JP4730545B2 - 希土類永久磁石材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結磁石体表面の研削加工等に伴う磁気特性の劣化を防止した耐熱性の高いR−Fe−B系永久磁石に係り、特に磁石体の比表面積(S/V)が6mm-1以上の小型あるいは薄型の高性能希土類永久磁石材料の製造方法に関する。
Nd−Fe−B系に代表されるR−Fe−B系永久磁石は磁気特性が優れているために、益々その用途が広がってきている。近年、磁石を応用したコンピュータ関連機器やハードディスクドライブ、CDプレーヤー、DVDプレーヤー、携帯電話をはじめとする電子機器の軽薄短小化、高性能化、省エネルギー化に伴い、R−Fe−B系磁石、中でも特に高性能なR−Fe−B系焼結磁石の小型化、薄型化が要求されており、磁石体の比表面積S/Vが6mm-1を超えるような小型あるいは薄型の磁石に対する需要も増大しつつある。
小型あるいは薄型のR−Fe−B系焼結磁石を実用形状に加工し、磁気回路に実装するためには、成型焼結したブロック状の焼結磁石を研削加工する必要があり、この加工には外周刃切断機、内周刃切断機、表面研削機、センタレス研磨機、ラッピングマシンなどが使用される。
しかしながら、上記装置にてR−Fe−B系焼結磁石を研削加工すると磁石体が小さくなるほど磁気特性が劣化することが知られており、これは本系磁石の高保磁力の発現に必要な粒界構造が磁石表面では加工により欠損しているためと考えられている。本発明者らは、R−Fe−B系焼結磁石の表面近傍での保磁力について種々検討した結果、加工速度に留意して加工歪の影響を極力抑えた場合、被研削加工面における劣化層の平均厚さは磁石主相の面積率から求められる平均結晶粒径と同程度であることを見出した。更に、磁気特性の劣化を低減するために、磁石の製造過程において結晶粒径を5μm以下に制御した磁石材料が本発明者らによって提案されている(特許文献1:特開2004-281492号公報)。特許文献1によれば、S/Vが6mm-1を超える微小磁石でも特性劣化率は15%以下に抑えることが可能であった。しかし、加工技術の発展に伴いS/Vが30mm-1を超える磁石体の作製ができるようになった結果、それらの磁気特性の劣化が15%以上となる問題が生じた。
本発明者らは、小型に研削加工した焼結磁石体に対し、粒界相のみを溶かして、それを被研削表面に拡散させることで表面粒子の磁気特性を回復させる製造方法も見出している(特許文献2:特開2004-281493号公報)。しかし、この手法を用いて作製された磁石体においてもS/Vが30mm-1を超えるような場合は耐食性が劣るという問題がある。
一方、R-Fe-B系ボンド磁石用粉末の作製方法の1つであるHDDR法(Hydrogenation-Disproportionation-Desorption-Recombination)は、水素雰囲気中での熱処理により主相のR2Fe14B化合物に不均化反応を起こさせてRH2とFeとFe2Bに分解させた後、水素分圧を下げることで水素を放出させて、もとのR2Fe14B化合物に再結合させる熱処理法である(非特許文献1)。HDDR法により作製された磁石粉末は焼結磁石と比較して1桁以上小さい200nm程度の結晶粒からなるために150μmの粉末(S/V=40)において磁石表面に存在する特性が劣化した粒子は1体積%以下であり顕著な特性劣化は認められない。更に、HDDR処理における不均化及び再結合反応を制御することによって、もとのR2Fe14B結晶粒の結晶方位を継承したまま微細化を図ることが可能であり、いわゆる異方性粉末を作製できる。液体急冷法により作製された等方性粉末と比較して、非常に高い磁気特性が得られるというメリットはあるが、上記方法で作製されたボンド磁石の最大エネルギー積は17〜25MGOe程度であり、焼結磁石の半分以下の低い値に留まっている。
ところで、R-Fe-B系磁石の耐熱性を上げるために、DyやTbをRの一部として添加して固有保磁力を増大させる方法が知られている。しかしながら、DyやTbは水素中での不均化反応を抑制する効果があるために、それらを多く含む合金に対してはHDDR法は適用できなかった。
以上のように、磁気特性の劣化がなく、且つ高い磁気特性と高い耐熱性を示すR-Fe-B系極微小磁石体の製造は実質困難と考えられていた。
特開2004-281492号公報 特開2004-281493号公報
