JP4733950B2 - 鋼板の線状加熱変形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、造船分野などにおいて、複数の曲率面を有する鋼板を溶接して流線形状の溶接構造体を製造する際に適用される鋼板の加熱変形方法に関し、特にガスバーナーにより鋼板の表面または裏面を線状に加熱後、水冷して鋼板を変形加工する際の作業効率を向上させる鋼板の線状熱変形方法に関するものである。
造船分野における船殻などの船舶構造体は、航海中の水流抵抗を少なくするために外面が連続したなめらかな曲率面とする必要があり、予め鋼板を所定形状に曲げ加工した後、鋼板の端面同士を溶接して連続したなめらかな曲率面を有する溶接構造体とする。
この鋼板の曲げ加工は、船舶構造体の部位によって複雑かつ微妙な曲率に加工する必要があるため、単純かつ画一的なプレス加工などでは対処できず、通常は線状加熱変形による曲げ加工が行われている。この線状加熱変形は、ガスバーナー等を用いて鋼板を線状に局所加熱し、加熱部分が熱膨張しその周囲からの拘束により塑性変形させ、通常は作業効率を高めるために加熱直後に水冷を行う方法である。
実際の船舶構造体の製造では、なめらかな曲率面を得るために鋼板面の複数箇所を線状加熱変形させ、かつ一箇所の線状加熱変形には複数回の線状加熱、水冷を繰り返し行い、また、これらは全て熟練者の勘や技能により行うため、1つの鋼板を所定形状に曲げ加工させるために5日以上の時間を要する場合がある。このため、造船コスト低減および製造日数の短縮の点から、鋼板の線状加熱変形による曲げ加工における作業効率の向上および自動化が従来から検討されている。
近年、鋼板の線状加熱変形による曲げ加工の作業効率向上、さらには自動化を狙って、有限要素法(FEM)による数値解析を用いて鋼板を線状加熱変形させる際の熱変形を予測し、目的とする形状に変形するための加熱条件を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかし、有限要素法(FEM)の数値解析による推定式の精度が充分でないため、これに基づき設定された加熱条件では目的形状とならないことがあり、作業環境や加熱条件の変更に合わせてその都度推定式を修正しなければならず、未だに自動化は実現されていない。
また、鋼板の成分組成及び組織に依存する機械的特性と線状加熱変形との関係について詳しくは解明されておらず、同じ加熱条件で線状加熱変形する場合であっても鋼板によっては、目的形状に対して実際の変形形状が大きくばらつくことがある。
このような従来技術の現状から、鋼板の線状加熱変形による曲げ加工の加熱変形を安定して制御し、さらに作業効率を向上させる方法が望まれている。
特開平09−285823号公報 特開平09−323129号公報
これら従来技術の問題点に鑑み、本発明は、主として複雑かつ微妙な曲率面を有する船舶用溶接構造体を製造する場合に適用され、同一加熱条件でも加熱変形形態に応じて大きな熱変形量が得られる特性を有する鋼板を選定し、従来に比べて高い作業能率で鋼板を目標形状に曲げ加工できる加熱変形方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上の観点から、これまでまったく試みられていなかった、鋼板の特性に着目し、その熱変形特性を鋭意研究してきた。そして、熱加工にあう鋼材の特性を規定することにより、これまでにない高能率な熱加工方法を見出すにいたった。本発明は、このような研究によってなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
) ガスバーナーにより鋼板の表面または裏面を線状に加熱し、水冷して鋼板を曲げ変形させる加熱変形方法において、質量%で、C:0.05〜0.18%、Si:0.05〜0.6%、Mn:0.5〜2.0%を含有し、P:0.03%以下、S:0.03%以下に制限し、残部が鉄および不可避不純物から成り、フェライトパーライト相を面積率で30〜70%含有するフェライトパーライト相とベイナイト相の混合組織を有し、室温における降伏強度が引張強度の80%以下である鋼板を用いて、該鋼板面を鋼板の何れか一辺に対して略垂直な方向に前記ガスバーナーで線状加熱し、線状加熱方向およびその垂直方向に線状加熱領域と非加熱領域を形成し、かつ鋼板中央部に非加熱領域を形成した後、線状加熱領域における厚み方向の横収縮量が均一になる横変形をさせることを特徴とする鋼板の線状加熱変形方法。
