JP4731984B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウエハ等の半導体基材やポリイミド等の樹脂基材の上に誘導素子を備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
近年、コスト削減やチップ部品の低減を目的に、インダクタ等の誘導素子を半導体基板に集積化する傾向がある。
シリコン基板表面にスパイラルインダクタを形成する場合、このインダクタによって作り出される電磁エネルギーの一部は、配線と下側の基板との間の寄生キャパシタンスによってシリコン基板やインダクタを形成する配線において失われる(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
上記文献において、電磁エネルギーが失われる原因のひとつは、基板とスパイラルインダクタとの距離が近いことである。そこで、ウエハレベルCSP(chip scale package)の銅めっき再配線プロセスと、厚膜樹脂を絶縁層として利用することで、インダクタと基板間の距離を大きくとり、かつ配線抵抗を小さくすることにより、高いQ値を実現したインダクタが開発されている(例えば、非特許文献1を参照)。
図8はインダクタを有する従来の半導体装置の一例を示す断面図である。
この半導体装置40においては、集積回路(IC、図示略)が形成された半導体基板1の一面に、集積回路の電極2およびパッシベーション膜3(絶縁膜)が形成されている。さらに、半導体基板1のパッシベーション膜3の上には、電極2と電気的に接続された下部配線層41が形成されている。さらに半導体基板1および下部配線層41の上を覆うように絶縁樹脂層42が形成されており、この絶縁樹脂層42の上に、誘導素子としてインダクタ43aを有する上部配線層43が設けられている。インダクタ43aは、下部配線層41を介して集積回路の電極2と電気的に接続されている。そして上部配線層43を覆うように封止樹脂層44が形成されている。
このようなオンチップインダクタは、ウエハレベルパッケージの再配線を利用して形成され、厚膜にする必要から、電解Cuめっきにより形成される。そのため、オンチップインダクタの配線は、スパッタや真空蒸着により形成される半導体集積回路での配線に比べ、導体表面が粗くなっている。
したがって、高周波での表皮効果により電流が導体表面に集中して流れるときに、導体表面に凹凸がある場合、電流の流れが阻害され、インダクタの抵抗Rが増加する。インダクタの抵抗Rが増加すると、ωL/Rで表されるインダクタのQ値の低下を招くことになる。図9は、導体の表面粗さが導体損失に及ぼす影響を示すグラフである(例えば、非特許文献2を参照)。このグラフから、高周波になればなるほど、Cuの表皮深さは小さく(浅く)なるため、抵抗増加による導体損失の増加は無視できなくなることが分かる。
特開2002−24657号公報 特開2003−86690号公報 日経マイクロデバイス2002年3月号125〜127ページ Samuel P.Morgan.Jr:Effect of Surface Roughness on Eddy Current Losses at Microwave Frequencies, Journal of Applied Physics,vol.20(Aplil,1949)
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、誘導素子を備えた半導体装置において、該誘導素子の表面粗さが導体損失に及ぼす影響を低減させ、Q値が高く、特性の優れた誘導素子を有する半導体装置を提供することを目的とする。また、本発明は、インダクタンスが高く、特性の優れた誘導素子を有する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る半導体装置は、少なくとも一面に電極を備えた基板と、該基板の一面を覆うように設けられた絶縁樹脂層と、該絶縁樹脂層上に設けられ、前記電極と電気的に接続された導電部と、前記絶縁樹脂層および前記導電部を被覆する封止樹脂層とを備えた半導体装置であって、前記導電部の一部はインダクタとして機能する部位を構成し、前記部位は、前記絶縁樹脂層に設けた凹部内に配され、該部位の表面と前記絶縁樹脂層の表面とは同一面をなすとともに、該部位の表面は平滑化され、前記絶縁樹脂層は、前記導電部の残部を構成する再配線層を挟んで、下層をなす第一の絶縁樹脂層と、上層をなす第二の絶縁樹脂層との少なくとも二層から構成され、前記凹部は、該第二の絶縁樹脂層に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る半導体