JP4727239B2 - バイアスカット装置 - Google Patents

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本発明は、伝動ベルト(Vベルト)の製造に好適なバイアスカット装置に関する。
一般に伝動ベルトであるVベルトでは、ベルトスリーブに成型して加硫した後、これを台形状に切断することによって製造していた。この場合、製造されたVベルトは一般に構成材料の熱収縮、心線の位置変位、切削時の加工誤差により、各ベルトの長さ、断面形状に誤差を生じていた。特に、ベルトにおいて断面寸法にバラツキがあると、Vベルトがプーリ溝に嵌合した場合にベルトの位置がプーリ軸心に対してラジアル方向へ変動することになり、これによってベルト走行時に振動並びにテンション変動を起こし、機械の振動原因にもなっていた。
このような問題を解決して製品規格に準じた狙いの寸法を確保するために、特許文献1には、ベルトを駆動プーリと案内棒に沿って移動する従動プーリに掛張して回転させるベルト走行部と、ベルト側面を切削する回転可能な切削刃を有するベルト加工部と、加工中のベルト背面を押し付けるプッシュロールとからなる伝動用ベルトの製造装置を開示している。この装置では、ベルトをベルト走行部に掛張して走行させ、プッシュロールをベルト背面に当接させた後、対で配置される切削刃を回転させることによりベルトの両側面を切削し、Vベルトを成形している。
特公平4−2425号公報
しかし、上記の装置では、回転切削刃をベルトの両側面を挟むようにして互いに対向するように対で設けていたため、回転機構や移動機構を含めた装置が大掛かりなものとなってしまい、装置の重量化、大型化、高コスト化の原因となっていた。
本発明は上記の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、コンパクトで製造コストを低減できる伝動ベルトのバイアスカット装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
◆本発明の観点によれば、以下のように構成する、矩形断面のベルトをバイアスにカットするバイアスカット装置が提供される。前記矩形断面のベルトを張力を付与しつつ掛け渡すことが可能な少なくとも2本の軸と、少なくとも前記2本の軸のうち何れか一方を駆動可能な駆動部と、前記ベルトの張り側と弛み側の少なくとも一方を押圧するプッシュロールと、前記ベルトの内周空間に配置されるカッターヘッドと、前記カッターヘッドを移動させる移動機構と、を備える。前記カッターヘッドは、ベルト幅方向の一端側のバイアスカット面と平行に突設される第1刃と、前記第1刃と逆向きであって、ベルト幅方向の他端側のバイアスカット面と平行に突設される第2刃と、が互いの平行状態を保ったまま互いに移動不能に連結されたものである。前記移動機構は、前記カッターヘッドを移動させることにより、前記第1刃を、対向するベルト内周面の一方向側内面に向かう方向であって、前記一端側の前記バイアスカット面に沿って進入させる向きに移動させることと、前記カッターヘッドを逆向きに移動させることにより、前記第2刃を、対向するベルト内周面の他方向側内面に向かう方向であって、前記他端側の前記バイアスカット面に沿って進入させる向きに移動させることの両方に移動自在である。
これにより、2つの刃を有するカッターヘッドが一方へ移動することにより、ベルトの一側の側面をカットし、他方へ移動することにより他側の側面をカットできる。即ち、カッターヘッドの移動によってベルトの両側の側面をカットできるから、カッターヘッドを対で独立して設ける必要がなく、装置の構成が簡素になり、コンパクト化、低コスト化を実現できる。更に、また、カッターヘッドが2枚の刃を一体的にまとめた構成となっているから、カッターヘッド自体をコンパクトにでき、内周空間が狭い短いベルト長のベルトも容易にカットすることができる。また、カッターヘッドはベルトの内周空間に備えられ、内周側からベルトの両側側面をバイアスにカットする構成となっているから、バイアスカットに必要なカッターヘッドの移動距離を短くでき、作業時間も短縮できる。
◆前記のバイアスカット装置においては、前記カッターヘッドを支持する支持部材は、前記ベルトの内周空間へ差し込まれるアームを含んでおり、このアームは前記第1刃と前記第2刃とで共通とされていることが好ましい。
この構成によれば、2つの刃が共通のアームによって支持される構成となるから、カッターヘッドの支持構成もコンパクトにでき、内周空間が狭い短いベルト長のベルトも容易にカットすることができる。
◆前記のバイアスカット装置においては、前記第1刃及び前記第2刃は、その全周に刃部が形成された同一形状の円形刃に構成されており、同一形状の前記円形刃が互いの平行状態を保ったままずらされて、両刃同士が一部重複するように且つその中心軸同士が互いに異なるように配置されていることが好ましい。
