JP2000119663A - ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物からの分解油の製法 - Google Patents

ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物からの分解油の製法

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JP2000119663A
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Takeshi Ikematsu
武司 池松
Takeshi Fujisawa
剛士 藤沢
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物
を熱分解油化した場合に分解油にコンタミするハロゲン
量を顕著に低減できるハロゲン系難燃剤を含むプラスチ
ック廃棄物の熱分解油化法の提供。 【解決手段】 ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃
棄物を熱分解して得られる分解油を無機中和剤と接触さ
せることを特徴とするハロゲン系難燃剤を含むプラスチ
ック廃棄物からの分解油の製法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチック廃棄物
の熱分解油化法に関する。特に、プラスチック廃棄物が
ハロゲン系難燃剤を含有する場合の熱分解油化法に関す
る。プラスチックは、例えば家電製品および事務機器の
ハウジングの他、各種用途に広く用いられている。しか
し、一般にプラスチックのみから成る材料は燃焼し易
く、火災対策のため用途によっては難燃剤が混合されて
いる。この難燃剤の代表例のーつとしてハロゲン系難燃
剤がある。
【0002】本発明は、この様なハロゲン系難燃剤を含
むプラスチック廃棄物を熱分解油化する方法に関するも
のである。
【0003】
【従来の技術】廃棄されたプラスチックは、各種用途に
使用後、従来は埋め立てあるいは焼却処分されるのが通
常であった。しかし、近年埋め立てする場所の不足ある
いは埋め立て地周辺の環境等が問題視される様になっ
た。また、プラスチック廃棄物を焼却する場合には、そ
の燃焼熱が大きいため焼却炉の温度が上がり、炉の耐久
性が低下を来す。さらには廃ガス、焼却灰処理等の問題
が顕在化するようになった。
【0004】このため、廃棄されたプラスチックを何ら
かの方法でリサイクルしようとする試みが数多くなされ
ている。この具体的な例としては、マテリアルリサイク
ル(再使用)、ケミカルリサイクル(例えば、廃プラス
チックを熱分解油化し、その分解油の化学原料あるいは
燃料への再使用)およびサーマルリサイクル(例えば、
固形燃料としての再使用)等がある。
【0005】しかし、これらのリサイクル技術は、それ
ぞれに問題を残している。マテリアルリサイクルする場
合、プラスチック廃棄物は劣化や不純物のコンタミが起
こり、何らかの性能低下は避けられない。そのため、一
般にリサイクルしたプラスチック廃棄物は敷石や公園の
柵、ベンチ、あるいは植木鉢といった、さほどに安全上
の性能が要求されない用途に限定されるのが現状であ
る。
【0006】サーマルリサイクルの場合は、固形燃料と
して、その焼却熱エネルギーで回収する方法であるが、
しかし、一般にそのエネルギー回収割合は高いものとは
ならない。しかも前述の廃ガス、焼却灰に伴う問題の解
決も必要となる。一方、ケミカルリサイクルにおいて
は、熱分解油化された分解油はその組成、性状により化
学原料としてのリサイクル、あるいは油燃料としてのリ
サイクル等に利用でき、この様なプラスチック廃棄物の
熱分解油化はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン等の種々の熱分解性のプラスチック廃棄物で技術的
に公知なものとなっている。例えば、ポリエチレンの熱
分解(村田、他:日本化学会誌、1973、2414
頁)、ポリプロピレンの熱分解(村田、他:日本化学会
誌、1975、192頁)、ポリスチレンの熱分解(村
田、他:日本化学会誌、1975、1241頁)が開示
されている。 さらにはこれら熱分解油化法の改良技術
として、次の如き方法が提案されている。水素ガスおよ
び水添触媒の共存下に熱分解して、ポリスチレン廃棄物
から芳香族炭化水素を回収する方法(特開昭47−03
1936号公報)、分解油の一部を溶解工程に返送し、
これにポリスチレンを溶解し、熱分解炉に供給して熱分
解する方法(特開昭49−002878号公報)、ポリ
スチレンの熱分解によるスチレンモノマーの連続製造方
法(特開昭49−093326号公報)がある。しか
し、ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物を熱分
解した場合、プラスチック廃棄物の熱分解と並行して、
難燃剤の熱分解が起こる。そのためか、分解油にハロゲ
