JP4737718B2 - 複合冷却装置 - Google Patents

複合冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4737718B2
JP4737718B2 JP2006034770A JP2006034770A JP4737718B2 JP 4737718 B2 JP4737718 B2 JP 4737718B2 JP 2006034770 A JP2006034770 A JP 2006034770A JP 2006034770 A JP2006034770 A JP 2006034770A JP 4737718 B2 JP4737718 B2 JP 4737718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
vacuum
cooled
cold air
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006034770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007212101A (ja
Inventor
暁 若狭
幸博 一色
泰三 松川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2006034770A priority Critical patent/JP4737718B2/ja
Publication of JP2007212101A publication Critical patent/JP2007212101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4737718B2 publication Critical patent/JP4737718B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Removal Of Water From Condensation And Defrosting (AREA)

Description

この発明は、真空冷却と冷風冷却とを可能とした複合冷却装置に関する。
従来のこの種複合冷却装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この複合冷却装置においては、冷風冷却時に冷却用熱交換器にて発生したドレンは、特別に設けたドレン排出手段を用いて行われていた。
特開2002−318051公報
この発明が解決しようとする課題は、ドレン排出手段を別個に設けることなく、ドレンを排出可能として、複合冷却装置の構成を簡素化することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被冷却物を収容する冷却室と、前記冷却室内に設けた冷却用熱交換器にて冷却された前記冷却室内の空気により被冷却物を冷却する冷風冷却手段と、減圧ラインに設けられた前記冷却室を密閉保持する開閉弁と減圧器の作動により前記冷却室内を減圧して被冷却物を真空冷却する真空冷却手段と、前記冷風冷却手段および前記真空冷却手段の作動を制御する制御手段とを備える複合冷却装置であって、前記制御手段は前記冷風冷却手段の作動時に前記開閉弁と前記減圧器とを間欠的に作動させることにより、前記冷却室の底部に設けた前記減圧ラインから前記冷却室内に貯留するドレンを排出することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記冷却用熱交換器にて生成されたドレンを前記真空冷却手段の一部を構成する減圧器を作動させることにより、効果的に前記冷却室外へ排出することができる。
さらに、請求項に記載の発明は、請求項1において、前記真空冷却手段は、前記冷却用熱交換器を含み、前記制御手段は、前記真空冷却手段による真空冷却工程時に前記冷却用熱交換器を作動させるとともに、前記減圧器を作動させることにより前記冷却室内に貯留するドレンを排出することを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、請求項1による効果に加えて、真空冷却時ドレンを効果的に排出することができる。
この発明によれば、ドレン排出手段を別個に設けることなく、ドレンの排出が可能となるので、複合冷却装置の構成を簡素化することができる。
つぎに、この発明の複合冷却装置の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、被冷却物を冷風冷却と真空冷却とによって冷却可能な複合冷却装置に適用される。
この実施の形態を具体的に説明する。この実施の形態は、被冷却物を収容する冷却室と、前記冷却室内に設けた冷却用熱交換器にて冷却された前記冷却室内の空気により被冷却物を冷却する冷風冷却手段と、減圧ラインに設けた減圧器の作動により前記冷却室内を減圧して被冷却物を真空冷却する真空冷却手段と、前記冷風冷却手段および前記真空冷却手段の作動を制御する制御手段とを備える複合冷却装置であって、前記減圧ラインを前記冷却室の底部と接続したことを特徴としている。
この実施の形態1においては、前記制御手段により前記冷風冷却手段を作動させると、冷風冷却工程が行われる。この冷風冷却工程では、前記冷却室内の空気が前記冷却用熱交換器により冷却され、冷却された空気により被冷却物が冷却される。この冷風冷却工程時、前記冷却用熱交換器の表面でドレンが生成される。この実施の形態では、冷風冷却工程時に前記制御手段が前記減圧器を作動させることにより、前記冷却室内にせ生成されたドレンを前記冷却室外へ排出することができる。
また、前記制御手段により前記真空冷却手段を作動させると、真空冷却工程が行われる。この真空冷却工程では、前記冷却室内が減圧され、真空冷却により被冷却物が冷却される。
この実施の形態においては、真空冷却工程時、前記冷却用熱交換器を作動させない形態と、真空冷却工程時前記冷却用熱交換器を作動させる形態とを含む。
後者の冷却用熱交換器を作動させる形態は、つぎの三つの態様を含む。第一の作動態様は、被冷却物を収容した前記冷却室内を減圧器により減圧して減圧状態とした後、前記減圧器による減圧を停止するとともに、前記冷却室を密閉状態として、前記冷却用熱交換器に冷却作用を行わせる態様である。この態様では、被冷却物から発生した蒸気が前記冷却用熱交換器へ移動して凝縮し、被冷却物の水分蒸発を促進することで、冷却作用を行うものである。従って、前記冷却用熱交換器は、蒸気を凝縮するコールドトラップとして機能する。
