JP5925002B2 - 重油の中和方法 - Google Patents

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本発明は、重油に含まれるアルカリを中和する方法に関する。
重油は、原油を常圧蒸留装置で処理して得られる常圧蒸留残査物、該常圧蒸留残査物から減圧軽油を除去することにより得られる減圧蒸留残査物、あるいは該減圧蒸留残査物を脱硫、脱窒素、及び/又は分解反応することにより得られる基材などを適宜混合し、必要に応じて灯油、軽油、減圧軽油等をさらに混合して、粘度、残留炭素、硫黄分、あるいは流動点などを調整して製品としたものである。重油の品質に関するJIS規格(JIS K 2205)では、重油の反応性はJIS K 2252に準拠した反応試験にて中性であることが決められている。従来は、中性の重油製品を提供するために、中性を維持できるように基材の混合比率を調整すること、または、中性を維持できるような原油を選択することが行われてきた。
近年、原油価格の上昇に伴い多様な性状の原油を処理することが望まれており、原油の種類やその処理方法によっては重油の反応性が酸性やアルカリ性となることがある。しかし、重油に含まれるアルカリを中和処理する方法を記載した文献はない。これは、これまで、原油が中性または弱酸性であったこと、精製プロセスで原油が酸性化合物を生成することが少なかったこと、精製プロセスで酸性化合物を生成する可能性がある塩を脱塩装置で除去していたこと等から、原油を多量のアルカリで前処理することが行われておらず、結果として重油に含まれるアルカリを中和処理することが考慮されてこなかったためである。また、日本以外の国では重油に中性の規定はないため、重油に含まれるアルカリを中和処理することが検討されていないと考えられる。特許文献1〜3には、樹脂廃棄物を熱分解して得られる酸性の重質油に塩基性水溶液を添加して中和し、中和後の燃料油を弱酸で処理する方法が記載されているが、いずれも重油に含まれるアルカリを中和処理する方法でない。
特開2007−106962号公報 特開2009−51884号公報 特開2004−359897号公報
近年、酸性化合物を含む原油、或いは精製プロセスで酸性化合物を生成する原油が増加しつつあり、多量のアルカリを使用して原油を中和する方法が採られている。多量のアルカリで中和処理すると得られる重油のアルカリ度が高くなり(ここで重油のアルカリ度とは、重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供して得られる水層のアルカリ度を意味する。以降の記載において同じ。)、上記JIS規格にある中性の規定を外れるという問題がある。また、今後、船舶用の重油に硫化水素の濃度規制が導入される予定がある。重油中の硫化水素の量を低減するために、重油を硫化水素スカベンジャーにて処理することが想定されるが、本発明者らによる予備検討では、硫化水素スカベンジャーにより重油を処理すると、処理後の重油はアルカリ性になることがあるという結果を得ている。硫化水素スカベンジャーを使用せずに重油中の硫化水素の量を低減する方法として、重油を加熱するなどして重油中の硫化水素を除去する方法があるが、当該方法は効率的でない。そのため、重油を効率的に中和する方法が必要とされている。さらに、重油製品は長時間貯蔵するために貯蔵安定性を必要とする。従って、重油の中和処理は、重油の製品品質である貯蔵安定性に影響するものであってならない。
そこで本発明は、重油に含まれるアルカリを効率的に中和することができ、かつ、重油の貯蔵安定性に影響しない、重油の中和方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルカリ性の重油に二酸化炭素ガスを導入することにより、重油に含まれるアルカリを効率的に中和できることを見出した。さらに、該方法は、重油を長時間貯蔵した時のセジメント生成に影響せず、従来品が有する貯蔵安定性を維持できることを見出した。即ち本発明は、アルカリ性の重油に二酸化炭素ガスを導入して、重油に含まれるアルカリを中和する方法において、二酸化炭素ガス導入前のアルカリ性の重油が、原油をアルカリ処理して原油中に存在する酸性化合物を中和する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油、又は、原油をアルカリ処理して原油中に存在する塩分により酸性化合物が生成するのを防止する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油である、上記方法を提供する。
本発明の方法によれば、重油に含まれるアルカリを効率的に中和することができる。さらに本発明の方法は、重油の製品品質である貯蔵安定性に影響しない。その為、本発明の方法はJIS規格に規定される中性の基準を満たす重油製品を効率的かつ低コストで提供する事ができる。
本発明においてアルカリ性の重油とは、重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、得られる水層がpH7.8〜10.0を有する重油、特には8.3〜9.7を有する重油を意味する。JIS K 2252に規定する反応試験とは、重油に所定量の水を添加して攪拌した後、水層と油層を分離し、水層の塩基性、酸性、中性を確認する試験方法である。当規格では、重油中に含まれる水溶性アルカリの有無が確認される。従って、本発明における重油に含まれるアルカリとは、特には水溶性アルカリであり、例えばアルカリ金属、及びアルカリ土類金属に属する元素である。
