JP4726871B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のクランクケースに関するものであり、特に、クランクケースのクランク軸を支持する部分の締結構造に関するものである。
クランク軸の周辺で、クランクケースとクランクキャップとを締め付ける締付構造において、ボルト孔の先端部に開口を設け、ボルト孔と連通させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−122042号公報。
クランク軸を回転自在に支持する部分の締結部においては、クランク軸にかかる負荷が締結部に及ぼす影響が大きい。従来の技術においては、ボルトの先端がクランクケース内部に留まっているため、クランクケースのボルト先端周囲部に応力が集中してしまう。このため、クランクケースの剛性を上げなければならず、必然的に重量増加となり、軽量化が困難であった。
なお、上記従来技術におけるクランクケースは本発明における上側クランクケースに対応し、従来技術におけるクランクキャップは本発明における下側クランクケースに対応するものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
上下2分割に形成されるクランクケースと、
上記クランクケースに回転自在に軸支されるクランク軸と、
上記の上下のクランクケースをクランク軸の周辺で締結する締結ボルトと、
上記クランクケースに形成され上記締結ボルトが挿入され締め付けられるボルト孔と
を備えた内燃機関において、
上記上側クランクケースの、ボルト孔の上部先端位置に開口が形成され、
上記ボルト孔の先端が上記開口に連通されるとともに、
ボルト締結時に上記締結ボルトの先端が上記開口内に突出し、
上記クランクケースの開口内に、ボルト孔の先端の周囲部が突出形成されたことを特徴とする内燃機関に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関において、
上記ボルト孔先端周囲突出形成部において、その先端から所定距離内方までは、内径がボルト孔より大きくされ、ネジが形成されていないことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の内燃機関において、
上記開口は任意形状の異形に形成されると共に、ボルト孔の先端部を中心にV字形状をなすリブが開口の縁部に形成されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載の内燃機関において、
上記クランクケースの上部開放側に複数の気筒を並列に配置したシリンダブロックが配設され、上記開口がクランクケースの気筒対応空間を仕切るクランクジャーナル壁に形成されることを特徴とするものである。
請求項1の発明において:
ボルト孔先端を開口に連通させ、締結ボルトの先端を上記開口内に突出させたので、ボルト先端部のボルト孔側の応力集中を回避することができる。したがって、ボルト孔の締付部全体に応力が分散するため、耐久性が向上し、クランクケースの軽量化を図ることができる。
上記クランクケースの開口内に、ボルト孔先端の周囲部を突出形成したことによって、ボルト孔先端にかかる応力を突出形成部で緩和することができ、より一層ケース剛性が向上する。また、ボルト孔の締結長を確保することができる。
請求項2の発明において、
上記開口内へのボルトの突出を抑制することができる。またネジ加工時に生じるボルト孔終端部の縁部の露出を防止できる。
請求項3の発明において、
開口は必ずしも円形等の通常形状ではない、即ち異形の、任意の形状に形成することができ、これによって、ケースの剛性確保の必要に合わせて形状を変化させ、クランクケースの開口を最大限に拡大することができる。また、開口の周縁にV字形状のリブを配置して、締結部から開口周囲部にかかる引張応力をケース全体に分散させることができ、軽量化と剛性確保が達成できる。
請求項4の発明において、
クランクジャーナル壁に設けられた開口が、気筒間の圧力逃がしを担うので、ポンピングロスを低減でき、低フリクション化を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる内燃機関1の部分縦断面図である。この内燃機関は直列4気筒内燃機関であり、図1は気筒間隔壁部の断面を示している。クランクケース2は上下2分割形式であり、上側クランクケース2Aと下側クランクケース2Bとからなっている。上側クランクケース2Aの上面にシリンダブロック3、シリンダヘッド4、及びシリンダヘッドカバーが接続されている。シリンダヘッドカバーは図示省略されている。下側クランクケース2Bの下面にオイルパン6が接続されている。
