JP4742266B2 - 半導体粒子積層膜、色素増感太陽電池、電気化学発光素子および電子放出素子の各製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、半導体粒子積層膜、色素増感太陽電池、電気化学発光素子および電子放出素
子の各製造方法ならびに色素増感太陽電池に関する。
子の各製造方法ならびに色素増感太陽電池に関する。
半導体粒子は、太陽電池、電気化学発光素子および電子放出素等の用途に有用である。これらの用途において、半導体粒子は分散液の形で導電性基材の表面に塗布され、電極用の導電膜として利用されている。
例えば、半導体粒子の分散液に、活性基を含有する有機樹脂を分散樹脂として加える方法が提案されており、この方法によれば、分散液中における半導体粒子の分散性や安定性に優れるとされている(特許文献1参照。)。
特開2004−11348号公報
例えば、半導体粒子の分散液に、活性基を含有する有機樹脂を分散樹脂として加える方法が提案されており、この方法によれば、分散液中における半導体粒子の分散性や安定性に優れるとされている(特許文献1参照。)。
しかしながら、上記の例を含め、従来の塗布法で製造される電極用の導電膜は、必ずしも十分な膜の均一性が得られていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、電極に用いる半導体粒子の膜が均一な半導体粒子積層膜、色素増感太陽電池、電気化学発光素子および電子放出素子の各製造方法ならびに色素増感太陽電を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体粒子積層膜の製造方法は、エレクトロスプレー技術を用い、半導体粒子を正極としてのノズルから放出し、負極としての導電性基板に堆積させる半導体粒子積層膜の製造方法であって、
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする。
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする。
また、本発明に係る半導体粒子積層膜の製造方法は、前記半導体粒子が形状異方性を有し、前記堆積した半導体粒子積層膜の半導体粒子が配向性を有することを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、透明基板と、該透明基板上に設けられる透明導電膜と、該透明導電膜上に設けられる色素を担持した半導体層と、該透明導電膜と対向する位置に設けられる導電性基板と、該半導体層と導電性基板との間に設けられる電解質層とを有する色素増感太陽電池の製造方法において、
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする。
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る電気化学発光素子の製造方法は、透明基板と、該透明基板上に設けられる透明導電膜と、該透明導電膜上に設けられる半導体層と、該透明導電膜と対向する位置に設けられる導電性基板と、該半導体層と導電性基板との間に設けられる電解質層とを有する電気化学発光素子の製造方法において、
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする。
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る電子放出素子の製造方法は、エレクトロスプレー技術を用い、半導体粒子を正極としてのノズルから放出し、負極としての導電性基板に堆積させて電子放出層となる半導体層を形成する電子放出素子の製造方法であって、
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする。
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする。
本発明は、エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての導電性基板等との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して導電性基板等に堆積させて半導体層(半導体粒子積層膜)を形成するので、斑のない均一な膜を得ることができる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
エレクトロスプレー(静電場噴霧)は、例えば、細い金属の管に高電圧をかけると、管
中の液体が非常に細かい微粒子となって噴霧される現象で、試料をイオン化して質量分析
