毎に所定の電流変化量ずつ電流指令値を増加させる手段を備えたことにより、基本波の出力が正常か異常かを判断する手段が判断に時間を要する場合でも、基本波が波長変換素子の破壊閾値を越えることを防ぐことができ、波長変換素子の破壊防止にさらに有効である。
実施の形態3.
ところで、基本波出力センサ6に使用するセンサの測定遅れ時間を0にすることは、実質的に不可能であり、実際の出力値に対して、測定値は遅れた値となる。特に、サーモパイル等の熱式のセンサを用いる場合は、センサの熱分布が安定するまでに時間がかかるため遅れ時間が数秒程度かかってしまう。比較的速度の速いフォトダイオードを用いたセンサでも、ノイズ除去等のためにフィルタを挿入することが多く、数十msから数百msの遅れ時間が発生することがある。
図9は、電流変化タイミング信号と、電源装置8が供給する電流量(または、その電流量に対応する電流指令値)と、その電流に対する実際の基本波出力値と、基本波出力の測定値および電流変化タイミング信号の時間変化を示したものである。
図9(a)において、電流変化タイミング信号が出された時刻T1で電流値(電流指令値)が増加し、基本波出力は判定値を超えている。しかし、基本波出力測定値は時間遅れがあり、基本波の出力の変化直後は、実際の出力値より低い値となり、判定値以下となっている。そのため、異常判定/電流指令値演算装置9は基本波出力は正常と判断し処理を続ける。測定値が判定値に到達する前に、次の電流変化タイミング信号が出された場合、時刻T2に電流値(電流指令値)は増加する。ここで、実施の形態2で述べたように、電流値(電流指令値)の1回の変化分による基本波の出力変化を、破壊閾値と判定値の差分未満としたとしても、T1で基本波出力は判定値を超えているのであるから、T2で基本波出力が破壊閾値を越える可能性がある。図9(a)のように、T2で基本波出力が破壊閾値を越え、その後時刻T3に測定値が判定値になり異常判定/電流指令値演算装置9が異常と判断しても、波長変換素子はすでに破損している恐れがあり、好ましくない結果となる。
実施の形態3は、この点を考慮し、実施の形態2の異常判定/電流指令値演算装置9の電流指令値の設定方法を変更したものである。特に、図5の記憶部23に記憶されている時間間隔値が異なるものである。本実施の形態に係るレーザ発振器の全体概要は図1と同様であり、異常判定/電流指令値演算装置9の構成は図5と同様であるので、適宜図1および図5の番号を用いて説明する。
以下、動作について簡単に説明する。
電流指令設定装置10で設定された電流指令設定値が、異常判定/電流指令値演算装置9に送られる。異常判定/電流指令値演算装置9内では、電流指令値を電流指令設定値へと、記憶部23に予め記憶された時間間隔値毎に、記憶部22に予め記憶された電流変化値ずつ段階的に増加させる。このとき、図9(b)のように、時刻T1に電流変化タイミング信号が出され電流指令値を電流変化値だけ変化した後に、待ち時間を設け、基本波出力センサ6の測定値が実際の基本波出力値になった後、時刻T2に電流変化タイミング信号が出される。図9(b)の場合、時刻T1で基本波出力は判定値を超えているが、T1では測定値は判定値を超えていない。しかし、T1−T2間すなわち時間間隔値に十分な時間を確保することで、次の電流変化タイミング信号が出されるT2に至る前に、時刻T3で測定値は判定値に達する。これにより、異常判定/電流指令値演算装置9は基本波出力が異常と判断することができ、時刻T2にて基本波出力が破壊閾値を越える前に基本波の発振を停止することができる。
このように、時間間隔を基本波出力センサの測定遅れ時間以上に設定することにより、基本波出力測定値が、実際の出力の値より低い時に、電流指令値を変更することは無くなる。このため、電流変化値も実施の形態2のように設定すれば、電流指令値を一段階変化しても、実際の基本波出力が波長変換素子の破壊閾値まで達することは無くなる。また、実際の基本波出力が判定値を越した場合は、電流指令値の待ち時間を前述の説明のように設定すれば、基本波出力測定値が判定値を越した時点T3で、基本波出力を停止するため、波長変換素子の破壊を防止することができる。
電流値を減少する場合は、実施の形態2と同様に電流指令値を段階的に変化させる必要は無い。
上記説明では、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波の発振を停止するように制御するとしたが、実施の形態2で述べたように、基本波出力が判定値を超えた場合、基本波出力を破壊閾値未満になるように制御してもよい。