本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、研削加工による磁気特性の劣化を回復させたR−Fe−B系異方性焼結磁石材料としての希土類永久磁石材料の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題につき鋭意研究を行ったところ、研削後の焼結磁石体をRの酸化物、Rのフッ化物又はRの酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末を磁石表面に存在させた状態で、水素雰囲気中での熱処理とそれに続く脱水素雰囲気中での熱処理により加工劣化が回復すると共に保磁力を増大し得ることを見出し、この発明を完成したものである。
即ち、本発明は、下記の希土類永久磁石材料の製造方法を提供する。
請求項1:
1 、Fe、Bを含有する母合金の微粉末を磁界中で配向させながら圧縮成型機で成型し、焼結することによって得られ、組成式R1 x(Fe1-yCoy100-x-z-aza(R1はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上であり、MはAl、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta及びWから選ばれる1種又は2種以上であり、x、y、z、aは原子率で、それぞれ、10≦x≦15;0≦y≦0.4;3≦z≦15;0≦a≦11である)で表される異方性焼結磁石体を比表面積が6mm-1以上になるように研削加工した後、R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上(R2、R3、R4はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)を含有し、平均粒子径が100μm以下の粉末を当該加工磁石の表面に存在させた状態で、当該磁石及び当該粉末に対して、水素ガスを含む雰囲気中600〜1,100℃での熱処理によって主相のR1 2Fe14B型化合物に不均化反応を生じさせ、引き続き水素ガス分圧を低下させた雰囲気中600〜1,100℃での熱処理により、R1 2Fe14B型化合物への再結合反応を生じさせて、R1 2Fe14B型化合物相の結晶粒を1μm以下に微細化させ、且つ上記粉末に含まれていたR2、R3、R4の1種又は2種以上を当該磁石に吸収させることを特徴とする永久磁石材料の製造方法。
請求項2:
上記粉末の存在量が、加工磁石の表面から距離1mm以下の当該加工磁石体を取り囲む、空間内における平均的な占有率で10容積%以上である請求項1記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
請求項3:
前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、R2、R3又はR4に10原子%以上のDy及び/又はTbが含まれ且つR2、R3又はR4におけるNd及びPrの合計濃度が前記R1におけるNd及びPrの合計濃度より低いことを特徴とする請求項1又は2記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
請求項4:
前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、40質量%以上のR3のフッ化物及び/又はR4の酸フッ化物が含まれ、残部にR2の酸化物、R5の炭化物、窒化物、酸化物、水酸化物、水素化物から選ばれる1種又は2種以上(R5はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
請求項5:
3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末に含まれるフッ素が加工磁石に吸収されることを特徴とする請求項4記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
請求項6:
研削加工された加工磁石を、上記粉末により吸収処理する前にアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
請求項7:
研削加工された加工磁石の表面劣化層を上記粉末により吸収処理する前にショットブラストで除去することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
請求項8:
熱処理を施した加工磁石をアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
請求項9:
熱処理を施した加工磁石を、更に研削加工することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
請求項10:
加工磁石を熱処理した後、熱処理後のアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上による洗浄後、又は研削加工後にメッキあるいは塗装することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
