JP4725277B2 - フィン付き熱交換器 - Google Patents

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本発明は、空気調和機の室内ユニットに搭載されるフィン付き熱交換器およびその製造方法に関する。
一般に空気調和機の室内ユニットは、図6に示すように、筐体61に、前面の吸込み口62aおよび上面の吸込み口62bなど一箇所以上の吸込み口と、下面の吹出し口63など一箇所以上の吹出し口とが設けられ、この筐体61内に貫流送風機65とフィン付き熱交換器64とが収納されている。
この従来のフィン付き熱交換器64は、筐体61内の前面側に配置され、上下方向中央部近辺で折り曲げ加工された主たる前面側熱交換器64Aと、筐体61内の背面側に配置された背面側熱交換器64Bと、前面側熱交換器64Aの前面にそれぞれ補助的に取り付けられた補助熱交換器64C、64Dとから構成されている。そして、前面側熱交換器64Aおよび背面側熱交換器64Bにより貫流送風機65を風上側から取り囲むような形態に配置して、限られた空間にできるだけ大きいフィン付き熱交換器を収納している。
なお、補助熱交換器64C、64Dは熱交換能力を向上させるために設けているものだが、主たる前面側熱交換器64Aや背面側熱交換器64Bとは別の工程で製造した後、主たる前面側熱交換器64Aや背面側熱交換器64Bに追加接続されて取り付けられるもので、図7では、主たる前面側熱交換器64Aに追加接続されている場合を示している。また、前面側熱交換器64Aの折り曲げ部近辺には、単に前面側熱交換器64Aを折り曲げてフィンがない空間があいてしまうと、殆ど熱交換しないで気流がフィン付き熱交換器を通過してしまうおそれがあるため、このようなことがないように、スペーサ66が配設されている。
これに対して、前面側熱交換器64Aの折り曲げ加工を不要にし、このスペーサ66をなくしながら、熱交換しないで気流がフィン付き熱交換器を通過してしまうようなことを防止する構造として、前面側熱交換器を円弧状に形成した構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、図6および図7、8に示すように、前面側熱交換器71Aのフィン72の形状を貫流送風機73の周面の一部を囲むように円弧状に形成した空気調和機の室内ユニットが開示されている。この前面側熱交換器71Aに略直角に挿通された伝熱管74は、複数列設けられており、これらの伝熱管74の風上側列と風下側列とで互いに二等辺三角形を描くように配置されている。したがって結果的に、円弧形状部分の内側に配置されている風下側の伝熱管74の段ピッチAは、円弧形状部分の外側に配置されている風上側列の伝熱管74の段ピッチBよりも小さくなって形成されている。
この構成によれば、スペーサ66が不要になるとともに、製造時のフィン72の材料においてスペーサ66に対応する箇所で廃材を生じないため、フィン72の材料の廃材を少なくでき、また各伝熱管74同士を連通させるヘアピンやリターンベンドの曲げピッチの種類が、A、B、Cの3種類だけで済む利点がある。また、スペーサ66を設けていないため、スペーサ66に対応する箇所分だけフィン72の面積が増加することとなり、熱交換能力が向上する。
特許第3091830号公報(第3−8頁、第1図)
しかしながら、上記特許文献1の構成のフィン付き熱交換器では、前面側熱交換器71Aが円弧状であり、フィン72の上部の傾斜が緩くなるため、フィン付き熱交換器を蒸発器として用いている場合に、フィン72の上部に凝縮する水が滞留したり、最悪の場合には、凝縮水がフィン72に沿って流れずに、貫流送風機73に水滴が落下して、吹出し口75から水滴が飛散するおそれがある。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、フィン付き熱交換器の形態およと製造方法を改善し、空気調和機の室内ユニットの限られた空間、特に奥行きが狭い空間にできるだけ大きなフィン付き熱交換器を収納し、熱交換能力の大幅な向上をはかるとともに、蒸発器として使用したときフィン表面に凝縮する水をフィンに沿って円滑に流下させることができるフィン付き熱交換器を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るフィン付き熱交換器は、前面側に吸込み口がおよび下面側に吹出し口がそれぞれ設けられた筐体とこの筐体に収納される貫流送風機とから風回路を構成する空気調和機の室内ユニットに搭載されるフィン付き熱交換器であって、前記吸込み口から貫流送風機までの風回路の途中または貫流送風機から吹出し口までの風回路の途中に配置される前面側熱交換器と背面側熱交換器とから構成され、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器はそれぞれ所定の間隔で平行に並べられてその間を気体が流動する多数のフィンと、このフィンに略直角に挿入されて内部を冷媒が流動する多数の伝熱管とから構成され、前記前面側熱交換器におけるフィンを、その風上前縁および風下後縁がそれぞれが同じ鈍角をなす2本の直線部並びにこれら2本の直線の間を結ぶ1本の曲線部により、略くの字状に形成するとともに、略くの字状に形成された前記フィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機に近い側の領域における風上前縁と風下後縁との距離を18〜27mmとし、貫流送風機に近い側の領域のィン、および当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分に挿入される伝熱管の外径を6.0〜8.0mmにして気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置し、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器における風上前縁と風下後縁との距離を27〜30mmとし、当該領域および背面側熱交換器のフィンには外径が4.0〜7.0mmから選択される3種類以上の伝熱管を、気体の主流方向に沿う列方向に3列で配置し、気体の流れの最も風上の列では前記3種以上の外径の伝熱管のうち外径の最も大きい伝熱管を用い、前記最も風上の列以外の列では風下の列になるにしたがって伝熱管の外径を順次小さくするとともに、前記最も風上の列以外の列のパス数を前記最も風上の列のパス数より増加させ、前記最も風上の列の伝熱管を、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いるものである。
また、請求項2に係るフィン付き熱交換器は、請求項1に記載の熱交換器において、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器では、最も風上の列のパス数を1パスとし、前記最も風上の列以外の列のパス数を4パスとし、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のパス数を2パスとするとともに、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分にそれぞれ挿入される伝熱管を2種類の外径の伝熱管で構成し、且つ大きい方の外径の前記伝熱管を、気体の流れの最も風下の列に配置するとともに、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用い、小さい方の外径
の前記伝熱管については、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒下流側の伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒上流側の伝熱管として用いるものである。
