JP4734982B2 - 情報処理システム、無線タグ、無線タグ製造装置、無線通信機器、情報処理方法、無線タグの制御プログラム、及び、無線通信機器の制御プログラム - Google Patents

情報処理システム、無線タグ、無線タグ製造装置、無線通信機器、情報処理方法、無線タグの制御プログラム、及び、無線通信機器の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、非接触で情報の読み取り/書き込みを行える無線タグ、その情報を用いて動作する無線通信機器、を含む情報処理システム、無線タグ、無線タグ製造装置、無線通信機器、情報処理方法、無線タグの制御プログラム、及び、無線通信機器の制御プログラムに関する。
小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用化されつつある。
例えばリーダとして携帯情報端末を用いた従来技術として、特許文献1に記載のものがある。この従来技術では、広告媒体に添付した無線タグに記憶された無線タグ情報が、当該広告のウェブサイトのURL情報を含んでおり、無線通信機器としての携帯情報端末で当該無線タグ回路素子より無線タグ情報の読み取りを行うと、自動的に当該携帯情報端末にて上記URLへのアクセスを行って当該ウェブサイトの内容を表示させるようになっている。
実用新案登録3085050号公報
上述したように、無線タグを用いた無線通信によるデータ送受は既に知られており、広い分野で実用化されつつある。しかしながら、無線タグにアクセスして所定のデータの取得を行った後、さらにそのデータ(いわゆる電子ファイル等)をプリンタで印刷したり、プロジェクタにて投影したり、あるいはデータ自体を編集したり等の処理を実行したい場合には、通常、当該電子ファイルを無線タグから無線通信機器側にインストール後、その無線通信機器において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる必要がある。このため、操作者にとって面倒で煩わしい手間が避けられず、利便性の点で難があった。
上記従来技術にあっても、無線タグの添付物(広告)に関するURLにアクセスし所定のデータを取得した後、携帯端末側に元々備えられている画像表示機能や音声発生機能といった単純な機能を用いて所定の表示や楽曲等を提供するものに過ぎず、上記印刷、投影、編集等のさらに拡張された複雑な処理機能を行えるものではない。
本発明の目的は、操作者の面倒な操作を必要とすることなく、無線タグから取得した電子ファイルに対し各種処理機能を実行でき、操作者の利便性を向上できる無線タグ、その処理動作を行う無線通信機器、を含む情報処理システム、無線タグ、無線タグ製造装置、無線通信機器、情報処理方法、無線タグの制御プログラム、及び、無線通信機器の制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願第1発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバとネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムであって、前記無線通信機器は、前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を有し、前記無線タグは、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部と、前記無線通信機器の第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、を有し、前記無線通信機器は、前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信された前記電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、前記電子ファイル取得部により取得された前記電子ファイルを自動的に実行する実行部と、を有することを特徴とする。
本願第1発明においては、無線タグに備えられた記憶部電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持しており、この無線タグに対し、無線通信機器に備えられた第1識別情報送信部より第1識別情報を送信する。無線タグでは、送信された第1識別情報を第1識別情報受信部で受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定部で判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶部で記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信部より送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報は無線通信機器の受信部で受信され、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかが第2判定部により判定される。合致すると判定された場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて電子ファイル取得部が情報サーバより電子ファイルを取得る。この取得された電子ファイルは実行部によって自動的に実行される。このようにして、線タグを例えば無線通信機器近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記無線通信機器は、前記無線通信機器の前記実行部が前記電子ファイルを自動的に実行し、固有の処理をする際の前記無線通信機器の性能を示す性能情報を作成する性能情報作成部をさらに有し、前記無線通信機器の前記第1識別情報送信部は、前記性能情報作成部により作成された前記性能情報を前記無線タグに送信し、前記無線タグの前記記憶部は、前記電子ファイルの処理に要求される無線通信機器の性能を示すスペック条件を記憶しており、前記無線タグの前記第1識別情報受信部は、無線通信機器から前記第1識別情報と前記性能情報とを受信し、前記無線タグの前記第1判定部は、前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かの判定と、前記第1識別情報受信部により受信された前記性能情報が前記スペック条件を満たすか否かを判定とを行い、前記無線タグの前記送信部は前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定され、かつ前記性能情報が前記スペック条件を満たすと判定した場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報とを送信することを特徴とする。
本願第2発明においては、上記のようにして、無線タグ側で無線通信機器の処理性能を認識し、当該処理性能に応じてファイルアドレス情報及び機器情報の返信を行うか行わないかを判定する。この結果、無線タグに係わる電子ファイルと、この電子ファイルの処理対象として適当な無線通信機器との組み合わせを最適化することができる。
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記無線通信機器の前記電子ファイル取得部は、前記情報サーバから前記電子ファイルと前記電子ファイルを実行するためのアプリケーションを取得し、前記無線通信機器の前記実行部は、前記電子ファイル取得部により取得された前記アプリケーションを自動的に起動するアプリケーション起動部と、前記アプリケーション起動部により起動されたアプリケーションにより、前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する電子ファイル実行部と、を備えることを特徴とする。
本願第3発明においては、電子ファイル取得部によって取得された電子ファイルを実行するアプリケーションを取得し、当該アプリケーションを自動的に起動し、さらに起動したアプリケーションにより電子ファイルを自動的に実行する。これにより、機器内にインストールした電子ファイルをいちいち指定して機器に対応する動作を行わせる手間がなくなり、確実に操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第4発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバと前記情報サーバ内における前記電子ファイルのアドレスを記憶したルートサーバとにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムであって、前記無線通信機器は、前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を有し、前記無線タグは、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報を記憶した前記ルートサーバのアドレス情報と、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器の第2識別情報が含まれる機器情報と、を記憶する記憶部と、前記無線通信機器の第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記ルートサーバのアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、を有し、前記無線通信機器は、前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信されたルートサーバのアドレスに基づき、前記ルートサーバを介して前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する実行部と、を備えることを特徴とする。
本願第4発明においては、無線タグに備えられた記憶部がルートサーバのアドレス情報、機器情報を記憶保持しており、この無線タグに対し、無線通信機器に備えられた第1識別情報送信部より第1識別情報を送信する。無線タグでは、送信された第1識別情報を第1識別情報受信部で受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定部で判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶部で記憶されていた、上記ルートサーバのアドレス情報及び上記機器情報を送信部より送信する。このとき、上記ルートサーバのアドレス情報は、電子ファイルを格納した情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を記憶したルートサーバのアドレスを表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。無線タグからの上記ルートサーバのアドレス情報及び機器情報は無線通信機器の受信部で受信され、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかが第2判定部により判定される。合致すると判定された場合には、ルートサーバのアドレス情報を用いてルートサーバから取得した電子ファイルのアドレスに基づいて、電子ファイル取得部が情報サーバより電子ファイルを取得する。この取得された電子ファイルは実行部によって自動的に実行される。このようにして、無線タグを例えば無線通信機器近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第5発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能な無線タグであって、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部と、前記無線通信機器により送信された、無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、を有することを特徴とする。
