JP4737196B2 - 携帯電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、静電気放電による電子回路の誤作動防止技術に関し、特に充電用端子を備えた携帯電子機器における誤作動防止技術に関する。
近時のLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)は、動作電圧の低電圧化により、静電気放電ノイズ等の外部からの電磁ストレスにより誤作動を起こし易くなってきている。また、静電気放電ノイズは電子機器のLSIを破壊する事象に及ぶこともある。
特許文献1では、外部ノイズ又は静電気の影響による機器の誤作動又は破壊を未然に防止する撮像装置が開示されている。図6は、特許文献1に記載の従来の撮像装置を示すブロック結線図である。図6に示すように、電気回路部MCUが搭載されたカメラ101には、接続ケーブル103を介して外部の電子機器102と接続するための接続端子T1乃至T8が設けられている。これらの接続端子のうち、信号ポートである接続端子T1乃至T7には、ノイズ防止用のフィルタFIL1乃至FIL7が設置されている。これは、着脱可能な外部の電子機器102をカメラ101本体に装着する際に、信号ポートである接続端子T1乃至T7を介して、静電気放電電流が流れることで機器が誤動作又は破壊されることを避けるために、信号ポートに流入する高周波電流を抑制する作用を備えた電気部品を付加した技術である。この際、必要とする高周波電気信号の伝送品質を損なうことなく、不要な高周波ノイズ電流のみを除去するような周波数特性を備えた電気部品を選択する必要がある。また同時に、外部の電子機器102とカメラ101本体との相互の電気信号の基準電位となるグランドには電位差を生じないように、グランドポートを極力低インピーダンスにする必要がある。このため、グランドポートには同種の部品の付加を行わない。これは、図6において、グランドポートと思われるフィルタ部品を付加していない下端の接続端子T8が、直接グランドに接続されていることからも明らかである。
また、上記の目的とは異なるが、携帯無線機のグランドポートに高周波電流抑制部品としてフェライト材を装着した例が、特許文献2に記載されている。この従来技術は、内蔵する充電池でも動作可能な携帯無線機とその充電器との接続部分に、高周波帯で高インピーダンスを保つ高周波電流抑制部品を装着し、高周波的に携帯無線機と充電器とが切り離されるようにしている。なお、特許文献2においては、携帯無線機本体に高周波電流抑制部品を装着すると携帯無線機本体の性能低下が起こることを想定し、装着箇所を充電器側に設定していることも特徴である。この従来技術により、携帯無線機本体から充電池を介して充電器側に高周波電流が流出し、グランド電流分布が乱れることで携帯無線機のアンテナ利得が低下することを防いでいる。
また、特許文献3では、着脱可能な外部部品を有する携帯無線機において、アンテナが取り付けられた導電部材以外の導電部材がアンテナ特性に与える影響を抑制し、安定したアンテナ特性が得られるようにするために、アンテナが取り付けられた導電部材と外部部品が接続された接続端子とが、高周波電流の導通を遮断する高インピーダンス接続手段を介して接続されている。即ち、この従来技術においては、携帯無線機の内部に配置され送受信回路等が含まれる導電部材と、外部充電器に接続するための電源端子及びアース端子との間に、夫々高周波電流の導通を遮断する高インピーダンス部品が接続されている。また、装着箇所は機器本体である。これにより、アンテナが取り付けられた導電部材に流れる高周波電流が、外部充電器内部に設けられた導電部材に流出することを防ぎ、アンテナ特性が安定する。但し、このような目的のためには、高インピーダンス部品に、アンテナ使用周波数において120π(Ω)と同等以上の高いインピーダンスが要求される。
また一方で、例えば非特許文献1に記載されているように、グランド回路に流れ込む静電気放電電流により、グランド回路に振動が起こることで、CMOS回路に悪影響が及ぼされることが知られている。同文献では、この場合の有効な対処法として、各回路に直列抵抗又は静電気容量を付加する技術を挙げている。
特開平09−275515号公報 特開平11−341126号公報 特許第3425073号公報 Mark I. Montrose 著、出口博一/田上雅輝共訳「プリント回路のEMC設計」オーム社、平成9年11月25日、pp.160−161
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。
