JP4724049B2 - 検出センサ - Google Patents

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Description

本発明は、検出センサに関する。
検出センサの一般的構造としては、下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、光ファイバを固定するためのケーブル固定機構がセンサ本体の前面部に設けられており、その上端側には、固定操作を行うための操作部が回動可能に設けられている。
特開2002−296455公報
ところで、この種のセンサでは、センサ本体に挿入された光ファイバ又はケーブル(以下、光ファイバを代表として説明する。)は確実に固定されていないと、光ファイバが不用意にセンサ本体から抜けて検出動作に支障をきたすことになる。
ところが、従来の構造では、ケーブル固定機構の操作部の操作とその他の操作とは必ずしも関連付けられていなかったため、ケーブル固定機構の操作部を光ファイバが完全に固定される位置(固定位置)に最後まで操作されていなくても、その作業を終了させてしまうことが可能であった。
このような状態となると、光ファイバがとりあえず挿入されている当初は正常な検出が可能なこともあるが、検出センサを使用しているうちに光ファイバに作用する振動等によって次第に光ファイバがセンサ本体から抜け出てしまうこともあり、突然、正常な検出ができなくなってしまい、重大なトラブルを招きかねない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、光ファイバの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる検出センサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、センサ本体の内部に引き入れたケーブルを固定するためのケーブル固定機構を操作する操作部を前記センサ本体に設けた検出センサであって、前記センサ本体には、設定部と、一端側が前記センサ本体の一端側において回動可能に取り付けられるとともに、他端側を前記センサ本体の他端側に設けられた前記操作部側に回動させることにより、前記センサ本体の前記一端側と前記他端側との間に設けられた前記設定部を覆蓋状態とするカバーとが設けられたものにおいて、前記カバーには、前記操作部が前記ケーブルを固定する固定位置にあり、かつ前記カバーが前記覆蓋状態にあるときにのみ前記操作部の被係合部に係合してその操作部を前記固定位置に保持する係合部を設けた構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記操作部及び前記カバーのうち少なくともいずれか一方には、前記操作部が前記ケーブルを固定する途上にあるときに前記カバーを前記覆蓋状態となる方向に回動させた場合に、前記係合部が前記操作部に当接することで前記操作部を前記固定位置に至らしめる方向に力を作用させる斜面部が形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記センサ本体には、ロック部が設けられているとともに、前記操作部には、前記操作部が前記固定位置に至ったところで前記ロック部が係合して前記操作部を前記固定位置にロックする被ロック部が設けられているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記操作部には、同操作部を操作するための指掛け部が設けられており、前記指掛け部は前記被係合部を兼ねているものであるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記カバーが前記覆蓋状態にあって前記係合部が前記操作部の前記被係合部と係合しているときには、前記カバーの前記係合部が前記操作部を覆うところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、ケーブルを固定するには、ケーブルを所定の位置にセットした上でケーブル固定機構の操作部を固定位置側に操作すればよい。このとき、ケーブルの固定が完全に行われているならば、操作部は固定位置に至るから、その後、カバーの係合部を操作部側に回動すると、係合部が操作部の被係合部に係合して操作部が固定位置に保持される。ところが、ケーブルを固定していないときには、カバーのそれ以上の回動が阻止されるから、作業者はケーブル固定機構の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、ケーブルの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、操作部がケーブルを固定する途上にあるときにカバーが覆蓋状態となる方向に回動させると、カバーの係合部が操作部に当接する。