JP4734780B2 - 小切手処理装置及び小切手処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルチェック等の小切手に所定の記載事項を印字すると共に、印字後の前記小切手をスキャンして電子決済を行う小切手処理装置及び小切手処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
商取引や店舗での買い物においては、パーソナルチェック等の小切手を用いて支払いが行われることがある。店舗等において小切手を受け取った場合、小切手の有効性を確認した後、小切手の裏面に認証番号等の裏書き事項をプリンタで印字(エンドースメント印字)する。一方、小切手の表面は、通常、本人が金額等の表書き事項を手書きしていたが、近年、この表書きもプリンタで印字するケースが増えている。
【0003】
また、店舗等における処理が終わった小切手は、銀行等の決済機関に持ち込まれ、最終的な決済処理が行われるが、近年では、取引内容の電子データ、スキャナで読み取った小切手(必要事項を印字したもの)の画像データ等を決済機関に送信することにより、決済処理を効率化することが提唱されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、小切手の画像データに基づいて電子決済を行うにあたり、前記画像データの品質をその場で確認する手段がなく、そのため、顧客に使用済み小切手を返却した後、画像データが不適切であることが発覚し、決済トラブルとなる可能性がある。特に、小切手用印字ヘッドとして、インクリボンを用いるドットインパクト方式の印字ヘッドを採用した場合には、インクリボンの濃度低下に伴って画像データも認識し難くなるため、インクリボンの交換を怠ると決済トラブルが発生する惧れがある。
【0005】
本発明の目的は、小切手のスキャン画像データに基づいて電子決済を行うにあたり、前記画像データの品質をその場で確認することを可能にし、不適切な画像データに起因する決済トラブルを防止することができる小切手処理装置及び小切手処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の小切手処理装置は、小切手に所定の記載事項を印字するもので、インクリボンを用いるものであり、当該インクリボンの濃度低下を伴うドットインパクト方式の小切手用印字ヘッドと、電子決済をするため、印字後の前記小切手をスキャンし、前記小切手用印字ヘッドによる印字前に前記小切手に予め印刷されている前記小切手のシリアル番号を含む既印字部と、前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記記載事項を含むスキャン画像を取得するスキャナと、前記小切手に予め印刷されている磁気インク文字を読み取るMICRヘッドと、前記小切手による取引内容をレシートに印字するもので、サーマル方式またはインクジェット方式のレシート用印字ヘッドと前記小切手用印字ヘッドにより、前記記載事項と共に所定のマークを前記小切手に印字するマーク印字手段と、前記レシート用印字ヘッドにより、前記スキャン画像のうち前記小切手のシリアル番号と前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記マークを含む部分を、前記取引内容と共に前記レシートに印字するスキャン画像印字手段とを備え、前記MICRヘッドと前記小切手用印字ヘッド、前記スキャナは、前記小切手の搬送路に配置されて構成される。
【0007】
また、前記スキャン画像印字手段は、前記スキャン画像のうち前記小切手の既印字部および前記マークを含む部分を前記レシートに印字することが好ましい。この場合においては、レシートに印字されたマーク部分の画像に基づいて小切手用印字ヘッドの印字品質(インクリボン濃度、印字ヘッドのドット抜け等)を確認することができる許りでなく、レシートに印字された既印字部分の画像に基づいてスキャナの読み取り品質(故障等)を確認することができる。
【0008】
また、前記マークは、前記小切手用印字ヘッドの全てのドット印字要素を使用して印字される形状であることが好ましい。この場合においては、小切手用印字ヘッドのドット抜けをチェックすることができる。
【0009】
また、前記マークの印字位置は、前記小切手の既印字部の近傍であることが好ましい。特には、前記小切手の既印字部であるシリアル番号の近傍であることが好ましい。この場合においては、小切手のシリアル番号をレシートに印字することができ、しかも、小切手におけるシリアル番号の位置は、通常、小切手の隅部であるため、記載事項とマークとが重なる不都合も回避することができる。
【0010】