本願第5発明の無線タグにおいては、記憶部が電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持している。無線通信機器より第1識別情報が送信されると、送信された第1識別情報を第1識別情報受信部で受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定部で判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶部で記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信部より送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。これにより、本願第5発明の無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報を受信した無線通信機器は、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかを判定し、合致した場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて情報サーバより電子ファイルを取得し、自動的に実行することが可能となる。このようにして、本願第5発明の無線タグを例えば無線通信機器の近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第6発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能な無線タグを製造する無線タグ製造装置であって、前記無線タグとの間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報を生成するファイル情報生成手段と、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報を生成する機器情報生成手段と、前記無線タグへのアクセス情報を生成するアクセス情報生成手段と、前記電子ファイルアドレス情報、前記機器情報、及び前記アクセス情報を前記装置側アンテナを介して前記無線タグへ送信し、無線タグの記憶部に前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報の情報書き込みを行う装置側情報アクセス手段と、を有することを特徴とする。
本願第6発明の無線タグ製造装置においては、ファイル情報生成手段が処理(投影、印刷、編集等)対象となる電子ファイルの、情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報を生成し、機器情報生成手段が、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報を生成し、アクセス情報生成手段が無線タグへのアクセス情報を生成する。そして、これら電子ファイルアドレス情報、機器情報、アクセス情報が装置側情報アクセス手段により装置側アンテナを介し無線タグ回路素子へ送信されて書き込まれ、無線タグが完成する。
このようにして作成された無線タグによれば、記憶部が電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持している。したがって、例えば無線通信機器より当該機器に固有の第1識別情報が送信されると、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定部で判定し、返信対象であると判定された場合には、当該無線通信機器に対し、記憶部で記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信部より送信可能である。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。これにより、上記無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報を受信した無線通信機器は、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかを判定し、合致した場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて情報サーバより電子ファイルを取得し、自動的に実行することが可能となる。このようにして、本願第6発明の無線タグ製造装置により無線タグを製造すると、その製造された無線タグを例えば無線通信機器の近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを無線タグから無線通信機器側にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第7発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバとネットワークを介して接続されるとともに、無線タグと無線通信可能な無線通信機器であって、前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を備え、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器の中から、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報を記憶し、前記第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定し、返信対象であると判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信された電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する実行部と、を有することを特徴とする。
本願第7発明においては、無線タグが電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持しており、この無線タグに対し、第1識別情報送信部が、機器側アンテナを介して第1識別情報を送信する。無線タグでは、送信された第1識別情報を受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報は受信部で受信され、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかが第2判定部により判定される。合致すると判定された場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて電子ファイル取得部が情報サーバより電子ファイルを取得する。この取得された電子ファイルは実行部によって自動的に実行される。このようにして、無線タグを例えば無線通信機器近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、自動的に電子ファイルが取得され、当該無線通信機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第8発明は、電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバとネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムにより実行される情報処理方法であって、前記無線通信機器が、当該無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信手順と、前記無線タグが、前記第1識別情報送信手順で送信された前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手順と、前記無線タグが、前記第1識別情報受信手順で受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定手順と、前記第1判定手順で前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記無線タグが、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される前記無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を送信する送信手順と、前記無線通信機器が、前記送信手順で送信された前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信手順と、前記受信手順で受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを、前記無線通信機器が判定する第2判定手順と、前記第2判定手順で、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信手順で受信された前記電子ファイルアドレスに基づき、前記無線通信機器が前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得手順と、前記電子ファイル取得手順で取得された前記電子ファイルを自動的に実行する実行手順と、を有することを特徴とする。
