JP4722812B2 - 光ピックアップ装置、及び当該光ピックアップ装置を備える光情報記録再生装置 - Google Patents

光ピックアップ装置、及び当該光ピックアップ装置を備える光情報記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ピックアップ装置、その製造方法、及び当該光ピックアップ装置に関するものである。具体的には、光源、回折手段、導光手段、受光素子をハウジング上に直接固定配置することにより、各光学部品の位置調整等を簡略化した光ピックアップ装置、その製造方法、及び当該光ピックアップ装置を備える光情報記録再生装置に関するものである。
近年、高画質の画像、動画等を記録するために、光記録媒体の情報記録容量の高密度化、大容量化が望まれている。また、光記録媒体をノートパソコン等のモバイル用途で使用するためには、光記録媒体の情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置を小型軽量化する必要がある。
従来の光ピックアップ装置は、例えば、特許文献1に示すように、半導体レーザや、回折格子等の光学部品を、ハウジング上に配置していた。しかし、特許文献1に示される光学部品の配置では、光源や回折格子と、フォトディテクタが離れた位置に配置されており、光ピックアップ装置を小型軽量化することは困難であった。小型軽量化を困難とした理由の一つとして、特許文献1には明示されていないが、各光学部品をハウジング上に設置するとき、それぞれの各光学部品についてホルダー等の補助部材を用いており、この補助部材の取り付けに必要なスペースを確保したことが挙げられる。この補助部材は、各光学部品の位置調整を簡便にするために用いられたものである。つまり、部品が大きいほど、調整が容易であるため、このように各光学部品について補助部材を設けていた。その結果、小型軽量化を困難としていた。
そこで、従来、光源や受光素子等の光学部品を集積ユニット化した光集積ユニットを作製し、これを光ピックアップ装置に用いることで、光ピックアップ装置の小型軽量化が図られている。また、小型軽量化に伴い、個々の光学部品を小型化するため、小型化した光学部品であっても、その位置調整等を容易に行なうための技術が求められている。そのため、光ピックアップ装置の小型軽量化を図った上で、調整作業を容易にして、調整誤差、組立誤差を小さくする技術が提案されている(例えば特許文献2〜4)。
以下に、図5に基づいて特許文献2に開示されている光ピックアップ装置の構成を説明する。図5は、特許文献2に開示されている光ピックアップ装置の構成を模式的に示した図である。図5に示すように、半導体レーザ101からの出射された光ビームは3ビーム用の回折格子102により、メインビーム(0次光)と二つのサブビーム(±1次光)に分離され、ホログラム素子103に達する。そしてホログラム素子103を透過する光(0次回折光)だけが、対物レンズ104を介して光ディスク105上に集光する。光ディスク105で反射された光、即ち、戻り光は上記メインビーム、上記二つのサブビーム共に、再び対物レンズ104を介してホログラム素子103に導かれる。そして、ホログラム素子103で回折された光(1次回折光)だけがフォトダイオード106に入射して各種信号を生成するように構成されている。
そして、半導体レーザ101、回折格子102、ホログラム素子103及びフォトダイオード106は、ユニット化され、ホログラムユニット107(光集積ユニット)の内部に集積しているので、オプトベースの構造を簡略化され、小型集積化及び部品点数の削減、さらにはトラッキングエラー検出用スポットの位相調整が容易になるとしている。
次に、図6に基づいて特許文献3に開示されている光ピックアップ装置の構成を説明する。図6は、特許文献3に開示されている光ピックアップ装置に用いられる光集積ユニットの概略構成を示す図であり、(a)は、上記光集積ユニットを光軸方向(Z方向)に対してY方向から見た断面図であり、(b)は、(a)から偏光回折素子206と偏光ビームスプリッタ202を除いた状態で上記光集積ユニットを光軸方向(Z方向)から見た平面図である。図6(a)(b)に示すように、特許文献2に開示されている光集積ユニットは、半導体レーザ201と、偏光ビームスプリッタ面207を有する偏光ビームスプリッタ202と、受光素子203と、光ビーム及び戻り光を回折する第1のホログラム素子204及び第2のホログラム素子205を有する偏光回折素子206を備えている。偏光ビームスプリッタ面207を透過した光ビームは、偏光回折素子206に入射する。また、偏光回折素子206によって回折された戻り光は、上記偏光ビームスプリッタ面207によって光路が変化して、上記受光素子203に受光される。
そして、半導体レーザ201と、偏光ビームスプリッタ202と、受光素子203と、偏光回折素子206とを光集積ユニット208としてユニット化することで、光ピックアップ装置の小型軽量化を図っている。また、半導体レーザ201は、受光素子203と偏光ビームスプリッタ202とに対して位置調整を可能としており、さらに、第1のホログラム素子204及び第2のホログラム素子205を一体的に作製することで、光集積ユニット208の組立調整が容易になるとしている。