する方法に用いられ、また、プリンターやペンキの塗装、農薬散布などにも使われている
。また、例えば、Thin Solid Films 195, 175 (1991)では、永久分極を有するポリビニリデンフルオライドをエレクトロスプレイ製膜し、ポリマーのダイポールをそろえたことが報告されている。
中の液体が非常に細かい微粒子となって噴霧される現象で、試料をイオン化して質量分析
する方法に用いられ、また、プリンターやペンキの塗装、農薬散布などにも使われている
。また、例えば、Thin Solid Films 195, 175 (1991)では、永久分極を有するポリビニリデンフルオライドをエレクトロスプレイ製膜し、ポリマーのダイポールをそろえたことが報告されている。
本発明は、上記のエレクトロスプレー技術を利用して、半導体粒子を電圧が印加された正極としてのノズルから放出し、負極(対極)としての導電性基板や透明導電膜に堆積させることで、半導体粒子積層膜、色素増感太陽電池、電気化学発光素子および電子放出素子を製造し、ならびに色素増感太陽電池を得るものである。
本発明において、ノズルと導電性基板等との間に12kV以上の電圧を印加する。この場合、通常のエレクトロスプレー塗装のように、塗布される導電性基板等をアースし、ノズルに12kV以上の電圧を印加してもよいし、これに限らず、ノズルおよび導電性基板等のそれぞれに所定の電圧を印加して電圧差を12kV以上としてもよい。なお、後述する実施例は全て前者のケースである。
印加電圧が12kV未満の場合、粒子の付着状況に斑ができるおそれがある。印加電圧は、好ましくは、15kV以上であり、上限については特に限定はないが、印加電圧を過度に高くする必要はなく、また、過度に高くすると放電が起こる可能性があるので、放電しない限度とする。
なお、先に説明した特許文献1に、塗装手段としてスプレー塗装が好ましく、その中でも特に静電スプレーや超音波微粒化塗装が好ましい旨が記載されているが、実施例としての具体的な説明がなく、また、膜の均一性については触れられていない。特許文献1全体の記載からみて、あくまでも微粒子の分散性の良否の観点からの言及と思われる。
本発明において、ノズルと導電性基板等との間に12kV以上の電圧を印加する。この場合、通常のエレクトロスプレー塗装のように、塗布される導電性基板等をアースし、ノズルに12kV以上の電圧を印加してもよいし、これに限らず、ノズルおよび導電性基板等のそれぞれに所定の電圧を印加して電圧差を12kV以上としてもよい。なお、後述する実施例は全て前者のケースである。
印加電圧が12kV未満の場合、粒子の付着状況に斑ができるおそれがある。印加電圧は、好ましくは、15kV以上であり、上限については特に限定はないが、印加電圧を過度に高くする必要はなく、また、過度に高くすると放電が起こる可能性があるので、放電しない限度とする。
なお、先に説明した特許文献1に、塗装手段としてスプレー塗装が好ましく、その中でも特に静電スプレーや超音波微粒化塗装が好ましい旨が記載されているが、実施例としての具体的な説明がなく、また、膜の均一性については触れられていない。特許文献1全体の記載からみて、あくまでも微粒子の分散性の良否の観点からの言及と思われる。
また、本発明において、半導体粒子積層膜あるいは半導体層は、好ましくは、半導体粒子が形状異方性を有し、堆積した半導体粒子が配向性を有する。
本発明において、半導体粒子としては、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、カーボンナノファイバー、半導体ポリマー結晶、半導体有機結晶などが挙げられる。
半導体粒子の形状は、特に限定はなく、球状であってもよく、あるいはまた、針状であってもよい。
半導体粒子の寸法は、特に限定はないが、球状の場合は、直径として1〜100nm程
度が好ましく、また、針状の場合は、径(直径)として1〜5000nm程度、長さとして0.01〜100μm程度が好ましい。
半導体粒子の形状は、特に限定はなく、球状であってもよく、あるいはまた、針状であってもよい。
半導体粒子の寸法は、特に限定はないが、球状の場合は、直径として1〜100nm程
度が好ましく、また、針状の場合は、径(直径)として1〜5000nm程度、長さとして0.01〜100μm程度が好ましい。
本発明において、導電性基板は、例えば、SnO2/F等の導電体をドープ等したガラス板やプラスチック板で形成される。また、透明導電膜は、例えば、ITOであってもよくあるいはSnO2等であってもよい。
本発明において、半導体粒子は、例えば、アルコール等の溶媒に溶解した状態で、例え
ばキャピラリーノズルに導入され、キャピラリーノズル内を移動し、その先端部から対極に向けて噴霧され対極上に堆積される。対極上で半導体粒子を噴霧する方向は、特に限定されない。