ンが混入してくるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この様にプラスチック
廃棄物の熱分解油化法は既に公知技術である。しかし、
ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物を熱分解し
た場合、分解油にハロゲンが混入してくるという問題が
ある。例えばブロム系難燃剤を含むプラスチック廃棄物
を熱分解した場合、プラスチック成分の熱分解と並行し
て、難燃剤に起因する臭素ガスや臭化水素ガスが発生す
る。発生した臭素ガスや臭化水素ガスの一部は、プラス
チックの熱分解成分に付加するためか、分解油に臭素が
コンタミする。特に臭素ガスは熱分解物のオレフィン結
合に容易に付加を起こすことが知られている。
【0008】これらのハロゲン化合物の分解油への混入
は、分解油の利用時に極めて大きな障害となる。例え
ば、分解油を燃料に用いるとハロゲン化水素等の腐食性
ガスが発生し、設備の腐食問題を起こす。また、その廃
ガスは各種のハロゲン化合物を含むことになり、廃ガス
の無害化処理が必要となる。さらにはハロゲン付加物は
多様な化学構造を有しており、そのためか分解油や熱分
解残渣は、著しく耐え難い臭気を有している。このこと
は、取り扱い作業上および周辺環境上深刻な問題とな
る。本発明はこのようなプラスチック廃棄物の熱分解油
化法における問題を解決することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハロゲン系難
燃剤を含むプラスチック廃棄物を熱分解して得られる分
解油を無機中和剤と接触させて、ハロゲンを除去するプ
ラスチック廃棄物の熱分解油化法であり、これにより上
記問題を解決したものである。即ち、本発明は下記に示
す通りである。
【0010】1.ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック
廃棄物を熱分解して得られる分解油を無機中和剤と接触
させることを特徴とするハロゲン系難燃剤を含むプラス
チック廃棄物からの分解油の製法。 2.プラスチック廃棄物が、さらに三酸化アンチモンを
含む上記1記載のハロゲン系難燃剤を含むプラスチック
廃棄物からの分解油の製法。
【0011】3.無機中和剤がIA、IIAまたはII
IB金属の酸化物、水酸化物または炭酸塩であることを
特徴とする上記1ないし2記載のハロゲン系難燃剤を含
むプラスチック廃棄物からの分解油の製法。 4.無機中和剤と接触することによりハロゲン除去した
分解油をさらに分留、精製することを特徴とする上記1
ないし3記載のハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃
棄物からの分解油の製法。
【0012】本発明のプラスチック廃棄物からの分解油
の製法で処理できるプラスチックは特に限定しない。熱
分解性のプラスチックであればいずれでも構わない。ま
た、何らの難燃剤も含有しないプラスチック廃棄物、ま
たは非ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物が混
入されていてもよい。良好に処理できるプラスチックは
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルメタアクリレート等を挙げることができる。特に良
好に処理できるプラスチックはポリスチレンである。ま
た、これらのプラスチックを主成分として含む混合物で
あっても構わない。
【0013】ハロゲン系難燃剤は、その化学構造中にハ
ロゲン原子、特に塩素原子あるいは臭素原子を有する有
機化合物のである。ハロゲン系難燃剤は含まれるハロゲ
ン種から臭素系難燃剤と塩素系難燃剤とに分類でき、ハ
ロゲン系難燃剤の代表的例は”西沢仁:増補新版ポリマ
ーの難燃化(大成社)”69〜79頁,(1992)に
記載がある。臭素系難燃剤の具体的代表例としてはテト
ラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルエー
テルがある。塩素系難燃剤の具体的代表例としては塩素
化パラフィン、パークロロシクロデカンがある。
【0014】また、通常リン系難燃剤に分類されるがリ
ン系ハロゲン含有難燃剤も、ハロゲンを含むものは本願
ではハロゲン系難燃剤の範疇に含む。その代表例は”西
沢仁:増補新版ポリマーの難燃化(大成社)”64〜6
9頁,(1992)に記載がある。リン系ハロゲン含有
難燃剤の具体的代表例としては、トリス(β−クロロエ
チル)ホスフェートがある。
【0015】また、これらのハロゲン系難燃剤は他の難
燃剤、特に無機難燃剤との組み合わせで用いられる場合
が多い。これらの複合系難燃剤を含むプラスチック廃棄
物でも、ハロゲン系難燃剤に起因する問題点を本発明の
プラスチック廃棄物からの分解油の製法は同様に改善で
きる。特にアンチモン酸化物、この最も代表的な三酸化
アンチモンとの組み合わせにおいて、より有効である。
【0016】本発明の分解油の製法における熱分解は、
従来公知のプラスチック廃棄物の熱分解条件および装置
