以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施形態の取得状況管理システム100の概略について説明する。図1は、取得状況管理システム100の概略を示すシステム構成図である。
図1に示すように、取得状況管理システム100は、複数の携帯端末1と印刷装置2とから構成されている。携帯端末1は、表示部を備えた携帯型の端末であり、ネットワークを介して又はPCなどの外部機器から文字や画像からなるコンテンツをダウンロードし、表示部に表示させる。また、携帯端末1は、LAN3を介して印刷装置2に接続し、記憶しているコンテンツの印刷指示を送信して印刷装置2に印刷させることができる。印刷装置2は、携帯端末1と接続して印刷データを受信し、印刷を実行できるものであればよく、レーザ、インクジェット等印刷方式を問わない。携帯端末1と印刷装置2のLAN3を介した接続は、有線接続であっても無線接続であってもよい。また、携帯端末1と印刷装置2は、常時接続している必要はなく、接続中はすぐに印刷データを送信するが、非接続時に印刷指示操作が入力されたときには印刷待リスト(後述)を作成して記憶しておき、印刷装置2に接続したときに印刷待リストに従って順に印刷データを送信して印刷を実行する。また、本実施形態では、携帯端末1で印刷データを作成して印刷装置2に送信しているが、携帯端末1からはコンテンツデータ自体を送信し、印刷装置2側で印刷データに展開してもよい。
そして、印刷データが送信されると、携帯端末1では、送信したコンテンツを未取得リストに追加する。未取得リストの内容は、表示部に表示されて、使用者に印刷結果を取りに行くように促す。また、印刷装置2では、印刷データを携帯端末1から受信し、印刷を実行すると、未取得リストにそのコンテンツを追加する。そして、携帯端末1の使用者が印刷結果を取得して印刷装置2がそれを検知すると取得済情報が作成され、携帯端末1に送信される。携帯端末1では、受信した取得済情報に基づいて未取得リストを更新し、新たな未取得リストの内容で表示を行い、使用者に注意を喚起する。また、未取得リストの表示は、取り忘れ防止機能として、その機能のON・OFF、さらに、いつ表示させるかを使用者が設定可能とされている。以下の実施形態では、取り忘れ防止機能を印刷装置2との接続時及び切断時に起動させることができるようになっている。
以下に説明する本発明の実施形態は、印刷装置2における管理方法の相違により、4つの実施形態をとっている。いずれの実施形態においても携帯端末1及び印刷装置2の物理的・電気的構成は共通であるので、これらについて先に説明する。また、携帯端末1における処理の流れは全ての実施形態について共通である。
次に、図2〜図6を参照して携帯端末1の電気的構成について説明する。図2は、携帯端末1の電気的構成を示すブロック図である。図3は、RAM12の構成を示す模式図である。図4は、RAM12の印刷待リスト記憶エリア121の構成を示す模式図である。図5は、RAM12の未取得リスト記憶エリア122の構成を示す模式図である。図6は、EEPROM13の構成を示す模式図である。
図2に示すように、携帯端末1には、携帯端末1の制御を司るCPU10が設けられ、CPU10には、携帯端末1を動作させるためのプログラム等を記憶したROM11と、各種のデータを一時的に記憶するRAM12と、不揮発メモリであるEEPROM13と、表示部15の制御を行う表示コントローラ14と、ユーザによる入力を受け付けるボタンや十字キーからなる操作キー16と、PC(図示外)や印刷装置2等の他の機器と接続するための外部通信インタフェイス(I/F)17と、メモリカード19を接続するためのメモリカードコントローラ18とがバスを介して接続されている。メモリカード19には、PC等からダウンロードしたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶エリア191が設けられている。
次に、図3を参照して、RAM12の構成について説明する。RAM12には、印刷待リスト記憶エリア121,未取得リスト記憶エリア122が少なくとも設けられている。印刷待リスト記憶エリア121には、印刷装置2に接続していないときに印刷指示が入力されたコンテンツの識別情報が記憶される。未取得リスト記憶エリア122には、印刷指示が入力されたコンテンツのうち、まだ印刷結果が取得されていないコンテンツの識別情報が記憶される。
次に、図4を参照して、印刷待リスト記憶エリア121について説明する。印刷待リスト記憶エリア121には、携帯端末1が印刷装置2に接続していないときに操作キー16から印刷指示がなされた場合に、印刷指示の入力順に記憶される印刷待リストが記憶される。図4に示すように、1件の印刷待コンテンツデータは、印刷指示ID、印刷指示のなされたコンテンツのファイル名、印刷指示の入力された日時、印刷先として指定された印刷装置のIDからなっている。携帯端末1が印刷装置2に接続し、印刷データが印刷装置2に送信されると、そのコンテンツについての印刷待コンテンツデータは印刷待リストから削除される。
次に、図5を参照して、未取得リスト記憶エリア122について説明する。未取得リスト記憶エリア122には、使用者により印刷結果がまだ印刷装置2から取得されていないコンテンツのリストである未取得リストが記憶される。未取得リストには、印刷データが印刷装置2に送信されたときに、そのコンテンツの情報が追加される。1件の未取得コンテンツデータは、図5に示すように、未取得コンテンツID、コンテンツのファイル名、残り表示回数、印刷指示(印刷データ)が送信された日時、印刷先として指定された印刷装置のIDからなっている。本実施形態では、印刷結果が未取得であるとして表示させる回数の上限を各コンテンツについて設けているので、未取得リストにデータを追加したときには上限値を残り表示回数に記憶し、表示させるたびに残り表示回数から1を減じていく。印刷装置2から取得済情報が送信されると、その中に含まれるコンテンツについては未取得リストから削除される。
次に、図6を参照して、EEPROM13の構成について説明する。携帯端末1のEEPROM13には、その携帯端末を他の携帯端末1から識別するための固有情報である端末IDを記憶する端末ID記憶エリア131,携帯端末1を使用している使用者名を記憶する使用者名記憶エリア132が少なくとも設けられている。図6の例の携帯端末1は、端末IDが「m123」であり、使用者名が「suzuki」である。端末IDは印刷データの送信時に送信され、印刷装置2の未取得リスト、取得済リストのデータの項目内容として記憶される(図9及び図10参照)。使用者名は、印刷データ及び端末IDとともに送信されるか、端末IDと組にして予め印刷装置2に登録され、印刷装置2の未取得リスト、取得済リストのデータの項目内容として記憶される(図9及び図10参照)。
