JP4731065B2 - 熱反射性カーテン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱反射性カーテンに関し、例えば、各種建築物の開口部に広く用いられているカーテン(ブラインドを含む)において、太陽光線の近赤外線を選択的に反射することができる熱反射性カーテンに関する。
【0002】
【技術背景】
近年、地球環境に対する炭酸ガス排出抑制や省エネルギーの観点から、建築物全体の断熱効果を高めようとする研究がなされている。
我が国では、建築物の開口部を大きくとる傾向があり、このような建築物においては、冷暖房などの温度調節設備に大きな負荷が掛かり、熱エネルギー損失が大きくなる。
【0003】
特に、盛夏時には、太陽光が、直接、開口部のガラス等を透過して、室内を加熱するため、室内の温度上昇は避けられない。
これを防ぐために、カーテンやブラインド等で遮光することが一般に行われている。
しかし、通常のカーテンやブラインド等では、太陽の日差しを防ぐことはできても、開口部付近の温度上昇は避けられず、この付近で昇温した空気は、次第に室内側に対流して、室内全体を昇温させ、冷房をフル稼働させても室内温度が下がらない現象が生じることがある。
【0004】
このように、太陽の日差しを遮断するだけのカーテンやブラインド等を使用しても、開口部付近の温度上昇を防ぐことはできず、やがては室内全体の温度を上昇させてしまう。
そこで、太陽光の熱を伝達する近赤外線を遮断し、建築物外の大気に反射させる技術の開発が急務となっている。
この太陽光を反射させる技術として、従来から、中空バルーンを使用する技術が種々提案されている(例えば、特開2001−64544号、同2000−290594号、同2000−212475号、同2000−73001号、特開平11−315146号、同10−219209号、同6−16488号、同5−272279号等公報参照)。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、従来提案されている中空バルーンを使用した技術を更に発展させ、建築物の開口部に使用するカーテンやブラインド等(本発明では、これらを纏めて「カーテン」と称す)の外面において、太陽光の近赤外線を選択的に反射させることができる熱反射性カーテンを提供することを目的とする。
また、本発明では、繊維製のいわゆる生地を用いたカーテンに、環境破壊に繋がる有機溶剤等を使用しない合成樹脂エマルジョンで、このような太陽光線の選択的反射特性を持つ塗膜を、しかも生地が本来保有する通気性をも損なわずに、形成させることができる上記カーテンを提供することをも目的とする。
【0006】
【発明の概要】
上記目的を達成するために、本発明の熱反射性カーテンは、内部に空気が封入された無機中空体を含有させた合成樹脂エマルジョンを、カーテン基材の少なくとも片面に、乾燥厚さで15〜200μmとなるように塗布してなり、太陽光の近赤外線を選択的に反射することを特徴とする。
上記無機中空体の含有量は、合成樹脂エマルジョン/無機中空体の重量比で、60/40〜30/70であることが好ましい。
また、本発明の熱反射性カーテンは、カーテン基材に、合成樹脂エマルジョンを部分的に塗布し模様を形成したものであってもよく、この場合のカーテン基材として繊維製のいわゆる生地を使用すれば、生地が本来有する通気性を損なうことはない。
【0007】
本発明におけるカーテン基材としては、通常のカーテンやブラインド等に使用されている種々のものが使用でき、繊維製の生地、あるいは合成樹脂製のシートやフィルム等が挙げられ、これらの形状や寸法は特に制限されない。
具体的には、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、これらの混合繊維等の繊維製の織布、編布(例えば、レース等)、不織布等の生地;塩化ビニル系樹脂、その他の合成樹脂製のシート状やフィルム状のもの(例えば、ロールカーテン等)、短冊状のものを縦方向あるいは横方向に多数枚繋いだもの(通常のブラインド等)等を挙げることができる。
【0008】
上記カーテン基材の厚さは、特に制限されず、通常のカーテンやブラインドとして使用されている厚さでよく、一般には、合成樹脂製のシート状やフィルム状の場合は、0.2〜2mm程度であり、繊維製の生地の場合は、200〜1000g/m2程度である。
特に、繊維製の生地の場合は、これより薄いと、本発明における合成樹脂エマルジョン(後述する樹脂固形分を有し、これに無機中空体を含有させたもの)を塗布する際に、エマルジョンが生地の裏側に浸透して良好な塗膜の形成が行えないことがあり、これより厚いと、このような問題はないものの、重量が増大して実用的な使用が困難になる。
【0009】
上記のカーテン基材に塗布する合成樹脂エマルジョンは、樹脂固形分が40〜50重量%程度のものが好ましく、樹脂成分としては、アクリル酸エステル系、ウレタン系、フッ素系、ゴムラテックス系等が挙げられる。
【0010】
本発明における合成樹脂エマルジョンは、内部に空気が封入された無機中空体を含有させたものであり、この無機中空体は、無機質素材からなるカプセルの内部に空気が封入されたものであって、具体的には、ガラスバルーン、シラスバルーン、フライアッシュ等が挙げられる。
これら無機中空体のカプセルは、着色されたものであってもよい。