(2) 前記横変形させる鋼板が、質量%で、さらに、Ni:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜0.5%、Cr:0.05〜0.5%を1種または2種以上含有することを特徴とする前記(1)に記載の鋼板の線状加熱変形方法。
本発明によれば、主として複雑かつ微妙な曲率面を有する船舶用溶接構造体を製造する場合に適用され、これまで多くの加熱・冷却作業工程を繰り返し行う必要があった加熱変形における作業工程を少なくし、従来に比べて作業効率を飛躍的に向上することができるため、本発明による造船分野など産業上の貢献は非常に多大である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
一般に船舶用溶接構造体の製造において主として用いられる鋼板の線状加熱変形による曲げ加工は、概略以下のように行われる。
つまり、通常ガスバーナー等の加熱源を用いて鋼板の表面または裏面の所定位置を900℃以上の温度まで線状に局所加熱し、加熱部分が熱膨張し、その周囲(非加熱部分)からの拘束により塑性変形させる。この際、通常作業効率を高めるために加熱による塑性変形後、水冷が行われる。この際、鋼板の線状加熱部分の塑性変形、つまり、塑性ひずみの発生は、加熱温度域での鋼板の降伏強度に依存する。例えば、高温での降伏強度が高い鋼板の場合は同じ加熱条件でも塑性ひずみ発生がし難くなり、鋼板は変形しにくくなる。また、加熱源の強度や移動速度、複数箇所を線状加熱する際には加熱部同士の間隔などの加熱条件により、鋼板の加熱変形形態が異なるため、変形の形状が変わる。実際の船舶溶接構造体を製造する際には、1つの鋼板の複数箇所について線状加熱、水冷を繰り返し行い、それぞれ所定量曲げ変形させてなめらかな曲率面を有する目的形状の曲げ加工を達成できる。
一般に鋼板が加熱変形する際の変形形態は、面外変形と面内変形の大きく2種類に分類され、これらの内、線状加熱による曲げ加工は主として面外変形を利用する。
面外変形の代表例は図1−(B)に示される角変形であり、鋼板の板厚方向で何れか一方の鋼板面側の横収縮量が他方の鋼板面側に比べて大きくなる、つまり、表裏面側の横収縮量の差が相対的に大きくなる場合に生じ、鋼板は相対的に横収縮量の大きい鋼板面側(この場合は鋼板表面側)に屈曲する。ここで、横収縮量とは、線状加熱方向に対して垂直な方向(横方向)の収縮を意味する。
一方、面内変形の代表例として、図1−(A)に示される横変形が知られている。横変形は、角変形の場合とは対象的に、鋼板の板厚方向の表裏面側での横収縮量の差が小さい場合、つまり、鋼板の板厚方向での横収縮量がほぼ均一な場合に生じる。この際、鋼板の線状加熱方向の全長を線状加熱し、加熱領域を形成する場合は、図1−(A)に示されるように、加熱領域において横変形が生じ、鋼板の線状加熱方向に対し垂直な方向(横方向)の長さが短くなる面内変形が生じる。
但し、この横変形を利用して、面外変形させることも可能であり、実際の鋼板の線状加熱変形による曲げ加工において用いられている。例えば、図2は、長方形の鋼板の辺1および辺2に対して略垂直な方向に線状加熱し、線状加熱方向の中央部(非加熱領域)を除く辺1および辺2の両側に線状加熱領域3(図中のハッチング部分)を形成し、かつ辺1および辺2の両側に複数の線状加熱領域3を間隔的に形成した実施形態を示す。この場合は、鋼板の辺1および辺2の両側に形成された線状加熱領域3において横変形が生じ、中央部(非加熱領域)に対して鋼板の辺1および辺2の両側(線状加熱領域3)の横方向(線状加熱方向に対して垂直な方向)の長さが相対的に短くなることで面外変形は発生する。