また、前記目的を達成するため本発明の小切手処理方法は、MICRヘッドによって、小切手に予め印刷されている磁気インク文字を読み取る工程と、インクリボンを用いるものであり、当該インクリボンの濃度低下を伴うドットインパクト方式の小切手用印字ヘッドによって、前記小切手に所定の記載事項を印字する際、前記記載事項と共に所定のマークを前記小切手に印字する工程と、電子決済をするため、スキャナによって、印字後の前記小切手をスキャンし、前記小切手用印字ヘッドによる印字前に前記小切手に予め印刷されている前記小切手のシリアル番号を含む既印字部と、前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記記載事項、前記マークを含むスキャン画像を取得する工程と、前記スキャン画像の濃淡の表現が可能なサーマル方式またはインクジェット方式のレシート用印字ヘッドによって、前記小切手による取引内容をレシートに印字する際、前記スキャン画像のうち前記小切手のシリアル番号と前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記マークを含む部分を前記取引内容と共に前記レシートに印字する工程とを備え、前記磁気インク文字を読み取る工程と、前記前記小切手に印字する工程と、前記スキャン画像を取得する工程は、前記小切手を搬送路上で搬送して行う。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る小切手処理装置の斜視図である。この図に示されるように、小切手処理装置10は、樹脂製のカバー11で覆われており、その前面部には、小切手Cを手差しで挿入する小切手挿入口12が形成される一方、上面部には、小切手Cを排出する小切手排出口13と、レシートRを排出するレシート排出口14とが形成される。
【0012】
図2は、小切手処理装置の内部構造を示す側断面図である。この図に示されるように、小切手処理装置10の内部には、小切手挿入口12から小切手排出口13に至る小切手搬送経路15が形成される。小切手搬送経路15上には、小切手挿入口12側から順に、用紙後端検出器16、MICRヘッド17(MICR:Magnetic Ink Character Recognition)、第1送りローラ対18、用紙先端検出器19、用紙位置決め部材20、裏印字ヘッド21、第二送りローラ対22、表印字ヘッド(小切手用印字ヘッド)23、用紙排出検出器24およびスキャナ25が配置され、さらに、スキャナ25の対向位置には、スキャナ送りローラ26が設けられる。
【0013】
用紙後端検出器16、用紙先端検出器19および用紙排出検出器24は、例えば透過型もしくは反射型のフォトセンサで構成されており、小切手搬送経路15の各位置で小切手Cの有無を非接触で検出する。用紙位置決め部材20は、小切手挿入口12から挿入された小切手Cを所定の位置で一旦停止させるためのもので、例えばソレノイド等のアクチュエータ駆動に応じて、小切手搬送経路15内に突出する姿勢と、小切手搬送経路15から退避する姿勢とに変姿動作するように構成される。第1送りローラ対18および第2送りローラ対22は、それぞれ小切手搬送経路15を挟んで対向する一対のローラ部材で構成され、何れか一方のローラ駆動によって小切手Cを正逆両方向に搬送する。さらに、何れかのローラ部材は、他方のローラ部材に対して進退自在に構成されると共に、例えばソレノイド等のアクチュエータ駆動に応じた進退動作によって小切手搬送経路15を開閉する。
【0014】
MICRヘッド17は、小切手Cの表面に記録された磁気インク文字を読み取るためのもので、MICRヘッド17の読み取りデータに基づいて小切手Cの有効・無効が判断される。磁気インク文字は、図3に示されるように、小切手Cの表面下端部に確保されたMICR記録領域27に予め記録されており、記録データには、小切手Cの口座番号等が含まれている。尚、MICRヘッド17の対向位置には、読み取り動作時に小切手CをMICRヘッド17に押し付ける押圧部材17aが設けられるが、常時は押圧部材17aがMICRヘッド17から退避し、小切手搬送経路15が開かれる。
【0015】
表印字ヘッド23は、小切手Cの表面に、支払い先、日付、金額等の表書き事項を印字するためのもので、この表書き事項は、図3に示されるように、小切手Cの表面中央部に確保された表書き領域28に印字される。表印字ヘッド23は、キャリッジに支承され、小切手Cの幅方向に移動しながらドットマトリックス印字を行う。本実施形態においては、表印字ヘッド23の印字方式として、インクリボン上のインクを小切手Cに転写するドットインパクト方式を採用しており、小切手Cの搬送方向に沿って並ぶ複数のドット印字要素を備える。尚、表印字ヘッド23の印字方式は、ドットインパクト方式に限定されるものではなく、インクジェット方式等の他の方式を採用してもよい。
【0016】
表印字ヘッド23は、表書き事項を印字する際に、所定形状のマークMを表書き事項と共に小切手Cの表面に印字する。マークMの印字位置は、図3に示されるように、小切手Cの表面における右上の隅部であり、該隅部に予め印字される小切手シリアル番号29の下側近傍に設定される。また、マークMの形状は、表印字ヘッド23の全てのドット印字要素を使用して印字される形状であって、例えば記号”■”が使用される。
