JP4725736B2 - 粉末成形方法、希土類焼結磁石の製造方法及び粉末成形装置 - Google Patents

粉末成形方法、希土類焼結磁石の製造方法及び粉末成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、粉末組成物を加圧成形するための粉末成形方法及び粉末成形装置に関し、特に、成形対象である粉末組成物がダイにかじる現象を防止するために潤滑剤を用いて粉末を加圧成形する方法及び装置に関するものである。
従来より、粉末冶金法を利用して焼結磁石等が作製されている。一般的な粉末冶金法では、数百ミクロン以下にまで微粉化した原料合金粉末を加圧成形し、得られた粉末成形体(圧粉体)を所定温度で加熱保持して焼結することによって焼結磁石等の焼結体が作製される。
モータ等に対して利用頻度が高いNd−Fe−B系焼結磁石は、まず、原料合金を粗粉砕及び微粉砕しミクロンオーダまで微粉化する。次いで、この微粉末を磁場中で加圧成形した後、焼結及び時効処理を行うことによってNd−Fe−B系焼結磁石は作製される。
この加圧成形は、鉛直方向に貫通するダイ・ホールを備えたダイと、ダイ・ホールに上方から進退可能な上パンチと、ダイ・ホール内にダイと相対移動可能に配設された下パンチとを備える粉末成形装置を用いて行われる。そして、下パンチをダイ・ホール内の所定位置に配置することによってダイのダイ・ホール内にキャビティを形成し、このキャビティ内に上記微粉末(磁石粉末)を上方から落下させて充填した後、上パンチをダイ・ホール内に挿入して下パンチと協働して加圧して成形体を得る。
Nd−Fe−B系の磁石粉末に代表される希土類磁石粉末は流動性が悪く、その圧縮成形の工程においてダイと下パンチ間にかじりが発生する問題があった。このかじりとは、被成形体である粉末が、摩擦熱によりダイに少量付着することをいう。ダイに付着した粉末は、付着力が強いため、そのまま成形を続けると、付着した粉末によって成形体に欠け、傷、クラック等が発生して、成形体の品質低下を招いてしまう。
上述したような問題を解消するために、例えば、特許文献1には、下パンチの上部側壁面の周囲に溝を設け、この溝内に複数の供給口としてのノズルから液状の潤滑剤をダイの内壁面に向かって流出させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、下パンチ側壁面に設けられた供給口から液状の潤滑剤を気体とともにダイ・ホール内壁面に対して供給する供給口を設けた粉体プレス装置が開示されている。この粉体プレス装置は、下パンチの上部周囲かつ供給口を覆うように、フェルト等の繊維からなる潤滑剤の吸着部材を配設し、この吸着部材に対して霧状の潤滑剤を供給し、吸着部材を介してダイ・ホール側壁面に潤滑剤を塗布している。
特開平3−291307号公報 特開2000−197997号公報
液状の潤滑剤を用いると、キャビティ内に供給された磁石粉末に凝集が発生することがあり、凝集した磁石粉末が液状潤滑剤の供給口であるノズルを詰まらせることがある。ノズルが詰まると潤滑剤の供給を適切に行うことができなくなり、ダイの内壁面に潤滑剤の塗布ムラが発生する。この塗布ムラのうち、潤滑剤が不足している部分はダイと下パンチ間のかじりの発生要因となり、成形体には欠け、傷、クラックといった不良を引き起こす。また、潤滑剤が余剰な部分には、磁石粉末が充填される際に磁石粉末の付着が顕著となることで、充填ムラを引き起す。特に、ダイの開口面積が小さい場合にはこの傾向が顕著となり、キャビティ内で磁石粉末がブリッジを形成することもあり、最適充填を阻害する。
液状の潤滑剤ではなく、粉末状の潤滑剤(粉末潤滑剤)をダイの内壁面に塗布する方法も知られている。例えば、特許文献3には、粉末潤滑剤をダイ内に気体を媒介として圧送・充填し、粉末潤滑剤をダイの内壁面に凝着力で付着させ、しかる後に余剰の粉末潤滑剤を気体の圧送により、除去する方法が開示されている。
特許文献3に開示された方法によって粉末潤滑剤をダイの内壁面に付着させて成形体を作製したところ、成形体に欠け、傷、クラックといった不良が生じるまでに成形された成形体の数(以下、成形ショット数)が増えることを確認した。ところが、開口面積が小さく(または幅が狭く)、かつその深さが深いキャビティ(以下、微小なキャビティと称す)の場合には、特許文献3の方法によっても長期の連続成形を行うことはできない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、粉末潤滑剤を用いて、成形体に欠け、傷、クラックといった不良が発生するのを防止して微小なキャビティであっても長期の連続成形を可能とする粉末成形方法を提供することを目的とする。本発明は、また、粉末潤滑剤を用いて、成形体に欠け、傷、クラックといった不良が発生するのを防止して微小なキャビティであっても長期の連続成形を可能とする粉末成形装置の提供を目的とする。
