以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域内の所定位置には、各々が識別可能な複数種類の特別図柄を変動可能に表示(可変表示)する特別図柄表示装置4が設けられている。なお、特別図柄表示装置4の設置位置は、遊技領域内の所定位置に限定されず、遊技領域外の所定位置であってもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の中央位置には、例えば特別図柄とは異なる各々が識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(「飾り図柄」ともいう)を可変表示することや、演出図柄とは異なる演出用の画像を表示することといった、複数種類の画像を表示することにより演出動作を行うために用いられる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7や、普通図柄表示装置20が設けられている。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「00」〜「99」を示す数字や「−−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。この特図ゲームは、例えば普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞により特別図柄を可変表示するための実行条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームが終了したことや大当り遊技状態が終了したことといった、特別図柄を可変表示するための開始条件が成立したことに基づいて開始される。この実施の形態では、一例として、特別図柄表示装置4が「左」及び「右」の特別図柄可変表示部を備え、各特別図柄可変表示部において、「0」〜「9」を示す数値や「−」を示す記号等から構成される特別図柄の可変表示を行うものとする。各特別図柄可変表示部において可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。例えば、「0」〜「9」を示す数値のそれぞれに対して、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号に対して、「10」の図柄番号が付されている。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の演出図柄を可変表示する。この演出図柄の可変表示も、開始条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームに含まれる。
例えば、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、特別図柄表示装置4により特図ゲームが実行されることに対応して、各可変表示部にて演出図柄が可変表示される。すなわち、特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて演出図柄の可変表示(例えば切替表示やスクロール表示)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄が停止表示(導出表示)される。また、「左」、「中」、「右」の各可変表示部は、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、演出図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい)が、演出図柄として変動可能に表示される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字のそれぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。
画像表示装置5において演出図柄の可変表示が開始されると、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと切替表示やスクロール表示が行われ、図柄番号が最大の「8」である演出図柄が表示されると、次に図柄番号が最小の「1」である演出図柄が表示される。あるいは、図柄番号が大きいものから小さいものへと切替表示やスクロール表示を行って、図柄番号が最小の「1」である演出図柄が表示されると、次に図柄番号が最大の「8」である演出図柄が表示されてもよい。
また、画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色であった表示部位のうちの1つ(例えば青色となっている表示部位のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。これに対して、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色となっている表示部位のうち右端の表示部位)を青色表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアとともに、あるいは特別図柄始動記憶表示エリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を設けるようにしてもよい。
普通図柄表示装置20は、例えば発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21(図2)によって検出されたことを実行条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド81(図2)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと進入した遊技球は、始動口スイッチ22(図2)によって検出され、その検出に基づき特別図柄や演出図柄の可変表示を実行するための実行条件(始動条件)が成立する。始動口スイッチ22によって遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば4個)の賞球の払い出しが行われる。
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2)によって入賞領域となる大入賞口を開放及び閉鎖制御する開閉板を備えて構成される。特別可変入賞球装置7にて開閉板により開放された大入賞口内へと遊技球が進入した場合には、カウントスイッチ23(図2)によって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば「15」)の賞球の払出が行われる。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6、特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。
普通図柄表示装置20による普通図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後、所定の当りパターンで表示が行われると、表示結果が「当り」となり(普通当り)、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置に制御(拡大開放制御)され、所定時間が経過すると垂直位置に制御(通常開放制御)される。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になると、特定遊技状態とは異なる非特定遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、「11」、「33」あるいは「77」を示す特別図柄を大当り図柄とし、「55」を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−−」を示す特別図柄をハズレ図柄としている。また、大当り図柄のうち、「11」を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とし、「33」、「77」を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とする。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄が15ラウンド大当り図柄「33」あるいは「77」となる場合には、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて所定の大当り組合せを構成する確定演出図柄が停止表示される。大当り組合せの確定演出図柄は、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部において予め定められた有効ライン上に、同一の演出図柄が揃って停止表示されるものであればよい。一例として、有効ラインは、「左」、「中」、「右」の各可変表示部における上段のみ、中段のみ、下段のみからなる水平方向や、「左」の可変表示部における上段と「中」の可変表示部における中段と「右」の可変表示部における下段とからなる斜め方向、あるいは、「左」の可変表示部における下段と「中」の可変表示部における中段と「右」の可変表示部における上段とからなる斜め方向などに、予め定められていればよい。このような大当り組合せの確定演出図柄は、大当り遊技状態に制御されることに対応した特定表示結果に含まれる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄「11」となる場合には、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、チャンス目として予め定められた所定の確定演出図柄の組合せ(例えば「左」、「中」、「右」に対応して図柄番号が「3」、「5」、「7」の図柄)が停止表示される。特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄が小当り図柄「55」となる場合には、2ラウンド大当り図柄「11」となる場合と同様に、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にてチャンス目として予め定められた所定の確定演出図柄の組合せが停止表示される。このようなチャンス目となる確定演出図柄は、大当り遊技状態に制御されることに対応して特定表示結果に含まれる場合と、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御されることに対応して特定表示結果には含まれない場合とがある。
このように、演出図柄の可変表示結果として、特定表示結果に含まれる大当り組合せの確定演出図柄が停止表示(導出表示)されたことに対応して、パチンコ遊技機1は特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御可能となる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで15ラウンド大当り図柄「33」あるいは「77」が停止表示されたことや、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定演出図柄が停止表示されたことに対応して制御される大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1の期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態とする。このように大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態とする。こうして大入賞口を第1状態となる開放状態としてから第2状態となる閉鎖状態とすることで、1回のラウンドが終了する。特図ゲームで15ラウンド大当り図柄「33」あるいは「77」が停止表示されたことや、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定演出図柄が停止表示されたことに対応する第1特定遊技状態としての大当り遊技状態では、大入賞口の開閉サイクルとしてのラウンドを、第1の回数となる所定回数(例えば「15」)に達するまで繰り返すことができる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで2ラウンド大当り図柄「11」が停止表示されるとともに、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として特定表示結果に含まれるチャンス目となる確定演出図柄が停止表示されたことに対応して制御される大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1の期間よりも短い第2の期間となる所定期間(例えば0.5秒間)にて大入賞口を開放状態とすることにより第1状態とする。その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより第2状態として、1回のラウンドが終了する。特図ゲームで2ラウンド大当り図柄「11」が停止表示されたことに対応する第2特定遊技状態としての大当り遊技状態では、大入賞口の開閉サイクルとしてのラウンドを、第1の回数よりも少ない第2の回数となる所定回数(例えば「2」)に達するまで繰り返すことができる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで小当り図柄「55」が停止表示されるとともに、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として特定表示結果に含まれないチャンス目となる確定演出図柄が停止表示されたことに対応して制御される小当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1の期間よりも短い第3の期間となる所定期間(例えば2秒間)にて大入賞口を開放状態とすることにより第1状態とする。その後に大入賞口を閉鎖状態とする。小当り遊技状態では、第1の回数よりも少ない第3の回数となる所定回数(例えば「1」)に達するまで、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させる。なお、第3の期間は第2の期間と同一であってもよく、第3の回数は第2の回数と同一であってもよい。第3の期間を第2の期間と同一に設定するとともに、第3の回数を第2の回数と同一に設定した場合には、小当り遊技状態において、第2特定遊技状態としての大当り遊技状態と同様の動作態様で、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口が開放状態となる。
なお、特別可変入賞球装置7の開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態や小当り遊技状態へと制御される以前までのような通常時には、大入賞口を閉鎖状態としている。大当り遊技状態や小当り遊技状態において開放状態となった大入賞口に入賞して遊技盤2の背面に導かれた遊技球のうち一方の領域(V入賞領域;特別領域)に入ったものは所定のV入賞スイッチで検出された後にカウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出されるようにしてもよい。この場合、遊技盤2の背面には、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイドが設けられていてもよい。そして、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、V入賞スイッチによって遊技球が検出されることが、次のラウンドへと移行できるための条件となるようにしてもよい。あるいは、V入賞領域を設けずに、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、常に次のラウンドへと移行できるようにしてもよい。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで停止表示される15ラウンド大当り図柄「33」、「77」には、通常大当り図柄「33」と、確変大当り図柄「77」とが含まれている。画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数である「1」、「3」、「5」、「7」の演出図柄を、確変大当り用の確変図柄とし、図柄番号が偶数である「2」、「4」、「6」、「8」の演出図柄を通常大当り用の通常図柄とする。
例えば、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合には、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の確変図柄が揃って停止表示される確変大当り組合せの確定演出図柄となることがある。特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄「77」が停止表示された場合には、特定表示結果のうち所定の特別表示結果に含まれる確変大当りとなる。
また、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が通常大当り図柄「33」となる場合には、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の通常図柄が揃って停止表示される通常大当り組合せの確定演出図柄となる。特図ゲームにおける可変表示結果として通常大当り図柄「33」が停止表示された場合には、特定表示結果のうち特別表示結果以外の非特別表示結果としての通常大当りとなる。
さらに、特図ゲームにおける可変表示結果として2ラウンド大当り図柄「11」が停止表示されるとともに、演出図柄の可変表示結果としてチャンス目となる確定演出図柄が停止表示された場合には、特別表示結果に含まれて確変大当りとは異なる特殊表示結果としての突然確変大当りとなる。
このように、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、特別表示結果としての「確変大当り」や「突然確変大当り」となる場合と、特別表示結果以外の特定表示結果としての「通常大当り」となる場合とが含まれている。
可変表示結果が「確変大当り」や「突然確変大当り」となった場合には、その大当りに対応した大当り遊技状態が終了した後、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変遊技状態に制御される。この確変遊技状態では、特図ゲームや演出図柄の可変表示における表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や小当り遊技状態、確変遊技状態等の特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が大当りとなる確率が、パチンコ遊技機1の電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。
この実施の形態では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合に、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、「左」、「右」、「中」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の通常図柄が揃って停止表示される通常大当り組合せの確定演出図柄となることがある。このように、特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄「77」が停止表示されるとともに、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される場合は、確変大当りの一種であり、特別表示結果に含まれる。
演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄となった場合には、その大当りに対応した大当り遊技状態への制御が開始された後、大当り遊技状態の終了時より前や、大当り遊技状態の終了時に、所定の報知演出が実行されることがある。この報知演出は、通常大当り組合せの確定演出図柄となったことに基づき、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かを報知する演出動作である。この実施形態で実行される報知演出には、大当り遊技状態の終了時より前に実行される大当り中昇格演出と、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング昇格演出とが含まれている。
大当り中昇格演出は、通常大当り組合せの確定演出図柄となったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中の所定タイミングなどにおいて、通常大当り組合せの確定演出図柄が導出表示されたにもかかわらず大当り遊技状態の終了後には確変遊技状態となる昇格があるか否かを報知する報知演出である。大当り中昇格演出には、昇格があることに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる旨を報知する大当り中昇格成功演出と、昇格がないことに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とはならない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。
例えば、大当り中昇格演出を開始する際には、昇格の有無に対応した演出が実行される旨を示す報知画像を、画像表示装置5に表示させる。これにより、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄となった場合でも、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。続いて、例えば画像表示装置5にて演出図柄を可変表示させる。そして、大当り中昇格失敗演出では、所定期間経過後に通常大当り組合せの演出図柄を停止表示させる。他方、大当り中昇格成功演出では、所定期間経過後に確変大当り組合せの演出図柄を停止表示させる。
大当り中昇格失敗演出にて通常大当り組合せの演出図柄が停止表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知する演出動作が実行される。これに対して、大当り中昇格成功演出にて確変大当り組合せの演出図柄が停止表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知する演出動作が実行される。
エンディング昇格演出は、通常大当り組合せの確定演出図柄となったことや大当り中昇格失敗演出が実行されたことなどに対応した大当り遊技状態の終了時において、昇格があるか否かを報知する報知演出である。エンディング昇格演出には、昇格があることに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる旨を報知するエンディング昇格成功演出と、昇格がないことに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とはならない旨を報知するエンディング昇格失敗演出とがある。
例えば、エンディング昇格演出を開始する際には、昇格の有無に対応した演出が実行される旨を示す報知画像を、画像表示装置5に表示させる。これにより、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄となって大当り中昇格演出が実行されなかった場合や、大当り中昇格失敗演出が実行された場合でも、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。続いて、例えば画像表示装置5にて演出図柄を可変表示させる。そして、エンディング昇格失敗演出では、所定期間経過後に通常大当り組合せの演出図柄を停止表示させる。他方、エンディング昇格成功演出では、所定期間経過後に確変大当り組合せの演出図柄を停止表示させる。
エンディング昇格失敗演出にて通常大当り組合せの演出図柄が停止表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知する演出動作が実行される。これに対して、エンディング昇格成功演出にて確変大当り組合せの演出図柄が停止表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知する演出動作が実行される。
なお、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出にて確変遊技状態となるか否かを報知する演出動作としては、画像表示装置5にて演出図柄を可変表示させるものに限らず、所定のアニメ画像を伴った演出表示などを含むものでもよい。例えば画像表示装置5にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行い、回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入ったときには「確変!」という演出画像の表示を行うことで、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知すればよい。その一方で、ルーレットに投入されたボールが「偶数」に入ったときには「残念!」という演出画像の表示を行うことで、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知すればよい。
このようにして大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出が実行された場合には、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であった場合でも、その大当りに対応した大当り遊技状態が終了した後に、確変遊技状態に制御される。この実施の形態では、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当り図柄「77」である場合に演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄となった後、大当り中昇格成功演出及びエンディング昇格成功演出のいずれかが実行されて大当り遊技状態が終了したことに対応して、確変遊技状態に制御される。これに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当り図柄「33」である場合に演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄となった後、大当り中昇格成功演出とエンディング昇格成功演出がいずれも実行されずに大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われないため、特図ゲームや演出図柄の可変表示における表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率は向上しない。この場合には、特図ゲームや演出図柄の可変表示における特別図柄や演出図柄の可変表示回数(可変表示ゲームの実行回数)が所定回数(例えば「100」)に達するまで、または、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「大当り」となるまで、確変遊技状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となる。