ここで、操作部及びカバーのいずれかには、斜面部が形成されているため、両者の当接に基づいて斜面部から、操作部を固定位置に至らしめる方向に力が作用する。従って、カバーの覆蓋操作の途上で、カバーの係合部が操作部に当接してその操作部が固定位置にないことが判明したときでも、そのままカバーの覆蓋操作を続ければ、操作部が自ずと固定位置に至るから、わざわざカバーを開いて操作部を固定位置まで手で回動させなくてもよい。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によると、操作部を固定位置に至らせるとロック部と非ロック部とが係合して操作部が固定位置にロックされる。これにより、操作部を固定位置に回動させた後、カバーを閉じるまでの間、操作部を手で押さえながら固定位置に保持しておく必要がない。
<請求項4の発明>
請求項4の発明によると、操作部を操作するための指掛け部を被係合部として使用しているため、既存構造である指掛け部とは別に被係合部を設ける必要がない。この結果、カバーを追加したり或いはカバー形状を変更したりすることで現行の検出センサに対して適用することが可能である。
<請求項5の発明>
請求項5の発明によると、カバーの係合部が操作部を覆っているから、設定部とともに操作部も外部から保護することができる。この結果、操作部の誤操作を確実に防止することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。本実施形態における検出センサ1は、図1に示すように、扁平な箱形をなすセンサ本体10の上部にカバー30を設けた構成である。センサ本体10のケース体20は合成樹脂製であって、その背面(図1の右側面)には、内方に向けて凹状に切り欠かれた凹部20Aが設けられている。凹部20Aの奥面には、図示3本の針状端子22が外方に突出して設けられている。凹部20Aには、図示しない制御ユニットから連なる図示しないコネクタが接続されるようになっている。尚、図9に示すように、センサ本体10の上面には、例えば8桁の7セグメント型LEDからなる表示部12と、電気的設定を行うための設定部13とが設けられている。
センサ本体10の下面には、フック状の取付部15が紙面と直交する方向に沿って一対形成されており、取付部15を図示しないDINレールに嵌め入れることにより複数の検出センサ1を組み付けることが可能とされている。
センサ本体10の正面(図1の左側面)には、挿通孔21が上下に並んで一対形成されており、この挿通孔21を通じて光ファイバ(本実施形態におけるケーブルに相当する。)Fをセンサ本体10内に挿入することが可能とされている。センサ本体10の正面側の内部には後に詳述するケーブル固定機構11が設けられていて、光ファイバFを固定するようになっている。
センサ本体10内には、光電素子装着部14が設けられ、その後半部(図2の右側)には、投光素子18と受光素子23とが装着され、両素子18,23のリード線24はそれぞれ後方に引き出されている。
一方、光電素子装着部14の前半部には、投光素子18と受光素子23とにそれぞれ同軸となる一対のファイバ挿通路25が前後方向に貫通して形成されている。
光電素子装着部14の前面には、一対の保持部材27が上下に並んで装着されている。保持部材27は合成樹脂製であって、図7に示すように、一対の挟持片28の上端同士を連結部29で連結した構成とされており、両挟持片28の下端部が開閉するように撓み可能である。連結部29の後面には、図2に示すように、取付棒31が突設されている。保持部材27は、取付棒31が光電素子装着部14内に圧入されることで、光電素子装着部14に固定されている。
保持部材27の両挟持片28が互いに対向する各内面には、それぞれ半円形の凹みが形成されており、両挟持片28が閉じた場合に、ファイバ挿通路25と同軸となる挟持孔35が形成される。一方、挟持片28のうち上述の半円形の凹みを形成した面とは反対側の面には、三角に切り欠いて斜面部28Aが形成されている。
光電素子装着部14の前面には、前記一対の保持部材27を内部に収容するスライドユニット36が装着されている。このスライドユニット36は、上下方向に移動可能とされており、各挟持片28の斜面部28Aと対応する位置には、カム部36Aが内方に突出して形成されている。このため、スライドユニット36が下降すると、カム部36Aが各挟持片28の斜面部28Aに摺接して両挟持片28が閉じ方向に弾性変形する。