なお、内部に空気が封入された中空体は、上記の無機質素材製のカプセルからなる無機中空体に限らず、合成樹脂製のカプセルからなる有機中空体もあるが、合成樹脂製のカプセルは、近赤外線反射率が無機材料製のカプセルに比して小さいため、本発明では、反射効率の点から無機中空体を使用するものである。
【0011】
無機中空体の粒径は、特に制限されないが、合成樹脂エマルジョンのカーテン基材への塗布厚さが乾燥厚さで15〜200μm程度であるため、この厚さの塗膜に十分な接着強度で保持できる程度であればよく、一般には150μm程度以下、好ましくは120〜10μm程度、より好ましくは60〜40μm程度である。
なお、カーテン基材が繊維製の生地の場合は、無機中空体が繊維の内部に入り込むため、塗膜の厚さに比して大きい粒径の無機中空体であっても、十分な実用強度を有してカーテン基材に固着することができる。
【0012】
無機中空体の含有量は、合成樹脂エマルジョン/無機中空体の重量比で、60/40〜30/70が好ましい。
空気自体の断熱性能は35mW/mKであり、本発明のカーテンは、このような高い断熱性能を有する空気を封入している無機中空体をカーテン基材の片面に固着させることで、太陽光の近赤外線を高効率で、具体的には80%以上反射させるものである。
無機中空体の含有量が、上記より少ないと、80%以上の反射率を得ることができず、本発明によるカーテンを建築物の開口部に使用しても、盛夏時における室内の温度上昇を効果的に防止することができなくなる。
無機中空体が、上記より多いと、近赤外線の反射効率が飽和して経済的に不利となるばかりでなく、合成樹脂エマルジョン中の固形分量が多くなり過ぎてカーテン基材への塗布作業が困難となり、しかも相対的に合成樹脂エマルジョンの量が少なくなって塗膜による無機中空体の固着が不十分となり、本発明によるカーテン使用中に無機中空体の剥離が生じる場合がある。
【0013】
なお、上記の無機中空体を含む合成樹脂エマルジョンには、着色剤、カップリング剤、マイクロカプセル、界面活性剤等の各種の添加剤を配合することができる。
上記各種添加剤のうち、着色剤は、一般には酸化チタンを代表とする白色系の反射型のものを使用するが、上記の反射率を得ることができるものであれば淡色系のものであってもよいし、あるいは濃色系のものであっても熱反射型の顔料、例えば、金属酸化物の顔料として、FASTONGNシリーズ(大日本インキ社製)等を用いたものであれば、上記の反射率を容易に得ることができるため、使用することができる。
【0014】
本発明のカーテンは、上記の無機中空体を含み、上記樹脂固形分の合成樹脂エマルジョンを、カーテン基材に、乾燥厚さが15〜200μmとなるように塗布したものであって、この塗膜の厚さがこれより薄いと、太陽光の近赤外線の反射率を80%以上とすることができず、これより厚くても、近赤外線の反射効率が飽和して経済的に不利となるばかりでなく、カーテンの重量増を招いたり、カーテン基材との密着性が低下したり、カーテン基材の柔軟性、特にカーテン基材が繊維製の生地の場合は、生地本来が有している優れた柔軟性を損なう等の不具合を招く。
【0015】
カーテン基材への上記合成樹脂エマルジョンの塗布方法は、特に制限されず、どのような方法であってもよく、例えば、グラビアコータ、ロールコータ、ドクターナイフコータ、ロータリースクリーン、刷毛塗り、ディッピング等種々の方法がある。
なお、ディッピングによる場合、カーテン基材の両面に塗膜が形成されてしまうが、片面のみに形成する際には、一方の面をマスキングしたり、あるいは2枚のカーテン基材の塗膜を形成しない面同士を接触させる等して行えばよい。
塗布回数は、1回に限らず、複数回であってよい。
【0016】
上記の合成樹脂エマルジョンは、カーテン基材に部分的に塗布してもよく、この場合の塗布は、例えば、ロータリースクリーンや刷毛塗り等の方法によって、模様状にパターン化して行うことが好ましい。
このパターン化して塗布する場合、上記の各種の着色剤や赤外線反射顔料等を添加した合成樹脂エマルジョンを用い、多数回の塗布を行う等して、本発明のカーテンに種々の模様を形成することができ、本発明のカーテンは、太陽光の近赤外線反射機能と共に、赤外線反射機能や優れた意匠を有するものとすることもできる。
【0017】
加えて、カーテン基材を繊維製の生地とする場合、無機中空体を含む合成樹脂エマルジョンは、各繊維間にも入り込んで塗膜を形成するため、言わば立体的な塗膜形成が可能となる。
このような立体的な塗膜形成がなされた本発明のカーテンにおいては、都会の中の建築物のように、周囲に、ビル、広告塔、電信柱、各種のアンテナや配線、その他の雑多な構築物等が多数存在し、太陽光が乱反射して種々の方向から種々の角度で、建築物の開口部に入射する場合に、効果的な反射特性を示すことができる。
【0018】
【実施例】
実施例1
ポリ塩化ビニル製のシートからなるロールカーテンの片面全面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンAを、乾燥厚さで100μmとなるように、刷毛塗りした後、50℃のオーブンで15分間乾燥し、更に一昼夜養生して、本発明のカーテンを得た。
【0019】
図1は、このカーテンの構成と作用を説明するための断面模式図であって、図において、1がカーテンを示し、このカーテン1は、ポリ塩化ビニル製シート11の片面全面に、合成樹脂エマルジョンAが塗布されたものである。