また、請求項3に係るフィン付き熱交換器は、請求項1に記載の熱交換器において前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器では、最も風上の列のパス数を2パスとし、前記最も風上の列以外の列のパス数を5または6パスとし、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のパス数を3パス以上とするとともに、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分に挿入される伝熱管を2種類の外径の伝熱管で構成し、且つ大きい方の外径の前記伝熱管を、気体の流れの最も風下の列に配置するとともに、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用い、小さい方の外径の前記伝熱管については、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒下流側の伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒上流側の伝熱管として用いるものである。
また、請求項4に係るフィン付き熱交換器は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器において、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器における伝熱管の気体の主流方向に直角方向となる段方向の配置ピッチを、13.5〜16mmにし、貫流送風機に近い側の領域における段方向の配置ピッチを15〜31mmとしたものである。
また、請求項5に係るフィン付き熱交換器は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱交管器において、伝熱管とフィンの風上前縁または風下後縁との最短距離を、1.0mm以上とし、更には貫流送風機に最も近い前面側熱交換器の風下後縁と前記貫流送風機との距離を10mm以上としたものである。
また、請求項6に係るフィン付き熱交換器は、請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器において、前面側熱交換器におけるフィンの切り起こしの数を、貫流送風機に最も近い側の領域において、部分的に減らしたものである。
また、請求項7に係るフィン付き熱交換器は、請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器において、列方向に隣接する2つの伝熱管の間において、内部を流れる冷媒同士に温度差がある場合、前記2つの伝熱管の列間中央部のフィンに、段方向および一部を列方向に概略沿う方向で切り込みを設け、更には、フィン前縁から完全に後加工で切断可能となるように外径2〜4.5mmの穴を設けたものである。
また、請求項8に係るフィン付き熱交換器は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱交換器において、伝熱管の内部を流動する冷媒として、HFC冷媒、HC冷媒および二酸化炭素のいずれか一つを用いたものである。
本発明によれば、フィン付き熱交換器の形態およと製造方法を改善し、空気調和機の室内ユニットの限られた空間、特に奥行きが狭い空間にできるだけ大きなフィン付き熱交換器を収納し、熱交換能力の大幅な向上をはかるとともに、蒸発器として使用したときフィン表面に凝縮する水をフィンに沿って円滑に流下させることができるフィン付き熱交換器を提供できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係るフィン付き熱交換器およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
まず、本実施の形態1に係るフィン付き熱交換器が搭載される空気調和機の室内ユニットについて図1に基づき説明する。図1はこの室内ユニットの縦断面図である。
図1に示すように、この空気調和機の室内ユニット1の筐体2には、前面と上面とに吸込み口3a、3bが設けられ、また下面に吹出し口4が設けられ、筐体2内には、貫流送風機5とフィン付き熱交換器10とが収納されている。
このフィン付き熱交換器10は、筐体2内の前面側に配置された前面側熱交換器20と、筐体2内の背面側に配置された背面側熱交換器40とから構成されており、またこれら前面側熱交換器20および背面側熱交換器40は、貫流送風機5を風上側から取り囲むように配置されている。
前記各熱交換器20、40は、所定の間隔で平行に並べられてその間を空気が流動する多数のフィン21、41と、これらのフィン21、41に略直角に挿入されて内部を冷媒(冷媒流体)が流動する多数の伝熱管11とを有し、また前面側熱交換器20と背面側熱交換器40とは、そのフィン21、41同士は分離されているが、伝熱管11が連通されることにより一つの熱交換器として作用する。
次に、実施の形態に係るフィン付き熱交換器およびその製造方法について、図1および図2〜4を用いて説明する。
図2は実施の形態に係るフィン付き熱交換器の前面側熱交換器20のフィン21と背面側熱交換器40のフィン41の側面図、図3はその前面側熱交換器20のフィン21の要部拡大側面図である。図4は、図2のフィン付き熱交換器の前面側熱交換器20のフィン21および背面側熱交換器40のフィン41の上端部同士が境界部で繋がった状態の1枚のフィン13として連続的にプレス加工してできるフィンを2枚、プレスの送り方向に連続して並べたイメージを示す側面図である。
図2および図3に示すように、前面側熱交換器20のフィン21の風上側前縁部および風下側後縁部とのそれぞれは、互いにその延長線の交差部分の角度θ1およびθ2が同じ鈍角をなす2本の直線部22、23および32、33と、これら2本の直線部22、23と32、33との間をそれぞれ結ぶ各1本の曲線部24、34とからなる略くの字形状に形成されている。ここで、直線部22と32および23と33は、それぞれ平行にされている。また、曲線部24、34としての形状は、楕円曲線、双曲線、スプラインなどがあるが、風上側縁部の曲線部24と、風下側縁部の曲線部34とは、同じ寸法形状にされている。なお、本実施の形態では、図1〜図4に示すように、風上側縁部の曲線部24と、風下側縁部の曲線部34とを円弧形状にするとともに、それらを同じ曲率半径で形成している。また、背面側熱交換器40のフィン41の風上側前縁部および風下側後縁部は平行な直線部42、43で構成されている。
略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の一方の領域の風上前縁と風下後縁との距離、すなわち風上前縁23と風下後縁33との距離Bは、貫流送風機5から遠い側の他方の領域の風上前縁と風下後縁との距離、すなわち風上前縁22と風下後縁32と
の距離Aより短く形成されている。なお、一方の領域とは、略くの字状に形成された熱交換器20の屈曲部より上方部分を示しており、また他方の領域とは、略くの字状に形成された熱交換器20の屈曲部より下方部分を示している。
本実施の形態に係るフィン付き熱交換器において、伝熱性能および通風抵抗の観点から推奨される平行な直線状の風上前縁22と風下後縁32との距離A(一方の領域)は27〜30mm、平行な直線状の風上前縁23と風下後縁33との距離B(他方の領域)は18〜27mmである。
また、図2および図4に示すように、背面側熱交換器40のフィン41の風上前縁42と風下後縁43との距離は、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の一方の領域の風上前縁22と風下後縁32との距離Aに等しくされている。
これら前面側熱交換器20のフィン21と背面側熱交換器40のフィン41とは、図4に示すように、上端部同士が境界部で繋がった状態の1枚のフィン13として連続的にプレス加工して製造される。なお、前面側熱交換器20のフィン21の貫流送風機5から遠い側の直線状の風上前縁22または風下後縁32がフィンの送り方向となす角度をα、貫流送風機5に近い側の直線状の風上前縁23または風下後縁33がフィンプレスの送り方向となす角度をβ、フィン1枚のフィンプレス時の送り幅をCとすると、α+β=θ1=θ2、A/sinα=B/sinβ=C、の関係式が成り立つので、既知のθ1=θ2、A、Bから、α、β、Cが一義的に決まる。