【0017】
裏印字ヘッド21は、小切手Cの裏面に買い物客の認証番号、日付、使用金額等の店側として必要な裏書き事項を印字するためのもので、この裏書き事項は、図3に示されるように、小切手Cの裏面に確保された裏書き領域30に印字される。本実施形態においては、裏印字ヘッド21の印字方式として、インクリボン上のインクを小切手Cに転写するドットインパクト方式を採用している。
【0018】
スキャナ25は、印字された小切手Cの表面をスキャンするためのもので、スキャンされた画像データは、圧縮処理された後、ホストコンピュータに保存され、電子決済に使用される。本実施形態においては、スキャナ25として、密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)を採用しており、その読み取り面25aに小切手Cを密着させた状態でスキャン動作が行われる。
【0019】
スキャナ送りローラ26は、スキャン動作時に小切手Cを搬送するためのもので、スキャナ25の読み取り面25aに小切手Cを押し付けつつ、該小切手Cを小切手排出口13側に搬送する。さらに、スキャナ送りローラ26は、スキャナ25に対して進退自在に構成されると共に、例えばソレノイド等のアクチュエータ駆動に応じた進退動作によって小切手搬送経路15を開閉する。
【0020】
更に、小切手処理装置10は、その後部にロール紙Pを収納する収納部を備える。ロール紙Pは、収納部内で回転自在に保持され、その一端側がロール紙搬送経路31を通って前記レシート排出口14から引き出される。ロール紙搬送経路31上には、レシート用印字ヘッド32と、該レシート用印字ヘッド32の対向位置でロール紙Pを搬送するプラテンローラ33と、その下流側でロール紙Pを切断するカッター機構34とが配置される。レシート用印字ヘッド32で印字したロール紙Pがレシート排出口14から排出されると、カッター機構34がロール紙Pを切断するように動作され、ロール紙Pの印字部分が単票状のレシートRとして利用者に提供される。
【0021】
本実施形態においては、レシート用印字ヘッド32の印字方式として、サーマル方式を採用しており、ロール紙Pの幅方向に沿って並ぶ複数のドット印字要素を備える。各ドット印字要素は、感熱紙であるロール紙Pが1又は複数ドット分搬送される毎に1又は複数ドットラインの印字を行うことにより、ドットマトリクス印字を実現する。尚、レシート用印字ヘッド32の印字方式は、サーマル方式に限定されるものではなく、インクジェット方式等のスキャン画像の濃淡を適切に表現可能な他の方式を採用してもよい。
【0022】
図4は、レシートを示す図である。この図に示されるように、レシートRには、上側から順に、店舗名35、取引日時36および取引内容37(商品名、単価、合計金額等)が印字されるが、その取引の支払いが小切手C(電子決済)で行われた場合は、更に、取引内容37の下側に、小切手Cのスキャン画像データ38が所定の倍率で印字される。ここで印字されるスキャン画像データ38は、スキャナ25がスキャンした小切手Cのスキャン画像のうち、右上の隅部を切り取ったものであり、既印字部である小切手シリアル番号29と、表印字ヘッド23で印字されたマークMとが含まれる。
【0023】
図5は、制御部の入出力を示すブロック図である。この図に示されるように、小切手処理装置10は、CPU、ROM、RAM等で構成される制御部39を備える。制御部39には、前述した用紙後端検出器16、MICRヘッド17、用紙先端検出器19、裏印字ヘッド21、表印字ヘッド23、用紙排出検出器24、スキャナ25、レシート用印字ヘッド32およびカッター機構34に加え、第1送りローラ対18および第2送りローラ対22を搬送動作させる小切手搬送モータ40、スキャナ送りローラ26を搬送動作させるスキャナ送り用モータ41、プラテンローラ33を搬送動作させるロール紙搬送モータ42、第1送りローラ対18を開閉動作させる第1送りローラ対用開閉アクチュエータ43、第2送りローラ対22を開閉動作させる第2送りローラ対用開閉アクチュエータ44、スキャナ送りローラ26を開閉動作させるスキャナ送りローラ用開閉アクチュエータ45、用紙位置決め部材20を開閉動作させる用紙位置決め部材用開閉アクチュエータ46等が接続される。以下、制御部39において実行される小切手印字制御およびレシート印字制御の制御手順をフローチャートに沿って説明する。
【0024】
