JP4729784B2 - 警報装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、警報装置に係り、より詳しくは、車両の走行時において当該車両が危険状態であるときに警報を発する警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の増加に伴って道路状況は年々複雑化しており、これによって走行中の車両と他の車両との接触頻度も増加し、事故の発生率も増加してきている。
【0003】
このような状況に対処するために、特開平10−148537号公報に記載の技術では、自動車の周辺状況(当該自動車の周辺に存在する障害物、歩行者、車両等の周辺物体の位置)を、赤外線センサやビデオカメラ等のセンシング・デバイスによって検知すると共に、GPS(Global Positioning System)等を利用して自車の位置を演算し、該自車の位置と上記周辺物体の位置とに基づいて、上記周辺物体と自車との間で接触する危険性があると判断された場合に警報を発していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平10−148537号公報に記載の技術では、前述のように、危険性判定の対象として自車の周辺状況をセンシング・デバイスによって検知し、検知された周辺物体の位置と自車の位置との関係に基づいて警報を発するか否かを判断しているので、道路状況や周辺環境等に固有な潜在的な危険性に対する警報を発することができない、という問題点があった。
【0005】
また、同公報に記載の技術では、周辺物体と自車との間の距離のみに基づいて警報を発するか否かを判断しているので、各運転者による走行状況(走行時間帯、走行速度、走行エリア等)の個人差に対応した警報を発することができず、運転者に違和感を与えることがある、という問題点もあった。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、潜在的な危険性に対する警報を発することができると共に、運転者の個人差に対応した警報を発することができる警報装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の警報装置は、車両の走行位置を検出する位置検出手段と、前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、前記車両の運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動状態を検出する減速動作検出手段と、前記車速検出手段によって検出された走行速度が所定速度以上であり、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されたときに、前記位置検出手段によって検出された走行位置を示す実測位置データを位置データとして記憶する記憶手段と警報を発するための警報手段と、前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている実測位置データにより示される走行位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときに警報を発するように前記警報手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0009】
なお、上記記憶手段としては、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electricaly Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュ・メモリ等の半導体メモリ、フロッピー・ディスク、CD−ROM(コンパクト・ディスクを用いた読み取り専用メモリ)、MO(光磁気)ディスク等の可搬記録媒体、ハードディスク等の固定記録媒体、あるいはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を適用することができる。また、上記位置検出手段としては、複数のGPS衛星からの電波を受信するGPS受信機によって受信された電波に基づいて位置を計測するものや、車両の走行開始位置を基準として、当該車両の進行方向及び走行距離に基づいて自車位置を計測するもの等を適用することができる。更に、上記減速動作検出手段としては、運転者の足がブレーキ・ペダル上へ移動したことやアクセル・ペダルから離れたことを検知することができるCCD(Charge Coupled Device)センサや接触センサ等を適用することができる。
【0010】
一方、本発明に係る警報装置では、制御手段により、位置検出手段によって検出された走行位置が、記憶手段に記憶されている実測位置データにより示される走行位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときに警報を発するように警報手段が制御される。
【0011】
すなわち、本発明では、走行中の車両が危険箇所の位置を含む所定範囲内の領域に位置するにも拘らず、運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が行われない場合には、危険な状態であるものと見なして、警報を発するようにしている。なお、上記警報手段としては、警告を示す旨の音声を発することができる音声出力装置や、鳴動装置(ブザー)、LED(発光ダイオード)や電球等の発光素子等を適用することができる。
【0012】
このように、請求項1に記載の警報装置によれば、車両の走行位置が、予め記憶された危険箇所の位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が行なわれないときに警報を発するようにしているので、センシング・デバイスにより周辺状況を検知して警報を発する技術では成し得なかった潜在的な危険性に対する警報を発することができる。
【0013】
