JP4724524B2 - 燃料油の中和方法 - Google Patents

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本発明は有機酸性物質を含む燃料油の中和方法、特に安息香酸を含んだ重油系燃料油の中和方法に関するものである。
廃タイヤや廃プラを初めとする可燃性廃棄物の処理方法は従来単純焼却や埋立てが中心であったが、循環型社会促進が近年の大きな社会的課題となっていることから、これら可燃性廃棄物の有効利用技術が求められている。可燃性廃棄物の有効利用を目的とした廃棄物処理方法としては、例えば特許文献1、2、3、非特許文献1、2、3に記載されているように廃棄物を熱分解炉で加熱して熱分解ガスと残渣とに熱分解した後、熱分解ガスを後段で冷却して熱分解油を分離し、熱分解ガスは燃料ガスや化学原料ガスとして利用し、熱分解油は重油代替燃料や軽油代替燃料として利用し、残渣は炭素質燃料や金属原料等として利用する廃棄物熱分解法が提案されている。
特開2001-31978号公報 特開2004-99629号公報 特開昭49-111986号公報 「日本ゴム協会誌」第59巻、第10号、P565−567(1986)、565頁、Fig.1 「リサイクル技術研究発表会講演論文集」6th、P89−92(1998)、92頁、図4 「セメント製造技術シンポジウム報告集」No.57 、P90−97 (2000)、91頁、Fig.1 「PETROTECH」vol27、No.7(2004)、670頁、図5、図6
しかしながら、廃タイヤや廃プラ等の樹脂廃棄物を熱分解して燃料油を製造する場合の問題点として、樹脂廃棄物の構成成分である含酸素高分子の熱分解反応や熱分解ガスと熱分解炉内に侵入した空気との酸化反応によって−OH基や−COOH基を有する有機酸性物質が生成し易く、有機酸性物質を含んだ油が得られることが挙げられる。重油は液体燃料として幅広く利用されている石油系の油であるが、貯蔵容器等の腐食を回避するために水分と接触しても水を酸性化させない性状の油であることが求められており、重油品質に関するJIS規格(JISK2205)では反応試験JISK2252で中性に分類される油であることと規定されている。ここで、反応試験JISK2252とは油100mlに水30mlを添加して70℃に加温、振とう、冷却後の水層に指示薬のメチルオレンジおよびフェノールフタレインを添加して指示薬の色変化の有無を試験する方法であり、メチルオレンジで赤変する場合に酸性油と分類される。有機酸性物質を含む油の場合は水分と接触すると有機酸性物質の一部が水に移行して酸性の水が生成するため、反応試験JISK2252では酸性の油となる。従って樹脂廃棄物の熱分解で得られる重質油を重油代替燃料として利用するためには油中の有機酸性物質を除去する必要がある。
酸性物質除去の最も一般的な方法としては苛性ソーダ等の塩基性水溶液による中和が挙げられる。有機酸性物質を含む油を塩基性水溶液で中和する場合には、有機酸性物質は塩基性水溶液と反応してナトリウム塩等の易水溶性の有機金属塩に変化し、中和後溶液の油水分離により有機酸性物質が除去できる。しかしながら、廃タイヤ等の樹脂廃棄物の熱分解で得られる重質油を塩基性水溶液で中和する際の課題として、塩基性水溶液処理時の油層と水層の分離性が悪く、中和後の重質油の回収率低下や油分が混入した廃水の処理が困難となる等の問題が生じることが挙げられる。廃タイヤなどの樹脂廃棄物を熱分解して重質油等の燃料油を生成する方法に関してはこれまで特許や学術文献で数多くの方法が提案されているが、有機酸性物質を含む酸性の重質油が生成した場合に塩基性水溶液で中和する際の油水分離性の課題及び対応策については検討されていない。
そこで本発明は樹脂廃棄物の熱分解によって得られる、塩基性水溶液で中和処理する際の油水分離性が悪い酸性の重質油を、油水分離性良く中和する方法を新たに提供することを目的とする。
係る課題を解決するため、本発明の要旨とするところは以下(1)〜(5)に示す通りである。
(1)第1の発明は、安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を添加して前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和した後、当該中和後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法である。
(2)第2の発明は、安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を前記燃料油と当該水溶液との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率添加して、前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和すると共にスラッジを生成させ、当該中和後の燃料油から前記スラッジを除去した後、当該除去後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法である。