確変遊技状態や時間短縮状態では、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄や確定演出図柄が停止表示されるまでの可変表示時間が、通常遊技状態時よりも短くなるように制御される。また、確変遊技状態や時間短縮状態では、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加する。このように、確変遊技状態や時間短縮状態では、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態となる。ここで、時間短縮状態では、確変制御が行われず、各回の特図ゲームや演出図柄の可変表示において表示結果が「大当り」となる確率は通常遊技状態のときと同じであるので、確変遊技状態の方が時間短縮状態よりも遊技者にとって有利である。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、表示制御基板13といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板14なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行って特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示を制御することや、普通図柄表示装置20の点灯/消灯/発色制御を行って普通図柄表示装置20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路101、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド81、82に対する駆動信号を出力するソレノイド回路102などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、カウントスイッチ23からの検出信号を受信するための配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。加えて、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御を行うための指令信号をソレノイド81に伝送する配線や、特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行うための指令信号をソレノイド82に伝送する配線が接続されている。さらに、主基板11には、特別図柄表示装置4や普通図柄表示装置20の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板14によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板14に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板14を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板14から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板14の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板14には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板14への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、信号中継基板14において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
このような信号中継基板14を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3及び図4は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3及び図4に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド80XXH、81XXH、82XXHは、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示パターンコマンドである。なお、XXHは不特定の16進数であるであることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示パターンコマンドでは、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンなどに応じて異なるEXTデータが設定される。また、特図保留記憶数などに基づいて決定される特別図柄や演出図柄の可変表示時間に応じて異なるMODEデータ「80H」、「81H」、「82H」のいずれかが設定される。例えば、特図保留記憶数が「0」または「1」であるときには、MODEデータ「80H」を設定することにより、可変表示パターン#1のコマンド80XXHが送信される。これに対して、特図保留記憶数が「2」であるときには、MODEデータ「81H」を設定することにより、可変表示パターン#2のコマンド81XXHが送信される。また、特図保留記憶数が「3」または「4」であるときには、MODEデータ「82H」を設定することにより、可変表示パターン#3のコマンド82XXHが送信される。
図3(A)に示すコマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果の種類などを示す表示結果通知コマンドである。表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるか「通常大当り」となるか「確変大当り」となるか「突然確変大当り」(図3(B)では「突然確変」)となるか「小当り」となるかを、その可変表示結果が導出表示されるより前に事前決定した結果である特図事前決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、特別図柄の可変表示結果が「通常大当り」となるのは確定特別図柄が通常大当り図柄「33」となる場合であり、「確変大当り」となるのは確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合であり、「突然確変大当り」となるのは確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄「11」となる場合であり、「小当り」となるのは確定特別図柄が小当り図柄「55」となる場合である。
また、表示結果通知コマンドでは、大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出の実行の有無、すなわち、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であっても大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる昇格の有無を事前決定した結果である昇格事前決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。ここで、図3(B)に示す「大当り中昇格」は、大当り中昇格成功演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる昇格があることに対応し、「エンディング時昇格」は、エンディング昇格成功演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる昇格があることに対応している。また、図3(B)に示す「昇格なし」は、大当り中昇格成功演出とエンディング昇格成功演出がいずれも実行されず昇格がないことに対応し、「昇格不要」は、例えば演出図柄の可変表示結果が確変大当り組合せの確定演出図柄であるため確変遊技状態となることが可変表示結果から認識可能であるなどの理由により、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出が不要であることに対応している。
図3(A)に示すコマンド95XXHは、画像表示装置5において背景となる画像の表示状態を指定する背景指定コマンドである。背景指定コマンドでは、例えば図3(C)に示すように、画像表示装置5において表示する背景の画像として、通常遊技状態における背景、確変遊技状態における背景、時間短縮状態における背景のいずれかを指定するために、異なるEXTデータが設定される。
図3(A)に示すコマンド9F00Hは、画像表示装置5において所定の画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ表示)をさせるためのデモ表示コマンドである。
図3(A)に示すコマンドA0XXHは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに対応して大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンド(「ファンファーレコマンド」とも称される)である。大当り開始コマンドでは、例えば図4(A)に示すように、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」(図4(A)では「突然確変」)のいずれとするかの特図事前決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。また、大当り開始コマンドでは、図3(B)に示した表示結果通知コマンドと同様に、大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出の実行の有無、すなわち、昇格の有無についての昇格事前決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
図3(A)に示すコマンドA3XXHは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。大当り終了コマンドは、例えば図4(B)に示すように、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」(図4(B)では「突然確変」)のいずれとするかの特図事前決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。また、大当り終了コマンドでは、図3(B)に示した表示結果通知コマンドや図4(A)に示した大当り開始コマンドと同様に、大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出の実行の有無、すなわち、昇格の有無についての昇格事前決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
図3(A)に示すコマンドA600Hは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「小当り」となったことに対応して小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始コマンドである。図3(A)に示すコマンドC0XXHは、画像表示装置5に設けられた特別図柄始動記憶表示エリアなどにて入賞表示を行うために、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数となる特図保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
図5は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成例を示す図である。図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)111と、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)112と、CPU111のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)113と、CPU111とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路114と、入出力ポート115とを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU111がROM112から読み出したプログラムを実行し、RAM113をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
乱数回路114は、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図6は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、大当り種別決定用の乱数値MR4が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、遊技効果を高めるために、主基板11の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR4の全部または一部を示す数値データが、乱数回路114にてカウントされればよい。また、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データは、CPU111が乱数回路114とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果に基づきパチンコ遊技機1が大当り遊技状態といった特定遊技状態や小当り遊技状態となるか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果、及び特図ゲームに対応した演出図柄の可変表示結果が、「大当り」となるか「小当り」となるか「ハズレ」となるかの判定を行うために用いられる。
リーチ判定用の乱数値MR2は、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「238」の範囲の値をとる。ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない演出図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の演出図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の演出図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の演出図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にて演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、演出図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、演出図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR4は、特別図柄の可変表示結果を「大当り」とする場合に、「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするかの決定(特図事前決定)や、「確変大当り」とする場合に「昇格不要」、「大当り中昇格」及び「エンディング時昇格」のいずれとするかの決定(昇格事前決定)を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM112には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM112は、CPU111が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。また、ROM112は、CPU111が入出力ポート115を介して他の制御基板などに対して制御コマンドを送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータを記憶する。
ROM112に格納される判定テーブルとしては、特図ゲームや演出図柄の可変表示における表示結果を「大当り」とするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、「小当り」とするか否かを判定するために参照される小当り判定テーブル、「ハズレ」とするときに演出図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するために参照されるリーチ判定テーブルなどが含まれている。
ROM112に格納される決定テーブルには、特図ゲームや演出図柄の可変表示における表示結果を「大当り」とする場合に、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするかの事前決定や、「確変大当り」とする場合に「昇格不要」、「大当り中昇格」及び「エンディング時昇格」のいずれとするかの事前決定を行うために参照される大当り種別決定テーブルが含まれている。また、ROM112に格納される決定テーブルには、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定するために参照される可変表示パターン決定テーブルなども含まれている。
大当り種別決定テーブルの一例として、この実施の形態では、図7に示す大当り種別決定テーブル200が、ROM112に格納されている。大当り種別決定テーブル200は、大当り種別決定用の乱数値MR4を、「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のうちいずれかの決定結果に対応付ける設定データ(決定用データ)や、「昇格なし」、「大当り中昇格」、「エンディング時昇格」及び「昇格不要」のうちいずれかの決定結果に対応付ける設定データ(決定用データ)などから構成されている。
ROM112に格納される可変表示パターン決定テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする設定データ(決定用データ)などから構成されていればよい。
この実施の形態における特別図柄や演出図柄の可変表示パターンには、ハズレパターンと、大当りパターンと、小当りパターンとが含まれている。ここで、ハズレパターンは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする可変表示パターンである。大当りパターンは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」とする可変表示パターンである。小当りパターンは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「小当り」とする可変表示パターンである。
ハズレパターンには、通常時ハズレ用パターン、時短中ハズレ用パターン、リーチハズレ用パターンが含まれている。大当りパターンには、通常大当り専用パターン、確変大当り専用パターン、通常・確変共用パターン、突然確変専用パターンが含まれている。小当りパターンには、小当り専用パターンのみが含まれている。
通常時ハズレ用パターンは、パチンコ遊技機1が通常遊技状態であるときに、演出図柄の可変表示態様をリーチとすることなく、ハズレ組合せの確定演出図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、通常時ハズレ用パターンは、通常遊技状態にて「通常ハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。時短中ハズレ用パターンは、パチンコ遊技機1が確変遊技状態や時間短縮状態であるときに、演出図柄の可変表示態様をリーチとすることなく、ハズレ組合せの確定演出図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、時短中ハズレ用パターンは、確変遊技状態や時間短縮状態にて「通常ハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。リーチハズレ用パターンは、演出図柄の可変表示態様をリーチとした後に、ハズレ組合せの確定演出図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、リーチハズレ用パターンは、「リーチハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。
通常大当り専用パターンは、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄を表示することが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、通常大当り専用パターンは、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすることが事前決定された場合と、「確変大当り」とすることが事前決定された場合に、通常大当り組合せの確定演出図柄を表示させるための可変表示パターンである。確変大当り専用パターンは、演出図柄の可変表示結果として確変大当り組合せの確定演出図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、確変大当り専用パターンは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とすることが決定された場合に、確変大当り組合せの確定演出図柄を表示させるための可変表示パターンである。通常・確変共用パターンは、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄を表示することが決定された場合と、確変大当り組合せの確定演出図柄を表示することが決定された場合の双方において、選択可能となるパターンである。すなわち、通常・確変共用パターンは、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすることが事前決定された場合と、「確変大当り」とすることが事前決定された場合に、通常大当り組合せの確定演出図柄を表示させたり、確変大当り組合せの確定演出図柄を表示させたりするための可変表示パターンである。
突然確変専用パターンは、可変表示結果が「突然確変大当り」となる場合にチャンス目となる確定演出図柄を導出表示させる可変表示パターンである。小当り専用パターンは、可変表示結果が「小当り」となる場合にチャンス目となる確定演出図柄を導出表示させる可変表示パターンである。
可変表示パターン決定テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、可変表示パターンコマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。図8は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル210の構成例を示している。可変表示パターンテーブル210は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、可変表示パターンコマンドのEXTデータとして設定される制御データとを対応付ける設定データなどから構成されている。この実施の形態では、複数種類のリーチハズレ用パターンとして、リーチハズレB1〜リーチハズレB3の可変表示パターンが用意されている。また、複数種類の通常大当り専用パターンとして、通常大当りC1及び通常大当りC2の可変表示パターンが用意されている。さらに、複数種類の確変大当り専用パターンとして、確変大当りD1及び確変大当りD2の可変表示パターンが用意されている。加えて、複数種類の通常・確変共用パターンとして、大当りE1〜大当りE3の可変表示パターンが用意されている。
複数種類の大当り表示パターンやリーチハズレ用パターンでは、例えば演出図柄の可変表示態様をリーチとした後の表示態様などが、各々異なるものとなっている。例えば、可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの可変表示結果を導出表示させる場合には、可変表示パターンがリーチハズレB1〜リーチハズレB3のいずれであるかに応じて、リーチとなった後に異なる可変表示態様で演出図柄の可変表示が行われたり、異なるキャラクタ画像が画像表示装置5の画面上に出現したりする。
可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図9(A)に示す通常大当り時パターン決定テーブル220A、図9(B)に示す確変大当り時パターン決定テーブル220B、図9(C)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル220Cが、ROM112の所定領域などに格納されている。
図9(A)に示す通常大当り時パターン決定テーブル220Aは、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄を表示させる場合に、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として更新される数値データに基づいて、通常大当り専用パターンや通常・確変共用パターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを選択決定できるように構成されている。図9(B)に示す確変大当り時パターン決定テーブル220Bは、演出図柄の可変表示結果として確変大当り組合せの確定演出図柄を表示させる場合に、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として更新される数値データに基づいて、確変大当り専用パターンや通常・確変共用パターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを選択決定できるように構成されている。図9(C)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル220Cは、演出図柄の可変表示態様をリーチとした後に特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として更新される数値データに基づいて、複数種類のリーチハズレ用パターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを選択決定できるように構成されている。
ROM112に格納されるコマンドテーブルの一例として、この実施の形態では、図10に示すような可変表示開始用コマンドテーブル230が用意されている。可変表示開始用コマンドテーブル230は、特別図柄や演出図柄の可変表示を開始する際に主基板11から演出制御基板12に対して各種の演出制御コマンドを送信するための設定データなどから構成されている。図10に示す例では、可変表示開始用コマンドテーブル230を構成する設定データとして、可変表示パターンコマンド用設定データ、表示結果通知コマンド用設定データ、特図保留記憶数通知コマンド用設定データ、終了コードが含まれている。可変表示パターンコマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示パターンコマンドを送信するために用いられる設定データである。表示結果通知コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して表示結果通知コマンドを送信するために用いられる設定データである。特図保留記憶数通知コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して特図保留記憶数通知コマンドを送信するために用いられる設定データである。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM113には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア240が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア240は、特図保留記憶部161と、遊技制御フラグ設定部162と、遊技制御タイマ設定部163と、遊技制御カウンタ設定部164と、遊技制御バッファ設定部165とを備えている。
特図保留記憶部161は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞して特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における演出図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立したものの、従前の特図ゲーム等を実行中であるなどの理由により可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部161は、始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU111により乱数回路114等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR4を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部162には、例えば特別図柄プロセスフラグや確変フラグ、時短フラグ、デモ表示フラグ、大当りフラグ、小当りフラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、特別図柄表示装置4における特図ゲームの進行等を制御するために実行される特別図柄プロセス処理(図18のステップS15)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「大当り」となることに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時間短縮状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、時短フラグは、時間短縮状態が終了すること、または、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「大当り」となることに対応して、クリアされてオフ状態となる。
デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対してデモ表示コマンドの送信が行われることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、デモ表示フラグは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合に特図ゲームが終了したこと、または、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了したことに対応して、クリアされてオフ状態となる。大当りフラグは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたことに対応してオン状態にセットされる一方で、その決定に基づく特図ゲームが終了したことに対応してクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「小当り」とする旨の決定がなされたことに対応してオン状態にセットされる一方で、その決定に基づく特図ゲームが終了したことに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部163には、例えば特別図柄プロセスタイマなどが設けられている。特別図柄プロセスタイマは、例えば特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間や、大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。例えば、特別図柄プロセスタイマは、特図ゲームの進行や大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値データを、特別図柄プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、特別図柄プロセスタイマには、特別図柄表示装置4による特図ゲームが開始されるに際して可変表示パターンに対応して決定されたタイマ初期値が設定される。
遊技制御カウンタ設定部164には、例えば特図保留記憶数カウンタや時短回数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタなどが設けられている。特図保留記憶数カウンタは、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞に基づく特図保留記憶部161における保留データの数である特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、特図保留記憶数カウンタは、特図保留記憶数に対応したカウント値データを、特図保留記憶数カウント値として記憶し、特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1が時間短縮状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。時短回数カウンタには、大当り遊技状態の終了後に時間短縮状態が開始されることに対応して、時間短縮状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数(例えば「100」)に対応したカウント初期値データ(例えば「64H」)が、時短回数カウント値として設定される。そして、時間短縮状態にて可変表示結果が「ハズレ」となる特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が更新(例えば1減算)される。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態にて大入賞口が開放状態となるラウンドの実行回数をカウントするためのものである。例えば、大入賞口開放回数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、大入賞口開放回数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次のラウンドが開始されるときに、大入賞口開放回数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部165には、例えば表示結果判定用バッファや大当り種別判定バッファ、大入賞口開放回数最大値バッファ、大当り開始情報バッファ、大当り終了情報バッファ、遊技状態指定バッファ、パターンデータバッファ、確定特別図柄バッファなどが設けられている。
表示結果判定用バッファには、特図ゲームの開始条件が成立したときに、特図保留記憶部161から読み出された乱数値MR1や乱数値MR4を示すデータが、表示結果判定用バッファ値としてセットされる。この表示結果判定用バッファ値により、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」とするか「小当り」とするか「ハズレ」とするかの判定などを可能にする。
大当り種別判定バッファには、可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするかの特図事前決定結果や、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とすることが事前決定された場合に「昇格不要」、「大当り中昇格」及び「エンディング時昇格」のいずれとするかの昇格事前決定結果といった、大当り種別の決定結果に対応した値を示すデータが、大当り種別判定バッファ値としてセットされる。
大入賞口開放回数最大値バッファには、可変表示結果を「通常大当り」及び「確変大当り」のいずれかとする旨の決定結果、あるいは「突然確変大当り」とする旨の決定結果に対応して、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数である大入賞口開放回数の最大値を示すデータが、大入賞口開放回数最大値バッファ値としてセットされる。すなわち、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」及び「確変大当り」のいずれかとすることが事前決定された場合には、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「15」であることに対応して、大入賞口開放回数最大値バッファに「0FH」を示すデータがセットされる。これに対して、特別図柄の可変表示結果を「突然確変大当り」とすることが事前決定された場合には、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「2」であることに対応して、大入賞口開放回数最大値バッファに「02H」を示すデータがセットされる。
大当り開始情報バッファには、大当り種別の決定結果に対応したデータが、大当り開始情報バッファ値としてセットされる。そして、大当り開始情報バッファ値は、大当り開始コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。大当り終了情報バッファには、大当り種別の決定結果に対応したデータが、大当り終了情報バッファ値としてセットされる。そして、大当り終了情報バッファ値は、大当り終了コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。
遊技状態指定バッファには、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるか確変遊技状態であるか時間短縮状態であるかに対応したデータが、遊技状態指定バッファ値としてセットされる。すなわち、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態である場合には、遊技状態指定バッファに「00H」を示すデータがセットされる。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態である場合には、遊技状態指定バッファに「01H」を示すデータがセットされる。パチンコ遊技機1における遊技状態が時間短縮状態である場合には、遊技状態指定バッファに「02H」を示すデータがセットされる。遊技状態指定バッファにセットされたデータは、背景指定コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。
パターンデータバッファには、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドにおいてEXTデータとして設定されるデータが、パターンデータバッファ値としてセットされる。
確定特別図柄バッファには、例えば特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として導出表示することに決定された確定特別図柄や大当り種別などに対応したデータが、確定特別図柄バッファ値としてセットされる。確定特別図柄バッファ値は、表示結果通知コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられるデータであってもよい。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える入出力ポート115は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示す演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、信号中継基板14を介するなどして主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作の全部または一部や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
演出制御基板12には、表示制御基板13に対して表示制御用のコマンド(表示制御指令)を伝送するための配線や、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9に駆動信号を伝送する配線などが接続されている。図2に示すように、演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ120と、音制御部121と、ランプ制御部122とが搭載されている。
図12は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120の構成例を示す図である。図12に示す演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU131と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM132と、CPU131のワークエリアを提供するRAM133と、CPU131とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路134と、入出力ポート135とを備えている。演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU131がROM132から読み出したプログラムを実行し、RAM133をワークエリアとして用いることで、演出用の電気部品を制御するための処理が実行される。
乱数回路134は、演出制御基板12の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図13は、演出制御基板12の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1、大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2、エンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、演出効果を高めるために、演出制御基板12の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値SR1〜SR3の全部または一部を示す数値データが、乱数回路134にてカウントされればよい。また、乱数値SR1〜SR3の一部を示す数値データは、CPU131が乱数回路134とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1は、大当り遊技状態の終了時より前の所定タイミングにて、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2は、大当り遊技状態の終了時より前の所定タイミングにて、大当り中昇格失敗演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。エンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3は、大当り遊技状態の終了時となる所定のタイミングにて、エンディング昇格失敗演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
ROM132には、CPU131による制御動作において各種の決定や判定を行うために読出可能なデータとして、例えば複数種類の演出図柄決定テーブルや演出実行決定テーブル、演出制御パターンテーブルといった、各種のテーブルを構成するデータが記憶されている。演出図柄決定テーブルは、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として導出表示される確定演出図柄などを決定するために用いられるテーブルである。演出決定テーブルは、演出制御基板12の側において、所定の演出動作を実行するか否かや、実行する場合における演出動作の態様を示す演出パターンなどを決定するために用いられるテーブルである。
ROM132に格納される演出制御パターンテーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、例えば図14に示すような構成を有する演出制御パターンテーブル300が用いられる。この演出制御パターンテーブル300には、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令を示すデータや、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。演出制御パターンテーブル300に格納される複数種類の演出制御パターンはそれぞれ、例えば図15に示すように、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#n(nは任意の自然数)、表示制御データ#1〜#n、音声制御データ#1〜#n、ランプ制御データ#1〜#nといった、演出動作を制御するための各種データから構成され、時系列的に、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令や、スピーカ8L、8Rからの音声出力内容、遊技効果ランプ9による演出内容といった、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。
図12に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるRAM133には、演出動作を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような演出制御用データ保持エリア310が設けられている。図16に示す演出制御用データ保持エリア310は、演出制御フラグ設定部171と、演出制御タイマ設定部172と、演出制御カウンタ設定部173と、演出制御バッファ設定部174といった、各種のデータを保持する領域を備えている。
演出制御フラグ設定部171は、例えば画像表示装置5の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。演出制御タイマ設定部172は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。演出制御カウンタ設定部173は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM133とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
また、演出制御バッファ設定部174には、例えば受信コマンドバッファ、可変表示パターンバッファ、表示結果バッファ、背景指定バッファ、特図保留記憶数バッファ、確定演出図柄判定バッファ、報知内容判定バッファなどが設けられている。
受信コマンドバッファは、演出制御基板12にて受信した主基板11からの演出制御コマンドを一時的に格納するためのものである。例えば、受信コマンドバッファは、各々が1バイトの受信データを記憶可能な12個のバッファ領域#1〜#12を備えており、受信した演出制御コマンドを格納するバッファ領域が、演出制御コマンド受信カウンタで指定される。このような複数のバッファ領域#1〜#12をリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の受信コマンドを最大6個まで格納することができる。
可変表示パターンバッファは、例えば可変表示パターンコマンドにおけるMODEデータとEXTデータを可変表示パターンバッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの可変表示パターンコマンドにより通知された可変表示パターンや可変表示時間などを、特定可能にする。
表示結果バッファは、例えば表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを表示結果バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果の種類、あるいは大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出の有無などを、特定可能にする。
背景指定バッファは、例えば背景指定コマンドにおけるEXTデータを背景指定バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの背景指定バッファにより通知された背景画像の種類などを、特定可能にする。
特図保留記憶数バッファは、例えば特図保留記憶数通知コマンドにおけるEXTデータを特図保留記憶数バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの特図保留記憶数通知コマンドにより通知された特図保留記憶数を、特定可能にする。
確定演出図柄判定バッファには、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄が、通常ハズレ組合せやリーチハズレ組合せであるか、通常大当り組合せであるか、確変大当り組合せであるか、チャンス目を構成するものであるかといった、確定演出図柄の種類に対応したデータが、確定演出図柄判定バッファ値としてセットされる。
報知内容判定バッファには、確定演出図柄の種類や、大当り中昇格成功演出の実行により確変遊技状態となる旨の報知が行われたか否かなどに対応したデータが、報知内容判定バッファ値としてセットされる。
図12に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備える入出力ポート135は、演出制御用マイクロコンピュータ120に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート135の出力ポートからは、表示制御基板13へと伝送される表示制御指令や、音制御部121へと伝送される音声データ、ランプ制御部122へと伝送されるランプデータなどが出力される。
演出制御基板12に搭載された音制御部121は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる回路である。演出制御基板12に搭載されたランプ制御部122は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9や各種の装飾用ランプ、LED等の電飾部材に供給することによって点灯/消灯切換を行う回路である。なお、音制御部121やランプ制御部122は、演出制御基板12の外部に設置された回路であってもよい。
図2に示す表示制御基板13は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御を行うものである。例えば、表示制御基板13は、画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、演出図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
図17(A)は、表示制御基板13のハードウェア構成例を示すブロック図である。図17(A)に示す表示制御基板13には、表示制御用マイクロコンピュータ140と、VDP(Video Display Processor)141と、CGROM(Character Generator ROM)142と、VRAM(Video RAM)143と、LCD駆動回路144とが搭載されている。
図17(B)は、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140の構成例を示す図である。図17(B)に示す表示制御用マイクロコンピュータ140は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU151と、表示制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM152と、CPU151のワークエリアを提供するRAM153と、CPU151とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路154と、入出力ポート155とを備えている。表示制御用マイクロコンピュータ140では、CPU151がROM152から読み出したプログラムを実行し、RAM153をワークエリアとして用いることで、画像表示装置5における表示動作を制御するための処理が実行される。
CPU151は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどを受信すると、ROM152から表示制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、CPU151は、VDP141に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示動作を制御する。
ROM152は、CPU151によって実行される各種制御プログラムや固定パラメータなどを格納する半導体メモリである。例えば、ROM152には、画像表示装置5での画像表示による各種の演出動作における画像の表示タイミングや切換タイミング、画像の読出位置(例えば、CGROM142のアドレスなど)等を決定するためのプロセステーブルなどが格納されていてもよい。
RAM153には、例えば表示制御フラグ設定部、表示制御タイマ設定部、及び表示制御カウンタ設定部などが設けられていてもよい。ここで、表示制御フラグ設定部は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンド、あるいは画像表示装置5における表示状態などに応じて、各々セットあるいはクリアされるフラグを設定するためのデータを記憶する。表示制御タイマ設定部は、画像表示装置5の表示制御などに用いられるタイマ値を示すデータを記憶する。表示制御カウンタ設定部は、画像表示装置5の表示制御のために用いられるカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM153とは別個に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
乱数回路154は、表示制御基板13の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。なお、表示制御基板13の側では乱数を使用しない場合には、乱数回路154が設けられていなくてもよい。
入出力ポート155は、表示制御用マイクロコンピュータ140に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、表示制御用マイクロコンピュータ140の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート155の入力ポートには、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号が入力される。また、入出力ポート155の出力ポートからは、VDP141へと伝送される描画指令などが出力される。
図17(A)に示すVDP141は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための表示制御機能および高速描画機能を有し、表示制御用マイクロコンピュータ140からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、表示制御用マイクロコンピュータ140とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM143をマッピングしている。例えば、VDP141は、CGROM142から読み出した画像データをVRAM143の所定領域に展開記憶させる。また、VRAM143の記憶データを用いて各種の画像処理を実行する。そして、VRAM143の内部または外部に設けられたフレームバッファの記憶データに基づき、画像表示装置5に対して供給されるR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、LCD駆動回路144へと出力する。一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP141からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
CGROM142は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM142には、各種のキャラクタ画像を画像表示装置5に表示させるための画像データ等が格納されている。キャラクタ画像は、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。
VRAM143は、VDP141による画像処理などに用いられる画像データを展開記憶するための記憶装置である。VRAM143は、例えば画像表示装置5における1画面分の表示領域に画像を表示させるために用いられる画像データの容量よりも大きな記憶容量を有している。