請求項2記載の警報装置は、統計的に得られた危険箇所の位置を示す統計位置データ、車両の運転者によって前記車両が運転された状態で危険箇所であるものと判定された位置を示す実測位置データ、及び前記統計位置データに対して前記実測位置データを反映させた統計実測位置データの何れかを位置データとして記憶した記憶手段と、前記車両の走行位置を検出する位置検出手段と、前記車両の運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動状態を検出する減速動作検出手段と、警報を発するための警報手段と、前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている位置データにより示される位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときに警報を発するように前記警報手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0014】
位置データとして統計位置データを適用した場合は、比較的精度のよい位置データを予め記憶手段に記憶しておくことができるので、当該警報装置の使用開始時から比較的高精度に警報を発するか否かを判断することができ、位置データとして実測位置データを適用した場合は、実際の走行経路における運転者の判断状況に応じた位置データを警報を発するか否かの判断に用いることができるので、運転者の個人差に対応した警報を発することができ、位置データとして統計実測位置データを適用した場合は、当該警報装置の使用開始時から比較的高精度に警報を発するか否かを判断することができると共に、運転者の個人差に対応した警報を発することができる。
【0015】
ところで、本発明の発明者らは、潜在的な危険性の有無を運転者の挙動から判断することができることを検証するために、次のような実験を行った。
【0016】
市街路、駅前道路、幹線道路、住宅街の道路を含めた道路コースを19名の被験者が各々約1時間走行し、前方シーンのビデオ・カメラによる画像と、アクセル・ペダル、ステアリング、ブレーキ・ペダルの各々の操作量と、車速、加速度等の車両状態とを時系列に計測し、車速が時速10Km以上で、かつ運転者の足の位置がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダル上に移動した時点と、そのときのビデオ・カメラによる画像との照合を行った。
【0017】
この結果、図6(A)に示す場面では18名が、図7(B)に示す場面では17名が、各々アクセル・ペダルからブレーキ・ペダル上に足を移動した。なお、図6(A)に示す場面は住宅街の一場面であり、図6(B)の概略平面図にも示すように、車両の進行方向でかつ左右両側に生垣の植え込みが存在することによって状況が認識し難い道路が交差した交差点に臨む場面である。また、図7(A)に示す場面は郊外の一場面であり、図7(B)の概略平面図にも示すように、車両の進行方向に位置する道路の状況が、当該道路の左側方に存在する家によって認識し難い交差点に臨む場面である。
【0018】
従って、図6及び図7の各々に示す場面は、潜在的な危険性の高い場面であると共に、車両速度が所定速度以上であり、かつ運転者の足がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダル上に移動したときに走行している位置を、潜在的な危険位置であるものと考えることができる。
【0019】
そこで、請求項3記載の警報装置は、請求項2記載の発明において、前記車両の走行速度を検出する車速検出手段を更に備えると共に、前記実測位置データは、前記車速検出手段によって検出された走行速度が所定速度以上であり、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されたときに、前記位置検出手段によって検出された走行位置を示すデータであるものとしたものである。
【0020】
このように、請求項3に記載の警報装置によれば、請求項2記載の発明における実測位置データを、車両の走行速度が所定速度以上であり、かつ運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されたときの、車両の走行位置を示すデータであるものとしているので、高精度な実測位置データを得ることができる。
【0021】
また、請求項4記載の警報装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明において、前記記憶手段に、前記位置データと、該位置データが示す位置における危険の度合いを示す危険度データを記憶すると共に、前記制御手段は、前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている位置データが示す位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときであると共に、前記走行位置に対応する危険度データが示す危険の度合いが所定値以上であるときに警報を発するように前記警報手段を制御するものとしたものである。
【0022】
請求項4記載の警報装置によれば、記憶手段によって上記位置データと、該位置データが示す位置における危険の度合いを示す危険度データが記憶され、制御手段により、上記位置検出手段によって検出された走行位置が、上記記憶手段に記憶されている位置データが示す位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ上記減速動作検出手段によって運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときであると共に、上記走行位置に対応する危険度データが示す危険の度合いが所定値以上であるときに警報を発するように警報手段が制御される。なお、上記危険度データとしては、上記位置データが上記実測位置データとされた場合の、当該位置データが示す位置が危険箇所であるものと判定された回数(度数)や、当該位置データが示す位置における歩行者数や車両数の増加に従って大きくなるように設定された値等を適用することができる。