図6は、小切手印字制御を示すフローチャートである。この図に示されるように、小切手印字制御においては、まず、小切手Cの挿入待ちを行う(S601)。このとき第1および第2送りローラ対18、22は開状態を維持し、用紙位置決め部材20およびスキャナ送りローラ26は閉状態を維持する。小切手挿入口12から小切手Cが挿入されると、用紙後端検出器16および用紙先端検出器19の検出信号に基づいて小切手Cの挿入が判断される。小切手Cの挿入を判断すると、第1送りローラ対18を閉状態(S602)、スキャナ送りローラ26を開状態(S603)、用紙位置決め部材20を開状態(S604)とした後、小切手搬送モータ40を排出口方向に駆動(S605)させながら、MICRヘッド17による磁気インク文字の読み取り(S606)を行う。MICR読み取り終了後は、小切手搬送モータ40の駆動を停止(S607)すると共に、第2送りローラ対22を閉状態とする(S608)。MICRヘッド17の読み取りデータは、ホストコンピュータに送信され、小切手Cの有効・無効が判定される。ホストコンピュータから判定結果を受信すると、判定結果が有効であるか否かを判断し(S609)、ここで小切手Cが無効である場合は、無効小切手排出処理(S610)を実行して小切手印字制御を終了する。一方、小切手Cが有効である場合は、小切手搬送モータ40を排出口方向に駆動(S611)しながら、裏印字位置設定(S612)を行う。裏印字位置設定および後述の各位置設定は、所定の検出器16、19、24による検出位置を基準とし、該基準位置からの搬送ステップ数に基づいて行われる(搬送停止を含む)。裏印字位置設定が終了すると、小切手搬送モータ40を挿入口方向に駆動(S613)しながら、裏印字ヘッド21による裏印字処理(S614)を実行する。裏印字処理が終了すると、続いて表印字位置設定(S615)を行い、その後、小切手搬送モータ40を排出口方向に駆動(S616)しながら、表印字ヘッド23による表印字処理(S617)を実行する。このとき、小切手Cの表面に、表書き事項と共にマークMが印字される。表印字処理が終了すると、小切手搬送モータ40を挿入口方向に駆動(S618)しながら、スキャン開始位置設定(S619)を行い、その後、スキャナ送りローラ26を閉状態(S620)とし、第1および第2送りローラ対18、22を開状態(S621)とする。次に、スキャナ送り用モータ41を排出口方向に駆動(S622)しながら、スキャン処理(S623)を実行する。スキャン処理終了後は、小切手Cの排出判断(S624)を行い、排出を判断した時点でスキャナ送り用モータ41の駆動を停止(S625)すると共に、用紙位置決め部材20を閉状態(S626)にして小切手印字制御を終了する。
【0025】
図7は、レシート印字制御を示すフローチャートである。この図に示されるように、レシート印字制御においては、レシート搬送モータ42を排出口方向に駆動させながら、店舗名印字処理(S701)と、取引日時印字処理(S702)と、取引内容印字処理(S703)と、スキャン画像データ印字処理(S704)とを実行する。スキャン画像データ印字処理では、スキャナ25がスキャンした小切手Cのスキャン画像のうち、既印字部である小切手シリアル番号29と、表印字ヘッド23で印字されたマークMとを含む部分がロール紙Pに印字される。その後、カッター機構34によりロール紙Pの印字部分(レシートR)を切断(S705)してレシート印字制御を終了する。尚、固定データである店舗名は、前回レシート発行時に予め印字しておくようにしてもよい。
【0026】
以上の如く本実施形態によれば、小切手処理装置10は、小切手Cに所定の記載事項を印字する表印字ヘッド23と、印字後の小切手Cをスキャンするスキャナ25と、小切手Cによる取引内容をレシートRに印字するレシート用印字ヘッド32と、記載事項と共に所定のマークMを小切手Cに印字する手段(小切手印字制御)と、スキャン画像のうちマークMを含む部分を、取引内容と共にレシートRに印字する手段(レシート印字制御)とを備えて構成される。従って、オペレータは、レシートRを顧客に渡す前に、レシートRに印字されたスキャン画像(マークM)を確認し、これが不適切である場合には、小切手Cの電子決済を中止して小切手Cの現物処理に切り換えたり、表印字ヘッド23のインクリボンを交換してから再処理する等の対処が可能になる。その結果、小切手Cのスキャン画像データに基づいて電子決済を行うものでありながら、不適切な画像データに起因する決済トラブルを防止することができる。
【0027】
また、スキャン画像のうち、小切手Cの既印字部(例えば小切手シリアル番号29)およびマークMを含む部分をレシートRに印字するため、レシートRに印字されたマークMの画像に基づいて表印字ヘッド23の印字品質(インクリボン濃度、印字ヘッドのドット抜け等)を確認することができる許りでなく、レシートRに印字された既印字部分の画像に基づいてスキャナ25の読み取り品質(故障等)を確認することができる。
【0028】
また、マークMは、表印字ヘッド23の全てのドット印字要素を使用して印字される形状(例えば”■”)であるため、表印字ヘッド23のドット抜けを容易にチェックすることができる。
【0029】
また、マークMの印字位置は、小切手Cの既印字部である小切手シリアル番号29の近傍であるため、小切手シリアル番号29をレシートRに印字することができ、しかも、小切手Cにおける小切手シリアル番号29の位置は、小切手Cの隅部であるため、記載事項とマークMとが重なる不都合も回避することができる。
【0030】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。
