JP4729892B2 - 工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械に関し、詳細には、カバー内の切り屑の堆積を防止できる工作機械に関する。
従来、工作機械であるマシニングセンタは、機械本体と、該機械本体を覆うスプラッシュカバーとを主体に構成されている。機械本体は、ワークが着脱自在に固定されるテーブルと、当該テーブルに固定されたワークに対する加工(フライス削り、穴あけ、中ぐり等)をおこなう加工ヘッドと、当該加工ヘッドの主軸に装着された工具を、他の工具と自動的に交換する工具交換装置とを主体にして構成され、ワーク自体を加工する本体である。他方、スプラッシュカバーは、工作機械本体の主軸およびテーブル上から排出される切り屑や、切削液の外部周囲への飛散を防止するものである。そして、スプラッシュカバーの前面には、テーブル上のワークの出し入れをおこなう開口部が設けられ、該開口部には、スライド開閉可能な一対の開閉扉が設けられている。さらに、開口部の上端近傍および下端近傍の内側面には、開閉扉をスライドさせるためのガイドレールが略水平に延設して各々設けられている。このようなレール構造を備えたスプラッシュカバーにおいて、例えば、スプラッシュガードの上部に配設したガイドレールに、開閉扉を、複数の案内ローラを介してスライドして開閉可能に案内保持させることにより、開閉扉をぐらつくことなく確実に保持できるスプラッシュガード(スプラッシュカバー)における開閉扉の保持構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、スプラッシュカバー内には、機械本体から排出される切り屑が堆積するため、それらを外部に促して排出する必要がある。そこで、スプラッシュカバー内には、切り屑を洗い流す切削液が噴出される切削液ノズル(チップシャワー)が複数配設されている。よって、スプラッシュカバー内のいたるところには、切削液ノズルに切削液を供給するための切削液供給管が配設されている。このようなマシニングセンタにおいて、例えば、ベッド上に、カバー内に噴出されて落下する切削液を流す溝を設け、その溝の底面を一方向に向かって下方に傾斜させたマシニングセンタのベッド構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このマシニングセンタでは、切り屑を含む切削液が溝に落下してその斜面を流下して外部に自然に排出されるので、切削液の排出性を向上させることができる。
実開平5−29658号公報 特開平10−94940号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスプラッシュガードによれば、例えば、開閉扉の下方に切削液を供給する切削液供給管を配設しようとした場合、下側のガイドレールが障害となり、切削液供給管の取り付けが困難という問題点があった。また、下側のガイドレール上に、開閉扉がスライド移動するため、切削液供給管はガイドレールの下側に取り付けなければならない。すると、ガイドレールの上部に切り屑が堆積するため、開閉扉の下端部に付設された支持ローラが堆積した切り屑上に乗り上げてしまい、開閉扉が滑らかに開閉できないという問題点もあった。また、特許文献2に記載のマシニングセンタでも、切削液ノズルに切削液を供給する切削液供給管の上に切り屑が堆積してしまうという問題点もあった。さらに、開閉扉近傍に切削液供給管が配設されることによって、ガイドレール周囲の空間が狭くなるため、ガイドレールの交換および修理などのメンテナンス作業が困難になるという問題点もあった。