第二の作動態様は、前記冷却室内を減圧しながら前記冷却用熱交換器に冷却作用を行わせる態様である。この態様においても、前記冷却用熱交換器は蒸気を凝縮するコールドトラップとして機能する。第三の作動態様は、第一の作動態様と第二の作動態様を組み合わせた作動態様である。
この真空冷却工程において前記冷却用熱交換器を作動させる態様においても、前記冷却用熱交換器においてドレンが生ずる。このためこの実施の形態においては、真空冷却工程においても前記減圧器を作動させることにより、生じたドレンを排出するように構成している。勿論、真空冷却工程時、前記冷却用熱交換器を作動させない態様においては、前記減圧器を作動させる必要は無い。
以上の如く、この実施の形態によれば、真空冷却に用いる前記減圧器の作動により、前記冷却室内で生じたドレンを前記減圧ラインを通して排出するように構成しているので、従来のように別個に設けていたドレン排出手段を削除することができ、複合冷却装置の構成を簡素化できる。
つぎに、この実施の形態の各構成要素について説明する。被冷却物は、好ましくは食材とするが、これに限定されるものではない。前記冷却室は、被冷却物を収容する密閉空間
を形成するとともに、被冷却物を出し入れすることができるものであれば、その形式、種類および大きさは問わない。この冷却室は、冷却室,冷却区画、冷却容器などと称することができる。
前記冷風冷却手段は、前記冷却室内の空気を循環させる空気循環手段と、この空気循環手段による循環流中に被冷却物および前記冷却用熱交換器を位置させるように循環経路を構成する循環経路構成部材とを備えたものとする。前記循環手段は、ファンから構成される。そして、前記循環経路は、前記熱交換器および前記ファンを前記冷却室内に配置することで、前記冷却室内に形成する。
前記冷却用熱交換器は、被冷却物を冷風冷却によりチルド域まで冷却可能な低温(たとえば−10℃以下)とすることができる熱交換器であればよいが、好ましくは、冷凍機のコンデンシングユニットから供給される液化冷媒を蒸発して間接熱交換により前記冷却室内の空気を冷却する蒸発器から構成する。しかしながら、この冷却用熱交換器は、冷水製造装置(チラー)から供給される冷水、またはブラインチラーから供給されるブラインを冷媒とする熱交換器とすることができる。
前記循環経路構成部材は、前記冷却室内を第一領域と第二領域とに区画し、連通用の開口により前記第一領域および前記第二領域を連通する区画壁から構成することができる。こうした構成により、循環経路の構成が簡素化される。
また、前記第一領域および前記第二領域を上下に配置し、前記第一領域に被冷却物を収容し、前記第二領域に前記冷却用熱交換器を配置するとともに、前記第二領域の底部に前記真空冷却手段の減圧ラインを接続することができる。この構成によれば、空気は蒸気より重く、下方へ移動するので、後記の空気排除工程における空気排除をスムーズに行うことができる。
また、前記区画壁を着脱自在に構成することができる。この構成により、前記区画壁を外して、前記冷却室の扉を開くと前記冷却用熱交換器を露出状態とすることができるので、この冷却用熱交換器の洗浄を容易に行うことができる。
また、前記真空冷却手段は、第一真空冷却工程を行う前記第一真空冷却手段と、第二真空冷却工程を行う第二真空冷却手段とから構成し、前記第一真空冷却工程の後に前記第二真空冷却工程を行うように構成することができる。すなわち、前記第一真空冷却手段は、前記冷却室と接続される減圧ライン中に設けた減圧器の作動により第一真空冷却工程を実行するように構成される。また、前記第二真空冷却手段は、前記冷却室を低圧下で密閉状態として前記冷却用熱交換器により被冷却物からの蒸気を凝縮することにより第二真空冷却工程を実行するように構成することができる。
前記第一真空冷却手段の減圧器は、真空ポンプまたは水エゼクタとすることができる。前記真空ポンプは、好ましくは、水封式真空ポンプとする。
前記第二真空冷却手段の前記冷却室を密閉するための構成要素として、前記減圧器を備える減圧ラインにおいて、前記冷却室と前記減圧器との間に開閉弁を設けている。前記第二真空冷却手段の作動時に前記開閉弁を閉じることで、前記冷却室内を密閉状態とすることができる。前記開閉弁は、好ましくは、電磁弁のような開閉の二動作を行う弁とするが、逆止弁とすることができる。
前記第一真空冷却手段の作動とは、前記開閉弁を開き、前記減圧器を運転することであり、前記第二真空冷却手段の作動とは、前記冷却室が低圧下の状態を作った後に前記開閉
弁を閉じ、前記冷却用熱交換器を作動させる,すなわち冷媒を供給して冷却作用を行わせることである。
前記第二真空冷却工程においては、減圧下で,密閉した空間内で被冷却物から蒸気が発生し、発生した蒸気が前記冷却用熱交換器の表面で凝縮し、被冷却物からの蒸発を促進する。この第二真空冷却工程の作用を確実なものとするためには、前記冷却室内に蒸気の凝縮を妨げる空気が存在しないことが重要である。このため、前記第一真空冷却工程中またはこの工程の前に空気排除工程を設けることが望ましい。
ところで、前記第一真空冷却手段は、前記減圧ラインの前記減圧器の上流側に凝縮用熱交換器を設けた態様とすることができる。この場合には、前記第一真空冷却工程は、前記減圧器と前記凝縮用熱交換器を作動させることにより行われる。この態様においては、前記開閉弁は、前記冷却室と前記凝縮用熱交換器との間に設けられる。
この実施の形態においては、前記冷却用熱交換器の除霜手段を設けることができる。前記第二真空冷却工程においては、条件によって前記冷却用熱交換器に着霜(着氷を含む。)する。すると、蒸気の凝縮が行われなくなるので、前記除霜手段を作動させて、除霜を行う。
前記除霜手段は、前記冷却用熱交換器を冷凍機の蒸発器とした場合には、前記冷凍機の圧縮機から前記冷却用熱交換器へホットガスを流して除霜する所謂ホットガスデフロストを行うように構成できる。また、この除霜手段は、前記冷却用熱交換器を加熱するヒータとすることができる。さらに、除霜手段としてオフサイクル法(冷凍機を一定時間止める制御)を採用することができる。前記冷却用熱交換器へ着霜により、蒸発器の温度または圧力を検出することで除霜を開始するように構成することができる。また、前記冷却室内の圧力,品温が設定値に達しないか、または蒸発器の温度または圧力,前記冷却室内の圧力,品温の変化量が設定値に達しない状態を生ずるので、この状態を検出することで除霜を開始するように構成することができる。
以下、この発明の具体的実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、同実施例1の冷却装置としての複合冷却装置1の概略構成図であり、図2〜図6は、それぞれ同実施例1による制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