本発明によれば、研削加工による磁気特性の劣化を防止して良好な磁気特性と高い耐熱性を示すS/V=6mm-1以上の小型あるいは薄型希土類永久磁石を提供することができる。
本発明はR−Fe−B系焼結磁石体表面の研削加工等に伴う磁気特性の劣化を防止した、磁石体の比表面積S/Vが6mm-1以上の小型あるいは薄型の高耐熱性希土類永久磁石材料の製造方法である。
ここで、R-Fe-B系焼結磁石体は、常法に従い、母合金を粗粉砕、微粉砕、成型、焼結させることにより得ることができる。
なお、本発明において、R及びR1はいずれもSc及びYを含む希土類元素から選ばれるものであるが、Rは主に得られた磁石体に関して使用し、R1は主に出発原料に関して用いる。
この場合、母合金には、R1、Fe、Bを含有する。R1はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上で、具体的にはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb及びLuが挙げられ、好ましくはNd、Prを主体とする。これらSc及びYを含む希土類元素は合金全体の10〜15原子%、特に11.5〜15原子%であることが好ましく、更に好ましくはR中にNdとPrあるいはそのいずれかを10原子%以上、特に50原子%以上含有することが好適である。Bは3〜15原子%、特に5〜8原子%含有することが好ましい。その他、Al、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta、Wの中から選ばれる1種又は2種以上を0〜11原子%、特に0.1〜4原子%含有してもよい。残部はFe又はC、N、O等の不可避的な不純物であるが、Feは50原子%以上、特に65原子%以上含有することが好ましい。また、Feの一部、例えばFeの0〜40原子%、特に0〜20原子%をCoで置換しても差支えない。
母合金は原料金属あるいは合金を真空あるいは不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中で溶解したのち、平型やブックモールドに鋳込む、あるいはストリップキャストにより鋳造することで得られる。また、本系合金の主相であるR2Fe14B化合物組成に近い合金と焼結温度で液相助剤となるRリッチな合金とを別々に作製し、粗粉砕後に秤量混合する、いわゆる2合金法も本発明には適用可能である。但し主相組成に近い合金に対しては、鋳造時の冷却速度や合金組成に依存してα−Feが残存し易く、R2Fe14B化合物相の量を増やす目的で必要に応じて均質化処理を施す。その条件は真空あるいはAr雰囲気中で700〜1200℃の温度範囲で1時間以上熱処理する。液相助剤となるRリッチな合金については上記鋳造法のほかにいわゆる液体急冷法も適用できる。
粗粉砕工程にはブラウンミルあるいは水素粉砕が用いられ、ストリップキャストにより作製された合金の場合は水素粉砕が好ましい。粗粉は高圧窒素を用いたジェットミルにより微粉砕される。微粉末は磁界中で配向させながら圧縮成型機で成型され、焼結炉に投入される。焼結は真空あるいは不活性ガス雰囲気中、通常900〜1,250℃、特に1,000〜1,100℃で行われる。
このようにして得られる焼結磁石体(焼結ブロック)の組成は、組成式R1 x(Fe1-yCoy100-x-z-aza(R1はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上であり、MはAl、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta及びWから選ばれる1種又は2種以上であり、x、y、z、aは原子率で、それぞれ、10≦x≦15;0≦y≦0.4;3≦z≦15;0≦a≦11である)で表される異方性焼結磁石体である。
得られた焼結体(焼結ブロック)は実用形状に研削されるが、加工歪の影響をできるだけ小さくするために、生産性を落とさない範囲で加工速度は小さくすることが好ましい。この場合、研削方法としては、常法に従って行うことができるが、加工速度として具体的には、0.1〜20mm/min、特に0.5〜10mm/minであることが好ましい。
この場合、研削量としては、焼結ブロックの比表面積S/V(表面積mm2/体積mm3)が6mm-1以上、好ましくは8mm-1以上である。その上限は適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常45mm-1以下、特に40mm-1以下である。