装置は、請求項1において、前記導電部の残部は、前記絶縁樹脂層に設けた開口部を通じて、前記電極と電気的に接続するように配されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る半導体装置の製造方法は、少なくとも一面に電極を備えた基板と、該基板の一面を覆うように設けられた絶縁樹脂層と、該絶縁樹脂層上に設けられ、前記電極と電気的に接続された導電部と、前記絶縁樹脂層および前記導電部を被覆する封止樹脂層とを備え、前記導電部の一部はインダクタとして機能する部位を構成し、前記部位は、前記絶縁樹脂層に設けた凹部内に配され、該部位の表面と前記絶縁樹脂層の表面とは同一面をなすとともに、該部位の表面は平滑化され、前記絶縁樹脂層は、前記導電部の残部を構成する再配線層を挟んで、下層をなす第一の絶縁樹脂層と、上層をなす第二の絶縁樹脂層との少なくとも二層から構成され、前記凹部は、該第二の絶縁樹脂層に形成されている半導体装置の製造方法であって、前記絶縁樹脂層に凹部を形成する第一の工程と、該凹部を満たし、かつ前記絶縁樹脂層を覆うように導電膜を形成する第二の工程と、前記導電膜に加工を施し、前記絶縁樹脂層の表面と前記凹部に充填された該導電膜の表面とを同一面とする第三の工程とを少なくとも順に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4に係る半導体装置の製造方法は、請求項3において、前記第三の工程の後に、前記同一面とした前記絶縁樹脂層の表面と前記凹部に充填された前記導電膜の表面とを覆うように、前記封止樹脂層を形成する第四の工程を備えたことを特徴とする。
本発明では、インダクタが絶縁樹脂層に設けられた凹部に配されているとともに、その表面が平滑化されているので、高周波におけるインダクタの抵抗が小さくなる。その結果、Q値が高く、特性の優れた誘導素子を有する半導体装置を提供することができる。
以下、本発明に係る半導体装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第一の実施形態>
図1は、本発明の半導体装置の一例を示す断面図である。
この半導体装置10においては、集積回路(図示略)が形成された半導体基板1の表面に集積回路の電極2およびパッシベーション膜3が形成されている。
さらにこの半導体装置10は、半導体基板1のパッシベーション膜3上に設けられた第一の配線層11と、第一の配線層11の上に設けられた絶縁樹脂層12と、絶縁樹脂層12の上に設けられた第二の配線層13と、第二の配線層13上に設けられた封止樹脂層14とを有する。第二の配線層13は、誘導素子としてのインダクタ13aを有する。
半導体基板1は、少なくとも表層が絶縁部(図示略)をなす基材1aの一面上に、例えば電極2としてAlパッドを設け、さらにその上にSiNまたはSiO等のパッシベーション膜3(不動態化による絶縁膜)を形成してなるものである。このパッシベーション膜3には、電極2と整合する位置に開口部4が設けられており、この開口部4を通して電極2が露出されている。パッシベーション膜3は、例えばLP−CVD法等により形成することができ、その膜厚は例えば0.1〜0.5μmである。
絶縁樹脂層12には、凹部16が形成されている。
この半導体装置10では、第二の配線層13のうち、少なくともインダクタ13aを構成する部分が、前記凹部16内に配されている。そして、インダクタ13aの表面と絶縁樹脂層12の表面は略同一面をなしており、かつインダクタ13aの表面は平滑化されている。
これにより、インダクタ13aの厚み方向のバラつきを低減することができる。また、インダクタ13aの表面が平滑化されていることにより、高周波における、導体表面での抵抗増加による導体損失の影響を低減することができる。その結果、この半導体装置10の高周波特性を向上することが可能となる。
半導体基板1は、シリコンウエハ等の半導体ウエハでもよく、半導体ウエハをチップ寸法に切断(ダイシング)した半導体チップであってもよい。半導体基板1が半導体チップである場合は、まず、半導体ウエハの上に、各種半導体素子やIC、誘導素子等を複数組、形成した後、チップ寸法に切断することで複数の半導体チップを得ることができる。
第一の配線層11は、電極2とインダクタ13aとを電気的に接続する再配線層(アンダーパス)である。第一の配線層11の一端部は、開口部4を介して電極2と電気的に接続されている。また、第一の配線層11の他端部は、開口部15と整合する位置まで延びている。
第一の配線層11の材料としては、例えばCu等が用いられ、その厚さは例えば1〜20μmである。これにより十分な導電性が得られる。第一の配線層11は、例えば、電解Cuめっき法等のめっき法、スパッタリング法、蒸着法、または2つ以上の方法の組み合わせにより形成することができる。