前記複合冷却装置1は、真空冷却と冷風冷却とを行うことができる冷却装置であり、種々の冷却パターンを選択的に実行できるとともに、被冷却物温度(以下、品温という。)がチルド域の低温となるように被冷却物3を短時間で冷却できる特徴を有している。
前記複合冷却装置1は、冷却室2と、この冷却室2内の被冷却物3を真空冷却する真空冷却手段4と、前記被冷却物3を冷風冷却する冷風冷却手段5と、前記真空冷却手段4および前記冷風冷却手段5とを制御する制御手段としての制御器6とを主要部として備える。
そして、前記制御器6には、ソフトウエアによるタイマー7を備えている。前記制御器6は、予め記憶した第一〜第五プログラムからなる冷却プログラムに基づき、前記真空冷却手段4および前記冷風冷却手段5などを制御するように構成されている。この冷却プログラムには、この発明の特徴とする冷風冷却工程時および真空冷却工程時に生じたドレン(凝縮水)を排出するプログラムを含んでいる。
前記第一〜第五プログラムは、被冷却物3の性状(真空冷却に適した食材か否か)と冷
却開始当初の品温(以下、初期品温という。)および到達(冷却)すべき品温(以下、設定冷却温度という。)に応じて選択される。すなわち、被冷却物3が真空冷却に適した食材かどうかという被冷却物3の性状条件と、初期品温が前記第一温度設定値(たとえば70℃)以上か、それより低いかという初期品温条件と、設定冷却温度が前記第二温度設定値(たとえば10℃)以上かそれより低いかという冷却温度条件とに応じて、前記プログラムを選択することができるように構成している。前記設定冷却温度は、目標冷却温度または到達冷却温度と称することができる。
つぎに、この複合冷却装置1の各構成要素について説明する。前記冷却室2は、被冷却物3を収容する密閉空間を形成し、被冷却物3を出し入れするための開口とこれを開閉する扉(いずれも図示省略)を備えている。また、前記冷却室2は、区画壁8により内部を上部の第一領域81と下部の第二領域82とに区画している。前記第一領域81には、被冷却物3が収容され、前記第二領域82には、前記冷風冷却手段5の一部を構成する冷却用熱交換器9が配置されている。被冷却物3は、容器に収容した食材である。
前記冷却用熱交換器9は、冷凍機10の冷媒を液化するコンデンサ(図示省略)を有するコンデンシングユニット11から供給される液化冷媒を蒸発させることにより冷却作用をなす周知の蒸発器にて構成されている。
この冷凍機10は、前記冷却用熱交換器9を除霜する除霜手段を備えている。この除霜手段は、前記コンデンシングユニット11から前記冷却用熱交換器9へホットガスを流して除霜するホットガスデフロストと称される周知の構成である。
前記区画壁8は前記冷却室2に対して着脱自在に構成されており、前記扉を開いて、前記区画壁8を外すと前記冷却用熱交換器9が前記冷却室2の被冷却物出し入れ用の開口から露出するように構成されている。前記冷却用熱交換器9を洗浄するには、前記区画壁8を外して露出状態とすることにより、前記冷却用熱交換器9をこの複合冷却装置1に備え付けの洗浄機(図示省略)を用いて丸洗いすることができる。
そして、前記冷風冷却手段5は、被冷却物3を冷風により冷却するものである。この冷風冷却手段5は、前記冷却室2内の空気を冷却するための前記冷却用熱交換器9と、前記冷却室2外に配置されるモータ12によって駆動される空気循環手段としてファン13とを含む。
そして、前記冷却室2の構成壁と前記区画壁8との間に開口(または隙間)14,14を設けて、前記冷却室2内に空気の循環経路(符号省略)を形成することにより、冷風冷却機能をなすように構成している。この実施例では、前記区画壁8は前記冷却室2の構成壁とで前記循環経路構成部材を構成する。なお、前記ファン13から出た空気がショートパスして戻らないように、前記ファン13と前記区画壁8および前記冷却室2の構成壁との間に遮蔽部材(図示省略)を設けるとともに、前記冷却用熱交換器9と前記区画壁8および前記冷却室2の構成壁との間にも遮蔽部材(図示省略)を設けている。
前記真空冷却手段4は、前期の真空冷却速度が早く(速く)、後期で真空冷却速度が鈍化する第一真空冷却特性を有する第一真空冷却手段41と、前期の真空冷却速度が早く、後期で真空冷却速度が鈍化する第二真空冷却特性を有する第二真空冷却手段42とから構成されている。
前記第一真空冷却手段41および前記第二真空冷却手段42は、具体的には、つぎのように構成される。すなわち、前記第一真空冷却手段41は、前記冷却室2と接続される減圧ライン15と、この減圧ライン15中に設けられる減圧手段としての水封式の真空ポン
プ16と、前記冷却室2および前記真空ポンプ16の間に位置して閉時に前記冷却室2を密閉保持する開閉弁17とを含んで構成される。
前記減圧ライン15は、図1に示すように前記冷却室2の最も低い最低底部またはその近傍と接続すれば良いが、この実施例では、底壁の中央部と接続されている。この底壁は、周端部から中央部へ向けて下向きに傾斜形成されているので、前記減圧ライン15は、前記底壁の一番低い箇所に接続されている。この構成により後記のドレン排出動作において、ドレンを速やかに排出することができる。
この第一真空冷却手段41は、前記開閉弁17を開いた状態で前記真空ポンプ16を作動(運転)させることにより第一真空冷却工程を実行するように構成される。前記開閉弁17は、開閉だけの弁としているが、開度が調整可能な弁とすることができる。前記減圧ライン15には、必要に応じて前記冷却室2方向への流れを阻止する逆止弁(図示省略)を設けることができる。こうした構成による第一真空冷却手段41の第一真空冷却特性は、前期の真空冷却速度が早く、後期で真空冷却速度が鈍化するものとなっている。
また、前記第二真空冷却手段42は、前記冷却室2内を低圧下で密閉状態として前記冷却用熱交換器9により被冷却物からの蒸気を凝縮する機能を有し、第二真空冷却工程を実行するように構成される。この第二真空冷却手段42を構成する要素は、前記冷却室2,前記冷却用熱交換器9,前記開閉弁17および前記第一真空冷却手段41である。前記冷却室2内を低圧下で密閉状態とするには、前記第一真空冷却工程後に、前記開閉弁17を閉じることで実現される。こうした構成による第二真空冷却手段42の第二真空冷却特性は、前記第一真空冷却特性と同様に、前期の真空冷却速度が早く、後期で真空冷却速度が鈍化するものとなっている。
そして、前記冷風冷却手段5の冷風冷却特性は、前記第一温度設定値以上の温度域の特性(第一冷風冷却特性)は、前記第一温度設定値以上の温度域では被冷却物3からの自然蒸発が支配的であるので真空冷却速度より早く、前記第二温度設定値以下の温度域の特性(第二冷風冷却特性)は、冷風冷却速度が前記第一真空冷却手段41および前記第二真空冷却手段42の前期の真空冷却速度より遅く、後期の鈍化した真空冷却速度よりも早いものとしている。