上側クランクケース2Aと下側クランクケース2Bとの合せ面にクランク軸支持部10が形成され、ここにクランク軸11が回転可能に支持される。クランク軸支持部10の下方にメインギャラリ12と潤滑油通路13が設けてある。クランクケース2の後部には、変速機軸支持部14が設けてある。シリンダヘッド4の上部には吸排気弁駆動用カム軸支持部15が設けてある。シリンダブロック3とシリンダヘッド4の周囲部及びシリンダ隔壁16にはウオータジャケット17が設けてある。
上下のクランクケース2A、2Bには上記シリンダ隔壁16に対応して、クランクジャーナル対応部に、それぞれ、上側クランクジャーナル壁20A、下側クランクジャーナル壁20Bが設けてある。クランクジャーナル壁20A、20Bに設けられたクランク軸支持部10にジャーナル軸受21が設けてある。上側クランクケース2Aと下側クランクケース2Bとは、複数の締結ボルトによって締結されている。クランク軸支持部10の前後は、特に長大な前側締結ボルト22と後側締結ボルト23を介して締結されている。
本実施形態では、上側クランクケース2Aのクランクジャーナル壁20Aに、隣り合う気筒対応空間を連通する大形異形開口24が設けてある。異形と名付けたのは、通常の機械加工で形成される円形などではなく、必要に応じて任意形状に形成される開口であることを意味している。上側クランクケース2Aのクランクジャーナル壁20Aの上記大形異形開口24の後部に、複数のクランクジャーナル壁20Aを貫通する円形断面の小形円形開口25が、クランク軸11に平行に、ドリル加工等によって形成されている。
図2は上側クランクケース2Aの主要部を上方から見た図である。図には、シリンダブロック接続面28が見えている。前述のように本内燃機関は4気筒内燃機関であり、上側クランクケース2Aの中に、気筒対応空間29を仕切るクランクジャーナル壁20Aが設けてある。図には、クランクジャーナル壁20Aに設けられた大形異形開口24と、前側締結ボルト22が装着される前側ボルト孔30と、大形異形開口24の縁に設けられたリブ34とが見えている。
図3は上側クランクケース2Aの要部拡大縦断面図であり、上側クランクジャーナル壁20Aに設けられたクランク軸支持部10の前後のボルト孔30、31の周辺を示している。前側ボルト孔30は前側締結ボルト22が螺入されるボルト孔、後側ボルト孔31は後側締結ボルト23が螺入されるボルト孔である。前側ボルト孔30の上部先端は上記大形異形開口24に連通され、前側ボルト孔30の上側先端の周囲部が上記大形異形開口24内に突出形成されてボルト孔先端周囲突出形成部32となっている。上記ボルト孔先端周囲突出形成部32において、その先端から所定距離内方までは、ボルト孔径に比して若干内径が拡大された拡径部33が形成されており、この拡径部33にはネジは形成されていない。大形異形開口24の縁部には、前側ボルト孔30の上側先端を中心に、V字形状をなすリブ34が形成されている。前側ボルト孔30に装着される前側締結ボルト22の先端は、図1に示されるように、上記大形異形開口24内に突出させて締結される。
前述のように、上側クランクケース2Aのクランクジャーナル壁20Aには、ドリル加工等による円形断面の小形円形開口25が形成され、後側ボルト孔31の先端は小形円形開口25に連通している。この後側ボルト孔31に螺入される後側締結ボルト23の先端は、図1に示されるように、上記小形円形開口25内に突出させて締結される。上記小形円形開口の内径は、ボルト孔の内径の1.3倍が最適であるが、大きくても、2倍以下とすることが好ましい。これは、クランクケースの剛性低下を避けるために、内径寸法に上限を設けたものである。
図4は本発明におけるボルト孔先端周囲突出形成部32の効果説明図である。
図4(a)は本発明に関するものであり、クランクジャーナル壁20Aのボルト孔30の先端周囲に突出形成部32が形成され、締結ボルト22の先端が開口24の中に突出している。図4(b)は従来技術に関するものであり、クランクジャーナル壁020Aのボルト孔030の先端周囲に突出形成部が無く、締結ボルト022の先端はボルト孔030内に留まっている。
図4(b)に示されるように、ボルト孔先端周囲に突出形成部が無い場合は、内燃機関組立時に、締結ボルト近傍のクランクジャーナル壁に引張応力Tが発生する。これに対し、図4(a)に示されるように、ボルト孔先端周囲に突出形成部32が形成されている場合は、内燃機関組立時の締結ボルト近傍のクランクジャーナル壁20Aの応力は圧縮応力Cとなる。一般に圧縮応力によって構造体の疲労強度が向上することが知られている。さらに、内燃機関稼動時のクランク軸の振動によって、締結ボルト22には引張力Fが作用するので、ボルト孔先端周囲に突出形成部32が形成されている場合は、クランクジャーナル壁20Aのボルト孔の近傍には一層圧縮応力が発生し、クランクジャーナル壁20Aの疲労強度が増加する。