【0031】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、小切手のスキャン画像データに基づいて電子決済を行うにあたり、前記画像データの品質をその場で確認することを可能にし、不適切な画像データに起因する決済トラブルを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小切手処理装置の斜視図である。
【図2】小切手処理装置の内部構造を示す側断面図である。
【図3】小切手(パーソナルチェック)の表面を示す図である。
【図4】レシートを示す図である。
【図5】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図6】小切手印字制御を示すフローチャートである。
【図7】レシート印字制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
C 小切手
M マーク
P ロール紙
R レシート
10 小切手処理装置
12 小切手挿入口
13 小切手排出口
14 レシート排出口
21 裏印字ヘッド
23 表印字ヘッド
25 スキャナ
29 小切手シリアル番号
32 レシート用印字ヘッド
38 スキャン画像データ
39 制御部
Claims (6)
- 小切手に所定の記載事項を印字するもので、インクリボンを用いるものであり、当該インクリボンの濃度低下を伴うドットインパクト方式の小切手用印字ヘッドと、
電子決済をするため、印字後の前記小切手をスキャンし、前記小切手用印字ヘッドによる印字前に前記小切手に予め印刷されている前記小切手のシリアル番号を含む既印字部と、前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記記載事項を含むスキャン画像を取得するスキャナと、
前記小切手に予め印刷されている磁気インク文字を読み取るMICRヘッドと、
前記小切手による取引内容をレシートに印字するもので、前記スキャン画像の濃淡の表現が可能なサーマル方式またはインクジェット方式のレシート用印字ヘッドと、
前記小切手用印字ヘッドにより、前記記載事項と共に所定のマークを前記小切手に印字するマーク印字手段と、
前記レシート用印字ヘッドにより、前記スキャン画像のうち前記既印字部である前記小切手のシリアル番号と前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記マークを含む部分を、前記取引内容と共に前記レシートに印字するスキャン画像印字手段と、
を備え、
前記MICRヘッドと前記小切手用印字ヘッド、前記スキャナは、前記小切手の搬送路に配置されることを特徴とする小切手処理装置。 - 前記スキャン画像印字手段は、前記スキャン画像のうち前記小切手の既印字部および前記マークを含む部分を前記レシートに印字することを特徴とする請求項1に記載の小切手処理装置。
- 前記マークは、前記小切手用印字ヘッドの全てのドット印字要素を使用して印字される形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の小切手処理装置。
- 前記マークの印字位置は、前記小切手の既印字部の近傍であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の小切手処理装置。
- 前記マークの印字位置は、前記小切手の既印字部であるシリアル番号の近傍であることを特徴とする請求項4に記載の小切手処理装置。
- MICRヘッドによって、小切手に予め印刷されている磁気インク文字を読み取る工程と、
インクリボンを用いるものであり、当該インクリボンの濃度低下を伴うドットインパクト方式の小切手用印字ヘッドによって、前記小切手に所定の記載事項を印字する際、前記記載事項と共に所定のマークを前記小切手に印字する工程と、
電子決済をするため、スキャナによって、印字後の前記小切手をスキャンし、前記小切手用印字ヘッドによる印字前に前記小切手に予め印刷されている前記小切手のシリアル番号を含む既印字部と、前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記記載事項、前記マークを含むスキャン画像を取得する工程と、
前記スキャン画像の濃淡の表現が可能なサーマル方式またはインクジェット方式のレシート用印字ヘッドによって、前記小切手による取引内容をレシートに印字する際、前記スキャン画像のうち前記既印字部である前記小切手のシリアル番号と前記小切手用印字ヘッドにより印字した前記マークを含む部分を前記取引内容と共に前記レシートに印字する工程と、
を備え、
前記磁気インク文字を読み取る工程と、前記前記小切手に印字する工程と、前記スキャン画像を取得する工程は、前記小切手を搬送路上で搬送して行うことを特徴とする小切手処理方法。
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