次に、図7〜図10を参照して、印刷装置2について説明する。図7は、印刷装置2の電気的構成を示すブロック図である。図8は、印刷装置2のRAM22の構成を示す模式図である。図9は、未取得リスト記憶エリア221の構成を示す模式図である。図10は、取得済リスト記憶エリア222の構成を示す模式図である。
図7に示すように、印刷装置2には、印刷装置2の制御を司るCPU20が設けられ、CPU20には、印刷装置2を動作させるための各種プログラム等を記憶したROM21と、各種のデータを一時的に記憶するRAM22と、EEPROM23と、表示画面である液晶ディスプレイ(LCD)25と、印刷を行う記録部28と、ユーザによる入力を受け付ける操作キー26と、排紙トレイ(図示外)に設けられ、印刷結果が抜き取られたかどうかを検知する光センサ24と、ネットワークであるLAN3に接続するためのLANコントローラ27がバスを介して接続されている。また、EEPROM23には、印刷装置2を識別するための装置IDを記憶した装置ID記憶エリア231が設けられている。
次に、図8を参照して、印刷装置2のRAM22について説明する。RAM22には、未取得リスト記憶エリア221、取得済リスト記憶エリア222が少なくとも設けられており、後述する第三及び第四実施形態では、登録済端末リスト記憶エリア223も設けられている(図32参照)。
次に、図9を参照して、未取得リスト記憶エリア221について説明する。未取得リスト記憶エリア221には、携帯端末1の使用者により印刷結果がまだ取得されていないコンテンツのリストである未取得リストが記憶される。未取得リストには、携帯端末1から印刷データを受信し、印刷を実行したときに、そのコンテンツの情報が追加される。1件の未取得コンテンツデータは、図9に示すように、未取得コンテンツID、コンテンツのタイトル名、印刷が完了した日時、印刷指示元の携帯端末1の端末ID、その携帯端末1の使用者名からなっている。未取得コンテンツデータは、そのコンテンツについての取得済情報の入力時、及び/又はそのコンテンツが取得済リストに追加されたときに削除される。また、未取得リストの内容は、LCD25に表示され、使用者がその内容を確認して印刷結果を排紙トレイから抜き取り、抜き取ったときに取得した旨を操作キー26から入力できるようになっている。
次に、図10を参照して、取得済リスト記憶エリア222について説明する。取得済リスト記憶エリア222には、印刷結果が携帯端末1の使用者により取得されたと判断されたが、まだその情報を携帯端末1に送信していないコンテンツのリストである取得済リストが記憶される。1件の取得済コンテンツデータは、取得済コンテンツID、コンテンツのタイトル名、コンテンツの印刷が完了した日時、印刷指示元の携帯端末1の端末ID、その携帯端末1の使用者名からなっている。印刷結果の取得は、LCD25に表示されている未取得リストの内容が使用者により取得した旨の入力を受け付けたとき、あるいは、排紙トレイの中が空であると光センサ24により検知されたときに取得したと判断される。
次に、上記のように構成された取得状況管理システム100の動作について、まず、全ての実施形態に共通する携帯端末1における処理、次いで印刷装置2における処理を第一〜第四実施形態の順に説明する。まず、図11〜図19を参照して携帯端末1における処理について説明する。図11は、携帯端末1のメイン処理のフローチャートである。図12は、携帯端末1のメイン処理で実行される目次表示処理のフローチャートである。図13は、携帯端末1のメイン処理で実行されるキー入力処理のフローチャートである。図14は、キー入力処理で実行されるコンテンツ選択処理のフローチャートである。図15は、キー入力処理で実行されるコンテンツ決定処理のフローチャートである。図16は、キー入力処理で実行される頁めくり処理のフローチャートである。図17は、キー入力処理で実行されるコンテンツ印刷処理のフローチャートである。図18は、携帯端末1のメイン処理で実行される接続更新時処理のフローチャートである。図19は、接続更新時処理で実行される未取得情報表示処理のフローチャートである。
携帯端末1では、電源が投入されるとROM11に記憶されているプログラムがRAM12に読み出されて起動され、図11に示すメイン処理がCPU10により実行される。まず、目次表示処理を実行する(S1)。目次表示処理では、図12に示すように、メモリカード19のコンテンツ情報記憶エリア191に記憶されているコンテンツの情報(コンテンツ名、頁数等)を取得して(S11)、目次画面を生成し、表示する(S12)。
目次表示処理の終了後、電源OFF操作が実行されれば(S2:YES)、メイン処理を終了し、電源OFF操作がなされなければ(S2:NO)、S3〜S7の処理を繰り返し実行する。
まず、キー入力操作に応じた各種処理を実行する(キー入力処理:S3)。キー入力処理の詳細は、図13〜図17を参照して後述する。そして、印刷装置に接続されているかどうかを示す接続情報が更新(接続→切断、切断→接続)されたか否かを判断し(S4)、更新されていれば(S4:YES)、接続更新時処理を実行する(S5)。尚、印刷装置2と接続しているかどうかは、外部通信I/Fを定期的に監視するプログラム(図示外)により判断される。また、接続更新時処理の詳細は、図18を参照して後述する。
接続更新時処理の終了後、又は、接続情報が更新されていなければ(S4:NO)、印刷装置2から取得済情報を受信したか否かを判断して(S6)、受信していなければ(S6:NO)そのままS2に戻る。取得済情報を受信した場合には(S6:YES)、未取得リストから取得済情報に対応するコンテンツを削除して更新する(S7)。そしてS2に戻る。
次に、図13を参照してメイン処理の中で実行されるキー入力処理について説明する。キー入力処理は、操作キー16からの入力操作に応じて携帯端末1の各種機能を呼び出す処理である。ここでは、コンテンツ選択処理、コンテンツ決定処理、頁めくり処理、目次表示処理、コンテンツ印刷処理の5つの処理をとりあげているが、携帯端末1で可能な動作はこれらに限られるものではない。また、これらの処理のうち、本発明の要部に関連する処理は、コンテンツ印刷処理である。
キー入力処理が開始されると、まず操作キー16の十字キー上下によるコンテンツ選択操作か否かを判断し(S31)、十字キー上下であれば(S31:YES)、コンテンツ選択処理を実行する(S32)。コンテンツ選択処理では、図14に示すように、目次画面が表示中であれば(S321:YES)、一覧表示されているコンテンツの中でハイライト表示されている選択コンテンツを更新し(S322)、キー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。目次画面が表示されていなければ(S321:NO)、このキー操作は無効となり、そのままキー入力処理に戻って、さらにメイン処理に戻る。
