JP4729870B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は油圧ショベルやクレーン等の建設機械に関し、より詳しくは、エンジン騒音を低減した低騒音型の建設機械に関するものである。
従来、建設機械としての油圧ショベルでは、作業アタッチメント等の油圧駆動系に圧油を供給する油圧ポンプをエンジンで駆動するようになっており、そのエンジンを冷却するためにラジエータが備えられている。ラジエータはその下流側に近接配置された冷却ファンによって冷却され、エンジン以外の放熱機器、例えば油圧ポンプについてはラジエータを冷却した後の冷却風を接触させることにより空冷し、作動油についてはラジエータと直列に配置されたオイルクーラによって冷却している。
上記ラジエータ、オイルクーラ等の熱交換器を冷却する冷却風は、通常、エンジンガード側面に設けられた吸気用開口部を通じて取り込まれ、熱交換に供せられた排風はエンジンガード上面に設けられた排気用開口部から外部に放出される。
このような冷却構造では、通常、吸気用開口部を熱交換器と対向させて配置しているため、冷却ファンの騒音を含むエンジン騒音がその吸気用開口部から直接、外部に漏れてしまい騒音となる。
そこで、エンジン騒音が外部に漏れることを低減することを目的としてラジエータ開口部にスプリッタ消音装置を密着させて設置した防音装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このスプリッタ消音装置は、押出し式冷却ファンによってラジエータから排出されエンジンガードの排気用開口部から排出される排風路にダクト状の箱型部材を取り付け、その箱型部材内部を複数の排風室に区切り、各排風室内壁に吸音材を貼着することにより騒音の低減を図っている。
一方、吸気用開口部とラジエータとを対向させない配置として、吸気用開口部とラジエータ間に接続されるダクトをL形に屈折させ、吸気用開口部を機体の中心に向けて配置したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−144022号公報(第(3)〜(4)頁、図4,図6) 特開平8−218869号公報(第(2)頁、図1)
上記特許文献1にはラジエータの排風口についての消音対策は開示されているものの、機体内にエアを取り込むための吸気開口部から外部に漏れるエンジン騒音の低減については開示がされていない。また、この特許文献1に記載される構造では、エンジン騒音の低減を図るために、ラジエータをエンジンから一段上の位置に配置した上で当該ラジエータの押出し冷却ファンに対して排風口を下側にずらして配置しているが、このような配置では上記ラジエータと上記排風口とをずらす分だけラジエータを通常よりも上側の位置に配置しなければならず、これに伴って本体カバーの上面を高くしなければならない不都合がある。このような本体カバー上面の高さ寸法の著しい増大は、運転席から後方への視界を妨げる要因となるため、その抑制が望まれる。
一方、上記特許文献2に記載される防音構造では、ファンが横向きに配置される一方、吸気用開口部は本体カバーの上面に配置されており、これらのファンと吸気用開口部とを接続するダクトが狭い領域内で90°もしくはそれ以上に大きく屈折された形状となっているために通気抵抗が大きくなるだけでなく、機体中心部に騒音がこもって上方に反射し、上向きにより大きな騒音を発生したり、こもった騒音がキャビンに伝播してキャビン内の騒音が大きくなるという問題もある。
本発明は以上のような従来の防音構造における課題を考慮してなされたものであり、冷却性能を低下させることなく、かつ、本体カバーの高さを抑えながら、エンジン騒音を効果的に低減することのできる建設機械を提供するものである。
本発明は、下部走行体上にキャビンを有する上部旋回体が旋回自在に搭載され、この上部旋回体に本体カバーによって覆われたエンジンルームが備えられ、そのエンジンルーム内の冷却ファンの駆動により上記本体カバーに設けられた吸気開口部から冷却風を取り込んで本体カバー内に収納された熱交換器の冷却を行い、熱交換に供せられた排風を上記本体カバーに設けられた排気開口部から排出するように構成された建設機械において、上記エンジンルームに設けられたエンジン及び上記熱交換器は、上記上部旋回体の後部で車幅方向に並んで配設され、上記排気開口部は、上記エンジンを車幅方向に挟んで上記熱交換器と反対側に位置する上記本体カバーの側壁に設けられ、上記吸気開口部は、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに、当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るとともに上記本体カバーによって上記熱交換器の通気面の少なくとも一部が遮蔽されるように当該通気面に対して横方向にオフセット配置されたオフセット開口部であり、上記オフセット開口部は、上記熱交換器を車幅方向に挟んで上記エンジンと反対側で、かつ、上記キャビンの後ろに位置して上記熱交換器の通気面と車幅方向に相対向する上記本体カバーの側壁に設けられ、上記オフセット開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内するように、上記オフセット開口部と上記熱交換器の通気面とを接続するダクトをさらに備えているものである。