光電素子装着部14の上部には、スライドユニット36の上方において前方に突出する支持腕37が形成され、ここに操作レバー(本発明における操作部に相当する。)38がピン43によって回動可能に支持され、図2に示す傾倒位置と、図3に示す起立位置(本発明における固定位置に相当する。)との間で回動可能とされている。操作レバー38は合成樹脂製であって、図2に示すようにピン43の下方においては平坦とされ、後方に円筒面状の押圧部40が形成されている。一方、ピン43の前方側には図2の左側面側に弧状をなして膨らみ、かつ、上面側に小さな凹部39Cを有する指掛け部39が形成されている。従って、この指掛け部39を図2の矢印方向に回動させると、操作レバー38の押圧部40がスライドユニット36を押し下げることになり、その結果、スライドユニット36のカム部36Aが保持部材27の挟持片28を押し下げて閉じ方向に弾性変形させることになる。ケース体20の挿通孔21から光ファイバFの先端をファイバ挿通路25に差し込んだ状態で、操作レバー38を回動させれば、光ファイバFが一対の挟持片28によって挟み付けられて固定される。また、その固定状態から、操作レバー38を図2の矢印とは逆方向に回動操作することにより、スライドユニット36を上昇させることができ、これにより光ファイバFの固定が解除される。従って、ケース体20の前面側に配置された、操作レバー38、スライドユニット36及び各挟持片28がセンサ本体10内に引き入れた光ファイバFを固定するためのケーブル固定機構11を構成する。
尚、スライドユニット36の上面の左右両側には、図7に示すように、上端部が互いに近接する方向に突出する鈎形をなす引掛け部44が対をなして形成されている。そして、これらに対応して、操作レバー38では押圧部40の左右両側に上記引掛け部44に係合する引き上げ突起45が突設されており、起立位置にある操作レバー38(図3参照)を傾倒位置側に回動させたときに、引き上げ突起45が引掛け部44を引き上げて、スライドユニット36を上方に強制的に移動させるようになっている。
また、図6に示すように、センサ本体10の前面上部には起立位置に至った操作レバー38の後面部を受け入れる凹部41が形成され、その凹部41の左右の開口側面部には係合突部41Aがそれぞれ形成されている。一方、操作レバー38の左右両側面には、操作レバー38が起立位置に至ったときに上下方向に延びる形態となる係合溝42が形成されており、操作レバー38が起立位置にまで回動されると、その後面の一部が前記凹部41内に収容されると共に、係合突部41Aが係合溝42と係合して操作レバー38が起立位置に保持される(係合突起41A及び係合溝42は、本発明におけるロック部及び被ロック部に相当する。)。
操作レバー38が図2に示す傾倒位置にあるときに指掛け部39の前面側には、凹部39Cの前端部から下方に向けて弧状をなす斜面部39Aが形成されている。また、斜面部39Aの下端部からケース体20の上端部と対向しつつ後方へ延びる水平部分は、被係合部39Bとされている。
さて、ケース体20の上面には、一端側がケース体20の後端部に取り付けられたカバー30が配されている。本実施形態においては、カバー30は母材となる金属板材を打ち抜き及び折り曲げ加工することにより形成されたフレーム17を有し、例えばフレーム17の基端側に形成した支持片部48の先端部をケース体20にネジ止めすることで、先端側が前記ケーブル固定機構11の操作レバー38を覆う位置まで回動できるようにしている。また、カバー30のうちセンサ本体10の表示部12と設定部13とに対応する部分には、透明な合成樹脂製の保護カバー16がフレーム17内に固定されている。これにより、カバー30が覆蓋状態にあるときには、保護カバー16を通じて表示部12及び設定部13を視認することができるとともに、これらを外部の衝撃から保護することができる。
フレーム17のうち操作レバー38に対応する位置には、板材をセンサ本体10の前面に沿った垂れ下がり形状に曲げて係合部49が設けられ、さらにその先端を横方向に曲げることで摘み部46が形成されている。なお、係合部49と摘み部46との間は、後方に膨らみ出る湾曲部(本発明における斜面部に相当する。)47とされている。
本実施形態は以上のような構造であって、続いてその作用を説明する。
光ファイバFを装着するに当たっては、操作レバー38を傾倒位置に回動し、スライドユニット36を図7に示す上昇位置にセットしておく。このとき、保持部材27は、両挟持片28が開いて挟持孔35が拡径状態となっている。この状態から上下のファイバ挿通路25に光ファイバFの端部が挿通される。光ファイバFは、ケース体20の挿通孔21、保持部材30の拡径した挟持孔35を通ってファイバ挿通路25に挿通される。光ファイバFが挿通されたら、操作レバー38を起立位置に向けて回動し、係合突部41Aと係合溝42とが係合して操作レバー38が起立位置にロックされる。この間、押圧部40の先端がスライドユニット36の上面を押し下げることで、スライドユニット36が図8に示す下降位置に移動する。それに伴い、スライドユニット36のカム部36Aが斜面部28Aに摺接することで両挟持片28を弾性変形させて閉じ、挟持孔35が縮径されることで、その中に通された光ファイバFの端部が弾性的に挟まれる。これにより、上下の各光ファイバFの端部は投光素子18及び受光素子23と同軸に保持される。この間、操作レバー38は、起立位置においてロックされた状態にあるから、カバー30を閉じるまでの間、操作レバー38を手で押さえて起立位置に保持しておく必要がない。