十字キー上下操作でなければ(S31:NO)、決定ボタンによるコンテンツ決定操作か否かを判断し(S33)、決定操作であれば(S33:YES)、コンテンツ決定処理を実行する(S34)。コンテンツ決定処理では、図15に示すように、目次画面が表示中であれば(S341:YES)、一覧表示されているコンテンツの中でハイライト表示されている選択コンテンツのコンテンツデータをメモリカード19のコンテンツ情報記憶エリア191から取得し(S342)、その1ページ目を表示部15に表示させる(S343)。そして、キー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。目次画面が表示されていなければ(S341:NO)、このキー操作は無効となり、そのままキー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。
コンテンツ決定操作でなければ(S33:NO)、操作キー16の左右キー操作による頁めくり操作か否かを判断し(S35)、十字キー左右操作であれば(S35:YES)、頁めくり処理を実行する(S36)。頁めくり処理では、図16に示すように、コンテンツが表示中であれば(S361:YES)、表示中のコンテンツの更新ページ(次ページ又は前ページ)を表示させる(S362)。そして、キー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。コンテンツが表示されていなければ(S361:NO)、このキー操作は無効となり、そのままキー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。
左右キー操作でなければ(S35:NO)、目次表示操作キーの入力か否かを判断し(S37)、目次表示操作であれば(S37:YES)、図12の目次表示処理を実行して(S38)メイン処理に戻る。
目次表示操作でなければ(S37:NO)、コンテンツ印刷操作がなされたかどうかを判断する(S39)。コンテンツ印刷操作は、表示中のコンテンツの画面に表示された印刷ボタンを操作キー16で選択して表示中コンテンツの印刷を指示しても良いし、目次表示画面にコンテンツの表示ボタンと印刷ボタンを用意して、印刷ボタンが操作キー16で選択された場合に選択コンテンツの印刷指示としてもよい。コンテンツ印刷操作がなされなければ(S39:NO)、そのままメイン処理に戻る。コンテンツ印刷操作がなされた場合には(S39:YES)、コンテンツ印刷処理を実行し(S40)、メイン処理に戻る。
ここで、図17を参照して、コンテンツ印刷処理について説明する。まず、印刷装置2に接続中かどうかを外部通信I/Fの監視結果により判断する(S401)。印刷装置2に接続中であれば(S401:YES)、印刷指示されたコンテンツの印刷データを印刷装置2に送信する(S403)。そして、未取得リスト(図5)にそのコンテンツを追加する(S404)。追加する際には、残り表示回数を上限設定値のn(例えば3回)とする。
印刷装置2に接続中でなければ(S401:NO)、印刷待リスト(図4)に印刷指示入力されたコンテンツを追加する(S402)。そして、キー入力処理に戻り、さらにメイン処理に戻る。
次に、印刷装置2に接続したり、接続中から切断したりという接続情報の更新があったときに実行される接続更新時処理(図11,S5)について、図18を参照して説明する。
まず、印刷装置2に接続したかどうかを判断し(S51)、接続した場合には(S51:YES)、印刷装置2に取得済情報を要求して受信する(S52)。そして、受信した取得済情報の中に未取得リスト(図5)中にあるコンテンツが存在すれば、そのコンテンツを未取得リストから削除して、未取得リストを更新する(S53)。
次に、印刷待リスト(図4)にあるコンテンツの印刷データを順に印刷装置2に送信する(S54)。そして、印刷データを送信したコンテンツを未取得リスト(図5)に追加する(S55)。追加する際には、残り表示回数を上限設定値のn(例えば3回)とする。次いで、印刷データを送信したコンテンツを印刷待リストから削除する(S56)。
次に、接続時の取り忘れ防止機能がONになっているかどうかを判断し(S57)、ONになっていれば(S57:YES)、未取得リスト(図5)を表示して印刷結果の取得を促す未取得情報表示処理を実行し(S58)、メイン処理に戻る。OFFになっていれば(S57:NO)、そのままメイン処理に戻る。
一方、印刷装置2から切断した場合には(S51:NO)、切断時の取り忘れ防止機能がONになっているかどうかを判断し(S59)、ONになっていれば(S59:YES)、未取得リスト(図5)を表示して印刷結果の取得を促す未取得情報表示処理を実行し(S60)、メイン処理に戻る。OFFになっていれば(S59:NO)、そのままメイン処理に戻る。
ここでは、取り忘れ防止機能として、未取得リストの情報表示をいつ行なうかを使用者が設定可能としており、印刷装置2への接続時、又は切断時の一方または両方に表示させることができる。印刷装置2に接続したときに取得済情報により未取得リスト(図5)が更新されるので、接続時又は切断時のタイミングで表示を行なえば、精度の高い取得状況の報知を行なうことができる。
ここで、図19を参照して、未取得情報表示処理の詳細について説明する。まず、未取得リスト(図5)の内容を表示部15に表示させる(S71)。次いで、未取得リスト内にある各コンテンツの残り表示回数を1減らして更新する(S72)。そして、残り表示回数が0になったコンテンツを未取得リストから削除する(S73)。そして、接続更新処理(図18)、さらに、メイン処理(図11)に戻る。
次に、印刷装置2における処理について、第一〜第四実施形態を順に説明する。まず、第一実施形態について、図20〜図24を参照して説明する。第一実施形態では、印刷装置2はコンテンツ毎に未取得リストを管理し、そのコンテンツの印刷結果が使用者により取得されたかどうかの判断は、使用者からの入力により行い、それに基づいて取得済情報を作成して携帯端末1に送信することを基本とする。図20は、第一実施形態の印刷装置2のメイン処理のフローチャートである。図21は、メイン処理で実行される第一実施形態の印刷データ受信処理のフローチャートである。図22は、メイン処理で実行される第一実施形態の取得済情報入力処理のフローチャートである。図23は、メイン処理で実行される第一実施形態の取得済情報送信処理のフローチャートである。図24は、メイン処理で実行される第一実施形態の未取得リストクリア処理のフローチャートである。