(3)第3の発明は、安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を前記燃料油と当該水溶液との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率添加して、前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和すると共にスラッジを生成させ、当該中和後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、当該接触後の燃料油からスラッジを除去し、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法である。
(4)第4の発明は、前記燃料油がゴム系廃棄物の熱分解により生成した燃料油であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の燃料油の中和方法である。
本発明により樹脂廃棄物の熱分解で得られる、塩基性水溶液で中和処理する際の油水分離性が悪い酸性の重質油を、油水分離性良く中和することが可能となる。
本発明者らは樹脂廃棄物、特に廃タイヤ等のゴム系樹脂の熱分解特性及び塩基性水溶液中和処理時の油水分離性向上策について鋭意検討した結果、廃タイヤ等のゴム系樹脂の熱分解により得られる重質油である燃料油(熱分解油とも呼称する)中には安息香酸、メチル安息香酸をはじめとする安息香酸類や、フェノール、クレゾール、ナフトール等の芳香族系の有機酸性物質が含まれ反応試験JISK2252時の酸性発現は安息香酸類が要因物質であること、中和時に生成したフェノール、クレゾール等の有機金属塩が乳化剤として作用して油層と水層の分離性を阻害すること、石油系の燃料油は通常水よりも軽く、重油の場合でも比重0.8〜0.95程度と1以下であるのに対し、廃タイヤ等のゴム系樹脂の熱分解によって得られる燃料油は比重1以上で塩基性水溶液との比重差が小さいため、中和処理後の燃料油と塩基性水溶液の比重分離に要する時間が長くなり有機金属塩が乳化剤として作用し易いことを見出し、燃料油を塩基性水溶液で中和処理した後に安息香酸類よりも酸性度が低く且つその他の芳香族系の有機酸性物質よりも酸性度が高い弱酸、または塩基性水溶液添加後燃料油中で前記弱酸を生じる物質と接触させ、酸性発現に寄与しない安息香酸類以外の有機金属塩を再酸性化させて元の有機酸性物質に戻すことによって乳化物質を低減し、中和後の油水分離性を向上させる本方法を発明した。
塩基性水溶液添加後に接触させる弱酸に求められる条件は安息香酸やメチル安息香酸等の安息香酸類よりも酸性度が低く、かつフェノール、クレゾール等の他の芳香族の有機酸性物質よりも酸性度が高く、かつ反応試験での指示薬メチルオレンジの赤変範囲pH=4.4以下とならない酸であり、具体的には炭酸(H 3 CO 3 )が挙げられる。例えば塩基性水溶液として苛性ソーダ水溶液を、弱酸として炭酸を用いた場合、フェノールやクレゾール等のナトリウム塩の場合はC65ONa+H3CO3→C65OH+NaHCO3、C64(CH3)ONa+H3CO3→C64(CH3)OH+NaHCO3等の反応式によって再酸性化され、一方、炭酸よりも酸性度が強い安息香酸については未反応のままナトリウム塩として残存する。
また、本発明においては、前述の塩基性水溶液を添加した油状物と弱酸との接触方法が塩基性水溶液添加後の油状物に二酸化炭素ガスを導入する方法でも良い。塩基性水溶液添加後の油状物中に導入された二酸化炭素ガス(CO2)は塩基性水溶液と反応して炭酸(H3CO3)となるため安価で簡便な弱酸供給源として用いることが可能であり、好ましい。
図1は本発明の燃料油の中和方法を実施するためのプロセスの一例を示すブロック図である。以下に、図1に基づいて本発明の第一の実施形態の一例を示す。熱分解油1(燃料油)及び塩基性水溶液2を先ず中和反応器3に供給し、熱分解油中に含まれる有機酸性物質を有機金属塩に中和する。中和後溶液は次工程の再酸性化反応器4に供給し、再酸性化反応器4には炭酸または二酸化炭素ガス5を供給し安息香酸類以外の有機酸性物質の有機金属塩を再酸性化する。図1の例では炭酸または二酸化炭素ガス5として二酸化炭素ガスを用いた。再酸性化反応器4で再酸性化後の溶液は次工程の油水分離槽6に導入して水層と油層を分離し、製品油7を得る。塩基性水溶液の種類としては苛性ソーダ、水酸化カリウム等の一般的な塩基性化合物の水溶液が適用可能である。塩基性水溶液添加量は燃料油中に含まれる酸性物質量に応じて適宜調整する。
尚、図1の燃料油の中和の例では中和、再酸性化、油水分離の3工程をそれぞれ個別の反応容器を用いて行ったが、前述の3工程を一種類の反応器で兼用しても良い。中和反応器、再酸性化反応器の方式としては特に限定するところはなく既存の槽型反応器や管型反応器などの一般的な方式が適用可能である。また油水分離槽の方式としては特に限定するところはなく、既存の静置分離法や遠心分離法などの一般的な方式が適用可能である。
