JP4735337B2 - 半導体素子の評価方法、ならびに半導体ウェーハの品質評価方法および製造方法 - Google Patents
半導体素子の評価方法、ならびに半導体ウェーハの品質評価方法および製造方法 Download PDFInfo
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更に、本発明は、前記方法を用いる半導体ウェーハの品質評価方法、および前記評価方法を用いる半導体ウェーハの製造方法に関する。
[1] 半導体ウェーハ上に形成された絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子の評価方法であって、
前記評価は、
所定条件下での電圧印加により絶縁破壊する絶縁膜を含む不良素子の位置および/または分布を特定することによって行われ、
前記不良素子の位置および/または分布の特定は、
半導体ウェーハ表面を複数の素子を含む複数の測定領域に分け、各測定領域において、該測定領域に含まれる素子を並列に接続して所定条件下で電圧を印加し、
前記電圧印加中に電流値の上昇が検出された測定領域を、少なくとも1つの素子を含む複数の領域に分け、各領域において、不良素子または該素子を含む領域を特定することによって行われる、前記方法。
[2] 前記不良素子を含む領域を特定した後、該領域に含まれる不良素子の位置を特定することを更に含む、[1]に記載の方法。
[3] 前記測定領域に含まれる素子数を、前記ウェーハ面内の欠陥密度に基づき決定する、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 表面に絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子を有する半導体ウェーハの品質評価方法であって、
前記複数の半導体素子を、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の方法によって評価し、該評価結果に基づき前記半導体ウェーハの品質を評価する、前記方法。
[5] 前記評価される品質は、前記半導体ウェーハに含まれる結晶欠陥、表面欠陥および/または金属汚染の位置および/または分布である、[4]に記載の方法。
[6] 複数の半導体ウェーハからなる半導体ウェーハのロットを準備する工程と、
前記ロットから少なくとも1つの半導体ウェーハを抽出する工程と、
前記抽出された半導体ウェーハの品質を評価する工程と、
前記品質評価により良品と判定された半導体ウェーハと同一ロット内の他の半導体ウェーハを製品ウェーハとして出荷することを含む、半導体ウェーハの製造方法であって、
前記抽出された半導体ウェーハの品質評価を、[4]または[5]に記載の方法によって行うことを特徴とする、前記方法。
本発明は、半導体ウェーハ上に形成された絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子の評価方法に関する。前記評価は、所定条件下での電圧印加により絶縁破壊する絶縁膜を含む不良素子の位置および/または分布を特定することによって行われ、前記不良素子の位置および/または分布の特定は、半導体ウェーハ表面を複数の素子を含む複数の測定領域に分け、各測定領域において、該測定領域に含まれる素子を並列に接続して所定条件下で電圧を印加し、前記電圧印加中に電流値の上昇が検出された測定領域を、少なくとも1つの素子を含む複数の領域に分け、各領域において、不良素子または該素子を含む領域を特定することによって行われる。
更に、本発明は、表面に絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子を有する半導体ウェーハの品質評価方法に関する。本発明の半導体ウェーハの品質評価方法では、前記複数の半導体素子を、本発明の半導体素子の評価方法によって評価し、該評価結果に基づき前記半導体ウェーハの品質を評価する。
近年の大口径化された半導体ウェーハにおいて、MIS構造を有する素子を作製して絶縁膜の信頼性を評価することにより、ウェーハ全面を評価するためには多数の素子の評価を行わなければならない。しかし、COP等のウェーハ表面の欠陥や金属汚染は、一部の領域に局在化する傾向がある。そのため、表面欠陥等が局在化した領域以外の部分まで精査することなく、ウェーハ中の欠陥や汚染の位置および/または分布を評価できる本発明の方法はCOP等の表面欠陥や金属汚染の位置および/分布を評価する方法として好適である。
これに関連し、本発明者は、ウェーハの欠陥密度と1つの測定領域に含める素子数との相関について検討を重ねた。例えば、電圧印加時間を10秒、ショートテストに要する時間を1秒、ウェーハ面内の素子数を1000点、1素子の面積を10mm2としたときの1つの測定領域に含める素子数とウェーハ1枚の評価に要する時間を、ウェーハ面内の欠陥密度をパラメーターとしてプロットしたグラフを図2に示す。図2に示すように、欠陥密度が0.01cm2以下になると、評価に要する時間が素子数に対して極小値をとった後に増加し一定値に近づいていく。よって、1つの測定領域に含める素子数を、所定の欠陥密度に対して評価に要する時間が極小値をとるように欠陥密度に基づき決定することにより、より効率的な評価を行うことができる。
[実施例1]
1.MIS構造を有する素子の作製