第一実施形態の印刷装置2では、電源が投入されるとROM21に記憶されているプログラムがRAM22に読み出されて起動され、図20に示すメイン処理がCPU20により実行される。まず、RAM22の各記憶エリアがクリアされ、各種の設定値が読み込まれる等の初期化処理が実行される(S100)。
初期化処理の実行後、電源OFF操作が実行されれば(S101:YES)、メイン処理を終了し、電源OFF操作がなされなければ(S101:NO)、S102〜S116の処理を繰り返し実行する。
まず、携帯端末1から印刷データを受信したか否かを判断し(S102)、受信していれば(S102:YES)、印刷データ受信処理を実行する(S103)。印刷データ受信処理では、図21に示すように、まず、受信した印刷データに基づいて記録部28で印刷を実行する(S135)。そして、未取得リスト(図9)に印刷完了したコンテンツを追加する(S137)。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S139)。このようにLCD25に未取得リストを表示しておくと、印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者が、表示されたコンテンツを取得した旨を入力することができる(後述)。未取得リストの表示後は、メイン処理に戻る。
印刷データ受信処理の終了後、又は、印刷データを受信していない場合には(S102:NO)、取得済情報が入力されたかどうかを判断する(S107)。印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者は、LCD25に表示されている未取得リストの中から、自分が取得したコンテンツを選択して印刷結果を取得したこと(取得済情報)を操作キー26を用いて入力することができる。このような取得済情報の入力があったかどうかをここでは判断している。入力があった場合には(S107:YES)、取得済情報入力処理を実行する(S109)。
取得済情報入力処理では、図22に示すように、まず、取得済情報の入力対象とされたコンテンツを印刷指示した携帯端末1が接続中かどうかを判断し(S151)、接続中であれば(S151:YES)、その携帯端末1に今入力を受け付けた取得済情報を送信する(S155)。前述のように、携帯端末1では、取得済情報を受信して未取得リスト(図5)を更新する(図11,S7)。
携帯端末1が接続中でなければ(S151:NO)、取得済リスト(図10)に取得済情報の入力対象とされたコンテンツを追加する(S153)。
S153又はS155の処理終了後、未取得リスト記憶エリア221に記憶されている未取得リスト(図9)から対象コンテンツを削除する(S157)。そして、更新後の未取得リストをLCD25に表示し(S159)、メイン処理に戻る。
取得済情報入力処理の実行後、又は、取得済情報の入力がなかった場合には(S107:NO)、取得済情報の要求を携帯端末1から受信したかどうかを判断し(S111)、受信した場合には(S111:YES)、取得済情報送信処理を実行する(S112)。取得済情報送信処理では、図23に示すように、取得済リスト(図10)の中から、要求元の携帯端末1により印刷指示されたコンテンツを抽出する(S171)。そして、抽出したコンテンツの取得済情報を要求元の携帯端末1に送信する(S173)。次いで、取得済リストから抽出し、送信されたコンテンツを削除する(S176)。
取得済情報送信処理の実行後、又は、取得済情報の要求を受信していなければ(S111:NO)、次に、排紙トレイが空かどうかを光センサ24からの入力により判断する(S115)。そして、空の場合には(S115:YES)、未取得リストや取得済リストの内容にかかわらず、既に印刷結果が携帯端末1の使用者により取得されたと判断して、未取得リストのクリア処理を実行する(S116)。
未取得リストクリア処理では、図24に示すように、まず、全ての未取得コンテンツが取得された取り扱いにするために、未取得リストの全コンテンツを取得済リストに追加する(S201)。次いで、未取得リストを初期化する(S205)。尚、未取得リストの初期化の前に、未取得リスト内に登録されている端末IDを一時的に記憶させておく。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S210)。ここでは、S205で未取得リストは初期化されているので、取得されていないコンテンツはなしと表示される。
次いで、接続中の携帯端末1があれば、上記で更新された取得済情報を送信する(S213,S214)。そのために、S205で初期化される前に未取得リストに登録されていた全端末について処理したかどうかを判断し(S212)、まだ未処理の携帯端末1があれば(S212:NO)、その端末が接続中であれば(S213:YES)、前述の取得済情報送信処理を実行する(S214、図23)。接続中でなければ(S213:NO)、取得済情報は送信せず、次回接続時に携帯端末1から要求されるのを待つことになる。そして、S212に戻って次の携帯端末1についての処理を行なう。そして、全端末について以上の接続確認処理が終了したら(S212:YES)、メイン処理に戻る。
以上説明したように、第一実施形態の印刷装置2を備えた取得状況管理システム100によれば、携帯端末1と印刷装置2が接続したときに携帯端末1から印刷装置2に印刷データが送信され、印刷装置2において印刷が実行される。携帯端末1では、印刷データの送信時に、送信したコンテンツを携帯端末1内の未取得リストに追加して記憶しておく。印刷装置2では、印刷完了後に、そのコンテンツを印刷装置2内の未取得リストに追加する。そして、印刷結果が携帯端末1の使用者に取得されたかどうかを使用者に入力させて判断し、取得されたときには、未取得リストから削除して取得済リストを作成する。携帯端末1が印刷装置2に接続したときに、取得済リストからその携帯端末1に指示された印刷結果についての取得済情報を生成し、携帯端末1に送信する。携帯端末1では、受信した取得済情報により、記憶していた未取得リストを更新し、その未取得リストに従って、印刷結果の取得されていないコンテンツがあることを表示部に表示させ、使用者に取得を促す。このように、印刷の完了でなく印刷結果の取得状況を印刷装置2から携帯端末1に送信し、携帯端末1で報知するので、使用者による印刷結果の取り忘れを防止することができる。さらに、印刷装置2の排紙トレイに光センサ24を設け、そのセンサからの入力により、印刷結果が排紙トレイから抜き取られたかどうか(排紙トレイが空かどうか)を検知し、排紙トレイが空になっていれば、未取得リストの状況にかかわらず、全てが取得済であるという取得済情報を生成して携帯端末1に送信する。従って、使用者が印刷結果の取得時に入力を忘れた場合にも、未取得の報知がされつづけることを防ぐことができる。また、未取得の報知(取り忘れ防止報知)の回数に上限を設けたので、印刷装置2側のトラブル等で取得済情報が受信できない場合に未取得の報知がされつづけることを防ぐことができる。