【0023】
このように、請求項4に記載の警報装置によれば、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、警報を発するか否かを判定するために用いるパラメータとして、危険の度合いを示す危険度データも含めているので、警報を発するか否かの判定を、より高精度に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
〔第1実施形態〕
図1に示すように、本第1実施形態に係る警報装置10は、複数のGPS衛星からの電波を受信するGPS受信機12と、当該警報装置10が搭載される車両の走行速度を検知するための車速センサ14と、上記車両のアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへの運転者の足の移動状態(以下、「足動状態」という)を検知するための光学式センサ16と、GPS受信機12によって受信された電波に基づいて上記車両の位置(本実施の形態では平面上の2次元位置であり、以下「自車位置」という)を計測する自車位置計測手段18と、車速センサ14による検知結果に基づいて当該車両の走行速度(以下、「車速」という)を計測する自車速計測手段20と、光学式センサ16による検知結果に基づいて運転者の足動状態を計測する足動計測手段22と、を含んで構成されている。
【0026】
また、警報装置10には、上記車両の実際の走行中において、自車位置計測手段18によって得られる自車位置、自車速計測手段20によって得られる車速、及び足動計測手段22によって得られる足動状態に基づいて、走行中の道路上の潜在的な危険性のある位置を示す位置データと、該位置データが示す位置における潜在的危険性の高さを示す危険度データとによって構成されたデータ(以下、「潜在的危険性設定データ」という)を取得して記憶する潜在的危険性範囲設定手段24が備えられると共に、上記自車位置、車速、及び足動状態と、潜在的危険性範囲設定手段24によって記憶された潜在的危険性設定データとに基づいて、走行中における潜在的危険性の有無を判断する潜在的危険性判断手段26が備えられている。
【0027】
更に、警報装置10には、潜在的危険性判断手段26による制御に応じて警報を発する警報手段28が備えられている。なお、警報手段28としては、警告を示す旨の音声を発することができる音声出力装置や、鳴動装置(ブザー)、LEDやランプ等の発光素子等を適用することができる。また、警報装置10が搭載される車両にナビゲーション・システムが搭載されている場合には、当該ナビゲーション・システムの表示画面(ディスプレイ)を利用して、アイコン等を用いて警告を明示する形態とすることも可能である。この場合には、警報手段28として、新規に何らかの装置を設ける必要がないので、警報装置10を低コストに構成することができる。
【0028】
なお、本警報装置10は、自動車購入時に当該自動車に標準又はオプションで搭載されるか、自動車用品販売店等の販売網を利用して自動車購入とは別個に購入されて、自動車に搭載されるものである。
【0029】
潜在的危険性範囲設定手段24が本発明の記憶手段に、GPS受信機12及び自車位置計測手段18が本発明の位置検出手段に、車速センサ14及び自車速計測手段20が本発明の車速検出手段に、光学式センサ16及び足動計測手段22が本発明の減速動作検出手段に、警報手段28が本発明の警報手段に、潜在的危険性判断手段26が本発明の制御手段に、各々相当する。
【0030】
次に、図2を参照して、本第1実施形態に係る警報装置10の作用を説明する。なお、図2は警報装置10によって実行される処理(以下、「潜在的危険性警報処理」という)の流れを示すフローチャートである。また、同図におけるステップ104〜ステップ128の処理(1点鎖線で囲まれた領域の処理)は警報装置10の潜在的危険性範囲設定手段24によって行われる処理であり、ステップ130〜ステップ140の処理(2点鎖線で囲まれた領域の処理)は潜在的危険性判断手段26によって行われる処理である。
【0031】
なお、警報装置10では、自動車に搭載され、かつ電源電圧が最初に供給された時点で、潜在的危険性警報処理において用いられる変数N[J]、X[J]、Y[J](ここで、変数Jは1〜Jset)の値を0(零)に設定すると共に、潜在的危険性警報処理の実行周期を示すシステム動作周期T(本実施の形態では、50ミリ秒)を設定する初期設定が行われる。従って、本実施の形態では、50ミリ秒毎に潜在的危険性警報処理が繰り返して実行される。なお、上記変数N[J]は潜在的危険性があると判断された位置毎に、当該位置における潜在的危険性があると判断された度数(回数)を記憶するためのものであり、X[J]及びY[J]は、潜在的危険性があるときの自車の2次元位置を示す値を各々一時的に記憶するためのものである。
【0032】
ここで、潜在的危険性警報処理において用いられる各種パラメータの定義を示しておく。
【0033】
Vset:潜在的危険性の有無を判別するための自車速度閾値
Jset:潜在的危険性がある地点数の上限閾値
Nset:潜在的危険性がある地点の初期値依存性を除くための度数閾値
Rset:潜在的危険性がある地点のばらつきの許容範囲を示す範囲値
Nset_Keihou:警報を発するか否かを決定するための度数閾値
本実施の形態に係る警報装置10では、以上の各種パラメータとして、当該警報装置10のメーカにより、実験やコンピュータ・シミュレーション等によって得られた適正値が予め設定されている。
【0034】
まず、図2のステップ100では、初期設定として変数Jに1を代入し、次のステップ102では、足動計測手段22によって足動状態を、自車速計測手段20によって車速を、自車位置計測手段18によって自車位置を、各々計測する。なお、自車位置計測手段18によって得られる自車位置は前述のように2次元位置であり、ステップ102では、所定方向(以下、「X方向」という)に対する位置座標を示す値が変数Xの値として得られ、該所定方向に直交する方向(以下、「Y方向」という)に対する位置座標を示す値が変数Yの値として得られる。