この発明において、冷却ファンが駆動すると、熱交換器に対して斜め横方向に配置された吸気開口部から冷却風が機体内に取り込まれ、熱交換器を通過する際に熱交換され、熱交換に供せられた冷却風は排気開口部から機外に排出される。ここで、上記吸気開口部は、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るように当該通気面に対して横方向にオフセット配置されたオフセット開口部となっているので、熱交換器の正面は、吸気開口部に連なる本体カバーによってその一部または全部が遮蔽されることとなり、エンジン騒音が直接外部に漏れることが抑制され、その分エンジン騒音が低減される。しかも、上記オフセット開口部のオフセット方向が横方向であるため、本体カバーの高さ寸法を抑えながら上記エンジン騒音の低減を図ることができる。
また、通気面と吸気開口部とを接続するダクトを有するため、オフセット開口部から取り入れられた冷却風を熱交換器に案内することができる。
より具体的に、上記熱交換器の通気面に対して上記吸気開口部が上部旋回体の前側にオフセット配置されているものによれば、本体カバーを特に大型化することなく上部旋回体の前側に大きなオフセット量を確保することが可能である。
この構造では、上記熱交換器を上記上部旋回体の後端部を覆っている本体カバーに近接して配置し、上記ダクトが上記吸気開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内する上記本体カバーの一部を案内面として有したり、上記上部旋回体に上記エンジン及び上記熱交換器よりも前方に位置するキャビンを設け、このキャビンと上記熱交換器の通気面との間の位置に上記吸気開口部を設けるとともに、この吸気開口部と上記キャビンとの間にエンジンガードを設けて、上記ダクトが上記吸気開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内する上記エンジンガードの一部を案内面として有したりすることにより、上記熱交換器の通気面と吸気開口部とをオフセットさせながらも、簡素な構造で吸気の円滑化を図ることができる。
また本発明は、下部走行体上にキャビンを有する上部旋回体が旋回自在に搭載され、この上部旋回体に本体カバーによって覆われたエンジンルームが備えられ、そのエンジンルーム内の冷却ファンの駆動により上記本体カバーに設けられた吸気開口部から冷却風を取り込んで本体カバー内に収納された熱交換器の冷却を行い、熱交換に供せられた排風を上記本体カバーに設けられた排気開口部から排出するように構成された建設機械において、上記エンジンルームに設けられたエンジン及び上記熱交換器は、上記上部旋回体の後部で車幅方向に並んで配設され、上記排気開口部は、上記エンジンを車幅方向に挟んで上記熱交換器と反対側に位置する上記本体カバーの側壁に設けられ、上記吸気開口部が複数箇所に分散して設けられるとともに、当該吸気開口部として、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに、当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るとともに上記本体カバーによって上記熱交換器の通気面の少なくとも一部が遮蔽されるように当該通気面に対してオフセット配置されたオフセット開口部を含み、上記オフセット開口部は、上記熱交換器を車幅方向に挟んで上記エンジンと反対側で、かつ、上記キャビンの後ろに位置して上記熱交換器の通気面と車幅方向に相対向する上記本体カバーの側壁に設けられ、上記オフセット開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内するように、上記オフセット開口部と上記熱交換器の通気面とを接続するダクトをさらに備えているものである。
この構成においても、熱交換器の正面は、吸気開口部に連なる本体カバーによってその一部または全部が遮蔽されることとなり、エンジン騒音が直接外部に漏れることが抑制され、その分エンジン騒音が低減される。しかも、複数の吸気開口部を分散配置しているので、単一の吸気開口部を設ける場合に比べ、上記吸気開口部に含まれるオフセット開口部のオフセット量(上記通気面から外側にはみ出る寸法)を抑えることが可能であり、このため、吸気開口部の総開口面積を大きく確保し、かつ、本体カバーの高さ寸法を抑えながら、エンジン騒音の低減を図ることができる。
また、通気面と吸気開口部とを接続するダクトを有するため、オフセット開口部から取り入れられた冷却風を熱交換器に案内することができる。
さらに、複数の吸気開口部が上記オフセット開口部であり、これらのオフセット開口部が上記熱交換器の通気面に対して互いに異なる向きにオフセット配置されている構成とすれば、オフセット開口部のオフセット量を特定の向きに偏らせずに分散させることができ、その分、本体カバーの大型化を抑えることができる。
より具体的に、上記オフセット開口部には上記熱交換器の通気面に対して上下方向にオフセット配置されたものと横方向にオフセット配置されたものとを含むものとすれば、各オフセット開口部を一方向に偏らせることなくバランスよく配置することが可能になる。