この合成樹脂エマルジョンAは、該エマルジョンA中の無機中空体bを、同エマルジョンA中の合成樹脂rを接着剤として固着させた状態を出現させている。
このカーテン1は、図に示すように、太陽光Sが入射すると、無機中空体bの表面で反射させ、またこの無機中空体b内に封入されている空気の優れた断熱性能により、太陽光Sの近赤外線を高効率で反射させることができる。
【0020】
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、分光光度計で日射反射率を測定した。結果を表2に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表2に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、カーテンを球状に折り曲げた際に、塗膜に亀裂が入るか否かを目視観察し、亀裂が入らなかった場合を○とし、入った場合を×として、表2に合わせて示す。
【0021】
実施例2
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンBを、乾燥厚さで15μmとなるように、ロールコータで塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、本発明のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表1に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表1に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表1に合わせて示す。
【0022】
実施例3
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンBを、乾燥厚さで200μmとなるように、ドクターナイフコータで塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、本発明のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表1に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表1に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表1に合わせて示す。
【0023】
実施例4
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンCを、乾燥厚さで50μmとなるように、コンマドクターナイフコータで塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、本発明のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表1に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表1に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表1に合わせて示す。
【0024】
比較例1
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンAを、乾燥厚さで250μmとなるように、実施例1と同様にして塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、比較のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表2に示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表2に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表2に合わせて示す。
【0025】
比較例2
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンDを、乾燥厚さで50μmとなるように、実施例2と同様にして塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、比較のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表2に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表2に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表2に合わせて示す。
【0026】
比較例3
実施例1と同じ材料製のシートからなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンEを、乾燥厚さで50μmとなるように、実施例1と同様にして塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、比較のカーテンを得た。
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表2に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表2に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表2に合わせて示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