LCD駆動回路144は、VDP141から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して画像表示装置5に出力することで、画像を表示させるためのものである。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU111によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU111は、割込禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM113がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU111へ送出され、CPU111は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU111は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図18のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図18に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU111は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路101を介して各スイッチ21〜23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4の一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU111は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部162に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU111は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示装置20における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU111は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信させる(ステップS17)。こうしてコマンド制御処理を実行した後に、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図19は、特別図柄プロセス処理として、図18に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU111は、まず、例えば始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。遊技球が始動入賞口に入賞して始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS101;Yes)、始動入賞処理を実行する(ステップS102)。他方、始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS101;No)、ステップS102の処理をスキップする。
ステップS102にて実行される始動入賞処理では、まず、特図保留記憶部161に記憶されている特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路114などにより更新される数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR4を示す数値データとを抽出することで、乱数値MR1、MR4を読み出す。そして、読み出した乱数値MR1、MR4を示すデータを、特図保留記憶部161における空きエントリの先頭にセットする。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部164に設けられた特図保留記憶数カウンタにおけるカウント値である特図保留記憶数カウント値を1加算するよう更新する。
以上のような始動入賞処理を実行した後や、図19に示すステップS101にて始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、遊技制御フラグ設定部162に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、図19に示すようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、特図保留記憶部161に格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データなどに基づいて特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS111の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示パターン設定処理は、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定する処理や、可変表示パターンに対応した可変表示時間を決定する処理などを含んでいる。
ステップS112の特別図柄可変表示処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄可変表示処理では、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行って特別図柄を変動させるための制御が行われる。また、特別図柄可変表示処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示の残り時間を、遊技制御タイマ設定部163に設けられた特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ値である特別図柄プロセスタイマ値によって計測する処理、特図ゲームにおける可変表示時間が経過したことに対応して確定特別図柄を停止表示させる処理などを含んでいる。ステップS113の特別図柄停止処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームが終了したことに対応して、大当り開始コマンドを送信するための設定を行う処理や、小当り開始コマンドを送信するための設定を行う処理、時短回数カウンタにおけるカウント値である時短回数カウント値を更新する処理などを含んでいる。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理は、大当り遊技状態におけるラウンドとして特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を開放状態にする場合に、大入賞口を開放状態とする開放時間の設定を行う処理や、大入賞口を開放状態とするより前に所定の待ち時間が経過するまで待機する処理、その待ち時間が経過した後に大入賞口を開放状態とするための駆動信号をソレノイド回路102によってソレノイド82に対して供給させるための処理などを含んでいる。ステップS115の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、大当り遊技状態にて実行されるラウンドごとに大入賞口を開放状態とする残り時間を、特別図柄プロセスタイマ値によって計測する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態とするためにソレノイド回路102からソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などを含んでいる。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理は、大入賞口を開放状態とすることによるラウンドの実行回数が可変表示結果に対応した開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、開放回数最大値に達した場合に大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により大当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などを含んでいる。
ステップS118の小当り開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理は、小当り遊技状態において特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を開放状態とする前に、大入賞口を開放状態とする開放時間の設定を行う処理や、大入賞口を開放状態とするための駆動信号をソレノイド回路102によってソレノイド82に対して供給させるための処理などを含んでいる。ステップS119の小当り開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理は、小当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とする残り時間を、特別図柄プロセスタイマ値によって計測する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態とするためにソレノイド回路102からソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などを含んでいる。ステップS120の小当り開放後処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り開放後処理は、小当り遊技状態の終了に対応して小当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。
図20は、図19のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄通常処理において、CPU111は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部164における特図保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ201)。
ステップS201にて特図保留記憶数が「0」以外である場合には(ステップS201;No)、特図表示結果判定処理が実行される(ステップS202)。この特図表示結果判定処理では、特図保留記憶部161から読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」とするか「小当り」とするか「ハズレ」とするかの判定などが行われる。
図21は、図20のステップS202にて実行される特図表示結果判定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す特図表示結果判定処理において、CPU111は、まず、特図保留記憶部161から保留番号「1」に対応して記憶されている特図表示結果判定用の乱数値MR1を示すデータと、大当り種別決定用の乱数値MR4を示すデータとを読み出す(ステップS401)。そして、ステップS401にて読み出した乱数値MR1、MR4を示すデータを、遊技制御バッファ設定部165に設けられた表示結果判定用バッファにセットする(ステップS402)。
ステップS402の処理を実行した際には、例えば特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、特図保留記憶数を1減算する(ステップS403)。さらに、ステップS403の処理では、特図保留記憶部161において保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1、MR4を示すデータを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS403の処理に続いて、例えば表示結果判定用バッファから読み出した乱数値MR1を示すデータが所定の大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定を行う(ステップS404)。ここで、大当り判定値データは、遊技制御フラグ設定部162に設けられた確変フラグがオンであるかオフであるかに対応して、乱数値MR1のうち予め定められた範囲の値を示すデータであればよい。具体的な一例として、確変フラグがオフである場合には、乱数値MR1のうち「8000」〜「8208」の範囲の値が、大当り判定値データと合致する。他方、確変フラグがオンである場合には、乱数値MR1のうち「8000」〜「10080」の範囲の値が、大当り判定値データと合致する。なお、大当り判定値データは、ROM112に予め記憶された大当り判定テーブルのテーブルデータによって定められてもよい。
ステップS404にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致した場合には(ステップS404;Yes)、遊技制御フラグ設定部162に設けられた大当りフラグをオン状態にセットしてから(ステップS405)、特図表示結果判定処理を終了する。
ステップS404にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS404;No)、乱数値MR1を示すデータが所定の小当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「小当り」とするか否かの判定を行う(ステップS406)。ここで、小当り判定値データは、確変フラグがオンであるかオフであるかにかかわらず、乱数値MR1のうち一定の範囲の値を示すデータであればよい。具体的な一例として、乱数値MR1のうち「30000」〜「30100」の範囲の値が、小当り判定値データと合致する。
ステップS406にて乱数値MR1が小当り判定値データと合致した場合には(ステップS406;Yes)、遊技制御フラグ設定部162に設けられた小当りフラグをオン状態にセットしてから(ステップS407)、特図表示結果判定処理を終了する。
以上のような特図表示結果判定処理を実行した後には、図20に示すステップS203の特図情報設定処理が実行される。この特図情報設定処理では、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄の決定などが行われる。
図22は、図20のステップS203にて実行される特図情報設定処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す特図情報設定処理において、CPU111は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS421)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS421;Yes)、可変表示結果を「大当り」とする場合に「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするかの事前決定などを行うためのテーブルとして、図7に示す大当り種別決定テーブル200を設定する(ステップS422)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS422の処理において、ROM112に記憶された大当り種別決定テーブル200を構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた所定のテーブルポインタにセットする。
ステップS422の処理に続いて、表示結果判定用バッファから大当り種別決定用の乱数値MR4を示すデータを読み出す(ステップS423)。こうして読み出した乱数値MR4に基づき、ステップS422にて設定した大当り種別決定テーブル200を参照することにより、大当り種別の決定を行う(ステップS424)。このときには、大当り種別として、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするか、さらには、「確変大当り」とする場合に「昇格不要」、「大当り中昇格」及び「エンディング時昇格」のいずれとするかが、事前決定される。なお、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」に事前決定する場合には、「昇格なし」とすることが決定される。また、特別図柄の可変表示結果を「突然確変大当り」とする場合には、「昇格不要」とすることに決定される。このようなステップS424の処理により、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とするか否かや、大当り中昇格成功演出及びエンディング昇格成功演出の実行の有無が決定されることになる。
例えば、ステップS423にて読み出した乱数値MR4が「0」〜「40」の範囲内である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態としないこと、及び、大当り中昇格成功演出及びエンディング昇格演出がいずれも実行されないことが、決定される。ステップS423にて読み出した乱数値MR4が「41」〜「63」、「82」〜「99」の範囲内である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とすること、及び、大当り中昇格成功演出及びエンディング昇格演出がいずれも不要であることが、決定される。ステップS423にて読み出した乱数値MR4が「64」〜「76」の範囲内である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とすること、及び、大当り遊技状態の終了時より前に大当り中昇格成功演出を実行して確変遊技状態となる旨の報知を行うことが、決定される。ステップS423にて読み出した乱数値MR4が「77」〜「81」の範囲内である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とすること、及び、大当り遊技状態の終了時にエンディング昇格成功演出を実行して確変遊技状態となる旨の報知を行うことが、決定される。
ステップS424の処理を実行した後には、遊技制御バッファ設定部165に設けられた各種のバッファに、ステップS424で決定された大当り種別に対応したバッファ値を設定する(ステップS425)。図23(A)及び(B)は、ステップS425にて各種のバッファに設定されるバッファ値の一例を示す説明図である。図23(A)及び(B)に示すように、ステップS425の処理では、大当り種別判定バッファ、大入賞口開放回数最大値バッファ、大当り開始情報バッファ、大当り終了情報バッファといった各種のバッファに、大当り種別に対応したバッファ値が設定される。続いて、CPU111は、ステップS424で決定された大当り種別に対応した確定特別図柄を決定してから(ステップS426)、特図情報設定処理を終了する。
ステップS426の処理では、ステップS424で決定された特別図柄の可変表示結果が「通常大当り」である場合に、通常大当り図柄「33」が確定特別図柄に決定される。これに対して、ステップS424で決定された特別図柄の可変表示結果が「確変大当り」である場合には、確変大当り図柄「77」が確定特別図柄に決定される。また、ステップS424で決定された特別図柄の可変表示結果が「突然確変大当り」である場合には、2ラウンド大当り図柄「11」が確定特別図柄に決定される。
ステップS421にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS421;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS427)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS427;Yes)、可変表示結果を「小当り」とすることに対応して、小当り図柄「55」を確定特別図柄に決定してから(ステップS428)、特図情報設定処理を終了する。ステップS427にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS427;No)、可変表示結果を「ハズレ」とすることに対応して、ハズレ図柄「−−」を確定特別図柄に決定してから(ステップS429)、特図情報設定処理を終了する。
ステップS426、S428、S429の処理のいずれかにて確定特別図柄を決定したときには、決定された確定特別図柄や大当り種別などに対応して、演出制御基板12へと送信される表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを、遊技制御バッファ設定部165に設けられた確定特別図柄バッファにセットすることにより、決定された確定特別図柄の種類や大当り種別を特定可能とすればよい。
以上のような特図情報設定処理を実行した後には、図20に示すステップS204の処理に進み、遊技制御バッファ設定部165の遊技状態指定バッファにセットされている遊技状態指定バッファ値を読み出す。こうして読み出したバッファ値に基づき、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドを送信する処理を実行する(ステップS205)。
具体的な一例として、CPU111は、ステップS205の処理において、背景指定コマンドにおけるMODEデータとなる「95H」を示すデータを、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポート(演出制御コマンド用出力ポート)にセットする。続いて、例えば入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御INT信号を送信するための出力ポートにオン状態を示すデータを設定することなどにより、演出制御INT信号の出力を開始する。そして、所定時間が経過した後、演出制御INT信号の出力を停止する。さらに、ステップS204にて読み出した遊技状態指定バッファ値を演出制御コマンド出力用ポートにセットして、演出制御INT信号を出力することにより、背景指定コマンドにおけるEXTデータを、主基板11から演出制御基板12に対して送信させる。
ステップS205の処理を実行した後には、表示結果判定用バッファをクリアして、表示結果判定用バッファ値を初期値に設定する(ステップS206)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS207)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS201にて特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS201;Yes)、遊技制御フラグ設定部162に設けられたデモ表示フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS208)。このとき、デモ表示フラグがオンであれば(ステップS208;Yes)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS208にてデモ表示フラグがオフである場合には(ステップS208;No)、遊技制御バッファ設定部165から遊技状態指定バッファ値を読み出し(ステップS209)、背景指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS210)。ここで、ステップS210の処理では、例えばステップS209にて読み出した遊技状態指定バッファ値に対応して、ROM112に記憶された背景指定コマンドテーブルを構成するテーブルデータのアドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS210での設定を行った場合には、特別図柄通常処理が終了してから図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドが送信される。
ステップS210の処理に続いて、CPU111は、デモ表示コマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。ここで、CPU111は、ステップS210の処理において背景指定コマンドテーブルを構成するテーブルデータのアドレスを送信コマンドポインタにセットすることにより、背景指定コマンドに続けてデモ表示コマンドも送信できるように設定してもよい。ステップS211の処理を実行した後には、デモ表示フラグをオン状態にセットしてから(ステップS212)、特別図柄通常処理を終了する。
図24は、図19のステップS111にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示パターン設定処理において、CPU111は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS221)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS221;Yes)、例えば遊技制御バッファ設定部165から読み出した大当り種別判定バッファ値が「04H」であるか否かを判定することなどにより、特別図柄の可変表示結果を「突然確変大当り」とすることが事前決定されたか否かを判定する(ステップS222)。
ステップS222にて「突然確変大当り」とすることが事前決定されている場合には(ステップS222;Yes)、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを、図8に示す可変表示パターンテーブル210に格納された複数種類の可変表示パターンのうち突然確変専用パターンである突然確変F1の可変表示パターンに決定する(ステップS223)。
ステップS222にて「突然確変大当り」としないことが事前決定されている場合には(ステップS222;No)、例えば遊技制御バッファ設定部165から読み出した大当り種別判定バッファ値が「01H」であるか否かを判定することなどにより、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに、「昇格不要」とすることが事前決定されたか否かを判定する(ステップS224)。このとき、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすること、あるいは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」としつつ「大当り中昇格」や「エンディング時昇格」とすることが事前決定されている場合には(ステップS224;No)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図9(A)に示す通常大当り時パターン決定テーブル220Aを設定する(ステップS225)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS225の処理において、ROM112に記憶された通常大当り時パターン決定テーブル220Aを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた所定のテーブルポインタにセットする。
ステップS224にて特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに「昇格不要」とすることが事前決定されている場合には(ステップS224;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図9(B)に示す確変大当り時パターン決定テーブル220Bを設定する(ステップS226)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS226の処理において、ROM112に記憶された確変大当り時パターン決定テーブル220Bを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、テーブルポインタにセットする。
ステップS221にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS221;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS227)。このとき、小当りフラグがオフであれば(ステップS227;No)、乱数回路114などにより更新されるリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS228)。そして、ステップS228にて抽出した乱数値MR2が所定のリーチ判定値データと合致するか否かを判定することにより、演出図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS229)。ここで、リーチ判定値データは、ROM112などに予め記憶されたリーチ判定テーブルを構成するテーブルデータによって定められればよい。具体的な一例として、乱数値MR2のうち「209」〜「238」の範囲の値が、リーチ判定値データと合致する。
ステップS229にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致した場合には(ステップS229;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図9(C)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル220Cを設定する(ステップS230)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS230の処理において、ROM112に記憶されたリーチハズレ時パターン決定テーブル220Cを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、テーブルポインタにセットする。