また、本発明の第二の実施形態としては、前記塩基性水溶液の添加量を塩基性水溶液と燃料油の混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率とし、油水分離前にスラッジ除去工程を設けることを特徴とする。樹脂廃棄物を熱分解して得た燃料油を重油代替として使用する際の別の課題として、燃料油中にはC重油と同様にアスファルテン成分が含まれるため、軽油など異なった種類の油を混合して使用する場合にスラッジ析出が生じやすく、フィルター等の閉塞トラブルに繋がる懸念があることが挙げられる。アスファルテン成分に起因するスラッジ析出機構をC重油の場合を例に説明すると、例えば非特許文献4に記載されているようにアスファルテン成分は通常はC重油中に多量に存在する芳香族炭化水素類のマルテン成分に囲まれ安定した状態で分散しているが、マルテン成分の乏しい軽油等の異種油と混合するとアスファルテン成分の安定度が低下して凝集し、スラッジ析出が生じやすくなる現象である。
第2の発明あるいは第3の発明は、有機酸性物質を含む重質油を塩基性水溶液で中和する際に塩基性水溶液/燃料油の比率を一定値以上の条件とすることによってアスファルテン成分の安定度を低下させて除去するものである。燃料油からアスファルテンを除去するための塩基性水溶液添加量は塩基性水溶液と燃料油との混合溶液の質量に対して10%以上の比率とすることが望ましく、10質量%未満ではアスファルテン除去を十分行うことができなくなる。尚、アスファルテンの安定度低下は塩基性水溶液添加比率が増加しても阻害されることはないため、塩基性水溶液添加量の上限については特に制約はないが、油水分離槽の容量増大を抑制し、作業性の容易さを考慮すると、50質量%以下が好ましい。
図2は第2の発明のプロセスの一例を示すブロック図である。以下に、図2に基づいて本発明の実施形態の一例を示す。中和反応器3内に安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する熱分解油1(燃料油)及び添加量を熱分解油1との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率に設定した塩基性水溶液2を添加し、中和反応器3内で熱分解油1中に含まれる酸性有機物質を中和すると共にスラッジを生成させ、中和後の熱分解油をスラッジ分離装置9に供給してスラッジ10を除去する。続いてスラッジ除去後の熱分解油を再酸性化反応器4に供給して炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、安息香酸類以外の有機酸性物質の中和塩を再酸性化した後、次工程の油水分離槽6に導入して水層と油層を分離し、製品油7を得る。
又、図3は第3の発明のプロセスの一例を示すブロック図である。図3に基づいて本発明の実施形態の一例を示す。中和反応器3内に安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する熱分解油1(燃料油)及び添加量を熱分解油1との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率に設定した塩基性水溶液2を添加し、中和反応器3内で熱分解油1中に含まれる酸性有機物質を中和すると共にスラッジを生成させ、続いて中和後の熱分解油を再酸性化反応器4に供給して炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、安息香酸類以外の有機酸性物質の中和塩を再酸性化する。続いて再酸性化後の熱分解油をスラッジ分離装置9に供給してスラッジ10を除去した後、油水分離槽6に導入して水層と油層を分離し、製品油7を得る。
(実施例1)
図1のプロセス例に示した本発明を用い、ゴム系廃棄物を非特許文献1と類似の方法により外熱式ロータリーキルンで650℃で熱分解して得た燃料油(熱分解油)を中和処理した例を示す。燃料油は発熱量約40MJ/kg、液比重約1.2で、安息香酸が約1質量%、フェノール約3質量%、クレゾール約1質量%を含み、反応試験JISK2252結果はメチルオレンジ滴加では赤変しフェノールフタレイン滴加では変色ないことから酸性であった。塩基性水溶液には苛性ソーダ水溶液を用い、中和反応器中に燃料油約1.2t、5質量%苛性ソーダ水溶液約0.14tを供給して攪拌しながら1hr中和させた後、中和後溶液を再酸性化反応器に供給すると共に再酸性化反応器内に二酸化炭素ガスをガス流量10Nm3/hrで1hr導入してフェノール、クレゾールのナトリウム塩を再酸性化させ、再酸性化後溶液を油水分離槽に供給して1hr静置分離した。静置分離後は下層が油層、上層が水層に分離し、下層の油層を回収して製品油約1.2t/hr得た。製品油をサンプリングして反応試験JISK2252で酸性度を評価したところ、メチルオレンジ滴加でもフェノールフタレイン滴加でも変色ないことから中性油であった。
(比較例1)
比較例1として苛性ソーダ水溶液で中和後の燃料油を再酸性化反応器に供給してフェノール、クレゾールのナトリウム塩を再酸性化処理しない以外は実施例1と同様な方法にて燃料油を中和処理した例を示す。中和反応器に重質油を約1.2t供給し、5質量%苛性ソーダ水溶液を約0.14t供給して、攪拌しながら1hr中和させた後、中和後溶液を油水分離槽に供給して1hr静置分離して油層と水層を分離した。静置分離後は下層の油層と上層の水層の境界層付近が懸濁状態で不明瞭となり、製品油への水分混入を避けるために境界層付近は全て水層として除去した。その結果製品油の反応試験JISK2252結果は中性であったが、製品油の回収量が約1t/hrに減少した。