特開昭63−50401号公報
粉末潤滑剤を用いる場合、ダイの内壁面に粉末潤滑剤が均一に付着していることが、不良を発生させることなく成形ショット数を増やすために有効であろうと判断し、本発明者等は粉末潤滑剤の均一な付着を実現することについて種々の検討を行った。特許文献3によれば、粉末潤滑剤の圧送圧力が高くなることを否定しており、そのためにキャビティ内を負圧状態とすることによってキャビティに粉末潤滑剤を充填させている。ところが、本発明者等の検討によれば、粉末潤滑剤の圧送圧力をある程度高くすることが成形ショット数を増やすために有効であることを確認した。この点について、ある程度の圧送圧力で供給されたガスがキャビティ内を通過することにより、ダイの内壁面に付着した粉末潤滑剤からなる層が平坦化されるものと本発明者等は推察している。そして、この圧送圧力で粉末潤滑剤をキャビティ内に供給すると、粉末潤滑剤の一部は、ダイと下パンチ間のクリアランスをガスとともに貫通して外部に排出されることを目視で確認できた。
本発明の粉末成形方法はこの知見に基づくものであり、ダイ及び下パンチにより構成されるキャビティに、粉末潤滑剤をキャリアガスにより圧送する工程(a)と、キャビティにガスを圧送して余剰分の粉末潤滑剤をキャビティ外に除去する工程(b)と、キャビティ内に所定量の粉末組成物を供給する工程(c)と、キャビティ内に供給された粉末組成物を上パンチ及び下パンチによって加圧成形する工程(d)と、を備え、工程(a)の圧送により、粉末潤滑剤の一部をダイと下パンチ間のクリアランスを貫通させることを特徴とする。
本発明の工程(a)において、キャリアガスの圧送圧力を0.05〜1.0MPaとすることが好ましい。圧送圧力が弱すぎても強すぎてもダイの内壁面への粉末潤滑剤の均一付着が実現されなくなると解されるからである。このキャリアガスの圧送圧力において、キャビティは大気圧状態とされていることが、粉末潤滑剤の一部をダイと下パンチ間のクリアランスを貫通させる上で好ましい。
本発明者は、粉末潤滑剤を用いて、磁石粉末を連続的に磁場中成形し、その過程において、ダイの内壁面を観察した。そうすると、ダイと下パンチ間のクリアランスも含めてダイの内壁面に粉末潤滑剤とともに磁石粉末が付着、残留していた。これにより、成形体に欠け、傷、クラックといった不良が発生する場合があることを確認した。そこで本発明者は、先行する成形工程が終了した後に、ダイの内壁面にガスを噴射して残留物を除去した後に、後続する成形工程を始めたところ、成形体に不良が発生する確率を低減することができた。つまり本発明においては、先行する成形体の作製が終了した後であって、かつ粉末潤滑剤をキャリアガスにより圧送する工程の前に、ダイの内壁面にガスを圧送する工程を備えることが好ましい。
内壁面の残留物を除去するためにダイの内壁面へ圧送されるガスは、下パンチの側壁面から吐出されることが好ましい。このガスはキャビティの上部開口から圧送することも可能であるが、下パンチの側壁面に供給口を設けて、そこからガスを圧送させる方が、ダイの内壁面の残留物を除去する効果が大きい。
なお、粉末潤滑剤を圧送する工程の前にダイの内壁面にガスを圧送しなくても、当該ガスをダイの内壁面に圧送したと同程度の長期の連続成形が可能な場合がある。これは、残留物の有無が不確定なためである。したがって、粉末潤滑剤を圧送する工程の前にダイの内壁面にガスを圧送すれば、より安定して長期の連続成形を可能にするのである。
通常、粉末組成物を加圧成形した場合には、成形体をキャビティ外に排出させるために、下パンチをダイに対して相対的に上昇させる。この時点で成形の1サイクルが終了し、次の成形サイクルのために下パンチをダイに対して相対的に降下させるので、この過程で下パンチの側壁面からガスを圧送することがサイクルタイムの観点からも効果的である。ただし、下パンチの側壁面からのガスの圧送は、この過程に限らず、一端下パンチが降下した後に再度上昇させ、この過程で行ってもよいし、さらに降下させる過程で行ってもよい。つまり、本発明においては、下パンチがダイ内を相対的に上昇及び/又は降下する過程で、下パンチの側壁面からガスを圧送することができる。