ばキャピラリーノズルに導入され、キャピラリーノズル内を移動し、その先端部から対極に向けて噴霧され対極上に堆積される。対極上で半導体粒子を噴霧する方向は、特に限定されない。
本発明において、半導体粒子は、永久双極子を持たないものでも電場に対して分極する粒子であれば、形状異方性を有する粒子の場合は電場に対して長手方向に配向し、丸い粒子の場合は電場に対して縦に繋がって配向する。
本発明において、半導体粒子が積層した半導体粒子積層膜(半導体層)の厚みは、特に限定するものではないが、例えば、10〜100μmとすることができる。
本発明における色素増感太陽電池は、その構成を特に限定するものではなく、通常使用されているもののなかから適宜選定して用いることができる。この場合、透明基板は、例えば、ガラス板であってもよくあるいはプラスチック板であってもよい。また、色素は、例えば、ルテニウム等の遷移金属錯体やフタロシアニン、ポルフィン等の金属あるいは非金属を用いることができる。
(実施例1) エレクトロスプレー試作機を用いて、チタニアナノ粒(直径15nm)をアルコール溶媒に溶解した状態で、印加電圧15kVでSnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧して、10μmの厚みに積層した。これを用いてプラスチック型色素増感太陽電池を作製したところ、太陽電池効率(光電変換効率)が5.3%であった。一方、比較のためにチタニアナノ粒をSnO2/Fドープしたガラス基板に10μmの厚みに塗布して作製した色素増感太陽電池の太陽電池効率(変換効率)は、4.5%であった。なお、測定条件は、AM1.5、100mW/cm2である。膜を剥離し、窒素ガス吸着による細孔分布を測定したところ、ガラス基板に噴霧したチタニアナノ粒と、ガラス基板に塗布したチタニアナノ粒とは、明らかに異なったナノポア分布を示していた。塗布法で作製した膜には20〜50nm程度の細孔分布が認められたが、エレクトロスプレー法で作製したポーラス膜には10nm以下の細孔分布のみが認められた。
(実施例2) エレクトロスプレー試作機を用いて、針状結晶(直径100nm、 長さ0.5〜5μm)である酸化亜鉛をアルコール溶媒に溶解した状態で、印加電圧15kVでSnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧して、10μmの厚みに積層した。SEM写真で見たところ、針状結晶がガラス基板にから垂直に立っていることがわかった。一方、比較のために針状結晶である酸化亜鉛をSnO2/Fドープしたガラス基板に10μmの厚みに塗布した場合にはランダムで配列は見られなかった。
(実施例3) 実施例2で作製した酸化亜鉛噴霧基板を用いてプラスチック型色素増感太陽電池を作製したところ、太陽電池効率が5%であった。一方、比較のために塗布で作製した酸化亜鉛塗布基板は、太陽電池効率が3%であった。
(実施例4) 実施例2と同様な方法でITO−PENフィルム上に作製した酸化亜鉛噴霧基板を用いて、この酸化亜鉛噴霧基板とITO−PENフィルムをサンドイッチ構造に作製し、隙間にRu(II)錯体をアセトニトリルに溶解した電解液を注入してプラスチック型電気化学発光素子を作製し、塗布で作製した素子に比較したところ、発光強度が5倍に増大した。
(実施例5) 導電性基板に実施例2と同様な方法で、針状カーボン(直径20nm、長さ100nm)を垂直に形成した。 この針状カーボンを積層した導電性基板の針状カーボンの側に対向して、白金平板で対極を形成し、減圧下、電極間に100Vを印加したところ、針状カーボンがない場合には電流は流れなかったが、針状カーボンを構築することにより、電流が流れ、放電が確認できた。
(実施例6)
エレクトロスプレー試作機を用いて、チタニアナノ粒(直径15nm)をエタノールに固形分濃度5%になるように溶解した状態で、印加電圧を5kV〜20kV迄変えて、SnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧してチタニア粒子の積層状態を調べた。印加電圧が10kV以下ではチタニア粒子の付着状態に斑があった。印加電圧を12.5kVに上げると表面全体に均一に良好なチタニアの積層が得られた。更に、印加電圧を15kV、20kVと上げると、非常に均一で良好なチタニアの積層が得られた。装置上、印加電圧の上昇は20kV迄であり、それ以上は実験していない。結果を表1に示す。表1中、粒子の付着状況の評価は、◎:非常に良い、〇:良い、△:やや斑がある、×:かなり斑がある、である。