直径200mm、P型(ボロンドープ)のシリコンウェーハをRCA洗浄した後、酸化温度850℃で熱酸化膜(膜厚:約100Å)で形成した。その上に多結晶SiをCVD法によって5000Å堆積させ、リンドープした後に、フォトリソグラフィによりレジストパターンを多結晶Siの上に形成し、ドライエッチングにより多結晶Siをパターンニングし、レジスト除去を行った。その後、裏面の酸化膜を除去した。シリコンウェーハ上には、多数のMIS構造を持つ素子が形成された。各素子は3mm□のパターンでウェーハ面内で2744点あり、ウェーハの総面積の79%を占めていた。
1.で得た半導体素子上に、縦7点×横7点のタングステンなどの針が配列されたプローブカードを用いて定電圧TDDB(Time Dependence Dielectric Breakdown)特性評価を行った(図3参照)。電圧ストレスとして、13Vの定電圧ストレスを1秒間印加した。各測定領域の測定の際、電流が急激に変化した場合には、その領域内の各素子に、それぞれ1Vの電圧を印加してショートテストを行い、絶縁破壊の発生の有無を調べた。実施例1における不良素子検出のフローチャートを図4に示す。実施例1の評価により得られた不良素子の分布マップを、図5に示す。図5中、太線で囲んだ部分は1測定領域を示し、黒い部分が絶縁破壊箇所を示す。図5のマップによりウェーハ面内の欠陥の分布を詳細に知ることができる。図5のマップを得るためには、面内の全素子についてそれぞれ評価を行う従来の方法では、2744回測定を行う必要がある。それに対し、実施例1の方法によれば、788回測定(電流上昇検出およびショートテスト)を行うことで、図5のマップを得ることができ、少ない測定回数で高い面内の分解能を持った測定を行うことができた。
実施例1と同様の半導体素子上に、縦8点×横8点のタングステンなどの針が配列されたプローブカードを用いて定電圧TDDB特性評価を行った。まず、8×8のプローブ全点で64素子にプローブを行った。不良素子が検出されなかった場合には、次の64素子の評価を行った。不良素子が検出された場合には、4×4のプローブ点で、64素子を16素子ずつ4つの領域に分け、各領域においてショートテストを行った。この64素子の中には、絶縁破壊している不良素子が少なくとも1つは含まれているため、この4つの領域中、少なくとも1つの領域に不良素子が含まれる。ショートテストにより不良素子が含まれることが判明した領域に含まれる16素子を、2×2のプローブで、4素子ずつ4つの領域に分けてショートテストを行った。この16素子の中には、不良素子が少なくとも1つは含まれているため、この4つの領域中、少なくとも1つの領域に不良素子が含まれる。ショートテストにより不良素子が含まれることが判明した領域に含まれる4素子を、1×1のプローブで測定し、不良素子の位置を特定した。図6に、実施例2における不良素子検出のフローチャートを示す。実施例2の評価により得られた不良素子の分布マップを、図7に示す。図7中、太線で囲んだ部分は、電圧印加を行う1測定領域を示し、黒い部分が絶縁破壊箇所を示す。実施例2の方法により図7のマップを得るためには、299回の測定(電流上昇検出とショートテスト)を行えばよく、実施例1よりも更に少ない測定回数で不良素子の位置を特定することができた。
Claims (6)
- 半導体ウェーハ上に形成された絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子の評価方法であって、
前記評価は、
所定条件下での電圧印加により絶縁破壊する絶縁膜を含む不良素子の位置および/または分布を特定することによって行われ、
前記不良素子の位置および/または分布の特定は、
半導体ウェーハ表面を複数の素子を含む複数の測定領域に分け、各測定領域において、該測定領域に含まれる素子を並列に接続して所定条件下で電圧を印加し、
前記電圧印加中に電流値の上昇が検出された測定領域を、少なくとも1つの素子を含む複数の領域に分け、各領域において、不良素子または該素子を含む領域を特定することによって行われる、前記方法。 - 前記不良素子を含む領域を特定した後、該領域に含まれる不良素子の位置を特定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記測定領域に含まれる素子数を、前記ウェーハ面内の欠陥密度に基づき決定する、請求項1または2に記載の方法。
- 表面に絶縁膜と電極からなる複数の半導体素子を有する半導体ウェーハの品質評価方法であって、
前記複数の半導体素子を、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法によって評価し、該評価結果に基づき前記半導体ウェーハの品質を評価する、前記方法。 - 前記評価される品質は、前記半導体ウェーハに含まれる結晶欠陥、表面欠陥および/または金属汚染の位置および/または分布である、請求項4に記載の方法。
- 複数の半導体ウェーハからなる半導体ウェーハのロットを準備する工程と、
前記ロットから少なくとも1つの半導体ウェーハを抽出する工程と、
前記抽出された半導体ウェーハの品質を評価する工程と、
前記品質評価により良品と判定された半導体ウェーハと同一ロット内の他の半導体ウェーハを製品ウェーハとして出荷することを含む、半導体ウェーハの製造方法であって、
前記抽出された半導体ウェーハの品質評価を、請求項4または5に記載の方法によって行うことを特徴とする、前記方法。
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