本発明は、上述した粉末成形方法を実施する粉末成形装置をも提供する。この成形装置は、ダイ・ホールが形成されたダイと、ダイ・ホール内に供給された粉末組成物を加圧する上パンチ及び下パンチと、ダイに対して下パンチが相対的に上昇した位置から降下する過程において、下パンチの側壁面に形成されたガス供給口を介して、ダイの内壁面に向けてガスを圧送する第1のガス供給手段と、ダイの内壁面に向けて前記ガスが圧送された後に、ダイ及び下パンチにより構成されるキャビティに、粉末潤滑剤をキャリアガスにより0.05〜1.0MPaの圧力で圧送する潤滑剤供給手段と、潤滑剤供給手段により粉末潤滑剤が供給されたキャビティに、ガスを圧送する第2のガス供給手段と、を備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、粉末潤滑剤の一部をダイと下パンチ間のクリアランスを貫通させる程度の圧送圧力で粉末潤滑剤をキャビティに供給することによって、微小なキャビティであっても長期の連続成形を可能とする。さらに本発明によれば、ダイの内壁面における磁石粉末等の残留物を除去した後に、粉末潤滑剤を供給すると、安定して長期の連続成形を可能とする。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による粉末成形装置10の概略構成を示す図である。なお、粉末成形装置10は、粉末組成物である磁性粉末に所定方向の磁場を印加しつつ加圧成形するものであるが、以下の説明では磁場を印加するためのコイル等の記載、言及を省略する。
粉末成形装置10は、鉛直方向に貫通するダイ・ホール12を有するダイ11と、ダイ11のダイ・ホール12に対して上方から進退可能に構成された上パンチ13と、ダイ11のダイ・ホール12内に嵌装された下パンチ14とを備える。
粉末成形装置10において、下パンチ14は固定されているが、ダイ11は、図示しないアクチュエータによって昇降可能に構成されている。したがって、下パンチ14はダイ11に対して鉛直方向に相対的に上昇、降下が可能である。図1に示すように、ダイ11が下パンチ14に対して所定位置まで上昇した状態では、下パンチ14によってダイ11のダイ・ホール12内にキャビティ15が形成されている。本実施の形態では、ダイ・ホール12は矩形の開口をなしており、上パンチ13、下パンチ14は、この開口形状に従う矩形の断面形状を有している。
図2(a)に下パンチ14の正面図、図2(b)に下パンチ14の側面図を示す。
下パンチ14は、ダイ・ホール12に対応する矩形断面を有するパンチヘッド14aとパンチヘッド14aの下部に位置する矩形断面の基部14bとから構成される。パンチヘッド14aの側壁面にはガスを供給するための開口である複数の供給口14cが形成されている。各供給口14cは、パンチヘッド14a内に水平方向に配設された水平供給路14dに連通している。
下パンチ14の基部14bからパンチヘッド14aにかけて、鉛直供給路14eが形成されている。そして、パンチヘッド14aにおいて、鉛直供給路14eの上端は、水平供給路14dに連通されている。したがって、鉛直供給路14eを通じて鉛直方向に供給されるガスは、さらに水平供給路14dを水平方向に供給されて各供給口14cからダイ11の内壁面に向けて吐出される。このガスは、ガス供給源20から供給される。供給されるガスは圧送されるが、その圧力は0.01〜2.0MPaとすればよい。また、本発明におけるガスは限定されないが、成形対象が酸化を嫌う粉末組成物の場合には、窒素ガス等の非酸化性ガスを用いることが好ましい。
図1に示すように、ダイ11の上面には、テーブル16が配設されている。テーブル16上には、キャビティ・キャップ17及びフィーダ・ボックス18が図中の左右方向に往復動可能に載置されている。テーブル16上には、キャビティ・キャップ17及びフィーダ・ボックス18を駆動させる駆動装置19も載置されている。
キャビティ・キャップ17は、粉末潤滑剤(以下、単に「潤滑剤」と記す)をキャビティ15に供給する際にキャビティ15の上部開口を覆うように配置される。キャビティ・キャップ17は、一端が開口した箱状の形態をしており、その開口を下方にしている。キャビティ・キャップ17には、潤滑剤が供給される供給口17a、潤滑剤を排出する潤滑剤の排出口17bが形成されている。キャビティ・キャップ17の下端部にはパッキン17cを配設し、キャビティ・キャップ17のテーブル16に対する封止性を確保している。パッキン17cとしては、ゴム、フェルト、スポンジ等を用いることができる。
供給口17aは、潤滑剤・ガス供給源21が繋がっている。潤滑剤・ガス供給源21は、所定量の潤滑剤を圧送ガスからなるキャリアガスとともに供給口17aに対して供給する。この圧送ガスの圧力は、前述したように0.05〜1.0MPaとすることが好ましい。このキャリアガスの種類は問わないが、成形対象が酸化を嫌う粉末組成物の場合には、窒素ガス等の非酸化性ガスを用いることが好ましい。