また、図4に示すように、フィン13(21、41)が金属板から連続プレス加工されて製造される際に、フィン付き熱交換器10の収納の都合上などから、その両端部や前面側熱交換器20と背面側熱交換器40との間となる箇所にはカットして捨てる部分ができるが、そのとき生じる廃材51、52、53はわずかだけであり、他は無駄なく用いられ連続してフィン13が造られる。
図3に示すように、各フィン13にはフィンカラー12が丸孔形状にバーリング加工されている。
図4に示すように、前面側熱交換器20のフィン21と背面側熱交換器40のフィン41とが繋がった状態の1枚のフィンとして連続的にプレス加工して製造されたフィン13が多数積層され、フィンカラー12を通して伝熱管11が挿入(挿通)され、その後、フィンカラー12と伝熱管11とを密着させるために、伝熱管11を拡管し、そしてフィン13を前面側熱交換器20と背面側熱交換器40との境界部で切断して、前面側熱交換器20と背面側熱交換器40とに分離する。
図1および図2に示すように、伝熱管11の直径、伝熱管11における気体(空気である)の主流方向(流れ方向)に対して直角方向となる、いわゆる段方向のピッチ、および気体の主流方向に沿う、いわゆる列方向の数、すなわち列数については、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域と、背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42および直線状の風下後縁43で挟まれた領域とでは、異なるように形成されている。
すなわち、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁32とで挟まれた領域および背面側熱交換器40
のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域のフィン21、41にそれぞれ挿入される伝熱管11としては、4.0〜7.0mmの範囲の外径の最も大きい方の伝熱管11a(例えば7mm)と小さい方の伝熱管11b(例えば5mm)、11c(例えば4mm)の2種類以上の外径の伝熱管が用いられて(構成されて)、列方向には3列配置され、また段方向のピッチDについては、13.5〜16mmとして形成されている。
また、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁33とで挟まれた領域および前面側熱交換器20における曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とで挟まれた領域のフィン21にそれぞれ挿入される伝熱管11としては、6.0〜8.0mmの範囲の外径の小さい方の伝熱管11d(例えば6mm)と大きい方の伝熱管11e(例えば8mm)の2種類の外径の伝熱管が用いられて(構成されて)、列方向には2列配置され、また段方向のピッチEについては、15〜31mmとして形成されている。
また、図3に示すように、前面側熱交換器20における曲線状の風上前縁と曲線状の風下側後縁とで挟まれた領域のフィン21に挿入される伝熱管11d、11eの段方向ピッチEについては、気体の流れの風上側の列ピッチEuのほうが、気体の流れの風下側の列ピッチEdに比べて同等以下(同一またはそれより小さい)となるよう形成されている。
また、例えば、冷房定格能力が4.0kW程度以下で最適な運転効率となる小能力のエアコンの室内機のパス構成を考えた場合に、図1に本実施の形態に係るフィン付き熱交換器10を蒸発器として使用した際の冷媒の流れを示しているが、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁32とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域のフィン21、41に挿入される4〜7.0mmの範囲の2種類または2種類以上の外径の伝熱管11のうち、大きい方の外径の6本の伝熱管11a(例えば7mm)を気体の流れの最も風上の列に配置し、蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管として1パスで用いるとともに、小さい方の外径の前記伝熱管11b(例えば5mm)、11c (例えば4mm)を、大きい方の外径の伝熱管11aより冷媒下流側になるに連れて順次外径を小さくし、伝熱管として4パスで用いて、冷媒が流される。
この後、冷媒は除湿運転時以外は、全開状態にある除湿運転用の絞り手段80を通過し、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁33とで挟まれた領域、および前面側熱交換器20の曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とで挟まれた領域のフィン(フィン部)21に、挿入される6.0〜8.0mmの範囲の2種類の外径の伝熱管11のうち、外径の小さい方の伝熱管11d(例えば6mm)を2パスにて流れ、そして最後に、冷媒は蒸発器として使用する際の冷媒出口寄りの外径の大きい方の4本の伝熱管11e(例えば8mm)を2パスで流れて、フィン付き熱交換器から流出される。
また、蒸発器として使用する際の冷媒出口寄りの外径の大きい方の4本の伝熱管11e(例えば8mm)は、気体の流れの最も風下の列に配置することにより最適な熱交換器性能を実現するものである。ところが、冷房定格能力が4.0kW程度以上となる高能力で冷媒の流速が速く、伝熱管内での圧力損失が大きくなる場合には、圧力損失を低減させる為に、エアコンの室内機のパス構成を考えた場合は、小能力時の図1に示したパス構成に
対して、図示はしない蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管として2パスで用い、小さい方の外径の前記伝熱管11b(例えば5mm)、11c(例えば4mm)を、大きい方の外径の伝熱管11a(例えば7mm)より冷媒下流側の伝熱管として5または6パスで用いて冷媒が流され、最後に蒸発器として使用する際の冷媒出口寄りの外径の大きい方の4本を含んだ伝熱管11e(例えば6mm)を利用して3パスで流れるように、パス数を全体的に増やす熱交換器の構成にして最適化を図る工夫が必要となる。
なお、伝熱管11は外径が4種類のものを用いているが、拡管前の外径でいえば、伝熱管11aは6〜7mm、伝熱管11bは約4.5〜5mm、伝熱管11dは約5〜6mm、伝熱管11eは7.94〜8mmを用いることが推奨される。
また、上記パス構成は一例であり、他の組み合わせで実現しても同じ意味をなすものであり、場合によっては性能向上の為に、貫流送風機5より遠い側の領域における風下の1列目に外径の大きい前記伝熱管11aを配置し、風上には2種類またはそれ以上の外径の小さい伝熱管を配置した構成でもかまわないものとする。
一方、図1に基づき、本実施の形態のフィン付き熱交換器10を蒸発器として使用する場合について説明をしたが、本実施の形態のフィン付き熱交換器を凝縮器またはガスクーラーとして使用する場合には、冷媒の流れ方向が逆になるが、他の構成は蒸発器として使用する場合と同じである。
また、本実施の形態のフィン付き熱交換器10を段方向に再熱器と蒸発器に分けて使用し除湿運転を行う場合には、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁32とで挟まれた領域および背面側熱交換器40を再熱器として用い、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁33とで挟まれた領域および前面側熱交換器20の曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とで挟まれた領域を蒸発器として用いる。この除湿運転のとき、冷媒は、図1に示すように、再熱器から、適切な絞り量が設定された絞り手段80を経て、蒸発器に流入する。