尚、上記第一実施形態において、図17のS403及び図18のS54で印刷データを送信する携帯端末1のCPU10が本発明の印刷指示送信手段に相当する。また、図18のS52で取得済情報を受信する携帯端末1のCPU10が本発明の取得情報受信手段に相当する。また、図18のS58及びS60、図19で未取得情報表示処理を実行する携帯端末1のCPU10が本発明の取得状況報知手段に相当する。また、未取得リスト記憶エリア122が本発明の送信済コンテンツ記憶手段に相当する。また、図18のS53で未取得リストを更新する携帯端末1のCPU10が本発明の送信済コンテンツ更新手段に相当する。また、図16のS51で印刷装置への接続を判断する携帯端末1のCPU10が本発明の接続検知手段に相当する。また、図19のS73でコンテンツを未取得リストから削除する携帯端末1のCPU10が本発明の第二送信済コンテンツ更新手段に相当する。また、図17のS404及び図18のS55で残り表示回数をセットする携帯端末1のCPU10が本発明の報知回数設定手段に相当する。また、携帯端末1の操作キー16が本発明の印刷指示入力手段に相当する。また、印刷待リスト記憶エリア121が本発明の印刷指示記憶手段に相当する。また、図20のS103及び図21で印刷データ受信処理を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷指示受信手段に相当する。また、図21のS135で印刷を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷制御手段に相当する。また、図20のS107で取得済情報の入力を判断し、S115で排紙トレイが空かを判断する印刷装置2のCPU20が本発明の取得状況判断手段に相当する。また、図22のS153及び図24のS201で取得済リストにコンテンツを追加する印刷装置2のCPU20が本発明の取得情報生成手段に相当する。また、図23のS173で取得済情報を送信する印刷装置2のCPU20が本発明の取得情報送信手段に相当する。また、印刷装置2の操作キー26が本発明の入力手段に相当する。また、印刷装置2の光センサ24が本発明の印刷結果検出手段に相当する。
次に、第二実施形態について、図25〜図31を参照して説明する。第二実施形態は、未取得リスト・取得済リストをコンテンツ単位でなく携帯端末1単位で記憶し、管理するものである。従って、未取得リスト、取得済リストの内容が第一実施形態とは異なる。図25は、第二実施形態の未取得リスト記憶エリア221の構成を示す模式図である。図26は、第二実施形態の取得済リスト記憶エリア222の構成を示す模式図である。図27は、第二実施形態の印刷装置2のメイン処理のフローチャートである。図28は、メイン処理で実行される第二実施形態の印刷データ受信処理のフローチャートである。図29は、メイン処理で実行される第二実施形態の取得済情報入力処理のフローチャートである。図30は、メイン処理で実行される第二実施形態の取得済情報送信処理のフローチャートである。図31は、メイン処理で実行される第二実施形態の未取得リストクリア処理のフローチャートである。
図25に示すように、第二実施形態の未取得リストは、最終印刷完了日時、印刷指示元の携帯端末1の端末ID、その携帯端末1の使用者名の3つの項目からなっている。従って、コンテンツ名は項目として保持しない。さらに、印刷データを受信し、実行したときに、同じ端末IDのデータが未取得リスト内に存在すれば、その最終印刷完了日時を更新して記憶させ、データの追加は行わない。
また、図26に示すように、第二実施形態の取得済リストは、最終印刷完了日時、最終取得確認日時、印刷指示元の端末ID、使用者名からなっている。未取得リストの場合と同様に、リストの更新時に同じ端末IDのデータが未取得リスト内に存在すれば、その最終印刷完了日時及び最終取得確認日時を更新して記憶させ、データの追加は行わない。
第二実施形態の印刷装置2では、電源が投入されるとROM21に記憶されているプログラムがRAM22に読み出されて起動され、図27に示すメイン処理がCPU20により実行される。まず、RAM22の各記憶エリアがクリアされ、各種の設定値が読み込まれる等の初期化処理が実行される(S100)。
初期化処理の実行後、電源OFF操作が実行されれば(S101:YES)、メイン処理を終了し、電源OFF操作がなされなければ(S101:NO)、S102〜S117の処理を繰り返し実行する。
まず、携帯端末1から印刷データを受信したか否かを判断し(S102)、受信していれば(S102:YES)、印刷データ受信処理を実行する(S104)。印刷データ受信処理では、図28に示すように、まず、受信した印刷データに基づいて記録部28で印刷を実行する(S135)。そして、未取得リストに印刷完了した印刷指示元の携帯端末1を追加する(S138)。前述したように、未取得リスト内に既に同じ端末についてのデータが存在する場合には、最終印刷完了日時を今回印刷したコンテンツの印刷完了日時に更新する。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S140)。第二実施形態では、未取得リストの表示は、携帯端末1単位で、端末ID及び/又は使用者名により表示される。
印刷データ受信処理の終了後、又は、印刷データを受信していない場合には(S102:NO)、取得済の端末情報が入力されたかどうかを判断する(S108)。印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者は、LCD25に表示されている未取得リストの中から、自分の端末を選択して操作キー26を用いて入力することができる。このような取得済端末情報の入力があったかどうかをここでは判断している。入力があった場合には(S107:YES)、取得済情報入力処理を実行する(S110)。
取得済情報入力処理では、図29に示すように、まず、取得済情報の入力対象とされた携帯端末1が接続中かどうかを判断し(S152)、接続中であれば(S152:YES)、その携帯端末1に取得済情報を送信する(S156)。前述のように、携帯端末1では、取得済情報を受信して未取得リストを更新する(図11,S7)。
携帯端末1が接続中でなければ(S152:NO)、取得済リストに対象端末を追加する(S154)。前述したように、取得済リスト内に既に同じ端末についてのデータが存在する場合には、最終印刷完了日時を未取得リストに保存されていた最終印刷完了日時とし、最終取得確認日時を現在時刻にして更新する。