また、上記のように、従来のマシニングセンタのスプラッシュカバーでは、ガイドレールとは別に、切削液供給管を設けなければならないため、部品点数が多くなり、マシニングセンタの製造にかかるコストが増大するという問題点もあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、レール周囲の部品点数を削減できるとともに、レール上に切り屑が堆積するのを防止できる工作機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る工作機械、工作機械の本体と、当該本体の下部に設けたベッドと、当該ベッドの上部に設け、かつ前記本体の周囲を囲繞するカバーと、当該カバーに設けられた開口部と、当該開口部にスライド開閉可能に設けられた開閉扉と、当該開閉扉をスライド開閉可能に案内支持する管状のレールと、前記開閉扉の下端部から水平面よりも下側斜め方向に延設された支持板と、当該支持板に固定され、前記レールを斜め上下方向の両側から挟み込み、かつ前記開閉扉の移動方向に沿って前記レールの外周面を転動する一対の転動子とを備え、前記レールの内部には、前記本体から排出される切り屑を洗い流す切削液を前記カバー内に供給する切削液供給通路が形成され、前記レールの外周面には、前記切削液供給通路を流れる切削液が外側に噴出する切削液噴出穴が設けられ、当該切削液噴出穴は、前記レールの外周面の下部であって、前記一対の転動子が転動する軌道面とは別の位置に設けられていることを特徴とする。
また、請求項に係る工作機械は、請求項に記載の発明の構成に加え、前記切削液噴出穴は、前記レールの外周面の下部、及び上部に各々設けられている
請求項1に係る工作機械では、開閉扉を案内支持する管状のレールは、切削液を供給するための配管としての機能を兼ね備えている。そのため、レールの近傍に切削液を供給する配管を設ける必要がなく、切削液をレールの切削液供給通路に通過させればよい。したがって、レール近傍の部品点数を削減できるので、レール周囲の空間を広くすることができ、レールおよびレール周囲の部品の修理・交換を容易にすることができる。さらに、レール近傍の部品点数を削減できるので、工作機械の製造にかかるコストを削減することができる。また、レールの外周面に設けられた切削液噴出穴から切削液を噴出させることができるので、カバー内に堆積する切り屑を洗い流すことができる。また、切削液噴出穴のような単純な構造だけで、カバー内に切削液を直接噴出させることができるので、コストを増大させない。また、レールの下部の外周面に設けられた切削液噴出穴から噴出する切削液によって、レールの下方に堆積する切り屑を洗い流すことができる。また、切削液噴出穴は、レールの外周面の下部であって、一対の転動子が転動する軌道面とは別の位置に設けられているので、レール上を転動する一対の転動子が切削液噴出穴を塞いでしまうのを防止できる。
また、請求項に係る工作機械では、請求項に記載の発明の効果に加え、レールの上部の外周面に設けられた切削液噴出穴から噴出された切削液によって、レールの上部に堆積する切り屑を洗い流すことができる。
以下、本発明の実施形態であるマシニングセンタ1について、図面に基づいて説明する。図1は、マシニングセンタ1の正面図(開閉扉4,5を閉めた状態)であり、図2は、マシニングセンタ1の正面図(開閉扉4,5を開放した状態、機械本体は省略)であり、図3は、前壁部7の背面図であり、図4は、前壁部7を裏側から見た斜視図であり、図5は、図3に示す切削液噴出下部レール25および第1支持ローラ30の近傍を示した拡大図であり、図6は、図4に示す切削液噴出下部レール25および第1支持ローラ30の近傍を示した拡大斜視図である。
なお、本発明の実施形態であるマシニングセンタ1は、スプラッシュカバー3の開閉扉4,5の下側を左右方向に案内するレール部分に、切削液を供給する配管の機能を備えた切削液噴出下部レール25を採用することにより、レール周囲の部品点数を削減し、マシニングセンタ1にかかるコストを削減できるものである。
はじめに、マシニングセンタ1について説明する。図1に示すマシニングセンタ1は、図示外の機械本体と、当該機械本体の土台となるベッド2と、前記機械本体の周囲を囲繞して保護する略直方体状のボックス型のスプラッシュカバー3とを主体として構成されている。そして、図示しないが、機械本体は、ワークが着脱自在に固定され、装置固有のXY方向に移動させるテーブルと、当該テーブルに固定されたワークに対する加工(フライス削り、穴あけ、中ぐり等)をおこなう加工ヘッドと、当該加工ヘッドの主軸に装着された工具を、他の工具と自動的に交換する工具交換装置とを主体にして構成されている。