また、図2および図3に示すように、フィン13(21、41)における段方向に隣接する伝熱管11同士間の箇所には、気体の主流方向に開口する複数の切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192が設けられるとともに、これら各切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192のフィンカラー12寄りの箇所、すなわち伝熱管11寄りの箇所に設けられた切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192の立ち上がり部141a、151a、161a、142a、152aは、伝熱管11の円周に概略沿う方向で形成されている。
ここで、図3に示すように、各切り起こし141、151、161、171、181、191の列方向の幅Ws1に対する、列方向に隣接する切り起こし141、151、161、171、181、191間のフィン部分における幅(列方向に隣接するフィン21の平板部分の幅)Wb1の比Wb1/Ws1および切り起こし142、152の列方向の幅Ws2に対する、列方向に隣接する切り起こし142、152、162、172、182、192間のフィン部分の幅(列方向に隣接するフィン21、41の平板部分の幅)Wb2の比Wb2/Ws2が、約2〜約2.5となるようにされている。
また、フィン21、41の厚み方向に沿う切り起こし141、151、161、171、181,191、142、152、162、172、182、192の高さは、隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの1/4〜8/8となるようされている。また、図1における領域G,H,Fは風速の異なる領域を示したものであり、各々の風速はG>H>Fの関係が成り立っている。
よって、高い熱交換性能を得るべく、切り起こし141、151、161、171、181、191の高さを、例えば図1における貫流送風機5に接近していて最も高風速となる領域Gについては、隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの1/4〜5/8とし、風速が次第に遅くなる領域H、Fについては隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの領域Hは5/8〜7/8、領域Fは7/8〜8/8として風速がより均一になるようにされている。
また、図3に示すように、伝熱管11a、11b、11c、11d、11eとフィン21、41の風上前縁22,23,24、42または風下後縁32、33、34、43との最短距離Lt、および切り起こし141、151,161、171、181、191、142、152、162、172、182、192とフィン21、41の風上前縁22、23、24、42または風下後縁32、33、34,43との最短距離Lsは、1.0mm以上となるようにされている。
また、図2および図3に示すように、列方向に隣接する2つの伝熱管11同士間においては、内部を流れる冷媒同士に温度差がある場合に、これら2つの伝熱管11(フィンカラー12)の列間中央部のフィン部分に、概略段方向に沿う方向で切り込み17が設けられている。更に、フィン付き熱交換器10を組上げた後の工程で、前面側熱交換器20と背面側熱交換器40各々のフィン21、41の前縁側から刃を挿入して完全に伝熱管11同士の熱伝導をなくすように切断可能となるように予備穴111a、111b、111cが外径2〜4.5mmで設けられている。
また、空気調和機を除湿運転し、室内ユニット1のフィン付き熱交換器10を段方向に再熱器と蒸発器とに分けて使用する場合には、図1に示す前面側熱交換器20におけるフィン21の曲線部24、34から下側部分を蒸発器として用いるとともに他の部分を再熱器として用いるが、この場合におけるフィン21における再熱器の領域と蒸発器の領域との間の箇所に、切断しない部分18をごくわずか残してほぼ完全に切断する切り込み19が設けられている。
さらに、フィン付き熱交換器10の伝熱管11の内部を流れる(流動する)冷媒としては、HFC冷媒、HC冷媒および二酸化炭素のいずれか一つが用いられる。
これら前面側熱交換器20および背面側熱交換器40のフィン21、41は、上述したように、それぞれ上端部同士が境界部で繋がった状態の1枚のフィン13として連続的にプレス加工して製造され、そして、このフィン13を多数積層させた後、フィンカラー12に伝熱管11を挿入(挿通)して拡管し、前面側熱交換器20と前記背面側熱交換器40とがフィン13(21、41)で繋がった状態で製造し、次に前面側熱交換器20と背面側熱交換器40とをそのフィン21、41同士の境界部分で切断して、前面側熱交換器20と背面側熱交換器40とに分離して製造が行われる。
上述したように、この前面側熱交換器20のフィン21の風上前縁および風下後縁は、それぞれが同じ鈍角をなす2本の直線部およびこれら2本の直線の間を結ぶ1本の曲線部からなる略くの字状に形成され、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の
一方の領域の風上前縁23と風下後縁33との距離を、貫流送風機5から遠い側の他方の領域の風上前縁22と風下後縁32との距離より短くすることにより、限られた空間、特に奥行きが狭い空間により大きなフィン付き熱交換器10を収納して、より大きな熱交換能力を発揮することができる。
また、前面側熱交換器20は後で折り曲げ加工する必要がなく、折り曲げたとき必要になるスペーサも当然要らない。また、このフィン付き熱交換器10を蒸発器として使用する場合、前面側熱交換器20および背面側熱交換器40のフィン21、41に凝縮する水滴は連続したそれぞれのフィン21、41を伝い滑らかに流下する。さらに、前面側熱交換器20のフィン21の上側は風上前縁22の直線と風下後縁32の直線とに囲まれた鉛直に近い一定の角度で傾斜しているので、蒸発時に前記フィンの表面に凝縮する水滴が滞留することがない。
また、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域の風上前縁22と風下後縁32との距離が27〜30mmと薄型であると同時に、貫流送風機5に近い側の領域の風上前縁23と風下後縁33との距離をそれよりさらに薄い18〜27mmとしたので、熱交換器を含む風回路に必要な奥行き幅がかなり小さくなり、したがって室内ユニット1を薄型化することができる。
また、前面側熱交換器20のフィン21の風上前縁および風下後縁のそれぞれの曲線部24、34を同じ形状としたことにより、フィン13を連続プレス加工する際、フィン13の無駄な廃材51、52、53をあまりつくることなく、効率的に生産することができる。
また、前面側熱交換器20のフィン21の風上前縁および風下後縁のそれぞれの曲線部24、25を円弧状としたことにより、フィン13のプレス金型の加工およびメンテナンスが容易になる。
また、背面側熱交換器40の風上前縁42および風下後縁43を平行な直線にすることにより、限られた空間により大きなフィン付き熱交換器10を収納して、より大きな熱交換能力を発揮することができる。
また、フィン付き熱交換器10のフィン13は、背面側熱交換器40のフィン41の風上前縁42と風下後縁43との距離を、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域の風上前縁23と風下後縁33との距離に等しくしたので、前面側熱交換器20のフィン21の上端部と背面側熱交換器41のフィン41の上端部とが繋がった状態の1枚のフィンとすることができ、したがって高い生産性でもって連続プレス加工を行うことができる。