実施例5
ポリエステル繊維製の織布(目付け量300g/m2)からなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンAを、乾燥厚さで100μmとなるように、ロータリースクリーンでパターン状に塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、本発明のカーテンを得た。
【0030】
図2は、このカーテンを説明するための図であって、(A)が平面図、(B)が一部を拡大断面図であり、図2中、図1と同一符号は図1と同義であり、本例におけるカーテン1は、図2(A)に示すように、合成樹脂エマルジョンAが格子状のパターンで塗布されている。
この格子状パターンで塗布された合成樹脂エマルジョンAは、図2(B)に示すように、織布11′の片面に、該エマルジョンA中の無機中空体bを、同エマルジョンA中の合成樹脂rを接着剤として固着させた状態を出現させている。
この合成樹脂エマルジョンAは、図2(B)に示すように、織布11′の片面の表面のみならず、織目内にも浸透して、ポリエステル繊維11′c間にも、上記のような、無機中空体bが合成樹脂rで固着された状態を出現させている。
【0031】
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面についても、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表3に示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表3に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表3に合わせて示す。
【0032】
実施例6
ポリエステル繊維製の織布(目付け量300g/m2)からなるロールカーテンの片面に、表1に示す組成の合成樹脂エマルジョンBを、乾燥厚さで15μmとなるように、ロータリースクリーンでパターン状に塗布した後、実施例1と同様の乾燥、養生を行って、図1(A),(B)に示すと同様の構成を有する本発明のカーテンを得た。
【0033】
このカーテンの合成樹脂エマルジョン塗布面について、実施例1と同様にして日射反射率を測定した。結果を表3に合わせて示す。
また、太陽光を合成樹脂エマルジョン塗布面に当て、この面の温度変化を測定し、この結果も表3に合わせて示す。
更に、合成樹脂エマルジョン塗膜の柔軟性を、実施例1と同様にして測定、評価し、この結果を表3に合わせて示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明のカーテンにおいては、次のような効果を奏することができる。
(1)塗膜中の無機中空体が優れた断熱性能を有しており、これが太陽光線の近赤外線を選択的に反射することができる。
(2)この結果、特に盛夏時において、本発明のカーテンを建築物の開口部に使用することによって、室内の温度上昇を効果的に防ぐことができ、室内の冷房に要するエネルギーを大幅に低減することができる。
(3)また、合成樹脂エマルジョンを、模様状にパターン化して部分的に塗布することによって、本発明のカーテンに優れた意匠を付与することができる。
(4)このとき、カーテン基材として繊維製の生地を使用する場合、生地が本来有している通気性を生かすこともできる。
(5)しかも、カーテン基材を繊維製の生地とする場合、無機中空体を含む合成樹脂エマルジョンは、各繊維間にも入り込んで塗膜を形成するため、立体的な塗膜形成ができ、特に都会の建築物のように、周囲に存在する各種の構築物により乱反射する太陽光をも、効果的に反射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱反射性カーテンの一実施態様例を説明するための断面模式図である。
【図2】本発明の熱反射性カーテンの他の実施態様例を説明するための図で、(A)が平面図、(B)が断面模式図である。
【符号の説明】
1 熱反射性カーテン
11 合成樹脂製のシートからなるカーテン基材
11′ 繊維製の生地からなるカーテン基材
A 合成樹脂エマルジョンからなる塗膜
b 無機中空体
r 合成樹脂
11′c 繊維
Claims (2)
- 内部に空気が封入された無機中空体が含有され、該無機中空体の含有量が合成樹脂エマルジョン/無機中空体の重量比で、60/40〜30/70である合成樹脂エマルジョンを、カーテン基材の少なくとも片面に、乾燥厚さで15〜200μmとなるように塗布してなり、太陽光の近赤外線を選択的に反射することを特徴とする熱反射性カーテン。
- カーテン基材に、合成樹脂エマルジョンを部分的に塗布し模様を形成してなることを特徴とする請求項1記載の熱反射性カーテン。
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2001
- 2001-08-28 JP JP2001257267A patent/JP4731065B2/ja not_active Expired - Fee Related
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