続いて、開放状態にあるカバー30の係合部49を操作レバー38側に向けて回動し、操作レバー38を係合部49によって覆蓋するとともに、表示部12及び設定部13を保護カバー16によって覆蓋する。この間、係合部49は、図3に示すように、起立位置にある操作レバー38の斜面部39Aに乗り上げつつ撓み変形し、斜面部39Aを乗り越えて弾性復帰すると被係合部39Bと係合する。この状態では、係合部49と被係合部39Bとの係合により、カバー30が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー38が起立位置に保持される。
また、操作レバー38が図4に示す傾倒位置にあるとき、すなわち操作レバー38が光ファイバFを固定していないときにカバー30を閉じると、係合部49は、操作レバー38の凹部39Cの端縁部に当接してカバー30が覆蓋状態に至ることが阻止される。したがって、作業者はケーブル固定機構11の固定操作が不充分であったことを認識することができる。
さらに、操作レバー38が図5に示す操作位置(操作レバー38が光ファイバFを固定する途上)にあるときにカバー30を閉じると、係合部49の湾曲部47が操作レバー38の斜面部39Aに当接することで、操作レバー38を起立位置に至らしめるとともにカバー30を覆蓋状態に至らしめることができる。このような場合、カバー30の覆蓋操作の途上で操作レバー38が起立位置にないことが判明したときでも、わざわざカバー30を開いて操作レバー38を起立位置まで手で回動させる必要がなく、そのままカバー30の押し込み操作を続ければ操作レバー38が起立位置に至る。このことは、結局のところ、カバー30を覆蓋状態に押し込めたことをもって、操作レバー38が起立位置にあることを保証するとともに、光ファイバFの固定操作が確実に行われていることを意味することになる。
以上のように本実施形態では、以下のような効果を奏することができる。
1.操作レバー38が起立位置にあるときにはカバー30が覆蓋状態に至り、係合部49と被係合部39の当接面39Bとが係合することによりカバー30が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー38が起立位置に保持される。一方、操作レバー38が傾倒位置にあるときにはカバー30が覆蓋状態に至ることが阻止されるから、作業者はケーブル固定機構11の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、光ファイバFの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
2.操作レバー38の斜面部39Aと係合部49の湾曲部47とが当接することにより、操作レバー38を起立位置に至らしめる方向に力が作用する。従って、カバー30の覆蓋操作の途上で、係合部49が操作レバー38の斜面部39Aに当接してその操作レバー38が起立位置にないことが判明したときでも、そのままカバー30の覆蓋操作を続ければ、操作レバー38が自ずと起立位置に至るから、わざわざカバー30を開いて操作レバー38を起立位置まで手で回動させなくてもよい。
3.操作レバー38を起立位置に至らせると係合突部41Aと係合溝42とが係合して操作レバー38が起立位置にロックされる。これにより、操作レバー38を起立位置に回動させた後、カバー30を閉じるまでの間、操作レバー38を手で押さえながら起立位置に保持しておく必要がない。
4.操作レバー38を回動操作するための指掛け部39を被係合部39Bとして使用しているため、既存構造である指掛け部39とは別に被係合部39Bを設ける必要がない。この結果、カバー30を追加したり或いはカバー30の形状を変更したりすることで現行の検出センサに対して適用することが可能である。
5.カバー30が起立位置にあるときに操作レバー38がカバー30によって覆われるから、表示部12及び/又は設定部13とともに操作レバー38も外部から保護することができる。この結果、操作レバー38の誤操作を確実に防止することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図10によって説明する。本実施形態における検出センサ2は、実施形態1における検出センサ1のカバー30と操作レバー38との係合構造及びカバー30のデザインを一部変更したものであって、その他の重複する構造については説明を省略する。センサ本体10の上面における前面側には、操作レバー60が設けられている。また、検出センサ2は、実施形態1における係合突部41A(ロック部)と係合溝42(被ロック部)とに相当するロック構造は設けられていない。これは、例えば小径の光ファイバFを固定する際には光ファイバFから受ける弾性反力が小さいため、操作レバー60を手で押さえておかなくても操作レバー60を起立位置に留めておくことができることに加えて、ロック構造を設けるとかえって構造が複雑になってしまうためである。