潤滑剤・ガス供給源21は、上述したように所定量の潤滑剤を圧送ガスからなるキャリアガスを供給する他に、潤滑剤を含まないガスを供給口17aに供給することができる。このガスの供給は、潤滑剤をキャビティ15に供給した後に、ダイ11の内壁面に付着する以外の余剰分の潤滑剤を、排出口17bから排出させる際に行う。排出口17bには回収容器22が繋がっており、排出口17bから排出される潤滑剤を回収する。潤滑剤・ガス供給源21において、潤滑剤を含むガスを圧送する供給源とガスのみを圧送する供給源を2系統設けてもよいが、上記のように1系統とし、潤滑剤を含むガスを圧送したのち、当該供給源からガスのみを圧送し、余剰潤滑剤を除去することもできる。このようにすることで、潤滑剤・ガス供給源21の中で切り替え作業が必要なく、その切り替えに必要な部品点数も削減できる利点がある。
フィーダ・ボックス18は、内部に成形対象である磁性粉末Pを収容している。磁性粉末Pとしては、例えば希土類焼結磁石の原料である磁石粉末を用いることができる。もっとも、本発明の成形対象はこの磁石粉末に限らず、他の如何なる成形用の粉末組成物をも用いることができる。
ダイ11の上面と接しているフィーダ・ボックス18内の磁性粉末Pは、フィーダ・ボックス18がキャビティ15の上方までスライドされると、キャビティ15内に自由落下して充填される。キャビティ15内に充填された磁性粉末Pは、ダイ・ホール12に挿入される上パンチ13と下パンチ14とによって加圧成形される。
以上のように構成された粉末成形装置10の動作を図3〜図8を順次参照しつつ説明する。
当初は、先行する一サイクルの成形工程が終了し、図3に示すように、ダイ11は下降端に位置することによって、作製された成形体GBはキャビティ15から排出されている。この成形体GBは、後続の成形工程に先立って回収される。上パンチ13は、上昇端に退避している。また、キャビティ・キャップ17は、ダイ11の上部開口の側方に退避している。この状態を、初期状態と呼ぶ。この初期状態において、ガス供給源20からのガス供給、潤滑剤・ガス供給源21からの潤滑剤、ガスの供給は停止されている。
成形体GBを回収した後に、ガス供給源20から窒素ガスを下パンチ14に対して供給する(図4)。供給された窒素ガスは、鉛直供給路14e及び水平供給路14dを通り、各供給口14cからダイ11の内壁面に向けて吐出される。この窒素ガスの供給と同時に、ダイ11を上昇させる。そうすると、下パンチ14はダイ11に対して相対的に降下して、キャビティ15が形成される(図4)。この過程で、ダイ11の内壁面には、ダイ11の上方から下方にかけて窒素ガスが圧送され、ダイ11の内壁面の残留物をダイ・ホール12外に排除する。このように下パンチ14がダイ11に対して相対的に降下しながら、窒素ガスを吐出することにより、成形に供されるダイ11の内壁面を広く浄化することができる。ダイ11が所定の上昇端位置まで上昇したならば、ガス供給源20からの窒素ガスの供給を停止する。ダイ11の内壁面への窒素ガスの吐出は、さらにダイ11を上昇端と下降端間を往復動させて、複数回行うことによって残留物除去を完全ならしめることもできる。
ガス供給源20からの窒素ガスの供給を停止後、図5に示すように、駆動装置19によりキャビティ15を覆うようにキャビティ・キャップ17を所定位置まで移動させる。次いで、潤滑剤・ガス供給源21から、潤滑剤を窒素ガスとともにキャビティ15に向けて供給する。このとき、排出口17bは開いており、キャビティ15は大気圧状態にある。つまり、キャビティ・キャップ17は、外部との連通を確保しつつキャビティ15を外部から封止している。キャビティ15に供給される潤滑剤は、キャビティ15の面するダイ11の内壁面の全面を被覆するに足る量よりも多く供給される。ダイ11の内壁面の潤滑剤による被覆を完全ならしめるためである。この窒素ガスは、前述したように、圧送圧力が0.05〜1.0MPaとされ、潤滑剤をキャビティ15に搬送するキャリアガスとしての機能を果たす。本発明におけるより好ましい圧送圧力は、0.2〜0.8MPaである。窒素ガスが上記の圧送圧力とされることにより、キャビティ15に供給された潤滑剤はキャビティ15に面するダイ11の内壁面に付着する。また、圧送圧力を上記の範囲とすることにより、潤滑剤の一部をダイ11と下パンチ14間のクリアランスを貫通させることができる。そうすることにより、ダイ11の内壁面に付着する潤滑剤からなる層を均一化することができる。このとき、ダイ11と下パンチ14間のクリアランスには潤滑剤が残留し、ダイ11と下パンチ14との摺動性を確保することもできる。なお、潤滑剤の粒径が当該クリアランスより微細であることが前提であるが、一般に潤滑剤の粒径が500μm以下であれば、当該クリアランスに潤滑剤を浸入させることができる。また、当該クリアランスから外部に潤滑剤が噴出することが確認されれば、当該クリアランス間に潤滑剤が残留したとみなすことができる。なお、潤滑剤の一部は窒素ガスとともに、排出口17bからも外部へ排出される。
