JP4736454B2 - 車両の発進摩擦要素制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両停車中に所定の条件が成立したときには発進クラッチを解放し、また別の条件が成立したときには、発進クラッチを再び締結するニュートラルアイドル制御に関する。
この種の技術としては、車両減速走行中にエンジンの燃料噴射カットを行い、所定の条件が満たしたときに発進クラッチを解放して車両停止寸前の走行フィーリングの向上を達成するものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−18686号公報
上記従来技術では、車両停車時の発進クラッチを解放するため、再発進時には再び発進クラッチを締結する必要がある。発進クラッチを締結するときには、締結時のショックを低減する滑らかさと、締結のレスポンスとを両立させるように油圧制御を行う必要がある。しかし、例えば、ドライバが車両をすぐに発進させたいという要求を持っているときや、車両が登坂路に停車中にあっては、締結時のショックを低減するように滑らかに発進クラッチの油圧制御を行っていては、ドライバに違和感を与えたり、車両が後退したりする虞があるといった問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、車両停止中に発進クラッチを解放した後の再発進時に、ドライバの違和感を低減し、車両の後退を防止する車両の発進摩擦要素制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1の発明では、車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように発進摩擦要素を制御する車両の発進摩擦要素制御装置において、基準ストローク量を平坦路におけるブレーキペダルストローク量とし、車両停止時のブレーキペダルストローク量が基準ストローク量よりも多いほど車両発進時に要求される発進摩擦要素の締結速度は速いと推定する要求締結速度推定手段と、要求締結速度推定手段によって推定された締結速度が速いほど、発進摩擦要素の締結速度を速くする発進摩擦要素締結手段と、を備えた。
また第2の発明では、車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように発進摩擦要素を制御する車両の発進摩擦要素制御装置において、車両発進時に要求される発進摩擦要素の締結速度の緩急を推定する要求締結速度推定手段と、要求締結速度推定手段により推定される要求される締結速度が速いほど、発進摩擦要素の指令締結圧を目標締結圧よりも高く設定し、且つ要求締結速度推定手段により推定される要求される締結速度が速いほど、指令締結圧を目標締結圧よりも高く設定する補正時間を短く設定する発進摩擦要素締結手段と、を備えた。
また第3の発明では、車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように発進摩擦要素を制御する
車両の発進摩擦要素制御装置において、車両停止時のブレーキペダルストローク量が基準ストローク量よりも多いほど車両発進時の前記発進摩擦要素の締結速度を速くする発進摩擦要素締結手段を備え、基準ストローク量は平坦路におけるブレーキペダルストローク量とした。
本発明の車両の発進摩擦要素制御装置では、車両停止中に発進クラッチを解放した後の再発進時に、ドライバの違和感を低減し、車両が後退を防止する車両の発進摩擦要素制御装置を提供できる。
以下、本発明の車両の発進摩擦要素制御装置を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
まず、本実施例1の発進摩擦要素制御装置の構成を説明する。
図1は、本実施例1の発進摩擦要素制御装置を備えたベルト式無段変速機搭載車の駆動系と制御系との構成を示す全体システム図である。
ベルト式無段変速機搭載車は、エンジン1と、発進クラッチとして前進クラッチ20及び後退ブレーキ21を有する前後進切換機構6と、入出力間で無段変速するベルト式無段変速機構19と、この出力を減速する出力ギヤ12およびドライブギヤ13と、ディファレンシャルギヤ14および左右のドライブシャフト15、16を介して駆動される左右の駆動輪17、18と、を備えている。
エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等からなり、このエンジン出力軸2が前後進切換機構6のクラッチ入力軸5に連結されている。
前後進切換機構6は、回転方向やギヤ比が切り換え可能な単純遊星歯車22と、前進時に締結し本発明の発進摩擦要素を構成する前進クラッチ20と、後退時に締結し同じく本発明の発進摩擦要素としての後退ブレーキ21と、を備えている。