【0035】
次のステップ104では、上記ステップ102において計測された足動状態がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへ移動した状態を示すものであり、かつ上記ステップ102において計測された車速が自車速度閾値Vset(本実施の形態では、時速10Km)以上であるか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ106へ移行し、否定判定された場合にはステップ130へ移行する。
【0036】
すなわち、ステップ104で肯定判定された場合は、車速が自車速度閾値Vset以上である場合において、運転者が潜在的な危険性があることを察知してアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへ足が移動した場合であるので、このときの自車位置を当該運転者によって実際に検知された潜在的危険性のある位置であるものとして、当該自車位置を潜在的危険性設定データに反映させるために、ステップ106以降の処理に移行している。
【0037】
これに対し、ステップ104で否定判定された場合は、潜在的危険性の有無を判定することができない場合であり、この場合には、ステップ130に移行することによって、潜在的危険性判断手段26による処理に移行している。
【0038】
ステップ106では、変数Jの値が上限閾値Jsetを越えているか否かを判定し、越えている場合(肯定判定の場合)は上記ステップ100へ戻り、越えていない場合(否定判定の場合)にはステップ108へ移行する。
【0039】
ステップ108では、変数N[J]の値が0(零)であるか否かを判定し、0である場合(肯定判定の場合)はステップ110へ移行して、変数x[J]に変数Xの値を、変数y[J]に変数Yの値を、各々代入した後にステップ112へ移行し、0でない場合(否定判定の場合)には上記ステップ110の処理を実行することなく、ステップ112へ移行する。
【0040】
ステップ112では、次の(1)式の関係が成立するか否か、すなわち、上記ステップ102によって計測された変数X及び変数Yによって示される自車位置が、変数x[J]及び変数y[J]の各々によって示される位置を中心とし、かつ範囲値Rsetを半径とする円の内部に位置するか否かを判定する。
【0041】
(X−x[J])2+(Y−y[J])2<Rset2 (1)
なお、ここで、範囲値Rsetは、自車位置が潜在的危険性のある位置であるものと見なすことができる範囲を示す値として予め設定されたものである。すなわち、本ステップ112では、この時点の自車位置が潜在的危険性のある位置に位置するものと見なすことができる範囲内にあるか否かを判定している。
【0042】
ステップ112において、(1)式の関係が成立しないと判定された場合(否定判定された場合)、すなわち、この時点の自車位置が潜在的危険性のある位置ではないと見なされる場合はステップ114へ移行して変数Jの値を1だけインクリメントした後にステップ106へ戻る。
【0043】
一方、上記ステップ112において、(1)式の関係が成立すると判定された場合(肯定判定された場合)、すなわち、この時点の自車位置が潜在的危険性のある位置であると見なされる場合はステップ116へ移行する。
【0044】
なお、本潜在的危険性警報処理が最初に実行されて、変数Jの値が最初に上限閾値Jsetを超えるまでの間は、変数N[J]の値は0であるので、上記ステップ108が肯定判定となって上記ステップ110の処理が実行され、上記ステップ112における判定は必ず肯定判定となって、このときの自車位置は潜在的危険性がある位置であるものとされることになる。すなわち、本潜在的危険性警報処理が最初に実行された場合には、(1)式の左辺における変数x[J]及び変数y[J]の値は何も設定されておらず、不定であるので、変数x[J]及び変数y[J]の値とは無関係に、この時点の自車位置が潜在的危険性のある位置であると見なすようにしている。
【0045】
ステップ116では、変数N[J]の値を1だけインクリメントし、次のステップ118では、変数N[J]の値が度数閾値Nsetと等しいか否かを判定し、等しい場合(肯定判定の場合)はステップ120へ移行して、次の(2)式及び(3)式により、それまでに潜在的危険性がある位置として後述するステップ124の処理によって記憶されたX方向の位置座標を示す変数X[i][J]及びY方向の位置座標を示す変数Y[i][J](共に、i=1〜Nset)の各々の平均値を、各々変数x[J]及び変数y[J]の値として演算し、その後に上記ステップ100へ戻る。
【0046】
【数1】
Figure 0004729784
【0047】
上記ステップ120による演算処理によって、初期記憶地点のばらつきの影響が除去された潜在的危険性がある位置を示す位置データを得ることができる。
【0048】
一方、上記ステップ118において、変数N[J]の値が度数閾値Nsetと等しくないと判定された場合(否定判定された場合)にはステップ122へ移行し、変数N[J]の値が度数閾値Nsetより小さいか否かを判定し、小さい場合(肯定判定の場合)はステップ124へ移行して、次の(4)式及び(5)式により、この時点の自車位置を示す変数Xの値及び変数Yの値を各々変数X[N[J]][J]及び変数Y[N[J]][J]に代入し、その後に上記ステップ100へ戻る。
【0049】
X[N[J]][J]=X ・・・(4)
Y[N[J]][J]=Y ・・・(5)
これによって、この時点における自車位置を示すX方向及びY方向の座標値が、変数X[N[J]][J]及び変数Y[N[J]][J]に各々2次元配列として蓄積されることになる。
【0050】