この実施例1においては、初期品温が低い場合でも、前記第二真空冷却工程の作用可能とするために、前記第一真空冷却工程の中期または後期に空気排除工程を実行するように構成している。より具体的には、前記冷却室2内圧力が前記真空ポンプ16の減圧能力限界に対応する圧力(限界圧力)となる前に、前記限界圧力に相当する温度以上の40℃の温水を前記冷却室2内へ注入するように構成している。注入された温水は、前記冷却室2内の圧力がその温水の飽和蒸気圧力以下まで減圧された時点から蒸発し始め、発生した蒸気により、前記冷却室2内の空気を室外へ排出することができる。
この空気排除工程における温水注入のタイミングは、前記第一真空冷却工程開始からの経過時間を前記タイマー7により計測し、この計測値が設定値(注入タイミング)となった時としている。また、この温水の注入必要量は、予め実験により前記冷却室2の容積に応じた値として求めておく。
前記冷却室2内への温水注入手段としての温水供給手段18は、温水を前記冷却室2内へ供給するための第一給水ライン19と、温水供給源20と、温水供給を制御する第一給水弁21とを設けて構成されている。
また、前記冷却室2は、真空冷却工程後に前記冷却室2内を負圧から大気圧に復圧する
復圧手段22を備えている。この復圧手段22は、前記冷却室2と接続される復圧ライン23と、この復圧ライン23途中に設ける復圧弁24および除菌フィルター25とを含んで構成される。前記復圧弁24は、復圧速度を調整するために開度が調整可能な弁とするが、開閉のみの弁とすることができる。また、前記復圧ライン23には、前記冷却室2内から外方向への流れを阻止する逆止弁(図示省略)を設けることができる。
前記第一真空冷却手段41は、前記冷却室2内の気体を排出する排気機能に加えて、前記冷風冷却工程時および前記第二真空冷却工程時に前記冷却用熱交換器9にて生ずる凝縮水(ドレン)を前記冷却室2外へ排出するドレン排出機能をもなすように構成されている。すなわち、前記冷風冷却工程時に前記開閉弁17を開き、前記真空ポンプ16を作動させる動作を間欠的に行うように構成している。
前記制御器6は、予め記憶した前記冷却プログラムにより前記第一真空冷却手段41,前記第二真空冷却手段42,前記温水供給手段18および前記冷風冷却手段5の作動などを制御するように構成されている。
前記冷却プログラムなどの制御を行うために、被冷却物3の品温を検出する品温センサ26,前記冷却室2内の圧力(温度)を検出する室内圧力センサ27,前記冷凍機10の冷媒回路の圧力および温度をそれぞれ検出する冷媒圧力センサ28,冷媒温度センサ29を備えている。これらのセンサは、前記制御器6と接続されて、前記コンデンシングユニット11,前記モータ12,前記真空ポンプ16、前記開閉弁17,前記第一給水弁21,前記復圧弁24などを制御する。
前記冷却プログラムには、前記冷風冷却手段5による第一冷風冷却工程,前記真空冷却手段41,42による真空冷却工程および前記冷風冷却手段5による第二冷風冷却工程を順次行う第一冷却パターンを実行するプログラム(第一プログラム),前記真空冷却工程を行った後に前記第二冷風冷却工程を行う第二冷却パターンを実行するプログラム(第二プログラム)、前記冷風冷却手段5による冷風冷却工程のみを行う第三冷却パターンを実行するプログラム(第三プログラム),前記真空冷却工程のみを行う第四冷却パターンを実行するプログラム(第四プログラム)、前記第一冷風冷却工程および前記真空冷却工程を順次行う第五冷却パターンを実行するプログラム(第五プログラム)を含ませている。
前記第一〜第五プログラムは、前記のように、被冷却物3の性状条件と、初期品温条件と、冷却温度条件とに応じて、選択できるように構成している。
すなわち、被冷却物3が真空冷却に適している食材,すなわち水分を含み、蒸発が可能な食材であって、チルド域まで短時間で冷却したいという条件下において、初期品温が前記第一温度設定値以上の場合には、前記第一プログラムを選択して実行し、初期品温が前記第一温度設定値より低い場合は、前記第二プログラムを選択して実行する。そして、被冷却物3が真空冷却に適している食材であって、チルド域より高い温度域まで短時間で冷却したいという条件下において、初期品温が前記第一温度設定値以上の場合には、前記第五プログラムを選択して実行し、初期品温が前記第一温度設定値より低い場合は、前記第四プログラムを選択して実行する。さらに、被冷却物3が真空冷却に適していない食材や含有水分が蒸発不可能な態様の食材の場合は、前記第三プログラムを選択して実行する。
つぎに、前記第一プログラムおよび前記第二プログラムにおける前記第一冷風冷却工程から前記第一真空冷却工程への切換タイミング(以下、第一真空切換タイミングという。)、前記第一真空冷却工程から前記第二真空冷却工程への切換タイミング(以下、第二真空切換タイミングという。)および前記第二真空冷却工程から前記第二冷風冷却工程への切換タイミング(以下、冷風切換タイミングという。)について説明する。
すなわち、前記第一真空切換タイミングは、検出手段としての品温センサ26の検出値が前記第一切換設定値となったときとしている。
また、前記第二真空切換タイミングおよび前記冷風切換タイミングは、それぞれ前記第一真空冷却特性および前記第二真空冷却特性を踏まえて、予め実験により、求めておく。前記第二真空冷却切換タイミングは、前記第一真空工程開始から前記第一真空冷却工程の後期の真空冷却速度が前記第二冷風冷却工程の冷風冷却速度近傍に達するまでの経過時間(冷却時間)を第二切換設定値として求めておき、検出手段としての前記タイマー7による計測値が前記第二切換設定値となったときとしている。また、前記冷風切換タイミングは、前記第二真空冷却工程開始から前記第二真空冷却工程の後期の真空冷却速度が前記第二冷風冷却工程の冷風冷却速度近傍に達するまでの経過時間(冷却時間)を第三切換設定値として求めておき、前記タイマー7による計測値が前記第三切換設定値となったときとしている。