以上詳細に説明したように、本実施形態は上述の構成となっているので、次のような効果がもたらされる。
(1)一般にボルト孔の中途部に締結ボルトの先端が留まっていると、ボルト孔周囲部の、締結ボルトが係合している部分と係合していない部分との境界部に応力集中が生じる。
本実施形態では、ボルト孔30、31の先端をクランクジャーナル壁20Aに設けた開口24、25に連通させ、締結ボルト22、23の先端を上記開口内に突出させたので、ボルト先端部のボルト孔30、31の周囲部の応力集中を回避することができる。したがって、ボルト孔の締付部全体に応力が分散するため、耐久性が向上し、クランクケースの軽量化を図ることができる。
(2)クランクジャーナル壁開口24内に、ボルト孔30の先端の周囲部を突出形成したことによって、ボルト孔先端にかかる応力を突出形成部で緩和することができ、より一層ケース剛性が向上する。また、ボルト孔の締結長を確保することができる。
(3)ボルト孔先端周囲の突出形成部32において、その先端から所定距離内方までは、内径がボルト孔より大きい拡径部33が形成され、そこにはネジが形成されていないので、クランクジャーナル壁開口24へのボルトの突出を抑制することができる。またネジ加工時に生じるボルト孔終端部の鋭角縁部の露出を防止できる。
(4)クランクジャーナル壁開口24は必ずしも円形等の通常形状ではなく、即ち異形の、任意の形状に形成することができ、これによって、ケースの剛性確保の必要に合わせて形状を変化させ、クランクジャーナル壁開口を最大限に拡大することができる。また、開口の周縁にボルト孔の先端部を中心にV字形状のリブ34を配置して、締結部から開口にかかる引張応力をケース全体に分散させることができ、軽量化と剛性確保が達成できる。
(5)クランクジャーナル壁に設けられた開口24、25が、気筒間の圧力逃がしを担うので、ポンピングロスを低減でき、低フリクション化を図ることができる。
(6)クランクジャーナル壁に円形開口25を設けた場合には、同開口にかかる引張応力を円形部の周囲で均等に受けることができると共に、開口の内径を2倍以下に設定したため、ケース剛性の低減をできるだけ抑えると共に、引張応力の分散を可能にすることができる。
(7)上記実施形態では、クランクジャーナル壁に開口を設けた例を示したが、開口の位置はクランクジャーナル壁に限定されない。
次に、上記と同様の締結構造を、シリンダヘッド側で構成した内燃機関51について図5乃至図7に基づき説明する。
図5は、本内燃機関51の部分縦断面図である。この内燃機関51は直列4気筒内燃機関であり、図5は気筒間隔壁部の断面を示している。
クランクケース52は上下2分割形式であり、上側クランクケース52Aと下側クランクケース52Bとからなっている。上側クランクケース52Aの上面に前方に幾らか傾いてシリンダブロック53、シリンダヘッド54、及びシリンダヘッドカバー55が接続され、下側クランクケース2Bの下面にオイルパン56が接続されている。
上側クランクケース52Aと下側クランクケース52Bとの合せ面52As,52Bsにクランク軸支持部60が形成され、ここにクランク軸61が回転可能に支持される。クランク軸支持部60の下方にメインギャラリ62と潤滑油通路63が設けてある。クランクケース52の後部には、変速機軸支持部64が設けてある。シリンダヘッド54の上部には吸排気弁駆動用カム軸支持部65が設けてある。シリンダブロック53とシリンダヘッド54の周囲部及びシリンダ隔壁66にはウオータジャケット67が設けてある。
上下のクランクケース52A、52Bには上記シリンダ隔壁66に対応して、クランクジャーナル対応部に、それぞれ、気筒対応空間79を仕切る上側クランクジャーナル壁70A、下側クランクジャーナル壁70Bが設けてある。クランクジャーナル壁70A、70Bに設けられたクランク軸支持部60にジャーナル軸受71が設けてある。上側クランクケース52Aと下側クランクケース52Bとは、複数の締結ボルトによって締結されている。クランク軸支持部60の前後は、特に長大な前側締結ボルト72と後側締結ボルト73を介して締結されている。
上側クランクケース52Aのクランクジャーナル壁70Aに、隣り合う気筒対応空間を連通する大形異形開口74が設けてある。異形と名付けたのは、通常の機械加工で形成される円形などではなく、必要に応じて任意形状に形成される開口であることを意味している。上側クランクケース52Aのクランクジャーナル壁70Aの上記大形異形開口74の後部に、複数のクランクジャーナル壁70Aを貫通する円形断面の小形円形開口75が、クランク軸61に平行に、ドリル加工等によって形成されている。