また、複数の吸気開口部の全てを上記オフセット開口部とすることにより、エンジン騒音のより有効な低減を図ることができる。
一方、本発明では、上記吸気開口部として、上記オフセット開口部以外の非オフセット開口部またはその開口領域の一部が上記熱交換器の通気面と重なる程度にオフセット配置された一部オフセット開口部を含んでいてもよい。その場合、これら非オフセット開口部、一部オフセット開口部のうちの少なくとも一部の吸気開口部の奥方に、当該吸気開口部と上記熱交換器の通気面との間を遮蔽する遮蔽材が介在する構成とすることにより、当該非オフセット開口部または一部オフセット開口部についてもエンジン騒音の低減効果を享受することが可能である。従って、上記通気面からの吸気開口部のオフセット量を小さく抑えて全吸気開口部の占有領域を小さく抑えながら、エンジン騒音の効果的な低減を図ることができる。
上記遮蔽材を設ける場合、その遮蔽材のうち少なくとも一側面に吸音材が設けられている構成とすれば、エンジン騒音低減効果がより高まる。
本発明において、吸気開口部のオフセット量(シフト量)を大きくすればするほど消音効果は高くなる。なお、オフセット量の上限値は上部旋回体内のレイアウトやスペースによって決めればよいが、上記オフセット開口部として、上記通気面に直交する方向から当該オフセット開口部を通してその通気面を見たときにこの通気面の見える割合が当該オフセット開口部の全開口面積の50%以下となる程度まで上記通気面に対してオフセット配置されたものを含むことが、より好ましい。
さらに、全ての吸気開口部が、上記通気面に直交する方向から当該オフセット開口部を通してその通気面を見たときにこの通気面の見える割合が当該オフセット開口部の全開口面積の50%以下となる程度まで上記通気面に対してオフセット配置されたものとすることにより、さらに高いエンジン騒音低減効果が得られる。
また、上記ダクト内にスプリッタ形またはセル形消音器を内蔵したり、上記ダクト内に、吸気開口部から取り入れた冷却風を熱交換器側に案内する導風板を設けてこの導風板には吸音材を貼着したりすることにより、さらに高いエンジン騒音低減効果を得ることが可能である。
以上のように本発明は、本体カバーに設けられる吸気開口部を、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るように当該通気面に対して横方向にオフセット配置し、もしくは上記吸気開口部を複数箇所に分散して設け、当該吸気開口部として、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るように当該通気面に対してオフセット配置されたオフセット開口部を含むようにしたものであるので、冷却性能を低下させることなく、かつ、本体カバーの高さを抑えながら、エンジン騒音を効果的に低減することができる効果がある。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明を油圧ショベルに適用したものであり、その上部旋回体1を平面から見たものである。
同図において、上部旋回体1の略中央にはメインフレーム2a,2bが前後に走っており、そのメインフレーム2aの左側にキャビン3が配置されている。
このキャビン3の後方にはエンジンガード9が設けられている。さらにその後方において上部旋回体1の後部にエンジン4が車幅方向に配置され、本体カバー8によって覆われたエンジンルーム内に収容されている。このエンジンルーム内において上記エンジン4の左側には冷却ファン5が備えられ、右側には油圧ポンプ6が設けられている。上記冷却ファン5は吸込方式のものであり、その上流側にラジエータ(熱交換器)7が配置されている。
上記本体カバー8のキャビン側側壁には冷却風を取り込むための吸気開口部10が設けられ、本体カバー8における油圧ポンプ6と対向する部位にはその取り込んだ冷却風を機外に排出するための排気開口部11が設けられている。
この構成において、冷却ファン5が駆動すると、機体左側に設けられた吸気開口部10から冷却風が機体内に取り込まれ(図中、白抜き矢印参照)、機体内を右側に向けて流れ、ラジエータ7を通過する際にその伝熱管内を流れるエンジン冷却水と熱交換され、熱交換に供せられた冷却風は排気開口部11から機外に排出される。
次に、本発明の特徴部分である低騒音構造について図2および3を参照しながら説明する。
図2は低騒音構造を吸気開口部10側から見たものである。
なお、以下の説明において図1と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図2において、吸気開口部10とラジエータ7との間にはダクト(案内手段)12が設けられている。
このダクト12は、吸気開口部10とラジエータ7とを斜め方向に接続している。具体的には、後に詳述するように上記吸気開口部10がラジエータ7よりも上部旋回体1の前側にシフトすなわちオフセットされた位置にあり、これら吸気開口部10とラジエータ7とを略水平方向に接続するようにダクト12の形状が設定されている。
上記ダクト12は、後壁12b、前壁12a、上壁12c、及び下壁12dにより囲まれる筒状をなしている。このうち上記後壁12aは上記したように円弧状をなして上部旋回体1の後端部を覆っている本体カバー8の一部で構成され、上記前壁12bはエンジンガード9の一部で構成され、上記上壁12cおよび上記下壁12dは、上記後壁12aと上記前壁12bを前後に接続するプレートで構成されている。なお、ダクト12の高さhは、ラジエータ7の高さと略同じに設定されている。