図3の実施形態では、線状加熱方向の中央部に非加熱領域を形成し、鋼板の辺1および辺2の両側に複数の線状加熱領域3を間隔的に形成する例を示すが、線状加熱方向に形成する非加熱領域および線状加熱領域3の位置、横方向(線状加熱方向に対して垂直な方向)に形成する線状加熱領域3の個数および間隔有無などの条件は、目的とする曲げ形状に応じて適宜設定すれば良い。
このように横変形の利用により鋼板の面外変形は可能であり、図2に示す例では、方向4から鋼板形状を観察すると、図3に示すような形状になり、角変形に類似した形状に見える。しかし、図2に示すように鋼板の横変形の利用による面外変形は、非加熱領域である鋼板中央部に比べて加熱領域である辺1および辺2の付近の長さが横変形により短くなる。これに対して鋼板の角変形の利用による面外変形は、例えば、図4示すように鋼板中央部に線状加熱領域3’を配置し、図5に示すように表裏面で大きさが異なる横収縮を生じさせ、方向4’から観察すると横収縮が相対的に小さい側に鋼板を曲げ変形させる。このため、図4において、鋼板中央部に対して辺1’および辺2’の付近の長さはほとんど変化しない。このように鋼板の横変形の利用による面外変形は、鋼板の角変形の利用による面外変形とは、厳密には変形により得られる形状が異なるものである。
なお、上記の説明において横変形とは、線状加熱方向に対して垂直な方向での面内変形を意味する。実際の鋼板の線状加熱では、横変形の他に、線状加熱方向での面内変形を意味する縦変形も存在する。しかし、縦変形は、横変形に比べて面内変形量が非常に小さいため、鋼板を目的形状に曲げ加工するには、線状加熱変形において角変形と横変形を考慮すればよい。
従来、上述した鋼板の線状加熱変形の自動化を目的に、加熱源の強度や移動速度、加熱部の間隔などの加熱条件や鋼板変形特性などから変形量を予測し、目的形状に曲げ加工するために必要な加熱条件を決定する方法が試みられている。しかし、予測モデルの精度が十分でないため、現状の鋼板線状加熱変形による曲げ加工のほとんどは、熟練者の勘や技能により行なわれている。また、1つの鋼板を線状加熱変形によりなめらかな曲率形状に曲げ加工させるためには複雑なもので5日以上の時間を要するため、作業効率の向上が望まれている。
本発明者らは、上記現状を踏まえ、従来、線状加熱変形を制御するうえで十分な検討がなされていなかった加熱変形形態(角変形または横変形)に及ぼす鋼板特性の影響に着目し、鋼板特性をもとに線状加熱変形時の作業効率向上を図る方法について鋭意検討した。
その結果、以下に示すように、横変形の加熱変形形態に応じて鋼板特性を最適化することが鋼板の線状加熱変形における作業効率向上のために有効であることを知見した。
引張強度(TS)に対する降伏強度(YP)の比(YP/TS)、つまり降伏比(YR)が80%以下の鋼板では、線状加熱時に同じ加熱条件でも直接加熱面側に比べて温度が低くなる非加熱面側の塑性ひずみ発生量を十分に増加し、線状加熱領域の厚み方向において板厚方向の表裏面側での横収縮量を均一に増加させ、主として鋼板の横変形を効率的に発生させることができる。また、この鋼板を用いて、図2に示すように、鋼板の何れか一辺に対して略垂直な方向にガスバーナーで線状加熱し、線状加熱方向およびその垂直方向に線状加熱領域(図2の場合は鋼板の両端部側に複数箇所形成)と非加熱領域(図2の場合は鋼板の中央部に形成)を形成した後、線状加熱領域での横変形の発生を促進させることで鋼板の曲げ変形量を増加できる。したがって、前記降伏比(YR)が80%以下の鋼板を適用することにより、線状加熱時の加熱条件を変更することなく、図1−(A)に示されるような鋼板の横変形を主体とした線状加熱変形における変形量を増加させ、図2に示すような曲げ変形の作業効率を向上することが可能となる。
本発明は、以上の知見および技術思想を基になされたものである。
本発明はガスバーナーにより鋼板の表面または裏面を線状に加熱し、水冷して鋼板の横変形を利用した線状加熱変形方法を前提とし、角変形させる鋼板、または、横変形させる鋼板を機械的特性から最適化することを特徴とするものである。