単純遊星歯車22は、クラッチ出力軸7と同心上で回転するサンギヤ22sと、このサンギヤ22sの外周でこれと噛み合う複数のピニオン22pと、ピニオン22pに噛み合うリングギヤ22rと、ピニオンを回転自在に支持するキャリア22cと、を備えている。
サンギヤ22sは前進クラッチ20のドリブン側部分およびプライマリプーリ軸に一体のクラッチ出力軸7に連結される。キャリア22cは後退ブレーキ21の被固定側部分連結される。リングギヤ22rは前進クラッチ20のドライブ側部分にそれぞれ連結されている。
前進クラッチ20は、クラッチ入力軸5に連結されたドライブ側部分と、クラッチ出力軸7に連結されたドリブン側部分との間に複数のプレートが介在される。図示しないピストンにクラッチ油圧を作用させることにより、プレート同士を押圧して入出力間で動力伝達可能な締結状態にする。また、ピストンに作用するクラッチ油圧を排出することにより出力側部分に動力を伝達不能となる解放状態にする。前進クラッチ20は締結状態と解放状態とが切り換え可能に構成される。
後退ブレーキ21は、変速機ケース23の内側固定部分とキャリア22cに連結された被固定側部分との間に複数のプレートが介在される。図示しないピストンにブレーキ油圧を作用させることにより、プレートを押圧して被固定側部分に一体のキャリア22cを回転不能に固定する締結状態にする。また、ピストンに作用するブレーキ油圧を排出することにより、被固定側部分およびキャリア22cを回転可能にする解放状態にする。後退ブレーキ21は締結状態と解放状態とが切り換え可能に構成される。
ベルト式無段変速機構19は、この入出力軸間の変速比を無段で変更するものである。クラッチ出力軸7と一体のプライマリプーリ軸に連結されたプライマリプーリ8と、セカンダリプーリ軸11に連結されたセカンダリプーリ10と、プライマリプーリ8およびセカンダリプーリ10間に掛け渡されたCVTベルト9と、を備えている。
プライマリプーリ8およびセカンダリプーリ10は、それぞれ固定シーブ8a、10aやこの固定シーブ8a、10aに対し接近、離反する可動シーブ8b、10b等を有する。また、プライマリプーリ8の可動シーブ8bの背面にはプライマリプーリ油室33が設けられる。このプライマリプーリ油室33へ供給する油圧を油圧コントロールユニット32にて制御することにより、可動シーブ8bを固定シーブ8aに対して接近、離反させるように相対移動させることで変速させる構成としてある。なお、この油圧コントロールユニット32には、オイルポンプ31がオイルタンク30から吸引して得た圧油が供給されるようにしてある。
次に、本実施例1のベルト式無段変速機搭載車の制御系につき、図1に基づき説明する。
この制御系は、前後進切換機構6やベルト式無段変速機構19に接続された油圧コントロールユニット32を電子制御するトランスミッションコントローラ41と、トランスミッションコントローラ41に接続されたセンサ類と、を備えている。
トランスミッションコントローラ41には、図示しないセレクトレバーの位置を検出するセレクトレバーセンサ、車速を検出する車速センサ、前後進切換機構6のクラッチ入力軸5の回転速度を検出する入力回転数センサ、前後進切換機構6のクラッチ出力軸7の回転速度を検出する出力回転数センサ、及びブレーキペダルストローク量を検出するブレーキペダルストロークセンサ42が接続される。これらからセレクトレバー位置情報、車速情報、入力回転数情報、および出力回転数情報、ブレーキペダルストローク量情報等が入力される。
また、トランスミッションコントローラ41には、前進クラッチ20への供給油圧を制御する前進クラッチソレノイド44と、後退ブレーキ21への供給油圧を制御する後退ブレーキソレノイド45とが接続されている。トランスミッションコントローラ41は、上記各センサ類からの情報に基づき、前進クラッチソレノイド44および後退ブレーキソレノイド45を制御する。この制御により、前進クラッチ20、後退ブレーキ21をそれぞれ完全締結状態、スリップ状態、解放状態に切り換える。
なお、トランスミッションコントローラ41は、さらに油圧コントロールユニット32内に設けたソレノイドバルブ(図示せず)にてプライマリプーリ油室33への供給油圧を制御するようにしてある。
ベルト式無段変速機構19のセカンダリプーリ10側のセカンダリプーリ軸11の端部には出力ギヤ12が固定され、この出力ギヤ12より大径のドライブギヤ13に噛み合わされる。
ドライブギヤ13には、ディファレンシャルギヤ14の2個のピニオンが固定され、これらのピニオンに左右からそれぞれサイドギヤが噛み合わされる。各サイドギヤには、ドライブシャフト15、16が連結されて左右の駆動輪17、18を駆動するように構成してある。
次に、作用を説明する。
[ニュートラルアイドル制御開始]