すなわち、上記ダクト12の後壁12bを構成する本体カバー8の部分及び同ダクト12の前壁12aを構成するエンジンガード9の部分は、上記吸気開口部10から取り入れられた冷却風を上記ラジエータ7に案内する案内面を構成している。
なお、図に示す本体カバー8の位置にカウンタウエイトが設けられている場合には、そのカウンタウエイトの内壁をダクト後面すなわち上記案内面として利用することもできる。
また、ダクト12の前壁12bは、左右方向に沿って配置された縦板部12b1と、その縦板部12b1の右縁からラジエータ7側すなわち後側に折り曲げられた斜め方向の縦板部12b2とからなっている。このように前壁12bをくの字状に折り曲げることにより、上記吸気開口部10からは冷却風を多く取り入れながら、その取り入れた冷却風は円滑にラジエータ7に導入されるようになっている。
ここで、吸気開口部10を従来のように本体カバー8の上面に設けると、その上面に設けた吸気側開口とラジエータとを連絡するためのダクトが上部旋回体1の左側後端に突出することになるが、本実施形態のように吸気開口部10をラジエータ7の斜め前方に配置し、ダクト12を平面から見て菱形状に構成すると、ダクト12の一部を円弧状をなす本体カバー8で構成することができるため、吸気通路をコンパクトに構成することができるという利点がある。
図3は、上記ダクト12をラジエータ7の通気面7aに直交する方向(図2における矢印A方向)すなわち車体側方から見たものである。
同図において、L1はラジエータ7の通気面7aの横幅、L2は吸気開口部10の横幅、L3は吸気開口部10とラジエータ7との重なり代、L4はL2とL3との差(=L2−L3)、すなわち吸気開口部10におけるラジエータ7からのずれ量である。この場合、上記矢印A方向から吸気開口部10を通じて直接ラジエータ7を覗くことができる範囲は上記重なり代L3に相当する範囲のみである。
このように吸気開口部10がラジエータ7の通気面7aに対してシフト(オフセット)されているために、エンジン騒音はダクト12内で反射を繰り返し、直接音はほとんど外部に漏れないようになっている。さらに、図示のようにダクト12の内壁に吸音材15が貼着された構成とすれば、ダクト12で反射する騒音はその吸音材15に吸収され、騒音は大幅に低減される。
次に、本実施形態の低騒音構造による騒音低減効果の解析結果について説明する。
解析は境界要素法の2次元解析コードによる図4のモデルによって実施した。
同図(a)は基本モデルを示しており、吸気開口部としての開口を熱交換器の正面位置から完全に外して配置したものであり、後述する加振端としての熱交換器の右端Bより吸気側開口幅L=250mmと同じ距離L′=250mm離して(オフセットさせて)吸気開口部の端部を配置している。したがって熱交換器と開口とは100%オフセットされた状態にある。
同図(b)はオフセット量L′/Lを25%〜125%まで変化させた場合を示している。
具体的には、熱交換器の右端Bを軸として右側にオフセットさせるにあたり、オフセット量L′/Lを125%、75%、50%、25%と変化させた場合の減音量を測定した。
なお、図4のモデルでは通気面の面積と吸気開口部の面積が略同じに設定されており、例えばL′/Lが50%であるということは、通気面の面積の50%が遮蔽されていることを意味する。
また、同図(c)は比較のために示した従来のモデルであり、オフセット量は0%である。
また、ダクトの内壁には吸音材として厚さt=15mmと厚さt=50mmの軟質ウレタンフォームのシートを貼着し、その吸音材の実測吸音特性に基づいて吸音境界条件を設けている。一方、熱交換器近傍の実機騒音特性、すなわちラジエータを通して伝播する冷却ファンを振動する音源としてそれと同等の加振周波数特性を加振端として用いた。
解析結果を表1に示す。
Figure 0004729870
この表1においてSは、熱交換器の通気面に直交する方向から吸気開口部を通して通気面を見た場合に、通気面の見える割合を示している。
表1に示されるように、オフセット量を変化させた場合の、吸気開口部での音響インテンシティのオーバーオール値と減音量をそれぞれ求めた結果、オフセット量L′/Lを50%(S=50%)とした場合、有意差といえる3dBの減音量が確認された。また、オフセット量を100%(S=0%)、すなわち基本モデルとした場合では8.3dBと大きな減音量が得られた。
以上の解析結果より、熱交換器と吸気開口部のオフセット量を少なくとも50%以上にすれば有効な消音低減を図ることができ、さらに、上記オフセット量を100%以上にすれば(すなわち、吸気開口部を通して通気面を見ることができない配置にすれば)、きわめて高い消音効果が得られることが確認された。
次に、12tクラスの油圧ショベルに本発明の低騒音構造を適用し、吸気開口部の正面1mの位置で騒音レベルを測定した。
ラジエータに対向して吸気側開口を設けた従来の構成では騒音レベルが88dBAであったが、本発明の低騒音構造の基本モデルを適用すると、騒音レベルの計測結果は79dBAとなり、エンジン騒音を9dB低減することができた。