一方、ベッド2は、鉄製の土台であり、その下部の四隅には、脚部2aが各々設けられ、これら4本の脚部2aが工場などの床面に設置されることにより、マシニングセンタ1が所定場所に設置される。さらに、ベッド2の芯部は、軽量化および高強度化のため、いわゆる肉抜き成形(リブによる骨組構造)されている。また、スプラッシュカバー3は、機械本体の周囲を囲繞して外部より保護するとともに、機械本体から排出される切り屑および切削液の飛沫等が外部へ飛散するのを遮断することにより、外部環境が汚染されるのを防止する。また、スプラッシュカバー3の天面の左側には、マシニングセンタ1の運転・停止を信号で案内する信号装置48が設けられている。さらに、スプラッシュカバー3の前面の左下角部近傍には、機械本体を構成する各種装置のシリンダにエアを供給して駆動させるための空圧機器17が設けられている。なお、図1,図2に示すスプラッシュカバー3が、「カバー」に相当する。
次に、スプラッシュカバー3について説明する。図1,図2に示すように、スプラッシュカバー3は、略直方体状のボックス型に形成され、その内側には機械本体によるワーク加工がおこなわれる加工領域が設けられている。そして、スプラッシュカバー3の前面には前壁部7が設けられ、当該前壁部7の略中央には、上部が開放された正面視略長方形状の開口部6(図2参照)が設けられている。よって、作業者は、この開口部6を介することにより、スプラッシュカバー3内に配設された機械本体のテーブル(図示外)に対して、ワークの着脱がおこなえるようになっている。さらに、図1に示すように、図2に示す前壁部7の開口部6には、スライド式の開閉扉4,5が設けられている。そして、これら開閉扉4,5によって、図2に示す開口部6が開閉される。また、前壁部7の右側には、表示装置10aやキーボード10bなどの操作部を備え、マシニングセンタ1の操作をおこなう正面視略長方形状の操作パネル10が設けられている。なお、図示しないが、スプラッシュカバー3の左右の各側壁部には、メンテナンス用の点検ハッチが着脱可能に各々設けられている。さらに、スプラッシュカバー3の背壁部の下部には、切削を排出させるための排出口が設けられている。
また、図1,図2に示すように、スプラッシュカバー3の天面の前方側には、開閉扉4,5の上部側を左右方向に案内する案内機構13が設けられ、当該案内機構13には、案内機構13を上方から覆って保護する保護カバー12が設けられている。なお、この保護カバー12は、前面が開放された略直方体状のボックス型に形成されている。そして、保護カバー12の背面の内壁面の略中段には、本発明の第1の特徴である切削液供給上部レール15が略水平に設けられている。そして、この切削液供給上部レール15は、保護カバー12の背面の内壁面に当接した状態で、その長手方向の端部近傍位置と、その中間位置との3カ所に固定部材16が組み付けられることで、保護カバー12の背面の内壁面に固定されている。また、図1,図2に示すように、案内機構13には、開閉扉4の上部の後述するフランジ部20に固定され、開閉扉4に設けられた各種センサに接続されたケーブルを保護するためのケーブルベア29が設けられている。なお、切削液供給上部レール15の詳細については後述する。
次に、前壁部7について説明する。図3に示すように、前壁部7は、図1に示すスプラッシュカバー3の前面を構成し、開口側を上側に向けた略コの字型に形成されている。この前壁部7は、左右方向に延設された横長の略長方形状の第1前壁片7aと、当該第1前壁片7aの長手方向両端部から略垂直上方に各々延設された一対の縦長の略長方形状の第2前壁片7b,7cとから構成されている。そして、第2前壁片7bと、第2前壁片7cとに挟まれる間に開口部6が設けられている。さらに、第2前壁片7bの裏面側には、開閉扉4がスライド開閉可能に設けられ、第2前壁片7cの裏面側には、開閉扉5がスライド開閉可能に設けられている。そして、これら開閉扉4,5によって、開口部6が開閉されるようになっている。