本願第8発明においては、無線タグが電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持しており、この無線タグに対し、無線通信機器が第1識別情報送信手順で第1識別情報を送信する。無線タグでは、送信された第1識別情報を第1識別情報受信手順で受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定手順で判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、上記目的を達成するために記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信手順で送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報は無線通信機器において受信手順で受信され、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかが第2判定手順で判定される。合致すると判定された場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて電子ファイル取得手順で情報サーバより電子ファイルを取得する。この取得された電子ファイルは実行手順で自動的に実行される。このようにして、無線タグを例えば無線通信機器近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第9発明の無線タグの制御プログラムは、電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能に構成され、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部を有する無線タグの、制御部に対し、前記無線通信機器により送信された、無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信手順と、前記第1識別情報受信部で受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定手順と、前記第1判定手順で、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信手順と、を実行させる。
本願第9発明の無線タグにおいては、記憶部が電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持している。本願第9発明の制御プログラムが無線タグの制御部により実行されることで、無線タグは、無線通信機器より第1識別情報が送信されると、送信された第1識別情報を第1識別情報受信手順で受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを第1判定手順で判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶部で記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信手順で送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。これにより、本願第10発明の制御プログラムが実行される無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報を受信した無線通信機器は、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかを判定し、合致した場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて情報サーバより電子ファイルを取得し、自動的に実行することが可能となる。このようにして、無線タグを例えば無線通信機器の近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、機器側で自動的に電子ファイルが取得され、当該機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
上記目的を達成するために、本願第10発明の無線通信機器の制御プログラムは、電子ファイルを記憶した情報サーバとネットワークを介して接続されるとともに、無線タグと無線通信可能な無線通信機器の制御部に対し前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信手順と、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器の中から、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶し、前記第1送信手順により送信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定し、返信対象であると判定した場合に、前記記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する、前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信手順と、前記受信手順で受信された前記機器情報に含まれる第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定手順と、前記第2判定手順で、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信手順で受信された電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得手順と、前記電子ファイル取得手順で取得された電子ファイルを自動的に実行する実行手順と、を実行させる。
本願第10発明においては、無線タグが電子ファイルアドレス情報、機器情報を記憶保持しており、この無線タグに対し、無線通信機器が第1識別情報を送信する。無線タグでは、送信された第1識別情報を受信し、その第1識別情報を送信した無線通信機器が返信対象か否かを判定する。返信対象であると判定された場合には、第1識別情報を送信した当該無線通信機器に対し、記憶されていた、上記電子ファイルアドレス情報及び上記機器情報を送信する。このとき、上記電子ファイルアドレス情報は、情報サーバにおける電子ファイルの格納箇所を表す情報である。上記機器情報には、電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる。そして、本願第10発明の制御プログラムが無線通信機器の制御手段により実行されることで、無線通信機器は、上記無線タグからの上記電子ファイルアドレス情報及び機器情報を受信手順で受信し、第2識別情報により示される無線通信機器が合致するかどうかを第2判定手順で判定する。合致すると判定された場合には、電子ファイルアドレス情報に基づいて電子ファイル取得手順で情報サーバより電子ファイルを取得する。この取得された電子ファイルは実行手順で自動的に実行される。このようにして、無線タグを例えば無線通信機器近傍(通信可能範囲)に位置させるだけで、自動的に電子ファイルが取得され、当該無線通信機器に固有の処理動作が自動的に実行される。この結果、当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、電子ファイルを機器にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作(印刷、投影、編集又はその準備のための一覧表示等)を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
本発明によれば、操作者の面倒な操作を必要とすることなく、無線タグから取得した電子ファイルに対し各種処理機能を実行でき、操作者の利便性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグの全体概略構造を表す上面図である。図1において、この無線タグ(タグカード)1は、略四角薄板形状の基材2(カード基材)と、この基材2に配置された、情報を記憶するIC回路部150とこのIC回路部150に接続されるアンテナ151とを備えた無線タグ回路素子Toとから構成されている。
基材2の表側(上面)には、このタグカード1によって所定の処理を行える(詳細は後述)電子ファイルの内容を表記(印字または手書き筆記)した領域S(表記領域、この例では「2004年度出願一覧表」の文字)を備えている。なお、文字でなく図形や符号、あるいは単なる色塗りや模様等であってもよく、何らかの形で電子ファイル内容を認識・識別できるものであればよい。またタグカード1の大きさは、例えば名刺大等各種サイズのものとして構成できる。通常のA4版又はB5版等の紙(印刷してもしなくてもよい)に、無線タグ回路素子Toを取り付けた(例えばラベル状のものを貼付した)ものとしてもよい。
無線タグ回路素子Toは、この例では、基材2の面方向中心部(この例では図1の上下方向中心部)より一方側(この例では図1中下方側)に偏って配置されている。言い換えれば、領域Sと無線タグ回路素子Toとが平面視においてなるべく重ならないように、配置されている。
図2は、上記タグカード1に備えられた上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
図2において、無線タグ回路素子Toは、後述するプロジェクタ100のスキャナ部200側のアンテナ210と短波帯(例えば13.56MHz)、UHF帯、マイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行うアンテナ151(タグ側アンテナ)と、このアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
IC回路部150は、アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部150の駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部(後述)157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、上記整流部152、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記スキャナ部200(質問器)のアンテナ210からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの返信信号に基づき、上記アンテナ210より受信された搬送波を変調反射する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部156により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
上記構成のタグカード1では、無線タグ回路素子ToのIC回路部150が、処理対象となる電子ファイルに関するファイル情報(この例では前述した「2004年度出願一覧表」のファイルのアドレス情報。詳細は後述)と、この電子ファイルに対し所定の上記処理動作を実行可能な無線通信機器に関する機器情報(この例では投影を行うプロジェクタ100のID。その他印刷を行うプリンタやデータ編集のために一覧表示するパソコンやファックス等でもよい。詳細は後述)とを記憶保持している。そしてタグカード1を、無線タグ回路素子Toの読み取り機能を備えた無線通信機器側に近接させ(通信可能範囲に存在させ)、上記ファイル情報及び機器情報が無線通信機器側に取得されることで、当該電子ファイルが情報サーバより無線通信機器へ読み込まれるとともに、その電子ファイルに対して上記所定の処理動作が実行される。