以下に、本発明の特徴とする横変形させる鋼板の限定理由、さらに、好ましい鋼板の組織および成分組成について説明する。
(横変形させる鋼板の機械的特性)
本発明は、線状加熱変形方法において横変形させる鋼板として引張強度(TS)に対する降伏強度(YP)の比(YP/TS)、つまり降伏比(YR)が80%以下である鋼板を用いることを特徴とする。
鋼板の線状加熱、冷却により、図1−(A)に示されるような鋼板の横変形を主体とした線状加熱変形を発生させるためには、線状加熱領域における板厚方向の表裏面側での横収縮量を均一に増加させることが必要になる。このための手段として、加熱や冷却条件を制御して、鋼板表裏面の横収縮量を大きくすることは可能であるが、作業方法を複雑化し、作業効率を低下させることとなり好ましくない。
本発明では、鋼板の線状加熱、冷却において加熱や冷却条件を変えずに横変形を主体とした線状加熱変形による横変形を利用した曲げ変形を発生させるために、引張強度(TS)に対する降伏強度(YP)の比(YP/TS)、つまり降伏比(YR)が80%以下である鋼板を適用することにより、高温での降伏強度が低下するため、直接加熱面側に比べて温度が低くなる非加熱面側の塑性ひずみ発生量を十分に増加し、線状加熱領域における板厚方向の横収縮量を均一に増加することが可能となる。また、上記降伏比(YR)の上限規定により、溶接構造用鋼材として要求される室温での引張強度レベルを維持しつつ、室温での降伏強度の低減により高温での降伏強度を低く押さえることが可能となる。上記降伏比(YR)が80%を超える鋼板では、加熱温度が加熱面側に比べて相対的に低くなる非加熱面側において発生する横収縮は小さくなり、線状加熱領域における横変形を均一に増加することは困難となる。そのため、鋼板の横変形を主体とした線状加熱変形おける変形量を増加させ、横変形を利用した曲げ変形の作業効率を向上する効果が十分に得られない。
したがって、本発明では、加熱や冷却条件を変えずに横変形を主体とした線状加熱変形における変形量を増加させ、工業的に曲げ変形の作業効率を十分に向上させるために、引張強度(TS)に対する降伏強度(YP)の比(YP/TS)、つまり降伏比(YR)が80%以下の鋼板に限定した。
なお、本発明では、上記降伏比(YR)の下限は特に規定する必要はないが、この鋼板を実現するための製造条件が厳しくなり、コストの増加を招くため、本発明では上記降伏比(YR)の下限を60%とするのが好ましい。
(横変形させる鋼板の組織)
本発明における横変形させる鋼板の好ましい組織としては、引張強度(TS)に対する降伏強度(YP)の比(YP/TS)、つまり降伏比(YR)が80%以下を満足し、かつ溶接構造用鋼としての引張強度および靭性を維持できる組織である。
上記降伏比(YR)が80%以下を満足し、かつ溶接構造用鋼としての引張強度を維持するためには、ミクロ組織を低強度のフェライトパーライト相と高強度のベイナイト相の混合組織とし、相対的に低強度側のフェライトパーライト相に塑性ひずみを導入させ、かつ全体の引張強度を高強度のベイナイト相で確保することが有効である。鋼板組織中のフェライトパーライト相の含有量が面積率で30%を下回る場合には、低応力で降伏する領域が小さくなり、上記降伏比(YR)を80%以下にすることが困難となるため、線状加熱、冷却時に導入される塑性ひずみ量は少なくなり、結果的に、鋼板の横変形を主体とした線状加熱変形おける変形量を増加させ、横変形を利用した曲げ変形の作業効率を向上する効果が十分に得られない。このため、鋼板組織中のフェライトパーライト相の含有量を面積率で30%以上とした。一方、フェライトパーライト相が面積率で70%を上回る場合は、引張強度を確保するためには、高強度組織としてベイナイトよりさらに高い強度のマルテンサイト相を利用せざるを得えなくなる。鋼板組織中にマルテンサイト相が増加すると母材靭性が劣化し、溶接構造用鋼として要求される靭性を確保することが困難となり好ましくないため、フェライトパーライト相の含有量の上限を面積率で70%とした。