重油に含まれるアルカリが中和されたことは、二酸化炭素ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠する反応試験に供することで確認される。詳細には、二酸化炭素ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠する反応試験に供し、得られる水層がpH6.0〜9.4、好ましくはpH6.0〜9.0、更には6.5〜8.7、更には6.7〜8.5を有することが好ましい。
本発明の方法の対象となる重油は、上記アルカリ性の重油であれば特に制限されない。例えば、慣用的にA重油、B重油およびC重油に分類される、JIS K 2205に規定する1種、2種および3種に該当する重油に使用できる。該重油は、典型的には、原油を常圧蒸留装置で処理し、ナフサ、灯油、軽油といった軽質炭化水素を除去することにより得られる常圧蒸留残査物、該常圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理して減圧軽油を除去することにより得られる減圧蒸留残査物、及び、該減圧蒸留残査物を水素化触媒と接触させて脱硫、脱窒素、分解反応することにより得られる重油基材などを主な基材とし、これらを適宜混合し、必要に応じて灯油、軽油、減圧軽油等をさらに混合して得られるものである。特には、本発明の方法は、原油をアルカリ処理して原油中に存在する酸性化合物を中和する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油、又は、原油をアルカリ処理して原油中に存在する塩分により酸性化合物が生成するのを防止する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油を中性にするために好適に使用できる。
重油に二酸化炭素ガスを導入する方法は特に制限されるものでなく、従来公知の方法から適宜選択すればよい。特には、気液接触法を用いることが好ましい。気液接触法の機構は従来公知の機構に従えばよく、例えば、充填層方式、多段トレイ方式、スプレー方式、バブリング方式、攪拌方式等の気液接触機構が使用できる。充填層方式の気液接触機構としては、反応塔に重油を充填し、充填層の下部から二酸化炭素ガスを上向きに流して、充填層内で気液接触させる方法が好ましい。バブリング方式の気液接触機構としては、ガス吹込管を重油に浸し、該管のノズルから二酸化炭素ガスを重油中にバブル状に生じるように吹き出すことにより接触させる方法(ガスブロー方式)が好ましい。
二酸化炭素ガスの供給量は適宜調整すればよいが、好ましくは重油の質量に対する二酸化炭素ガスの質量の比が2×10−6〜1×10−2となる量、より好ましくは5×10−6〜1×10−4となる量、さらには1×10−5〜7×10−5となる量である。特に、重油と二酸化炭素ガスをインラインで接触させて、連続的に処理するのが好ましい。反応塔に供給する重油の流量は特に制限されるものでなく、典型的には50〜2000kL/h、好ましくは200〜1000kL/hの範囲にある量である。重油の供給時間は典型的には3〜15時間、好ましくは1〜12時間、より好ましくは2〜10時間の範囲にある時間であり、処理温度は典型的には30〜150℃、好ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜90℃の範囲にある温度である。導入する二酸化炭素ガスは、二酸化炭素ガス単体でも、他の気体との混合物としてでもよく、例えば空気としてでもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例により限定されるものでない。
下記実施例において、JIS K 2252に準拠した反応試験にて確認された水層のpHとは、詳細には、各重油の体積に対して10体積%となる量の水を加え、水浴上で十分に振り混ぜながら約70℃に加温し、分液漏斗に移して再びよく振り混ぜた後、2500rpmで20min遠心分離して油層と水層を分離し、水層のpHを測定して得た値である。
下記実施例において、重油への二酸化炭素ガスの導入はガスブロー方式による気液接触法により行った。また、重油の粘度はJIS K 2283により50℃で測定した。
[実施例1]
JIS K 2252に準拠した反応試験により確認された水層のpHが9.4であるC重油300mlを反応塔に供給し、該反応塔内に10%二酸化炭素ガス(二酸化炭素10%と窒素90%からなるガス)をガス流量3L/hrで4時間導入した(重油の質量に対する二酸化炭素ガスの質量の比は0.008である)。反応塔内の温度は60℃であった。該二酸化炭素ガスを1時間導入した後及び4時間導入した後の重油を夫々採取し、各重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定した。また、該処理後の重油の50℃での粘度を測定した。結果を表1に示す。さらに、処理後の重油を60℃にて125日間静置した後、重油を100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を測定した。重油の質量に対するセジメント生成量(重油の質量に対する残さ分の質量%)を表1に示す。
[実施例2]