図3は、上記サーバや無線通信機器としてのプロジェクタ100を含む無線通信システム全体を表すシステム構成図である。
図3に示す無線タグ情報通信システムは、上記タグカード1に備えられた無線タグ回路素子Toの情報にアクセスする(この例では読み取りを行う)機能を備えるとともに、通常の投影機能を備えた無線通信機器としての上記プロジェクタ100を備えている。また他の無線通信機器として、この例では、上記プロジェクタ100と同様の無線タグアクセス機能をそれぞれ併せて備えたプリンタ110及びパソコン120を備えている。これらプロジェクタ100、プリンタ110、及びパソコン120は、有線あるいは無線による通信回線3を介し、複数の各種電子ファイルを読み出し可能に格納保持する情報サーバ(コンテンツサーバ)7や、端末(又は汎用コンピュータ)5に接続されている。なお、後述のようにルートサーバ(アドレスサーバ)4を設けても良い。またこの例では上記タグカード1を作成するタグカード製造装置300も通信回線3に接続されている(詳細は後述)。
図4は、上記プロジェクタ100の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図4において、プロジェクタ100は、被投影対象(例えばスクリーン等)に投影物(この例では電子ファイル等)の投影を行う投影駆動部101と、操作者が各種操作可能な操作部102と、上記通信回線3との通信データ・各種信号の送受の制御を行う通信制御部103と、前述した読み取り機能を果たすスキャナ部200と、それら投影駆動部101、操作部102、通信制御部103、及びスキャナ部200に接続されプロジェクタ100全体の動作制御を行う投影制御部104とを有する。
投影制御部104は、例えば、図示しないCPU、RAM、ROM等を備えており、操作部102、通信制御部103、スキャナ部200からの信号を入力して所定の演算処理を行い、投影駆動部101への投影制御信号等を出力する。
スキャナ部200は、無線タグ回路素子Toの上記アンテナ151との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナ(機器側アンテナ)210と、このアンテナ210を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスする(この例では読み取りを行う)とともに、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路201と、高周波回路201を介し無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするためのアクセス情報を生成する機能を含み、スキャナ部200全体の動作を制御する制御回路202とを有する。
図5は、上記高周波回路201の詳細機能構成を表す機能ブロック図である。
図5において、高周波回路201は、アンテナ210を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、アンテナ210により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報(この例では電子ファイルのアドレス情報、詳細は後述)にアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための搬送波を発生させる搬送波発生部として機能する発振回路215と、上記制御回路202から供給される信号に基づいて上記搬送波発生部により発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路202からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し「TX_ASK信号」の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例では制御回路202からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する可変送信アンプ217とを備えている。そして、上記搬送波発生部により発生される搬送波は、例えば短波帯(13.56MHz等)、UHF帯、マイクロ波帯等の高周波を用いており、上記送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介しアンテナ210に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、送受される無線タグ情報は上記のように変調した信号に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部213は、アンテナ210で受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路218と、その受信第1乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ219と、この第1バンドパスフィルタ219の出力を増幅する受信第1アンプ221と、この受信第1アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ220と、上記アンテナ210で受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器227により位相が90°遅れた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路222と、その受信第2乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ223と、この第2バンドパスフィルタ223の出力を増幅する受信第2アンプ225と、この受信第2アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ224とを備えている。そして、上記第1リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路202に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ221及び受信第2アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路202に入力されるようになっている。このように、スキャナ部200では、この例ではI−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
制御回路202は、上記高周波回路送信部212への増幅制御信号及び変調制御信号を出力するとともに、上記高周波回路受信部213からの受信信号を入力した後無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための所定の演算処理を行う。
図6は、この制御回路202の詳細機能を表す機能ブロック図である。
図6において、制御回路202は、いわゆるマイクロコンピュータであり、中央演算処理装置であるCPU202A、ROM202B、RAM202C、高周波回路201との信号送受を行う回路制御部202D、上記投影制御部104との信号送受を行う入出力制御部202E等から構成され、RAM202Cの一時記憶機能を利用しつつROM202Bに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。この制御回路202は、上記投影制御部104及び通信回線3を介し、上記情報サーバ7、端末5等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図7は、上記プロジェクタ100に備えられた投影制御部104及び制御回路202の実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS505において、高周波回路201及びアンテナ210を介し、タグカード1の無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶された情報を読み取るための信号を送信する。詳細には、例えば、無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出すための「Scroll ALL ID」信号(又は「Ping」信号)を生成して高周波回路201を介して通信範囲内に存在する無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。なおこのとき、無線タグ回路素子To側での無線通信機器認識のために、当該プロジェクタ100固有の識別情報(機器ID)も併せて無線タグ回路素子Toに送信する(後述の図8のステップS610参照)。なおこの機器IDとしては機器種別ごとに付与されたIDでもよいし、さらに機器個体ごとに付与されたIDであってもよい。
その後、ステップS510に移り、上記「Scroll ALL ID」信号に対応し無線タグ回路素子Toから送信(返信)されたリプライ信号がアンテナ210を介し受信され、高周波回路201を介し制御回路202へ取り込まれたかどうかを判定する。
リプライ信号が受信されていなければ判定が満たされず、ステップS505に戻って同様の手順を繰り返す。リプライ信号が受信されたらステップS510の判定が満たされ、ステップS515へ移る。
ステップS515では、上記無線タグ回路素子Toから受信されたリプライ信号の中から、対応する(タグカード1と関連づけられる)アドレス情報(例えば電子ファイルが情報サーバ7において格納された格納先アドレス。後述の図9も参照)と、当該電子ファイルに対し所定の処理動作を実行することを許可される機器情報(例えば無線通信機器の種類を特定するIDや、さらに個体を特定するID等。後述の図9も参照)とを読み出して取得する。
次に、ステップS520において、ステップS515で取得した機器情報が当該プロジェクタ100に合致したものとなっているかどうかを判定する。合致していない場合には判定が満たされず、ステップS525に移って、当該プロジェクタ100が無線タグ回路素子Toの要求する無線通信機器として対応していない旨の表示制御信号を例えば図示しないプロジェクタ100の表示手段に出力し対応する表示を行わせる(あるいは通信回線3を介し端末5等に表示させてもよい)。これにより、プロジェクタ100が当該電子ファイルの処理対象機器として適当ではない旨を確実に操作者に報知することができる。
機器情報が当該プロジェクタ100に合致したものとなっている場合には、ステップS520の判定が満たされ、ステップS530に移る。ステップS530では、ステップS515で取得した電子ファイルのアドレス情報を元に、通信回線3を介し情報サーバ7へ問い合わせ信号を出力する。