また、第1前壁片7a裏面側の長手方向に直交する方向の上端部近傍には、開閉扉4,5の下部側を左右方向に案内する本発明の第2の特徴である切削液噴出下部レール25がその端部近傍に沿って略水平に設けられている。なお、第1前壁片7a裏面側の上端部近傍には、その上端部に沿って等間隔を空けて3カ所に設けられ、切削液噴出下部レール25を固定するための3つの固定部材26が固定されている。そして、図4,図6に示すように、この固定部材26は、側面から見た形状が略コの字型に折り返されて形成され、その固定部材26の、第1前壁片7aの裏面側から略水平に突出する部分の上面に切削液噴出下部レール25が載置されている。そして、図5,図6に示すように、その固定部材26の上部に載置された切削液噴出下部レール25に対して、レールの湾曲形状に密着して当接できる固定具41を、レール上方から各々被せて固定部材26に組み付けることにより、切削液噴出下部レール25が3つの固定部材26に固定され、第1前壁片7aの裏面側に固定される。さらに、図3に示すように、第1前壁片7aの長手方向に直交する方向の下端部には、ベッド2の上面に固定するための固定アジャスタ部23が設けられている。
また、図3,図4に示すように、第2前壁片7bの上端部と、第2前壁片7bの開口部6側の一端部とは反対の他端部とには、第2前壁片7bの裏面から略垂直に所定長だけ延設された延出部44が設けられている。さらに、第2前壁片7cの上端部と、第2前壁片7cの開口部6側の一端部とは反対の他端部とには、第2前壁片7cの裏面から略垂直に所定長だけ延設された延出部45が設けられている。そして、延出部44により、第2前壁片7bおよび開閉扉4にできる隙間が覆われ、延出部45により、第2前壁片7cおよび開閉扉5にできる隙間が覆われる。
次に、開閉扉4,5について説明する。図3,図4に示すように、開閉扉4,5は、縦長の略長方形状に形成され、金属板(例えば、鉄板)により構成されている。さらに、開閉扉4,5の略中央部には、略長方形状の開口部(図示外)が各々設けられ、当該開口部には、その裏面側から略長方形状のガラス窓部4a,5aが各々固定されている。よって、作業者は、これらガラス窓部4a,5aを介して、加工領域でのワークの加工状況が確認できる。さらに、図1および図2に示すように、開閉扉4,5の表面の開口部6側の端部近傍には、取っ手部4b,5bが設けられ、これら取っ手部4b,5bを掴んで左右方向にスライドすることにより、開口部6の開閉をおこなうことができる。
また、図3,図4に示すように、開閉扉4,5の裏面側の下端部には、水平面よりも下側斜め方向に延設された横長の平面視略長方形状の支持板22が各々設けられている。そして、第2前壁片7bと支持板22の長手方句両端部近傍との間、第2前壁片7cと支持板22の長手方向両端部近傍との間には、支持板22を補強するための平面視略三角形状の支持片28(図5,図6参照)が各々設けられている。
さらに、図3乃至図6に示すように、開閉扉4の支持板22の開口部6側の端部近傍には、支持板22の下方に位置する切削液噴出下部レール25を、斜め上下の両側から挟み込むようにそのレール面を転動する一対の第1支持ローラ30,30が転動可能に固定されている。図5に示すように、この第1支持ローラ30,30は、支持板22の面に対して直交する軸部30aを有する。そして、第1支持ローラ30の具体的な固定構造は、まず、第1支持ローラ30が環装された軸部30aの先端を、支持板22に穿設された固定穴(図示外)に対して下側から上側に向けて挿入する。そして、固定穴から突出する軸部30aの先端に、リング状スペーサ(図示外)を挟んで、ナット55で締め付けることにより、第1支持ローラ30が支持板22に固定される。また、開閉扉5の支持板22の開口部6側の端部近傍にも、一対の第1支持ローラ30,30が同様にして転動可能に固定されている。そして、図5,図6に示すように、第1支持ローラ30,30は、切削液噴出下部レール25の婉曲表面に当接してズレないようにするため、その形状は、略円柱体の上下部に挟まれた中央が径方向内側に向かって湾曲するくびれ形状となっており、そのくびれ部分に切削液噴出下部レール25の外周面形状が密着して当接するようになっている。