この構成によれば、2枚の刃が偏心配置されていることから、ベルトのカット時には一方の刃だけをベルトへ進入させ、ベルトの側面を適切にバイアスカットすることができる。
◆前記のバイアスカット装置においては、前記第1刃及び前記第2刃のそれぞれは、ベルトのカット時には回転不能とされる一方、メンテナンス時において中心軸まわりに回転させることで、カット時に前記ベルトへ進入する刃部の部位を変更できることが好ましい。
この構成によれば、装置の使用に伴って刃が損耗し、切れ具合が鈍くなっても、単に刃を若干回転させて不損耗部分がベルトに進入するように向けることで、元の切れ味に戻ることになる。よって、メンテナンス作業を簡素化できる。
◆前記のバイアスカット装置においては、前記プッシュロールは、互いにほぼ対向するように対で配置されていることが好ましい。
これにより、プッシュロール同士の距離が短くなるので、ベルトの両側側面をバイアスカットするためのカッターヘッドの移動距離を短くできる。また、2つのプッシュロールをコンパクトなスペースに収めることができるから、装置を小型化できるとともに、短いベルト長のベルトもカットするのが容易になる。
先ず、本実施形態のバイアスカット装置により製造される伝動ベルト1の構成について、図4を参照して説明する。この伝動ベルト1は、繊維コードからなる心線3が接着ゴム層2内に埋め込まれ、この接着ゴム層2の上部には補強布4を含む伸張ゴム層5が、下部には同様に補強布4を含む圧縮ゴム層6が配置されている。圧縮ゴム層6には、一定ピッチでベルト長手方向に沿ってコグ谷部7とコグ山部8とを交互に配したコグ部9が設けられている。
ベルト側面10の形状は、伸張ゴム層5の背面12に対して直角である直角カット面13と、後述のバイアスカット装置20で形成されるバイアスカット面15と、を有するものとなっている。具体的には、伸張ゴム層5の背面12から心線3の上端Pまでの距離をLとしたとき、伸張ゴム層5の背面12からLの90〜100%に相当する境界位置Uまでの領域が、前記直角カット面13になっている。一方、上記境界位置Uから圧縮ゴム層6の底面14にかけての領域が、バイアスカット面15になっている。なお、バイアスカット面15の角度は20〜60°であって、いわゆる広角度ベルトも含まれる。
心線3としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維が使用され、中でも、エチレン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィラメント群を寄り合わせた総デニール数が4,000〜8,000の接着処理したコードが、ベルトスリップ率を低くでき、ベルト寿命を延長させるために好ましい。本実施形態において、コードの上撚り数は10〜23/10cmであり、また下撚り数は17〜38/10cmである。総デニール数が4,000未満の場合には、心線のモジュラス、強力が低くなってしまい、また8,000を超えると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が良好でない。
上記圧縮ゴム層6及び伸張ゴム層5に使用するゴムとしては、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー等のゴム材の単独、またはこれらの混合物が使用される。
そして、上記圧縮ゴム層6に使用される短繊維16としては、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿等の繊維からなり、繊維の長さは繊維の種類によって異なるが1〜10mm程度であり、例えばアラミド繊維であると3〜5mm程度、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿であると5〜10mm程度のものが用いられる。そして、上記圧縮ゴム層6中の短繊維16の方向は、ベルトの長手方向に対して垂直方向を向いているのを90°としたときに、殆どの短繊維が70〜110°の範囲内に配向されていることが好ましい。
伸張ゴム層5には、短繊維16を含めなくても良い。また、接着ゴム層2には、上記短繊維を含めても良いが、含めない方が好ましい。
補強布4は、綿、ポリエステル繊維、ナイロン等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、経糸と緯糸との交差角が90°〜120°程度の広角度帆布でもよい。補強布4はRFL処理した後、ゴム組成物をフィリクション・コーチングしてゴム付帆布とする。RFL液はレゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBRなどである。
次に、上記伝動ベルト1を製造するためのバイアスカット装置20の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るバイアスカット装置の全体的な構成を示した斜視図、図2はカッターヘッドの移動によるバイアスカットの様子を示す平面断面拡大図である。図3は、カッターヘッド及びその支持構成の斜視図である。