前記第二切換設定値および前記第三切換設定値は、冷却時間(前記タイマー7による計測時間)によらずに、前記冷却室2内の圧力,前記冷却室2内の温度,前記近傍に達したときの被冷却物3の温度のいずれかにより,または前記冷却室2内の圧力,前記冷却室2内の温度,被冷却物3の温度のいずれかの変化量により求めることができる。そして、前記室内圧力センサ25により室内圧力または室内温度を検出するか、前記品温センサ7により品温を検出するかして、検出値が前記第二切換設定値となったとき、前記第一真空冷却工程から前記第二真空冷却工程へ切り換え、前記検出値が前記第三切換設定値となったとき、前記第二真空冷却工程から前記第二冷風冷却工程へ切り換えるように構成することができる。品温により前記第一〜第三切換設定値を設定する場合には、前記第一切換設定値,前記第二切換設定値,第三切換設定値をそれぞれ前記第一温度設定値,前記第二温度設定値,前記第三設定温度とすることができる。前記第一切換設定値も品温以外の時間,室内圧力または室内温度などにより設定することができる。
以下に、この実施例1の動作を図1〜図6に基づき以下に説明する。
<準備段階>
使用者は、前記扉を開いて前記冷却室2内へ被冷却物3を収容し、前記扉を閉じて密閉状態とする。この状態では、前記開閉弁17,前記第一給水弁21,前記復圧弁24は、全て閉状態で、前記モータ12,前記真空ポンプ16,前記コンデンシングユニット11は、全て作動(運転)停止状態である。前記蒸気発生源20は、予め作動状態としておくことができる。
<冷却プログラムの選択>
この状態で、使用者は、運転スイッチ(図示省略)により運転を開始した後、前記第一〜前記第五プログラムを選択する。この選択は、初期品温と設定冷却温度と被冷却物3の種類とに応じて行うことができる。
この選択により、図2を参照して、処理ステップS1(以下、処理ステップSNは、単にSNと称する。)において、前記第一プログラム〜前記第五プログラムが選択されると、それぞれS2〜S6にて第一プログラム〜前記第五プログラムが実行される。以下、各運転プログラムによる動作を説明する。
<第一プログラム:冷風冷却→真空冷却→冷風冷却切換>
前記第一プログラムは、初期品温が約70℃以上で、設定冷却温度が10℃以下であって、被冷却物3が水分を含み、その水分が蒸発可能な食材の冷却に適している。今、初期
品温を90℃,設定冷却温度を3℃とする。
(第一冷風冷却工程)
この第一プログラムが選択されると、図3の処理手順が実行される。第一冷風冷却工程S21では、前記開閉弁17,前記第一給水弁21および前記復圧弁24を閉じて、前記真空ポンプ16を停止するとともに、前記コンデンシングユニット11および前記ファン13を作動させる。これにより、前記冷却室2内において前記ファン13→前記冷却用熱交換器9→前記開口14→前記被冷却物3→前記開口14→前記ファン13の一点破線矢視の冷風循環流が形成される。この循環流により、前記冷却室2内の空気は、前記冷却用熱交換器9により冷却されて温度低下し、前記被冷却物3を冷却する。こうした冷風冷却により、品温が約70℃となるまで冷却される。品温が70℃まで低下したことを前記品温センサ26により検出すると、前記第一冷風冷却工程S21を終了する。
この第一冷風冷却工程において、被冷却物3および前記冷却用熱交換器9の表面からドレンが発生し、前記冷却室2内底部に貯留する。この実施例1では、前記制御器6が前記開閉弁17を間欠的に開き、前記真空ポンプ16を作動させる。すると、前記ドレンは、前記減圧ライン15を通して前記冷却室2外へ排出される。このドレン排出時、前記復圧弁24を開くことにより、ドレンの排出をスムーズに行うことができる。この実施例1においては、前記第一冷風冷却工程開始からの経過時間でドレン排出を制御するように構成しているが、ドレンの貯留を検出して、前記ドレン排出動作を行うように構成することができる。
この第一冷風冷却工程S21は、前記コンデンシングユニット11を作動させることなく、前記復圧手段22をおよび前記開閉弁17を開き、前記真空ポンプ16を作動させることにより、外気を前記冷却室2へ導入しつつ、前記減圧ライン15を通して排出することにより、外気により前記被冷却物3を冷却(外気導入冷却)するように構成することができる。この場合、前記ファン13の作動は、必要に応じて行うことができる。
(第一真空冷却工程)
前記第一冷風冷却工程S21が終了すると、S22へ移行して、前記第一真空冷却工程が行われる。この第一真空冷却工程S22は、つぎのように行われる。前記開閉弁17を開き、前記第一給水弁21を閉じ、前記復圧弁24を閉じて、前記真空ポンプ16を作動させる。すると、前記冷却室2内の気体は、前記減圧ライン15を通して室外へ排出される。前記冷却室2内の圧力は、前記第一真空冷却特性に沿って低下し、この圧力低下に従って、被冷却物3からの蒸気の蒸発により、被冷却物3の温度が70℃から低下して行く。この品温低下速度は、初期において急速で、温度の低下とともに、後期において鈍化して行く。
この第一真空冷却工程において、前記タイマー7の計測値が前記注入タイミングとなると、前記制御器6は、前記第一給水弁21を所定時間だけ開いて、前記温水供給源20から前記冷却室2内へ所定量の温水を供給する。そして、前記冷却室2内の圧力がその温水の飽和蒸気圧力以下まで減圧されると、供給された温水が蒸発し始める。こうして発生した蒸気とともに前記冷却室2内の空気が前記減圧ライン15を通して室外へ排出される。こうして、前記冷却室2内の空気排除が行われる。
そして、前記タイマー7による計測時間が前記第二切換設定値に達すると、S23の第二真空冷却工程へ移行する。この移行時点における真空冷却速度は、前記冷風冷却手段5の冷風冷却特性による冷却速度より低くなっている。また、この移行時点の品温は、約20℃である。
(第二真空冷却工程)
前記第二真空冷却工程S23では、前記開閉弁17,前記第一給水弁21および前記復圧弁24を閉じて、前記真空ポンプ16を停止するとともに、前記コンデンシングユニット11を作動させる。前記コンデンシングユニット11の作動により、前記冷却用熱交換器9内の温度を約−10℃とする。このコンデンシングユニット11による前記冷却用熱交換器9の温度低下には起動から所定の時間を要するので、前記第一切換設定値の所定時間前に前記コンデンシングユニット11を起動させておくことが望ましい。
この第二真空冷却工程S23においては、前記冷却室2内は、低圧で密封され、前記冷却室2内の蒸気は、前記冷却用熱交換器9へ移動して、ここで凝縮し、前記冷却室2内の圧力は、低圧状態を維持する。その結果、被冷却物3から蒸気が連続的に発生し、品温が低下して行く。この品温低下は、前記第二真空冷却特性に沿ってなされ、初期において急速に行われ、温度の低下とともに、後期において低下速度が鈍化して行く。前記タイマー7による計測時間が前記第二切換設定値に達すると、S24の復圧工程へ移行する。この移行時点における真空冷却速度は、前記冷風冷却手段5の第二冷風冷却特性による冷却速度より低くなっている。また、この移行時点の品温は、約10℃である。
この第二真空冷却工程においても前記冷却用熱交換器9にドレンが生ずるが、前記真空ポンプ16が作動状態にあるので、生じたドレンは前記冷却室2内底部へ移動して、スムーズに冷却室2外へ排出される。