S153又はS155の処理終了後、未取得リスト記憶エリア221に記憶されている未取得リストから対象端末を削除する(S158)。そして、更新後の未取得リストをLCD25に表示し(S160)、メイン処理に戻る。
このように、第二実施形態では、携帯端末1単位で印刷結果の取得・未取得を管理している。これは、携帯端末1の使用者は、印刷装置2に出向いて印刷結果を取得する際には、自らが印刷指示したコンテンツについては全て持っていくことが通常であるためである。このように端末単位の管理とすれば、複数のコンテンツについて使用者が取得済情報をいちいち入力する手間を省くことができる。
取得済情報入力処理の実行後、又は、取得済情報の入力がなかった場合には(S108:NO)、取得済情報の要求を携帯端末1から受信したかどうかを判断し(S111)、受信した場合には(S111:YES)、取得済情報送信処理を実行する(S113)。取得済情報送信処理では、図30に示すように、取得済リスト(図26)の中に、要求元の携帯端末1が存在するかどうかを判断する(S172)。要求元の端末がなければ(S172:NO)、その携帯端末1に、取得済情報がない旨を送信する(S174)。そして、要求元の端末がある場合には(S172:YES)、その端末についての取得済情報を要求元の携帯端末1に送信する(S175)。次いで、取得済リストからその端末を削除する(S177)。S174又はS177の処理終了後、メイン処理に戻る。
取得済情報送信処理の実行後、又は、取得済情報の要求を受信していなければ(S111:NO)、次に、排紙トレイが空かどうかを光センサ24からの入力により判断する(S115)。そして、空の場合には(S115:YES)、未取得リストや取得済リストの内容にかかわらず、既に印刷結果が携帯端末1の使用者により取得されたと判断して、未取得リストのクリア処理を実行する(S117)。
未取得リストクリア処理では、図31に示すように、まず、全ての端末が指示した印刷結果が取得された取り扱いにするために、未取得リストの全端末についてのデータを取得済リストに追加する(S203)。次いで、未取得リストを初期化する(S207)。尚、未取得リストの初期化の前に、未取得リスト内に登録されている端末IDを一時的に記憶させておく。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S211)。ここでは、S205で未取得リストは初期化されているので、取得されていない携帯端末1はなしと表示される。
次いで、接続中の携帯端末1があれば、上記で更新された取得済情報を送信する(S213,S215)。そのために、S207で初期化される前の未取得リストに登録されていた全端末について処理したかどうかを判断し(S212)、まだ未処理の携帯端末1があれば(S212:NO)、その端末が接続中であれば(S213:YES)、前述の取得済情報送信処理を実行する(S215、図30)。接続中でなければ(S213:NO)、取得済情報は送信せず、次回接続時に携帯端末1から要求されるのを待つことになる。そして、S212に戻って次の携帯端末1についての処理を行なう。そして、全端末について以上の接続確認処理が終了したら(S212:YES)、メイン処理に戻る。
尚、第二実施形態において、図27のS104及び図28で印刷データ受信処理を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷指示受信手段に相当する。また、図28のS135で印刷を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷制御手段に相当する。また、図27のS108で取得済情報の入力を判断し、S115で排紙トレイが空かを判断する印刷装置2のCPU20が本発明の取得状況判断手段に相当する。また、図29のS154及び図31のS203で取得済リストにコンテンツを追加する印刷装置2のCPU20が本発明の取得情報生成手段に相当する。また、図30のS175で取得済情報を送信する印刷装置2のCPU20が本発明の取得情報送信手段に相当する。
次に、第三実施形態について、図32〜図35を参照して説明する。第三実施形態は、第一実施形態と同様に、コンテンツ毎に取得状況を管理するが、複数の排紙トレイを備え、排紙トレイと携帯端末1とを対応づけて記憶しておき、排紙トレイから印刷結果が抜き取られたかどうかによっても取得済情報を更新できるようにしたものである。図32は、登録済端末リスト記憶エリア223の構成を示す模式図である。図33は、第三実施形態の印刷装置2のメイン処理のフローチャートである。図34は、メイン処理で実行される第三実施形態の印刷データ受信処理のフローチャートである。図35は、メイン処理で実行される第三実施形態の未取得リストクリア処理のフローチャートである。
第三及び第四の実施形態では、RAM22に登録済端末リスト記憶エリア223が設けられており(図8参照)、登録済端末リスト記憶エリア223には、印刷指示を送信する携帯端末1と排紙トレイとが対応づけられて記憶される。図32に示すように、登録済端末リスト記憶エリア223には、携帯端末1の端末ID、その使用者名、排紙トレイの関係が対応づけられて記憶されている。排紙トレイと携帯端末1との関係は、1対1に限らず、複数の携帯端末1で1つの排紙トレイを共有することもできる。図32の例では、端末ID「080」の携帯端末1(使用者tanaka)と、「023」の携帯端末1(使用者ueda)から指示された印刷結果は、共有トレイに排出される。
第三実施形態の印刷装置2では、電源が投入されるとROM21に記憶されているプログラムがRAM22に読み出されて起動され、図33に示すメイン処理がCPU20により実行される。まず、RAM22の各記憶エリアがクリアされ、各種の設定値が読み込まれる等の初期化処理が実行される(S100)。
初期化処理の実行後、電源OFF操作が実行されれば(S101:YES)、メイン処理を終了し、電源OFF操作がなされなければ(S101:NO)、S102〜S118の処理を繰り返し実行する。
まず、携帯端末1から印刷データを受信したか否かを判断し(S102)、受信していれば(S102:YES)、印刷データ受信処理を実行する(S105)。印刷データ受信処理では、図34に示すように、まず、印刷指示元の携帯端末1が登録済端末リストに登録されているかどうかを判断する(S131)。登録されていれば(S131:YES)、登録済端末リストの対応づけに従って、排紙トレイを使用できる(S136)が、登録されていなければ(S131:NO)、排紙トレイとの対応づけをまず登録する(S132〜S134)。