研削加工機の冷却液に水系のものを用いる、あるいは加工時に研削面が高温に曝される場合、被研削面に酸化膜が生じ易く、この酸化膜が磁石体表面における水素の吸収及び放出を妨げることがある。このような場合には、アルカリ、酸又は有機溶剤いずれか1種以上を用いて洗浄する、あるいはショットブラストを施して、その酸化膜を除去することで適切な水素中熱処理ができる。
なお、アルカリとしては、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸ナトリウム等、酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、クエン酸、酒石酸等、有機溶剤としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等を使用することができる。この場合、上記アルカリや酸は、磁石体を浸食しない適宜濃度の水溶液として使用することができる。
次いで、上記比表面積が6mm-1以上に研削加工することにより得られた加工磁石に対し、R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上(R2、R3、R4はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)からなり、平均粒子径が100μm以下の粉末を存在させる。
なお、R2、R3、R4の具体例はR1と同様であるが、R1とR2、R3、R4とは互いに同一であっても異なっていてもよい。
この場合、前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、R2、R3あるいはR4に10原子%以上、より好ましくは20原子%以上、特に40〜100原子%のDy及び/又はTbが含まれ且つR2、R3あるいはR4におけるNd及びPrの合計濃度が前記R1における合計濃度より低いことが本発明の目的から好ましい。
また、前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、40質量%以上のR3のフッ化物及び/又はR4の酸フッ化物が含まれ、残部にR2の酸化物、R5の炭化物、窒化物、酸化物、水酸化物、水素化物から選ばれる1種又は2種以上(R5はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)を含むことが高効率にRを吸収させる点から好ましい。
本発明におけるR2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物とは、好ましくはそれぞれR2 23、R33、R4OFであるが、これ以外のR2n、R3n、R4mn(m、nは任意の正数)や、金属元素によりR2〜R4の一部を置換したあるいは安定化されたもの等、本発明の効果を達成することができるR2と酸素を含む酸化物、R3とフッ素を含むフッ化物、R4と酸素とフッ素を含む酸フッ化物を指す。
また、磁石表面に存在させる粉末はR2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物、あるいはこれらの混合物を含有し、この他にR2〜R4の水酸化物、炭化物、窒化物のうち少なくとも1種あるいはこれらの混合物又は複合物を含んでもよい。
更に、粉末の分散性や化学的・物理的吸着を促進するために、ホウ素、窒化ホウ素、シリコン、炭素などの微粉末やステアリン酸などの有機化合物を含むこともできる。本発明の効果を高効率に達成するにはR2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物、あるいはこれらの混合物が粉末全体に対して40質量%以上、好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上含まれ、100質量%でもよい。
本発明においては、後述する処理により、R2、R3、R4から選ばれる1種又は2種以上は磁石体内に吸収されるが、磁石表面空間における粉末による占有率は高いほど吸収されるR2、R3又はR4量が多くなるので、上記占有率は、磁石体表面から距離1mm以下の磁石体を取り囲む、空間内での平均的な値で10容積%以上、好ましくは40容積%以上である。なお、その上限は特に制限されないが、通常95容積%以下、特に90容積%以下である。
粉末を存在させる方法としては、例えばR2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末を水あるいは有機溶剤に分散させ、このスラリーに磁石体を浸した後に熱風や真空により乾燥させる、あるいは自然乾燥させる方法が挙げられる。この他にスプレーによる塗布なども可能である。いずれの具体的手法にせよ、非常に簡便に且つ大量に処理できることが特徴と言える。なお、スラリー中における上記粉末の含有量は1〜90質量%、特に5〜70質量%とすることができる。