図5はその測定における周波数分析結果を示したグラフである。
同グラフにおいて横軸は周波数(Hz)、縦軸は騒音レベル(dBA)を示しており、特性S1は従来の騒音レベル、特性S2は本発明の低騒音構造を適用した実機の騒音レベルである。
同グラフに示すように、本発明の低騒音構造では63〜4000Hzの帯域で騒音レベルが全体に低減しており、オーバーオール値を比較すると従来の騒音レベル88dBAが79dBAまで低下している。特に、騒音レベルのピーク(500Hz)を比較すると、従来特性S1のピーク値S1pが85dBAであったのに対し、本発明構造における特性S2のピーク値S2pが73dBAまで低下していることがわかる。
なお、同条件にて風量の測定も行ったが、オフセット量が0%の場合の風量が111.3m3/minであるのに対し、上記基本モデルの風量は109m3/minであってほぼ同等の風量が得られている。すなわち、冷却に必要な風量は確保されている。
図6は、本発明に係る低騒音構造の第二実施形態を示したものである。なお、以下の実施形態において上記第一実施形態における構成要素と共通する構成要素については同じ参照符を付してその説明を省略する。
上記図6に示す防音構造では、ダクト12内において上記吸気開口部10の近傍の位置にスプリッタ形の消音器16が設けられている。このスプリッタ形消音器16は従来から消音器の一種として知られているものであり、この実施形態では、ダクト12内を仕切る仕切板16a,16bを備え、これらの仕切板16a,16bが上記エンジンガード9と平行な方向(車体前後方向に対して傾斜する方向)に配置されている。そして、これら仕切板16a,16bのそれぞれに吸音材が内貼りされ、この吸音材により、ダクト12内を進行する音波の音響エネルギを吸収し消音させるようになっている。
このようにダクト12内にスプリッタ形の消音器16を設けると、吸音面積を増加させることができるため、ダクト12の消音効率を高めることができる。また、本実施形態ではスプリッタ形の消音器16を吸気開口部10近傍にのみ配置し、ラジエータ7の近傍には配置していないため、ラジエータ7のメンテナンスが容易であり、通気抵抗を高めることがないという利点がある。
なお、本発明において消音器を用いる場合、その具体的な種類を問わず、通気抵抗を大きく増加させない範囲で適宜選定が可能である。例えば、上記スプリッタ形よりもさらに断面を細かくセル状に仕切ってそれぞれに吸音材を内張りしたセル形消音器を設けることもできる。
図7は、本発明に係る低騒音構造の第三実施形態を示したものである。
同図に示す低騒音構造は、上述した各実施形態と同様に、吸気開口部10が機体の側面に設けられ、且つその吸気開口部10はラジエータ7から斜め前方にオフセットした位置に設けられている。
また、吸気開口部10とラジエータ7とはダクト12で接続されており、ダクト12の前面を構成しているエンジンガード17の一部が円弧状に形成されている。
このエンジンガード17の円弧形状に沿って複数の導風板18が配設されている。
このようにダクト12における吸気開口部10の近傍に導風板18を設ければ、冷却風を極めて円滑に機体内に取り込むことができ、また、取り込んだ冷却風をその導風板18によって整流された状態でラジエータ7に導入することができる。それにより、ラジエータ7の正面に吸気側開口を設けなくとも、ダクト12内の通気抵抗の増加を抑制しつつ冷却風を円滑にラジエータ7に導入することができる。
図8は、本発明に係る低騒音構造の第四実施形態を示したものである。
同図に示す低騒音構造では、複数の導風板19がダクト12内に設けられ、かつ、ラジエータ7の上流側であってその近傍に位置している。
また、吸気開口部10から取り込まれた冷却風が円滑にラジエータ7に導入されるように、各導風板19は本体カバー8に沿って円弧状に形成されている。
図9は、本発明に係る低騒音構造の第五実施形態を示したものである。
同図に示す低騒音構造は、図7に示した導風板18と図8に示した導風板19とを一体に接続して導風仕切板20としたものであり、ダクト吸気側開口10からラジエータ7に至るまで冷却風をガイドするようになっている。
上述したように、ダクト12内に導風板18,19または導風仕切板20を設けると、吸気開口部10とラジエータ7とが対向していなくとも冷却風を効率良くラジエータ7に導入することができる。
また、導風板18,19、導風仕切板20の表面と、ダクト12の内壁にそれぞれ吸音材を貼着すれば、騒音をさらに低減することができる。
なお、上記実施形態では吸気開口部10とラジエータ7とをダクト12で接続したが、図1に示した本体カバー8とエンジンガード9によって少なくとも前後に仕切りが設けられていれば、本発明の案内手段として機能し低騒音効果を得ることができる。
本発明の第六実施形態を図10に示す。上記各実施形態に係る建設機械は、単一の吸気開口部10を具備するものとなっているが、この第六実施形態に係る建設機械では、2つの吸気開口部10A,10Bがラジエータ7の通気面に対して上側及び下側にそれぞれオフセットした位置に配されている。