その後、ステップS535において、上記ステップS530の問い合わせ信号に応じて情報サーバ7から返信された処理物(この例ではプロジェクタ100による投影物)である電子ファイルのデータと、その電子ファイルに対応した所定のアプリケーション(例えば日本語ソフト、描画ソフト等)を取得する。
そして、ステップS540において、上記ステップS535で取得したアプリケーションを起動した後、ステップS545において、その起動したアプリケーション上でステップS535で取得した電子ファイルを開く。
その後、ステップS550において、ステップS545で生成した電子ファイルに対し、当該無線通信機器に固有の所定の処理(この例ではプロジェクタ100の投影駆動部101による投影)を行い、このフローを終了する。
図8は、上記タグカード1に備えられた無線タグ回路素子ToのIC回路部150に配置された、制御部157の実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS605において、スキャナ部200のアンテナ210から送信された信号がアンテナ151により受信されたかどうかを判定する。受信されていれば判定が満たされ、ステップS610に移る。
ステップS610では、ステップS605にて受信が確認された信号に含まれる無線通信機器(この例ではプロジェクタ100)側の識別情報(機器ID)を取得する。このとき、メモリ部155には、予め、この無線タグ回路素子Toにアドレス情報を記憶した上記電子ファイルの処理動作を行うのに適正である機器のリスト(返信すべき機器をリストアップした返信リスト)が例えば機器ID形式で記憶されており、次のステップS615では、上記ステップS610で取得した機器IDを元に、当該無線通信機器が上記返信リストに合致するかどうかを判定する。リストに合致しなかった場合は判定が満たされず、ステップS605に戻って同様の手順を繰り返す。
リストに合致した場合はステップS615の判定が満たされ、ステップS620に移る。ステップS620では、上記受信された信号が無線通信機器からの無線タグ回路素子ToのIC回路部150の記憶内容の読み取りを求める読み取り信号(前述の「Scroll
ALL ID」信号又は「Ping」信号等)であるかどうかを判定する。上記読み取り信号でない他の信号であった場合には判定が満たされず、ステップS605に戻って同様の手順を繰り返す。
読み取り信号であった場合にはステップS620の判定が満たされ、ステップS625において、IC回路部150の記憶していた、前述した電子ファイルのアドレス情報及び機器情報を変復調部156によりアンテナ151を介してスキャナ部200のアンテナ210に送信し、このフローを終了する。
図9(a)〜図9(e)は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶され、また上記ステップS625において送信される情報(データ)のデータ構成の一例を表す図である。
図9(a)に示す例では、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶されるデータは、前述したタグ識別子情報(タグID)と、処理対象となる電子ファイルに関するファイル情報(この例では電子ファイルの情報サーバ7におけるアドレス情報)と、この電子ファイルに対し所定の上記処理動作を実行可能な無線通信機器に関する機器情報(前述の例では投影を行うプロジェクタ100の機器種別ID)とから構成されている。
なお、図9(b)に示すように、上記機器情報として、機器種別IDのみならずさらに各機器個体ごとに備えられる機器個体IDを含むようにしても良い。更に、図9(c)に示すように、上記機器種別IDや機器個体ID等の機器情報に加え、その機器の備える動作機能のうち電子ファイルに対して許容される動作に関する動作情報を含むようにしてもよい。これらの場合、機器情報によって処理対象として許容される無線通信機器を特定するのみならず、さらにその特定された無線通信機器において電子ファイルの処理動作として許容される動作を限定して指定し、それ以外の動作は禁止することができる。具体的には、無線通信機器がコピー、ファックス、プリンタの複合機であるときに当該電子ファイルについては印刷機能のみ又はコピーのみを許容する場合等や、無線通信機器がパソコンであるときに当該電子ファイルの一覧のみを許容し編集までは許容しない場合等が考えられる。
一方、図9(d)に示す例は、上記図9(a)に示した例において、電子ファイルに対し所定の処理動作を実行可能な無線通信機器として、複数の機器種別IDが含まれている(複数の機器に対して処理を許容している)場合を示している。これにより、複数種類又は複数個の機器を電子ファイルの処理対象機器として認容することができる。
また図9(e)に示す例は、上記図9(a)に示した例において、処理対象となる電子ファイルとして複数のファイルのアドレス情報が含まれている(複数の電子ファイルを1つの機器で一括して処理を行う)場合を示している。これにより、複数の電子ファイルを、対応する所定の無線通信機器において一括して処理することができる。
図10は、上記したIC回路部150内に記憶されたデータ構造のさらに具体的な一例を表す図である。図10において、この例では、上記図9(c)に示した例にほぼ相当するデータ構造を表している。まずデータの最初には、8ビットで表されたタグID(この例では「12」)が記憶されている。
その次には、機器情報(機器種別ID)+動作情報に相当するものが記憶されている。この例では、この動作情報込みの機器種別IDとして、予め図示のように8ビットの対応テーブルが用意されており(但し末尾2ビットは未使用)、最初の1ビットから順に、プロジェクタによる投影動作の可否を表すビット(b7)、プリンタによる全動作(印刷及びコピー等)の可否を表すビット(b6)、プリンタによる印刷動作のみ(コピーを除く)の可否を表すビット(b5)、ファックスによる送信動作の可否を表すビット(b4)、パソコンによる全動作(一覧表示及び編集等)の可否を表すビット(b3)、パソコンによる一覧表示のみ(編集を除く)の可否を表すビット(b2)、未使用ビット2つ(b1,b0)がそれぞれ割り振られている。そして、「1」である当該ビットの機器及び動作がデータ上許容されるようになっており、この例ではb7ビットとb5ビットが「1」すなわちこのタグカード1に係わる電子ファイルに対しては、プロジェクタによる投影とプリンターによる印刷が実行可能な処理及び機器として指定され、上記「10100000」という並びに対応した「CO」(16進法表記)がデータとして含まれている。
その後は、電子ファイルのアドレス情報(この例ではファイル名を含む)が記憶されている。最初はIPアドレスが記録され、この例では、「10.123.156.39」(10進法)というアドレスを16進法で表した、「OA 7B 9C 27」が含まれている。その後は、ファイル名が記録されており、この例では、「patent.dat」という名称を16進法表記とした、「70 61 74 65 6E 74 2E 64 61 74」が含まれている。
そしてその次には、ファイルのアドレス情報が終了した終端であることを表す「OD」が記録され、残りには「000…00」が記録されている。
上記のように構成され使用されるタグカード1であるが、このタグカード1を製造する無線タグ製造装置300としては、例えば図11に示す装置が用いられる。
図11において、このタグカード製造装置300(無線タグ作成装置)は、所定間隔で無線タグ回路素子Toが備えられたタグテープ303を巻回したタグテープロール304と、このタグテープロール304から繰り出されたタグテープ303のうち各無線タグ回路素子Toに対応した上記領域Sに所定の印字を行う印字ヘッド305と、無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ306(装置側アンテナ)と、高周波回路301及び制御回路302と、タグテープ303への印字及び無線タグ回路素子Toへの上記情報書き込みが終了したタグテープ303を所定の長さに切断して上記タグカード1とするカッタ307とを有する。
高周波回路301及び制御回路302は、詳細な説明を省略するが、上記スキャナ部200の高周波回路201及び制御回路202と同等の機能を備えるものであり、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、装置側アンテナ306を介して無線タグ回路素子Toへ送信し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ情報書き込みを行う。また制御回路302は前述の通信回線3に接続され、情報の送受が可能となっている。
図12は、上記制御回路302によって実行される制御手順を表すフローチャートである。図12において、まずステップS705で、通信回線3を介し情報サーバ7に予め格納されている電子ファイルの検索を行ってその情報(アドレス情報を含む)を取得する。その後、当該情報サーバ7に格納されている電子ファイルのうちタグカード1に関連づけるファイルの指定画面を表示させる信号を、例えば通信回線3を介し端末5に出力し、端末5の表示手段に表示させる(後述の図13参照。又はタグカード製造装置300に設けた適宜の表示手段に表示させても良い。以下同様)。
上記表示に応じて端末5を介し(又はタグカード整合装置300に設けた適宜の操作手段を介し、以下同様)操作者により電子ファイルの指定入力があったら、次のステップS710の判定が満たされ、ステップS715に移る。なお、前述のように情報サーバ7に予め格納されている電子ファイルのみならず、未格納の電子ファイルについて新たに登録したい場合は上記ステップS705においてそのファイル情報を表示させ、上記ステップS710にてファイルが指定されたらその電子ファイルを新規に情報サーバ7に格納するようにしてもよい(このときのアドレス情報を取得しておく)。
ステップS715では、上記ステップS705でタグカード1に関連づけた電子ファイルに対し所定の処理動作を行わせる無線通信機器(例えば前述したプロジェクタ、プリンタ、コピー機、ファックス機、複合機、パソコン等)を指定するための画面を表示させる信号を端末5に出力し、表示させる(後述の図14(a)参照)。
上記表示に応じて端末5を介し操作者により無線通信機器の指定入力があったら、次のステップS720の判定が満たされ、ステップS725に移る。
ステップS725では、タグカード1に対し印字ヘッド305によって印字したい印字内容を入力するための画面を表示させる信号を端末5に出力し、表示させる(後述の図14(b)参照)。
上記表示に応じて端末5を介し操作者により印字内容の入力があったら、次のステップS730の判定が満たされ、ステップS735に移る。