上記粉末の粒子径は、粉末のR2、R3又はR4成分が磁石に吸収される際の反応性に影響を与え、粒子が小さいほど反応にあずかる接触面積が増大する。従って、本発明における効果を達成させるためには、存在させる粉末の平均粒子径は100μm以下、好ましくは10μm以下が望ましい。その下限は、特に制限されないが、1nm以上、特に10nm以上とすることが好ましい。なお、この平均粒子径は、例えばレーザー回折法などによる粒度分布測定装置等を用いて質量平均値D50(即ち、累積質量が50%となるときの粒子径又はメジアン径)などとして求めることができる。
本発明においては、R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物、あるいはこれらの混合物を含有する粉末を磁石表面に存在させた状態で、磁石体は以下に示すパターンでHDDR処理される。
即ち、上記加工磁石及び粉末に対して、水素ガスを含む雰囲気中600〜1,100℃での熱処理によって主相のR1 2Fe14B型化合物に不均化反応を生じさせ、引き続き水素ガス分圧を低下させた雰囲気中600〜1,100℃での熱処理により、R1 2Fe14B型化合物への再結合反応を生じさせることにより、R1 2Fe14B型化合物相の結晶粒を1μm以下に微細化させ、且つ上記粉末に含まれていたR2、R3、R4の1種又は2種以上を当該磁石に吸収させるものである。
更に、この処理について詳述すると、不均化反応処理は、通常、磁石体を炉に投入してから加熱を開始するが、室温から300℃までの間は真空あるいはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。この温度範囲で雰囲気に水素を含むとR1 2Fe14B化合物の格子間に水素原子が取り込まれて磁石体の体積が膨脹し、磁石体が崩壊することがあるためである。300℃から処理温度(600〜1,100℃、好ましくは700〜1,000℃)までは、磁石体の組成と昇温速度にも依存するが、100kPa以下の水素分圧で昇温することが好ましい。なお、昇温速度は1〜20℃/分とすることが好ましい。圧力の限定理由は以下の通りである。100kPaを超える水素分圧で昇温すると、昇温過程(磁石組成に依存するが600〜700℃)でR1 2Fe14B化合物の分解反応が開始し、昇温と共に分解組織が荒い球状に成長してしまい、引き続き行われる脱水素処理においてR1 2Fe14B化合物に再結合する際の異方性化を妨げることがあるからである。処理温度に達した後、磁石組成に依存するが、水素分圧を100kPa以上まで高め、好ましくは10分〜10時間、より好ましくは20分〜8時間、更に好ましく30分〜5時間保持してR1 2Fe14B化合物に不均化反応を起こさせる。この不均化反応により、R1 2Fe14B化合物はR12、Fe、Fe2Bに分解される。なお、時間の限定理由としては、不均化反応が十分に進行せず、生成物であるR12、α−Fe、Fe2Bの他に、未反応のR1 2Fe14B化合物が残存するので10分以上とし、また熱処理が長時間に及ぶと不可避的な酸化によって磁気特性の劣化が起きるので10時間以内とする。より好ましくは30分〜5時間である。また、この等温処理の際、水素分圧を段階的に高めることが好ましい。段階を踏まずに水素分圧を高めると反応がはげしく起こりすぎて分解組織が不均一になってしまい、引き続き行われる脱水素処理においてR1 2Fe14B化合物に再結合する際に結晶粒径が不均一になるために、保磁力や角形性が低下する場合があるからである。
なお、水素分圧は、上記の通り100kPa以上であるが、好ましくは100〜200kPa、更に好ましくは150〜200kPaである。また水素分圧を段階的に高める方法については、例えば、昇温過程における水素分圧が20kPaで、最終水素分圧が100kPaの場合、保持温度に達してから保持時間のはじめの30%の時間まで水素分圧を50kPaとする、という手順で段階的に水素分圧を上げていくことができる。
次に、上記不均化反応処理後に再結合反応処理を行う。この場合、処理温度は、上記不均化反応処理の場合と同様である。また、処理時間は、好ましくは10分〜10時間、より好ましくは20分〜8時間、更に好ましく30分〜5時間である。この場合、再結合反応は、水素ガス分圧を低下させた雰囲気で行うものであり、合金組成にも依存するが、1kPa〜10-5Pa、特に10Pa〜10-4Paの水素分圧下で処理を行うことが好ましい。
なお、再結合反応処理後は、−1〜−20℃/分程度の速度で、室温まで降温させることができる。
なお、上記の粉末を磁石体表面に存在させる前に、所定形状に加工された加工磁石をアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄する、あるいは加工磁石の表面層をショットブラストで除去することができる。
