JP4724049B2 - 検出センサ - Google Patents
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Description
ところが、従来の構造では、ケーブル固定機構の操作部の操作とその他の操作とは必ずしも関連付けられていなかったため、ケーブル固定機構の操作部を光ファイバが完全に固定される位置(固定位置)に最後まで操作されていなくても、その作業を終了させてしまうことが可能であった。
このような状態となると、光ファイバがとりあえず挿入されている当初は正常な検出が可能なこともあるが、検出センサを使用しているうちに光ファイバに作用する振動等によって次第に光ファイバがセンサ本体から抜け出てしまうこともあり、突然、正常な検出ができなくなってしまい、重大なトラブルを招きかねない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、光ファイバの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる検出センサを提供することを目的とする。
請求項1の発明によれば、ケーブルを固定するには、ケーブルを所定の位置にセットした上でケーブル固定機構の操作部を固定位置側に操作すればよい。このとき、ケーブルの固定が完全に行われているならば、操作部は固定位置に至るから、その後、カバーの係合部を操作部側に回動すると、係合部が操作部の被係合部に係合して操作部が固定位置に保持される。ところが、ケーブルを固定していないときには、カバーのそれ以上の回動が阻止されるから、作業者はケーブル固定機構の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、ケーブルの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
請求項2の発明によれば、操作部がケーブルを固定する途上にあるときにカバーが覆蓋状態となる方向に回動させると、カバーの係合部が操作部に当接する。ここで、操作部及びカバーのいずれかには、斜面部が形成されているため、両者の当接に基づいて斜面部から、操作部を固定位置に至らしめる方向に力が作用する。従って、カバーの覆蓋操作の途上で、カバーの係合部が操作部に当接してその操作部が固定位置にないことが判明したときでも、そのままカバーの覆蓋操作を続ければ、操作部が自ずと固定位置に至るから、わざわざカバーを開いて操作部を固定位置まで手で回動させなくてもよい。
請求項3の発明によると、操作部を固定位置に至らせるとロック部と非ロック部とが係合して操作部が固定位置にロックされる。これにより、操作部を固定位置に回動させた後、カバーを閉じるまでの間、操作部を手で押さえながら固定位置に保持しておく必要がない。
請求項4の発明によると、操作部を操作するための指掛け部を被係合部として使用しているため、既存構造である指掛け部とは別に被係合部を設ける必要がない。この結果、カバーを追加したり或いはカバー形状を変更したりすることで現行の検出センサに対して適用することが可能である。
請求項5の発明によると、カバーの係合部が操作部を覆っているから、設定部とともに操作部も外部から保護することができる。この結果、操作部の誤操作を確実に防止することができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。本実施形態における検出センサ1は、図1に示すように、扁平な箱形をなすセンサ本体10の上部にカバー30を設けた構成である。センサ本体10のケース体20は合成樹脂製であって、その背面(図1の右側面)には、内方に向けて凹状に切り欠かれた凹部20Aが設けられている。凹部20Aの奥面には、図示3本の針状端子22が外方に突出して設けられている。凹部20Aには、図示しない制御ユニットから連なる図示しないコネクタが接続されるようになっている。尚、図9に示すように、センサ本体10の上面には、例えば8桁の7セグメント型LEDからなる表示部12と、電気的設定を行うための設定部13とが設けられている。
センサ本体10の正面(図1の左側面)には、挿通孔21が上下に並んで一対形成されており、この挿通孔21を通じて光ファイバ(本実施形態におけるケーブルに相当する。)Fをセンサ本体10内に挿入することが可能とされている。センサ本体10の正面側の内部には後に詳述するケーブル固定機構11が設けられていて、光ファイバFを固定するようになっている。
センサ本体10内には、光電素子装着部14が設けられ、その後半部(図2の右側)には、投光素子18と受光素子23とが装着され、両素子18,23のリード線24はそれぞれ後方に引き出されている。
一方、光電素子装着部14の前半部には、投光素子18と受光素子23とにそれぞれ同軸となる一対のファイバ挿通路25が前後方向に貫通して形成されている。
保持部材27の両挟持片28が互いに対向する各内面には、それぞれ半円形の凹みが形成されており、両挟持片28が閉じた場合に、ファイバ挿通路25と同軸となる挟持孔35が形成される。一方、挟持片28のうち上述の半円形の凹みを形成した面とは反対側の面には、三角に切り欠いて斜面部28Aが形成されている。
光電素子装着部14の前面には、前記一対の保持部材27を内部に収容するスライドユニット36が装着されている。このスライドユニット36は、上下方向に移動可能とされており、各挟持片28の斜面部28Aと対応する位置には、カム部36Aが内方に突出して形成されている。このため、スライドユニット36が下降すると、カム部36Aが各挟持片28の斜面部28Aに摺接して両挟持片28が閉じ方向に弾性変形する。