特許文献1に開示された従来技術は、そもそも、静電気放電ノイズの進入経路を信号ポートに限定している点が問題である。その理由は、上述の通り、グランドに電位差を生じさせないように高周波帯でのインピーダンスを低く抑える必要があるため、グランドポートに同様のフィルタ部品を付加することが困難となるからである。一方で、機器に内蔵された電池で駆動する携帯電話のような携帯型電子機器においては、静電気放電ノイズの進入経路は、信号ポートよりはむしろコネクタシェル等のグランドポートとなる場合が多く、特許文献1の技術では対処できない。
ここで、携帯電子機器に想定される静電気放電ノイズの進入、これに続いて起こる2次放電(機器外部への除電)、更に、LSI誤作動の原因となる回路基板のグランド電流について概要を説明する。上述のように、ノイズの進入経路はコネクタシェル等のグランドポートとなる場合が多い。また、機器外部から進入した静電気ノイズ又は機器の摩擦により携帯電子機器に帯電した静電気は、グランドから機器外部へ2次放電を引き起こすことがあり、その際、放電経路は充電端子等のグランドポートとなる。この場合、充電端子が充電器に装着中であるか否かに拘わらず、例えば金属製の天板を有する机等に対しても放電が起こり得る。更に、このときに流れる放電電流により、回路基板のグランド電流が振動を起こし、グランドの部位に依り電位差を生ずることで、LSIが誤作動を起こす可能性がある。
また、特許文献2に開示された従来技術は、前述の静電気放電ノイズに適用を広げようとすると問題が生じる。即ち、同文献では、機器本体の性能を損なわないようすること、及び機器本体と充電器との高周波分離を目的としていることから、高周波電流抑制部品を機器本体ではなく充電器側に装着しており、従って、充電器を装着していない状態ではこの対処法は機能しない。
また、特許文献2及び3に開示された従来技術は、アンテナ特性の制御を目的としており、静電気放電ノイズ等によるグランド電流の抑制を目的とするものとは異なる。そのため、必然的に高周波電流抑制部品に要求される特性も異なり、いずれも高インピーダンス部品の装着を行う。
また、非特許文献1に記載された回路への部品挿入は、対象回路が多数に及ぶ場合には、各回路に抵抗部品又は容量部品を配置しなければならず、装置の大型化を招き、同時に
高密度実装を阻害することが問題となる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、携帯電子機器に外部から静電気放電ノイズが印加された場合に、外部に露出した充電電極等を介して2次放電が起こり、このときに流れる放電電流により回路基板のグランド電流が振動することで起こる回路誤作動を防止することができる携帯電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯電子機器は、回路基板と、この回路基板を内蔵する筐体と、端子部を備えるデータ通信用の第1の導電部分と、前記筐体の外部に露出した端子部を備える第2の導電部分と、前第2の導電部分と前記回路基板のグランドとの間に直列に接続され、高周波領域において渦電流による損失を有する高周波電流抑制部品と、を備えることを特徴とする。
外部から携帯電子機器に静電気放電ノイズ等が印加されると、筐体の外部に露出した充電電極等の導電部分を介して2次放電が起こり、このときに流れる放電電流により、電子機器のグランド電流が振動を起こし、グランド部位に依って電位差を生じることで、電子回路が誤作動を起こす。本発明においては、回路基板のグランドとその一部が筐体外部に露出した導電部分との間に2次放電電流を抑制する高周波電流抑制部品を直列に装着することで回路誤作動を防止する。高周波電流抑制部品としては、高周波領域において渦電流による損失を有するものが好ましく、更に、直流では低抵抗な部品であることが好ましい。
また、本発明においては、高周波電流抑制部品の装着箇所を2次放電電流の外部放出部分としており、高周波電流抑制部品を静電気放電ノイズ等の進入口に装着することが一般的な従来技術に比べて、対策部品を集中した1箇所に配置することになり、機器の大型化を避けることができる。
本発明に係る携帯電子機器は、回路基板と、この回路基板を内蔵する筐体と、端子部を備えるデータ通信用の第1の導電部分と、前記筐体の外部に露出した端子部を備える第2の導電部分と、前第2の導電部分と前記回路基板のグランドとの間に直列に接続され、直流に対しては良導電性の金属線を接続した場合と同等と見なせる抵抗値を有する高周波電流抑制部品と、を備えることを特徴とする。