前記第二真空冷却工程S23において、前記冷却用熱交換器9に着霜すると、前記制御器6は除霜動作を行う。着霜は、前記冷媒圧力センサ28または前記冷媒温度センサ29により前記冷凍機10の低圧側の圧力または温度を検出することにより行い、検出値が着霜と判定できる設定値となるとホットガスを前記冷却用熱交換器9へ供給することにより除霜が行われる。この除霜動作により、前記冷却用熱交換器9の凝縮作用を良好に維持することができ、前記第二真空冷却工程による冷却を着霜による影響を受けずに効果的に行うことができる。
(復圧工程)
前記復圧工程S24は、前記復圧弁24を開くことで行う。これにより、外気が前記復圧ライン23を通して前記冷却室2内へ導入され、前記冷却室2内が大気圧に復帰する。この復圧工程は、前記室内圧力センサ27により検出され、大気圧を検出すると、復圧工程を終了し、S25の第二冷風冷却工程へ移行する。この実施例1においては、前記復圧工程中は、前記コンデンシングユニット11をの作動を継続し、前記ファン13の作動を停止しておく。しかしながら、必要に応じて、前記コンデンシングユニット11の作動を停止し、前記ファン13を作動させるように構成することができる。
(第二冷風冷却工程)
前記第二冷風冷却工程S25では、前記第一冷風冷却工程S21と同様に、前記開閉弁17,前記第一給水弁21および前記復圧弁24を閉じて、前記真空ポンプ16を停止するとともに、前記コンデンシングユニット11および前記ファン13を作動させる。これにより、前記冷却室2内において前記ファン13→前記冷却用熱交換器9→前記開口14→前記被冷却物3→前記開口14→前記ファン13の一点破線矢視の冷風循環流が形成される。この循環流により、前記冷却室2内の空気は、前記冷却用熱交換器9により冷却されて温度低下し、前記被冷却物3を間接熱交換により冷却する。こうした冷風冷却により、品温が約3℃となるまで冷却される。品温が3℃まで低下したことを前記品温センサ26により検出すると、前記第二冷風冷却工程S25を終了する。
この第二冷風冷却工程においても、被冷却物3および前記冷却用熱交換器9の表面から
凝縮水(ドレン)が発生し、前記冷却室2内底部に貯留するが、生じたドレンは、前記第一冷風冷却工程と同様にして前記冷却室2外へ排出される。
(冷却運転終了)
この第二冷風冷却工程S25が終了すると、使用者は、前記運転スイッチを操作して、冷却運転を停止して、前記冷却室2内の被冷却物3を取り出すことができる。勿論、前記第二冷風冷却工程終了後も、被冷却物3の冷蔵のために前記第二冷風冷却工程を続けることができる。
このように、この第一プログラムでは、前記第一冷風冷却工程S21により、被冷却物3の粗熱取りが行われる。品温が約70℃以上では、被冷却物3の温度が高く、被冷却物3からの自然蒸発が支配的であるので、前記真空冷却手段4を作動させることによる真空冷却が効果的に行われない。この第一プログラムでは、真空冷却でなく、冷風冷却により粗熱取りを行っているので、効果的な被冷却物3の冷却を行うことができ、全冷却時間を短縮することができる。
<第二プログラム:真空冷却→冷風冷却切換>
前記第二プログラムは、初期品温が約70℃以下で、設定冷却温度が約10℃以下であって、被冷却物3が水分を含み、その水分が蒸発可能な食材の冷却に適している。今、初期品温を65℃,設定冷却温度を3℃とする。
この第二プログラムが選択されると、図4に示す処理手順が実行される。すなわち、→第一真空冷却工程S31→第二真空冷却工程S32→復圧工程S33→冷風冷却工程S34が順次実行される。
この第二プログラムにおいて、前記第一プログラムと異なるのは、図3の第一冷風冷却工程S21を削除した点である。
図4の第一真空冷却工程S31,第二真空冷却工程S32,復圧工程S33,冷風冷却工程S35は、それぞれ図3の第一真空冷却工程S22,第二真空冷却工程S23,復圧工程24,第二冷風冷却工程S25に相当するので、その説明を省略する。また、前記第一真空冷却工程から前記第二真空冷却工程への切換タイミング,前記第二真空冷却工程から前記冷風冷却工程(復圧工程を含む)への切換タイミングおよび前記第一真空冷却工程における空気排除工程開始のタイミングは、それぞれ前記第一プログラムの第二真空切換タイミング,前記冷風切換タイミング,第一真空冷却工程における空気排除工程開始のタイミングと同様であるのでその説明を省略する。
<第三プログラム:冷風冷却>
前記第三プログラムは、被冷却物3が水分を含まない食材や、水分を含んでいてもその水分が蒸発できないように包装されている食材の冷却に適している。
この第三プログラムが選択されると、図2の冷風冷却工程S4が実行される。この冷風冷却工程S4は、前記第一プログラム(図3)の第一冷風冷却工程S21と同様に、前記開閉弁17,前記第一給水弁21および前記復圧弁24を閉じて、前記真空ポンプ16を停止するとともに、前記コンデンシングユニット11および前記ファン13を作動させて行われる。すなわち、図1の一点破線矢視の冷風循環流が形成され、この冷風循環流により、被冷却物3を冷却する。この冷風冷却工程S5は、前記品温センサ26による検出値が設定冷却温度となることで終了する。
<第四プログラム:真空冷却>
前記第四プログラムは、初期品温が約70℃以下で、前記設定冷却温度が約10℃以上であって、被冷却物3が水分を含み、その水分が蒸発可能な食材の冷却に適している。今、初期品温を65℃とし、前記設定冷却温度を15℃とする。
この第四プログラムが選択されると、図5に示すように、第一真空冷却工程S51→第二真空冷却工程S52→復圧工程S53が順次実行される。
この第四プログラムにおいて、前記第一プログラムと異なるのは、図3の第一冷風冷却工程S21および第二冷風冷却工程S25を削除し、前記第二真空冷却工程52の終了を品温が15℃となったタイミングとしている点である。
以下の説明においては、図5の第一真空冷却工程S51,第二真空冷却工程S52,復圧工程S53は、それぞれ図3の第一真空冷却工程S22,第二真空冷却工程S23,復圧工程24に相当するので、その説明を省略する。また、前記第一真空冷却工程S51から前記第二真空冷却工程S52への第二真空切換タイミング,前記第一真空冷却工程における空気排除工程開始のタイミングは、それぞれ前記第一プログラムの前記第二真空切換タイミング,第一真空冷却工程S51における空気排除工程開始のタイミングと同様であるので、その説明を省略する。以下、前記第四プログラムにおいて前記第一プログラムと異なる部分を主として説明する。