絶縁樹脂層12は、第一の配線層11の端部と整合する位置に形成された開口部15を有する。絶縁樹脂層12は、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等からなり、その厚さは例えば1〜30μmである。
そして絶縁樹脂層12は、凹部16を有しており、第二の配線層13のうち、少なくともインダクタ13aを構成する部分が、該凹部16内に配される。
絶縁樹脂層12は、例えば回転塗布法、印刷法、ラミネート法などにより形成することができる。また、開口部15および凹部16は、例えばフォトリソグラフィ技術を利用したパターニングなどにより形成することができる。
第二の配線層13は、誘導素子としてのインダクタ13aを有し、少なくとも該インダクタ13aは前記凹部16内に充填形成される。第二の配線層13の端部は、開口部15を介して絶縁樹脂層12を貫通しており、第一の配線層11の他端部と接続されている。
第二の配線層13の材料としては、例えばCu等が用いられ、その厚さは例えば1〜20μmである。これにより十分な導電性が得られる。
封止樹脂層14は、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等からなり、その厚さは例えば1〜30μmである。封止樹脂層1419には、外部への端子を出力するための開口部(図示略)が設けられる。
従来の半導体装置では、インダクタは絶縁樹脂層上に凸状に形成されており、インダクタと封止樹脂層とは広い面積で接触していたが、半導体装置10では、インダクタ13aは絶縁樹脂層12の凹部内に充填形成されているので、封止樹脂層14は、インダクタ13aとその表面でのみ接触している。これにより、封止樹脂層14とインダクタ13aとの接触面積が小さくなる。その結果、従来の半導体装置に比べ、インダクタ13aと封止樹脂層14との密着性が増し、デバイスの信頼性が向上する。
さらに、インダクタ13aの表面と絶縁樹脂層12の表面とが略同一面をなしているので、封止樹脂層14を薄くすることが可能となり、半導体装置の総厚を薄くすることが可能となる。
図1では、半導体基板上の誘導素子1つに対応する部分のみを図示したが、本発明は、複数の誘導素子を備えた半導体装置に適用することもできる。また、図示しないが、本発明の半導体装置には、封止樹脂層14の上に、必要に応じて、バンプ等の外部への出力端子等の構造物を付加することができる。
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について、図2及び図3に基づき説明する。
まず、図2(a)に示すように、集積回路(図示略)、電極2およびパッシベーション膜3を有する半導体基板1を用意する。この半導体基板1は、上述したように、基材1aの一面上に電極2とパッシベーション膜3が形成されており、パッシベーション膜3には、電極2と整合する位置に開口部4が設けられた半導体ウエハである。パッシベーション膜3は例えばLP−CVD等により形成され、その膜厚は例えば0.1〜0,5μmである。
次いで、図2(b)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜3の上であって、半導体基板1上の電極2に整合する位置に第一の配線層11を形成する。その厚さは、例えば1〜20μmであるこの第一の配線層11を所定の領域に形成する方法は、特に限定されるものではないが、例えば国際公開第00/077844号公報に記載された方法を用いることができる。
ここで、第一の配線層11を形成する好適な方法の一例について説明する。
まず、スパッタリング法等により、電解めっき用の薄いシード層(図示略)をパッシベーション膜3上の全面または必要な領域に形成する。シード層は、例えばスパッタリング法により形成されたCu層およびCr層からなる積層体、またはCu層およびTi層からなる積層体である。また、無電解Cuめっき層でもよいし、蒸着法、塗布法または化学気相成長法(CVD)等により形成された金属薄膜層であってもよいし、上記の金属層形成方法を組み合わせてもよい。
次に、シード層の上に、電解めっき用のレジスト膜(図示略)を形成する。このレジスト膜には第一の配線層11の形成すべき領域に開口部を設け、該開口部において、前記シード層を露出させておく。レジスト膜は、例えば、フォトリソグラフィ技術によるパターニング、フィルムレジストをラミネートする方法、液体レジストを回転塗布する方法等により形成することができる。