で熱分解できる。含まれるプラスチックがポリエチレ
ン、ポリプロピレンまたはポリスチレンの場合の好まし
い熱分解温度は300〜600℃、さらに好ましくは3
50〜500℃の範囲である。熱分解温度が低いと処理
速度が低下し、熱分解温度が余りに高いと分解油に含ま
れるハロゲン量が増大し、ハロゲン除去の負担が増大す
ることになり、好ましくない。
【0017】熱分解時の熱分解槽内部は、基本的に熱分
解ガスが充満する。それ故、熱分解開始前の槽内部のガ
スは空気であっても特に障害とはならない。しかし、熱
分解槽内を予め炭酸ガスや窒素ガス等の不活性ガスで置
換することは、安全上および初期の熱分解物の酸化を防
ぐ上でさらに好ましい。熱分解槽の圧力は常圧であるこ
とが設備上最も容易である。しかし、熱分解槽内の圧を
上げて分解ガスの気化を押さえることは、槽内の液滞留
を増大させて熱分解槽内容物の粘度を下げることにな
る。その結果として攪拌、伝熱を容易にして場合によっ
ては好ましい。また逆に、槽内の圧力を下げることは、
槽内の液や分解ガスの滞留を減少させるためか、熱分解
の副反応、即ち分解油へのハロゲンの付加反応等を押さ
えることになる。場合によっては好ましいものとなる。
【0018】本発明の分解油の製法においては、熱分解
槽で熱分解されたガスは、冷却器で凝縮して粗分解油が
得られる。ここでは、ハロゲン除去処理前の分解油を粗
分解油、ハロゲン除去処理後の分解油を精製分解油と区
別することとする。この粗分解油には、難燃剤に起因す
るハロゲン化合物が多量に含まれる。このハロゲンのコ
ンタミは、前述の如く分解油使用の極めて大きな障害と
なる。それ故、本発明の分解油の製法では、粗分解油を
無機中和剤、その水溶液あるいは水分散液と接触し、ハ
ロゲン成分の除去を行い、精製分解油を得る。
【0019】接触温度は特に限定されない。接触温度は
なるべく高い方が好ましいが、高い温度を達成するに
は、内圧が高くなるため装置に耐圧が要求されることに
なる。一般に室温から300℃、好ましくは室温〜20
0℃、特に好ましくは50〜120℃の範囲で洗浄する
ことができる。余りに高い温度は装置の耐圧負担が増大
し、余りに低い温度ではハロゲン除去に要する時間が長
くなり好ましくない。
【0020】無機中和剤と接触させることによりハロゲ
ンを除去した精製分解油は、そのまま、あるいは必要に
より濾過あるいはデカンテーション等により、無機中和
剤およびそのハロゲン塩を除去した後、各種の用途に利
用できる。しかし、条件により粗分解油には分離されな
かった異物や比較的分子量の高い、あるいは沸点の高い
成分が含まれる場合がある。この様な場合、必要により
分留塔を通して沸点等により分留したり、蒸留操作によ
り高沸成分をカットすることができる。この様な分留あ
るいは蒸留は分解油の燃料あるいはその他の目的への利
用にとって好ましい場合がある。分留あるいは蒸留する
場合、必要により濾過やデカンテーション操作は省くこ
ともできる。
【0021】さらには処理するプラスチック廃棄物がポ
リスチレンの場合、分解油には多量のスチレンモノマー
が含まれる。これをモノマーリサイクルすることもでき
る。この場合、分解油からスチレンモノマーを分離、精
製することが必要であるが、この場合も分留、吸着等の
公知の精製操作、手法が利用できる。本発明の分解油の
製法において用いられる無機中和剤は、基本的にハロゲ
ンが付加した分解油、混入したハロゲン系難燃剤あるい
はハロゲン系難燃剤の部分分解物と反応、脱ハロゲン化
して、塩を作る無機化合物である。好ましい無機中和剤
は、IA、IIAあるいはIIIB金属の酸化物、水酸
化物あるいは炭酸塩である。特に好ましい具体例として
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミ、水酸化アルミ
および炭酸アルミを挙げることができる。最も好ましい
無機中和剤は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化
カルシウム、水酸化カルシウムである。
【0022】無機中和剤の必要使用量は、無機中和剤中
の金属原子の原子価および無機中和剤の分子量、さらに
は粗分解油に含まれるハロゲン量で異なる。一般に該プ
ラスチック廃棄物に含まれるハロゲンの中和に要する化
学当量数の1〜1000倍、好ましくは1〜10倍、特
に好ましくは2〜5倍量である。これより少ないとハロ
ゲンの中和効果が低減し、これより多いと処理コストが
増大して好ましくない。
【0023】また、無機中和剤をリサイクル利用するこ
とも当然可能であり、この様な手法により効率よく無機
中和剤を利用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0025】
【実施例1〜3および比較例1】初めに、ハロゲン除去
テストする粗分解油を得るため、モデルプラスチック廃
棄物として、表1の組成のハロゲン系難燃剤を含むハイ
インパクトポリスチレンを準備した。混合にはラボプラ
ストミルを用いて170℃で混合した。混合したプラス
チック廃棄物は、直径約3mmのペレットに加工した