実施例2は、10%二酸化炭素を空気に代えた他は実施例1と同じ方法により処理した。処理後の重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定した。また、該処理後の重油の50℃での粘度を測定した。結果を表1に示す。さらに、処理後の重油を60℃にて125日間静置した後、重油を100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を測定した。重油の質量に対するセジメント生成量(重油の質量に対する残さ分の質量%)を表1に示す。
[参考例1]
参考例1は、10%二酸化炭素を窒素に代えた他は実施例1と同じ方法により処理した。処理後の重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定した。また、該処理後の重油の50℃での粘度を測定した。結果を表1に示す。さらに、処理後の重油を60℃にて125日間静置した後、重油を100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を測定した。重油の質量に対するセジメント生成量(重油の質量に対する残さ分の質量%)を表1に示す。
Figure 0005925002
二酸化炭素ガスを導入した実施例1の重油は、水層のpHが、ガス導入1時間後に7.5になり、4時間後には6.4となった。当該結果は、重油に二酸化炭素ガスを導入することにより、重油に含まれるアルカリが中和された事を示す。また、空気を導入した実施例2の重油も4時間後には水層のpHが8.9となり重油のアルカリ度が低下した。これは空気中に含まれる二酸化炭素により重油に含まれるアルカリが中和された事を示す。尚、窒素を導入した参考例1の重油はガス導入前後で重油に含まれるアルカリの量に変化はなかった。また、処理後の重油を60℃で125日間放置した後のセジメントの生成量はいずれも微量であった。当該結果は、本発明の処理方法が重油の貯蔵安定性に影響しないことを示す。
[実施例3]
JIS K 2252に準拠した反応試験により確認された水層のpHが9.5であるC重油(粘度=170cSt(50℃))1.8Lを反応塔に供給し、該反応塔内に二酸化炭素ガスをガス流量1.8L/hで1時間導入した(重油の質量に対する二酸化炭素ガスの質量の比は0.002である)。反応塔内の温度は60℃であった。処理後の重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定したところ6.9であった。当該結果は、重油に二酸化炭素ガスを導入することにより、重油に含まれるアルカリが中和された事を示す。
上記実施例3で処理した重油を60℃にて4日間静置した後、JIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定したところ7.0であった。当該結果は、処理後の重油を貯蔵する間に中和されたアルカリがもとに戻ることはないことを示し、本発明の処理方法が重油の貯蔵安定性に影響しないことを示す。
[参考例2]
JIS K 2252に準拠した反応試験により確認された水層のpHが9.5であるC重油(粘度=170cSt(50℃))を本発明の方法で処理せず、そのまま60℃にて4日間静置した後、JIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定したところ9.5であった。当該結果は、重油に含まれるアルカリの量が貯蔵する間に自然に低下しないことを示す。
[参考例3]
JIS K 2252に準拠した反応試験により確認された水層のpHが7.3であるC重油(粘度=107cSt(50℃))を本発明の方法で処理せず、そのまま60℃にて4日間静置した後、JIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定したところ7.3であった。当該結果は、もともと中性である重油と本発明の方法で処理した重油が同等の貯蔵安定性を有することを示す。
[実施例4]
実施例3で二酸化炭素ガス処理を行った重油200mlを250ml三角フラスコに入れて60℃下で静置した。10日間静置後及び1.5ヶ月間静置後の各重油の上層を採取してJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定したところ順に7.2、6.7であった。当該結果は、処理後の重油を貯蔵する間に中和されたアルカリがもとに戻ることはないこと示し、本発明の処理方法が重油の長期貯蔵安定性に影響しないことを示す。
[実施例5]
実施例3で二酸化炭素ガス処理した直後の重油を100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を測定したところ、セジメント生成量(重油の質量に対する残さ分の質量%)は0.01質量%であった。該重油50mlを50mlメスフラスコに入れて60℃下で静置した。10日間静置後及び1.5ヶ月間静置後の各重油を100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を夫々測定した。各重油のセジメント生成量はいずれも重油の質量に対し0.01質量%であった。当該結果は、本発明の処理方法が重油の貯蔵安定性に影響しないことを示す。
[参考例4]