このような構造によれば、吸気開口部を上下に分割することにより、総開口面積は大きく確保しながらそれぞれの吸気開口部10A,10Bの開口面積は抑えることができる。従って、ラジエータ7の通気面からの各吸気開口部10A,10Bのはみ出し量も抑えることができ、その結果、本体カバー8の高さ寸法を大きく増やすことなく各吸気開口部10A,10Bをオフセットさせてエンジン騒音の低減を図ることができる。
例えば、単一の吸気開口部をラジエータ7の通気面に対して上側にオフセットさせる場合には、その分だけ本体カバー8の上面高さを大きくしなければならないことになるが、図示のように吸気開口部を上下の吸気開口部10A,10Bに分割してこれらの吸気開口部10A,10Bを上下にオフセットさせるようにすれば、各吸気開口部10A,10Bそのはみ出し量を上下に分散させることにより、ラジエータ7の高さ位置や本体カバー8の上面の高さ位置をほとんど変更せずに吸気開口部10A,10Bのオフセット配置が可能になるのであり、その結果、本体カバー8の上面高さを抑えながらエンジン騒音の低減を図ることになるのである。
さらに、第七実施形態として図11に示すように、2つの吸気開口部10C,10Dをラジエータ7の通気面に対して上下方向(図では上側)と横方向(図では左側;上部旋回体1の前側)とに分けてオフセットさせるようにすれば、各方向についてのオフセット量は小さく抑えながら、必要開口面積及び必要オフセット量を確保することが可能となる。すなわち、各方向についてバランスのとれた吸気開口部の配置を実現することができる。
また、2つの吸気開口部を上部旋回体1の前側と後側とにそれぞれオフセットすれば、本体カバー8の上面高さをさらに低く抑えることが可能である。
本発明において、複数の吸気開口部を具備するにあたり、その全ての吸気開口部がラジエータ7の通気面に対して100%オフセットされていなくてもよい。例えば、上記吸気開口部の中に非オフセット開口部またはその開口領域の一部が上記熱交換器の通気面と重なる程度にオフセット配置された一部オフセット開口部を含んでいてもよい。
その場合、これら非オフセット開口部、一部オフセット開口部のうちの少なくとも一部の吸気開口部の奥方に、当該吸気開口部と上記熱交換器の通気面との間を遮蔽する遮蔽材が介在する構成とすることにより、当該非オフセット開口部または一部オフセット開口部についてもエンジン騒音の低減効果を享受することが可能である。
その実施形態を第八実施形態として図12(a)(b)に示す。図では、本体カバー8の上部に横長の吸気開口部10E,10Fが上下2段にわたって配設されている。そのうち上段の吸気開口部10Eはラジエータ7の通気面から上側に完全に(すなわち当該通気面と全く重なる部分がない程度まで)オフセットされており、逆に下段の吸気開口部10Fはラジエータ7の通気面上部にほぼ完全に重なっていてオフセット量がほぼ0の状態となっている。そして、この吸気開口部10Fとラジエータ7の通気面との間を遮断するように遮蔽板22が配置されている。
この遮蔽板22は、図例では、上記吸気開口部10Fの上縁部からラジエータ7側に向かって延びる支持部22aと、この支持部22aの内側端からラジエータ7よりに斜め下方に延びる遮蔽部22bとを有し、この遮蔽部22bが上記吸気開口部10Fとラジエータ7との間に介在している。そして、この遮蔽部22bの少なくとも一側面(図例では吸気開口部10F側の面である外側面)及びカバー8の天壁の裏面に吸音材15が貼着されている。一方、排気開口部11は本体カバー8の天板に設けられている。
この構造において、吸気開口部10Eから本体カバー8内に吸引された空気は、そのままエンジン4の上部を通過して、もしくはラジエータ7の通気面を通って、排気開口部11から排気される。一方、吸気開口部10Fから吸引された空気は、遮蔽板22により下方に案内されるようにしてラジエータ7の通気面を通過し、エンジン4を通って上記排気開口部11から排気される。
このとき、吸気開口部10Eはラジエータ通気面から完全にオフセットされており、また、吸気開口部10Fはラジエータ通気面に対してほとんどオフセットされていないものの当該吸気開口部10Fとラジエータ7との間に遮蔽板22の遮蔽部22bが介在しているため、いずれの吸気開口部10E,10Fについても当該開口部を通じてカバー外へエンジン音が漏れることが有効に抑制される。特に遮蔽板22には吸音材15が貼着されているので、エンジン騒音の低減効果はより顕著となる。
しかも、吸気開口部10E,10Fのうち吸気開口部10Eのみを上側にオフセットさせるので、単一の吸気開口部をラジエータ通気面から完全にオフセットさせる場合に比べて本体カバー8の高さ寸法を抑えることが可能である。
さらに、吸気開口部のオフセット方向を横方向に設定すれば、本体カバー8の上面高さをより低く抑えることが可能になる。その実施形態を第九実施形態として図13(a)(b)に示す。
図において、車体側部の本体カバー8に縦長の吸気開口部10G,10Hが左右2列にわたって配設されている。そのうち左側(上部旋回体1の前側)の吸気開口部10Gはラジエータ7の通気面から左側に完全に(すなわち当該通気面と全く重なる部分がない程度まで)オフセットされており、逆に右側(上部旋回体1の後側)の吸気開口部10Hはラジエータ7の通気面左側部にほぼ完全に重なっていてオフセット量がほぼ0の状態となっている。そして、この吸気開口部10Hとラジエータ7の通気面との間を遮断するように遮蔽板22が配置されている。