また、特許文献4では、発光素子と受光素子と回折素子とが一体化された光源ユニットを組み立てた上で、当該光源ユニットを光学ヘッドに搭載する光ピックアップ装置について開示されている。特許文献4に係る光ピックアップ装置では、まず、光源ユニットの組立時に、対物レンズを備えた光学ヘッド代替部品上で、受光素子の受光量から演算されるトータル信号が最大となるように対物レンズを位置調整して、また、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を検出して回折素子を位置調整する。その後、当該光源ユニットを光学ヘッドに搭載して、光軸調整と光強度分布調整を行なった上で、当該光源ユニットの位置を固定している。
また、特許文献5では、コンパクトディスクプレーヤー等に用いる光ピックアップ装置において、回折格子上の回折素子を形成する領域を、当該回折素子により回折された1次回折光がレンズ系に入射しないような範囲で設定することで、偽信号を大幅に抑制する技術が開示されている。
特開平6−119653号公報(1994年4月28日公開) 特開平2−79231号公報(1990年3月19日公開) 特開2006−65935号公報(2006年3月9日公開) 特開平5−225583号公報(1993年9月3日公開) 特開平2−273336号公報(1990年11月7日公開)
しかしながら、例えば特許文献2〜4のように光集積ユニットを作製し、これを光ピックアップ装置に搭載する技術では、光集積ユニットとして組み立てる工程の中で、個々の部品が小型であるために位置調整等の調整作業が煩雑である。さらに、調整作業中に、部品間の干渉によって調整ズレ等の誤差が生じやすい。また、光集積ユニットを構成する光学部品の調整を完了した後、光ピックアップ装置に搭載して再度調整作業を行なうため、2重に調整作業を行なう必要があるため工程の無駄が出る。
以下に、図7に基づいて、上述の課題について説明する。図7は、光集積ユニットを作製し、これを光ピックアップ装置に搭載する技術における組立調整工程のフローチャートを示す。
まず、光集積ユニットのパッケージ部材に光源、受光素子、回折素子等の光学部品を搭載する。このとき、光源、受光素子及び回折素子は位置調整等が可能なように、仮固定されている。
次に、光源の光軸調整及び光強度分布調整をしたうえで、MPP(メインプッシュプル)バランスを最適化するため、受光素子及び回折素子の位置調整をして、これらの位置を固定する。これにより、光集積ユニットの組立調整工程が完了する。
一方で、光ピックアップ装置において、光集積ユニット及びその他の光学部品を支持する部材であるハウジングには、コリメートレンズ、1/4波長板、立上ミラー等が固定される。
次に、当該ハウジングに、光集積ユニットを位置調整可能なように仮固定する。
このとき、上述のとおり、光集積ユニットの組立調整工程では、MPPバランスを最適に調整して個々の部品を固定している。しかし、当該ハウジング上に、既に搭載されているコリメートレンズ等の組立誤差のため、予め対物レンズの最適位置として計算された基準位置(以下、単に「基準位置」と表記する。)に対物レンズを設置したアクチュエーターを、当該ハウジング上に配置すると、MPPバランスにズレが生じる。
そのため、MPPバランスを再調整するために、アクチュエーターにおける対物レンズの位置を、基準位置よりずらす必要が生じ、さらに、上述した光集積ユニット内の光学部品について、再度、光軸調整や位置調整をする必要が生じる。つまり、光集積ユニットの仮固定後、再度、半導体レーザの光軸調整をする必要が生じる。さらに、当該光軸調整や、光集積ユニットを構成する光学部品と、その他に光ピックアップ装置を構成する光学部品との組立誤差のために、再度、回折素子や受光素子の位置調整を行なう必要が生じる。
その後、対物レンズを通る光軸方向(Z方向)に上下動を繰り返すことでアクチュエーターを調整する、即ち、アクチュエーターの姿勢をあおり調整する。併せて、当該Z方向に対するX方向、Y方向のアクチュエーターの位置を調整する。このアクチュエーターの調整により、MPPバランスが最適になるように、回折素子や受光素子の受光部からの信号検出を行ないながら、対物レンズの位置が調整される。当該調整が終了した後、アクチュエーター及び光集積ユニットを固定する。
このように、2重に、光軸調整や、位置調整等の調整工程を行なう必要が発生するという無駄は、ハウジングに直接搭載された光学部品と別パーツ化された光集積ユニットの調整が、一つの部品の調整として行なわれるために発生する。例えば特許文献2に開示の光ピックアップでは、ホログラムユニットとオプトベースとは別パーツ化しており、特許文献3に開示の光ピックアップ装置では、光集積ユニットと対物レンズ等を支える部材とが別パーツ化されており、特許文献4に開示の光学ヘッドでは、光源ユニットと光学ヘッド代替部材とが別パーツ化しており、調整工程を2重に行なう無駄が発生し、当該別パーツを組み立てることによる組立誤差も生じる。
また、このような2重の調整工程は、光集積ユニットの調整を行なうためだけの光学系と、当該光集積ユニットがハウジングに搭載されたときの、他の光学部品等及び当該光集積ユニットによって形成される光学系とは、必ずしも一致しないために生じるとも言える。