このような理由から、本発明では、横変形させる鋼板として、上記降伏比(YR)が80%以下を満足し、かつ溶接構造用鋼としての引張強度を維持させるうえで、好ましい組織として、フェライトパーライト相を面積率で30〜70%含有する低強度のフェライトパーライト相と高強度のベイナイト相の混合組織に限定する。
(横変形させる鋼板の成分組成)
本発明における横変形させる鋼板の好ましい成分組成としては、上記鋼板の機械的特性およびフェライトパーライト相とベイナイト相の混合組織を安定して確保するために以下のように規定するのが好ましい。
以下に横変形させる鋼板の好ましい成分組成の限定理由を説明する。
なお、下記の説明において「%」は特段の説明がない限り、「質量%」を意味するものとする。
C:Cは、鋼板の引張強度を高める元素であり、その効果を十分に利用するため、C含有量の下限は0.05%とする。一方、過度にCが多くなると鋼板の溶接性を阻害するため、C含有量の上限は0.18%とする。
Si:Siは、鋼中の脱酸元素として有効な元素であり、この効果を十分にえるためにはSi含有量の下限を0.05%とする。一方、過度にSiが多くなると鋼板の溶接性を阻害するため、Si含有量の上限を0.6%とする。
Mn:Mnは鋼板の引張強度確保のため必要であり、引張強度向上効果を十分に得るために、Mn含有量の下限を0.5%とする。一方、過度にMnが多くなりすぎると鋼板の溶接性を阻害するため、Mn含有量の上限を2.0%とする。
P、S:PおよびSは、鋼中の不可避的不純物であり、これら元素が過度に含有すると鋼板および鋼板を溶接する際のHAZの靭性が劣化するため、PおよびSの含有量の上限はいずれも0.03%に制限する。
以上が横変形(収縮)させる鋼板の好ましい成分組成としての基本成分であるが、これに加えて、以下の成分を以下の理由で添加することも可能である。
Ni、Cu、Cr:Ni、Cu、および、Crは、強度靭性を向上させるために有効な元素であり、この作用を有効に活用するためにこれらの成分をそれぞれ以下の含有量で1種または2種以上含有することができる。
Niは、鋼板の強度および靭性をともに向上し、またCuを含有する鋼板では圧延時のCu割れを防止するために有効な元素である。これらの作用効果を十分に得るためNi含有量の下限を0.1%とした。一方、2.0%を超えてNiを過剰添加してもその効果は飽和し、Ni元素は高価であるため、Ni含有量の上限を2.0%とした。
Cuは、単体で析出し強度を向上させる元素であり、Cuの析出により十分に鋼板強度を向上させるためには、Cu含有量の下限を0.1%とする必要がある。一方、Cu含有量が0.5%を超えるとやわらかいフェライトパーライトの強度を不必要に向上させ、鋼板の横変形(収縮)を主体とした線状加熱変形おける変形量を増加させる効果が低減する。また、Cuの増加により溶接部靱性が劣化するため好ましくない。これらの理由でCu含有量の上限を0.5%とした。
Crは、鋼板の強度を上昇させる効果があり、十分に鋼板強度を向上させるためには、
Cr含有量の下限を0.05%とする必要がある。一方、0.5%をこえてCrを添加すると鋼板が析出硬化し、やわらかいフェライトパーライトの強度を不必要に向上させ、鋼板の横変形(収縮)を主体とした線状加熱変形おける変形量を増加させる効果が低減する。また、Crの増加により溶接部靱性が劣化するため好ましくない。これらの理由でCr含有量の上限を0.5%とした。
横変形させる鋼板の機械的特性およびこの鋼板の好ましい組織および成分組成の限定理由は上述のとおりである。
本発明において横変形させる鋼板の製造方法は本発明の目的を達成するために特に限定する必要はなく、例えば、以下のような方法で上記機械的特性および組織の鋼板を容易に製造することが可能である。
つまり、上述した成分組成を含有する鋼片をAc3〜1350℃の温度に加熱後、25%以上の圧下率でAr3℃〜900℃のオーステナイト再結晶温度域で圧延を終了し、その後、Ar3℃以上の温度から5〜20℃/sの冷却速度で400〜600℃の温度域まで冷却することにより、面積率で30〜70%のフェライトパーライト相を含有するフェライトパーライト相とベイナイト相の混合組織の鋼板を製造できる。なお、これらの圧延条件及び冷却条件は以下の理由から設定するものであるが、本発明の目的を達成するためにこれらに限定するものではない。