エレクトロスプレー試作機を用いて、チタニアナノ粒(直径15nm)をエタノールに固形分濃度5%になるように溶解した状態で、印加電圧を5kV〜20kV迄変えて、SnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧してチタニア粒子の積層状態を調べた。印加電圧が10kV以下ではチタニア粒子の付着状態に斑があった。印加電圧を12.5kVに上げると表面全体に均一に良好なチタニアの積層が得られた。更に、印加電圧を15kV、20kVと上げると、非常に均一で良好なチタニアの積層が得られた。装置上、印加電圧の上昇は20kV迄であり、それ以上は実験していない。結果を表1に示す。表1中、粒子の付着状況の評価は、◎:非常に良い、〇:良い、△:やや斑がある、×:かなり斑がある、である。
(実施例7〜14) 半導体粒子として、表2に示す種々の市販の酸化チタン粉末又はペーストを用いた。粉末の場合は、水を加えて混練して固形分濃度が5%の酸化チタンのペーストを作成し、ペーストの場合は、そのまま用いた。
片面にフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる厚み400nmの透明導電膜を形成したガラス板を用いた30mm×30mm×4mmのガラス基板の透明導電膜側に、上記の酸化チタンペーストをエタノールに固形分濃度が5%になるように溶解した状態で、エレクトロスプレー試作機を用いて、印加電圧を15kVで、SnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧して30μmの厚みで20mm×5mmの範囲に積層し、乾燥後450℃で焼成して厚み10μmの酸化チタン層を形成した積層板を得た。次に、ビス(イソチオシアナト)ビス(2,2'−ビピリジル−4,4'−ジカルボキシラト)−ルテニウム(II)のエタノール溶液に前記積層板を浸して色素を酸化チタン表面に吸着させて、色素吸着積層板を得た。
この色素吸着積層板の酸化チタンの膜を形成した20mm×5mmの外周4辺に厚み50μmのアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤(三井デュポンポリケミカル社商品名;ハイミランシート)を、電解液が注入できるよう、外周部の2箇所に約1mm程度の隙間を設けるようにして貼り付けた。この熱可塑性接着剤は、封止材であると同時に、両極間のスペーサの役割を果たす。次に、正極となる厚み10nmの白金膜をスパッタリングの手法で形成したガラス基板を、白金側が酸化チタン側と対向するように前記熱可塑性接着剤フィルムを介して貼り合わせた。
熱可塑性接着剤フィルムの隙間から、表2に示す電解液溶液を毛細管現象を利用して基材と正極の間に満たした。電解質を満たした後、直ちに前記隙間をエポキシ樹脂接着剤で封止して、太陽電池を得た。作製した色素増感太陽電池の太陽電池の変換効率は、表2に示すとおりであった。なお、測定条件は、AM1.5、100mW/cm2である。 表2中、電解液およびチタニア粒子は、以下のものを用いた。A電解液:ヨウ素40mM, LiI 500mM, t-BuPy 580mM in acetonitrileB電解液:ヨウ素300mM, LiI 500mM, t-BuPy 580mM in methylpropylimidazolium iodideP25:日本アエロシル社製チタニア 20 nm粒子Dペースト:ソラロニクス社製チタニアペーストF6:昭和電工製 20nmF5:昭和電工製 15nm(比較例1〜8) 半導体粒子として、表2に示す種々の市販の酸化チタン粉末又はペーストを用いて、水に溶解したチタンペーストを、片面にフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる厚み400nmの透明導電膜を形成した30mm×30mm×4mmのガラス基板の透明導電膜側に塗布法で厚さ10μmに積層した他は、実施例6〜14と同様に色素増感太陽電池を作成し、同様に太陽電池の変換効率を評価した。結果を表2に示す。
片面にフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる厚み400nmの透明導電膜を形成したガラス板を用いた30mm×30mm×4mmのガラス基板の透明導電膜側に、上記の酸化チタンペーストをエタノールに固形分濃度が5%になるように溶解した状態で、エレクトロスプレー試作機を用いて、印加電圧を15kVで、SnO2/Fドープしたガラス基板に噴霧して30μmの厚みで20mm×5mmの範囲に積層し、乾燥後450℃で焼成して厚み10μmの酸化チタン層を形成した積層板を得た。次に、ビス(イソチオシアナト)ビス(2,2'−ビピリジル−4,4'−ジカルボキシラト)−ルテニウム(II)のエタノール溶液に前記積層板を浸して色素を酸化チタン表面に吸着させて、色素吸着積層板を得た。
この色素吸着積層板の酸化チタンの膜を形成した20mm×5mmの外周4辺に厚み50μmのアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤(三井デュポンポリケミカル社商品名;ハイミランシート)を、電解液が注入できるよう、外周部の2箇所に約1mm程度の隙間を設けるようにして貼り付けた。この熱可塑性接着剤は、封止材であると同時に、両極間のスペーサの役割を果たす。次に、正極となる厚み10nmの白金膜をスパッタリングの手法で形成したガラス基板を、白金側が酸化チタン側と対向するように前記熱可塑性接着剤フィルムを介して貼り合わせた。
熱可塑性接着剤フィルムの隙間から、表2に示す電解液溶液を毛細管現象を利用して基材と正極の間に満たした。電解質を満たした後、直ちに前記隙間をエポキシ樹脂接着剤で封止して、太陽電池を得た。作製した色素増感太陽電池の太陽電池の変換効率は、表2に示すとおりであった。なお、測定条件は、AM1.5、100mW/cm2である。 表2中、電解液およびチタニア粒子は、以下のものを用いた。A電解液:ヨウ素40mM, LiI 500mM, t-BuPy 580mM in acetonitrileB電解液:ヨウ素300mM, LiI 500mM, t-BuPy 580mM in methylpropylimidazolium iodideP25:日本アエロシル社製チタニア 20 nm粒子Dペースト:ソラロニクス社製チタニアペーストF6:昭和電工製 20nmF5:昭和電工製 15nm(比較例1〜8) 半導体粒子として、表2に示す種々の市販の酸化チタン粉末又はペーストを用いて、水に溶解したチタンペーストを、片面にフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる厚み400nmの透明導電膜を形成した30mm×30mm×4mmのガラス基板の透明導電膜側に塗布法で厚さ10μmに積層した他は、実施例6〜14と同様に色素増感太陽電池を作成し、同様に太陽電池の変換効率を評価した。結果を表2に示す。
実施例7〜14と比較例1〜8の結果を、同じ酸化チタン原料及び同じ電解質の条件で比較すると、実施例のエレクトロスプレー法を使用している方が、比較例の塗布法を使用した方より、変換効率が1.6〜2.4%程度優れていた。
(実施例15) 酸化チタンペースト、色素吸着積層板の作成、正極基板との貼り合わせは実施例7と同様に行った。熱可塑性接着剤フィルムの隙間から、0.5MのLiI、0.5Mのt−ブチルピリジンと、0.05Mのヨウ素を含む、ヨウ化メチルプロピルイミダゾリウムを毛細管現象を利用して基材と正極の間に満たした。溶融塩電解質を満たした後、直ちに前記隙間をエポキシ樹脂接着剤で封止して太陽電池を得た。得られた太陽電池の効率は、5.4%であった。
Claims (5)
- エレクトロスプレー技術を用い、半導体粒子を正極としてのノズルから放出し、負極としての導電性基板に堆積させる半導体粒子積層膜の製造方法であって、
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする半導体粒子積層膜の製造方法。 - 前記半導体粒子が形状異方性を有し、前記堆積した半導体粒子積層膜の半導体粒子が配向性を有することを特徴とする請求項1記載の半導体粒子積層膜の製造方法。
- 透明基板と、該透明基板上に設けられる透明導電膜と、該透明導電膜上に設けられる色素を担持した半導体層と、該透明導電膜と対向する位置に設けられる導電性基板と、該半導体層と導電性基板との間に設けられる電解質層とを有する色素増感太陽電池の製造方法において、
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。 - 透明基板と、該透明基板上に設けられる透明導電膜と、該透明導電膜上に設けられる半導体層と、該透明導電膜と対向する位置に設けられる導電性基板と、該半導体層と導電性基板との間に設けられる電解質層とを有する電気化学発光素子の製造方法において、
エレクトロスプレー技術を用い、正極としてのノズルと負極としての該透明導電膜との間に12kV以上の電圧を印加し、半導体粒子をノズルから放出して該透明導電膜に堆積させて該半導体層を形成することを特徴とする電気化学発光素子の製造方法。 - エレクトロスプレー技術を用い、半導体粒子を正極としてのノズルから放出し、負極としての導電性基板に堆積させて電子放出層となる半導体層を形成する電子放出素子の製造方法であって、
該ノズルと該導電性基板との間に12kV以上の電圧を印加することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
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