そして、前記レジスト膜をマスクとして露出したシード層上に、電解めっき法等により、Cu等から構成された第一の配線層11を形成する。このように、所望の領域に第一の配線層11が形成された後、不要なレジスト膜およびシード層はエッチングにより除去し、第一の配線層11が形成された領域以外の部分ではパッシベーション膜3が露出されるようにする(図2(b)参照)。
次いで、図2(c)に示すように、第一の配線層11の上に、絶縁樹脂層12を形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。このような絶縁樹脂層12は、例えば上記樹脂からなる膜を例えば回転塗布法、印刷法、ラミネート法などによってパッシベーション膜3の全面に成膜することによって形成することができる。
次いで、図2(d)に示すように、絶縁樹脂層12に、第一の配線層11の端部に整合する位置に開口部15を形成するとともに、第二の配線層13のうち少なくともインダクタ13aに整合する位置に、該インダクタ13aと略同様のパターンを有する凹部16を形成する。これら開口部15および凹部16は、例えばフォトリソグラフィ技術を利用したパターニングなどにより形成することができる。
次に、図3(a)に示すように、第一の絶縁樹脂層12上に、例えばCuめっきにより第二の配線層13となる導電膜17を形成する。導電膜17は凹部16を満たすように形成され、その厚さは、例えば1〜30μmである。
次に、図3(b)に示すように、導電膜17の表面を、例えばCMP(化学機械研磨)により平坦化し、絶縁樹脂層12が露出し、導電膜17の厚さが10〜20μmとなるまで研磨する。これにより凹部16内にインダクタ13aが充填形成されるとともに、第二の配線層13が形成される。
CMP工程では、ウエハ上に形成された絶縁樹脂層または導電膜を、砥粒を含む研磨液を用いて研磨する。CMP工程後には研磨面に砥粒など多量のパーティクルが残存するため、この後に洗浄工程が必要となる。洗浄工程では、ブラシを用いて研磨面のパーティクルを除去する方法が適用されている。
このように、導電膜17をCuめっきにより形成した後、その表面をCMPで研磨することにより、凹部16内にインダクタ13aが充填形成される。これにより、インダクタ13aの厚み方向のバラつきを低減させ、インダクタ13aの表面を平滑にすることができる。その結果、高周波におけるインダクタ13aの抵抗が小さくなり、インダクタ13aのQ値を向上することができる。
また、CMPにより、インダクタ表面の平滑化と同時に、インダクタの表面の酸化膜、不純物が除去されるため、インダクタ13aを清浄な表面で封止することができ、デバイスの信頼性が向上する。
また、一般に、めっき時において、めっき速度を上げると、めっき表面の粗さが大きくなるが、本発明では、めっき形成後にCMPにより導電膜17の表面を平滑化するため、めっき形成時の表面状態がインダクタ13aの抵抗に影響を与えない。これにより、めっき速度を上げることができ、プロセスの時間とコストを削減することができる。
そして、図3(c)に示すように、第二の配線層13上に、外部への端子を出力するための開口部(図示略)を有する絶縁性の封止樹脂層14を形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。
このような封止樹脂層14は、例えば、感光性ポリイミド樹脂等の感光性樹脂をフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることによって、所望の位置に開口部を有する封止樹脂層14を形成することができる。なお、封止樹脂層14の形成方法は、この方法に限定されるものではない。
封止樹脂層14の形成後、前記誘導素子などの各種構造物が形成された半導体ウエハを所定の寸法にダイシングすることにより、前記誘導素子がパッケージ化された半導体チップを得ることができる。
この半導体装置では、インダクタ13aが絶縁樹脂層12の凹部16内に充填形成されており、その表面は絶縁樹脂層12の表面と略同一面をなしている。これにより、インダクタ13aの厚み方向のバラつきが低減される。さらに、インダクタ13aの表面が平滑化されており、その結果、高周波におけるインダクタ13aの抵抗を小さくして、インダクタのQ値を向上させることが可能となる。
また、封止樹脂層14は、インダクタ13aと、平滑化された表面でのみ接触している。これにより、封止樹脂層14と第二の配線層13との接触面積が小さくなるので、従来に比べ、インダクタ13aと封止樹脂層14との密着性が増し、デバイスの信頼性が向上する。また、封止樹脂層14を薄くすることが可能となり、半導体装置の総厚を薄くすることが可能となる。
<第二の実施形態>