本発明は潤滑剤の種類を問わず、一般的に潤滑剤として使用される脂肪酸又は脂肪酸の誘導体、例えば、ステアリン酸系やオレイン酸系であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等を広く用いることができる。一サイクル当りにキャビティ15に供給される潤滑剤は、キャビティ15(成形体GB)の大きさによるが、0.01〜0.1gの量とすればよい。本発明は、この潤滑剤を乾燥状態で用いることを前提としている。例えばエタノール等の有機溶剤に脂肪酸を溶解した液状の潤滑剤を用いることを本発明は包含しない。前述したように、液状の潤滑剤を用いると、成形対象である粉末に凝集が発生するおそれがあるからである。潤滑剤の粒径を本発明は問わないが、粒径が微細すぎると潤滑剤同士が凝集する虞があり、ダイ11の内壁面に均一に付着させることが難しくなる。また、潤滑剤の粒径が大きすぎると、ダイ11の内壁面に付着させることが難しくなる。そこで本発明では、潤滑剤の粒径は、平均で0.1〜300μm程度のものを用いることが好ましい。本発明におけるさらに好ましい潤滑剤の粒径は1〜100μmである。
余剰な潤滑剤がキャビティ15に残留しているので、この余剰な潤滑剤をキャビティ15から排出する必要がある。そこで、潤滑剤供給後に、図6に示すように、潤滑剤・ガス供給源21から、窒素ガスをキャビティ15に圧送する。この窒素ガスの圧送により、余剰な潤滑剤は排出口17bを介して回収容器22に回収される。回収された潤滑剤は、再利用することができる。
このときの窒素ガスの圧送圧力が低すぎると、余剰潤滑剤の排出を十分行うことができない。また、窒素ガスの圧送圧力が高すぎると、ダイ11の内壁面に付着した潤滑剤を剥離させてしまう虞がある。そこで、余剰な潤滑剤の排出の際の窒素ガスの圧送圧力は0.05〜1.0MPaとすることが好ましい。より好ましい圧送圧力は0.2〜0.8MPaである。
余剰な潤滑剤の排出を行った後に、図7に示すように、フィーダ・ボックス18をキャビティ15上までスライドさせる。そうすると、フィーダ・ボックス18内に収容されていた磁性粉末Pがキャビティ15内に落下する。キャビティ15上へフィーダ・ボックス18が移動して所定時間経過した後に、フィーダ・ボックス18をキャビティ15上から退避させる(図8)。このとき、フィーダ・ボックス18の下面で磁性粉末Pが摺り切られて、キャビティ15内に所定量の磁性粉末Pが充填される。この退避は、キャビティ・キャップ17の退避をも含む(図8)。
キャビティ・キャップ17、フィーダ・ボックス18の退避完了後、磁性粉末Pは加圧成形される。加圧成形のために、上パンチ13を下降させる。上パンチ13は、図8に示すように、ダイ11のダイ・ホール12(キャビティ15)に挿入され、磁性粉末Pを下パンチ14と協働して加圧成形する。このときの加圧力は、30〜300MPa程度である。
所定の加圧成形が完了したならば、上パンチ13及び下パンチ14の位置を維持したまま、ダイ11を下降端まで下降させる。成形体GBはキャビティ15外に排出される。その後、上パンチ13を所定位置まで退避させると、一サイクルの成形工程が終了して図3に示す初期状態となる。
次に本発明が適用される希土類焼結磁石について説明する。本発明は、特にR−T−B系焼結磁石に適用することが好ましい。
このR−T−B系焼結磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。ここで、RはYを含む概念を有しており、したがってY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。好ましいRの量は28〜35wt%、さらに好ましいRの量は29〜33wt%である。
また、R−T−B系焼結磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、Bの上限を4.5wt%とする。好ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに好ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
R−T−B系焼結磁石におけるTはFe又はFe及びCoを意味する。ここで、Coを含む場合には3.0wt%以下(0を含まず)、好ましくは0.1〜1.0wt%、さらに好ましくは0.3〜0.7wt%とする。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