鋼片の加熱温度は、鋼材組織をオーステナイト単体組織とする温度領域、つまりAc3変態温度以上とし、かつ加熱温度の上限はエネルギーの過度な浪費を抑制し、加熱効果の飽和を考慮して1350℃以下とすることが望ましい。
圧延終了温度は、Ar3℃以上のオーステナイト再結晶域で圧延し、オーステナイト単相組織の結晶粒を微細化し、かつ適度な焼入れ性をえるために900℃以下とすることが望ましい。また、この際の圧下率は、オーステナイト結晶粒の微細化効果が顕著になるように25%以上とするのが好ましい。
圧延終了後の冷却は、Ar3℃以上のオーステナイト単相温度域から冷却開始し、ベイナイト相を適度に生成させために冷却速度を5℃/s以上とし、かつ、フェライトパーライト相を確保するために冷却速度を20℃/s以下とするのが好ましい。また、冷却停止温度は、島状サイトの生成による靭性低下を抑制するため400℃以上とし、かつフェライトパーライト相の増加による強度低下を抑制するために600℃以下とするのがのぞましい。
以上の他の方法としては、熱延鋼板をオーステナイトとフェライトの2相域に再加熱し、その後空冷する方法、または、熱間圧延後にオーステナイトとフェライトの2相域まで空冷しその後水冷する方法などがある。これら方法は、熱延鋼板を一度オーステナイトとフェライトの2相域状態にし、その後の冷却過程でオーステナイト相をベイナイト相に変態しフェライト相とベイナイト相の混合組織の鋼板と得るものである。
以下の実施例を基に本発明法により加熱や冷却条件を変えずに横変形を主体とした線状加熱変形における変形量を増加させことにより、横変形を利用した曲げ変形の作業効率向上の効果について説明する。
表1に、鋼片成分を示す。この成分系の鋼片を表2に示す製造条件にて鋼板を製造した。表3には、鋼片と製造条件の組み合わせと鋼板の特性を示した。鋼板特性は、YP、TS、YR、フェライトパーライト組織率およびvTrsである。
本発明は、所定の鋼板を用いてバーナー加熱とその後の水冷をして鋼板を効率よく横変形する方法を提供するものであり、単に鋼板そのものを提供する技術ではない。そのため、表3の鋼板だけでは本発明の範囲内であるかどうかの判断はできないが、参考のため、表3の備考の欄に本発明の範囲内の鋼板であるかどうかがわかるようにした。
図6は加熱冷却方法と横変形量Wを示す概念図である。図6では、加熱領域8’を、鋼板の辺から辺まで連続的に実施した。これは、横変形量Wの比較を容易にするためである。鋼板に曲がり変形を与える場合は、加熱領域を途中で中断すれば言いが、それに対する実施結果は後ほど述べる。表4は、表3にある鋼板を用いて、ガスバーナー加熱6’および水冷7’をする熱加工を施し、そのときに生じた横変形測定結果(W)を示したものである。ガスバーナー加熱は、3回加熱し、その後横変形量W:10を測定した。表4では、No21〜30は、加熱速度15cm/分、バーナー加熱位置および水冷位置の距離が10cmの場合の実施例である。No21〜24、27、30は、本発明例であり、横変形Wは、0.86〜1.14mmと大きいが、比較例であるNo28、29は、Wは0.53,0.58mmと小さい。また、No25は、Wが1mmを上回る場合の比較例である。No25で用いられている鋼材は表3のS25であり、YRが80%を上回る場合で本発明例と同等のWを得ているため、TSが425MPaと、S21〜S24より低く、本発明例の鋼材を用いたほうが強度確保してかつ横変形が大きいことがわかる。No26は、Wが1.89mm最も大きくなった例であるが、本発明における請求項3の成分範囲外の例である。そのため、No26の鋼材S26の強度が本発明例のS21〜S24のそれより低い。この強度で構造物の必要強度が確保できる場合は、この鋼材を用いることが望ましいが、そうでない場合は、請求項3以下の範囲内にするほうが望ましい。これらの選択は、当業者が、状況により判断することができる。