また、熱処理を施した加工磁石に対し、アルカリ、酸あるいは有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄したり、更に研削加工を行うことができ、あるいは熱処理後、上記洗浄後、研削加工後のいずれかにメッキあるいは塗装することができる。
なお、アルカリ、酸、有機溶剤としては、先に説明したものが使用し得、上記洗浄処理、ショットブラスト処理や研削処理、メッキ、塗装処理は常法に準じて行うことができる。
本発明によれば、特性劣化がなく耐熱性の高い小型あるいは薄型永久磁石を提供することができる。
以下、本発明の具体的態様について実施例及び比較例をもって詳述するが、本発明の内容はこれに限定されるものではない。なお、下記例で、フッ化ディスプロシウム等による磁石表面空間の占有率(存在率)は、粉末処理後の磁石における寸法変化、質量増と粉末物質の真密度より算出した。更に、焼結磁石体の平均結晶粒径については焼結体ブロックより切り出した小片に対して、配向方向に平行な面を鏡面研磨した後、ビレラ液を用いて常温で3分間腐食させた試料の光学顕微鏡像を画像解析することで求めた。画像解析では、500〜2,500個の結晶粒の面積を測定し、これらを等価な円の直径を算出した後、縦軸を面積分率としたヒストグラムにプロットしたときの平均値を算出した。また、HDDR処理後の本発明による磁石体の平均結晶粒径については、磁石の破断面を走査型電子顕微鏡で観察し、その二次電子像を画像解析することで求めた。このときの画像解析では、リニアインタセプト法を用いた。
[実施例1及び比較例1]
純度99質量%以上のNd、Fe、Co、Alメタルとフェロボロンを所定量秤量してAr雰囲気中で高周波溶解し、この合金溶湯をAr雰囲気中で銅製単ロールに注湯するストリップキャスト法により薄板状の合金とした。得られた合金の組成は12.5原子%Nd−1.0原子%Co−1.0原子%Al−5.9原子%B−残部Feであり、これを合金Aと称する。合金Aに水素を吸蔵させた後、真空排気を行いながら500℃まで加熱して部分的に水素を放出させる、いわゆる水素粉砕により30メッシュ以下の粗粉とした。
更に純度99質量%以上のNd、Dy、Fe、Co、Al、Cuメタルとフェロボロンを所定量秤量し、Ar雰囲気中で高周波溶解した後、鋳造した。得られた合金の組成は20原子%Nd−10原子%Dy−24原子%Fe−6原子%B−1原子%Al−2原子%Cu−残部Coであり、これを合金Bと称する。合金Bは窒素雰囲気中、ブラウンミルを用いて30メッシュ以下に粗粉砕した。
続いて、合金A粉末を90質量%、合金B粉末を10質量%秤量して、窒素置換したVブレンダー中で30分間混合した。この混合粉末は高圧窒素ガスを用いたジェットミルにて、粉末の質量中位粒径4μmに微粉砕した。得られた混合微粉末を窒素雰囲気下15kOeの磁界中で配向させながら、約1ton/cm2の圧力で成型した。次いで、この成型体をAr雰囲気の焼結炉内に投入し、1,060℃で2時間焼結し、10mm×20mm×厚み15mm寸法の焼結体ブロックを作製した。焼結体の平均結晶粒径は5.1μmであった。焼結体ブロックは内周刃切断機により比表面積S/Vが22mm-1となるように所定寸法の直方体に全面研削加工した。
研削加工された焼結体をアルカリ溶液で洗浄した後、酸洗浄して乾燥させた。各洗浄の前後には純水による洗浄工程が含まれている。
次に、平均粉末粒径が5μmのフッ化ディスプロシウムを質量分率50%でエタノールと混合し、これに超音波を印加しながら焼結体を1分間浸した。引き上げた焼結体は直ちに熱風により乾燥させた。この時、フッ化ディスプロシウムは磁石の表面からの距離が平均13μmの空間を取り囲んでおり、その占有率は45容積%であった。
この焼結体に図1に模式的に示した条件でHDDR処理(不均化反応処理及び再結合処理)を施し、超音波を印加したエチルアルコールで洗浄後、乾燥させて本発明の磁石体を得た。これを磁石体M1と称する。磁石体M1の平均結晶粒径は0.25μmであった。
また、フッ化ディスプロシウムを焼結体表面に存在させずに上記HDDR処理を施した磁石体P1も作製した。
磁石体M1及びP1の磁気特性を表1に示した。本発明によって保磁力HcJが400kAm-1増大したことがわかる。
[実施例2及び比較例2]
実施例1と同様な組成及び作製法で10mm×20mm×厚み15mm寸法の焼結体ブロックを作製した。焼結体ブロックは内周刃切断機により比表面積S/Vが24mm-1となるように所定寸法の直方体に全面研削加工した。
研削加工された焼結体をアルカリ溶液で洗浄した後、酸洗浄して乾燥させた。各洗浄の前後には純水による洗浄工程が含まれている。