図1に示すように、このバイアスカット装置20は、その本体23に、矩形断面のベルト40を張架することが可能な、互いに平行な駆動軸21と従動軸22を備えている。この2本の軸21・22は、本体23の前面から手前側に向けて突出されている。また、この2本の軸21・22のうち少なくとも何れか一方は、他方の軸に対して近接または離間する方向に移動可能であり、様々なベルト長のベルト40を張架できるようになっている。
前記駆動軸21は、本体23に内蔵された図示しないモータ等の原動機(駆動部)に連結されており、この原動機からの駆動力を受けて回転して、ベルト40を走行させることができるようになっている。
なお、この矩形断面のベルト40は、前記圧縮ゴム層6と前記伸張ゴム層5との間に心線3を介在させるようにこれらを積層一体化したベルトスリーブを、所定幅に直角にカットして製造される。図1ではベルト40のコグ部9を図示していないが、ベルト40はコグ部9を内周側に向けた状態でバイアスカット装置20にセットされる。
駆動軸21と従動軸22は何れも、リング状の収容溝24を備えており、この収容溝24の部分にベルト40を収容できるようになっている。収容溝24の幅は図示しないシリンダ(収容溝の幅変更手段)によって変更可能に構成されており、これにより、ベルト40の側面を挟持した状態で両軸21・22にベルト40を掛け渡すことが可能になっている。
またバイアスカット装置20は、図1や図2に示すように、互いに対向して配置された第1支持部41と第2支持部42を備えている。これら支持部41・42のそれぞれは、ベルト40の張り側と弛み側で接触しながら回転可能に設けられたプッシュロール43と、ベルト40の両側面を挟持しながら回転可能に設けられたガイドロール44を備えている。
上記の駆動軸21及び従動軸22の間であって、2つの支持部41・42の間の位置(ベルト40の内周空間)には、前記ベルト40の側面をバイアス(斜状)にカットするカッターヘッド50が配置される。このカッターヘッド50は、ディスク状の2枚の刃(第1刃51及び第2刃52)を備えている。カッターヘッド50は、ベルト40の内周空間に差し込まれるように延在する1本のアーム53の先端に取り付けられている。
バイアスカット装置20の本体23は、前記カッターヘッド50を移動させるための移動機構60を備えている。この移動機構60は、第1テーブル61と、この第1テーブル61の上に移動可能に設けられたダイアル駆動式の回転台63と、この回転台63の上に設けられた第2テーブル62と、第2テーブル62上を移動可能な移動体64と、を備えている。移動体64には連結部材54が固定され、この連結部材54の先端に前記アーム53の基端部が固定されている。本実施形態では、このアーム53と連結部材54とにより、カッターヘッド50を支持する支持部材が構成されている。
第1テーブル61及び第2テーブル62には図示しないサーボモータが備えられており、このサーボモータにより、移動体64、ひいてはそれに連結部材54及びアーム53を介して連結されたカッターヘッド50を移動させることができる。
カッターヘッド50の構成を図1〜図3を参照して詳細に説明する。第1刃51及び第2刃52は互いに同一の形状とされ、何れも、その全周に刃部が形成された円形刃に構成されている。これらの刃51・52は、円柱状の固定部材55を介して一体的に相互連結される(図2・図3を参照)。固定手段としては、例えば取付ネジ56が使用される。なお、このとき2枚の刃51・52は、図2に示すように、刃の厚み方向でみたときに互いに一部重複(オーバーラップ)するように、かつその中心軸C1・C2同士が互いに異なるように偏心させながら平行に配置され、固定部材55へ取り付けられる。カッターヘッド50が移動するときは、上記の2枚の刃51・52の相対的な位置関係は維持される(即ち、2枚の刃51・52は相対的に移動不能に相互連結される)。
第1刃51及び第2刃52は、互いに厚み方向に適宜の距離(固定部材55の長さ分の距離)を形成するように配置されている。従って、2つの刃51・52を互いに干渉させずに確実に固定することができる。また、ベルト40のカット時に2枚の刃51・52が衝突したり干渉することがなくなるので、刃51・52の耐久性が向上され、メンテナンスの必要頻度を低減できる。また、第1刃51と第2刃52によって通常は回転不能に固定されているが、メンテナンス作業時には例えば前記取付ネジ56を緩めることで、両刃51・52を中心軸C1・C2まわりに回転させることができる。こうして構成されたカッターヘッド50が、刃51・52を若干傾斜させた状態で、アーム53の先端に取り付けられている。
次に、この構成のバイアスカット装置20を使用してV字状の伝動ベルト1を製造する方法について説明する。