一方、図3乃至図6に示すように、開閉扉4の第1支持ローラ30とは別に、支持板22の開口部6側の一端部とは反対の他端部近傍側には、一対の第2支持ローラ31,31が設けられている。この第2支持ローラ31は、支持板22の面に対して直交する軸部31aを有する。この第2支持ローラ31の具体的な固定構造は、まず、第2支持ローラ31が環装された軸部31aの先端を、支持板22に穿設された固定穴(図示外)に対して下側から上側に向けて挿入する。そして、固定穴から突出する軸部31aの先端に、リング状スペーサ(図示外)を挟んで、ナット55で締め付けることにより、第2支持ローラ31が支持板22に固定される。また、開閉扉5の支持板22にも同様に、一対の第2支持ローラ31,31が転動可能に固定されている。また、第2支持ローラ31の形状は、第1支持ローラ30の形とは異なり、細長の略円柱形状となっている。第2支持ローラ31は、支持板22の開口部6側の一端部とは反対の端部側を下方から支持することにより、第1支持ローラ30,30の転動する軌道面のズレを補正するための補助ローラである。
また、図4に示すように、開閉扉4,5の裏面側上部には、その裏面側から略垂直に延設され、下方に開口側が向けられた略コの字型のヒサシ部64,65が各々設けられている。さらに、64,65の後端部には、断面略L字型のフランジ部20,21が固定されている。そして、フランジ部20,21は、ヒサシ部64,65の水平面の後端部裏面側に当接して固定される固定片と、ヒサシ部64,65の略垂直上方に向かって延出された延出片との2片から構成されている。さらに、フランジ部20,21の延出片の裏面側の左右両端部近傍には、上下一対のコロ18,18が各々設けられている。そして、これら上下一対のコロ18,18の上下方向にできた隙間に対して、図1,図2に示すように、切削液供給上部レール15が配設されるようになっている。そして、2組のコロ18,18が、図1,図2に示す切削液供給上部レール15の上下面を転動することにより、開閉扉4,5の上部側が左右方向に案内される
次に、本発明の第1の特徴である切削液供給上部レール15について説明する。図2に示すように、切削液供給上部レール15は、開閉扉4,5の上部に各々設けられた2組のコロ18,18を案内する従来のレール機能に加え、外部から供給される切削液を、スプラッシュカバー3内に供給する配管としての機能を併せ持つ。そして、この切削液供給上部レール15は管状に構成され、その内側には切削液が通過する切削液供給通路(図示外)が形成されている。さらに、切削液供給上部レール15の(切削液が流れる)上流側一端部は、外部から切削液を供給する切削液供給管(図示外)に連結されている。一方、その反対の下流側一端部は、スプラッシュカバー3の所定位置に穿設された挿通穴を介してカバー内に延設された切削液供給管(図示外)に連結されている。これにより、スプラッシュカバー3の外側に配設していた切削液を供給する配管を省くことができるので、スプラッシュカバー3の外側の部品点数を削減することができる。さらに、部品点数を削減できることから、マシニングセンタ1の製造にかかるコストを削減することができる。
次に、本発明の第2の特徴である切削液噴出下部レール25について説明する。図3,図4に示すように、この切削液噴出下部レール25は、開閉扉4,5の下端部側を左右方向に案内する従来のレール機能に加え、切削液をスプラッシュカバー3の内側に供給する配管の機能と、切削液噴出下部レール25の周囲に切削液を噴出して、スプラッシュカバー3内に堆積する切り屑を洗い流す機能とを併せ持つ。この切削液噴出下部レール25は管状に形成され、その内側には、切削液が通過するための切削液供給通路24(図6参照)が形成されている。さらに、図3に示すように、切削液噴出下部レール25の上流側一端部には、前壁部7の下部の隅近傍に配索され、外部より切削液を供給する切削液供給管35の下流側端部が、フレキシブル管36を介して連結されている。一方、切削液噴出下部レール25の下流側一端部は、閉塞栓27(図3,図5および図6参照)によって閉塞されている。