高周波電流抑制部品は、直流では良導電性の金属線を接続した場合と同等と見なせる抵抗値を有するものとすることができる。ここで良導電性の金属とは、例えば、銀、銅、金、アルミニウム等の金属、更に、それらの合金及びメッキ等である。製造コストの面からは銅又はアルミニウムが好ましいが、接触部分には耐腐食性が高い金メッキ、配線部分では銅又はその合金若しくはメッキ等を使用することができる。
このように、高周波電流抑制部品は、直流では良導電性の金属線を接続した場合と同等と見なせる抵抗値を有するものが好ましいが、具体的には、100MHz以上の周波数に対しては、実部Rpが0.1(Ω)以上であり、且つ、回路基板の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、実部RpがZ以下となるインピーダンスを有するものであれば十分効果的である。
更にまた、高周波電流抑制部品のインピーダンスの虚部を大きくとる必要はない。即ち、高周波電流に損失を与えるインピーダンスは、100MHz以上の周波数に対しては、実部Rpが0.1(Ω)以上であり、且つ、前記回路基板の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、虚部Xpが(Z−Rp0.5以下とすることができる。
また、筐体外部に露出した前記第2の導電部分は、例えば携帯電話等の充電用端子とすることができる。
本発明においては、回路基板のグランドに接続され、その一部が筐体の外部に露出した導電部分と、グランドとの間に高周波電流抑制部品を配置している。これにより、静電気放電ノイズ等の印加により誘発された回路基板のグランド電流の振動を低減することが可能となり、電子回路の誤作動又は破壊を防止できる。また、2次放電の放電経路が例えば携帯通信端末の充電用端子である場合に、元来の機能として、充電用端子には直流電流又はこの直流電流に寄生する低周波の電流を流すことをだけを考慮しているため、本発明により高周波電流が抑制されても元来の機能に何ら悪影響を及ぼすことはない。更に、高周波電流抑制部品を一点に集中して配置するため、従来に比べて配置スペースを節約できる。
本発明の実施形態に係る携帯電子機器としての携帯電話端末において、その充電端子の基本構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態の第1の変形例において、高周波電流抑制部品としてリード付き部品を備えた充電端子の構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態の第2の変形例において、高周波電流抑制部品としてチップ部品を備えた充電端子の構造を示す斜視図である。 放電電流の最大値の周波数依存性を高周波電流抑制部品の有無に応じて計算した結果を示す図である。 静電気放電又は帯電電荷の2次放電を説明するための模式図である。 特許文献1に記載の従来の撮像装置を示すブロック結線図である。
符号の説明
1;筐体
2;回路基板
3;充電電極
4a;充電端子(正極)
4b;充電端子(負極=グランド)
5;高周波電流抑制部品
6;配線パターン
7;静電気放電
8;回路基盤のグランド
9;浮遊容量
10;接地
11;2次放電対象導電体
12;静電気2次放電
13;帯電電荷(正極)
14;リード部品
15;チップ部品
101;カメラ
102;電子機器類
103;接続ケーブル
MCU;電気回路部
T1−T8;接続端子
FIL1−FIL7;フィルタ
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る携帯電子機器としての携帯電話端末において、その充電端子の基本構造を示す斜視図である。
図1に示すように、筐体1で囲まれた携帯電子機器内部には回路基板2が実装されており、筐体1には外部に露出した1対の充電電極3が設けられている。回路基板2には、1対の充電端子、即ち、充電端子(正極)4a及び充電端子(負極=グランド)4bが立てられており、充電端子(正極)4a及び充電端子(負極=グランド)4bは1対の充電電極3に接続されている。そして、充電端子(正極)4a及び充電端子(負極=グランド)4bは、筐体1の外部に露出した充電電極3が充電器(図示せず)の金属部分と接触することにより、充電電極3を介して充電器に電気的に接続されるようになっている。ここで、充電端子(負極=グランド)4bは、回路基板2のグランドに接続されている。また、充電端子(負極=グランド)4bには、直列接続で高周波電流抑制部品5が装着されている。高周波電流抑制部品5としては、例えば中空のチューブ形状のフェライトコアが使用されている。フェライトコアは、高周波領域において渦電流損失を有する。本実施形態は、既存の端子に高周波電流抑制部品5を装着した例であり、最も基本となる実装の形態を示している。本実施形態においては、高周波電流抑制部品5を、回路基板2のグランドの接続された充電端子(負極=グランド)4bに直列接続している。