光ファイバFを装着するに当たっては、操作レバー38を傾倒位置に回動し、スライドユニット36を図7に示す上昇位置にセットしておく。このとき、保持部材27は、両挟持片28が開いて挟持孔35が拡径状態となっている。この状態から上下のファイバ挿通路25に光ファイバFの端部が挿通される。光ファイバFは、ケース体20の挿通孔21、保持部材30の拡径した挟持孔35を通ってファイバ挿通路25に挿通される。光ファイバFが挿通されたら、操作レバー38を起立位置に向けて回動し、係合突部41Aと係合溝42とが係合して操作レバー38が起立位置にロックされる。この間、押圧部40の先端がスライドユニット36の上面を押し下げることで、スライドユニット36が図8に示す下降位置に移動する。それに伴い、スライドユニット36のカム部36Aが斜面部28Aに摺接することで両挟持片28を弾性変形させて閉じ、挟持孔35が縮径されることで、その中に通された光ファイバFの端部が弾性的に挟まれる。これにより、上下の各光ファイバFの端部は投光素子18及び受光素子23と同軸に保持される。この間、操作レバー38は、起立位置においてロックされた状態にあるから、カバー30を閉じるまでの間、操作レバー38を手で押さえて起立位置に保持しておく必要がない。
1.操作レバー38が起立位置にあるときにはカバー30が覆蓋状態に至り、係合部49と被係合部39の当接面39Bとが係合することによりカバー30が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー38が起立位置に保持される。一方、操作レバー38が傾倒位置にあるときにはカバー30が覆蓋状態に至ることが阻止されるから、作業者はケーブル固定機構11の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、光ファイバFの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
次に、本発明の実施形態2を図10によって説明する。本実施形態における検出センサ2は、実施形態1における検出センサ1のカバー30と操作レバー38との係合構造及びカバー30のデザインを一部変更したものであって、その他の重複する構造については説明を省略する。センサ本体10の上面における前面側には、操作レバー60が設けられている。また、検出センサ2は、実施形態1における係合突部41A(ロック部)と係合溝42(被ロック部)とに相当するロック構造は設けられていない。これは、例えば小径の光ファイバFを固定する際には光ファイバFから受ける弾性反力が小さいため、操作レバー60を手で押さえておかなくても操作レバー60を起立位置に留めておくことができることに加えて、ロック構造を設けるとかえって構造が複雑になってしまうためである。
1.操作レバー60が起立位置にあるときにはカバー50が覆蓋状態に至り、係合凹部52と指掛け部60Aとが係合することによりカバー50が覆蓋状態に保持されるとともに、操作レバー60が起立位置に保持される。一方、操作レバー60が傾倒位置にあるときにはカバー50が操作レバー60に当接し、覆蓋状態に至ることが阻止されるから、作業者はケーブル固定機構11の固定操作が不充分であったことを認識することができる。これにより、光ファイバFの固定操作が確実に行われるようにして検出動作を安定して行うことができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10…センサ本体
11…ケーブル固定機構
12…表示部
13…設定部
16…保護カバー
17…フレーム
30,50…カバー
38,60…操作レバー(操作部)
39…被係合部
39A,54A…斜面部
39B…被係合部
39C…規制面(規制部)
41A…係合突部(ロック部)
42…係合溝(被ロック部)
49…係合部
52…係合凹部(係合部)
60A…指掛け部(被係合部)
F…光ファイバ
Claims (5)
- センサ本体の内部に引き入れたケーブルを固定するためのケーブル固定機構を操作する操作部を前記センサ本体に設けた検出センサであって、
前記センサ本体には、設定部と、
一端側が前記センサ本体の一端側において回動可能に取り付けられるとともに、他端側を前記センサ本体の他端側に設けられた前記操作部側に回動させることにより、前記センサ本体の前記一端側と前記他端側との間に設けられた前記設定部を覆蓋状態とするカバーとが設けられたものにおいて、
前記カバーには、前記操作部が前記ケーブルを固定する固定位置にあり、かつ前記カバーが前記覆蓋状態にあるときにのみ前記操作部の被係合部に係合してその操作部を前記固定位置に保持する係合部を設けたことを特徴とする検出センサ。 - 前記操作部及び前記カバーのうち少なくともいずれか一方には、前記操作部が前記ケーブルを固定する途上にあるときに前記カバーを前記覆蓋状態となる方向に回動させた場合に、前記係合部が前記操作部に当接することで前記操作部を前記固定位置に至らしめる方向に力を作用させる斜面部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の検出センサ。
- 前記センサ本体には、ロック部が設けられているとともに、前記操作部には、前記操作部が前記固定位置に至ったところで前記ロック部が係合して前記操作部を前記固定位置にロックする被ロック部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の検出センサ。
- 前記操作部には、同操作部を操作するための指掛け部が設けられており、前記指掛け部は前記被係合部を兼ねているものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検出センサ。
- 前記カバーが前記覆蓋状態にあって前記係合部が前記操作部の前記被係合部と係合しているときには、前記カバーの前記係合部が前記操作部を覆うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の検出センサ。
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