上記実施例3と同じ方法によりC重油に二酸化炭素ガスを導入した。ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供したところ、水層のpHは7.3であった。該二酸化炭素ガス導入後の重油0.5Lを反応塔に供給し、該反応塔内に窒素ガスをガス流量0.5L/hで4時間導入した。反応塔内の温度は130℃であった。窒素ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定したところ9.0であった。これは重油に導入した二酸化炭素が窒素に置換されたためと考えられる。当該結果は、重油に二酸化炭素ガスを導入した後に二酸化炭素が置換されないように留意する必要があることを示唆している。
[実施例6〜11]
ラインブレンド方式の重油ブレンダー設備を用い実機試験を行った。実機試験には気液接触法を用いた。実機試験に使用した重油はHSFO−180(粘度180cStを有するHigh sulfur fuel oil)である。各実施例について、処理前の各重油をJIS K 2252に準拠した反応試験に供して得られた水層のpHを表2に記載する。重油及び二酸化炭素ガスは、下記表2に示す各流量で、重油の供給量が下記表2に示す合計供給量となるまで3〜15時間連続的に、各々配管を経由してタンク(重油ブレンダー)に供給され、タンク内でブレンドされた。二酸化炭素ガスの導入は重油との接触効率を高めるようにタンク下方の配管から行った。配管及びタンク内の温度は50〜70℃であった。各重油を重油ブレンダー出口で採取し、JIS K 2252に準拠した反応試験に供し、水層のpHを測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005925002
1)30分ごとに二酸化炭素ガス流量を変化させた値である。
2)重油を2000kL供給した時点で重油ブレンダー出口にてガス処理後の重油を採取し、該重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
3)重油を1300kL供給した時点で重油ブレンダー出口にてガス処理後の重油を採取し、該重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
4)重油を4500kL供給した時点で重油ブレンダー出口にてガス処理後の重油を採取し、該重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
5)各30分ブロー後に重油ブレンダー出口にて各重油を採取し、各重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
6)重油を1000kL供給した時点で重油ブレンダー出口にてガス処理後の重油を採取し、該重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
7)重油を2200kL供給した時点で重油ブレンダー出口にてガス処理後の重油を採取し、該重油をJIS K 2252に準拠した方法で処理し、水層のpHを測定した値である。
上記実施例9において処理された重油と未処理の重油についてセジメント生成量を測定して貯蔵安定性を評価した。セジメント生成量の測定はIP−390に規定される化学的セジメント試験に従って行った。詳細には、各重油25gにヘプタン2.5gを入れ、100℃で1時間保管後に100℃下でろ過し、フィルター上に残った残さ分の質量を測定した。各重油の質量に対するセジメントの生成量は共に0.01質量%であった。当該結果は、本発明の処理方法が重油の貯蔵安定性に影響しないことを示す。
本発明の方法によれば重油に含まれるアルカリを効率的に中和することができる。さらに本発明の方法は、重油の製品品質である貯蔵安定性に影響しない。その為、本発明の方法は、JIS規格に規定される中性の基準を満たす重油製品を効率的かつ低コストで提供する事ができ、重油製品の製造に有用である。

Claims (5)

  1. アルカリ性の重油に二酸化炭素ガスを導入して、重油に含まれるアルカリを中和する方法において、二酸化炭素ガス導入前のアルカリ性の重油が、原油をアルカリ処理して原油中に存在する酸性化合物を中和する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油、又は、原油をアルカリ処理して原油中に存在する塩分により酸性化合物が生成するのを防止する工程を含む方法により得られたアルカリ性の重油である、上記方法
  2. 二酸化炭素ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠する反応試験に供して得られる水層がpH6.0〜9.4を有する、請求項1記載の方法。
  3. 二酸化炭素ガス導入後の重油をJIS K 2252に準拠する反応試験に供して得られる水層がpH6.0〜8.5を有する、請求項2記載の方法。
  4. 二酸化炭素ガスを導入する方法が気液接触法である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 二酸化炭素ガスの供給量が、重油の質量に対する二酸化炭素ガスの質量の比で2×10−6〜1×10−2となる量である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
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