高周波電流抑制部品5としては、直流に対して良導電性の金属線を接続した場合と同等と見なせる抵抗値を有するものであればよく、特に大きな抵抗値を必要とするものではない。これは、本発明が、高周波電流成分に損失を与えることにより回路基板のグランド電流の振動を抑制するからであり、高インピーダンス化によりアンテナ電流の制御を目的とした従来技術とは異なる。ここで、良導電性の金属とは、例えば銅及びアルミニウム等であるが、使われる部品としては、接触部分には耐腐食性が高い金メッキ、配線部分では銅又はその合金若しくはメッキ等でもよく、一般的な電極材料であってよい。具体的には、100MHz以上の高周波に対して、実部Rpが0.1(Ω)以上で、且つ、回路基板2の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、実部RpがZ以下となるインピーダンスを有するものであれば十分効果的である。また、高周波電流抑制部品5のインピーダンスの虚部を大きくとる必要はなく、100MHz以上の高周波に対して、高周波電流に損失を与えるインピーダンスの実部Rpは0.1(Ω)以上であればよく、且つ、虚部Xpは、回路基板2の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、(Z−Rp0.5以下とすることができる。
ここで、静電気2次放電により、回路基板のグランドに発生する可能性のある高周波電流について説明する。図5は、静電気放電又は帯電電荷の2次放電を説明するための模式図である。図5に示すように、回路基板のグランド8には充電端子(負極=グランド)4bが接続されている。機器外部からの静電気放電7が起こると、回路基板のグランド8から充電端子(負極=グランド)4bを介して静電気の2次放電12が起こる可能性がある。又は、外部からの静電気の影響を受けて、回路基板のグランド8に帯電電荷13が蓄積されると、充電端子4b(負極=グランド)を介した静電気2次放電12が起こる可能性がある。いま、静電気2次放電12の放電先となる2次放電対象導電体11は大地(アース)に対して何らかの接地10がなされた導電体であるか、又は大地に対して浮遊容量9を有する導電体であるとする。更に、静電気放電7により注入される電荷又は帯電電荷13を静電気2次放電12として十分に移動させるだけの接地10がなされているか、又は2次放電に伴う移動電荷を十分に吸収できるだけの浮遊容量9が存在すると仮定する。この場合は、静電気2次放電12が起こり、高周波成分を多く含む急峻な放電電流が流れることとなる。このとき、回路基板のグランド8には高周波電流による振動が発生する。そこで、放電経路に高周波電流抑制部品5を取り付けておくことにより、静電気2次放電により発生する高周波電流を抑制し、回路基板のグランド8に発生する電位の偏差を低減させることができる。図5においては、高周波電流抑制部品5は充電端子(負極=グランド)4bに装着されている。なお、接地10又は浮遊容量9を有する2次放電対象導電体11としては、事務机又は棚等の金属製家具、更には、自動車、大型什器等が想定される。
次に、本実施形態の有効性を確認し、更に、高周波電流抑制部品に要求される抵抗特性を調べるために、数値シミュレーションを行った結果について説明する。高周波帯域における携帯通信端末のモデルとして、回路基板端の1点に静電気を印加し、回路基板上に設定された充電端子位置を介して2次放電(除電)が起こる場合を取り上げ、回路基板上の電流分布を電磁界シミュレーションで計算した。図4は、このような回路基板上の電流分布を周波数毎に最大値として示したものである。即ち、図4における「オリジナル」はこのような電流分布に相当し、500MHz及び1100MHz付近にピークを有する振動波形となっている。一方、「端子インピーダンス改善」は充電端子位置に0.1(Ω)の抵抗を付与した場合の計算例であり、抵抗がない場合に見られる振動が低減され、同時に全体の電流値が低減されていることがわかる。この数値計算例から明らかなように、2次放電を起こす充電端子部分に0.1(Ω)程度のわずかな抵抗値を有する部品を装着することで、十分効果的に高周波ノイズ電流を抑制できることがわかる。