また、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち風上前縁22と風下後縁32とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40の風上側前縁42の直線部と風下側後縁43の直線部とで挟まれた領域については、外径が4〜7.0mmの範囲の伝熱管11a、11b、11cを3列配置するとともに段ピッチを13.5〜16mmとしたことにより、通風抵抗をあまり大きくすることなく高い空気側熱伝達率を得ることができるとともに、同一騒音時の風量を多くして、高い熱交換能力を発揮させることができる。
また、フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒
出口寄りの伝熱管11または蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管11として、4.0〜7.0mmの範囲の外径にされた伝熱管11a、11b、11cのうち、大きい方の外径の伝熱管11aを3列構成の気体の流れの最も風上の列に配置するとともに1パスで用いることにより、管内の熱伝達率を向上させ得るとともに空気と冷媒との温度差に関し対向流的な配置にすることができるので、熱交換能力を増大させることができる。また、この領域の冷媒は密度が大きいので冷媒流通抵抗はあまり増大させることがなく、熱交換能力の増大を妨げることはない。
さらに、外径が4.0〜7.0mmの範囲で、フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管11aまたは蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管11aより、小さい方の外径の伝熱管11bを、当該フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際に、低能力の低循環量となる場合は、冷媒出口寄りの1パスで用いる伝熱管11aより冷媒上流側の伝熱管として、4パスで用い、高能力の高循環量となる場合は、冷媒出口寄り2パスで、伝熱管11aより冷媒上流側の伝熱管として5または6パスで用い、高い管内熱伝達率と低い冷媒流通抵抗を両立させて、熱交換能力を増大させることができる。
また、前面側熱交換器20におけるフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の領域すなわち風上前縁23と風下後縁33とで挟まれた領域および前面側熱交換器20の曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とで挟まれた領域については、外径が6.0〜8.0mmの範囲の伝熱管11d、11eを2列および1列に配置するとともに段方向ピッチを15〜31mmとしたことにより、2列および1列構成での通風抵抗としては若干高いが、高い空気側熱伝達率を得ることができ、また熱交換器全体としての通風抵抗の差異を少なくして風速分布を改善することができるので、同一騒音時の風量を向上させて優れた熱交換能力を発揮させることができる。
また、前面側熱交換器20におけるフィン21の曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とで挟まれた領域の部分に挿入される伝熱管11の段方向ピッチについては、気体の流れの風上側の列の方が、気体の流れの風下側の列に比べて同等以下となるようしたので、伝熱管11の段方向での本数を可能な限り多くしてこの領域での通風抵抗を高くすることができ、したがってフィン付き熱交換器10の風速分布をより均一化することができるので、より大きな熱交換能力を発揮することができる。
また、フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管11eまたは蒸発器として使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管11eの外径を6〜8mmの範囲で且つ他のいずれの伝熱管11a、11b、11c、11dよりも太くするとともに2列および1列構成の気体の流れの風下側の列に配置して2パスで用いるので、空気と冷媒との温度差に関し対向流的な配置による性能向上が得られるとともに、管内の熱伝達率は若干低下するが、冷媒流通抵抗を大幅に低下させることができ、したがって熱交換能力を大幅に増大させることができる。
さらに、外径が6.〜8mmの範囲で、フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管11eまたは蒸発器として使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管11eより、小さい方の外径の伝熱管11dを、当該フィン付き熱交換器10を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際に、低能力の低循環量となる場合は冷媒出口寄りの最も大きい外径の2パスで用いる伝熱管11e11eより冷媒下流側の伝熱管として、または当該フィン付き熱交換器10を蒸発器として使用する際に、冷媒出口寄りの最も大きい外径の2パスで用いる伝熱管11eより冷媒上流側の伝熱管として、2パスで用い、高能力の高循環量となる場合は、当該フィン付き熱交換器10を蒸
発器として使用する際に、冷媒出口寄りの最も大きい外径の伝熱管11eより冷媒上流側の伝熱管として、図示しない3パスで用いて構成することにより、管内熱伝達率を向上させて熱交換能力を増大させることができる。
また、伝熱管11a、11b、11c、11d、11eとフィン21、41の風上前縁22、23、24,42または風下後縁32、33、34、43との距離を、最短でも1.0mmとしたので、フィン付き熱交換器10を蒸発器として用いた場合、フィン21、41の表面に付着し流下する凝縮水が伝熱管11a、11b、11c、11d、11eに当って、フィン21,41の風上前縁22、23、24,42または風下後縁32、33、34、43から飛び出してしまうという現象を抑制することができる。
また、フィン付き熱交換器10を段方向で再熱器と蒸発器に分けて使用して除湿運転を行う場合、略くの字状の前面側熱交換器20におけるフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち貫流送風機5から遠い側の領域すなわち風上前縁22と風下後縁32とで挟まれた領域および背面側熱交換器40を再熱器として用い、略くの字状の前面側熱交換器20におけるフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち貫流送風機5に近い側の領域すなわち風上前縁23と風下後縁33とで挟まれた領域および前面側熱交換器20におけるフィン21の曲線状の風上前縁24と曲線状の風下側後縁34とに挟まれた領域を蒸発器として用いることにより、再熱器と蒸発器の熱負荷を適切にバランスさせて良好な除湿運転を行うことができる。また、再熱器は蒸発器の鉛直方向上側に配置しているので、蒸発器の領域のフィンに結露する凝縮水が、再熱器のフィンの表面に当って再蒸発して、部屋を加湿してしまうのを防止することができる。
また、段方向に隣接する伝熱管11の間のフィン21、41の表面に気体の主流方向に開口して複数設けられた切り起こし141、151、161、142、152、の温度境界層前縁効果により、高い空気側熱伝達率が得られるとともに、これら切り起こし141、151、161、142、152の伝熱管11寄りの立ち上がり部141a、151a、161a、142a、152aを伝熱管11の円周に概略沿う方向で形成したので、気流を伝熱管11の後流部に誘導することができ、したがって有効伝熱面積が増加するので、熱交換性能を向上させることができる。さらに、切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192の列方向の幅Ws1、Ws2に対する列方向に隣接する切り起こし同士間の幅Wb1、Wb2の比Wb1/Ws1、Wb2/Ws2を、約2〜約2.5としたことにより、従来の比が約3の場合より熱交換能力を向上させることができる。