具体的には、登録済端末リストに印刷指示元が登録されていなければ(S131:NO)、登録済端末リスト(図32)を参照して、携帯端末1に対応づけられていない排紙トレイがあるかどうかを判断する(S132)。排紙トレイに空きがあれば(S132:YES)、空いている排紙トレイに印刷指示元の携帯端末1を対応づけて登録済端末リストに追加し、記憶する(S133)。排紙トレイに空きがなければ(S132:NO)、共有の排紙トレイに印刷指示元の携帯端末1を対応づけて登録済端末リストに追加し、記憶する(S134)。
印刷指示元の携帯端末1が登録済端末リストに登録されている場合(S131:YES)、又は、排紙トレイとの対応登録処理が終了した後(S133又はS134)、受信した印刷データに基づいて記録部28で印刷を実行する(S136)。ここで、印刷結果は、印刷指示元の携帯端末1に対応する排出トレイに排紙される。そして、未取得リストに印刷完了したコンテンツを追加する(S137)。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S139)。
印刷データ受信処理の終了後、又は、印刷データを受信していない場合には(S102:NO)、取得済情報が入力されたかどうかを判断する(S107)。印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者は、LCD25に表示されている未取得リストの中から、自分が取得したコンテンツを選択して取得したことを操作キー26を用いて入力することができる。このような取得済情報の入力があったかどうかをここでは判断している。入力があった場合には(S107:YES)、取得済情報入力処理を実行する(S109)。取得済情報入力処理は、図22で説明した第一実施形態と同様であるので説明を省略する。
取得済情報入力処理の実行後、又は、取得済情報の入力がなかった場合には(S107:NO)、取得済情報の要求を携帯端末1から受信したかどうかを判断し(S111)、受信した場合には(S111:YES)、取得済情報送信処理を実行する(S112)。取得済情報送信処理は、図23で説明した第一実施形態と同様であるので説明を省略する。
取得済情報送信処理の実行後、又は、取得済情報の要求を受信していなければ(S111:NO)、次に、複数の排紙トレイについて、排紙トレイが空かどうかをチェックする処理を行う。そのために、まず、全ての排紙トレイについて処理を実行したかどうかを判断し(S114)、未処理の排紙トレイがあれば(S114:NO)、光センサ24からの入力により、排紙トレイが空かどうかを判断する(S115)。そして、空の場合には(S115:YES)、未取得リストや取得済リストの内容にかかわらず、既に印刷結果が携帯端末1の使用者により取得されたと判断して、未取得リストのクリア処理を実行する(S118)。空でなければ(S115:NO)、S114に戻って次の排紙トレイについての処理を行う。そして、全排紙トレイについて処理が終了したら(S114:YES)、S101に戻る。
未取得リストクリア処理では、図35に示すように、まず、処理対象である排紙トレイに対応づけられた携帯端末1から印刷指示されたコンテンツを未取得コンテンツリストから抽出してtemp_listを生成する(S200)。次に、その排紙トレイに排出されていた全ての未取得コンテンツが取得された取り扱いにするために、temp_listのコンテンツを取得済リストに追加する(S202)。次いで、未取得リストからtemp_listの全コンテンツを削除する(S206)。そして、temp_listを削除する(S209)。次いで、未取得リストをLCD25に表示する(S210)。
次いで、処理対象トレイに対応する携帯端末1が接続中であれば(S213:YES)、前述の取得済情報送信処理を実行する(S214)。取得済情報送信処理の実行後、又は、対象トレイに対応する携帯端末1が接続中でなければ(S213:NO)、メイン処理に戻る。
尚、第三実施形態において、図33のS105及び図34で印刷データ受信処理を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷指示受信手段に相当する。また、図34のS136で印刷を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷制御手段に相当する。また、図33のS107で取得済情報の入力を判断し、S115で排紙トレイが空かを判断する印刷装置2のCPU20が本発明の取得状況判断手段に相当する。また、登録済端末リスト記憶エリア223が本発明の対応記憶手段に相当する。
次に、第四実施形態について、図36〜図38を参照して説明する。第四実施形態は、第二実施形態と同様に、携帯端末1単位で取得状況を管理するが、第三実施形態と同様に複数の排紙トレイを備え、排紙トレイと携帯端末1とを対応づけて記憶しておき、排紙トレイから印刷結果が抜き取られたかどうかによっても取得済情報を更新できるようにしたものである。従って、第三実施形態と同様に、RAM22に登録済端末リスト記憶エリア223が設けられ(図8)、登録済端末リスト記憶エリア223には、印刷指示を送信する携帯端末1と排紙トレイとが対応づけられて記憶される(図32)。図36は、第四実施形態の印刷装置2のメイン処理のフローチャートである。図37は、メイン処理で実行される第四実施形態の印刷データ受信処理のフローチャートである。図38は、メイン処理で実行される第四実施形態の未取得リストクリア処理のフローチャートである。
第四実施形態の印刷装置2では、電源が投入されるとROM21に記憶されているプログラムがRAM22に読み出されて起動され、図36に示すメイン処理がCPU20により実行される。まず、RAM22の各記憶エリアがクリアされ、各種の設定値が読み込まれる等の初期化処理が実行される(S100)。
初期化処理の実行後、電源OFF操作が実行されれば(S101:YES)、メイン処理を終了し、電源OFF操作がなされなければ(S101:NO)、S102〜S119の処理を繰り返し実行する。
まず、携帯端末1から印刷データを受信したか否かを判断し(S102)、受信していれば(S102:YES)、印刷データ受信処理を実行する(S106)。図37に示す印刷データ受信処理では、第三実施形態と同様に、まず、印刷指示元の携帯端末1が登録済端末リストに登録されているかどうかを判断する(S131)。登録済端末リストに印刷指示元が登録されていなければ(S131:NO)、登録済端末リストを参照して、携帯端末1に対応づけられていない排紙トレイがあるかどうかを判断する(S132)。排紙トレイに空きがあれば(S132:YES)、空いている排紙トレイに印刷指示元の携帯端末1を対応づけて登録済端末リストに追加し、記憶する(S133)。排紙トレイに空きがなければ(S132:NO)、共有の排紙トレイに印刷指示元の携帯端末1を対応づけて登録済端末リスト(図32)に追加し、記憶する(S134)。