図6は、上側クランクケース52Aを下側クランクケース52Bとの合せ面52As側(下側)から見た図であり、格子ハッチを施した部分が合せ面52Asである。上側クランクジャーナル壁70Aのクランク軸支持部60の前後にボルト孔80a、81aが形成されている。
図7は、下側クランクケース52Bを上側クランクケース52Aとの合せ面Bs側(上側)から見た図であり、格子ハッチを施した部分が合せ面52Bsである。下側クランクジャーナル壁70Bのクランク軸支持部60の前後にボルト孔80a、81aに同軸に対応するボルト貫通孔80b、81bが形成されている。
クランク軸61を回転自在に軸支したジャーナル軸受71をクランク軸支持部60,60が挟むようにして上側クランクケース52Aと下側クランクケース52Bとが重ねられ、下側クランクケース52B側から前側締結ボルト72がボルト貫通孔80bを貫通してボルト孔80aに螺入され、後側締結ボルト73がボルト貫通孔81bを貫通してボルト孔81aに螺入され、前後の締結ボルト72,73が緊締されて上下のクランクケース52A,52Bが締結される。
その際、前側締結ボルト72は、その先端を大形異形開口74内に突出させ、後側締結ボルト73は、その先端を小形円形開口75に突出させることで、ボルト先端部のボルト孔80a、81aの周囲部の応力集中を回避することができる。
したがって、ボルト孔80a、81aの締付部全体に応力が分散するため、耐久性が向上し、クランクケースの剛性を確保しつつ軽量化を図ることができる。
一方で、上側クランクケース52Aに上に前傾した姿勢で重ねられるシリンダブロック53とシリンダヘッド54は、シリンダボアの周囲に配設される複数の前側スタッドボルト90と後側スタッドボルト91により締結される。
上側クランクケース52Aにおいては、クランクジャーナル壁70Aの大形異形開口74の前後にボルト孔90a,91aがシリンダブロック53との傾斜した合せ面に垂直に開口して形成されている。
そして、クランクジャーナル壁70Aには、前記前側ボルト孔80aよりさらに前方に合せ面52Asに開口して深く凹んだ凹出空間92が形成されており、同凹出空間92は大形異形開口74近くまで達して、その底面に前記前側ボルト孔90aが抜けていて、ボルト孔90aが凹出空間92に連通している(図5,図6参照)。
また、クランクジャーナル壁70Aにおける大形異形開口74より後方で、前記小形円形開口75の上方に複数のクランクジャーナル壁70Aを貫通する円形断面の小形円形開口93が、クランク軸61に平行に、ドリル加工等によって形成されており、同小形円形開口93に前記後側ボルト孔91aが抜けていて、ボルト孔91aが小形円形開口93に連通している(図5参照)。
上側クランクケース52Aに形成されたボルト孔90a,91aに同軸に対応したボルト貫通孔が、シリンダブロック53およびシリンダヘッド54に形成され、前後のスタッドボルト90,91がそれぞれシリンダヘッド54,シリンダブロック53のボルト貫通孔を貫通して、該スタッドボルト90,91の各下側ねじ部が上側クランクケース52Aのボルト孔90a,91aに螺入している。
前側スタッドボルト90は、その下端を凹出空間92内に突出させており、後側スタッドボルト91は、その下端を小形円形開口93内に突出させている。
シリンダヘッド54の上面に突出した前後のスタッドボルト90,91の各上側ねじ部にはワッシャ94f,94rを介して六角ナット95f,95rが螺合され緊締される。
こうして前後複数のスタッドボルト90,91により上側クランクケース52Aにシリンダブロック53とシリンダヘッド54が重ねられ前傾した姿勢で一体に締結されるが、その際、前後のスタッドボルト90,91の各下端は、凹出空間92内および小形円形開口93内に突出しているので、ボルト孔90a,91aの締付部全体に応力が分散するため、耐久性が向上し、上側クランクケース52Aの剛性を確保しつつ軽量化を図ることができる。
上側クランクケース52Aにシリンダブロック53とシリンダヘッド54を重ねて前傾した姿勢で締結する前後のスタッドボルト90,91のうち前側スタッドボルト90が螺入する上側クランクケース52Aのボルト孔90aおよび貫通するシリンダブロック53,シリンダヘッド54のボルト貫通孔の前方近傍に、同ボルト孔90aおよびボルト貫通孔に平行にオイル戻り通路101が形成されている。
このオイル戻り通路101は外側気筒と内側気筒を仕切る仕切り壁に形成されている。
オイル戻り通路101は、前傾した上側クランクケース52A,シリンダブロック53,シリンダヘッド54を前傾して貫通しており、上端はシリンダヘッド54の上面の動弁機構が設けられるシリンダヘッドカバー55に覆われる空間の最下部位に開口しており、下端は前記凹出空間92の前側の側壁面に開口している。