後、熱分解実験に使用した。
【0026】次に熱分解実験を実施した。ポリマー投入
口、攪拌器、気化ガス留出口を備えた500mlの石英
フラスコを準備する。さらにこれに接続する形で、冷却
管および受器を準備する。フラスコにプラスチック廃棄
物200gを仕込み、装置内を窒素置換した後、窒素ラ
インを閉じる。その後、電気ヒーターで350℃の温度
まで徐々に加熱し、次いで一定温度に保つ。温度の上昇
に伴ってポリマーは軟化し、次いで分解ガスが徐々に発
生する。このガスは水を流した冷却管で凝縮、液化し、
受器に貯まり、粗分解油となる。また、一部発生した非
凝縮性のガスは、さらに流れてテフロンバッグに貯ま
る。
【0027】続いて、得られた粗分解油のハロゲン除去
実験を実施した。攪拌器、リフラックスのためのコンデ
ンサーを備えた200mlリットルフラスコに、表1記
載の無機中和剤3gと水50mlを加え、激しく攪拌し
て中和剤を溶解もしくは分散させる。次いで粗分解油3
0gを仕込み、加熱して60分間ゆっくり攪拌しなが
ら、リフラックスした。
【0028】その後冷却管を交換して、水とともに分解
油を共沸留出させ、デカンテーションして精製分解油を
得た。精製分解油は含まれる臭素含量とその臭気を評価
した。実験結果を表2に示す。
【0029】
【実施例4】無機中和剤の水溶液あるいは水分散液に替
えて、粒状の酸化カルシウムを充填した吸収管を250
℃に加熱し、粗分解油あるいはガスを流した。滞留時間
は3分間になるように調整した。吸収管の酸化カルシウ
ム充填量は30g、分解油通過量は30gである。実験
結果を表3に示す。
【0030】
【実施例5〜6】ハロゲン系難燃剤をデカブロモジフェ
ニルエーテルにかえて、実施例5ではテトラブロモビス
フェノールA、実施例6では塩素化パラフィン、それぞ
れ10部含む以外は実施例1と同様に実施した。実験結
果を表4に示す。
【0031】
【実施例7〜8】ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック
廃棄物として、実施例7はポリプロピレン、実施例8は
ポリエチレンを用いて実施した。それ以外は実施例1と
同様に実施した。実験結果を表5に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【発明の効果】本発明の分解油の製法によれば、分解油
にコンタミするハロゲン量を顕著に低減できる。このた
め、その後のハロゲン除去工程なしに燃料もしくは化学
原料として使用できる。しかも、難燃剤がハロゲン系難
燃剤の他に三酸化アンチモンを含む場合、分解油へのア
ンチモン化合物のコンタミも避けることができる。
【0038】これにより、ハロゲン系難燃剤を含むプラ
スチック廃棄物の熱分解油化によるリサイクルが容易と
なる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA07 AA16 AA50 CA14 CA15 CA25 CA32 CC12 4F301 AA13 AA14 AA15 AA20 AB02 AD02 BA21 BC16 BD01 BE05 BE11 BF09 BF20 BF31 CA72 4H029 CA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃
    棄物を熱分解して得られる分解油を無機中和剤と接触さ
    せることを特徴とするハロゲン系難燃剤を含むプラスチ
    ック廃棄物からの分解油の製法
  2. 【請求項2】 プラスチック廃棄物が、さらに三酸化ア
    ンチモンを含む請求項1記載のハロゲン系難燃剤を含む
    プラスチック廃棄物からの分解油の製法
  3. 【請求項3】 無機中和剤がIA、IIAまたはIII
    B金属の酸化物、水酸化物または炭酸塩であることを特
    徴とする請求項1ないし2記載のハロゲン系難燃剤を含
    むプラスチック廃棄物からの分解油の製法
  4. 【請求項4】 無機中和剤と接触することによりハロゲ
    ン除去した分解油をさらに分留、精製することを特徴と
    する請求項1ないし3記載のハロゲン系難燃剤を含むプ
    ラスチック廃棄物からの分解油の製法
JP29219498A 1998-10-14 1998-10-14 ハロゲン系難燃剤を含むプラスチック廃棄物からの分解油の製法 Pending JP2000119663A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007106962A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Nippon Steel Corp 燃料油の中和方法
JP2012207123A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Fujitsu Ltd 廃プラスチックからの分解油回収装置

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