ステップS225、S226、S230の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路114などにより更新される可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS231)。そして、ステップS231にて抽出した乱数値MR3に基づき、ステップS225、S226、S230の処理のいずれかにて設定したパターン決定テーブル220A〜220Cのいずれかを参照することにより、乱数値MR3に対応した可変表示パターンを決定する(ステップS232)。
ステップS229にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致しない場合には(ステップS229;No)、遊技制御フラグ設定部162に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS233)。このとき、時短フラグがオフであれば(ステップS233;No)、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを、図8に示す可変表示パターンテーブル210に格納された複数種類の可変表示パターンのうち通常時ハズレ用パターンである通常ハズレA1の可変表示パターンに決定する(ステップS234)。
ステップS233にて時短フラグがオンである場合には(ステップS233;Yes)、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを、図8に示す可変表示パターンテーブル210に格納された複数種類の可変表示パターンのうち時短中ハズレ用パターンである通常ハズレA2の可変表示パターンに決定する(ステップS235)。
ステップS227にて小当りフラグがオンである場合には(ステップS227;Yes)、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを、図8に示す可変表示パターンテーブル210に格納された複数種類の可変表示パターンのうち小当り専用パターンである小当りG1の可変表示パターンに決定する(ステップS236)。
ステップS223、S232、S234、S235、S236の処理のいずれかにて可変表示パターンを決定したときには、決定された可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドにおけるEXTデータを、可変表示パターンテーブル210から読み出して遊技制御バッファ設定部165に設けられたパターンデータバッファにセットすることにより、決定された可変表示パターンを特定可能とすればよい。あるいは、可変表示パターンテーブル210においてステップS236にて決定された可変表示パターンに対応するEXTデータが記憶されているアドレスを、RAM113に設けられたパターンポインタにセットして特定可能にしてもよい。
こうして可変表示パターンを決定した後には、その可変表示パターン等に対応する可変表示時間を決定する(ステップS237)。このときには、可変表示パターンのみならず、例えば特図保留記憶数カウント値を読み出すことにより特定される特図保留記憶数にも対応して、可変表示時間を決定するようにしてもよい。また、ステップS237の処理では、決定された可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部163に設けられた特別図柄プロセスタイマに設定してもよい。その後、可変表示開始用の演出制御コマンドとして、可変表示パターンコマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS238)。例えば、CPU111は、ステップS238の処理において、ROM112に記憶された図10に示すような可変表示開始用コマンドテーブル230を構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS238での設定を行った場合には、可変表示パターン設定処理が終了してから図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、可変表示パターンコマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS238の処理に続いて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄可変表示処理に対応した値である“2”に更新してから、可変表示パターン設定処理を終了する。
図25は、図19のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄停止処理において、CPU111は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS251)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS251;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS252)。例えば、CPU111は、ステップS252の処理において、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、特別図柄プロセスタイマに設定する。
ステップS252の処理に続いて、大当り開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS253)。例えば、CPU111は、ステップS253の処理において、ROM112に記憶された大当り開始コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS253での設定を行った場合には、特別図柄停止処理が終了してから図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して大当り開始コマンドが送信される。
ステップS253の処理を実行した後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS254)、確変フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS255)、時短フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS256)。また、時短回数カウンタをクリアして、時短回数カウント値を初期設定値である「0」に設定する(ステップ257)。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS258)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS251にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS251;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS259)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS259;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS260)。例えば、CPU111は、ステップS260の処理において、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、特別図柄プロセスタイマに設定する。
ステップS260の処理に続いて、小当り開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS261)。例えば、CPU111は、ステップS261の処理において、ROM112に記憶された小当り開始コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS261での設定を行った場合には、特別図柄停止処理が終了してから図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して小当り開始コマンドが送信される。
ステップS261の処理を実行した後には、小当りフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS262)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS263)。
ステップS259にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS259;No)、デモ表示フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS264)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS265)。
ステップS263、S265の処理のいずれかを実行した後には、遊技制御カウンタ設定部164から読み出した時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS266)。このとき、時短回数カウント値が「0」であれば(ステップS266;Yes)、特別図柄停止処理を終了する。これに対して、時短回数カウント値が「0」以外の値であれば(ステップS266;No)、時短回数カウント値を1減算した後(ステップS267)、時短回数カウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS268)。
ステップS268にて時短回数カウント値が「0」となった場合には(ステップS268;Yes)、時間短縮状態が終了すると判断して、遊技制御バッファ設定部165に設けられた遊技状態指定バッファに、通常遊技状態に対応したバッファ値である「00H」を示すデータをセットする(ステップS269)。このときには、時短フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS270)、特別図柄停止処理を終了する。これに対して、ステップS268にて時短回数カウント値が「0」以外である場合には(ステップS268;No)、ステップS269、S270の処理を実行せずに、特別図柄停止処理を終了する。
図26は、図19のステップS116にて実行される大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す大入賞口開放後処理において、CPU111は、まず、大入賞口の開放回数が、予め定められた開放回数最大値に達したか否かを判定する(ステップS281)。例えば、CPU111は、遊技制御カウンタ設定部164から読み出した大入賞口開放回数カウント値が、遊技制御バッファ設定部165から読み出した大入賞口開放回数最大値バッファ値と合致するか否かを判定する。そして、合致する場合に、開放回数最大値に達したと判断する。
ステップS281にて開放回数最大値に達している場合には(ステップS281;Yes)、遊技制御バッファ設定部165から大当り種別判定バッファ値を読み出す(ステップS282)。続いて、ステップS282にて読み出したバッファ値に対応した大当り終了時演出待ち時間を設定する(ステップS283)。その後、大当り終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS284)。例えば、CPU111は、ステップS284の処理において、ROM112に記憶された大当り終了コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS284での設定を行った場合には、大入賞口開放後処理が終了してから図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して大当り終了コマンドが送信される。
ステップS284の処理を実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS285)、大入賞口開放後処理を終了する。
ステップS281にて開放回数最大値に達していない場合には(ステップS281;No)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS286)、大入賞口開放後処理を終了する。
図27は、図19のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す大当り終了処理において、CPU111は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS301)。このとき、大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS301;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
ステップS301にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS301;Yes)、遊技制御バッファ設定部165から大当り種別判定バッファ値を読み出す(ステップS302)。続いて、遊技制御バッファ設定部165に設けられた所定のバッファ、遊技制御フラグ設定部162に設けられた所定のフラグ、遊技制御カウンタ設定部164に設けられた所定のカウンタについて、ステップS302にて読み出したバッファ値に対応した設定を行う(ステップS303)。図28は、ステップS303における設定の一例を示す説明図である。図28に示すように、ステップS303では、遊技状態指定バッファや確変フラグ、時短フラグ、時短回数カウンタについて、ステップS302にて読み出された大当り種別判定バッファ値に対応した設定が行われる。
ステップS303の処理を実行した後には、デモ表示フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS304)。これとともに、大当り種別判定バッファをクリアして、そのバッファ値を初期設定値である「00H」に設定する(ステップS305)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS306)、大当り終了処理を終了する。
図29は、コマンド制御処理として、図18に示すステップS17にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すコマンド制御処理を開始すると、CPU111は、まず、送信コマンドの有無を判定する(ステップS131)。例えば、CPU111は、ステップS131の処理において、RAM113に設けられた送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出し、その読出データが有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであるか否かを判定する。具体的な一例として、読出データがヌルデータ「00H」や所定の終了コードに対応するデータである場合には、有効な演出制御コマンドを送信するための設定データではないと判定する。これに対して、例えば読出データの先頭ビット(ビット7)が「1」である場合など、演出制御コマンドにおけるMODEデータとして設定可能なデータである場合には、有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであると判定する。そして、読出データが有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであるとの判断に対応して、送信コマンドがあると判定する。
ステップS131にて送信コマンドがない場合には(ステップS131;No)、そのままコマンド制御処理を終了する。これに対して、送信コマンドがある場合には(ステップS131;Yes)、送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出すことにより、指定されたコマンドテーブルに格納された設定データを読み出す(ステップS132)。そして、ステップS132にて読み出した設定データを、演出制御コマンドにおけるMODEデータとして送信するために、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対する演出制御コマンド送信用の出力ポート(演出制御コマンド用出力ポート)にセットする(ステップS133)。
ステップS133の処理に続いて、例えば入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御INT信号を送信するための出力ポートにオン状態を示すデータを設定することなどにより、演出制御INT信号の出力を開始する(ステップS134)。その後、所定時間(例えば約1マイクロ秒)が経過するまで待機してから(ステップS135)、演出制御INT信号の出力を停止し(ステップS136)、所定時間(例えば約2.5マイクロ秒)が経過するまで待機する(ステップS137)。
ステップS137の処理を実行した後には、送信コマンドポインタの値を1加算して更新し(ステップS138)、更新後の送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出すことにより、指定されたコマンドテーブルに格納された次の設定データを読み出す(ステップS139)。このときには、ステップS139での読出データに基づき、遊技制御バッファ設定部165に設けられた各種のバッファに格納された拡張データを参照するか否かの判定を行う(ステップS140)。例えば、ステップS139での読出データにおける先頭ビット(ビット7)が「1」である場合には拡張データを参照すると判断し、「0」である場合には拡張データを参照しないと判断すればよい。
ステップS140にて拡張データを参照すると判定された場合には(ステップS140;Yes)、遊技制御バッファ設定部165に設けられた所定のバッファなどから、拡張データを読み出す(ステップS141)。
例えば、図10に示す可変表示開始用コマンドテーブル230では、可変表示パターンコマンド用設定データの2バイト目が、遊技制御バッファ設定部165に設けられたパターンデータバッファにセットされているデータを拡張データとして読み出すための設定データであればよい。あるいは、可変表示パターンコマンド用設定データの2バイト目が、可変表示パターンテーブル210に記憶されている可変表示パターンごとのEXTデータのうちRAM113に設けられたパターンポインタで指定されたデータを拡張データとして読み出すための設定データであってもよい。こうして可変表示パターンコマンド用設定データに応じた拡張データを読み出すことにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信する可変表示パターンコマンドを決定することができる。
すなわち、図24に示すステップS221〜S236の処理を実行することにより、可変表示パターンが通常大当り専用パターンに決定された場合には、演出制御基板12に対して送信する可変表示パターンコマンドとして、その通常大当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。可変表示パターンが確変大当り専用パターンに決定された場合には、その確変大当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。可変表示パターンが通常・確変共用パターンに決定された場合には、その通常・確変共用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。可変表示パターンが突然確変専用パターンに決定された場合には、その突然確変専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。可変表示パターンが小当り専用パターンに決定された場合には、その小当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。可変表示パターンが通常時ハズレ用パターン、時短中ハズレ用パターン、リーチハズレ用パターンといったハズレパターンに決定された場合には、そのハズレパターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに決定することができる。
また、例えば図10に示す可変表示開始用コマンドテーブル230では、表示結果通知コマンド用設定データの2バイト目が、遊技制御バッファ設定部165に設けられた確定特別図柄バッファにセットされているデータを拡張データとして読み出すための設定データであればよい。こうして表示結果通知コマンド用設定データに応じた拡張データを読み出すことにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信する表示結果通知コマンドを決定することができる。
ステップS140にて拡張データの参照がないと判定された場合や(ステップS140;No)、ステップS141の処理を実行した後には、ステップS139、S141の処理のいずれかにおける読出データを、演出制御コマンドにおけるEXTデータとして送信するために、入出力ポート115に含まれる演出制御コマンド用出力ポートにセットする(ステップS142)。すなわち、ステップS140にて拡張データの参照がないと判定された場合には、ステップS139の処理における読出データを演出制御コマンド用出力ポートにセットする一方で、ステップS140にて拡張データを参照すると判定された場合には、ステップS141の処理における読出データを演出制御コマンド用出力ポートにセットする。
その後、ステップS134〜S137の処理と同様にして、演出制御INT信号を一定時間が経過するまで出力してから、その出力を停止するための処理を実行する(ステップS143〜S146)。そして、送信コマンドポインタの値を1加算して更新してから(ステップS147)、コマンド制御処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131により演出制御メイン処理を実行する。この演出制御メイン処理では、所定の初期化処理が実行されることにより、RAM133のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示せぬCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等が行われる。その後、CPU131は、所定のタイマ割込みフラグを監視するなどして、タイマ割込みが発生するまでループ処理を実行する。例えば、CPU131では2ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込み処理を実行することにより、タイマ割込みフラグがセットされる。
また、CPU131では、2ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU131は、自動的に割込み禁止状態に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることによりCPU131にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込み処理が実行され、信号中継基板14などを介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、演出制御バッファ設定部174に設けられた受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込み許可に設定する。
CPU131がタイマ割込みフラグを監視してタイマ割込みの発生を検出したときには、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するためのコマンド解析処理や、各種の演出動作を制御するための演出制御プロセス処理などが実行される。コマンド解析処理では、演出制御バッファ設定部174の受信コマンドバッファに格納されている受信コマンドを読み出し、読み出された受信コマンドの種類に応じた各種の処理が実行される。例えば、受信コマンドが可変表示パターンコマンドである場合には、その可変表示パターンコマンドにおけるMODEデータやEXTデータを演出制御バッファ設定部174に設けられた可変表示パターンバッファに記憶させることなどにより、可変表示パターンや可変表示時間を特定可能にセーブする。また、受信コマンドが表示結果通知コマンドである場合には、その表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを演出制御バッファ設定部174に設けられた表示結果バッファに記憶させることなどにより、表示結果の種類、あるいは大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出の有無などを、特定可能にセーブする。
受信コマンドが背景指定コマンドである場合には、その背景指定コマンドにおけるEXTデータを演出制御バッファ設定部174に設けられた背景指定バッファに記憶させることなどにより、背景画像の種類などを、特定可能にセーブする。受信コマンドが特図保留記憶数通知コマンドである場合には、その特図保留記憶数通知コマンドにおけるEXTデータを演出制御バッファ設定部174に設けられた特図保留記憶数バッファに記憶させることなどにより、特図保留記憶数などを、特定可能にセーブする。受信コマンドがデモ表示コマンドである場合には、演出制御フラグ設定部171に設けられたデモ表示コマンド受信フラグをオン状態にセットすることなどにより、デモ表示コマンドの受信があったことなどを、特定可能にセーブする。
また、演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5における表示動作の全部または一部や、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作、遊技効果ランプ9などの電飾部材における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を所定の手順で制御するために、予め用意された各種の処理を選択して実行する。
図30は、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131によって実行される演出制御プロセス処理に含まれる演出図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す演出図柄プロセス処理では、演出制御フラグ設定部171に設けられた演出図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の各処理を実行する。
ステップS160の可変表示パターンコマンド受信待ち処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示パターンコマンド受信待ち処理は、主基板11からの可変表示パターンコマンドを受信したか否かに基づいて画像表示装置5における演出図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS161の演出図柄可変表示設定処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この演出図柄可変表示設定処理は、特図ゲームの開始に対応して画像表示装置5における演出図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、例えば図14に示すような演出制御パターンテーブル300に格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから可変表示パターンや表示結果の種類などに対応するものを選択する処理などを含んでいる。
ステップS162の演出図柄可変表示中処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この演出図柄可変表示中処理において、CPU131は、演出制御タイマ設定部172に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データといった演出制御データを読み出す。このとき読み出された演出制御データに従って、例えば表示制御基板13に対して送信する表示制御指令の決定や、スピーカ8L、8Rの音声出力制御、遊技効果ランプ9の点灯制御などといった、演出図柄の可変表示中における各種の演出制御が行われる。そして、演出制御パターンから演出図柄の可変表示の終了に対応した演出制御データが読み出されると、所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を導出表示させて、演出図柄の可変表示を終了させる。すなわち、演出図柄可変表示中処理では、可変表示パターンコマンドに示された可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信せず、演出制御コマンドによらなくても演出制御基板12及び表示制御基板13の側で自律的に確定演出図柄を可変表示結果として導出表示させる。このときには、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマにセットする。そして、演出図柄プロセスフラグの値を大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新する。