ステップS735ではタグ作成処理を行う。すなわち、高周波回路301を介し無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、装置側アンテナ306を介して無線タグ回路素子Toへ送信し、IC回路部150に対し、情報書き込みを行う。このとき、タグIDについては公知の適宜の手法で新たなIDを作成して書き込みを行い、また図12のステップS705及びステップS710で指定した電子ファイルの情報サーバ7における格納アドレスや、図12のステップS715及びステップS720で指定した無線通信機器の機器ID等についても併せて書き込まれる。この結果、図9(a)〜(e)や図10に例示したようなデータ構造の情報がIC回路部150のメモリ部155に記憶保持される。またこのとき、印字ヘッド305を駆動する駆動回路(図示せず)に制御信号を出力して、対応する印字を行う。
なお、以上は、無線通信機器の例として主にプロジェクタ100の機能について詳細に説明したが、プリンタ110やパソコン120にもプロジェクタ100と同様のスキャナ部200が配置されている。そして、プロジェクタ100と同様、IC回路部150に電子ファイルのファイル情報(アドレス情報)及び機器情報(機器ID)を備えたタグカード1に対し、それらプリンタ110やパソコン120のスキャナ部200が読み取りを行って当該アドレス情報を元に情報サーバ7から電子ファイルデータを取得した後、その電子ファイルに対し所定の処理(プリンタ110による印刷やパソコン120におけるフォルダ・ファイルの一覧階層表示や編集等)を行えるようになっている。
図13(a)〜(c)は、前述の図12のステップS705において、端末5(又はタグカード製造装置300の表示手段。以下同様)に表示される表示画面の一例を表す図である。図13の例では、「ABC.DEF」「123.456」「GHI.JKL」「789.012」を含む複数のファイル(図13(a)参照)の中からファイル「ABC.DEF」を選択し(図13(b)参照)、「OK」ボタンを操作して確定する様子を示している(図13(c))
図14(a)は、前述の図12のステップS715において、端末5(又はタグカード製造装置300の表示手段。以下同様)に表示される表示画面の一例を表す図である。図14(a)の例では、「プロジェクター」「プリンター」「プリンター(コピー禁止)」「FAX」「パソコン(編集不可)」「パソコン(編集可)」を含む複数の(動作情報付き)無線通信機器の一覧情報(図14(a)参照)の中から「プロジェクター」「プリンター(コピー禁止)」を選択した(チェックボックスにチェックを入れた)様子を示している。
図14(b)は、前述の図12のステップS725において、端末5(又はタグカード製造装置300の表示手段。以下同様)に表示される表示画面の一例を表す図である。図14(b)の例では、「2004年度出願一覧表」の文字を印字内容として入力した様子を示している。
上記において、無線タグ回路素子Toの制御部157が実行する図8に示したフローのステップS615が、各請求項記載の、処理動作を実行する機器から発信されタグ側アンテナで受信されたIC回路部へのアクセス情報に含まれる所定の識別情報に応じて、ファイル情報の返信を行うか行わないかを切替制御する返信制御手段を構成する。
また、プロジェクタ100のスキャナ部200に備えられた高周波回路201の送信部212及び制御回路202の実行する図7のフローのステップS505が、IC回路部へのアクセス情報を生成し、機器側アンテナを介して無線タグ回路素子へ送信し、IC回路部からの情報読み取りを行う機器側情報アクセス手段を構成し、高周波回路201の受信部213及び制御回路202の実行する図7のフローのステップS510が、機器側情報アクセス手段によるアクセス情報に応じて無線タグ回路素子よりそれぞれ返信された返信信号を、機器側アンテナで受信する返信信号受信手段を構成する。また、図7のフローのステップS515が、返信信号受信手段で受信された返信信号より、機器情報を取得する機器情報取得手段を構成するとともに、この機器情報取得手段で取得した機器情報に基づき、ファイル情報を取得するファイル情報取得手段をも構成する。
また、図7のステップS550が、ファイル情報取得手段で取得したファイル情報に対応した電子ファイルに対し、対応する処理動作を実行するように動作制御を行う処理動作制御手段を構成する。
また、タグカード製造装置300の高周波回路301及び制御回路302が、処理対象となる電子ファイルに関するファイル情報を生成するファイル情報生成手段、電子ファイルに対し処理動作を実行可能な機器に関する機器情報を生成する機器情報生成手段、IC回路部へのアクセス情報(Program ID等のタグ識別情報を含む)を生成するアクセス情報生成手段、及び、ファイル情報、機器情報、アクセス情報を装置側アンテナを介して無線タグ回路素子へ送信し、IC回路部への情報書き込みを行う装置側情報アクセス手段を構成する。
以上のように構成した本実施形態のタグカード1においては、無線タグ回路素子ToのIC回路部150が、電子ファイルに関するファイル情報(アドレス情報等)及び機器情報(機器ID等)を記憶保持している。これにより、この無線タグ回路素子Toに対しプロジェクタ100等の無線通信機器側よりアクセスしてIC回路部150から情報読み取りを行う。そして、機器側において上記機器情報やファイル情報を取得し、その取得したファイル情報に基づき情報サーバ7へアクセスして電子ファイルを得るとともに当該無線通信機器がその得られた電子ファイルに対しさらに所定の処理動作(投影、印字、一覧表示等)を自動的に実行する。これにより、例えば当該電子ファイルを処理後の形態(印刷物等)で持ち歩く必要がなくなるとともに、従来のように、電子ファイルを無線タグから無線通信機器側にインストール後に機器内において当該インストールした電子ファイルをいちいち指定して対応する処理動作を行わせる手間がなくなる。この結果、操作者の利便性を大きく向上することができる。
また、この実施形態では特に、無線タグ回路素子ToのIC回路部150が、無線タグ回路素子を識別するための識別子情報(タグID)を記憶保持していることにより、仮にスキャナ部200のアンテナ210からの通信可能範囲に複数の無線タグ回路素子Toが存在したときでも、タグIDを用いて対象とする無線タグ回路素子Toを特定することで、混信を生じることなく効率よく目的の無線タグ回路素子Toにアクセスできる。
また、この実施形態では特に、無線通信機器(プロジェクタ100等)から発信された信号に含まれる識別情報(機器ID)に応じ、無線タグ回路素子Toの制御部157がファイル情報を含む信号の返信を行うか行わないかを切替制御する(ステップS615)。これにより、無線通信機器が機器種別IDや機器個体ID等の所定の識別情報を無線タグ回路素子Toへ送信したときのみファイル情報の返答を行うので、セキュリティーを向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲で更に種々の変形が可能である。以下その変形例を説明する。
(1)無線通信機器側の性能をタグ側へ通信する場合
上記実施形態では、図8を用いて説明したように、無線通信機器側からの信号を受信した無線タグ回路素子ToのIC回路部150では、その機器IDがリストに合致しているかどうかを照合判定し、この照合結果のみに基づいて返信するかしないかを切り替えたが、これに限られず、さらに機器IDのみならず当該機機の性能情報に基づいて判定を行っても良い。
すなわち、上記の例ではプロジェクタ100の投影制御部104及び制御回路202が当該プロジェクタの処理動作に係わる性能情報(例えば投影画面の大きさ、投影可能距離、明るさ、分解能等)を生成し、アンテナ210を介して無線タグ回路素子To側へ送信する(性能情報送信手段)。無線タグ回路素子ToのIC回路部150では、機器IDのリスト合致性に加え、上記性能情報との合致性についても判定し、これが所定の条件(電子ファイルの処理動作として要求されるスペック等。予めIC回路部150内に記憶されている)を満たした場合にのみ、当該プロジェクタ100のスキャナ部200側に返信を行うようにする。
本変形例によれば、無線タグ回路素子To側で無線通信機器(プロジェクタ1等)の処理性能を認識し、当該処理性能に応じて情報の返信を行うか行わないかを切替制御することができので、無線タグ回路素子Toに係わる電子ファイルと、この電子ファイルの処理対象として適当な無線通信機器との組み合わせを最適化することができる。
(2)表示手段にリンク情報アイコン(ショートカット用アイコン)を生成する場合
すなわち、前述の図7に示すフローのステップS515において、無線通信機器(プロジェクタ100等)のスキャナ部200にて無線タグ回路素子Toに係わる電子ファイルのアドレス情報を取得したときに、これに応じて投影制御部104及び制御回路202(図像表示信号生成手段)が図像表示信号をプロジェクタ100の表示手段(図示せず。又は端末5の表示手段でもよい。以下同様)に出力し、その表示手段に操作用図像(いわゆるリンク情報アイコンあるいはショートカット用アイコン)を生成表示させるようにしてもよい。操作者がプロジェクタ100等の無線通信機器(又は端末5)の表示手段上のアイコンを操作(クリック)すると、情報サーバ7へアクセスし、対応する電子ファイル(又はこれに関する情報)が表示手段に表示されるので、操作者の利便性をさらに向上することができる。
(3)ルートサーバにショートカットファイルを設ける場合
上記実施形態では、タグカード1の無線タグ回路素子ToのIC回路部150が、電子ファイルのアドレス情報を直接記憶していたが、これに限られない。すなわち、図3中に2点鎖線で示したように、上記情報サーバ7内における各電子ファイルの格納アドレス(アドレス情報)を別途ルートサーバ4(アドレス管理サーバ)に格納保持するようにしてもよい。
図15は、この変形例において上記プロジェクタ100に備えられた投影制御部104及び制御回路202の実行する制御手順を表すフローチャートであり、前述の図7に相当する図である。
図15において、図7と同様、ステップS505において高周波回路201及びアンテナ210を介し読み取り信号(リンク情報ファイルアクセス情報、詳細は後述)を出力した後、ステップS510において、無線タグ回路素子Toから送信(返信)されたリプライ信号を高周波回路201を介し制御回路202へ取り込まれたかどうかを判定する。判定が満たされたら、ステップS515に代えて設けたステップS515′へ移る。
詳細な図示を省略するが、この変形例では、無線タグ回路素子ToのIC回路部150には、図9(a)〜(e)に例示したデータ構造におけるファイル情報として、前述のように電子ファイルの情報サーバ7上のアドレスを直接記憶するのでなくその情報サーバ7上のアドレスが格納されている上記ルートサーバ4のアドレス(間接アドレス情報、中間アドレス情報)を記憶している。このルートサーバ4のアドレスには、電子ファイルが格納された情報サーバ7(ファイル格納サーバ、コンテンツサーバ)へのアドレス情報(リンク情報ファイル)が作成される。ステップS515′ではこれに対応して、上記無線タグ回路素子Toから受信されたリプライ信号の中から、対応するルートサーバ4のリンク情報ファイルのアドレスと、上記機器情報とを読み出して取得する。