一方、上記ステップ122において、変数N[J]の値が度数閾値Nsetより小さくないと判定された場合(否定判定された場合)にはステップ126へ移行し、変数N[J]の値が度数閾値Nset_Keihouより大きいか否かを判定し、大きい場合(肯定判定の場合)はステップ128に移行して変数N[J]の値を1だけデクリメントした後に上記ステップ100へ戻り、小さい場合(否定判定の場合)には上記ステップ128の処理を行うことなく上記ステップ100へ戻る。上記ステップ126〜ステップ128の処理は、変数N[J]の値のオーバーフローを防止するために行うものである。
【0051】
図3には、以上のステップ100〜ステップ128の繰り返し処理によって得られる潜在的危険性設定データの一例が模式的に示されている。同図に示すように、変数Jの値(1〜Jset)の各々に対応する潜在的危険性のある位置を示すX方向の位置座標の平均値である変数x[J]の値及びY方向の位置座標の平均値である変数y[J]の値と、各潜在的危険性のある位置において潜在的危険性があると判定された度数であり、かつ度数閾値Nset_Keihouを上限値とした度数を示す変数N[J]の値と、が潜在的危険性のある位置毎に逐次記憶される。なお、変数x[J]及び変数y[J]の値が本発明の位置データに、変数N[J]の値が本発明の危険度データに、各々相当する。
【0052】
一方、上記ステップ104において否定判定された場合、すなわち、上記ステップ102によって計測された足動状態がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへ移動した状態を示すものでないか、又は上記ステップ102によって計測された車速が自車速度閾値Vset以上でない場合にはステップ130へ移行する。
【0053】
ステップ130では、上記ステップ102によって計測された車速が自車速度閾値Vset以上であるか否かを判定し、閾値Vset以上である場合(肯定判定の場合)はステップ132へ移行し、閾値Vset以上でない場合(否定判定の場合)には上記ステップ100へ戻る。
【0054】
すなわち、上記ステップ130の判定処理において肯定判定となる場合は、ブレーキ・ペダルへの足の移動がない場合であるので、この場合にはステップ132へ移行して、これ以降、警報を発するべきか否かを判定する処理に移行する。これに対し、上記ステップ130の判定処理において否定判定となる場合は車速が自車速度閾値Vset(本実施の形態では、時速10Km)より低い場合であり、潜在的危険性がある位置を走行しているか否かに拘らず危険性が低い場合であるので、ステップ132以降の処理へは移行せずに、本潜在的危険性警報処理の先頭ステップへ処理を戻している。
【0055】
ステップ132では、変数Jの値が上限閾値Jsetより大きいか否かを判定し、大きい場合は上記ステップ100へ戻り、大きくない場合にはステップ134へ移行する。
【0056】
ステップ134では、上記(1)式の関係が成立するか否か、すなわち、この時点における自車位置が、潜在的危険性のある位置に相当するか否かを判定し、否定判定の場合はステップ138に移行し、肯定判定の場合にはステップ136へ移行する。
【0057】
ステップ136では、変数N[J]の値が度数閾値Nset_Keihouと等しいか否かを判定し、等しくない場合はステップ138へ移行して、変数Jの値を1だけインクリメントした後に上記ステップ132へ戻り、等しい場合にはステップ140へ移行して警報手段28に対して警報を発するように制御することによって警報を発した後に本潜在的危険性警報処理を終了する。
【0058】
すなわち、上記ステップ132〜ステップ138の繰り返し処理により、上記ステップ104〜ステップ128の処理によって潜在的危険性範囲設定手段24により記憶された潜在的危険性のある位置の何れかに自車が位置しており、かつ変数N[J]の値、すなわち、この時点における自車位置において過去に潜在的危険性があると判定された度数が、度数閾値Nset_Keihouに達している場合には、潜在的危険性が高いものと見なして警報を発するようにしている。
【0059】
以上詳細に説明したように、本第1実施形態に係る警報装置10では、車両の走行位置が、予め記憶された危険箇所の位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ運転者による減速動作が行なわれないときに警報を発するようにしているので、センシング・デバイスにより周辺状況を検知して警報を発する技術では成し得なかった潜在的な危険性に対する警報を発することができる。
【0060】
また、本第1実施形態に係る警報装置10では、危険箇所を示す位置データとして、運転者によって車両が運転された状態で危険箇所であるものと判定された位置を示す位置データを適用しているので、実際の走行経路における運転者の判断状況に応じた位置データを潜在的危険性の有無の判断に用いることができるため、運転者の個人差に対応した警報を発することができる。
【0061】
また、本第1実施形態に係る警報装置10では、危険箇所を示す位置データを、車両の走行速度が所定速度以上であり、かつ運転者による減速動作が検出されたときの、車両の走行位置を示すデータであるものとしているので、高精度な位置データを得ることができる。
【0062】
更に、本第1実施形態に係る警報装置10では、警報を発するか否かを判定するために用いるパラメータとして、危険の度合いを示す危険度データ(変数N[J]の値)も含めているので、警報を発するか否かの判定を、より高精度に行うことができる。
【0063】
なお、本第1実施形態では、変数N[J]の値の大小に拘らず、すなわち、潜在的危険性があるものと判定された回数の多少に拘らず、変数x[J]及び変数y[J]に蓄積された値が示す全ての位置を潜在的危険性がある位置として潜在的危険性設定データに記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、所定期間(例えば、1か月)内における変数N[J]の値が所定値(例えば、‘5’)より小さな位置に対応する変数x[J]及び変数y[J]を潜在的危険性設定データから削除する形態とすることもできる。この場合は、運転者の状況依存的な運転動作に基づく位置が除去されるので、潜在的危険性設定データを高精度化することができる。