上側クランクケース52Aのクランクジャーナル壁70Aに形成された凹出空間92に対して下側クランクケース52Bのクランクジャーナル壁70Bの対応する部分は、図7に示すように、合せ面52Bsに切欠き102が切欠かれて肉厚が薄くなった薄肉壁70Btが形成されている。
切欠き102の上方に凹出空間92が位置する。
したがって、シリンダヘッド54の上面に流れ落ちる動弁機構を潤滑したオイルは、前方下向きに傾斜したシリンダヘッド54の上面を前方のオイル戻り通路101の上端開口がある最下部位に集まるので、オイル戻り通路101に流れ込み、オイル戻り通路101を流下して凹出空間92に放出され、凹出空間92に放出されたオイルは下側クランクジャーナル壁70Bに形成された切欠き102に落下して薄肉壁70Btを伝わってクランクケース52内に入りオイルタンク56に戻る。
締付部の応力を分散するために前側スタッドボルト90の下端を開放する凹出空間92に、オイル戻り通路101を連続させて形成したので、オイル戻り通路101の加工通路長を短くできるとともに、戻りオイルは一度凹出空間92の開放空間に放出された後、下側クランクケース52Bのクランクジャーナル壁70Bに形成された切欠き102に落下して薄肉壁70Btで受けられ、クランクジャーナル壁70Bを伝わって流れ落ちるので、オイルへのエア噛みを低減することができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関の部分縦断面図である。 上側クランクケースの主要部を上方から見た図である。 上側クランクケースの要部拡大縦断面図である。 ボルト孔先端周囲突出形成部の効果説明図である。 別の内燃機関の部分縦断面図である。 上側クランクケースを下側クランクケースとの合せ面側(下側)から見た図である。 下側クランクケースを上側クランクケースとの合せ面側(上側)から見た図である。
符号の説明
1…内燃機関、2…クランクケース、2A…上側クランクケース、2B…下側クランクケース、3…シリンダブロック、10…クランク軸支持部、11…クランク軸、16…シリンダ隔壁、20…クランクジャーナル壁、21…ジャーナル軸受、22…前側締結ボルト、23…後側締結ボルト、24…大形異形開口、25…小形円形開口、29…気筒対応空間、30…前側ボルト孔、31…後側ボルト孔、32…ボルト孔先端周囲突出形成部、33…拡径部、34…リブ、
51…内燃機関、52A…上側クランクケース、52B…下側クランクケース、53…シリンダブロック、54…シリンダヘッド、55…シリンダヘッドカバー、60…クランク軸支持部、61…クランク軸、66…シリンダ隔壁、70A…上側クランクジャーナル壁、70B…下側クランクジャーナル壁、70Bt…薄肉壁、72…前側締結ボルト、73…後側締結ボルト、74…大形異形開口、75…小形円形開口、
90…前側スタッドボルト、91…後側スタッドボルト、90a,91a…ボルト孔、92…凹出空間、93…小形円形開口、95f,95r…六角ナット、
101…オイル戻り通路、102…切欠き。

Claims (4)

  1. 上下2分割に形成されるクランクケースと、
    上記クランクケースに回転自在に軸支されるクランク軸と、
    上記の上下のクランクケースをクランク軸の周辺で締結する締結ボルトと、
    上記クランクケースに形成され上記締結ボルトが挿入され締め付けられるボルト孔と
    を備えた内燃機関において、
    上記上側クランクケースの、ボルト孔の上部先端位置に開口が形成され、
    上記ボルト孔の先端が上記開口に連通されるとともに、
    ボルト締結時に上記締結ボルトの先端が上記開口内に突出し、
    上記クランクケースの開口内に、ボルト孔の先端の周囲部が突出形成されたことを特徴とする内燃機関。
  2. 上記ボルト孔先端周囲突出形成部において、その先端から所定距離内方までは、内径がボルト孔より大きくされ、ネジが形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 上記開口は任意形状の異形に形成されると共に、ボルト孔の先端部を中心にV字形状をなすリブが開口の縁部に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関。
  4. 上記クランクケースの上部開放側に複数の気筒を並列に配置したシリンダブロックが配設され、上記開口がクランクケースの気筒対応空間を仕切るクランクジャーナル壁に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の内燃機関。
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