次に、平均粉末粒径が1μmの酸化ディスプロシウムと5μmのフッ化ディスプロシウムとエタノールを質量分率が25%、25%、50%となるように混合し、これに超音波を印加しながら焼結体を1分間浸した。引き上げた焼結体は直ちに熱風により乾燥させた。この時、酸化ディスプロシウム及びフッ化ディスプロシウムは磁石の表面からの距離が平均16μmの空間を取り囲んでおり、その占有率は50容積%であった。
この焼結体に図1に模式的に示した条件でHDDR処理を施し、超音波を印加したエチルアルコールで洗浄後、乾燥させて本発明の磁石体を得た。これを磁石体M2と称する。磁石体M2の平均結晶粒径は0.23μmであった。
また、酸化ディスプロシウムとフッ化ディスプロシウムを焼結体表面に存在させずに上記HDDR処理を施した磁石体P2も作製した。
磁石体M2及びP2の磁気特性を表1に示した。本発明によって保磁力HcJが350kAm-1増大したことがわかる。
[実施例3及び比較例3]
純度99質量%以上のNd、Co、Al、Fe、Cuメタルとフェロボロンを所定量秤量してAr雰囲気中で高周波溶解し、この合金溶湯をAr雰囲気中で銅製単ロールに注湯するストリップキャスト法により薄板状の合金とした。得られた合金の組成はNdが14.5原子%、Coが1.0原子%、Alが0.5原子%、Cuが0.2原子%、Bが5.9原子%、Feが残部であった。これに水素を吸蔵させた後、真空排気を行いながら500℃まで加熱して部分的に水素を放出させる、いわゆる水素粉砕により30メッシュ以下の粗粉とした。
この粗粉末は高圧窒素ガスを用いたジェットミルにて、粉末の質量中位粒径4μmに微粉砕した。得られた混合微粉末を窒素雰囲気下15kOeの磁界中で配向させながら、約1ton/cm2の圧力で成型した。次いで、この成型体をAr雰囲気の焼結炉内に投入し、1,060℃で2時間焼結し、10mm×20mm×厚み15mm寸法の焼結体ブロックを作製した。焼結体の平均結晶粒径は4.8μmであった。焼結体ブロックは内周刃切断機により比表面積S/Vが36mm-1となるように所定寸法の直方体に全面研削加工した。
研削加工された焼結体をアルカリ溶液で洗浄した後、酸洗浄して乾燥させた。各洗浄の前後には純水による洗浄工程が含まれている。
次に、平均粉末粒径が5μmのフッ化テルビウムを質量分率50%でエタノールと混合し、これに超音波を印加しながら焼結体を1分間浸した。引き上げた焼結体は直ちに熱風により乾燥させた。この時、フッ化テルビウムは磁石の表面からの距離が平均10μmの空間を取り囲んでおり、その占有率は45容積%であった。
この焼結体に図1に模式的に示した条件でHDDR処理を施し、超音波を印加したエチルアルコールで洗浄後、乾燥させて本発明の磁石体を得た。これを磁石体M3と称する。磁石体M3の平均結晶粒径は0.24μmであった。
また、フッ化テルビウムを焼結体表面に存在させずに上記HDDR処理を施した磁石体P3も作製した。
磁石体M3及びP3の磁気特性を表1に示した。本発明によって保磁力HcJが700kAm-1増大したことがわかる。
[実施例4]
実施例3における磁石体M3に対して、アルカリ溶液で洗浄した後、酸洗浄して乾燥させた。各洗浄の前後には純水による洗浄工程が含まれている。この本発明の磁石体を磁石体M4と称する。
磁石体M4の磁気特性を表1に示した。HDDR処理後に洗浄工程を加えても、高い磁気特性を示すことがわかる。
[実施例5及び6]
実施例3と同様な組成及び作製法で10mm×20mm×厚み15mm寸法の焼結体ブロックを作製した。焼結体ブロックは外周刃切断機により比表面積S/Vが6mm-1となるように所定寸法の直方体に全面研削加工した。
研削加工された焼結体をアルカリ溶液で洗浄した後、酸洗浄して乾燥させた。各洗浄の前後には純水による洗浄工程が含まれている。
次に、平均粉末粒径が5μmのフッ化テルビウムを質量分率50%でエタノールと混合し、これに超音波を印加しながら焼結体を1分間浸した。引き上げた焼結体は直ちに熱風により乾燥させた。この時、フッ化テルビウムは磁石の表面からの距離が平均13μmの空間を取り囲んでおり、その占有率は45容積%であった。
この焼結体に図1に模式的に示した条件でHDDR処理を施し、超音波を印加したエチルアルコールで洗浄後、乾燥させた。この磁石体に対して、内周刃切断機により比表面積S/Vが36mm-1となるように所定寸法の直方体に全面研削加工した。この本発明の磁石体を磁石体M5と称する。磁石体M5の平均結晶粒径は0.28μmであった。
この磁石体に更に無電解銅/ニッケルメッキを施し、本発明の磁石体M6を得た。
磁石体M5及びM6の磁気特性を表1に示した。HDDR処理後に加工、メッキ処理を施した磁石においても、予め比表面積S/Vが36mm-1となるまで超小型に研削加工してHDDR処理を施したM3と同等な磁気特性が得られていることがわかる。