ステップS163の大当り開始待ち処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この大当り開始待ち処理において、CPU131は、主基板11から送信された大当り開始コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信したきには、演出図柄の可変表示結果が「大当り」であると判断して、演出図柄プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、主基板11からの大当り開始コマンドを受信することなく、小当り開始コマンドを受信したときには、演出図柄の可変表示結果が「小当り」であると判断して、演出図柄プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。また、大当り開始コマンド及び小当り開始コマンドのいずれも受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であると判断して、演出図柄プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS164の大当り中演出処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、CPU131は、例えば表示制御基板13に対する表示制御指令の送信により大当り遊技状態に応じた所定の演出画像を画像表示装置5に表示させたり、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態に応じた音声を出力させたり、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作を制御して大当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせたりするといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば第15ラウンドや第2ラウンドなど)になると、演出図柄プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理は、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信して画像表示装置5に所定の演出画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点灯させたりすることにより、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作を制御する処理を含んでいる。
ステップS166の小当り中演出処理は、演出図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理は、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信して画像表示装置5に所定の演出画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点灯させたりするといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を行う。
図31は、図30のステップS160にて実行される可変表示パターンコマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示パターンコマンド受信待ち処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174から可変表示パターンバッファ値を読み出すことなどにより、可変表示パターンコマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS501)。
ステップS501にて可変表示パターンコマンドの受信がない場合には(ステップS501;No)、演出制御フラグ設定部171に設けられたデモ表示実行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS502)。ここで、デモ表示実行中フラグは、後述するステップS509の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS513の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS502にてデモ表示実行中フラグがオフである場合には(ステップS502;No)、演出制御フラグ設定部171に設けられたデモ表示待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、デモ表示待ちフラグは、後述するステップS506の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS510、S515の処理のいずれかが実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS503にてデモ表示待ちフラグがオフである場合には(ステップS503;No)、例えば演出制御フラグ設定部171に設けられたデモ表示コマンド受信フラグをチェックすることなどにより、デモ表示コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS504)。このとき、デモ表示コマンドの受信があれば(ステップS504;Yes)、例えば予め定められたデモ表示待ち時間に対応したタイマ初期値を演出制御タイマ設定部172に設けられた演出制御プロセスタイマにセットすることなどにより、デモ表示待ち時間の設定を行う(ステップS505)。また、このときにはデモ表示待ちフラグをオン状態にセットする(ステップS506)。
ステップS503にてデモ表示待ちフラグがオンである場合には(ステップS503;Yes)、デモ表示待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS507)。例えば、CPU131は、ステップS507の処理において、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値を1減算するなどして更新し、更新後のタイマ値が待ち時間経過判定値(例えば「0」)と合致する場合に、デモ表示待ち時間が経過したと判断すればよい。
ステップS507にてデモ表示待ち時間が経過した場合には(ステップS507;Yes)、例えばデモ表示用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出して演出制御プロセスタイマの設定を行うことなどといった、デモ画面の表示を開始するための設定を行う(ステップS508)。このときには、デモ表示実行中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS509)、デモ表示待ちフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS510)。
ステップS501にて可変表示パターンコマンドの受信があった場合には(ステップS501;Yes)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS511)。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば、例えば画像表示装置5におけるデモ画面の表示を初期化するための表示制御指令を表示制御基板13に対して送信するなどといった、デモ画面の表示を終了するための設定を行う(ステップS512)。そして、デモ表示実行中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS513)。
ステップS511にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS511;No)、デモ表示待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS514)。このとき、デモ表示待ちフラグがオンであれば(ステップS514;Yes)、デモ表示待ちフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS515)。
ステップ514にてデモ表示待ちフラグがオフである場合や(ステップS514;No)、ステップS513、S515の処理のいずれかを実行した後には、演出図柄プロセスフラグの値を演出図柄可変表示設定処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS516)。
ステップS502にてデモ表示実行中フラグがオンである場合(ステップS502;Yes)、ステップS504にてデモ表示コマンドの受信がない場合(ステップS504;No)、ステップS507にてデモ表示待ち時間が経過していない場合(ステップS507;No)、あるいはステップS506、S510、S516の処理のいずれかを実行した後には、背景指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS517)。例えば、CPU131は、ステップS517の処理において、演出制御バッファ設定部174から背景指定バッファ値を読み出し、その読出データが背景指定コマンドにおけるEXTデータとして有効なデータであるか否かを判定することなどにより、背景指定コマンドの受信があったか否かを判定すればよい。
ステップS517にて背景指定コマンドの受信があった場合には(ステップS517;Yes)、その背景指定コマンドによって指定された背景画像を表示させるよう制御するための設定を行う(ステップS518)。例えば、CPU131は、ステップS518の処理において、演出制御バッファ設定部174から読み出した背景指定バッファ値に対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することにより、指定された背景画像を画像表示装置5に表示させる制御を、表示制御基板13の側にて行わせるようにすればよい。
ステップS517にて背景指定コマンドの受信がない場合には(ステップS517;No)、ステップS518の処理をスキップして可変表示パターンコマンド受信待ち処理を終了する。
図32及び図33は、図30のステップS161にて実行される演出図柄可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図32及び図33に示す演出図柄可変表示設定処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174から可変表示パターンバッファ値を読み出すことなどにより、可変表示パターンコマンドで示された可変表示パターンがハズレパターンであるか否かを判定する(図32のステップS531)。
ステップS531にてハズレパターンである場合には(ステップS531;Yes)、ハズレパターンのうちリーチハズレ用パターンであるか否かを判定する(ステップS532)。そして、リーチハズレ用パターンであると判定された場合には(ステップS532;Yes)、リーチハズレ組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS533)。例えば、CPU131は、ステップS533の処理において、乱数回路134などにより更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている左確定演出図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち画像表示装置5における「左」の可変表示部に導出表示される左確定演出図柄を決定する。また、左確定演出図柄と同一の図柄番号である演出図柄を、確定演出図柄のうち画像表示装置5における「右」の可変表示部に導出表示される右確定演出図柄に決定する。さらに、乱数回路134などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている中確定演出図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち画像表示装置5における「中」の可変表示部に導出表示される中確定演出図柄を決定する。
ステップS532にてリーチハズレ用パターンではないと判定された場合には(ステップS532;No)、その可変表示パターンは通常時ハズレ用パターンまたは時短中ハズレ用パターンであるとの判断に基づき、画像表示装置5における演出図柄の可変表示結果として、通常ハズレ組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS534)。例えば、CPU131は、ステップS534の処理において、乱数回路134などにより更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納された左確定演出図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定演出図柄を決定する。また、乱数回路134などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納された中確定演出図柄決定テーブルを参照することなどにより、中確定演出図柄を決定する。さらに、乱数回路134などにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納された右確定演出図柄決定テーブルを参照することなどにより、右確定演出図柄を決定する。
ステップS531にてハズレパターンではないと判定された場合には(ステップS531;No)、その可変表示パターンは通常・確変共用パターンであるか否かを判定する(図33のステップS535)。このとき、通常・確変共用パターンであると判定された場合には(ステップS535;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174から表示結果バッファ値を読み出すことなどにより、表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS536)。ここで、ステップS536の処理では、表示結果通知コマンドとなる有効な演出制御コマンドを受信していない場合に、表示結果通知コマンドの受信がないと判断する。また、表示結果通知コマンドとなる有効な演出制御コマンドを受信している場合であっても、その表示結果通知コマンドに示された可変表示結果の種類が通常・確変共用パターンに対応した「通常大当り」または「確変大当り」とは異なる可変表示結果の種類を示していることなどにより、可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンと表示結果通知コマンドに示された表示結果の種類とが適合しない場合にも、表示結果通知コマンドの受信がないと判断する。
ステップS536にて表示結果通知コマンドの受信があれば(ステップS536;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174から読み出した表示結果バッファ値が「02H」であるか否かを判定することなどにより、主基板11の側において、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに、「昇格不要」とすることが事前決定されたか否かを判定する(ステップS537)。
また、ステップS535にて通常・確変共用パターンではないと判定された場合には(ステップS535;No)、その可変表示パターンは確変大当り専用パターンであるか否かを判定する(ステップS538)。このとき、確変大当り専用パターンではないと判定された場合には(ステップS538;No)、その可変表示パターンは通常大当り専用パターンであるか否かを判定する(ステップS539)。
ステップS537にて特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに「昇格不要」とすることが事前決定されていると判定した場合や(ステップS537;Yes)、ステップS538にて確変大当り専用パターンであると判定した場合には(ステップS538;Yes)、確変大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS540)。例えば、CPU131は、ステップS540の処理において、乱数回路134などにより更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納された確変図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の確変図柄のうち確定演出図柄とするものを決定する。
ステップS536にて表示結果通知コマンドの受信がない場合や(ステップS536;No)、ステップS537にて特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすること、あるいは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」としつつ「大当り中昇格」や「エンディング時昇格」とすることが事前決定されていると判定した場合(ステップS537;No)、ステップS539にて通常大当り専用パターンであると判定した場合には(ステップS539;Yes)、通常大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS541)。例えば、CPU131は、ステップS541の処理において、乱数回路134などにより更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納された通常図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の通常図柄のうち確定演出図柄とするものを決定する。
ステップS539にて通常大当り専用パターンではないと判定された場合には(ステップS539;No)、その可変表示パターンは突然確変専用パターンであるか否かを判定する(ステップS542)。このとき、突然確変専用パターンではないと判定された場合には(ステップS542;No)、その可変表示パターンは小当り専用パターンであるか否かを判定する(ステップS543)。ステップS543にて小当り専用パターンではないと判定された場合には(ステップS543;No)、適切な可変表示パターンが指定されなかったと判断して、所定のエラー処理を実行した後(ステップS544)、演出図柄可変表示設定処理を終了する。
ステップS542にて突然確変専用パターンであると判定された場合や(ステップS542;Yes)、ステップS543にて小当り専用パターンであると判定された場合には(ステップS543;Yes)、「チャンス目」を構成する確定演出図柄を決定する(ステップS545)。
図32に示すステップS533、S534の処理のいずれかを実行した後や、図33に示すステップS540、S541、S545の処理のいずれかを実行した後には、例えば確定演出図柄に対応したデータをRAM133の所定領域に記憶させることなどにより、決定された確定演出図柄をセーブする(ステップS546)。
ステップS546の処理を実行した後には、演出制御バッファ設定部174に設けられた各種のバッファに、決定された確定演出図柄に対応したバッファ値を設定する(ステップS547)。図34は、ステップS547にて各種のバッファに設定されるバッファ値の一例を示す説明図である。図34に示すように、ステップS547の処理では、確定演出図柄判定バッファ及び報知内容判定バッファといった各種のバッファに、確定演出図柄に対応したバッファ値が設定される。続いて、CPU131は、可変表示パターンに対応した演出制御パターンを、演出制御パターンテーブル300に格納されているもののうちから決定する(ステップS548)。
ステップS548の処理を実行した後、CPU131は、演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ設定値を、演出制御タイマ設定部172に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定する(ステップS549)。そして、例えば演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、画像表示装置5における演出図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS550)。その後、演出図柄プロセスフラグの値を演出図柄可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS551)、演出図柄可変表示設定処理を終了する。
図35及び図36は、図30のステップS164にて実行される大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図35及び図36に示す大当り中演出処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り終了コマンドバッファにおけるバッファ値を読み出すことなどにより、大当り終了コマンドの受信があったか否かを判定する(図35のステップS571)。
ステップS571にて大当り終了コマンドの受信がない場合には(ステップS571;No)、演出制御フラグ設定部171に設けられた昇格演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS572)。ここで、昇格演出中フラグは、後述するステップS584、S588の処理のいずれかが実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS593の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS572にて昇格演出中フラグがオフである場合には(ステップS572;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出開始判定値に合致したか否かを判定することなどにより、大当り中昇格演出の実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS573)。このとき、大当り中昇格演出の実行タイミングであると判定された場合には(ステップS573;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り開始コマンドバッファなどから、大当り開始コマンドの下位バイトであるEXTデータを読み出す(ステップS574)。
ステップS574の処理に続いて、ステップS574での読出値が「03H」であるか否かを判定する(ステップS575)。ここで、図4(A)に記載のように、大当り開始コマンドのうちEXTデータが「03H」である大当り開始#4のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「大当り中昇格」とする昇格事前決定結果とを示している。
ステップS575にて読出値が「03H」ではない場合には(ステップS575;No)、その読出値は「01H」であるか否かを判定する(ステップS576)。このとき、読出値が「01H」であると判定された場合には(ステップS576;Yes)、演出制御バッファ設定部174から確定演出図柄判定バッファ値を読み出す(ステップS578)。そして、ステップS578での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS579)。ここで、図4(A)に記載のように、大当り開始コマンドのうちEXTデータが「01H」である大当り開始#2のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示している。また、図34に記載のように、確定演出図柄判定バッファ値は、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であることに対応して「01H」に設定される。
ステップS579にて読出値が「01H」であると判定された場合には(ステップS579;Yes)、例えば乱数回路134などにより更新される大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS580)。そして、ステップS580にて抽出した乱数値SR1が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS581)。ここで、演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって定められればよい。
ステップS575にて読出値が「03H」であると判定された場合や(ステップS575;Yes)、ステップS581にて乱数値SR1が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS581;Yes)、大当り中昇格成功演出を開始するための設定を行う(ステップS582)。例えば、CPU131は、ステップS582の処理において、大当り中昇格成功演出用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格成功演出となる演出動作を開始させる。
ステップS582の処理を実行した後には、報知内容判定バッファに、確変遊技状態となる旨を報知することに対応したバッファ値である「02H」を示すデータをセットする(ステップS583)。そして、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS584)、大当り中演出処理を終了する。
ステップS576にて読出値が「01H」ではないと判定された場合や(ステップS576;No)、ステップS581にて乱数値SR1が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS581;No)、例えば乱数回路134などにより更新される大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(図36のステップS585)。そして、ステップS585にて抽出した乱数値SR2が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS586)。ここで、ステップS586にて用いられる演出実行判定値データは、図35のステップS581にて用いられるデータと同一のデータであってもよいし、異なるデータであってもよい。例えば、ステップS586にて用いられる演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルとは異なる失敗演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって、図35のステップS581にて用いられるデータとは異なるデータとして定められればよい。
ステップS586にて乱数値SR2が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS586;Yes)、大当り中昇格失敗演出を開始するための設定を行う(ステップS587)。例えば、CPU131は、ステップS587の処理において、大当り中昇格失敗演出用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格失敗演出となる演出動作を開始させる。
ステップS587の処理を実行した後には、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS588)、大当り中演出処理を終了する。