カバー50は透明な合成樹脂性であって、センサ本体10の上面の操作レバー60、表示部12及び設定部13を全面に亘って覆う形状とされている。また、カバー50は、全体としてケース体20の外形形状に沿う流線形状とされている。カバー50が覆蓋状態にあるときには、外部からカバー50を通じて表示部12及び設定部13を視認することが可能とされている。センサ本体10の上面における背面側には、回動支持部51が設けられている。回動支持部51は、カバー50が覆蓋状態にあるときにはカバー50によって覆われて外部に露出しないようになっている。
カバー50において回動支持部51とは反対側の下面には、係合凹部(本発明における係合部に相当する。)52が設けられている。操作レバー60が起立位置にあるときにカバー50を閉じると、係合凹部52が操作レバー60の先端に設けられている指掛け部60A(本発明における被係合部に相当する。)に係合することで、操作レバー60が起立位置に保持されるとともに、カバー50が覆蓋状態に保持されるようになっている。また、操作レバー60が傾倒位置にあるときにカバー50を閉じると、カバー50が操作レバー60に当接し、覆蓋状態に至ることが阻止されるようになっている。
係合凹部53の内面のうち、その前面部分を構成する部分は、下方に突出するロック爪54とされている。ロック爪54の後面は、弧状をなす斜面部54Aとされている。操作レバー60が光ファイバFを固定する途上にあるときにカバー50を閉じると、斜面部54Aが指掛け部60Aの上面前端縁に当接することで、操作レバー60を起立位置に至らしめることができるようになっている。
以上のように本実施形態では、以下のような効果を奏することができる。
1.操作レバー60が起立位置にあるときにはカバー50が覆蓋状態に至り、係合凹部52と指掛け部60Aとが係合することによりカバー50が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー60が起立位置に保持される。一方、操作レバー60が傾倒位置にあるときにはカバー50が操作レバー60に当接し、覆蓋状態に至ることが阻止されるから、作業者はケーブル固定機構11の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、光ファイバFの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
2.係合凹部52の斜面部54Aと指掛け部60Aの上面前端縁とが当接することにより、操作レバー60を起立位置に至らしめる方向に力が作用する。従って、カバー50の覆蓋操作の途上で、斜面部54Aが指掛け部60Aに当接して操作レバー60が起立位置にないことが判明したときでも、そのままカバー50の覆蓋操作を続ければ、操作レバー60が自ずと起立位置に至るから、わざわざカバー50を開いて操作レバー60を起立位置まで手で回動させなくてもよい。
3.操作レバー60を回動操作するための指掛け部60Aを被係合部として使用しているため、既存構造である指掛け部60Aとは別に被係合部を設ける必要がない。この結果、カバー50を追加したり或いはカバー50の形状を変更したりすることで現行の検出センサに対して適用することが可能である。
4.カバー50が起立位置にあるときに操作レバー60がカバー50によって覆われるから、表示部12及び/又は設定部13とともに操作レバー60も外部から保護することができる。この結果、操作レバー60の誤操作を確実に防止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態においては、カバーの覆蓋方向(開放状態から覆蓋状態へ向かう方向)と操作レバーの締め込み方向(傾倒位置から起立位置へ向かう方向)とが、反対方向となるように設定したが、本発明によれば、これらの方向が互いに同一方向を向くようにしてもよい。例えば、操作レバーの締め込み方向を起立位置から傾倒位置へ向かう方向とした場合、カバーの押し込み操作に伴って操作レバーが締め込み方向に押し込まれ、操作レバーが傾倒位置に至ると回動動作が停止し、係合部が斜面部を乗り越えて被係合部と係合する構成としてもよい。この場合、操作レバーとセンサ本体とにロック部と被ロック部とを設けておき、これらが係合して操作レバーが傾倒位置にロックされるようにすることが好ましい。
(2)本実施形態においては、カバーがセンサ本体に回動可能に固定されているものを例示しているが、本発明では、カバーはセンサ本体にユーザの要望に応じて後から付加的に取り付けられるものであってもよく、要するところ、カバーがセンサ本体に対して回動可能な関係になっているものならばよい。また、上記実施形態では、カバーはセンサ本体の表示部及び設定部の双方を覆う形状としたが、これに限らず、例えば表示部だけを覆う形状、或いは設定部だけを覆う形状であってもよい。