複数の波長の光源を有する光ピックアップ装置のように、対物レンズを複数搭載するアクチュエーターを有する光ピックアップ装置では、上記アクチュエーターの位置調整を一つの対物レンズを基準に行なう。このため、当該対物レンズの位置が基準位置からずれている場合、他の対物レンズの位置は、必然的に基準位置からずれる。そして、基準位置からずれた対物レンズによる光学系に基づいて、光集積ユニット及びハウジング上に直接固定されている光学部品の組立誤差を位置調整する必要が生じる。
このため、位置調整は、さらに煩雑になり、光記録媒体に対して情報を記録する時のスポット品位の劣化等、光ピックアップ装置の特性の劣化を防止することが困難となる。
また、光集積ユニットのパッケージ部材は、一般に薄い金属板をプレスにより曲げ加工が施されているため、回折素子等の個々の光学部品を取り付ける面の加工精度が均一でない場合が多かった。そのため個々の光学部品で求められる調整の精度が異なり、さらに、光学部品がパッケージ部材上でぶれるため、調整工程の煩雑化を招いていた。
ところで、特許文献1に開示の光ヘッド装置では、上述のように、各光学部品に対して補助部材を用いる等の理由から小型軽量化が困難であるという問題を有している。特許文献5では、回折格子や受光素子等の光学部品を集積させることが可能か否か、また、どのように位置調整を行なうのか開示されていない。つまり、特許文献5では、光ヘッド装置を小型化させるための具体的な手法については説明されておらず、小型で軽量な光ピックアップ装置を、位置調整等を簡略化した上で製造する技術を開示するものではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学部品の光軸調整や位置調整等の調整工程を、高精度かつ簡略に行なうことで、小型、軽量で、高品質の光ピックアップ装置を提供することにある。
本発明に係る光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、少なくとも光ビームを出射する光源手段を備える発光素子、受光素子、および光学素子を、ハウジングに搭載してなる光ピックアップ装置であって、上記ハウジングの表面には、上記受光素子、および光学素子を固定配置するための配置部位が形成されており、上記受光素子、および光学素子は、上記配置部位に固定配置されることによって、ハウジング上に搭載されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記光ピックアップ装置は、ハウジング上に、少なくとも発光素子、受光素子、光学素子からなる光集積ユニットとが直接固定配置されるため、発光素子、受光素子、光学素子の位置調整等を、全て、一つのハウジング上で行なうことができる。よって、調整工程を簡略化した上で製造することができる。つまり、従来のように、光集積ユニットを組み立てるときに各素子の調整を行ない、さらに当該光集積ユニットをハウジングに搭載した上で調整を行なうという、重複した調整工程を行なう必要が無い。これにより、工数を削減して製造することができる。さらに、従来、光集積ユニットで光学部品を調整するときに、基準としていた光学系と、実際に、当該光集積ユニットをハウジングに搭載したときの光学系とはずれがあるため、調整を煩雑なものにしており、誤差が生じやすかったが、上記の構成によれば、一のハウジング上で全ての調整を行なうため、このような問題も生じない。
また、一般に、ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属のダイキャスト品や、PPS樹脂等の樹脂の成型品によって、強度の確保のため肉厚に作製されるため、表面の加工精度の均一性が高い。そして、光学部品が、これらのダイキャスト品や成型品に直接取り付けられる。よって、位置調整等の調整工程を簡略化して製造することが可能である。また、従来の光集積ユニットのように強度の低いパッケージ部材を必要とせず、ハウジングに直接固定するため、調整において、各光学部品がぶれることがなく、調整工程後の各光学部品の位置も安定する。
さらに、上記発光素子、上記受光素子、上記光学素子を集積ユニット化しているため、光ピックアップ装置を小型軽量化できる。
従って、小型、軽量で、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記発光素子として、光ビームを出射する光源手段を備えるとともに、上記光学素子として、上記光源手段から出射された光ビームを光記録媒体に集光する対物レンズと、光記録媒体によって反射された光ビームの戻り光を、上記光源手段とは異なる方向に導く導光手段と、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段とを備えることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記ハウジング上に光源手段が直接固定配置されて、回折素子等の光学部品と一体形成されているため、上述の受光素子、当該光源手段以外の光学素子の位置調整に併せて、光源の光軸調整、光強度分布調整を、一つのハウジング上で行なうことができ、従来のように光集積ユニット部材の組立時に光軸調整等を行ない、再度ハウジング上で光軸調整等を行なう必要がない。さらに、戻り光を光源手段とは異なる方向に導く導光手段を備えているので、光学部品の設計の自由度が向上し、その結果、光ピックアップ装置をより小型軽量化することができる。また、回折手段を備えているので、回折光に基づいて、エラー検出のための信号を得ることもできる。さらに、