図5において、前記第一真空冷却工程S51および前記第二真空冷却工程S52は、図3の前記第一プログラムと同様に行われる。前記第二真空冷却工程S52において、前記品温センサ26による検出値が15℃となると、前記第二真空冷却工程S52を終了し、前記第一プログラムと同様に前記復圧工程S53を実行して、冷却運転を終了する。
<第五プログラム:冷風冷却→真空冷却>
前記第五プログラムは、初期品温が約70℃以上,設定冷却温度が10℃以上であって、被冷却物3が水分を含み、その水分が蒸発可能な食材の冷却に適している。今、初期品温を90℃,設定冷却温度を15℃とする。
この第五プログラムが選択されると、図6に示す処理手順が実行される。すなわち、冷風冷却工程S61→第一真空冷却工程S62→第二真空冷却工程S63→復圧工程S64が順次実行される。
この第五プログラムにおいて、図3の前記第一プログラムと異なるのは、図3の前記第二冷風冷却工程S25を削除した点である。
以下の説明においては、図6の冷風冷却工程S61,第一真空冷却工程S62,第二真空冷却工程S63,復圧工程S64は、それぞれ図3の第一冷風冷却工程S21,第一真空冷却工程S22,第二真空冷却工程S23,復圧工程S24に相当するので、その説明を省略する。また、前記冷風冷却工程S61から前記空気排除工程S62への切り換えタイミング,前記第一真空冷却工程S63から前記第二真空冷却工程S64への切り換えタイミングおよび前記第一真空冷却工程S62における空気排除工程開始のタイミングは、図3の第一プログラムと同様であるので、その説明を省略する。
以上のように構成される実施例1によれば、つぎの作用効果を奏する。前記第一冷風冷却工程および前記第二冷風冷却工程において、被冷却物および前記冷却用熱交換器9にて生ずるドレンは、前記真空ポンプ16を作動させることで、前記減圧ライン15を通して効果的に排出される。また、前記第二真空冷却工程時に生ずるドレンも前記真空ポンプ16の作動に伴い、前記減圧ライン15を通して効果的に排出される。このように、この実
施例1においては、前記第一真空冷却手段41を構成する減圧手段を用いてドレンを排出するので、ドレン排出専用の手段を省略することができ、装置の簡素化を実現できる。
また、真空冷却工程を第一真空冷却手段41による第一真空冷却工程と前記第二真空冷却手段42による第二真空冷却工程とで、二段階により行っているので、前記真空冷却手段4の冷却能力を増強すべく冷却設備を大掛かりなものとせずに済むことができる。また、真空冷却開始当初から過大な冷却能力で真空冷却するものと比較して、真空冷却手段の作動に必要なエネルギーを削減できるとともに、急激な冷却で被冷却物の品質低下が問題になる食材では、品質の低下を抑えることができる。
また、前記第一真空冷却工程中に空気排除工程を行っているので、前記第二冷却工程における前記冷却用熱交換器表面での蒸気の凝縮を効率よく行うことができる。
また、冷風冷却用の前記冷却用熱交換器9を前記第二真空冷却手段42の蒸気凝縮用のコールドトラップと兼用しているので、真空冷却手段の設備を簡素化でき、複合冷却装置のイニシャルコストを低減することができる。
さらに、被冷却物3が真空冷却に適している食材をチルド域まで短時間で冷却したい場合には、初期品温に応じて前記第一プログラムと前記第二プログラムとを選択して実行することにより、被冷却物3を短時間で冷却することができる。また、被冷却物3が真空冷却に適している食材であって、チルド域より高い温度域まで短時間で冷却したい場合には、初期品温に応じて前記第四プログラムと前記第五プログラムとを選択して実行することにより、同様に被冷却物3を短時間で冷却することができる。さらに、被冷却物3が真空冷却に適していない食材や含有水分が蒸発不可能な態様の場合は、前記第三プログラムを選択して実行することにより、短時間で冷却することができる。このように、前記第一〜第五プログラムを選択することにより、被冷却物3の性状,初期品温および設定冷却温度に応じた冷却を実現することができ、1台の冷却装置で種々の冷却を短時間で、高品質にて実現することができる。
つぎに、この発明の実施例2の複合冷却装置1を図7に基づき説明する。この実施例2は、前記真空冷却手段4を前記第一真空冷却手段41と前記第二真空冷却手段42とから構成するなどの点で前記実施例1と構成を同じくしており、以下に異なる部分を主として説明する。
この実施例2において、前記実施例1と異なるのは、前記第一真空冷却手段41の構成である。前記実施例1では、前記第一真空冷却手段41の減圧手段を前記減圧ライン15,前記開閉弁17および前記真空ポンプ16としたが、この実施例2では、これらの構成要素に加えて、前記真空ポンプ16の上流側に凝縮用熱交換器31を設けた点である。前記開閉弁17は、前記凝縮用熱交換器31と前記冷却室2との間に設けている。前記凝縮用熱交換器41へは第二給水ライン32が接続される。そして、前記第二給水ライン32に設けた第二給水弁33の開閉により前記凝縮用熱交換器31への通水が制御され、この凝縮用熱交換器31の作動が制御される。前記第二給水弁33は、前記制御器6により制御される。
この実施例2の第一真空冷却手段41は、前記開閉弁17を開き、前記凝縮用熱交換器31および前記真空ポンプ16を作動させて、前記第一真空冷却工程を実行する。この第一真空冷却工程の第一真空冷却特性は、前記実施例1の第一真空冷却と同様であるが、前記凝縮用熱交換器31の冷却作用により真空冷却能力が前記第一真空冷却手段41よりも増強されるとともに、前記冷却室2の空気排除が効率よく行える。また、この実施例2に
おいても前記実施例1と同様に第二真空冷却手段41の作動により、ドレン排出機能がなされる。
以上、この実施例2において、前記実施例1と異なる構成を説明したが、その他は同様であるので、その説明を省略する。また、この実施例2においても、前記第一〜第五プログラムが同様に実行されるので、その説明を省略する。
この発明は、前記実施例1に限定されるものではない。前記実施例1は、前記冷却用熱交換器9をコールドトラップに兼用しているが、兼用しない複合冷却装置とすることができる。また、前記冷却室2内の構成要素の配置は種々変更可能である。
この発明の実施例1の概略構成を説明する説明図である。 同実施例1の冷却プログラムを説明するフローチャート図である。 同実施例1の他の冷却プログラムを説明するフローチャート図である。 同実施例1の他の冷却プログラムを説明するフローチャート図である。 同実施例1の他の冷却プログラムを説明するフローチャート図である。 同実施例1の他の冷却プログラムを説明するフローチャート図である。 この発明の実施例2の概略構成を説明する説明図である。
符号の説明
1 複合冷却装置
2 冷却室
3 被冷却物
4 真空冷却手段