車両が停止中であって所定の条件が満たされると、発進クラッチを解放する。この所定の条件とは、例えば、セレクトレバーが走行レンジ、車速がゼロ、ブレーキON、油圧回路内の油温が適正範囲、冷却水の水温が適正範囲内、ニュートラルアイドル制御スイッチON、エンジン回転数が所定回転数以下等といった条件であり、全て満たされる必要がある。
ニュートラルアイドル制御中は、後述する所定の条件によってニュートラルアイドル制御解除されるまでは、発進クラッチを解放して、エンジンを停止する。
[ニュートラルアイドル制御解除]
ニュートラルアイドル制御中であって、所定の条件が満たされるとニュートラルアイドル制御を解除して、発進クラッチの締結を開始する。この所定条件とは、例えば、セレクトレバーが走行レンジ以外、車速がゼロより大きい、ブレーキOFF、油圧回路内の油温が適正範囲外、冷却水の水温が適正範囲外、ニュートラルアイドル制御スイッチOFF等といった条件であり、いずれかの条件が満たされれば良い。
ニュートラルアイドル制御が解除されると、発進クラッチを締結してクリープトルクを発生させるが、発進クラッチを締結させる際には、締結時のショックを低減する滑らかさと、素早くクリープトルクを発生させるためのレスポンスとの両立が必要になる。
しかし、例えばドライバがすぐに車両を発進させたいという要求を持つときであれば、ドライバはクリープトルクをすぐに必要としており、発進クラッチの締結速度は速いことが望まれる。また、登坂路における再発進の場合は、車両の後退を防ぐためにクリープトルクが必要であり、発進クラッチの締結速度は速いことが望まれる。
そこで、本実施例では、発進クラッチの要求締結速度に応じて、発進クラッチの指令締結圧を可変とした。具体的には発進クラッチの要求締結速度が速いときには発進クラッチ締結のレスポンスを高め、遅いのときには締結時のショックを低減するように制御する。
以下、発進クラッチの要求締結速度に応じた発進クラッチの制御について詳述する。
(ブレーキペダル戻し速度に応じた発進クラッチ制御)
まず、ブレーキペダル戻し速度に応じた発進クラッチの制御について述べる。ドライバはすぐに発進したいときにはブレーキペダルを早く戻し、登坂路における再発進時にも車両の後退を防ぐためにブレーキペダルを早く戻してアクセルを踏もうとする。ブレーキペダル戻し速度が速いときには発進クラッチの締結速度を速くするように制御する。このブレーキペダル戻し速度はブレーキペダルストロークセンサ42又はブレーキ液圧センサ43の少なくともどちらか一方を用いて検出した値により演算により求める。
図2は、ブレーキペダルの戻し速度に応じた発進クラッチの制御を示すタイムチャートである。
ニュートラルアイドル制御中は、発進クラッチの指令圧力Pcmd1を発進クラッチの解放圧力Pidleに設定する。
車両停車中にドライバがXの位置までブレーキペダルを踏み込んだ後、車両発進の為に時間ΔT1でブレーキペダルを解除したときのブレーキペダル戻し速度M1は、
M1=|ΔX/ΔT1|
である。
図3のマップにより、ブレーキペダル戻し速度M1対応した補正時間Δt1と、補正圧力ΔPfwd1を取得する。
ブレーキが解除されニュートラルアイドル制御解除後、補正時間Δt1の間は発進クラッチの指令圧力Pcmd1を、
Pcmd1=Pcreep+ΔPfwd1
と設定する。ここで、Pcreepはクリープトルクを発生させるときの発進クラッチの締結圧力である。実際の発進クラッチの締結圧力である実圧力Pact1は指令圧力Pcmd1より遅れて追従する。そこで、補正時間Δt1の間、指令圧力Pcmd1を目標圧力であるPcreepに補正圧力ΔPfwd1増加した値に設定し、実圧力Pact1の上昇を早める。ニュートラルアイドル制御解除後、時間tc1後に実圧力Pact1はクリープ圧Pcreeとなり、クリープトルクが発生する。
図2の一点鎖線に示すようにブレーキペダル戻し速度が速いときには、発進クラッチの要求締結速度が速いと判断し、発進クラッチの締結レスポンスを向上させる。
ブレーキペダル戻し速度はM2(=|ΔX/ΔT2|)であり、図3のマップよりブレーキペダル戻し速度M2に対応した補正時間Δt2と、補正圧力ΔPfwd2を取得する。時間Δt2(<Δt1)の間は発進クラッチの指令圧力Pcmd2を、
Pcmd2=Pcreep+ΔPfwd2
と設定する。ニュートラルアイドル制御解除後、補正時間Δt2の間は補正圧力ΔPfwd2(>ΔPfwd1)とすることで、ブレーキを解除してから時間tc2(<tc1)後にクリープトルクが発生する。
(車両停止時のブレーキペダルストローク量に応じた発進クラッチ制御)
次に車両停止時のブレーキペダルストローク量に応じた発進クラッチ制御について述べる。このブレーキペダルストローク量はブレーキペダルストロークセンサ42によって検出しているが、ブレーキ液圧センサやブレーキ踏力センサを用いて演算により求めても良い。
前述のブレーキペダル戻し速度に応じた発進クラッチ制御において、車両停止時のブレーキペダルストローク量に応じて、補正時間を減少させ、補正圧力を増加させる。