本発明の参考に係る光ピックアップ装置では、上記光ピックアップ装置は、さらに、上記対物レンズの位置調整を行なう対物レンズ調整手段を備えており、上記対物レンズ調整手段は、上記対物レンズに一体化してハウジングに固定配置されることがより好ましい。
上記の構成によれば、対物レンズ調整手段により、対物レンズの位置を調整することができるため、光記録媒体に対する情報の記録、再生の精度が向上する。さらに、対物レンズ調整手段は、ハウジングに一体化して固定配置されるため、上述した発光素子、受光素子、光学素子の位置調整等と、対物レンズの姿勢調整とを一つのハウジング上で行なうことができるため、位置調整等をさらに簡略化し、かつ高精度に行なうことができる。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記導光手段は、上記光ビームを透過させ、光記録媒体によって反射された光ビームの戻り光を反射させる機能面を備えることがより好ましい。
上記の構成によれば、戻り光を受光する受光素子のレイアウトの自由度を上げ、ひいては光ピックアップ装置をさらに小型軽量化することが可能となる。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記導光手段は、さらに、上記機能面によって反射された上記戻り光を反射する反射面を備えていることがより好ましい。
上記反射面を備えることにより、受光素子のレイアウトの自由度を上げ、ひいては光ピックアップ装置をさらに小型軽量化可能であるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記回折手段は、所定の偏光振動面を有する偏光を回折させ、当該偏光振動面に垂直な偏光振動面を有する偏光をそのまま透過させる偏光回折素子であることがより好ましい。
上記偏光回折素子を用いることにより、光ビームが、上記回折素子を通過する時の光量ロス、及び光ディスクから反射された戻り光が上記回折素子を通過する時の光量ロスを最小限に抑えることができるため、光の利用効率が向上するというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記回折手段は、非偏光回折素子であることがより好ましい。
上記非偏光回折素子は安価であるため、低コスト化な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記回折手段は、上記戻り光を非回折光と回折光とに分割するホログラム領域を備えることがより好ましい。
上記非回折光及び回折光から、トラッキング誤差信号等の受光位置のずれを示す信号を生成することができ、これにより対物レンズの位置などを調整することができる。よって、さらに高品質な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記光源から出射する光ビームの光軸上に、上記回折手段を備えることがより好ましい。
上記回折手段を上記光軸上に備えることにより、光源から出射する光ビームによる光学系、及び、当該光ビームが光記録媒体により反射された戻り光による光学系に係る光ビームの経路の大部分を近接させることができるため、小型軽量化した光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記回折手段と、上記導光手段とは、接触していることがより好ましい。
上記回折手段と上記導光手段とを直接固定するため、それぞれをハウジング上に搭載するときに比べて組立誤差を削減できる。また、上記回折手段と、上記導光手段とが集積される。よって、さらに高精度かつ小型軽量化した光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記導光手段と、上記受光素子とは、接触していることがより好ましい。
上記受光素子と上記導光手段とを直接固定するため、それぞれをハウジング上に搭載するときに比べて組立誤差を削減できる。また、上記受光素子と、上記導光手段とが集積される。よって、さらに高精度かつ小型軽量化した光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記ハウジングの、上記ハウジングと上記発光素子との重畳領域は、凹状であることがより好ましい。
上記発光素子を、より安定に固定させることができるため、上記発光素子がぶれることがない。よって、さらに高精度な光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記ハウジングの、上記ハウジングと上記回折手段との重畳領域は、凹状、又は、貫通孔であることがより好ましい。