その後、ステップS520に移り、前述と同様、上記ステップS515′で取得した機器情報が当該プロジェクタ100に合致したものとなっているかどうかを判定する。合致したものとなっている場合は判定が満たされ、新たに設けたステップS527に移る。
ステップS527では、ステップS515′で取得したルートサーバ4における上記リンク情報ファイルのアドレスを元に、通信回線3を介しルートサーバ4へ問い合わせ信号を出力する。
その後、新たに設けたステップS528において、上記ステップS528の問い合わせ信号に応じてルートサーバ7のリンク情報ファイルから返信された電子ファイルのアドレス(電子ファイルが格納された情報サーバ7上のアドレス)を入手する。
この後、ステップS530以降の手順は上記図7と同様なので説明を省略する。
本変形例においては、例えばタグカード製造装置300においてタグカード1が作成されるとき、ルートサーバ4にファイル格納サーバである情報サーバ7へのリンク情報ファイルが作成されるとともに、そのルートサーバ4のリンク情報ファイルへアクセスするための情報(ルートサーバ4上のアドレス)がIC回路部150へ書き込まれる。このタグカード1に対し、無線通信機器(プロジェクタ100等)側より情報読み取りを行って上記ルートサーバ4上のアドレスを取得してルートサーバ4のリンク情報ファイルにアクセスして情報サーバ7上の電子ファイルのアドレスを取得し、情報サーバ7の当該アドレスにアクセスすることで、処理(投影、印刷、編集等)対象となる電子ファイルを取得する。
ここで、例えばもし仮に操作者の都合により電子ファイルが上記情報サーバ7内の別のアドレスへ移動された(あるいは情報サーバ7外の別の記憶装置内のデータベースのアドレス等でも良い)とすると、一般に電子ファイルに備えられているアドレス識別子(CMA)がその移動によって(自動的に)更新されるので、これに伴って上記ルートサーバ4における対応するリンク情報ファイルに記載されたアドレスが(自動的に)新アドレスに更新される。この結果、上記のような無線タグ回路素子To→ルートサーバ4のリンク情報ファイル→情報サーバ7という流れ(中間にもうひとつサーバを介在させた情報取得形態)とすることで、上記のように電子ファイルが移動したとしても、無線タグ回路素子Toを用いた電子ファイルへのアクセスが確実に維持される。
なお、上記のようにファイル情報として電子ファイルの情報サーバ7上のアドレスを直接記憶せずその情報サーバ7上のアドレスが格納されているルートサーバ4のアドレス(間接アドレス情報、中間アドレス情報)を記憶したのと同様に、前述した機器情報(機器種別ID、機器個体ID等)や動作情報についても、別途のサーバ(中間サーバ)に格納しておき、その中間サーバにおける格納アドレスを無線タグ回路素子ToのIC回路部150側で記憶するようにしても良い。
(4)その他
以上においては、無線通信機器(プロジェクタ100等)の機器ID又は備えている性能等が無線タグ回路素子Toに係わる電子ファイルに対応していなかった場合、無線タグ回路素子To側は機器側からの問い合わせ信号を無視する形で特に返信を行わなかった(図8のステップS615等参照)が、これに限られず、このような場合に、問い合わせに応じることはできない旨の返信(読み出し不可返答信号)を行うようにしても良い。
また、以上は、無線タグ回路素子Toが、ファイル情報と機器情報に加え、識別子情報(タグID)も記憶保持している場合を例にとって説明したが、例えば近距離通信において事実上1つのタグしか読めない状況で用いる場合等、複数の無線タグ回路素子Toによる混信が生じない(あるいは考慮する必要のない)場合では必ずしも識別子情報を記憶する必要はない。この場合も、操作者の書類持ち歩きや、電子ファイルインストール後の動作指示等の手間をなくし利便性を大きく向上するという本発明本来の効果を得ることができる。
さらに、上述した実施形態、(1)〜(4)の変形例における手法を適宜組み合わせてもよい。これらの場合も、それら組み合わせた実施形態又は変形例の効果を併せた効果を得ることができ、上記同様、操作者の利便性を大きく向上できるという本発明本来の効果を得ることができる。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態の無線タグの全体概略構造を表す上面図である。 タグカードに備えられた付箋に備えられた無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。 サーバやプロジェクタ等を含む無線通信システム全体を表すシステム構成図である。 プロジェクタの詳細機能を表す機能ブロック図である。 高周波回路の詳細機能構成を表す機能ブロック図である。 制御回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。 プロジェクタに備えられた投影制御部及び制御回路の実行する制御手順を表すフローチャートである。 無線タグ回路素子のIC回路部に配置された、制御部の実行する制御手順を表すフローチャートである。 IC回路部に記憶される情報のデータ構成例を表す図である。 IC回路部内に記憶されたデータ構造のさらに具体的な一例を表す図である。 タグカード製造装置の一例を表す概念的構成図である。 制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 タグカード製造時に端末又はタグカード製造装置の表示手段に表示される表示画面の一例を表す図である。 タグカード製造時に端末又はタグカード製造装置の表示手段に表示される表示画面の一例を表す図である。 ルートサーバにショートカットファイルを設ける変形例においてプロジェクタに備えられた投影制御部及び制御回路の実行する制御手順を表すフローチャートである。
符号の説明
1 タグカード(無線タグ)
2 カード基材
4 ルートサーバ(アドレス管理サーバ)
5 端末
7 情報サーバ(ファイル格納サーバ)
100 プロジェクタ(機器、無線通信機器)
104 投影制御部(機器情報取得手段、ファイル情報取得手段、
処理動作制御手段)
150 IC回路部
151 アンテナ(タグ側アンテナ)
157 制御部(返信制御手段)
200 スキャナ部
201 高周波回路
202 制御回路(機器側情報アクセス手段、返信信号受信手段、
機器情報取得手段、ファイル情報取得手段、処理動作制御
手段)
210 アンテナ(機器側アンテナ)
212 送信部(機器側情報アクセス手段)
213 受信部(返信信号受信手段)
301 高周波回路(ファイル情報生成手段、機器情報生成手段、
アクセス情報生成手段、装置側情報アクセス手段)
302 制御回路(ファイル情報生成手段、機器情報生成手段、ア
クセス情報生成手段、装置側情報アクセス手段)
306 アンテナ(装置側アンテナ)
To 無線タグ回路素子

Claims (10)

  1. 電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバとネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムであって、
    前記無線通信機器は、
    前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を有し、
    前記無線タグは、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部と、
    前記無線通信機器の第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、
    前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、
    を有し、
    前記無線通信機器は、
    前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、
    前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信された前記電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、
    前記電子ファイル取得部により取得された前記電子ファイルを自動的に実行する実行部と、
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記無線通信機器は、
    前記無線通信機器の前記実行部が前記電子ファイルを自動的に実行し、固有の処理をする際の前記無線通信機器の性能を示す性能情報を作成する性能情報作成部をさらに有し、
    前記無線通信機器の前記第1識別情報送信部は、
    前記性能情報作成部により作成された前記性能情報を前記無線タグに送信し、
    前記無線タグの前記記憶部は、
    前記電子ファイルの処理に要求される無線通信機器の性能を示すスペック条件を記憶しており、
    前記無線タグの前記第1識別情報受信部は、
    無線通信機器から前記第1識別情報と前記性能情報とを受信し、
    前記無線タグの前記第1判定部は、
    前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かの判定と、前記第1識別情報受信部により受信された前記性能情報が前記スペック条件を満たすか否かを判定とを行い、
    前記無線タグの前記送信部は
    前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定され、かつ前記性能情報が前記スペック条件を満たすと判定した場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報とを送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
  3. 前記無線通信機器の前記電子ファイル取得部は、
    前記情報サーバから前記電子ファイルと前記電子ファイルを実行するためのアプリケーションを取得し、
    前記無線通信機器の前記実行部は、
    前記電子ファイル取得部により取得された前記アプリケーションを自動的に起動するアプリケーション起動部と、
    前記アプリケーション起動部により起動されたアプリケーションにより、前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する電子ファイル実行部と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報処理システム。
  4. 電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバと前記情報サーバ内における前記電子ファイルのアドレスを記憶したルートサーバとにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムであって、