図4はブレーキペダルストローク量に対応した補正時間の減少分及び補正圧力の増加分のマップである。
平坦路におけるドライバの車両停止時のブレーキペダルストローク量を基準ストローク量X0とする。この基準ストローク量X0よりストローク位置が大きくなると、車両が登坂路に停車していると判断する。登坂路におけるニュートラルアイドル制御解除後には、平坦路の時よりも発進クラッチの締結速度は速いことが望まれるとして、発進クラッチの締結を早めるために補正時間を減少させ、補正圧力を増加させる。
例えば、車両停止時のブレーキペダルストローク量がX(>X0)の時には補正時間をα減少させ、補正圧力をβ増加させる。図3に示すようにブレーキペダル戻し速度がM1であって、車両停止時のブレーキペダルストローク量がXであれば、補正時間はΔt1-α、補正圧力はΔPfwd1+βとして発進クラッチの制御を行う。これにより、車両停止時のブレーキペダルストローク量が大きいときには、より早くクリープトルクを発生させる。
(基準ストローク量の決定)
同じ路面状況であってもブレーキペダルストローク量は、ドライバによって変化する。ブレーキペダルストローク量が小さいドライバであれば、登坂路における車両停車中においても、ブレーキペダルストローク量が基準ストロークX0に満たない場合がある。この場合、登坂路における再発進であっても十分な動力伝達のレスポンスが得られなく車両が後退する虞がある。そこで、本実施例では平坦路におけるドライバのブレーキペダルストローク量X0'が現在の基準ストローク量X0よりも小さいときには、基準ストローク量をX0'に更新する。図4の点線に示すように新たな基準ストローク量X0' よりストローク位置が大きくなると、車両が登坂路に停車していると判断し、ニュートラルアイドル制御解除後には、平坦路の時よりも発進クラッチの締結速度が速いことが望まれるとして、補正時間を減少させ、補正圧力を増加させる。
図5は本実施例における発進摩擦要素制御装置の制御の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、ブレーキペダルが踏み込まれ、ブレーキがONになっているか否かを判定し、ブレーキがONになっている場合はステップS2へ移行し、ブレーキがOFFになっている場合には処理を終了する。
ステップS2では、ニュートラルアイドル制御が実行中であることを示す、ニュートラルアイドルフラグが立っているか否かを判定し、ニュートラルアイドルフラグが立っている場合にはステップS3へ移行し、ニュートラルアイドルフラグが立っていない場合には処理を終了する。
ステップS3では、ドライバのブレーキペダル戻し始めを検出して、ステップS4へ移行する。このとき車両停止時のブレーキペダルストローク量ΔXを保持しておく。
ステップS4では、ドライバのブレーキペダル戻し中を検出して、ステップS5へ移行する。ブレーキペダル戻し中は、ブレーキペダル戻し時間ΔTを計測する。
ステップS5では、ブレーキスイッチがOFFになったか否かを判定し、ブレーキスイッチがOFFになればステップS6へ移行し、ブレーキスイッチがONであればステップS4を繰り返す。
ステップS6では、ブレーキスイッチがOFFになったので、ニュートラルアイドルフラグを下ろして、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、車両停止時のブレーキペダルストローク量ΔXとブレーキペダル戻し時間ΔTから、ブレーキペダル戻し速度Mを算出する。
ステップS8では、車両の停止路面が平坦路であるか否かを判定する。車両停止時のブレーキペダルストローク量が、基準ストローク量X0以下であれば平坦路と判定しステップS9へ移行する。基準ストローク量より大きければ平坦路ではない、つまり登坂路であると判定して、ステップS10へ移行する。
ステップS9では、ブレーキペダルの基準ストローク量X0を、今回の車両停止時のブレーキペダルストローク量Xに設定して、ステップS11へ移行する。
ステップS10では、ブレーキペダルの基準ストローク量X0を変更せずに、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、ブレーキペダル戻し速度M及びブレーキペダル戻し前ストローク位置Xに基づいて、図3及び図4のマップから補正時間Δt及び補正圧力ΔPfwdを決定して、発進クラッチの締結を行う。
なお、このステップS11は本発明の要求締結推定手段、及び発進摩擦要素締結手段に相当する。
図6は本実施例における発進摩擦要素制御装置の制御のタイムチャートである。
時間t0から時間t4までは平坦路における再発進時の制御を、時間t4以降は登坂路における再発進時の制御を示す。
時間t1においてドライバのブレーキペダル戻し始めを検出する。
時間t1からt2の時間ΔT1をかけてドライバがブレーキペダルを戻す。