先ず、矩形断面のベルト40を、両軸21・22の収容溝24の部分に掛ける。その後、図示しない前記シリンダを駆動すると、収容溝24の側面でベルト40(特に、図4の前記圧縮ゴム層6)を挟んだ状態で、ベルト40を2本の軸21・22に張架することができる。また、支持部41・42においては、ベルト40の両側部をガイドロール44・44で挟持させるとともに、背面をプッシュロール43で押圧させる。こうしてベルト40のバイアスカット装置20へのセットが完了する(図1)。
その後、図略の原動機で駆動軸21を駆動し、ベルト40に張力を付与しつつ走行させる。そして移動機構60を駆動し、カッターヘッド50の第1刃51でベルト40の圧縮ゴム層6の一側の側面を斜めにカットし、第2刃52で他側の側面を斜めにカットする。
具体的には先ず、カッターヘッド50を図2の矢印Iの方向へ駆動し、第1支持部41のプッシュロール43で押されたベルト40の圧縮ゴム層6に対し、その第1支持部41側へ突出している第1刃51を、斜めに進入させる。こうして、ベルト40の側面にバイアスカット面15を形成できる。続いて、カッターヘッド50を矢印IIの方向へ駆動し、第2支持部42のプッシュロール43で押されたベルト40の圧縮ゴム層6に対し、その第2支持部42側へ突出している第2刃52を、斜めに進入させる。この結果、ベルト40の一側の側面を第1刃51により、他側の側面を第2刃52により、それぞれ斜めにカットし、図4の如く両側にバイアスカット面15・15を形成することができる。なお、カット部41・42において、ベルト40はプッシュロール43により押圧されるとともに側面をガイドロール44・44によって挟持されているので、カッター45進入時のベルト40の逃げは防止される。こうして、断面V字状の伝動ベルト1が完成する。
上述したように、本実施形態では、カッターヘッド50が、互いに移動不能に連結された第1刃51と第2刃52を有しており、このカッターヘッド50がアーム53によって支持されるとともに、移動機構60は、連結部材54及び前記アーム53を介して前記カッターヘッド50を移動させるようになっている。そして、移動機構60によってカッターヘッド50を一側へ移動させる(矢印I)ことにより、前記第1刃51で前記圧縮ゴム層6の一側の側面をバイアスにカットし、カッターヘッド50を他側へ移動させる(矢印II)ことにより、前記第2刃52で前記圧縮ゴム層6の他側の側面をバイアスにカットする。
従って、単一のカッターヘッド50が矢印I,IIの双方へ移動することでベルト40の両側の側面をカットできるから、カッターヘッド50やその移動機構60を1つに集約でき、移動機構60等を含めたコンパクト化、軽量化、低コスト化を図ることができる。また、カッターヘッド50はベルト40の内周空間に備えられ、内周側からベルト40の両側側面をバイアスにカットする構成となっているから、バイアスカットに必要なカッターヘッド50の移動距離を少なくでき、作業時間も短縮できる。更に、カッターヘッド50が上述のように2枚の刃51・52を一体的にまとめた構成となっているから、カッターヘッド50自体をコンパクトとでき、内周空間が狭い短いベルト長のベルトもカットすることができる。
また、本実施形態では、前記軸21・22に掛け渡されたベルト40の内周空間へ差し込まれるアーム53によってカッターヘッド50が支持されており、このアーム53は、前記第1刃51と第2刃52で共通とされている。従って、カッターヘッド50の支持構成も簡素に且つコンパクトにでき、内周空間が狭い短いベルト長のベルトをカットすることも容易になる。
また、本実施形態では図2等に示すように、第1刃51及び第2刃52は、その全周に刃部が形成された同一形状の円形刃に構成されており、両刃51・52同士が一部重複するように且つその中心軸C1・C2同士が互いに異なるように配置されている。このような2枚の刃51・52の偏心配置により、2つの刃51・52のうち一方だけをベルト40に進入させ、ベルト40の側面を適切にバイアスカットすることができる。また、両刃51・52同士が一部重複して配置されているから、カッターヘッド50をコンパクトにできる。
本実施形態では、第1刃51及び第2刃52のそれぞれは、ベルト40に対して進入してカットする際には回転不能とされているが、メンテナンス時には取付ネジ56を緩める等して、各刃51・52を中心軸C1・C2まわりに回転させ、カット時にベルト40の圧縮ゴム層6へ進入する刃51・52の部位を変更することが可能になっている。こうすることで、装置の使用に伴って刃51・52が損耗し、切れ具合が鈍くなっても、単に刃51・52を若干回転させて不損耗部分を支持部41・42側へ向けることで、元の切れ味に戻ることになる。これは、刃51・52の交換頻度を少なくできるとともに、メンテナンス作業も簡素化できることを意味する。