図35のステップ573にて大当り中昇格演出の実行タイミングではないと判定された場合や(ステップS573;No)、ステップS579にて読出値が「01H」ではないと判定された場合(ステップS579;No)、あるいは図36のステップS586にて乱数値SR2が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS586;No)、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数であるラウンド数に応じた所定の大当り中演出を実行するための設定を行う(ステップS589)。例えば、CPU131は、ステップS589の処理において、主基板11から送信される所定のラウンド数通知コマンドなどから、大当り遊技状態におけるラウンド数を特定する。そして、ラウンド数が更新されたときには、更新後のラウンド数に対応する演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれかと合致するごとに、その判定値に応じた表示制御データに対応する表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、その判定値に応じた音声制御データに対応する音声データを音制御部121へと伝送すること、その判定値に応じたランプ制御データに対応するランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を実行させる。こうしたステップS589の処理を実行した後に、大当り中演出処理を終了する。
ステップS572にて昇格演出中フラグがオンである場合には(ステップS572;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値や、そのタイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した演出制御データなどに基づいて、大当り中昇格演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS590)。このとき、大当り中昇格演出の終了タイミングではなければ(ステップS590;No)、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどといった、演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンに応じて大当り中昇格演出の実行を制御するための設定を行う(ステップS591)。こうしたステップS591の処理を実行した後に、大当り中演出処理を終了する。
ステップS590にて大当り中昇格演出の終了タイミングである場合には(ステップS590;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格演出を終了するための設定を行う(ステップS592)。このときには、昇格演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS593)、大当り中演出処理を終了する。
ステップS571にて大当り終了コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中演出を終了するための設定を行う(ステップS594)。このときには、演出図柄プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS595)、大当り中演出処理を終了する。
図37及び図38は、図30のステップS165にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。図37及び図38に示すエンディング演出処理において、CPU131は、まず、演出制御フラグ設定部171に設けられたエンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(図37のステップS611)。ここで、エンディング演出中フラグは、後述するステップS624の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS628の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS611にてエンディング演出中フラグがオフである場合には(ステップS611;No)、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り終了コマンドバッファなどから、大当り終了コマンドの下位バイトであるEXTデータを読み出す(ステップS612)。そして、ステップS612での読出値が「0EH」であるか否かを判定する(ステップS613)。ここで、図4(B)に記載のように、大当り終了コマンドのうちEXTデータが「0EH」である大当り終了#5のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「エンディング時昇格」とする昇格事前決定結果とを示している。
ステップS613にて読出値が「0EH」ではない場合には(ステップS613;No)、その読出値は「01H」または「0DH」であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、図4(B)に記載のように、大当り終了コマンドのうちEXTデータが「01H」である大当り終了#1のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示している。また、大当り終了コマンドのうちEXTデータが「0DH」である大当り終了#4のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「大当り中昇格」とする昇格事前決定結果とを示している。
ステップS614にて読出値が「01H」と「0DH」のいずれでもない場合には(ステップS614;No)、その読出値は「02H」であるか否かを判定する(ステップS615)。ここで、図4(B)に記載のように、大当り終了コマンドのうちEXTデータが「02H」である大当り終了#2のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格なし」とする昇格事前決定結果とを示している。
ステップS614にて読出値が「01H」と「0DH」のいずれかである場合には(ステップS614;Yes)、演出制御バッファ設定部174から報知内容判定バッファ値を読出する(ステップS616)。そして、ステップS616での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS617)。ここで、図34に記載のように、報知内容判定バッファ値は、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であることに対応して「01H」に設定される。また、大当り中昇格成功演出が実行されて確変遊技状態となる旨の報知が行われた場合には、図35のステップS583にて「02H」を示すデータが報知内容判定バッファにセットされる。すなわち、ステップS616での読出値が「01H」である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となるにもかかわらず、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄が導出表示された後に、確変遊技状態となる旨の報知が行われていないことになる。
ステップS613にて読出値が「03H」である場合や(ステップS613;Yes)、ステップS617にて読出値が「01H」である場合には(ステップS617;Yes)、エンディング昇格成功演出を開始するための設定を行う(ステップS618)。例えば、CPU131は、ステップS618の処理において、エンディング昇格成功演出用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング昇格成功演出となる演出動作を開始させる。
ステップS618の処理を実行した後には、報知内容判定バッファに、確変遊技状態となる旨を報知することに対応したバッファ値である「02H」を示すデータをセットする(ステップS619)。
ステップS615にて読出値が「02H」である場合には、例えば乱数回路134などにより更新されるエンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS620)。そして、ステップS620にて抽出した乱数値SR3が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS621)。ここで、ステップS621にて用いられる演出実行判定値データは、図35のステップS581や図36のステップS586にて用いられるデータと同一のデータであってもよいし、異なるデータであってもよい。例えば、ステップS621にて用いられる演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルや失敗演出実行判定テーブルとは異なるエンディング時失敗演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって、図35のステップS581や図36のステップS586にて用いられるデータとは異なるデータとして定められればよい。
ステップS621にて乱数値SR3が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS621;Yes)、エンディング昇格失敗演出を開始するための設定を行う(ステップS622)。例えば、CPU131は、ステップS622の処理において、エンディング昇格失敗演出用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング昇格失敗演出となる演出動作を開始させる。
ステップS615にて読出値が「02H」ではない場合や(ステップS615;No)、ステップS617にて読出値が「01H」ではない場合(ステップS617;No)、ステップS621にて乱数値SR3が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS621;No)、所定の無昇格エンディング演出を開始するための設定を行う(ステップS623)。例えば、CPU131は、ステップS623の処理において、無昇格エンディング演出用の演出制御パターンを演出制御パターンテーブル300から読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、無昇格エンディング演出となる演出動作を開始させる。
ステップS619、S622、S623の処理のいずれかを実行した後には、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS624)、エンディング演出処理を終了する。
ステップS611にてエンディング演出中フラグがオンである場合には(ステップS611;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値や、そのタイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した演出制御データなどに基づいて、エンディング昇格演出や無昇格エンディング演出といった各種のエンディング演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(図38のステップS625)。このとき、エンディング演出の終了タイミングではなければ(ステップS625;No)、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどといった、演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンに応じてエンディング演出の実行を制御するための設定を行う(ステップS626)。こうしたステップS626の処理を実行した後に、エンディング演出処理を終了する。
ステップS625にてエンディング演出の終了タイミングである場合には(ステップS625;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS627)。このときには、エンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS628)。
ステップS628の処理に続いて、CPU131は、確定演出図柄判定バッファに「00H」を示すデータをセットするとともに(ステップS629)、報知内容判定バッファに「00H」を示すデータをセットするといった(ステップS630)、各種のバッファを初期化するための処理を実行する。このときには、確定演出図柄判定バッファや報知内容判定バッファに限らず、演出制御バッファ設定部174に設けられた各種のバッファを初期化する処理が実行されてもよい。この後、演出図柄プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新してから(ステップS631)、エンディング演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者等がパチンコ遊技機1の右下位置に設けられた操作ノブを操作したことに応答して、所定の発射モータが発生させる駆動力などにより遊技球が遊技領域に打ち込まれる。そして、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと入賞したことに応じて始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となることにより(図19のステップS101;Yes)、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における演出図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立する。こうした可変表示の実行条件が成立したことに基づき、乱数回路114などにより更新される数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR4を示す数値データとが抽出され、保留データとして特図保留記憶部161に記憶される(図19のステップS102)。
この後、例えば前回の特図ゲームにてハズレ図柄が確定特別図柄として導出表示されて特図ゲームが終了したことや、大当り遊技状態が終了したことといった、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための開始条件が成立したことに応じて、特図保留記憶部161から乱数値MR1、MR4を示すデータが読み出され(図21のステップS401)、乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かにより、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態とするか否かの決定を行う(ステップS404)。そして、乱数値MR1が大当り判定値データと合致する場合には(ステップS404;Yes)、大当り遊技状態とする旨の決定結果に対応して大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS405)。
また、乱数値MR1が大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS404;No)、小当り判定値データと合致するか否かにより、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態とするか否かの決定を行う(ステップS406)。そして、乱数値MR1が小当り判定値データと合致する場合には(ステップS406;Yes)、小当り遊技状態とする旨の決定結果に対応して小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS407)。
大当り遊技状態とする旨の決定結果に対応して図21のステップS405にて大当りフラグをオン状態にセットした後には、その大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とするか否かを決定するための処理を実行する。すなわち、可変表示結果を「大当り」とすることに対応して大当りフラグがオンである場合には(図22のステップS421;Yes)、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするかの事前決定などを行うために、図7に示す大当り種別決定テーブル200を設定する(ステップS422)。そして、大当り種別決定用の乱数値MR4に基づき、大当り種別の決定を行う(ステップS424)。これにより、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」、「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれとするか、さらには、「確変大当り」とする場合に「昇格不要」、「大当り中昇格」及び「エンディング時昇格」のいずれとするかが、決定される。このとき、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」及び「突然確変大当り」のいずれかとすることが事前決定されれば、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とする決定がなされたことになる。
続いて、大当りフラグや小当りフラグ、時短フラグがオンであるか否かの判定結果、さらには、可変表示結果の種類、乱数値MR2、MR3などに応じて、特別図柄や演出図柄の可変表示パターンが決定される(図24のステップS221〜S236)。このとき、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすること、あるいは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」としつつ「大当り中昇格」や「エンディング時昇格」とすることが事前決定されている場合には、図9(A)に示す通常大当り時パターン決定テーブル220Aを参照することにより、通常大当り専用パターンと通常・確変共用パターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定する。また、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに「昇格不要」とすることが事前決定されている場合には、図9(B)に示す確変大当り時パターン決定テーブル220Bを参照することにより、確変大当り専用パターンと通常・確変共用パターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定する。特別図柄の可変表示結果を「突然確変大当り」とすることが事前決定されている場合には、突然確変専用パターンに決定する。特別図柄の可変表示結果を「小当り」とすることが事前決定されている場合には、小当り専用パターンに決定する。特別図柄の可変表示結果を「ハズレ」とすることが事前決定されている場合には、通常時ハズレ用パターンや時短中ハズレ用パターン、リーチハズレ用パターンといった、複数種類のハズレパターンのうちから特別図柄や演出図柄の可変表示パターンを決定する。
可変表示パターンを決定した後には、特図保留記憶数などにも対応して、可変表示時間を決定する(ステップS237)。その後、図10に示すような可変表示開始用コマンドテーブル230を用いて、可変表示パターンコマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS238)。
ステップS238での設定を行った後に、図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されると、可変表示開始用コマンドテーブル230に格納された各種の設定データに対応して、タイマ割込みが発生するごとに、可変表示パターンコマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドが順次に演出制御基板12に対して送信されることになる。ここで、可変表示パターンコマンドを送信する際には、可変表示パターンコマンド用設定データに応じた拡張データを読み出すことにより、演出制御基板12に対して送信する可変表示パターンコマンドとして、通常大当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンド、確変大当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンド、通常・確変共用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンド、突然確変専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンド、小当り専用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンド、ハズレパターンを特定可能な可変表示パターンコマンドのいずれかに決定することができる。
図39は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示を開始する際に、主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信する動作の一例を示す説明図である。特図ゲームの開始条件が成立したときには、図20に示すステップS205の処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドが送信される。続いて、図24に示すステップS238の処理による設定に基づき、図18のステップS17にてコマンド制御処理が実行されることにより、CPU111にてタイマ割込みが発生するごとに、可変表示パターンコマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドが順次に演出制御基板12に対して送信される。
演出制御基板12の側では、主基板11から送信された可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンが通常大当り専用パターンである場合に(図33のステップS539;Yes)、通常大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS541)。また、可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンが確変大当り専用パターンである場合に(ステップS538;Yes)、確変大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS540)。可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンが突然確変専用パターンである場合には(ステップS542;Yes)、チャンス目を構成する確定演出図柄を決定する(ステップS545)。可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンがハズレパターンである場合には(図32のステップS531;Yes)、リーチハズレ用パターンであるか否かに応じてリーチハズレ組合せの確定演出図柄や通常ハズレ組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS533、S534)。
これに対して、主基板11から送信された可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンが通常・確変共用パターンである場合には(図33のステップS535;Yes)、表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS536)。このとき、表示結果通知コマンドの受信がない場合には(ステップS536;No)、通常大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS541)。
また、主基板11から送信された可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンが小当り専用パターンである場合には(ステップS543;Yes)、突然確変専用パターンである場合と同様に、チャンス目を構成する確定演出図柄を決定する(ステップS545)。
その後、可変表示パターンコマンドに示された可変表示パターンや可変表示時間に対応して、演出制御パターンの決定や(ステップS548)、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ初期値の設定が行われる(ステップS549)。そして、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどといった、画像表示装置5における演出図柄の可変表示を開始させる設定が行われる(ステップS550)。
表示制御基板13の側では、例えば表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151やVDP141が、演出制御基板12から送信された表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、画像表示装置5に画像を表示させるための処理を実行する。例えばCPU151は、表示制御指令や演出制御コマンドに対応した描画指令を生成し、VDP141へと送信する。VDP141は表示制御用マイクロコンピュータ140からの描画指令に対応して、CGROM142から画像データを読み出してVRAM143に展開記憶させるなどの画像処理を実行して、LCD駆動回路144により画像表示装置5に各種の画像を表示させる。
演出制御基板12において、CPU131が演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した演出制御データが演出図柄の可変表示の終了に対応したデータであるときには、所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を導出表示させて、演出図柄の可変表示を終了させる(図30のステップS162)。こうして、演出図柄の可変表示を開始した後、可変表示パターンコマンドに示された可変表示時間が経過したときには、主基板11からの演出制御コマンドを受信せず、演出制御コマンドによらなくても演出制御基板12及び表示制御基板13の側で自律的に演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を画像表示装置5にて導出表示させる。
図40及び図41は、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とする旨の決定結果に対応して、可変表示パターンコマンドが通常・確変共用パターンを特定可能なコマンド800AHに決定される一方で、演出制御基板12の側では表示結果通知コマンドの受信がないと判定された場合における、画像表示装置5での表示動作例を示している。
まず、図40(A)に示すように、演出制御基板12の側で可変表示パターンコマンドを受信したことに対応して演出図柄の可変表示を開始させる。その後、可変表示時間が経過すると、図33に示すステップS541の処理にて決定された通常大当り組合せの確定演出図柄として、例えば図40(B)に示すような演出図柄が導出表示される。続いて、例えば図40(C)に示すように、可変表示結果が「大当り」となったことを報知するための画像を、画像表示装置5に表示させる。この例では、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示す大当り開始#2のコマンドA001Hが送信される。
この場合、大当り遊技状態への制御が開始された後、大当り中昇格演出の実行タイミングになると(図35のステップS573;Yes)、大当り開始コマンドの下位バイトが「01H」であることに対応して(ステップS576;Yes)、確定演出図柄判定バッファ値が読み出される(ステップS578)。ここで、図40(B)に示すような通常大当り組合せの確定演出図柄に決定された場合には、図34に記載のように、確定演出図柄判定バッファ値が「01H」に設定されている。このように確定演出図柄判定バッファ値が「01H」であることに対応して(ステップS579;Yes)、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより(ステップS581)、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定する。