さらに、R−T−B系焼結磁石は、Al及びCuの1種又は2種を0.02〜0.5wt%の範囲で含有することができる。この範囲でAl及びCuの1種又は2種を含有させることにより、得られる焼結磁石の高保磁力化、高耐食性化、温度特性の改善が可能となる。Alを添加する場合において、好ましいAlの量は0.03〜0.3wt%、さらに好ましいAlの量は、0.05〜0.25wt%である。また、Cuを添加する場合において、好ましいCuの量は0.15wt%以下(0を含まず)、さらに好ましいCuの量は0.03〜0.12wt%である。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが好ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を5000ppm以下とする。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。さらに高磁気特性を得る場合には、その量を3000ppm以下、好ましくは2000pp以下、より好ましくは1000ppm以下とする。本発明は、このように酸素量の少ないR−T−B系焼結磁石の加圧成形に適用することが好ましい。
R−T−B系焼結磁石に本発明を適用することが好ましいが、他の希土類焼結磁石に本発明を適用することも可能である。例えば、R−Co系焼結磁石に本発明を適用することもできる。
R−Co系焼結磁石は、Rと、Fe、Ni、Mn及びCrから選ばれる1種以上の元素と、Coとを含有する。この場合、好ましくはさらにCu又は、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素を含有し、特に好ましくはCuと、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素とを含有する。これらのうち特に、SmとCoとの金属間化合物、好ましくはSmCo17金属間化合物を主相とし、粒界にはSmCo系を主体とする副相が存在する。
以上のR−T−B系焼結磁石は以下のようにして製造される。
原料金属を真空又は不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスティングすることにより、原料合金を得ることができる。原料合金を得るための原料金属としては、希土類金属あるいは希土類合金、純鉄、フェロボロン、さらにはこれらの合金等を使用することができる。
原料合金が作製された後、これらの原料合金は粉砕される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、各母合金をそれぞれ粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕性を向上させるために、水素を吸蔵させた後、粗粉砕を行うことが効果的である。また、水素吸蔵を行った後に、水素を放出させることにより、機械的な手段を用いることなく、粗粉砕を行うこともできる。
高磁気特性を得るために、粉砕処理(粉砕処理後の回収)から焼結(焼結炉に投入する)までの各工程の雰囲気を、100ppm未満の酸素濃度に抑えることが好ましい。そうすることにより、焼結体に含まれる酸素量を3000ppm以下に制御することができる。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕は、主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉を平均粒径1〜8μmになるまで粉砕される。本発明の原料合金を用いることにより、微細かつ粒度分布幅の狭い微粉砕粉を得ることができる。ジェットミルは、高圧の不活性ガス(例えば窒素ガス)を狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉を加速し、粗粉砕粉同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。
次いで、微粉砕された磁性粉末を、磁場印加によってその結晶軸を配向させた状態で磁場中成形する。なお、上述した粉末成形装置10では、磁場印加の要素であるコイル等の記載、言及は省略している。成形圧力は成形開始から終了まで一定であってもよく、漸増又は漸減してもよく、あるいは不規則変化してもよい。成形圧力が低いほど配向性は良好となるが、成形圧力が低すぎると成形体GBの強度が不足してハンドリングに問題が生じるので、この点を考慮して成形圧力を選択する。また、印加する磁場は静磁場に限定されず、パルス状の磁場とすることもできる。また、静磁場とパルス状磁場を併用することもできる。
ここで、粉砕処理からの各工程の雰囲気を100ppm未満の酸素濃度に抑える場合、磁場中成形の対象である磁性粉末Pに含まれる酸素量も低い。このように酸素量の低い磁性粉末Pは、活性度が高いために、ダイ11に対するかじりが非常に発生しやすい。したがって、低酸素濃度にてR−T−B系焼結磁石を製造する場合に、本発明は特に有効である。