また、図5に示すように、切削液噴出下部レール25の外周面の上部には、そのレールの長手方向に沿って穿設され、切削液が噴出する上部噴出穴50が一列に列設されている。さらに、図6に示すように、切削液噴出下部レール25の外側面の下部にも、そのレールの長手方向に沿って穿設された下部噴出穴51が一列に列設されている。なお、これら上部噴出穴50および下部噴出穴51は、第1支持ローラ30および第2支持ローラ31の、切削液噴出下部レール25上を転動する軌道面以外の場所に穿設されている。これにより、上部噴出穴50および下部噴出穴51から噴出される切削液は、第1支持ローラ30および第2支持ローラ31により塞がれることがない。なお、図3乃至図6に示す上部噴出穴50および下部噴出穴51が、「切削液噴出穴」に相当する。
次に、切削液噴出下部レール25の上部噴出穴50および下部噴出穴51から切削液が噴出されるまでの流れについて説明する。まず、マシニングセンタ1の外部から供給された切削液は、図2,図3に示す切削液供給管35を流れ、フレキシブル管36を介して、切削液噴出下部レール25に流れ込む。そして、上述したように、切削液噴出下部レール25の下流側一端部は閉塞栓27によって閉塞されているので、切削液噴出下部レール25の切削液供給通路24に流れ込んだ切削液は、上部噴出穴50および下部噴出穴51から勢いよく噴出する。そして、上部噴出穴50および下部噴出穴51から供給された切削液が、スプラッシュカバー3内の加工領域に向かって噴出される。とくに、上部噴出穴50から噴出された切削液により、切削液噴出下部レール25の上部に堆積する切り屑を洗い流すことができる。
以上説明したように、本発明の実施形態であるマシニングセンタ1は、開閉扉4,5の上部側を左右方向に案内する切削液供給上部レール15と、開閉扉4,5の下部側を左右方向に案内する切削液噴出下部レール25とを備えている。そして、切削液供給上部レール15は、従来のレール機能に加え、外部から供給される切削液を、スプラッシュカバー3内に供給する配管としての新たな機能を併せ持つ。これにより、スプラッシュカバー3の外側に配設していた切削液を供給する配管を省くことができるので、スプラッシュカバー3の外側の部品点数を削減することができる。
さらに、切削液噴出下部レール25も同様に、従来のレール機能に加え、切削液をスプラッシュカバー3の内側に供給する配管の機能と、切削液噴出下部レール25の周囲に切削液を噴出して堆積する切り屑を洗い流す機能とを併せ持っている。そして、切削液噴出下部レール25だけで、レールと切削液を供給する配管を兼用できるため、切削液噴出下部レール25周囲の部品点数が削減できる。そのため、切削液噴出下部レール25周囲の空間が広くなり、切削液噴出下部レール25およびその周囲の部品の修理・交換作業が容易にできる。また、切削液噴出下部レール25には、上部噴出穴50および下部噴出穴51が各々列設されているので、切削液噴出下部レール25内に流れ込んだ切削液は、上部噴出穴50および下部噴出穴51から勢いよく噴出され、スプラッシュカバー3内に堆積する切り屑を洗い流すことができる。また、切削液噴出下部レール25に穴を空けるだけの簡単な構造であるので、部品コストを増大させることがない。さらに、上部噴出穴50から噴出された切削液により、切削液噴出下部レール25の上部に堆積する切り屑を洗い流すことができる。以上のことから、従来のように、開閉扉4,5の下端部を案内する下部レールとは別に、切削液を供給する配管を取り付ける必要がないので、スプラッシュカバー3の部品点数を削減することができる。そして、スプラッシュカバー3の部品点数を削減できることにより、マシニングセンタ1の製造にかかるコストを削減することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されることなく、各種の変形が可能である。以下に変形例を示す。