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。図2及び図3は、夫々、本発明の実施形態の第1及び第2の変形例を示しており、回路基板に変形を施している。なお、図2及び図3においては、図1と同様の構成物には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図2では、高周波電流抑制部品として、配線付きの電子部品であるリード部品14を使用し、このリード部品14を充電端子(負極=グランド)4bに直列に挿入したものである。即ち、このリード部品14を充電端子(負極=グランド)4bに直列に挿入するため、グランドの一部を配線パターン16で配線化し、断線部分にリード部品14が接続されている。一方、図3では、高周波電流抑制部品としてリード配線のない表面実装用のチップ部品15を使用したものである。即ち、このチップ部品15を充電端子(負極=グランド)4bと接続された配線パターン16上に実装したものである。このように、回路基板2のグランドから、そのグランドに立てた充電端子に至る配線上の任意の場所で高周波電流抑制部品を直列に配置することで本発明の構造を実現できるが、図1の充電電極3により近い場所に部品を配置することにより、より高い効果が得られる。この際に用いられる高周波電流抑制部品は、例えばフェライトコア、チップビーズ又はトロイダルコア等であり、いずれも高周波電流の電気エネルギーを熱損失として消費するものである。その形状は、中空のトロイダル(ドーナツ)状のものに単線を通したもの、配線を巻き付けたもの(図2を参照)、フェライト焼成材の中に配線を通したもの、又はこのような形状をチップ部品としたもの等がある。
なお、本発明の基本構成を図1乃至図3に示したが、これらを組み合わせて高周波電流抑制部品を複数個、直列に接続することにより、より大きな効果を得ることもできる。
本実施形態においては、充電端子(負極=グランド)4bが充電電極3を介して筐体1の外部に露出するような構成になっているが、外部に露出した導電部分は充電端子に限らず、イヤホンジャック、ヒンジ周囲の金属製又は金属メッキの意匠部品等であってもよい。更には、外部には露出していないものの、筐体のつなぎ目の隙間等を通じて2次放電に必要な沿面距離(絶縁破壊が生じる絶縁物に沿った空間距離)が確保される金属部品、金属部分、金属メッキ、導電メッキ又は導電塗料等、グランドに接続される部位すべてに対して適用される。
本発明は、静電気放電による携帯電子機器等の電子回路の誤作動防止に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 回路基板と、
    この回路基板を内蔵する筐体と、
    端子部を備えるデータ通信用の第1の導電部分と、
    前記筐体の外部に露出した端子部を備える第2の導電部分と
    第2の導電部分と前記回路基板のグランドとの間に直列に接続され、高周波領域において渦電流による損失を有する高周波電流抑制部品と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  2. 回路基板と、
    この回路基板を内蔵する筐体と、
    端子部を備えるデータ通信用の第1の導電部分と、
    前記筐体の外部に露出した端子部を備える第2の導電部分と
    第2の導電部分と前記回路基板のグランドとの間に直列に接続され、直流に対しては良導電性の金属線を接続した場合と同等と見なせる抵抗値を有する高周波電流抑制部品と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  3. 前記高周波電流抑制部品は、100MHz以上の周波数に対しては、実部Rpが0.1(Ω)以上であり、且つ、前記回路基板の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、実部RpがZ以下となるインピーダンスを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
  4. 前記高周波電流抑制部品は、100MHz以上の周波数に対しては、実部Rpが0.1(Ω)以上であり、且つ、前記回路基板の特性インピーダンスの大きさをZとした場合に、虚部Xpが(Z−Rp0.5以下となるインピーダンスを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
  5. 前記第2の導電部分が、充電用端子である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
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