Figure 0004730545
実施例1、2、3における熱処理パターンを示した模式図である。

Claims (10)

  1. 1 、Fe、Bを含有する母合金の微粉末を磁界中で配向させながら圧縮成型機で成型し、焼結することによって得られ、組成式R1 x(Fe1-yCoy100-x-z-aza(R1はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上であり、MはAl、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta及びWから選ばれる1種又は2種以上であり、x、y、z、aは原子率で、それぞれ、10≦x≦15;0≦y≦0.4;3≦z≦15;0≦a≦11である)で表される異方性焼結磁石体を比表面積が6mm-1以上になるように研削加工した後、R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上(R2、R3、R4はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)を含有し、平均粒子径が100μm以下の粉末を当該加工磁石の表面に存在させた状態で、当該磁石及び当該粉末に対して、水素ガスを含む雰囲気中600〜1,100℃での熱処理によって主相のR1 2Fe14B型化合物に不均化反応を生じさせ、引き続き水素ガス分圧を低下させた雰囲気中600〜1,100℃での熱処理により、R1 2Fe14B型化合物への再結合反応を生じさせて、R1 2Fe14B型化合物相の結晶粒を1μm以下に微細化させ、且つ上記粉末に含まれていたR2、R3、R4の1種又は2種以上を当該磁石に吸収させることを特徴とする永久磁石材料の製造方法。
  2. 上記粉末の存在量が、加工磁石の表面から距離1mm以下の当該加工磁石体を取り囲む、空間内における平均的な占有率で10容積%以上である請求項1記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
  3. 前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、R2、R3又はR4に10原子%以上のDy及び/又はTbが含まれ且つR2、R3又はR4におけるNd及びPrの合計濃度が前記R1におけるNd及びPrの合計濃度より低いことを特徴とする請求項1又は2記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
  4. 前記R2の酸化物、R3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末において、40質量%以上のR3のフッ化物及び/又はR4の酸フッ化物が含まれ、残部にR2の酸化物、R5の炭化物、窒化物、酸化物、水酸化物、水素化物から選ばれる1種又は2種以上(R5はSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種又は2種以上)を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
  5. 3のフッ化物、R4の酸フッ化物から選ばれる1種又は2種以上を含有する粉末に含まれるフッ素が加工磁石に吸収されることを特徴とする請求項4記載の希土類永久磁石材料の製造方法。
  6. 研削加工された加工磁石を、上記粉末により吸収処理する前にアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
  7. 研削加工された加工磁石の表面劣化層を上記粉末により吸収処理する前にショットブラストで除去することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
  8. 熱処理を施した加工磁石をアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上により洗浄することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
  9. 熱処理を施した加工磁石を、更に研削加工することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
  10. 加工磁石を熱処理した後、熱処理後のアルカリ、酸又は有機溶剤のいずれか1種以上による洗浄後、又は研削加工後にメッキあるいは塗装することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の永久磁石材料の製造方法。
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