この遮蔽板22は、上記吸気開口部10Hの左縁部からラジエータ7側に向かって延びる支持部22aと、この支持部22aの内側端からラジエータ7よりに斜め右向きに延びる遮蔽部22bとを有し、この遮蔽部22bが上記吸気開口部10Hとラジエータ7との間に介在している。そして、この遮蔽部22bの少なくとも一側面(図例では吸気開口部10H側の面である外側面)及びエンジンガード9の後側面に吸音材15が貼着されている。一方、排気開口部11は本体カバー8の天板に設けられている。
この構造では、吸気開口部10G,10Hから本体カバー8内に吸引された空気がラジエータ7の通気面及びエンジン4を通って図略の排気開口部から排気される。このとき、吸気開口部10Gはラジエータ通気面から完全にオフセットされており、また、吸気開口部10Hはラジエータ通気面に対してほとんどオフセットされていないものの当該吸気開口部10Hとラジエータ7との間に遮蔽板22の遮蔽部22bが介在しているため、いずれの吸気開口部10G,10Hについても当該開口部を通じてカバー外へエンジン音が漏れることが有効に抑制される。特に遮蔽板22には吸音材15が貼着されているので、エンジン騒音の低減効果はより顕著となる。
なお、前記遮蔽板22が設けられる吸気開口部はラジエータ通気面に対して完全に(すなわち100%以上)オフセットされたものに限らない。例えば、ラジエータ通気面に対して一部が重なる程度に当該ラジエータ通気面に対してオフセットしている吸気開口部についても、その重なり領域において当該ラジエータ通気面と吸気開口部との間に遮蔽板22等の遮蔽部材を介在させることにより、優れたエンジン騒音低減効果を得ることが可能である。
また、本発明では、吸気開口部の具体的な個数を問わない。例えば4つの吸気開口部をラジエータ通気面に対して上下左右にそれぞれオフセットさせるようにしてもよい。
また、以上の実施形態では油圧ショベルを例に取り説明したが、本発明はこれに限らず、クレーン等の他の建設機械にも適用することができる。
本発明に係る建設機械の防音構造が適用される油圧ショベル上部旋回体の平面図である。 図1に示すダクトの形状を拡大して示した斜視図である。 図2のA矢視正面図である。 (a)から(c)は本発明による防音効果を解析するためのモデル図である。 周波数分析結果を示したグラフである。 本発明の第二実施形態を示す図1相当図である。 本発明の第三実施形態を示す図1相当図である。 本発明の第四実施形態を示す図1相当図である。 本発明の第五実施形態を示す図1相当図である。 本発明の第六実施形態を示す正面図である。 本発明の第七実施形態を示す正面図である。 (a)は本発明の第八実施形態を示す正面図、(b)は断面側面図である。 (a)は本発明の第九実施形態を示す正面図、(b)は断面側面図である。
1 上部旋回体
2a,2b メインフレーム
3 キャビン
4 エンジン
5 冷却ファン
6 油圧ポンプ
7 ラジエータ
8 本体カバー
9 エンジンガード
10 吸気開口部
11 排気開口部
12 ダクト
13 上面
14 下面
15 吸音材
16 スプリッタ形消音器
17 エンジンガード
18,19 導風板
20 導風仕切板
22 遮蔽板

Claims (15)

  1. 下部走行体上にキャビンを有する上部旋回体が旋回自在に搭載され、この上部旋回体に本体カバーによって覆われたエンジンルームが備えられ、そのエンジンルーム内の冷却ファンの駆動により上記本体カバーに設けられた吸気開口部から冷却風を取り込んで本体カバー内に収納された熱交換器の冷却を行い、熱交換に供せられた排風を上記本体カバーに設けられた排気開口部から排出するように構成された建設機械において、
    上記エンジンルームに設けられたエンジン及び上記熱交換器は、上記上部旋回体の後部で車幅方向に並んで配設され、
    上記排気開口部は、上記エンジンを車幅方向に挟んで上記熱交換器と反対側に位置する上記本体カバーの側壁に設けられ、
    上記吸気開口部は、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに、当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るとともに上記本体カバーによって上記熱交換器の通気面の少なくとも一部が遮蔽されるように当該通気面に対して横方向にオフセット配置されたオフセット開口部であり、
    上記オフセット開口部は、上記熱交換器を車幅方向に挟んで上記エンジンと反対側で、かつ、上記キャビンの後ろに位置して上記熱交換器の通気面と車幅方向に相対向する上記本体カバーの側壁に設けられ、
    上記オフセット開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内するように、上記オフセット開口部と上記熱交換器の通気面とを接続するダクトをさらに備えていることを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1記載の建設機械において、上記オフセット開口部は、上記熱交換器の通気面に対して上記上部旋回体の前側にオフセット配置されていることを特徴とする建設機械。
  3. 請求項2記載の建設機械において、上記熱交換器が、上記上部旋回体の後端部を覆っている本体カバーに近接して配置され、