以下、本発明の第二の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態の半導体装置の一例を示す断面図である。
なお、図4において、図1と同じ構成要素については同じ符号を付し、共通部分の詳細な説明を省略する。
この半導体装置20は、半導体基板1のパッシベーション膜3上に設けられた第一の配線層21と、第一の配線層21上に設けられた第一の絶縁樹脂層22と、第一の絶縁樹脂層22上に設けられた第二の絶縁樹脂層23と、第二の絶縁樹脂層23の上に設けられた第二の配線層24と、第二の絶縁樹脂層23及び第二の配線層24上に設けられた封止樹脂層25とを有する。
第二の配線層24のうち、少なくともインダクタ24aを構成する部分が、第二の絶縁樹脂層23に設けられた凹部26内に配される。
本実施形態では、絶縁樹脂層を二層構造とし、そのうちの上層(第二の絶縁樹脂層23)に、インダクタ24aが充填形成される凹部26を形成している。フォトリソグラフィ技術等により、樹脂層を貫通しない程度の深さを有する凹部を形成することは難しく、樹脂層が厚い場合、特に厚み方向でのばらつきが生じてしまう。このように、インダクタの形成部分を別の層にすることにより、インダクタの厚み方向のばらつきをより低減することができる。その結果、高周波におけるインダクタの抵抗をより小さくすることができ、インダクタのQ値をさらに向上させることが可能となる。
次に、図4に示す半導体装置の製造方法について、図5〜図7に基づき説明する。
まず、図5(a)に示すように、集積回路(図示略)、電極2およびパッシベーション膜3を有する半導体基板1を用意する。
次に、図5(b)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜3上であって、半導体基板1上の電極2に整合する位置に第一の配線層21を形成する。その厚さは、例えば1〜20μmである。
次に、図5(c)に示すように、第一の配線層21上に、第一の絶縁樹脂層22を形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。
次に、図5(d)に示すように、第一の絶縁樹脂層22において第一の配線層21の端部と整合する位置に、開口部27aを形成する。このような開口部27aは、例えば、例えばフォトリソグラフィ技術を利用したパターニングなどにより形成することができる。
次に、図6(a)に示すように、スパッタリング法等により、シード層28を第一の絶縁樹脂層22上の全面、および開口部27aに形成する。
次に、図6(b)に示すように、開口部27aの壁面以外の部分に形成されたシード層28をエッチングにより除去する。
次に、図6(c)に示すように、第一の絶縁樹脂層22上に、第二の絶縁樹脂層23を形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。第一の絶縁樹脂層22の硬化後に第二の絶縁樹脂層23を形成するので、第二の絶縁樹脂層23を形成する際の薬液等の影響を受けにくく、インダクタ24aの厚み方向のばらつきを低減させることができる。
次に、図6(d)に示すように、第二の絶縁樹脂層23に、開口部27b、および第二の配線層24のうち少なくともインダクタ24aと略同様のパターンを有する凹部26を形成する。この開口部27bおよび凹部26は、例えば、フォトリソグラフィ技術によるパターニング等により形成することができる。
次に、図7(a)に示すように、シード層29aを第二の絶縁樹脂層23上の全面、および開口部27bの底面に形成する。第一の絶縁樹脂層22、第二の絶縁樹脂層23の各層毎にシード層を形成することで、絶縁樹脂層が厚くなっても、開口部27a,27bの壁面一面にシード層28,29aを形成することができる。
次に、図7(b)に示すように、シード層29a上に、電解めっき法等により、第二の配線層24となる導電膜29を、凹部26を満たすように形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。
次に、図7(c)に示すように、導電膜29の表面を、例えばCMP(化学機械研磨)により平坦化し、第二の絶縁樹脂層23が露出し、導電膜29の厚さが10〜20μmとなるまで研磨する。これにより凹部26内にインダクタ24aが充填形成されるとともに、第二の配線層24が形成される。
そして、図7(d)に示すように、第二の絶縁樹脂層23および第二の配線層24上に、絶縁性の封止樹脂層25を形成する。その厚さは、例えば1〜30μmである。
半導体装置20では、インダクタ24aが絶縁樹脂層の凹部26内に充填形成されており、その表面は平滑化されているとともに絶縁樹脂層の表面と略同一面をなしている。