この実施の形態によれば、実施の形態2において、電流変化の時間間隔を基本波出力センサの測定遅れ時間以上の時間に設定することで、実際の基本波出力が判定値を超えているにもかかわらず、基本波出力を正常と判断し、波長変換素子を破壊してしまうという状況を回避することができ、波長変換素子の破壊防止にさらに効果的である。
ところで、基本波出力センサの応答時間が、サーモパイルのように数秒と長いものは、レーザ出力を頻繁に変化させる場合には適さない。しかし、特に基本波の出力を大きく変化させるのは、レーザ発振器の立ち上げ時であり、波長変換素子が破壊される可能性が高い。また、立ち上げ時には光学部品等が熱平衡状態となるまでに待ち時間があり、センサの応答時間が数秒かかったとしても特に問題はない。よって、レーザ加工時にレーザ出力をあまり変化させない場合には、応答時間の長い出力センサを用いても、レーザ発振器の立ち上げ時の、波長変換素子の破壊防止という効果が得られる。
本発明に係るレーザ発振器は、波長変換素子を用いて発生させた可視光や紫外線等の高調波光ビームを加工に用いる場合に適している。

Claims (4)

  1. 励起光源により励起媒体を励起し基本波を発振する発振手段と、
    前記励起光源が発光するための電流を供給する電源と、
    前記基本波の平均出力またはパルスエネルギーを測定する出力センサと、
    前記基本波の光路上に配置され、前記基本波を高調波レーザ光に変換する波長変換素子と、
    所望のレーザ強度を得るための電流指令値である電流指令設定値を設定し出力する電流指令設定手段と、
    前記電流指令設定手段から入力された前記電流指令設定値が変化した場合、電流指令値を所定の変化量ずつ、所定の時間間隔毎に前記電流指令設定値へ増加させつつ、前記電流指令値を出力する電流指令演算手段と、
    前記波長変換素子のレーザ光の平均出力またはパルスエネルギーに対する破壊閾値未満に設定した判定値を記憶する記憶部と、
    前記出力センサの測定値と前記判定値とを比較する比較手段と、
    前記電源に送る電流指令値を、前記比較手段において前記測定値が前記判定値未満と判断した場合は、前記電流指令演算手段から送られる第1の電流指令値に切り替え、前記比較手段において前記測定値が前記判定値以上と判断した場合は、基本波出力が前記破壊閾値未満となる第2の電流指令値に切り替える切り替え手段とを備え、
    前記所定の変化量は、前記基本波の出力が、前記波長変換素子の破壊閾値と前記判定値との差分未満となるような電流指令値であり、
    前記所定の時間間隔は、基本波の出力が判定値よりも高い場合、前記制御装置が前記出力センサの測定値を読み取ってから前記励起光源に供給する電流を制御するまでに要する時間以上であることを特徴とするレーザ発振器。
  2. 前記第2の電流指令値は、
    基本波の発振を停止するような電流指令値であることを特徴とする請求項に記載のレーザ発振器。
  3. 電源に入力された電流指令値に基づいた電流を励起光源に供給する工程と、
    前記励起光源により励起媒体を励起し基本波を発振する工程と、
    出力センサにより前記基本波の平均出力またはパルスエネルギーを測定する工程と、
    波長変換素子により前記基本波を高調波レーザ光に変換する工程と、
    所望のレーザ強度を得るための電流指令値である電流指令設定値を設定し出力する工程と、
    前記電流指令設定値が変化した場合、電流指令値を所定の変化量ずつ、所定の時間間隔毎に前記電流指令設定値へ増加させる工程と、
    前記波長変換素子のレーザ光の平均出力またはパルスエネルギーに対する破壊閾値未満に設定した判定値と、前記出力センサの測定値とを比較する工程と、
    前記電源に送る電流指令値を、前記比較工程にて前記測定値が前記判定値未満と判断された場合、前記電流指令値を増加させる工程による第1の電流指令値に切り替え、前記比較工程にて前記測定値が前記判定値以上と判断された場合、基本波出力が前記破壊閾値未満となる第2の電流指令値に切り替える工程とを備え、
    前記所定の変化量は、前記基本波の出力が、前記波長変換素子の破壊閾値と前記判定値との差分未満となるような電流指令値であり、
    前記所定の時間間隔は、基本波の出力が判定値以上の場合、前記制御装置が前記出力センサの測定値を読み取ってから前記励起光源に供給する電流を制御するまでに要する時間以上であることを特徴とするレーザ発振器制御方法。
  4. 前記第2の電流指令値は、
    基本波の発振を停止するような電流指令値であることを特徴とする請求項に記載のレーザ発振器制御方法。
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