また、各切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192の高さを、隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの1/4〜8/8にしたことにより、同一騒音時の風量を増加させることができ、より大きな熱交換能力を発揮することができる。
また、各切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192の高さを、フィン付き熱交換器10が貫流送風機5に接近する風速が大きい領域Gについては、隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの1/4〜5/8として通風抵抗を比較的大きくするとともに、他の領域H、Fについては隣接するフィン13(21、41)同士のピッチの5/8〜8/8として通風抵抗をそれより小さくしたことにより、フィン付き熱交換器10の風速分布をより均一化することができ、したがってより大きな熱交換能力を発揮することができる。
また、各切り起こし141、151、161、142、152とフィン21、41の風
上前縁22、23、24、42または風下後縁32、33、34、43との距離を、最短でも1.0mmとしたので、フィン付き熱交換器10を蒸発器として用いた場合、フィン21、41の表面に付着した凝縮水が切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192に沿って流下しながら、フィン21の風上前縁22、23、24、42または風下後縁32、33、34、43から飛び出してしまうという現象を抑制することができる。
また、列方向に隣接する2つの伝熱管11の間において、内部を流れる流体に温度差がある場合、2つの伝熱管11の列間中央部のフィン21、41に段方向に概略沿う方向に切り込み17を設けたことにより、フィン21、41を通した熱伝導による熱交換ロスを防ぐことができるので、熱交換能力を低下させることがない。
また、フィン付き熱交換器10を段方向で再熱器と蒸発器とに分けて使用し除湿運転を行う場合、再熱器の領域と蒸発器の領域との間のフィン21、41に、切断しない部分18をごくわずか残してほぼ完全に切断する切り込み19を設けたことにより、フィン21、41の熱伝導による大幅な能力の低下を防ぐことができる。さらに、フィン付き熱交換器10全体を蒸発器として使用する場合、フィン21、41の表面に凝縮する水を切り込み19に滞留させることなく、フィン21、41のごくわずかだが繋がっている部分18を通って円滑に流下させることができる。
また、伝熱管11の内部を流動する冷媒流体として、オゾン破壊係数の小さいHFC冷媒、HC冷媒および二酸化炭素のいずれか1つを用いることにより、地球環境の保護に貢献することができる。特に、HC冷媒や二酸化炭素は地球温暖化係数が小さい冷媒であるため、より地球環境の保護に貢献することができる。
また、フィン付き熱交換器10の製造方法は、筐体2内の前面側に配置されている前面側熱交換器20と、筐体2内の背面側に配置されている背面側熱交換器40とから構成されたフィン付き熱交換器10を製造する製造方法であって、前面側熱交換器20におけるフィン21の上端部と背面側熱交換器40におけるフィン41の上端部とが境界部で繋がった状態の1枚のフィン13として連続的にプレス加工し、そしてこれらフィン13を多数積層して伝熱管11を挿入、拡管した後、フィン13を前面側熱交換器20と背面側熱交換器40との境界部で切断して、前面側熱交換器20と背面側熱交換器40に分離するもので、前面側熱交換器20と背面側熱交換器40とを個別に製造する場合に比べて、効率的にフィン付き熱交換器10を製造することができる。
また、1枚のフィン13に挿入する伝熱管11a、11b、11c、11d、11eの直径の異なるものや列数の異なるものや列方向ピッチや段方向ピッチの異なるものを混在させたり、1枚のフィン13に形成される切り起こし141、151、161、171、181、191、142、152、162、172、182、192については、その形状や高さが異なるものを混在させることができる。
なお、上記実施の形態においては、吸込み口3a,3bが前面や上面などに設けている場合について説明したが、これに限るものではない。また、吹出し口4としては下面側に設けられている場合について説明したが、これに限るものではなく、前面などに設けられているものにも上記構成を適用することができる。
また、上記実施の形態においては、前面側熱交換器20および背面側熱交換器40が吸込み口3a,3bから貫流送風機5までの風回路の途中に配設された場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば貫流送風機5から吹出し口4までの風回路の途中に配設された熱交換器にも上記構成を適用することができる。さらに、熱交換器が室内ユ
ニット内に3つ以上設けられるものや、1つしか設けられないものにも適用可能である。
上述した本実施の形態に係るフィン付き熱交換器によると、空気調和機の室内ユニットに搭載される前面側熱交換器と背面側熱交換器とから構成されるフィン付き熱交換器の形態およびその製造方法を改善し、前面側熱交換器のフィンの風上前縁および風下後縁は、それぞれが同じ鈍角をなす2本の直線部およびこの2本の直線の間を結ぶ1本の曲線部からなる略くの字状に形成され、この略くの字状の前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機に近い側の領域の風上前縁と風下後縁との距離を、貫流送風機から遠い側の領域の風上前縁と風下後縁との距離より短くし、前面側熱交換器におけるフィンの風上前縁および風下後縁のそれぞれの曲線部を同じ形状とし、背面側熱交換器におけるフィンの風上前縁および風下後縁が平行な直線で構成され、背面側熱交換器におけるフィンの風上前縁と風下後縁との距離を、略くの字状の前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域の風上前縁と風下後縁との距離に等しくすることにより、空気調和機の室内ユニットの限られた空間、特に奥行きが狭い空間にできるだけ大きなフィン付き熱交換器を収納し、熱交換能力の大幅な向上を図るとともに、蒸発器として使用した際に、フィン表面に凝縮する水を当該フィンに沿って円滑に流下させることができる。また、フィン付き熱交換器の製造方法によると、前面側熱交換器におけるフィンと背面側熱交換器におけるフィンとが繋がった1枚のフィンとして連続プレス加工するので、あまりフィン材の廃材を出さず、効率的に安価に製造することができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2に係るフィン付き熱交換器についての部分拡大図であり、また、上記実施の形態と重複する内容と原理は省き、同一機能を示すものであれば同一番号にて図面を参照しながら以下に説明する。
図5に示すように、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から近い側の領域、すなわち風上前縁23と風下後縁33とで挟まれた領域において、図5中に示すように、前面側熱交換器20のフィン21の風下後縁33と貫流送風機5との距離I(例えば10mm)以上に保ち、あるいは、切り起こしの形状を112a、112b、112cのように数を部分的に減らすことにより、貫流送風機5の近傍のフィン上で凝縮する水滴がフィン21を伝い流下する際に、切り起こしの部分で滞留したりすることが無く、また、風下後縁33との距離を所定I(例えば10mm)以上にすることにより、万が一、凝縮水が滞留しても還流送風機5に吸い込まれることがない。