時間t2でブレーキスイッチがOFFとなり、同時にニュートラルアイドルフラグが降りる。車両停止時のブレーキペダルストローク量X1は、このときの基準ストローク量X0よりも小さいので、平坦路からの再発進と判断し、また基準ストローク量をX1に更新する。また、図3及び図4のマップからブレーキペダル戻し速度M1及び車両停止時のブレーキペダルストローク量X1に対応した補正時間Δt1及び補正圧力ΔPfwd1を決定する。
時間t2からt3では、補正時間Δt1および補正圧力ΔPfwd1を基に演算した指令圧Pcmdにより発進クラッチを制御して、ニュートラルアイドル制御を解除してから時間tc1で発進クラッチの締結圧をPcreepまで上昇させる。
時間t4で、ドライバがブレーキペダルを踏み込み、ブレーキスイッチがONになると、ニュートラルアイドルフラグが立って、ニュートラルアイドル制御を開始する。ニュートラルアイドル制御中は、発進クラッチ締結圧をPidleとする。
時間t6からt7の時間ΔT2をかけてドライバがブレーキペダルを戻す。
時間t7でブレーキスイッチがOFFとなり、同時にニュートラルアイドルフラグが降りる。車両停止時のブレーキペダルストローク量X2は、このときの基準ストローク量X1よりも大きいので、登坂路における再発進と判断し、基準ストローク量はX1を保持する。また、図3及び図4のマップからブレーキペダル戻し速度M2及び車両停止時のブレーキペダルストローク量X2に対応した補正時間Δt2及び補正圧力ΔPfwd2を決定する。

時間t7からt8では、補正時間Δt2および補正圧力ΔPfwd2を基に演算した指令圧Pcmdにより発進クラッチを制御して、ニュートラルアイドル制御を解除してから時間tc2で発進クラッチをクリープトルクを発生できるクリープ圧まで上昇させる。
この作用によって、ドライバがすぐに発進したいときには、動力伝達のレスポンスを向上させてクリープトルクの発生を急速に行い、発進応答性を向上させる。また、登坂路でも動力伝達のレスポンスを向上させてクリープトルクの発生を急速に行い、車両の後退を防ぐ。
次に本実施例の効果を説明する。
(1)ニュートラルアイドル制御解除後の再発進時において、ドライバがすぐに発進したいといった要求を持つときや、登坂路における再発進時のように発進クラッチの要求締結速度が速いときには、発進クラッチの締結のレスポンスを早めるようにした。また、発進クラッチの要求締結速度が遅いときには発進クラッチを滑らかに締結するようにした。よって、発進クラッチの要求締結速度が速いときにはクリープトルクが早く発生するため、ドライバに発進ラグを感じさせないスムーズな発進を行うことができる。また、登坂路においては車両の後退を防ぐことができる。一方、動力の必要度が低いときには、発進クラッチ締結時のショックを低減することができる。
(2)ニュートラルアイドル制御解除後の再発進時において、ブレーキペダルの戻し速度が大きいほど発進クラッチの要求締結速度が速いと推定し、発進クラッチの締結のレスポンスを早めるようにした。よって、ブレーキペダルの戻し速度に応じて発進クラッチの締結レスポンスを可変にして、走行状態に応じたクリープトルクの発生を行える。したがって、ドライバに発進ラグを感じさせないスムーズな発進を行うことができ、また登坂路における車両の後退を防ぐことができる。
(3)ニュートラルアイドル制御解除後の再発進時において、車両停止時のブレーキペダルのストローク量が多いほど発進クラッチの要求締結速度が速いと推定して、発進クラッチの締結のレスポンスを早めるようにした。よって、急傾斜の登坂路の状況をブレーキペダルのストローク量で推定することができ、それに応じてクリープトルクを早く発生させるため、登坂路における車両の後退を防ぐことができる。
(4)ニュートラルアイドル制御解除後の再発進時において、要求される発進クラッチの締結速度が速いほど、補正圧力ΔPfwdを高く設定し、補正時間Δtを短く設定して、発進クラッチの指令締結圧Pcmdを決定するようにした。よって、ドライバがすぐに発進したいといった要求を持つときや、登坂路における再発進時のように走行状態に応じて発進クラッチの締結速度を可変にできる。したがって、ドライバに発進ラグを感じさせないスムーズな発進を行うことができ、登坂路における車両の後退を防ぐことができる。
(5)ブレーキペダルストローク量が基準ストローク量よりも多いほど、動力の必要度は高いと推定するようにした。また、平坦路におけるブレーキペダルストローク量が基準ストローク量よりも少ないときには、そのブレーキペダルストローク量を新たな基準ストローク量とするようにした。よって、ブレーキストローク量の異なるドライバよって、発進性能が変わることを防ぐことができる。
(6)ブレーキ戻し速度は、ブレーキストロークセンサ42又はブレーキ液圧センサの少なくともどちらか一方の検出値から求めるようにした。よって、車両によってすでに搭載しているセンサを用いることができるため、費用の低減が可能となる。