当該重畳領域を、凹状、又は、貫通孔とすることにより、上記回折手段の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができる。よって、さらに高精度な位置調整を行なった光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記ハウジングの、上記ハウジングと上記受光素子との重畳領域は、凹状、又は、貫通孔であることがより好ましい。
当該重畳領域を、凹状、又は、貫通孔とすることにより、上記受光素子の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができる。よって、さらに高精度な位置調整を行なった光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記重畳領域は貫通孔であることが好ましい。
上記受光素子の位置調整を行なうための治具を当該貫通孔の上下から挿入して、当該受光素子を上下から位置調整することができる。よって、より高精度な光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通していることがより好ましい。
上記貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通すことにより、ハウジング上に当該配線用のスペースを設ける必要が無く、多様なレイアウトを設計することが可能になる。よって、さらに光ピックアップ装置を小型軽量化することができるというさらなる効果を奏する。
本発明の参考に係る光ピックアップ装置では、上記光源として、異なる波長の光ビームを出力するために、複数の光源を用い、当該複数の光源に対応した対物レンズを複数用いることがより好ましい。
上記複数の光源を用いることにより、複数の波長の光ビームにより、光記録媒体に対する情報の記録、再生が可能となるため、さらに高品質な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
以下、本発明に係るハウジングおよびそれを備えた光ピックアップ装置、ならびに光ピックアップ装置の製造方法として列挙したものは、いずれも参考である。本発明に係るハウジングは、上記課題を解決するために、少なくとも、光ビームを出射する光源手段と、受光素子と、光記録媒体によって反射された光ビームの戻り光を、上記光源手段とは異なる方向に導く導光手段と、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段とからなる光集積ユニット、及び、光源から出射された光ビームを光記録媒体に集光するための対物レンズの位置調整を行なうための対物レンズ調整手段を搭載してなる光ピックアップ装置に用いるハウジングであって、上記ハウジングには、上記光源手段、上記受光素子、上記導光手段、上記回折手段、及び上記対物レンズ調整手段を固定配置するための配置部位が、予め、形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、ハウジング上に、少なくとも、光源手段、導光手段、受光素子、回折手段からなる光集積ユニットと、対物レンズ調整手段とを、直接配置することができる。よって、光源から出射される光ビームの光軸調整、光強度分布調整、アクチュエーターの姿勢調整、受光素子の位置調整及び回折素子の位置調整を、全てハウジング上で行なうことができ、調整工程を簡略化することができる。つまり、従来のように、光集積ユニットで調整を行ない、さらに当該光集積ユニットをハウジングに搭載した上で調整を行なうという、重複した調整工程を行なう必要が無く、工数を削減できる。
さらに、一般に、ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属のダイキャスト品や、PPS樹脂等の樹脂の成型品によって、強度の確保のため肉厚に作製されるため、表面の加工精度の均一性が高い。そして、導光手段等の光学部品が、これらのダイキャスト品や成型品に直接取り付けられる。従来の光集積ユニットのように強度の低いパッケージ部材を必要とせず、ハウジングに直接固定するため、調整において、各光学部品がぶれることがなく、調整工程後の各光学部品の位置も安定する。つまり、従来のように、光集積ユニットで調整を行ない、さらに当該光集積ユニットをハウジングに搭載した上で調整を行なうという、重複した調整工程を行なう必要が無い。これにより、工数を削減して製造することができる。さらに、従来、光集積ユニットで光学部品を調整するときに、基準としていた光学系と、実際に、当該光集積ユニットをハウジングに搭載したときの光学系とはずれがあるため、調整を煩雑なものにしており、誤差が生じやすかったが、上記の構成によれば、一のハウジング上で全ての調整を行なうため、このような問題も生じない。
さらに、上記発光素子、上記受光素子、上記光学素子を集積ユニット化して搭載することができるため、得られる光ピックアップ装置を小型軽量化できる。
従って、小型、軽量で、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係るハウジングでは、上記発光素子を備えたとき、当該発光素子と、上記ハウジングとが重畳する領域は、凹状であることがより好ましい。