5 冷風冷却手段
6 制御器
15 減圧ライン
16 真空ポンプ
41 第一真空冷却手段
42 第二真空冷却手段

Claims (2)

  1. 被冷却物を収容する冷却室と、前記冷却室内に設けた冷却用熱交換器にて冷却された前記冷却室内の空気により被冷却物を冷却する冷風冷却手段と、減圧ラインに設けられた前記冷却室を密閉保持する開閉弁と減圧器の作動により前記冷却室内を減圧して被冷却物を真空冷却する真空冷却手段と、前記冷風冷却手段および前記真空冷却手段の作動を制御する制御手段とを備える複合冷却装置であって、
    前記制御手段は前記冷風冷却手段の作動時に前記開閉弁と前記減圧器とを間欠的に作動させることにより、前記冷却室の底部に設けた前記減圧ラインから前記冷却室内に貯留するドレンを排出することを特徴とする複合冷却装置。
  2. 前記真空冷却手段は、前記冷却用熱交換器を含み、
    前記制御手段は、前記真空冷却手段による真空冷却工程時に前記冷却用熱交換器を作動させるとともに、前記減圧器を作動させることにより前記冷却室内に貯留するドレンを排出することを特徴とする請求項1に記載の複合冷却装置。
JP2006034770A 2006-02-13 2006-02-13 複合冷却装置 Expired - Fee Related JP4737718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006034770A JP4737718B2 (ja) 2006-02-13 2006-02-13 複合冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006034770A JP4737718B2 (ja) 2006-02-13 2006-02-13 複合冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007212101A JP2007212101A (ja) 2007-08-23
JP4737718B2 true JP4737718B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=38490710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006034770A Expired - Fee Related JP4737718B2 (ja) 2006-02-13 2006-02-13 複合冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4737718B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5754263B2 (ja) * 2011-06-24 2015-07-29 三浦工業株式会社 真空冷却装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318051A (ja) * 2001-04-17 2002-10-31 Nippon Benetsukusu:Kk 冷却装置
JP2003004353A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Miura Co Ltd 冷却方法および冷却装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06189727A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Nishiyodo Kuuchiyouki Kk 真空冷却装置
JPH10332246A (ja) * 1997-06-03 1998-12-15 Ke Corp:Kk 冷却装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318051A (ja) * 2001-04-17 2002-10-31 Nippon Benetsukusu:Kk 冷却装置
JP2003004353A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Miura Co Ltd 冷却方法および冷却装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007212101A (ja) 2007-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106066115B (zh) 用于控制冰箱的方法
JP5115609B2 (ja) 冷却装置
JP4827009B2 (ja) 複合冷却装置
KR101721771B1 (ko) 냉장고 제어 방법
KR100630832B1 (ko) 김치저장고의 김치야채 보관장치 및 그 제어방법
JP2011080696A (ja) 冷蔵庫
JP2010133569A (ja) 複合冷却装置
JP4655311B2 (ja) 複合冷却装置
KR20190070778A (ko) 냉장고
JP4737718B2 (ja) 複合冷却装置
WO2007094141A1 (ja) 冷却装置
JP2008170016A (ja) 冷却装置
KR20100085270A (ko) 복수의 증발기들을 구비하는 냉장고의 제상제어 방법
JP2008101891A (ja) 冷却装置
WO2007083562A1 (ja) 複合冷却装置
JP2009097814A (ja) 冷蔵庫
KR101099497B1 (ko) 냉장고
JP4923964B2 (ja) 冷却装置
JP4748388B2 (ja) 複合冷却装置
JP4930896B2 (ja) 複合冷却方法および複合冷却装置
JP2007240137A (ja) 冷却装置
JPH11211312A (ja) 冷蔵庫
JP5082371B2 (ja) 複合冷却装置
KR100398639B1 (ko) 김치저장고의 입체 냉각 시스템
JP2011027290A (ja) 冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090204

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110318

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110424

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees