JP4738726B2 - 合成樹脂エマルジョン粉末およびその用途 - Google Patents
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Description
本発明において、エマルジョン(A)の分散剤として用いる、分子内にエチレン単位を1〜12モル%含有するビニルアルコール系重合体は、ビニルエステルとエチレンとの共重合体をけん化することにより得ることができる。エチレンが最適であることは後述する実施例から明らかである。
エチレン単位の含有量は、1〜12モル%であることが重要であり、より好ましくは1.5モル%以上、さらには2モル%以上であり、また12モル%以下が好適である。エチレン単位がこの範囲を下回ると、後述する比較例4から明らかなように、再分散性が充分優れたものとはならず、また得られるセメントモルタルなどの水硬物の強度が充分優れたものとはならない。また、エチレン単位がこの範囲を上回ると、後述する製造例12から明らかなように、満足なエマルジョン粉末が得られない。
この重合体の製法としては、例えば、ビニレンカーボネートを上記の1,2−グリコール結合量になるようエチレンと共重合する方法、エチレンとビニルエステル系単量体を共重合する際、重合温度を通常の条件より高い温度、例えば75〜200℃で、加圧下に重合する方法などが挙げられる。後者の方法において、重合温度は特に制限されないが通常95〜190℃、好ましくは100〜160℃で実施される。
上記の単量体単位からなる重合体のうち、酢酸ビニル系重合体で代表されるビニルエステル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体で代表されるオレフイン−ビニルエステル共重合体などは、本発明の好ましい態様の一つである。
分子内にエチレン単位を1〜12モル%含有するビニルアルコール系重合体の添加方法は特に制限はなく、初期に一括して添加する方法、初期にビニルアルコール系重合体の一部を添加し、重合中に連続的に重合系へ添加する方法等がある。
また、従来公知のノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性の界面活性剤やヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子をビニルアルコール系重合体と併用してもかまわない。
連鎖移動剤の添加量は、単量体100重量部に対して5重量部以下が好ましい。連鎖移動剤が5重量部を越える場合には、合成樹脂エマルジョンの重合安定性が低下する上、分散質を形成する重合体の分子量が著しく低下し、エマルジョン物性の低下が起こる懸念がある。
また、噴霧する際にシリコーンおよび/または炭化水素系の消泡剤を添加して粉末化する場合もある。
ビニルアルコール系重合体(B)としては、エマルジョン(A)に分散剤として用いるビニルアルコール系重合体と同様の、分子内にエチレン単位を1〜12モル%含有するビニルアルコール系重合体が、得られるエマルジョン粉末の再分散性、水硬性物質への分散性、水硬物の強度をより向上させることから好適である。また、ビニルアルコール系重合体(B)としては、エマルジョン(A)に分散剤として用いるビニルアルコール系重合体と同様の、エチレン単位をXモル%とするとき、1,2−グリコール結合を(1.7−X/40)モル%以上含有し、かつエチレン単位を1〜12モル%含有するビニルアルコール系重合体が、エマルジョン粉末の再分散性をより向上させることから好適である。
ビニルアルコール系重合体(B)の添加方法としては、ビニルアルコール系重合体(B)の水溶液を、水性エマルジョン(A)に添加する方法が好適であるが、ビニルアルコール系重合体(B)の粉末、フレーク、またはペレットをエマルジョン(A)に添加する方法も挙げられる。また、乳化重合してエマルジョン(A)を製造する際、乳化重合の後半にビニルアルコール系重合体(B)を添加(一括添加、または連続添加)する方法も挙げられる。
水硬性物質としては、例えばポルトランドセメント、アルミナセメント、スラグセメント、フライアッシュセメントなどの水硬性セメント、あるいは石膏、プラスターなどのセメント以外の水硬性材料が挙げられる。
また、上記合成樹脂エマルジョン粉末を、水硬性物質用打継ぎ材として使用する場合は、上記合成樹脂エマルジョン粉末を水で適宜再分散し、打継ぎ材(プライマー処理材)としてコンクリートなどの水硬性物質基板に塗り付け、その後で、セメントモルタルなどの水硬性物質を塗り付けることにより施工が行われる。本発明の合成樹脂粉末を打継ぎ材として使用することにより、優れた接着性および耐久性、さらには機械的強度などを付与することができる。
エマルジョン製造例1
窒素吹き込み口、温度計、撹拌機を備えた耐圧オートクレーブにエチレン変性PVA(PVA−1、エチレン単位含有量4モル%、重合度1300、けん化度93モル%)の9.5%水溶液80部を仕込み、60℃に昇温してから、窒素置換を行った。酢酸ビニル80部を仕込んだ後、エチレンを4.9MPaまで加圧し、0.5%過酸化水素水溶液2gおよび2%ロンガリット水溶液0.3gを圧入し、重合を開始した。残存酢酸ビニル濃度が10%となったところで、エチレン放出し、エチレン圧力2.0MPaとし、3%過酸化水素水溶液0.3gを圧入し重合を完結させた。重合中に凝集などがなく、重合安定性に優れており、固形分濃度55%、エチレン含量18重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−1)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−2、エチレン単位含有量3モル%、重合度500、けん化度95モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量18.3重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−2)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−3、エチレン単位含有量5モル%、重合度1300、けん化度98モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−3)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、無変性PVA(PVA−4、重合度1300、けん化度93モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量18重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−4)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、無変性PVA(PVA−5、重合度500、けん化度88モル%:(株)クラレ製PVA−205)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量18.4重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−5)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、無変性PVA(PVA−6、重合度1000、けん化度98.5モル%:(株)クラレ製PVA−110)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量18.1重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−6)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、高温重合により得たエチレン変性PVA(PVA−7、エチレン単位含有量3モル%、1,2−グリコール結合量1.9モル%、重合度1300、けん化度93モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−7)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、高温重合により得たエチレン変性PVA(PVA−8、エチレン単位含有量5モル%、1,2−グリコール結合量2.2モル%、重合度500、けん化度93モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.9重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−8)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−9、エチレン単位含有量2.5モル%、1,2−グリコール結合量1.6モル%、重合度500、けん化度88モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−9)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−10、エチレン単位含有量1.5モル%、1,2−グリコール結合量1.6モル%、重合度500、けん化度88モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−10)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−11、エチレン単位含有量0.5モル%、1,2−グリコール結合量1.6モル%、重合度500、けん化度95モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−11)が得られた。
エマルジョン製造例1において、PVA−1を用いる代わりに、エチレン変性PVA(PVA−12、エチレン単位含有量25モル%、1,2−グリコール結合量1.1モル%、重合度500、けん化度95モル%)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、エマルジョン重合を試みたが乳化重合中に系が不安定化し、エマルジョンを得ることが出来なかった。
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口、撹拌機を備えたガラス製容器に、エチレン変性PVA(PVA−1)5部とイオン交換水90部を仕込み、95℃で完全溶解させた。次いで、希硫酸によりpH=4とした後、150rpmで撹拌しながらメチルメタクリレート10部、n−ブチルアクリレート10部、n−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、窒素置換後70℃まで昇温した。1%過硫酸カリウム5部を添加し重合を開始し、さらに2時間かけてメチルメタクリレート40部、n−ブチルアクリレート40部、n−ドデシルメルカプタン0.4部を混合したものを連続的に添加した。重合開始3時間後、転化率99.2%となり重合を終了した。固形分濃度51.5%の安定なメチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン(Em−12)を得た。
エマルジョン製造例13において、PVA−1を用いる代わりに、無変性PVA(PVA−5)を用いた他はエマルジョン製造例13と同様にして、固形分濃度52%のメチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン(Em−13)を得た。
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口、撹拌機を備えたガラス製容器に、末端にメルカプト基を有するPVA(エチレン含量0.5モル%、重合度550、鹸化度88.3モル%、メルカプト基含量3.3×10−5当量/g)(PVA−13)5部とイオン交換水90部を仕込み、95℃で完全溶解させた。次いで、希硫酸によりpH=4とした後、150rpmで撹拌しながらメチルメタクリレート10部、n−ブチルアクリレート10部、n−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、窒素置換後70℃まで昇温した。1%過硫酸カリウム5部を添加し重合を開始し、さらに2時間かけてメチルメタクリレート40部、n−ブチルアクリレート40部、n−ドデシルメルカプタン0.4部を混合したものを連続的に添加した。重合開始3時間後、転化率99.5%となり重合を終了した。固形分濃度52.0%の安定なメチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン(Em−14)を得た。
エマルジョン製造例1において、PVA−1の代わりに、高温重合により得たPVA(1,2−グリコール結合量1.9モル%、重合度1300、けん化度93モル%)(PVA−14)を用いた他はエマルジョン製造例1と同様にして、固形分濃度55%、エチレン含量17.8重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−15)が得られた。
エマルジョン製造例1で得たエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(A)(Em−1)100部と蒸留水50部を混合、希釈したものと、エマルジョンの固形分に対して2%の無水珪酸微粉末(平均粒径2μm)とを別々に120℃の熱風中に同時噴霧して乾燥し、平均粒径20μmのエマルジョン粉末を得た。
エマルジョン粉末100部に20℃のイオン交換水100部を添加して、攪拌機により十分攪拌し、以下の物性を評価した。結果を表1に示す。
・再分散性:
再分散したエマルジョンを200メッシュのステンレス製金網でろ過し、105℃で5時間乾燥し、ろ過残渣の割合を測定した。ろ過残渣(%)=(乾燥後のろ過残渣重量/再分散に用いたエマルジョン粉末重量)×100
ろ過残渣は少なければすくないほど、エマルジョン粉末を、水硬性物質用混和材または打ち継ぎ材として用いた場合に、優れた強度を有する水硬物が得られる。本発明によれば、ろ過残渣3%以下(表1)のエマルジョン粉末を得ることができる。
・再分散後の状態;再分散したエマルジョンの状態を目視及び光学顕微鏡で観察し、以下の基準により判断した。
◎ 再分散液が均一で平均粒子径50μm以下
○ 再分散液が均一で未分散物(ブツ)がない。
△ 再分散はしているが、未分散物が認められる。
× 再分散しない
・造膜性:
50℃でガラス板上に再分散物を流延、乾燥させ、造膜性を以下の基準により判断した。
○ 均一な皮膜となり、強靱な皮膜が得られる。
△ 皮膜にはなるがもろい。
× 均一な皮膜が得られない。
・耐水性(皮膜の水中溶出率):
再分散したエマルジョンを20℃下で製膜し、皮膜を得た(膜厚100μm)。該皮膜を20℃水中に24時間浸漬し、以下の式により溶出率を算出した。溶出率(%)={1−(浸漬後の皮膜絶乾重量)/(浸漬前の皮膜絶乾重量)}×100
浸漬前の皮膜絶乾重量;浸漬前の皮膜重量(含水)−(浸漬前の皮膜重量(含 水)×皮膜含水率(%)/100)
浸漬後の皮膜絶乾重量;浸漬後の皮膜を105℃で絶乾した重量。
溶出率は少なければ少ないほどより優れた耐水性と再分散性を有し、本発明によれば溶出率8%以下(表1)のエマルジョン粉末を得ることができる。
放置安定性:再分散したエマルジョンを20℃、及び0℃に放置し、1週間後に状態を観察、以下の基準により判断した。
○ 変化なし、
△ 増粘が認められる、
× ゲル化
ゲル分:
20℃の水中再分散して得られたエマルジョン(20℃のイオン交換水100部に対しエマルジョン粉末100部の割合で再分散)を20℃65%RH下で、PETフイルム上に流延し、7日間乾燥させて厚さ500μmの乾燥皮膜を得た。この皮膜を直径2.5cmに打ち抜いたものを試料として、アセトンにて24時間ソックスレー抽出し、さらに煮沸水中で24時間抽出を行い、抽出後の皮膜の不溶分(ゲル分)を求めた。ゲル分(%)=抽出後の皮膜絶乾重量/抽出前の皮膜絶乾重量×100
抽出前の皮膜絶乾重量=抽出前の皮膜重量(含水)−{抽出前の皮膜重量(含水)×皮膜含水率(%)/100}
*皮膜含水率:皮膜(アセトンおよび煮沸水で抽出する試料とは別の試料)を、105℃、4時間で絶乾し、皮膜の含水率をあらかじめ求める。
*抽出後の皮膜絶乾重量:抽出後の皮膜を105℃、4時間で絶乾燥した重量。 ゲル分は大きければ大きいほど、ビニルアルコール系重合体(B)が分散質(重合体)へより多くグラフトしていることを示し、エマルジョン粉末の再分散性がより向上する。本発明によれば、ゲル分20%以上(表1)エマルジョン粉末を得ることができる。
・再分散後の状態:再分散したエマルジョンの状態を目視及び光学顕微鏡で観察し、以下の基準により判断した。
◎ 再分散液が均一で平均粒子径50μm以下
○ 再分散液が均一で未分散物がない。
△ 再分散はしているが、未分散物が認められる。
× 再分散しない
・セメントモルタル用混和材としての性能
[1]セメントモルタルの物性試験
1)モルタル組成:
水性エマルジョンの固形分/セメント重量比=0.10
砂/セメント重量比=2.5、水/セメント重量比=0.5
2)スランプ値 :JIS A−1173に準じて測定
(セメントモルタルへの分散性を示す指標)
3)曲げ強度 :JIS A−6203に準じて測定
4)圧縮強度 :JIS A−6203に準じて測定
実施例1において用いた、Em−1の代わりに、エマルジョン製造例2−11で調製したEm−2〜Em−11を用いる以外は実施例1と同様にしてエマルジョン粉末を得た。得られたエマルジョン粉末の物性を実施例1と同様にして評価した。結果を併せて表1に示す。
エマルジョン製造例1で得たエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(A)(Em−1)100部とエチレン変性PVA(B)(PVA−2)の5%水溶液を所定量混合したものと、エマルジョンの固形分に対して2%の無水珪酸微粉末とを別々に120℃の熱風中に同時噴霧して乾燥し、エマルジョン粉末を得た。結果を併せて表1に示す。
実施例1において用いた、Em−1の代わりに、エマルジョン製造例13−16で調製したメチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン(A)(Em−12、Em−13、Em−14、Em−15)を用いる以外は実施例1と同様にしてエマルジョン粉末を得た。得られたエマルジョン粉末の物性を実施例1と同様にして評価した。結果を併せて表1に示す。
エマルジョン製造例13で得たメチルアクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン(A)(Em−12)100部とエチレン変性PVA(B)(PVA−2)の5%水溶液200部を混合したものと、エマルジョンの固形分に対して2%の無水珪酸微粉末とを別々に120℃の熱風中に同時噴霧して乾燥し、エマルジョン粉末を得た。結果を併せて表1に示す。
Claims (8)
- 分子内にエチレン単位を1〜12モル%含有するビニルアルコール系重合体を分散剤とし、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる一種あるいは二種以上の不飽和単量体単位を有する重合体を分散質とするエマルジョン(A)の固形分100重量部に対し、さらに、分子内にエチレン単位を1〜12モル%含有する、前記分散剤とは異なるビニルアルコール系重合体(B)を1〜50重量部配合し、乾燥して得られるろ過残渣3%以下の再分散性に優れた合成樹脂エマルジョン粉末。
- 分散剤として用いるビニルアルコール系重合体の、エチレン単位の含有量が、1.5〜12モル%である請求項1記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- 分散剤として用いるビニルアルコール系重合体の、エチレン単位の含有量が、2〜12モル%である請求項1または2記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる一種あるいは二種以上の不飽和単量体単位を有する重合体が、ビニルエステル系重合体、またはオレフィン−ビニルエステル共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- 分散剤として用いるビニルアルコール系重合体が、エチレン単位の含有量をXモル%とするとき、1,2−グリコール結合を(1.7−X/40)〜4モル%含有するビニルアルコール系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- 乾燥が噴霧乾燥である請求項1〜5のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- 合成樹脂エマルジョン粉末が、無機粉末を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン粉末。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン粉末からなる水硬性物質用混和材または打継ぎ材。
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