例えば、図7,図8に示すスプラッシュカバー3の変形例であるスプラッシュカバー300について説明する。図7は、スプラッシュカバー3の変形例であるスプラッシュカバー300の斜視図であり、図8は、スプラッシュカバー300の正面図であり、図9は、図8に示すA−A線矢視方向断面図である。図7に示すように、スプラッシュカバー300は、本実施形態であるスプラッシュカバー3と同様の略直方体状のボックス型のカバーである。さらに、その前壁部700には、略中央の開口部(図示外)を開閉する開閉扉400,500が設けられ、開閉扉400,500の断面が逆L字型に構成されている。そのため、スプラッシュカバー3のヒサシ部64,65よりも、開閉扉400,500の上端部から後方側に延設される距離が長いため、開閉扉400,500は開閉扉4,5よりも大きくなっている。さらに、これらスプラッシュカバー300の天面の前後方向に挟まれる略中間部には、開閉扉400,500の上端部を左右方向に案内する案内機構130が設けられている。そして、図9に示すように、このような案内機構130に、本実施形態の切削液供給上部レール15と同様の機能を有する管状の切削液供給上部レール150を設けてもよい。また、開閉扉400,500の下部側を案内する下部レールの部分に、本実施形態の切削液噴出下部レール25と同様の機能を有する切削液噴出下部レール250を設けてもよい。
さらに、本実施形態では、開閉扉4,5の上部を案内する切削液供給上部レール15は、スプラッシュカバー3の外部に設けられているが、スプラッシュカバー3の内部に設けて、切削液供給上部レール15に切削液が噴出する噴出穴を穿設してもよい。
本発明の工作機械は、開閉扉の上下部を案内するレールを備えたマシニングセンタのみならず、開閉扉の何れかの部分を案内するレールを備えたマシニングセンタにも適用できる。
マシニングセンタ1の正面図(開閉扉4,5を閉めた状態)である。 マシニングセンタ1の正面図(開閉扉4,5を開放した状態、機械本体は省略)である。 前壁部7の背面図である。 前壁部7を裏側から見た斜視図である。 図3に示す切削液噴出下部レール25および第1支持ローラ30の近傍を示した拡大図である。 図4に示す切削液噴出下部レール25および第1支持ローラ30の近傍を示した拡大斜視図である。 スプラッシュカバー3の変形例であるスプラッシュカバー300の斜視図である。 スプラッシュカバー300の正面図である。 図8に示すA−A線矢視方向断面の斜視図である。
1 マシニングセンタ
3 スプラッシュカバー
4,5 開閉扉
6 開口部
15 切削液供給上部レール
18 コロ
24 切削液供給通路
25 切削液噴出下部レール
30 第1支持ローラ
30a 軸部
50 上部噴出穴
51 下部噴出穴

Claims (2)

  1. 工作機械の本体と、
    当該本体の下部に設けたベッドと、
    当該ベッドの上部に設け、かつ前記本体の周囲を囲繞するカバーと、
    当該カバーに設けられた開口部と、
    当該開口部にスライド開閉可能に設けられた開閉扉と、
    当該開閉扉をスライド開閉可能に案内支持する管状のレールと、
    前記開閉扉の下端部から水平面よりも下側斜め方向に延設された支持板と、
    当該支持板に固定され、前記レールを斜め上下方向の両側から挟み込み、かつ前記開閉扉の移動方向に沿って前記レールの外周面を転動する一対の転動子と
    を備え、
    前記レールの内部には、前記本体から排出される切り屑を洗い流す切削液を前記カバー内に供給する切削液供給通路が形成され、
    前記レールの外周面には、前記切削液供給通路を流れる切削液が外側に噴出する切削液噴出穴が設けられ、
    当該切削液噴出穴は、前記レールの外周面の下部であって、前記一対の転動子が転動する軌道面とは別の位置に設けられていることを特徴とする工作機械。
  2. 前記切削液噴出穴は、前記レールの外周面の下部、及び上部に各々設けられていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
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