    前記無線通信機器は、
    前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を有し、
    前記無線タグは、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報を記憶した前記ルートサーバのアドレス情報と、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器の第2識別情報が含まれる機器情報と、を記憶する記憶部と、
    前記無線通信機器の第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、
    前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記ルートサーバのアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、
    を有し、
    前記無線通信機器は、
    前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、
    前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記ルートサーバのアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信されたルートサーバのアドレスに基づき、前記ルートサーバを介して前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、
    前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する実行部と、
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  5. 電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能な無線タグであって、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部と、
    前記無線通信機器により送信された、無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信部と、
    前記第1識別情報受信部により受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信部と、
    を有する
    ことを特徴とする無線タグ。
  6. 電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能な無線タグを製造する無線タグ製造装置であって、
    前記無線タグとの間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報を生成するファイル情報生成手段と、
    前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報を生成する機器情報生成手段と、
    前記無線タグへのアクセス情報を生成するアクセス情報生成手段と、
    前記電子ファイルアドレス情報、前記機器情報、及び前記アクセス情報を前記装置側アンテナを介して前記無線タグへ送信し、無線タグの記憶部に前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報の書き込みを行う装置側情報アクセス手段と、
    を有することを特徴とする無線タグ製造装置。
  7. 電子ファイルを記憶した情報サーバとネットワークを介して接続されるとともに、無線タグと無線通信可能な無線通信機器であって、
    前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信部を備え、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器の中から、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報を記憶し、前記第1識別情報送信部により送信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定し、返信対象であると判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記機器情報に含まれる第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定部と、
    前記第2判定部により、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信部により受信された電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得部と、
    前記電子ファイル取得部により取得された電子ファイルを自動的に実行する実行部と、
    を有する
    ことを特徴とする無線通信機器。
  8. 電子ファイルを記憶した情報サーバと、前記情報サーバとネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と、前記無線通信機器と無線通信可能な無線タグと、を備える情報処理システムにより実行される情報処理方法であって、
    前記無線通信機器が、当該無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信手順と、
    前記無線タグが、前記第1識別情報送信手順で送信された前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手順と、
    前記無線タグが、前記第1識別情報受信手順で受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定手順と、
    前記第1判定手順で前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記無線タグが、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される前記無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を送信する送信手順と、
    前記無線通信機器が、前記送信手順で送信された前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信手順と、
    前記受信手順で受信された前記機器情報に含まれる前記第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致するか否かを、前記無線通信機器が判定する第2判定手順と、
    前記第2判定手順で、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した前記無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信手順で受信された前記電子ファイルアドレスに基づき、前記無線通信機器が前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得手順と、
    前記電子ファイル取得手順で取得された前記電子ファイルを自動的に実行する実行手順と、
    を有する
    ことを特徴とする情報処理方法。
  9. 電子ファイルを記憶した情報サーバにネットワークを介して接続された固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器と無線通信可能に構成され、前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶する記憶部を有する無線タグの、制御部に対し、
    前記無線通信機器により送信された、無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線通信機器から受信する第1識別情報受信手順と、
    前記第1識別情報受信部で受信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定する第1判定手順と、
    前記第1判定手順で、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象であると判定された場合に、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器に、前記記憶部に記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する送信手順と、
    を実行させるための、無線タグの制御プログラム。
  10. 電子ファイルを記憶した情報サーバとネットワークを介して接続されるとともに、無線タグと無線通信可能な無線通信機器の制御部に対し、
    前記無線通信機器固有の第1識別情報を前記無線タグに送信する第1識別情報送信手順と、
    前記情報サーバにおける前記電子ファイルの格納箇所を表す電子ファイルアドレス情報、及び固有の処理が互いに異なる複数の無線通信機器の中から、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器を示す第2識別情報が含まれる機器情報、を記憶し、前記第1送信手順により送信された前記第1識別情報に基づき、前記第1識別情報を送信した前記無線通信機器が返信対象か否かを判定し、返信対象であると判定した場合に、前記記憶された前記電子ファイルアドレス情報と前記機器情報を送信する、前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報と、前記機器情報とを受信する受信手順と、
    前記受信手順で受信された前記機器情報に含まれる第2識別情報により示される前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致するか否かを判定する第2判定手順と、
    前記第2判定手順で、前記電子ファイルに対し各無線通信機器に固有の処理を実行することが許可される無線通信機器として前記無線タグから前記電子ファイルアドレス情報及び前記機器情報を受信した無線通信機器が合致すると判定した場合に、前記受信手順で受信された電子ファイルアドレスに基づき、前記情報サーバから前記電子ファイルを取得する電子ファイル取得手順と、
    前記電子ファイル取得手順で取得された電子ファイルを自動的に実行する実行手順と、
    を実行させるための、無線通信機器の制御プログラム。
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