(3)実施形態1においては、湾曲部47と被係合部39Bとの双方に斜面部が設けられているものを例示しているが、本発明によると、係合部49の湾曲部47を直角形状とし、この角部が斜面部39Aに当接するようにしてもよいし、また、斜面部39Aを鋭角形状とし、この鋭角部分が湾曲部47に当接するようにしてもよい。
(4)実施形態1においては、係合突部41Aと係合溝42とが設けられているものを例示しているが、本発明によると、必ずしも係合突部41Aと係合溝42を設ける必要はない。要するに、覆蓋状態にあるカバー30と起立位置にある操作レバー38とが係合することで、カバー30が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー38が起立位置に保持されるものであればよい。
(5)本実施形態においては、被係合部が指掛け部の一部を兼ねているものを例示しているが、本発明によると、被係合部を指掛け部とは別に設けたものであってもよい。
(6)本実施形態においては、カバー50が覆蓋状態にあって操作レバー60の指掛け部60Aと係合しているときには、カバー50の係合凹部52が操作レバー60の指掛け部60Aを覆うものを例示しているが、本発明によると、係合凹部52と指掛け部60Aとが係合しているものであれば、必ずしも指掛け部60Aがカバー50によって覆われる必要はない。
実施形態1における検出センサの正面図 その操作レバーが傾倒位置にあってカバーが開放状態にあるときのケーブル固定機構を示す断面図 その操作レバーが起立位置にあってカバーが覆蓋状態にあるときのケーブル固定機構を示す断面図 その操作レバーが傾倒位置にあって係合部が操作レバーに当接している状態にあるときのケーブル固定機構を示す断面図 その操作レバーが回動途上にあって係合部が操作レバーの斜面部に当接している状態にあるときのケーブル固定機構を示す断面図 そのロック部と被ロック部とが係合している状態を示す断面図 そのスライドユニットが上昇位置にある状態を示す断面図 そのスライドユニットが下降位置にある状態を示す断面図 その検出センサの平面図 実施形態2における検出センサの正面図
符号の説明
1,2…検出センサ
10…センサ本体
11…ケーブル固定機構
12…表示部
13…設定部
16…保護カバー
17…フレーム
30,50…カバー
38,60…操作レバー(操作部)
39…被係合部
39A,54A…斜面部
39B…被係合部
39C…規制面(規制部)
41A…係合突部(ロック部)
42…係合溝(被ロック部)
49…係合部
52…係合凹部(係合部)
60A…指掛け部(被係合部)
F…光ファイバ

Claims (5)

  1. センサ本体の内部に引き入れたケーブルを固定するためのケーブル固定機構を操作する操作部を前記センサ本体に設けた検出センサであって、
    前記センサ本体には、設定部と、
    一端側が前記センサ本体の一端側において回動可能に取り付けられるとともに、他端側を前記センサ本体の他端側に設けられた前記操作部側に回動させることにより、前記センサ本体の前記一端側と前記他端側との間に設けられた前記設定部を覆蓋状態とするカバーとが設けられたものにおいて、
    前記カバーには、前記操作部が前記ケーブルを固定する固定位置にあり、かつ前記カバーが前記覆蓋状態にあるときにのみ前記操作部の被係合部に係合してその操作部を前記固定位置に保持する係合部を設けたことを特徴とする検出センサ。
  2. 前記操作部及び前記カバーのうち少なくともいずれか一方には、前記操作部が前記ケーブルを固定する途上にあるときに前記カバーを前記覆蓋状態となる方向に回動させた場合に、前記係合部が前記操作部に当接することで前記操作部を前記固定位置に至らしめる方向に力を作用させる斜面部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の検出センサ。
  3. 前記センサ本体には、ロック部が設けられているとともに、前記操作部には、前記操作部が前記固定位置に至ったところで前記ロック部が係合して前記操作部を前記固定位置にロックする被ロック部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の検出センサ。
  4. 前記操作部には、同操作部を操作するための指掛け部が設けられており、前記指掛け部は前記被係合部を兼ねているものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検出センサ。
  5. 前記カバーが前記覆蓋状態にあって前記係合部が前記操作部の前記被係合部と係合しているときには、前記カバーの前記係合部が前記操作部を覆うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の検出センサ。
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