また、本実施形態では、2つの支持部41・42のそれぞれのプッシュロール43が、互いにほぼ対向する位置に対で備えられている。従って、プッシュロール43同士の距離が短くなるので、ベルト40の両側側面をバイアスカットするためのカッターヘッド50の移動距離を短くできる。また、2つの支持部41・42をコンパクトなスペースに収めることができるから、装置を小型化できるとともに、短いベルト長のベルトもカットするのが容易になる。
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、上記の実施形態は更に以下のように変更することができる。
(1)2つの刃51・52の向きや中心軸C1・C2間の距離(偏心量)については、バイアスカット面15の角度やベルト40に対する切込み量等に応じて、適宜変更することができる。
(2)バイアスカット装置20は、上記実施形態では駆動軸21と従動軸22の2本の軸を備える構成としたが、これに限らず、例えば3本以上配置しても良い。
(3)支持部41・42の構成は上記の実施形態のものに限定されない。例えば、プッシュロール43やガイドロール44の個数や配置を変更しても構わない。また、カット部41・42のプッシュロール43は、上記実施形態ではベルト40の背面を押圧するように配置したが、反対側(コグ部9側)を押圧するように配置しても良い。
(4)また、カッターヘッド50の移動機構60の構成についても、上記の実施形態のように複数のテーブル61・62を備え、サーボモータで駆動する形式のものに限定されない。
本発明の一実施形態に係るバイアスカット装置の全体的な構成を示した斜視図。 カッターヘッドの移動によるバイアスカットの様子を示す平面断面拡大図。 カッターヘッド及びその支持構成の斜視図。 バイアスカット装置で製造される伝動ベルトの一例を示す断面斜視図。
符号の説明
1 伝動ベルト
3 心線
5 伸張ゴム層
6 圧縮ゴム層
20 バイアスカット装置
21 駆動軸
22 従動軸
40 矩形断面のベルト
43 プッシュロール
44 ガイドロール
50 カッターヘッド
51 第1刃
52 第2刃
53 アーム(支持部材の一部)
60 移動機構
C1・C2 中心軸

Claims (5)

  1. 矩形断面のベルトをバイアスにカットするバイアスカット装置であって、
    前記矩形断面のベルトを張力を付与しつつ掛け渡すことが可能な少なくとも2本の軸と、
    少なくとも前記2本の軸のうち何れか一方を駆動可能な駆動部と、
    前記ベルトの張り側と弛み側の少なくとも一方を押圧するプッシュロールと、
    前記ベルトの内周空間に配置されるカッターヘッドと、
    前記カッターヘッドを移動させる移動機構と、を備え、
    前記カッターヘッドは、ベルト幅方向の一端側のバイアスカット面と平行に突設される第1刃と、前記第1刃と逆向きであって、ベルト幅方向の他端側のバイアスカット面と平行に突設される第2刃と、が互いの平行状態を保ったまま互いに移動不能に連結されたものであり
    前記移動機構は、前記カッターヘッドを移動させることにより、前記第1刃を、対向するベルト内周面の一方向側内面に向かう方向であって、前記一端側の前記バイアスカット面に沿って進入させる向きに移動させることと、前記カッターヘッドを逆向きに移動させることにより、前記第2刃を、対向するベルト内周面の他方向側内面に向かう方向であって、前記他端側の前記バイアスカット面に沿って進入させる向きに移動させることの両方に移動自在であることを特徴とする、バイアスカット装置。
  2. 請求項1に記載のバイアスカット装置であって、
    前記カッターヘッドを支持する支持部材は、前記ベルトの内周空間へ差し込まれるアームを含んでおり、このアームは前記第1刃と前記第2刃とで共通とされていることを特徴とする、バイアスカット装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のバイアスカット装置であって、
    前記第1刃及び前記第2刃は、その全周に刃部が形成された同一形状の円形刃に構成されており、同一形状の前記円形刃が互いの平行状態を保ったままずらされて、両刃同士が一部重複するように且つその中心軸同士が互いに異なるように配置されていることを特徴とする、バイアスカット装置。
  4. 請求項3に記載のバイアスカット装置であって、
    前記第1刃及び前記第2刃のそれぞれは、ベルトのカット時には回転不能とされる一方、メンテナンス時において中心軸まわりに回転させることで、カット時に前記ベルトへ進入する刃部の部位を変更できることを特徴とする、バイアスカット装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載のバイアスカット装置であって、
    前記プッシュロールは、互いにほぼ対向するように対で配置されていることを特徴とするバイアスカット装置。
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