よって、上述した本実施の形態に係るフィン付き熱交換器によると、凝縮水が貫流送風機5に吸い込まれて、図1に示す吹き出し口4から水滴が滴下することのない快適な室内ユニットを提供することが可能となる。
上記構成によれば、前面側熱交換器におけるフィンの風上前縁および風下後縁はそれぞれが、同じ鈍角をなす2本の直線部およびこれら2本の直線の間を結ぶ1本の曲線部からなる略くの字状に形成され、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器の風上側前縁の直線部と風下側後縁の直線部とで挟まれた領域について、外径4〜7mmの伝熱管を3列配置するとともに段方向ピッチを13.5〜16mmとしたことにより、通風抵抗をあまり上げることなく、高い空気側熱伝達率を得ることができ、したがって同一騒音時の風量を向上させて高い熱交換能力を発揮することができ、また、貫流送風機に近い側の領域および前面側熱交換器の曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟
まれた領域については、外径が6.0〜8.5mmの伝熱管を2列および1列に配置するとともに段方向ピッチを15〜31mmとしたことにより、2列および1列構成での通風抵抗としては若干高いが、高い空気側熱伝達率を得ることができ、また熱交換器全体としての通風抵抗の差異を少なくして風速分布を改善することができるので、同一騒音時の風量を向上させて優れた能力を発揮することができる。
よって、限られた空間、特に奥行きが狭い空間により大きなフィン付き熱交換器を収納して、より大きな熱交換能力を発揮することができる。また、前面側熱交換器は後で折り曲げ加工する必要がなく、折り曲げたとき必要になるスペーサも当然要らない。また、このフィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合、前面側熱交換器および背面側熱交換器のそれぞれにおけるフィンに凝縮する水滴は連続した両フィンを伝い滑らかに流下することができる。さらに、前面側熱交換器におけるフィンの上側は風上前縁の直線と風下後縁の直線とに囲まれた鉛直に近い一定の角度で傾斜しているので、蒸発時にフィンの表面に凝縮する水滴が滞留することがない。
また、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器におけるフィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管または蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの外径が4〜7.5mmの中で最も大きい7.5mmの伝熱管を、3列構成の気体の流れの最も風上の列に配置して1パスで用いることにより、管内の熱伝達率を向上させ得るとともに空気と冷媒の温度差に関し対向流的な配置となるので、熱交換能力を増大させることができる。
また、小能力で冷媒の循環量が小さく、さらには、この領域の冷媒は密度が大きいので冷媒流通抵抗をあまり増大させることがなく、したがって熱交換能力の増大を妨げることはない。一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際に冷媒入口寄りの1パスで用いる伝熱管より冷媒下流側になるに連れて順次、伝熱管の外径を小さくして4パスで用いることにより、高い管内熱伝達率と低い冷媒流通抵抗を両立させて、熱交換能力を増大させることができる。
一方、貫流送風機に近い側の熱交換器におけるフィンの風上前縁の直線部と風下後縁の直線部とで挟まれた部分に挿入される伝熱管を2パスで用いることにより、管内の熱伝達率を向上させ得るとともに空気と冷媒の温度差に関し対向流的な配置となるので、熱交換能力を増大させることができる。
また、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器におけるフィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管または蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの外径が4〜7.0mmの中で最も大きい7.0mmの伝熱管を3列構成の気体の流れの最も風上の列に配置して2パスで用い、更には、大能力で冷媒の循環量が大きく、外径が4〜7.0mmの範囲で、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際の冷媒出口寄りの伝熱管または蒸発器として使用する際の冷媒入口寄りの伝熱管より、小さい方の外径の伝熱管を、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際に冷媒出口寄りの2パスで用いる伝熱管より冷媒上流側の伝熱管として、または当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際に冷媒入口寄りの2パスで用いる伝熱管より冷媒下流側になるに連れて順次、伝熱管の外径を小さくして5または6パスで用いることにより、循環量が大きい場合でも高い管内熱伝達率と低い冷媒流通抵抗を両立させて、熱交換能力を増大させることができる。一方、貫流送風機に近い側の熱交換器におけるフィンの風上前縁の直線部と風下後縁の直線部とで挟まれた部分に挿入される伝熱管を3パスで用いることにより、
管内の熱伝達率を向上させ得るとともに空気と冷媒の温度差に関し対向流的な配置となるので、熱交換能力を増大させることができる。
また、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機に近い側の領域および前面側熱交換器の曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域については、外径が6.0〜8.0mmの伝熱管を2列および1列に配置するとともに段方向ピッチを15〜31mmとしたことにより、2列および1列構成での通風抵抗としては若干高いが、高い空気側熱伝達率を得ることができ、また熱交換器全体としての通風抵抗の差異を少なくして風速分布を改善することができるので、同一騒音時の風量を向上させて優れた能力を発揮することができる。
また、伝熱管とフィンの風上前縁または風下後縁との距離を、最短でも1.0mmとしたので、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として用いた場合、フィンの表面に付着し流下する凝縮水が伝熱管に当って、フィンの風上前縁または風下後縁から飛び出してしまうという現象を抑制し、更には風下後縁から貫流送風機との距離を10mm以上にすることで、フィン表面に付着した凝縮水が貫流送風機に吸い込まれて筐体の吹き出し口から飛び出すのを防ぐことができる。
また、前面側熱交換器におけるフィン部の切り起こしの数を、貫流送風機に最も近い側の領域において部分的に減らしたことにより、フィン表面の切り起こしに付着し易い水滴が少なくなるので、貫流送風機に吸い込まれて筐体の吹き出し口から飛び出すのを防ぐことができる
また、列方向に隣接する2つの伝熱管の間において、内部を流れる流体に温度差がある場合、2つの伝熱管の列間中央部のフィンに、段方向に概略沿う方向で切り込みを設け、更には、温度差が最も大きく、空気と冷媒の熱交換ロスが大きく発生する場所では、前縁から後加工で完全に切断可能となるように外径2〜4.5mmの穴を設けたことたことにより、フィンを通した熱伝導による熱交換ロスを防ぐことができるので、熱交換能力を低下させることがない。
また、伝熱管の内部を流動する冷媒流体として、オゾン破壊係数の小さいHFC冷媒、HC冷媒および二酸化炭素のいずれか1つを用いることにより、地球環境の保護に貢献することができる。特に、HC冷媒や二酸化炭素は地球温暖化係数が小さい冷媒であるため、より地球環境の保護に貢献することができる。
このように、熱交換器におけるフィンの形状、寸法の改善、伝熱管の配置の改善に関するもので、特に空気調和機の室内ユニットに適用することができる他、伝熱管内を流れる冷媒と外部を流れる空気との間で熱交換を行う機器にも適用することができる。