磁場中成形後、その成形体GBを真空又は非酸化性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、粒度と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1200℃で1〜10時間程度焼結すればよい。
焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。時効処理は、保磁力を制御する上で重要である。時効処理を2段に分けて行う場合には、800〜900℃近傍、600〜700℃近傍での所定時間の保持が有効である。
高純度の原料を用意して、ストリップキャスト法により原料合金を作製した。
次いで、室温にて原料合金に水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素を行う水素粉砕処理を行った。水素粉砕処理が施された合金に微粉砕を行い、平均粒径4μmの微粉砕粉を得た。なお、微粉砕はジェットミルで行った。該微粉砕粉の組成は以下の通りである。
30.2wt%Nd−1.4wt%Dy−1wt%B−0.1wt%Cu−0.2wt%Al−0.5wt%Co−bal.Fe
以上で得られた微粉砕粉を、図1に示す形態の粉末成形装置10を用い、図3〜図8で示した要領で40gの微粉砕粉を成形体密度が4.2g/ccとなるように連続成形した。キャビティ15(下パンチ14)のサイズは、60mm×10mm(開口寸法)である。粉末の成形条件は以下の通りである。なお、成形サイクル中、潤滑剤の圧送に続いて余剰潤滑剤の除去のための窒素ガスを圧送した後に、キャビティ15内の潤滑剤の状況を観察した。結果を表1の「潤滑剤状況」の欄に示す。潤滑剤状況の基準は下記の通りである。また、成形サイクル中、潤滑剤がダイ11と下パンチ14間のクリアランスを貫通して外部に排出されるか目視で確認した。結果を表1の「潤滑剤の貫通」の欄に示す。
潤滑剤・ガス供給源21からの潤滑剤の圧送
窒素ガスの圧送圧力:0.01〜0.6MPa
使用潤滑剤:ステアリン酸亜鉛(平均粒径;8μm、一ショット当り0.06g)
潤滑剤・ガス供給源21からの窒素ガスの圧送圧力(余剰潤滑剤の除去):潤滑剤圧送圧力と同じ
潤滑剤状況
×:余剰潤滑剤をキャビティ15から除去できない
△:下パンチ14の上面に付着する潤滑剤が多い
○:下パンチ13の上面、ダイ11の内壁面に潤滑剤が均等に付着
潤滑剤の圧送圧力が0.01MPaと低い場合には、200ショットでかじり又はクラックが発生したので連続成形を中断した。この場合、潤滑剤がダイ11と下パンチ14間のクリアランスを貫通して外部に排出されるのを観察することができなかった。これに対して、圧送圧力が0.05MPa以上になると、1000ショット経過してもかじり又はクラックの発生はなかった。また、これらの場合、潤滑剤がダイ11と下パンチ14間のクリアランスを貫通して外部に排出されるのを観察することができた。以上の結果より、潤滑剤の圧送圧力は0.05〜1.0MPaの範囲とすることが好ましく、さらには0.2〜0.6MPaとすることが好ましい。
Figure 0004725736
潤滑剤の圧送に先立って窒素ガスの圧送(0.5MPa)を行う以外は、実施例1と同様にして連続成形を行った。この連続成形は、15000ショットまで成形することを目標としており、さらに15000ショットまでの成形を各条件について10回行い、15000ショットまで成形が成功した回数を求めた。その結果を表2の「成功回数/全回数」に示す。なお、表1の「ガス圧送回数」は、ダイ11を初期状態から上昇端まで上昇(下パンチ14の降下)させながらガスを圧送する工程を1回とし、またダイ11を降下(下パンチ14の上昇)させながらガスを圧送する工程を1回とする。
表2に示すように、潤滑剤の供給前に窒素ガスの圧送を行うことにより、安定して長期に亘って連続成形が可能となる。ただし、圧送回数の増加は、1サイクルの成形に要する時間が長くなることを意味するので、実際に本発明を実施する場合にはこの点を考慮してガス圧送回数を定める必要がある。
Figure 0004725736
合金組成を以下としたこと及び粉砕処理から成形までの雰囲気を100ppm未満の酸素濃度に抑えることを除いて、実施例2のガス圧送回数1回の例と同様に連続成形を行った(実施例3)。成形体を、1150℃で2時間保持して得られた焼結体の酸素量は1000ppm、炭素量は1000ppmであった。
24.9wt%Nd−5.9wt%Pr−0.4wt%Dy−1wt%B−0.05wt%Cu−0.2wt%Al−0.5wt%Co−bal.Fe
その結果、10000ショットを経過してもかじりの発生はなかった。これに対して、潤滑剤の圧送圧力を0.01MPaとした以外は実施例3と同様にして連続成形したところ、10ショットでかじり又はクラックが発生したので連続成形を中断した。