(実施例2)
実施例2として図2のプロセス例に示した本発明を用い、実施例1と同様にゴム系廃棄物を外熱式ロータリーキルンで650℃で熱分解して得た燃料油(熱分解油)を中和処理した例を示す。燃料油は実施例1と同様に発熱量約40MJ/kg、液比重約1.2、安息香酸約1質量%、フェノール約3質量%、クレゾール約1質量%、及びアスファルテン約1質量%を含み、反応試験JISK2252の結果はメチルオレンジ滴加では赤変しフェノールフタレイン滴加では変色ないことから酸性であった。中和反応器に燃料油約1.2t、5質量%苛性ソーダ水溶液0.14tを供給して混合溶液約1.34tとし、攪拌しながら1hr中和させると共にスラッジを生成させた後、中和後溶液をフィルタープレス式のスラッジ分離装置に導入してスラッジを除去した後、スラッジ除去後溶液を再酸性化反応器に供給し再酸性化反応器内に二酸化炭素ガスをガス流量10Nm3/hrを1hr導入してフェノール、クレゾールのナトリウム塩を再酸化させ、再酸性化後溶液を油水分離槽に供給して1hr静置分離して油層と水層を分離して製品油を約1.2t/hr得た。製品油をサンプリングして反応試験JISK2252で酸性度を評価したところ、メチルオレンジ滴加でもフェノールフタレイン滴加でも変色ないことから中性であった。また、製品油に軽油を軽油/製品油混合比1/9、3/7、5/5、7/3、9/1の5条件で混合したところ、いずれの混合比条件でもスラッジ析出は見られなかった。
(実施例3)
実施例3として中和反応器への苛性ソーダ供給条件が苛性ソーダ濃度5質量%、苛性ソーダ水溶液量約0.09tとして苛性ソーダ水溶液の添加比率を苛性ソーダ水溶液と燃料油(熱分解油)の混合溶液質量に対して10質量%以下とした以外は実施例2と同様な方法で処理して得た製品油を、実施例2と同様に製品油に軽油を軽油/製品油混合比1/9、3/7、5/5、7/3、9/1の5条件で混合した。その結果混合比5/5、7/3の2条件でスラッジ析出が生じ、スラッジ析出量は混合比5/5時で約0.2質量%、混合比7/3時で0.1質量%であった。
(比較例2)
比較例2として実施例1で得られたゴム系廃棄物を熱分解して得た燃料油を用い、燃料油に軽油を軽油/燃料油混合比1/9、3/7、5/5、7/3、9/1の5条件で混合した。その結果、混合比3/7、5/5、7/3の3条件でスラッジ析出が生じ、スラッジ析出量は混合比3/7時で約0.2質量%、混合比5/5時で約0.5質量%、混合比7/3時で0.4質量%であった。
本発明に係るプロセスの一例を示すブロック図である。 本発明に係るプロセスの一例を示すブロック図である。 本発明に係るプロセスの一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 熱分解油
2 塩基性水溶液
3 中和反応器
4 再酸性化反応器
5 弱酸または塩基性水溶液添加後燃料油中で弱酸を生じる物質
6 油水分離槽
7 製品油
8 廃水
9 スラッジ分離装置
10 スラッジ

Claims (4)

  1. 安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を添加して前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和した後、当該中和後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法。
  2. 安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を前記燃料油と当該水溶液との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率添加して、前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和すると共にスラッジを生成させ、当該中和後の燃料油から前記スラッジを除去した後、当該除去後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法。
  3. 安息香酸類を含む芳香族の有機酸性物質を有する酸性の燃料油に、塩基性水溶液を前記燃料油と当該水溶液との混合溶液の質量に対して10質量%以上の比率添加して、前記燃料油中の芳香族の有機酸性物質を中和すると共にスラッジを生成させ、当該中和後の燃料油を、炭酸、又は二酸化炭素ガスと接触させ、当該接触後の燃料油からスラッジを除去し、その後油水分離することを特徴とする燃料油の中和方法。
  4. 前記燃料油がゴム系廃棄物の熱分解により生成した燃料油であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料油の中和方法。
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