【0064】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、潜在的危険性設定データを警報装置10によって得る場合の形態例について説明したが、本第2実施形態では、潜在的危険性設定データを予め備える場合の形態例について説明する。まず、図4を参照して、本第2実施形態に係る警報装置10’の構成を説明する。なお、図4の図1と同様の部分については図1と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0065】
図4に示すように、本第2実施形態に係る警報装置10’は、上記第1実施形態に係る警報装置10の潜在的危険性範囲設定手段24に代えて、予め潜在的危険性設定データを記憶した潜在的危険性範囲記憶手段25が備えられると共に、潜在的危険性判断手段26に代えて、車両位置、車速、及び足動状態と、上記潜在的危険性範囲記憶手段25に記憶されている潜在的危険性設定データとに基づいて、走行中における潜在的危険性の有無を判断する潜在的危険性判断手段26’が備えられている点のみが、上記第1実施形態に係る警報装置10と相違している。
【0066】
潜在的危険性範囲記憶手段25に予め記憶しておく潜在的危険性設定データとしては、統計的に得られた潜在的危険性の高い位置を示す位置データと、該潜在的危険性の高い位置の各々における危険性の高さの度合いを示す危険度データを適用することができる。
【0067】
なお、本第2実施形態では、潜在的危険性設定データとして、上記第1実施形態に係る潜在的危険性範囲設定手段24の作用によって得られる潜在的危険性設定データ(図3も参照)と同一フォーマットのデータが、潜在的危険性範囲記憶手段25に予め記憶されている場合について以降の説明を行う。
【0068】
潜在的危険性範囲記憶手段25が本発明の記憶手段に、潜在的危険性判断手段26’が本発明の制御手段に、各々相当する。
【0069】
次に、図5を参照して、本第2実施形態に係る警報装置10’の作用を説明する。なお、図5は警報装置10’によって実行される潜在的危険性警報処理の流れを示すフローチャートである。また、同図におけるステップ204〜ステップ216の処理は警報装置10’の潜在的危険性判断手段26’によって行われる処理である。更に、同図において用いられている各種変数やパラメータは、上記第1実施形態と同一のものである。
【0070】
まず、図5のステップ200では、初期設定として変数Jに1を代入し、次のステップ202では、足動計測手段22によって足動状態を、自車速計測手段20によって車速を、自車位置計測手段18によって自車位置を、各々計測する。なお、自車位置計測手段18によって得られる自車位置は上記第1実施形態と同様に、平面上の2次元位置である。
【0071】
次のステップ204では、上記ステップ202によって計測された足動状態がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへ移動しなかった状態を示すものであり、かつ上記ステップ202によって計測された車速が自車速度閾値Vset(本実施の形態では、時速10Km)以上であるか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ206へ移行し、否定判定された場合にはステップ200へ戻る。
【0072】
すなわち、上記ステップ204の判定処理において肯定判定となる場合は、ブレーキ・ペダルへの足の移動がない場合であるので、この場合にはステップ206へ移行して、これ以降、警報を発するべきか否かを判定する処理に移行する。これに対し、上記ステップ204の判定処理において否定判定となる場合は、足動状態がアクセル・ペダルからブレーキ・ペダルへ移動した場合か、又は車速が自車速度閾値Vsetより低い場合であり、何れの場合も、潜在的危険性がある位置を走行しているか否かに拘らず危険性が低い場合であるので、ステップ206以降の処理へは移行せずに、本潜在的危険性警報処理の先頭ステップへ処理を戻している。
【0073】
ステップ206では、変数Jの値が上限閾値Jsetより大きいか否かを判定し、大きい場合は上記ステップ200へ戻り、大きくない場合にはステップ208へ移行する。
【0074】
ステップ208では、各々変数Jに対応する潜在的危険性のある位置における、X方向の位置座標を示す変数x[J]、Y方向の位置座標を示す変数y[J]及び潜在的危険性のある位置であると判定された度数を示す変数N[J]の値を、潜在的危険性範囲記憶手段25に記憶された潜在的危険性設定データから読み出し、次のステップ210では、上記(1)式の関係が成立するか否か、すなわち、この時点における自車位置が、上記ステップ210で読み出したデータに対応する潜在的危険性のある位置に位置するか否かを判定し、否定判定の場合はステップ214に移行し、肯定判定の場合にはステップ212へ移行する。
【0075】
ステップ212では、変数N[J]の値が度数閾値Nset_Keihouと等しいか否かを判定し、等しくない場合はステップ214へ移行して、変数Jの値を1だけインクリメントした後に上記ステップ206へ戻り、等しい場合にはステップ216へ移行して警報手段28に対して警報を発するように制御することによって警報を発した後に本潜在的危険性警報処理を終了する。
【0076】
すなわち、上記ステップ206〜ステップ214の繰り返し処理により、潜在的危険性範囲記憶手段25に予め記憶された潜在的危険性設定データに含まれる潜在的危険性のある位置の何れかに自車が位置しており、かつ変数N[J]の値、すなわち、この時点における自車位置において潜在的危険性があると判定された度数が、度数閾値Nset_Keihouに達している場合には、潜在的危険性が高いものと見なして警報を発するようにしている。