(7)車両停止時のブレーキペダルストローク量は、ブレーキストロークセンサ42、又はブレーキ液圧センサ、又はブレーキ動力センサのうち少なくとも一つの検出値から求めるようにした。よって、車両によってすでに搭載しているセンサを用いることができるため、費用の低減が可能となる。
発進摩擦要素制御装置が適用されたベルト式無段変速機搭載車の駆動系と制御系を示す全体システム図である。 ブレーキペダルの戻し速度に応じた発進クラッチの制御を示すタイムチャートである。 補正時間及び補正圧力のマップである。 補正時間の減少分及び補正圧力の増加分のマップである。 トランスミッションコントローラにて実行される発進クラッチ制御処理の流れを示すフローチャートである。 発進クラッチ制御処理のタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
19 ベルト式無段変速機構
20 前進クラッチ
21 後退ブレーキ
41 トランスミッションコントローラ
42 ブレーキペダルストロークセンサ

Claims (6)

  1. 車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、前記エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように前記発進摩擦要素を制御する車両の発進摩擦要素制御装置において、
    基準ストローク量を平坦路におけるブレーキペダルストローク量とし、前記車両停止時のブレーキペダルストローク量が前記基準ストローク量よりも多いほど車両発進時に要求される発進摩擦要素の締結速度は速いと推定する要求締結速度推定手段と、
    前記要求締結速度推定手段によって推定された締結速度が速いほど、発進摩擦要素の締結速度を速くする発進摩擦要素締結手段と、
    を備えることを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記ブレーキペダルのストローク量は、ブレーキペダルストローク量を検出するブレーキペダルストローク量検出手段、又はブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧検出手段、又はブレーキ踏力検出手段のうち少なくとも一つを用いて検出することを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  3. 車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、前記エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように前記発進摩擦要素を制御する車両の発進摩擦要素制御装置において、
    車両発進時に要求される発進摩擦要素の締結速度の緩急を推定する要求締結速度推定手段と、
    前記要求締結速度推定手段により推定される前記要求される締結速度が速いほど、発進摩擦要素の指令締結圧を目標締結圧よりも高く設定し、且つ前記要求締結速度推定手段により推定される前記要求される締結速度が速いほど、指令締結圧を目標締結圧よりも高く設定する補正時間を短く設定する発進摩擦要素締結手段と、
    を備えることを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記要求締結速度推定手段は、車両発進時のブレーキペダルの戻し速度が大きいほど前記要求される締結速度は速いと推定することを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記ブレーキペダルの戻し速度は、ブレーキペダルストローク量を検出するブレーキペダルストローク量検出手段、又はブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧検出手段の少なくとも一方を用いて検出することを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  6. 車両に搭載されエンジンと変速機構との間に発進摩擦要素が設けられ、前記エンジンと変速機構との間の動力の伝達、遮断を行うように前記発進摩擦要素を制御する
    車両の発進摩擦要素制御装置において、
    車両停止時のブレーキペダルストローク量が基準ストローク量よりも多いほど車両発進時の前記発進摩擦要素の締結速度を速くする発進摩擦要素締結手段を備え、
    前記基準ストローク量は平坦路におけるブレーキペダルストローク量とすることを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
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