このとき、大当り中昇格成功演出を実行する旨の決定がなされた場合には(ステップS581;Yes)、大当り中昇格成功演出を開始するための設定により(ステップS582)、例えば図40(D)に示すように、大当り中昇格演出が実行されることを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。また、大当り中昇格成功演出を実行することにより確変遊技状態となる旨が報知されることに対応して、報知内容判定バッファ値として「02H」がセットされる(ステップS583)。そして、大当り中昇格成功演出用の演出制御パターンや演出制御プロセスタイマ値に対応して、表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより(ステップS591)、例えば40(E)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態となる旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。
その後、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示す大当り終了#1のコマンドA301Hが送信される。このときには、大当り終了コマンドの下位バイトが「01H」であること(図37のステップS614;Yes)、及び、報知内容判定バッファ値が「02H」であることに対応して(ステップS617;No)、無昇格エンディング演出を開始するための設定が行われる(ステップS623)。これにより、例えば図40(F)に示すように、単純に大当り遊技状態が終了することを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。こうして大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態に制御されることになる。
また、図41(A)に示すように、演出制御基板12の側で可変表示パターンコマンドを受信したことに対応して演出図柄の可変表示を開始させる。その後、可変表示時間が経過すると、例えば図41(B)に示すような演出図柄が導出表示される。続いて、例えば図41(C)に示すように、可変表示結果が「大当り」となったことを報知するための画像を、画像表示装置5に表示させる。この例でも、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示す大当り開始#2のコマンドA001Hが送信される。
この場合、大当り遊技状態への制御が開始された後、大当り中昇格演出の実行タイミングになると(図35のステップS573;Yes)、大当り開始コマンドの下位バイトが「01H」であることに対応して(ステップS576;Yes)、確定演出図柄判定バッファ値が読み出される(ステップS578)。そして、確定演出図柄判定バッファ値が「01H」であることに対応して(ステップS579;Yes)、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより(ステップS581)、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定する。
このとき、大当り中昇格成功演出を実行しない旨の決定がなされた場合には(ステップS581;No)、大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより(図36のステップS586)、大当り中昇格失敗演出を実行するか否かを決定する。そして、大当り中昇格失敗演出を実行する旨の決定がなされると(ステップS586;Yes)、大当り中昇格失敗演出を開始するための設定により(ステップS587)、例えば図41(D)に示すように、大当り中昇格演出が実行されることを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。これに続いて、大当り中昇格失敗演出用の演出制御パターンや演出制御プロセスタイマ値に対応して、表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより(図35のステップS591)、例えば図41(E)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態とならない旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。
その後、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示す大当り終了#1のコマンドA301Hが送信される。このときには、大当り終了コマンドの下位バイトが「01H」であることから(図37のステップS614;Yes)、報知内容判定バッファ値が読み出される(ステップS616)。ここで、図41(B)に示すような通常大当り組合せの確定演出図柄に決定された後、大当り中昇格成功演出を実行しない旨の決定がなされた場合には、図34に記載のように、報知内容判定バッファ値が「01H」に設定されている。このように、報知内容判定バッファ値が「01H」であることに対応して(ステップS617;Yes)、エンディング昇格成功演出を開始するための設定が行われる(ステップS618)。これにより、例えば図41(F)に示すように、大当り遊技状態が終了することを報知する画像が画像表示装置5に表示された後、例えば図41(G)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態となる旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。こうして大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態に制御されることになる。
大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とする旨の決定結果に対応して、可変表示パターンコマンドが突然確変専用パターンを特定可能なコマンド800DHに決定される場合がある。この場合に、演出制御基板12の側では、表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらず、図33のステップS545にてチャンス目を構成する確定演出図柄が決定される。そして、例えば図42(A)に示すように、可変表示パターンコマンドを受信したことに対応して演出図柄の可変表示を開始させる。
その後、可変表示時間が経過すると、チャンス目を構成する確定演出図柄として、例えば図42(B)に示すような演出図柄が導出表示される。このときには、例えば図42(C)に示すように、チャンス目を構成する確定演出図柄が導出表示されたことを報知する画像を、画像表示装置5に表示させる。そして、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示結果を「突然確変大当り」とする特図事前決定結果と、「昇格不要」とする昇格事前決定結果とを示す大当り開始#3のコマンドA002Hが送信される。
この場合には、大当り遊技状態への制御が開始された後、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出が実行されずに、大当り遊技状態が終了して確変遊技状態に制御されることになる。
また、小当り遊技状態とする旨の決定結果に対応して、可変表示パターンコマンドが小当り専用パターンを特定可能なコマンド800EHに決定される場合がある。この場合に、演出制御基板12の側では、表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらず、図33のステップS545にてチャンス目を構成する確定演出図柄が決定される。そして、例えば図42(D)に示すように、可変表示パターンコマンドを受信したことに対応して演出図柄の可変表示を開始させる。
その後、可変表示時間が経過すると、チャンス目を構成する確定演出図柄として、例えば図42(E)に示すような演出図柄が導出表示される。このときには、例えば図42(F)に示すように、チャンス目を構成する確定演出図柄が導出表示されたことを報知する画像を、画像表示装置5に表示させる。そして、主基板11から演出制御基板12に対して、小当り開始コマンドA600Hが送信される。
この場合には、小当り遊技状態への制御が開始された後、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出が実行されることはない。そして、小当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる前の遊技状態に制御されることになる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、図33のステップS535にて可変表示パターンコマンドから特定される可変表示パターンが通常・確変共用パターンであるときに、ステップS536にて表示結果通知コマンドを受信していないと判定されたことに基づいて、ステップS541にて通常大当り組合せの確定演出図柄を決定する。これにより、演出制御基板12の側で通常・確変共用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドを受信した場合に表示結果通知コマンドを受信できなくても、演出図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定演出図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、より正常に近い表示が可能になる。そして、演出図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに対応して大当り遊技状態となることから、遊技者等に違和感を与えることを防止できる。
加えて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される表示結果通知コマンドは、特別図柄や演出図柄の可変表示結果や大当り種別に対応して決定される1つの演出制御コマンドである。したがって、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部といった、複数の可変表示部における可変表示結果に対応した複数の演出制御コマンドを送信する場合に比べて、主基板11から演出制御基板12に対して送信する演出制御コマンドが少なくなる。これにより、主基板11における制御負担の増大を防止できる。
また、可変表示パターンが通常・確変共用パターンであるときに表示結果通知コマンドを受信していないと判定されたことに基づいて通常大当り組合せの確定演出図柄を導出表示した後には、大当り開始コマンドが確変遊技状態となる旨を示すことに基づいて、図35のステップS582あるいは図37のステップS618の処理を実行することにより、大当り遊技状態への制御が開始された後に、確変遊技状態となる旨を報知する演出を実行させる。これにより、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる場合に、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であったことと矛盾しないような整合をとることができる。
ここで、図35のステップS582の処理を実行することにより大当り中昇格成功演出を実行させた場合には、ステップS583にて報知内容判定バッファ値を「02H」に設定することで、図37のステップS617にて報知内容判定バッファ値が「01H」ではないと判定される。そのため、ステップS618の処理が実行されないことから、大当り中昇格成功演出を実行して確変遊技状態となる旨を報知した後には、エンディング昇格成功演出の実行が制限される。これにより、確変遊技状態となる旨が一度報知された後に、重ねて確変遊技状態となる旨が報知されないようにして、遊技者等に違和感を与える不都合を防止できる。
図37のステップS613にて大当り終了コマンドの下位バイトが「0EH」であると判定された場合や、ステップS614にて大当り終了コマンドの下位バイトが「01H」と「0DH」のいずれかであると判定された後にステップS617にて報知内容判定バッファ値が「01H」であると判定された場合には、ステップS618の処理を実行することにより、大当り遊技状態の終了時にエンディング昇格成功演出を実行させる。これにより、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる場合に、演出図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定演出図柄であったことと矛盾しないような整合をとることができる。
図33のステップS543にて可変表示パターンコマンドから特定される可変表示パターンが小当り専用パターンであるときには、表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらず、可変表示パターンが突然確変専用パターンであるときと同様に、ステップS545にてチャンス目を構成する確定演出図柄を決定する。これにより、小当り専用パターンが可変表示パターンコマンドに示されている場合には、表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらず可変表示結果が「小当り」になることに対応したチャンス目を構成する確定演出図柄を導出表示させることができ、より正常に近い表示が可能になる。また、可変表示結果が「突然確変大当り」の場合と同一の可変表示結果となった場合でも、大当り遊技状態とはならずに小当り遊技状態となることがあるので、確変遊技状態になるか否かということに対する遊技者の期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば可変表示パターンが通常大当り専用パターンであるときには表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらず図33のステップS541にて通常大当り組合せの確定演出図柄を決定し、可変表示パターンが確変大当り専用パターンであるときには表示結果通知コマンドを受信したか否かにかかわらずステップS540にて確変大当り組合せの演出図柄を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、通常大当り専用パターンや確変大当り専用パターンであるときにも表示結果通知コマンドを受信したか否かの判定を行うようにしてもよい。
この場合、例えば図33に示すステップS535と同様にして、図43に示すステップS535にて、可変表示パターンは通常・確変共用パターンであるか否かを判定する。このとき、通常・確変共用パターンではないと判定された場合には(ステップS535;No)、その可変表示パターンは確変大当り専用パターンであるか否かを判定する(ステップS561)。そして、確変大当り専用パターンではないと判定された場合には(ステップS561;No)、その可変表示パターンは通常大当り専用パターンであるか否かを判定する(ステップS562)。ステップS562にて通常大当り専用パターンではないと判定された場合には(ステップS562;No)、図33に示すステップS539にて通常大当り専用パターンではないと判定された場合と同様に、ステップS542の処理に進み、その可変表示パターンは突然確変専用パターンであるか否かを判定する。
これに対して、図43に示すステップS535にて通常・確変共用パターンであると判定された場合のほかに(ステップS535;Yes)、ステップS561にて確変大当り専用パターンであると判定された場合や(ステップS561;Yes)、ステップS562にて通常大当り専用パターンであると判定された場合には(ステップS562;Yes)、表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS563)。そして、ステップS563にて表示結果通知コマンドの受信があれば(ステップS563;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174から読み出した表示結果バッファ値が「02H」であるか否かを判定することなどにより、主基板11の側において、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに、「昇格不要」とすることが事前決定されたか否かを判定する(ステップS564)。
ステップS563にて表示結果通知コマンドの受信がない場合や(ステップS563;No)、ステップS564にて特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」とすること、あるいは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」としつつ「大当り中昇格」や「エンディング時昇格」とすることが事前決定されていると判定した場合には(ステップS564;No)、通常大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS565)。他方、ステップS564にて特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」にするとともに「昇格不要」とすることが事前決定されていると判定した場合には(ステップS564;Yes)、確変大当り組合せの確定演出図柄を決定する(ステップS566)。
このような処理を実行することで、演出制御基板12の側において通常・確変共用パターン、通常大当り専用パターン、確変大当り専用パターンのいずれかを特定可能な可変表示パターンコマンドを受信した場合に表示結果通知コマンドを受信できなくても、演出図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定演出図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、正常に近い表示が可能になる。そして、演出図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに対応して大当り遊技状態となることから、遊技者等に違和感を与えることを防止できる。
上記実施の形態では、音制御部121やランプ制御部122が演出制御基板12に搭載され、演出用の電気部品に含まれるスピーカ8L、8Rや遊技効果ランプ9の動作制御が演出制御基板12の側にて実行される処理に対応して行われるとして説明した。その一方で、演出制御基板12とは別個に配置された表示制御基板13に表示制御用マイクロコンピュータ140やVDP141が搭載され、演出用の電気部品に含まれる画像表示装置5の動作制御が表示制御基板13の側にて実行される処理に対応して行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば音制御部121やランプ制御部122が、演出制御基板12とは別個に配置された制御基板に搭載されてもよい。また、表示制御基板13上の構成が、演出制御基板12に搭載されてもよい。
音制御部121が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としての音制御基板に搭載される場合、この音制御基板には、演出制御基板12からの音制御コマンドが、上記実施の形態における音制御信号に相当する制御信号として送信される。音制御部121は、この音制御コマンドに対応した処理を実行することにより、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御を、演出制御基板12とは別個に配置された音制御基板の側にて実行される処理に対応して行うようにすればよい。
ランプ制御部122が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としてのランプ制御基板に搭載される場合、このランプ制御基板には、演出制御基板12からランプ制御コマンドが、上記実施の形態におけるランプ制御信号に相当する制御信号として送信される。ランプ制御部122は、このランプ制御コマンドに対応した処理を実行することにより、遊技効果ランプ9における点灯動作等の制御を、演出制御基板12とは別個に配置されたランプ制御基板の側にて実行される処理にて行うようにすればよい。
表示制御基板13や音制御基板、ランプ制御基板などが演出制御基板12とは別個に配置される場合、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出態様の一部又は全部を決定するための処理を実行すればよい。
上記実施の形態では、演出図柄が演出用の画像を表示するために用いられる画像表示装置5において可変表示されるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、複数の回転ドラム機構を回転させることにより、ドラム表面に描かれた演出図柄が変動可能に表示されるものであってもよい。この場合、演出図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定演出図柄が導出表示された後、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出において、複数の回転ドラム機構を回転させることにより確変大当り組合せの演出図柄を導出表示させて、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となることを報知してもよい。あるいは、回転ドラム機構とは別個に設けられた画像表示装置に表示される画像や、スピーカ8L、8Rから出力される音声、遊技効果ランプ9に含まれる報知用ランプの点灯もしくは点滅、遊技領域内もしくは遊技領域外に設けられた役物の動作、又は、これらの演出動作のうちいずれかを組合せることにより、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となることを報知してもよい。
大当り中昇格演出やエンディング昇格演出は、演出制御基板12の側にてCPU131が演出実行タイミングになったと判定したことに対応して実行されてもよいし、主基板11から演出開始コマンドを送信し、演出制御基板12の側にて演出開始コマンドを受信したタイミングにて、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出がそれぞれ開始されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態中に主基板11から演出制御基板12に対して送信される所定の大当りラウンド数通知コマンドやラウンド遊技終了コマンドなどを受信したときに、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出がそれぞれ開始されるようにしてもよい。ここで、大当りラウンド数通知コマンドは大当り遊技状態にて開始されるラウンドが何回目のラウンドであるかを示す演出制御コマンドであり、ラウンド遊技終了コマンドは大当り遊技状態にて実行されたラウンドが終了することを示す演出制御コマンドである。ここで、大当りラウンド数通知コマンドやラウンド遊技終了コマンドは、大当り種別や、大当り中昇格成功演出あるいはエンディング昇格成功演出の有無を示すものであってもよい。
上記実施の形態では、確変遊技状態において、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄や確定演出図柄が停止表示されるまでの可変表示時間が、通常遊技状態時よりも短くなるように制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば確変遊技状態では、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄や確定演出図柄が停止表示されるまでの可変表示時間が、通常遊技状態時と同一になるように制御されてもよい。
また、確変遊技状態では、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなる制御や、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する制御、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなる制御、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加する制御などが、行われないようにしてもよい。あるいは、これらの制御と確変制御の双方を行う遊技状態と、これらの制御は行わずに確変制御は行う遊技状態とを設けるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄の決定や、演出図柄の可変表示時間に対応したプロセスタイマ初期値の設定、演出制御パターンに対応した表示制御データを読み出すことによる画像表示装置5における表示態様の設定などが、全て演出制御基板12の側にて演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131によって行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄の決定、演出図柄の可変表示時間に対応したプロセスタイマ初期値の設定、画像表示装置5における表示態様の設定のうち、少なくともいずれか1つを、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が行うようにしてもよい。この場合には、CPU151によって決定された表示態様に対応した制御指令を演出制御基板12に送出することなどにより、画像表示装置5の表示制御と、遊技効果ランプ9などの電飾部材やスピーカ8L、8Rなどの効果音発生装置の駆動制御との整合性を保つようにしてもよい。
一例として、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を決定する場合の動作について説明する。この場合には、主基板11から送信された可変表示パターンコマンドや表示結果通知コマンドが演出制御基板12を経由して、表示制御指令として表示制御基板13へと伝送されてもよい。あるいは、演出制御基板12から表示制御基板13に対して、可変表示パターンコマンドとは異なるが可変表示パターンコマンドの内容を特定可能な表示制御指令や、表示結果通知コマンドとは異なるが表示結果通知コマンドの内容を特定可能な表示制御指令が送信されてもよい。すなわち、演出制御基板12から表示制御基板13に対して、可変表示パターンコマンドに対応した表示制御指令や、表示結果通知コマンドに対応した表示制御指令が送信されればよい。
表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151は、図32及び図33に示すステップS531〜S545と同様の処理を実行することにより、可変表示パターンコマンドに示される可変表示パターンや表示結果通知コマンドに示される可変表示結果に対応した確定演出図柄を決定すればよい。このような構成によれば、表示制御基板13の側で通常・確変共用パターンを特定可能な可変表示パターンコマンドに対応した表示制御指令を受信した場合に、表示結果通知コマンドに対応した表示制御指令を受信できなくても、演出図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定演出図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、より正常に近い表示が可能になる。
あるいは、CPU151が図33に示す処理に代えて図43に示す処理を実行することにより、確定演出図柄を決定してもよい。このような構成によれば、表示制御基板13の側において通常・確変共用パターン、通常大当り専用パターン、確変大当り専用パターンのいずれかを特定可能な可変表示パターンコマンドに対応した表示制御指令を受信した場合に、表示結果通知コマンドに対応した表示制御指令を受信できなくても、演出図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定演出図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、正常に近い表示が可能になる。
また、CPU151は、図32に示すステップS549と同様の処理を実行した後、図30に示すステップS162の演出図柄可変表示中処理と同様の処理を実行してもよい。これにより、CPU151は、画像表示装置5における演出図柄の可変表示を開始させた後、可変表示パターンコマンドに対応する表示制御指令から特定された可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドや、演出制御基板12からの表示制御指令などを受信せず、演出制御コマンドや表示制御指令によらなくても表示制御基板13の側で自律的に確定演出図柄を可変表示結果として導出表示させる。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。