【0077】
以上詳細に説明したように、本第2実施形態に係る警報装置10’では、上記第1実施形態に係る警報装置10と同様に、車両の走行位置が、予め記憶された危険箇所の位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ運転者による減速動作が行なわれないときに警報を発するようにしているので、センシング・デバイスにより周辺状況を検知して警報を発する技術では成し得なかった潜在的な危険性に対する警報を発することができる。
【0078】
また、本第2実施形態に係る警報装置10’では、危険箇所を示す位置データとして、統計的に得られた危険箇所の位置を示す位置データを適用しているので、比較的精度のよい位置データを予め潜在的危険性範囲記憶手段25に記憶しておくことができるため、当該警報装置10’の使用開始時から比較的高精度に警報を発するか否かを判断することができる。
【0079】
また、本第2実施形態に係る警報装置10’では、上記第1実施形態に係る警報装置10と同様に、危険箇所を示す位置データを、車両の走行速度が所定速度以上であり、かつ運転者による減速動作が検出されたときの、車両の走行位置を示すデータであるものとしているので、高精度な位置データを得ることができる。
【0080】
更に、本第2実施形態に係る警報装置10’では、上記第1実施形態に係る警報装置10と同様に、警報を発するか否かを判定するために用いるパラメータとして、危険の度合いを示す危険度データ(変数N[J]の値)も含めているので、警報を発するか否かの判定を、より高精度に行うことができる。
【0081】
なお、本第2実施形態では、潜在的危険性設定データとして統計的に得られたデータを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、コンピュータ・シミュレーションによって得られたデータを潜在的危険性設定データとして適用する形態とすることもできる。この場合は、統計的にデータを得る場合に比較して、当該データの精度は落ちるものの、簡易、低コスト、かつ短時間に潜在的危険性設定データを得ることができる。
【0082】
また、上記第1実施形態では、警報装置によって潜在的危険性設定データを自動的に収集する場合の形態例について説明し、上記第2実施形態では、予め潜在的危険性設定データを記憶している場合の形態例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、双方の形態を組み合わせた形態とすることもできる。
【0083】
すなわち、第2実施形態のように予め潜在的危険性設定データを記憶しておき、当該潜在的危険性設定データを警報装置が搭載された車両による通常の走行時において得られた潜在的危険性設定データによって逐次更新する形態である。この場合は、警報装置の使用開始時から比較的高精度に潜在的危険性がある位置か否かを判定することができると共に、潜在的危険性設定データを実際の走行経路における運転者の判断状況を加味したものとすることができるので、潜在的危険性設定データを高精度化することができる。
【0084】
また、上記各実施形態では、GPSを利用して自車位置を検知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、車両の走行開始位置(例えば、当該車両の所有者の自宅位置)を基準として、当該車両の進行方向及び走行距離に基づいて自車位置を検知する形態とすることもできる。この場合は、GPSを利用する場合に比較して、自車位置の検知精度は低下するものの、GPS受信機を備える必要がないので、装置を低コスト化することができる。
【0085】
また、上記各実施形態では、自車位置を平面上の2次元位置とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記2次元位置に対して、高さ方向位置も加えた3次元位置とする形態とすることもできる。この場合も、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0086】
また、上記各実施形態では、自車位置が潜在的危険性のある位置に位置しているか否かの判定に用いる2次元図形として半径Rの円を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記円に代えて、矩形、楕円等を適用する形態とすることもできる。この場合も上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載の警報装置によれば、車両の走行位置が、予め記憶された危険箇所の位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ運転者による減速動作が行なわれないときに警報を発するようにしているので、センシング・デバイスにより周辺状況を検知して警報を発する技術では成し得なかった潜在的な危険性に対する警報を発することができる、という効果が得られる。
【0088】
また、請求項2記載の警報装置によれば、請求項1記載の発明における位置データとして、統計的に得られた危険箇所の位置を示す統計位置データ、運転者によって車両が運転された状態で危険箇所であるものと判定された位置を示す実測位置データ、及び上記統計位置データに対して上記実測位置データを反映させた統計実測位置データの何れかを適用しているので、位置データとして統計位置データを適用した場合は、比較的精度のよい位置データを予め記憶手段に記憶しておくことができるため、当該警報装置の使用開始時から比較的高精度に警報を発するか否かを判断することができ、位置データとして実測位置データを適用した場合は、実際の走行経路における運転者の判断状況に応じた位置データを警報を発するか否かの判断に用いることができるため、運転者の個人差に対応した警報を発することができ、位置データとして統計実測位置データを適用した場合は、当該警報装置の使用開始時から比較的高精度に警報を発するか否かを判断することができると共に、運転者の個人差に対応した警報を発することができる、という効果が得られる。