特に、半導体装置20では、絶縁樹脂層を二層構造とし、インダクタ24aを形成する凹部26を、そのうちの上層(第二の絶縁樹脂層23)に形成しているので、インダクタの厚み方向のばらつきをより低減することができる。その結果、高周波におけるインダクタの抵抗をより小さくすることができ、インダクタのQ値をさらに向上させることが可能となる。
また、封止樹脂層25は、インダクタ24aと、平滑化された表面でのみ接触している。これにより、封止樹脂層25と第二の配線層24との接触面積が小さくなるので、従来に比べ、インダクタ24aと封止樹脂層25との密着性が増し、デバイスの信頼性が向上する。また、封止樹脂層25を薄くすることが可能となり、半導体装置の総厚を薄くすることが可能となる。
以上、本発明の半導体装置について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明は、例えば誘導素子がアンテナコイルとして機能する非接触ICタグ用半導体装置など、誘導素子を有する各種半導体装置に適用できる。
本発明の半導体装置の一例を示す模式的断面図である。 図1に示す半導体装置の製造方法の一例であり、その工程を順に示す模式的断面図である。 図2に続く工程を順に表す模式的断面図である。 本発明の半導体装置の他の一例を示す模式的断面図である。 図4に示す半導体装置の製造方法の一例であり、その工程を順に示す模式的断面図である。 図5に続く工程を順に表す模式的断面図である。 図6に続く工程を順に表す模式的断面図である。 従来の半導体装置の一例を示す模式的断面図である。 導体の表面粗さが導体損失に及ぼす影響を示すグラフである。
符号の説明
1 半導体基板、2 電極、3 パッシベーション膜、10 半導体装置、11 第一の配線層、12 絶縁樹脂層、13 第二の配線層、13a インダクタ(誘導素子)、14 封止樹脂層、16 凹部。

Claims (4)

  1. 少なくとも一面に電極を備えた基板と、
    該基板の一面を覆うように設けられた絶縁樹脂層と、
    該絶縁樹脂層上に設けられ、前記電極と電気的に接続された導電部と、
    前記絶縁樹脂層および前記導電部を被覆する封止樹脂層とを備えた半導体装置であって、
    前記導電部の一部はインダクタとして機能する部位を構成し、
    前記部位は、前記絶縁樹脂層に設けた凹部内に配され、該部位の表面と前記絶縁樹脂層の表面とは同一面をなすとともに、該部位の表面は平滑化され、
    前記絶縁樹脂層は、前記導電部の残部を構成する再配線層を挟んで、下層をなす第一の絶縁樹脂層と、上層をなす第二の絶縁樹脂層との少なくとも二層から構成され、
    前記凹部は、該第二の絶縁樹脂層に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記導電部の残部は、前記絶縁樹脂層に設けた開口部を通じて、前記電極と電気的に接続するように配されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 少なくとも一面に電極を備えた基板と、
    該基板の一面を覆うように設けられた絶縁樹脂層と、
    該絶縁樹脂層上に設けられ、前記電極と電気的に接続された導電部と、
    前記絶縁樹脂層および前記導電部を被覆する封止樹脂層とを備え、
    前記導電部の一部はインダクタとして機能する部位を構成し、
    前記部位は、前記絶縁樹脂層に設けた凹部内に配され、該部位の表面と前記絶縁樹脂層の表面とは同一面をなすとともに、該部位の表面は平滑化され、
    前記絶縁樹脂層は、前記導電部の残部を構成する再配線層を挟んで、下層をなす第一の絶縁樹脂層と、上層をなす第二の絶縁樹脂層との少なくとも二層から構成され、
    前記凹部は、該第二の絶縁樹脂層に形成されている半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁樹脂層に凹部を形成する第一の工程と、
    該凹部を満たし、かつ前記絶縁樹脂層を覆うように導電膜を形成する第二の工程と、
    前記導電膜に加工を施し、前記絶縁樹脂層の表面と前記凹部に充填された該導電膜の表面とを同一面とする第三の工程とを少なくとも順に備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記第三の工程の後に、前記同一面とした前記絶縁樹脂層の表面と前記凹部に充填された前記導電膜の表面とを覆うように、前記封止樹脂層を形成する第四の工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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