印刷指示元の携帯端末1が登録済端末リストに登録されている場合(S131:YES)、又は、排紙トレイとの対応登録処理が終了した後(S133又はS134)、受信した印刷データに基づいて記録部28で印刷を実行する(S136)。ここで、印刷結果は、印刷指示元の携帯端末1に対応する排出トレイに排紙される。
そして、未取得リストに印刷完了した印刷指示元の携帯端末1を追加する(S138)。第二実施形態と同様に、未取得リスト内に既に同じ端末についてのデータが存在する場合には、最終印刷完了日時を今回印刷したコンテンツの印刷完了日時に更新する。そして、未取得リストをLCD25に表示する(S140)。第二実施形態と同様に、未取得リストの表示は、携帯端末1単位で、端末ID及び/又は使用者名により表示される。印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者は、印刷指示した印刷結果を取得した旨を入力することができる。
印刷データ受信処理の終了後、又は、印刷データを受信していない場合には(S102:NO)、取得済の端末情報が入力されたかどうかを判断する(S108)。印刷結果を取りに来た携帯端末1の使用者は、LCD25に表示されている未取得リストの中から、自分の端末を選択して操作キー26を用いて入力することができる。このような取得済端末情報の入力があったかどうかをここでは判断している。入力があった場合には(S108:YES)、取得済情報入力処理を実行する(S110)。取得済情報入力処理は、図29で説明した第二実施形態と同様であるので説明を省略する。
取得済情報入力処理の実行後、又は、取得済情報の入力がなかった場合には(S108:NO)、取得済情報の要求を携帯端末1から受信したかどうかを判断し(S111)、受信した場合には(S111:YES)、取得済情報送信処理を実行する(S113)。取得済情報送信処理は、図30で説明した第二実施形態と同様であるので説明を省略する。
取得済情報送信処理の実行後、又は、取得済情報の要求を受信していなければ(S111:NO)、次に、複数の排紙トレイについて、排紙トレイが空かどうかをチェックする処理を行う。そのために、まず、全ての排紙トレイについて処理を実行したかどうかを判断し(S114)、未処理の排紙トレイがあれば(S114:NO)、光センサ24からの入力により、排紙トレイが空かどうかを判断する(S115)。そして、空の場合には(S115:YES)、未取得リストや取得済リストの内容にかかわらず、既に印刷結果が携帯端末1の使用者により取得されたと判断して、未取得リストのクリア処理を実行する(S119)。空でなければ(S115:NO)、S114に戻って次の排紙トレイについての処理を行う。そして、全排紙トレイについて処理が終了したら(S114:YES)、S101に戻る。
未取得リストクリア処理では、図38に示すように、まず、処理対象である排紙トレイに対応づけられた携帯端末1のデータを未取得リストから抽出する(S204)。次に、その携帯端末1からの印刷結果をすべて取得済とするために、抽出した端末データを取得済リストに追加する(S207)。そして、抽出した端末データを未取得リストから削除する(S208)。次いで、未取得リストをLCD25に表示する(S211)。
次いで、処理対象トレイに対応する携帯端末1が接続中であれば(S213:YES)、その携帯端末1に取得済情報を送信する(S216)。そして、取得済リストから送信先の携帯端末1を削除する(S217)。接続中でなければ(S213:NO)、メイン処理に戻る。
上記第三及び第四実施形態によれば、複数の排紙トレイを備え、排紙トレイと携帯端末1とを対応づけて記憶し、携帯端末1ごとに印刷結果が排出されるようにしたので、使用者により取得済情報が入力されなかった場合にも、比較的精度の高い取得済情報を作成し、携帯端末1に送信することができる。このため、使用者の手間を省くために、取得済情報の入力自体を行わず、排紙トレイにおける印刷結果の取得の有無だけで取得済情報を生成するように構成してもよい。
尚、第四実施形態において、図36のS106及び図37で印刷データ受信処理を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷指示受信手段に相当する。また、図37のS136で印刷を実行する印刷装置2のCPU20が本発明の印刷制御手段に相当する。また、図36のS108で取得済情報の入力を判断し、S115で排紙トレイが空かを判断する印刷装置2のCPU20が本発明の取得状況判断手段に相当する。また、登録済端末リスト記憶エリア223が本発明の対応記憶手段に相当する。
尚、上述の実施形態では携帯端末1において未取得リスト(図5)の内容を表示部15に表示させてユーザに報知したが、本発明はこれ以外の方法で取り忘れを報知しても良い。例えば、ファイル名等からなるリストを表示させるのではなくて、単に「とり忘れがあります」との旨の表示のみを行なうようにしても良い。また、取得状況の報知は表示に限られない。例えば、携帯端末1にスピーカを設け、音声で報知してもよいし、携帯端末1を振動させて報知してもよい。
また、上述の実施形態では、携帯端末1が印刷装置2に接続したタイミングや印刷装置2から切断したタイミングで取得状況を報知するものとして説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、一日の内の決まった時間に報知するようにしても良い。
また、上述の実施形態では、携帯端末1における取り忘れの報知回数の上限を設けたが、設けなくとも良い。
また、上述の実施形態では、携帯端末1においてコンテンツ印刷操作が行なわれた後(図13,S39:YES)、印刷装置2に接続中か否かを判断し(図17,S401)、接続されているときは印刷データを印刷装置にそのまま送信し(S403)、接続されていないときは印刷待リストに該当コンテンツを追加する(S402)ものとして説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、接続されていない場合は、印刷待リストに追加するのではなく印刷不可能とするだけにしても良い。もしくは、印刷操作が行われた時は、接続の判断は行なわず、常に印刷待リストに追加するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では印刷データを携帯端末1が作成するものとして説明したが、本発明はこれに限られない。たとえば、印刷の指示を受けたときに、印刷装置2が印刷データが印刷データを記憶した外部装置から印刷データを取得しその印刷データに基づき印刷しても良い。あるいは、印刷指示を受けたときに、印刷装置2が印刷データを生成するようにしても良い。