以上のように、本発明の成形方法を採用することにより、低酸素雰囲気下における長期の連続成形であっても、かじりの発生を防止することができることが判った。
本実施の形態における粉末成形装置の概略構成を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置の下パンチを示す(a)正面図、(b)側面図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの初期状態を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの中で、ガス供給源から窒素ガスをキャビティに供給を開始した状態を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの中で、潤滑剤をキャビティに圧送している状態を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの中で、潤滑剤・ガス供給源から窒素ガスを供給している状態を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの中で、磁性粉末をキャビティに充填している状態を示す図である。 本実施の形態における粉末成形装置を用いた成形サイクルの中で、磁性粉末を加圧整形している状態を示す図である。
符号の説明
10…粉末成形装置、11…ダイ、12…ダイ・ホール、13…上パンチ、14…下パンチ、15…キャビティ、16…テーブル、17…キャビティ・キャップ、18…フィーダ・ボックス、19…駆動装置、20…ガス供給源、21…潤滑剤・ガス供給源、22…回収容器

Claims (8)

  1. キャビティ内に充填された粉末組成物を加圧して成形体を作製する粉末成形方法であって、
    ダイ及び下パンチにより構成される前記キャビティに、粉末潤滑剤をキャリアガスにより圧送する工程(a)と、
    前記キャビティにガスを圧送して余剰分の前記粉末潤滑剤を前記キャビティ外に除去する工程(b)と、
    前記キャビティ内に所定量の前記粉末組成物を供給する工程(c)と、
    前記キャビティ内に供給された前記粉末組成物を上パンチ及び前記下パンチによって加圧成形する工程(d)と、
    を備え、
    前記工程(a)の前記圧送により、前記粉末潤滑剤の一部を前記ダイと前記下パンチ間のクリアランスを貫通させることを特徴とする粉末成形方法。
  2. 前記工程(a)において、前記キャリアガスの圧送圧力が0.05〜1.0MPaであることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形方法。
  3. 前記工程(b)において、大気圧状態の前記キャビティ内に、前記粉末潤滑剤を前記キャリアガスにより圧送することを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末成形方法。
  4. 先行する前記成形体の作製が終了した後であって、かつ前記粉末潤滑剤を前記キャリアガスにより圧送する工程の前に、前記ダイの内壁面にガスを圧送する工程を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉末成形方法。
  5. 前記ダイの内壁面へ圧送される前記ガスは、前記下パンチの側壁面から吐出されることを特徴とする請求項4に記載の粉末成形方法。
  6. 前記工程(a)において、前記下パンチが前記ダイ内を相対的に上昇及び/又は降下する過程で、前記下パンチの側壁面から前記ガスが圧送されることを特徴とする請求項4又は5に記載の粉末成形方法。
  7. 原料合金粉末を磁場中成形中にて加圧成形して成形体を得る工程と、
    前記成形体を焼結する工程と、を備え、
    前記加圧成形が、請求項1〜6のいずれかに記載の粉末成形方法によることを特徴とする希土類焼結磁石の製造方法。
  8. ダイ・ホールが形成されたダイと、
    前記ダイ・ホール内に供給された粉末組成物を加圧する上パンチ及び下パンチと、
    前記ダイに対して前記下パンチが相対的に上昇した位置から降下する過程において、前記下パンチの側壁面に形成されたガス供給口を介して、前記ダイの内壁面に向けてガスを圧送する第1のガス供給手段と、
    前記ダイの内壁面に向けて前記ガスが圧送された後に、前記ダイ及び前記下パンチにより構成されるキャビティに、粉末潤滑剤をキャリアガスにより0.05〜1.0MPaの圧力で圧送する潤滑剤供給手段と、
    前記潤滑剤供給手段により前記粉末潤滑剤が供給された前記キャビティに、ガスを圧送する第2のガス供給手段とを備えることを特徴とする粉末成形装置。
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