本発明の実施の形態1に係るフィン付き熱交換器を収納した空気調和機の室内ユニットの断面図 同フィン付き熱交換器のフィンの側面図 同フィン付き熱交換器のフィンの要部拡大側面図 同フィン付き熱交換器のフィンを2枚プレスの送り方向に連続して並べたイメージを示す側面図 本発明の実施の形態2におけるフィン付き熱交換器のフィンの要部拡大側面図 従来のフィン付き熱交換器を収納した空気調和機の室内ユニットの断面図 (a)他の従来のフィンの概略側面図、(b)(a)を搭載した空気調和機の室内ユニットの概略断面図 同フィン付き熱交換器のフィンにおける伝熱管の配置ピッチの関係を示す図
1 室内ユニット
2 筐体
3a、3b 吸込み口
4 吹出し口
5 貫流送風機
10 フィン付き熱交換器
11、11a、11c、11d、11e 伝熱管
12 フィンカラー
13、21、41 フィン
17、19 切り込み
18 切断しない部分
20 前面側熱交換器
22、23、42 直線状の風上前縁
32、33、43 直線状の風下後縁
24 曲線状の風上前縁
34 曲線状の風下後縁
40 背面側熱交換器

Claims (8)

  1. 前面側に吸込み口がおよび下面側に吹出し口がそれぞれ設けられた筐体と、前記筐体に収納される貫流送風機とから風回路を構成する空気調和機の室内ユニットに搭載されるフィン付き熱交換器であって、前記吸込み口から貫流送風機までの風回路の途中または貫流送風機から吹出し口までの風回路の途中に配置される前面側熱交換器と背面側熱交換器とを備え、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器は、多数のフィンと内部を冷媒が流動する多数の伝熱管とを有し、前記前面側熱交換器におけるフィンを、その風上前縁および風下後縁がそれぞれが同じ鈍角をなす2本の直線部並びにこれら2本の直線の間を結ぶ1本の曲線部により、略くの字状に形成するとともに、略くの字状に形成された前記フィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機に近い側の領域における風上前縁と風下後縁との距離を18〜27mmとし、貫流送風機に近い側の領域のフィン、および当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分に挿入される伝熱管の外径を6.0〜8.0mmにして気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置し、貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器における風上前縁と風下後縁との距離を27〜30mmとし、当該領域および背面側熱交換器のフィンには外径が4.0〜7.0mmから選択される3種類以上の伝熱管を、気体の主流方向に沿う列方向に3列で配置し、気体の流れの最も風上の列では前記3種以上の外径の伝熱管のうち外径の最も大きい伝熱管を用い、前記最も風上の列以外の列では風下の列になるにしたがって伝熱管の外径を順次小さくするとともに、前記最も風上の列以外の列のパス数を前記最も風上の列のパス数より増加させ、前記最も風上の列の伝熱管を、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いることを特徴とするフィン付き熱交換器。
  2. 貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器では、最も風上の列のパス数を1パスとし、前記最も風上の列以外の列のパス数を4パスとし、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のパス数を2パスとするとともに、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分にそれぞれ挿入される伝熱管を2種類の外径の伝熱管で構成し、且つ大きい方の外径の前記伝熱管を、気体の流れの最も風
    下の列に配置するとともに、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用い、小さい方の外径の前記伝熱管については、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒下流側の伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒上流側の伝熱管として用いることを特徴とする請求項1に記載のフィン付き熱交換器。
  3. 貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器では、最も風上の列のパス数を2パスとし、前記最も風上の列以外の列のパス数を5または6パスとし、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のパス数を3パス以上とするとともに、貫流送風機に近い側の領域のフィンおよび当該フィンの曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域の部分にそれぞれ挿入される伝熱管を2種類の外径の伝熱管で構成し、且つ大きい方の外径の前記伝熱管を、気体の流れの最も風下の列に配置するとともに、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には冷媒入口寄りの伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には冷媒出口寄りの伝熱管として用い、小さい方の外径の前記伝熱管については、当該フィン付き熱交換器を凝縮器若しくはガスクーラーとして使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒下流側の伝熱管として用いる一方、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する際には、前記大きい方の外径の伝熱管より冷媒上流側の伝熱管として用いることを特徴とする請求項1に記載のフィン付き熱交換器。
  4. 前記貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器における伝熱管の気体の主流方向に直角方向となる段方向の配置ピッチを、13.5〜16mmにし、貫流送風機に近い側の領域における段方向の配置ピッチを15〜31mmとしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  5. 伝熱管とフィンの風上前縁または風下後縁との最短距離を、1.0mm以上とし、更には貫流送風機に最も近い前面側熱交換器の風下後縁と前記貫流送風機との距離を10mm以上としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  6. 前面側熱交換器におけるフィンの切り起こしの数を、貫流送風機に最も近い側の領域において部分的に減らしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  7. 列方向に隣接する2つの伝熱管の間において、内部を流れる冷媒同士に温度差がある場合、前記2つの伝熱管の列間中央部のフィンに、段方向および一部を列方向に概略沿う方向で切り込みを設け、更には、フィン前縁から完全に後加工で切断可能となるように外径2〜4.5mmの穴を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  8. 伝熱管の内部を流動する冷媒として、HFC冷媒、HC冷媒および二酸化炭素のいずれか一つを用いたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
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