    上記ダクトは、上記吸気開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内する上記本体カバーの一部を案内面として有していることを特徴とする建設機械。
  4. 請求項2または3記載の建設機械において、上記キャビンは、上記上部旋回体上記エンジン及び上記熱交換器よりも前方に位置、このキャビンと上記熱交換器の通気面との間の位置に上記吸気開口部が設けられるとともに、この吸気開口部と上記キャビンとの間にエンジンガードが設けられていて、
    上記ダクトは、上記吸気開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内する上記エンジンガードの一部を案内面として有していることを特徴とする建設機械。
  5. 下部走行体上にキャビンを有する上部旋回体が旋回自在に搭載され、この上部旋回体に本体カバーによって覆われたエンジンルームが備えられ、そのエンジンルーム内の冷却ファンの駆動により上記本体カバーに設けられた吸気開口部から冷却風を取り込んで本体カバー内に収納された熱交換器の冷却を行い、熱交換に供せられた排風を上記本体カバーに設けられた排気開口部から排出するように構成された建設機械において、
    上記エンジンルームに設けられたエンジン及び上記熱交換器は、上記上部旋回体の後部で車幅方向に並んで配設され、
    上記排気開口部は、上記エンジンを車幅方向に挟んで上記熱交換器と反対側に位置する上記本体カバーの側壁に設けられ、
    上記吸気開口部が複数箇所に分散して設けられるとともに、当該吸気開口部として、その吸気開口部が設けられている本体カバーの面に対して直交する方向から当該吸気開口部を通じて本体カバー内を見たときに、当該吸気開口部の少なくとも一部が上記熱交換器の通気面からはみ出るとともに上記本体カバーによって上記熱交換器の通気面の少なくとも一部が遮蔽されるように当該通気面に対してオフセット配置されたオフセット開口部を含み、
    上記オフセット開口部は、上記熱交換器を車幅方向に挟んで上記エンジンと反対側で、かつ、上記キャビンの後ろに位置して上記熱交換器の通気面と車幅方向に相対向する上記本体カバーの側壁に設けられ、
    上記オフセット開口部から取り入れられた冷却風を上記熱交換器に案内するように、上記オフセット開口部と上記熱交換器の通気面とを接続するダクトをさらに備えていることを特徴とする建設機械。
  6. 請求項5記載の建設機械において、複数の吸気開口部が上記オフセット開口部であり、これらのオフセット開口部は上記熱交換器の通気面に対して互いに異なる向きにオフセット配置されていることを特徴とする建設機械。
  7. 請求項6記載の建設機械において、上記オフセット開口部には上記熱交換器の通気面に対して上下方向にオフセット配置されたものと横方向にオフセット配置されたものとを含むことを特徴とする建設機械。
  8. 請求項6または7記載の建設機械において、全ての吸気開口部が上記オフセット開口部であることを特徴とする建設機械。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の建設機械において、上記吸気開口部として、上記オフセット開口部以外の非オフセット開口部またはその開口領域の一部が上記熱交換器の通気面と重なる程度にオフセット配置された一部オフセット開口部を含み、かつ、これら非オフセット開口部、一部オフセット開口部のうちの少なくとも一部の吸気開口部の奥方に、当該吸気開口部と上記熱交換器の通気面との間を遮蔽する遮蔽材が介在することを特徴とする建設機械。
  10. 請求項9記載の建設機械において、上記遮蔽材の少なくとも一側面に吸音材が設けられていることを特徴とする建設機械。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の建設機械において、上記オフセット開口部として、上記通気面に直交する方向から当該オフセット開口部を通してその通気面を見たときにこの通気面の見える割合が当該オフセット開口部の全開口面積の50%以下となる程度まで上記通気面に対してオフセット配置されたものを含むことを特徴とする建設機械。
  12. 請求項11記載の建設機械において、全ての吸気開口部が、上記通気面に直交する方向から当該吸気開口部を通してその通気面を見たときにこの通気面の見える割合が当該オフセット開口部の全開口面積の50%以下となる程度まで上記通気面に対してオフセット配置されたものであることを特徴とする建設機械。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の建設機械において、上記ダクト内にスプリッタ形またはセル形消音器が内蔵されていることを特徴とする建設機械。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の建設機械において、上記ダクト内に、上記吸気開口部から取り入れた冷却風を上記熱交換器側に案内する導風板が設けられていることを特徴とする建設機械。
  15. 請求項14記載の建設機械において、上記導風板に吸音材が貼着されていることを特徴とする建設機械。
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