【0089】
また、請求項3記載の警報装置によれば、請求項2記載の発明における実測位置データを、車両の走行速度が所定速度以上であり、かつ運転者による減速動作が検出されたときの、車両の走行位置を示すデータであるものとしているので、高精度な実測位置データを得ることができる、という効果が得られる。
【0090】
更に、請求項4記載の警報装置によれば、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、警報を発するか否かを判定するために用いるパラメータとして、危険の度合いを示す危険度データも含めているので、警報を発するか否かの判定を、より高精度に行うことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る警報装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る警報装置において実行される潜在的危険性警報処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】潜在的危険性設定データの構成例を示す模式図である。
【図4】第2実施形態に係る警報装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態に係る警報装置において実行される潜在的危険性警報処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】潜在的危険性がある箇所の実例を示す図であり、(A)は運転者の視点から見た実画像を、(B)は(A)の概略平面図を、各々示すものである。
【図7】潜在的危険性がある箇所の他の実例を示す図であり、(A)は運転者の視点から見た実画像を、(B)は(A)の概略平面図を、各々示すものである。
【符号の説明】
10、10’ 警報装置
12 GPS受信機(位置検出手段)
14 車速センサ(車速検出手段)
16 光学式センサ(減速動作検出手段)
18 自車位置計測手段(位置検出手段)
20 自車速計測手段(車速検出手段)
22 足動計測手段(減速動作検出手段)
24 潜在的危険性範囲設定手段(記憶手段)
25 潜在的危険性範囲記憶手段(記憶手段)
26 潜在的危険性判断手段(制御手段)
26’ 潜在的危険性判断手段(制御手段)
28 警報手段

Claims (4)

  1. 車両の走行位置を検出する位置検出手段と、
    前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、
    前記車両の運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動状態を検出する減速動作検出手段と、
    前記車速検出手段によって検出された走行速度が所定速度以上であり、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されたときに、前記位置検出手段によって検出された走行位置を示す実測位置データを位置データとして記憶する記憶手段と、
    警報を発するための警報手段と、
    前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている実測位置データにより示される走行位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときに警報を発するように前記警報手段を制御する制御手段と、
    を備えた警報装置。
  2. 統計的に得られた危険箇所の位置を示す統計位置データ、車両の運転者によって前記車両が運転された状態で危険箇所であるものと判定された位置を示す実測位置データ、及び前記統計位置データに対して前記実測位置データを反映させた統計実測位置データの何れかを位置データとして記憶した記憶手段と、
    前記車両の走行位置を検出する位置検出手段と、
    前記車両の運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動状態を検出する減速動作検出手段と、
    警報を発するための警報手段と、
    前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている位置データにより示される位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときに警報を発するように前記警報手段を制御する制御手段と、
    を備えた警報装置。
  3. 前記車両の走行速度を検出する車速検出手段を更に備えると共に、
    前記実測位置データは、前記車速検出手段によって検出された走行速度が所定速度以上であり、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されたときに、前記位置検出手段によって検出された走行位置を示すデータである
    請求項2記載の警報装置。
  4. 前記記憶手段に、前記位置データと、該位置データが示す位置における危険の度合いを示す危険度データを記憶すると共に、
    前記制御手段は、前記位置検出手段によって検出された走行位置が、前記記憶手段に記憶されている位置データが示す位置を含む所定範囲内の領域に存在し、かつ前記減速動作検出手段によって前記運転者の足のアクセルペダルからブレーキペダルへの移動が検出されないときであると共に、前記走行位置に対応する危険度データが示す危険の度合いが所定値以上であるときに警報を発するように前記警報手段を制御する
    請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の警報装置。
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