実施例No31〜35は、バーナー速度を20cm/分にした場合の結果である。本発明例は、No31、32であり、横変形は0.98mm、0.92mmであるのに対して、比較例であるNo33,34は、0.51mm、0.54mmと小さかった。また、No33は、横変形が最も大きかった例であるが、鋼板強度が低く、構造物としての強度確保上問題がある。
以上は、加熱回数を3回と固定し、かつ線状加熱を鋼板の一方の辺から反対側の辺まで実施した例である。この横変形Wを用いて鋼板に曲がり変形を与えるためには、線状加熱を途中で中断するようにすればよい。そこで、図7−(A)のように、向かい合っている二つの辺から、ほぼ垂直に内側に向かって加熱領域11を設定し、鋼板の曲がり変形HW12を測定した。図7−(B)は、HW12を説明した概念図である。また、鋼板および加熱速度、バーナー水冷距離の組み合わせは先に示した表4と同じであり、HWが15mm以上になるまで各加熱領域11を線状加熱し、その回数を測定した。
表4に、その回数測定結果を示している。本発明例の場合は、全て4回以下の加熱回数でHWを15mm以上にすることができる。一方、比較例No28、29、34、35では、6回以上の加熱回数が必要であった。比較例で加熱回数が低いNo25、33は、鋼板強度が低い場合のものである。
実施例No36,37は水冷を実施しない場合であるが、横変形Wは鋼板S21、S29で大きな差はなかった。また、水冷していないため、冷却終了まで長い時間が必要で、高能率とはいえない。さらに、曲がり変形HWが15mm以上にするためには、線状加熱回数を8回以上する必要があり、この意味からも高能率とはいえない。
Figure 0004733950
Figure 0004733950
Figure 0004733950
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横変形が大きい場合(A)と角変形が大きい場合(B)の加熱変形を説明する概念図である。 中央部分と辺の長さの差が形成する角変形を説明する概念図である。 鋼板の形状を説明する概念図である。 表裏面の横収縮の差が形成する角変形を示す概念図である。 表裏面の横収縮の差が角変形を形成する機構を説明する概念図である。 加熱冷却方法と横変形量(W)を説明する概念図である。 加熱方法と鋼板の曲がり変形(HW)を説明する概念図である。
1、1’、2、2’ :線状加熱される長方形鋼板における辺
3、3’、8、8’、11:線状加熱領域
4、4’ :鋼板形状観察方向
5、5’ :変形方向
6、6’ :ガスバーナー
7、7’ :冷却水
9 :はねあがり量、h
10 :横変形量、W
12 :曲がり変形量、HW

Claims (2)

  1. ガスバーナーにより鋼板の表面または裏面を線状に加熱し、水冷して鋼板を曲げ変形させる加熱変形方法において、質量%で、C:0.05〜0.18%、Si:0.05〜0.6%、Mn:0.5〜2.0%を含有し、P:0.03%以下、S:0.03%以下に制限し、残部が鉄および不可避不純物から成り、フェライトパーライト相を面積率で30〜70%含有するフェライトパーライト相とベイナイト相の混合組織を有し、室温における降伏強度が引張強度の80%以下である鋼板を用いて、該鋼板面を鋼板の何れか一辺に対して略垂直な方向に前記ガスバーナーで線状加熱し、線状加熱方向およびその垂直方向に線状加熱領域と非加熱領域を形成し、かつ鋼板中央部に非加熱領域を形成した後、線状加熱領域における厚み方向の横収縮量が均一になる横変形をさせることを特徴とする鋼板の線状加熱変形方法。
  2. 前記横変形させる鋼板が、質量%で、さらに、Ni:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜0.5%、Cr:0.05〜0.5%を1種または2種以上含有することを特徴とする請求項に記載の鋼板の線状加熱変形方法。
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