上記発光素子を、より安定に固定させることができるため、上記発光素子がぶれることがない。よって、さらに高精度な光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明に係るハウジングでは、上記ハウジングの、上記回折手段を備えたとき、当該回折手段と、上記ハウジングとが重畳する領域は、凹状、又は、貫通孔であることがより好ましい。
当該重畳する領域を、凹状、又は、貫通孔とすることにより、上記回折手段の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができる。よって、さらに高精度な位置調整を行なった光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係るハウジングでは、上記受光素子を備えたとき、当該受光素子と、上記ハウジングとが重畳する領域は、凹状、又は、貫通孔であることがより好ましい。
当該重畳する領域を、凹状、又は、貫通孔とすることにより、上記受光素子の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができる。よって、さらに高精度な位置調整を行なった光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法は、上記課題を解決するために、少なくとも、発光素子、受光素子、光学素子からなる光集積ユニットをハウジングに搭載してなる光ピックアップ装置の製造方法であって、上記ハウジングとして、上記各素子を固定配置するための配置部位が形成されたものを用いるとともに、当該ハウジングの配置部位に、各素子を固定配置することによって、ハウジング上に一体形成された光集積ユニットを形成する光集積ユニット形成準備工程と、固定配置された各素子に対して光学的な調整を行なう調整工程とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記調整工程では、ハウジング上に、少なくとも発光素子、受光素子、光学素子からなる光集積ユニットとが直接固定配置されるため、発光素子、受光素子、光学素子の位置調整等を、全て、一つのハウジング上で行なうことができる。よって、調整工程を簡略化した上で製造することができる。つまり、従来のように、光集積ユニットで調整を行ない、さらに当該光集積ユニットをハウジングに搭載した上で調整を行なうという、重複した調整工程を行なう必要が無く、工数を削減して製造することができる。
また、一般に、ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属のダイキャスト品や、PPS樹脂等の樹脂の成型品によって、強度の確保のため肉厚に作製されるため、表面の加工精度の均一性が高い。そして、光学部品が、これらのダイキャスト品や成型品に直接取り付けられる。よって、位置調整等の調整工程を簡略化して製造することが可能である。また、従来の光集積ユニットのように強度の低いパッケージ部材を必要とせず、各光学部品を、ハウジングに直接固定するため、調整において、各光学部品がぶれることがなく、調整工程後の各光学部品の位置も安定する。
さらに、上記発光素子、上記受光素子、上記光学素子を集積ユニット化しているため、光ピックアップ装置を小型軽量化できる。
従って、小型、軽量で、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記調整工程では、少なくとも、上記受光素子の位置調整を行なうことがより好ましい。
上記の構成によれば、上記受光素子の位置調整を行なうことにより、MPPバランス等を最適化することができ、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記発光素子として、光ビームを出射する光源手段が用いられるとともに、上記光学素子として、上記光源手段から出射された光ビームを光記録媒体に集光する対物レンズと、光記録媒体によって反射された光ビームの戻り光を、上記光源手段とは異なる方向に導く導光手段と、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段とが用いられる場合には、上記調整工程において行なわれる光学的な調整には、上記光源手段に対する、光軸調整及び光強度分布調整、及び、上記回折手段の位置調整の少なくとも一方が含まれることがより好ましい。
上記の構成によれば、対物レンズによって、光ビームを光記録媒体に合焦して情報の記録、再生を行なうことができるため、光記録媒体に対する情報の記録、再生の精度が向上する。さらに、戻り光を光源手段とは異なる方向に導く導光手段を備えているので、光学部品の設計の自由度が向上し、その結果、光ピックアップ装置をより小型軽量化することができる。また、回折手段を備えているので、回折光に基づいて、エラー検出のための信号を得ることもできる。さらに、上記ハウジング上に光源手段が直接固定配置されて回折素子等の光学部品と一体形成されているため、上述の受光素子、光学素子の位置調整に併せて、光源の光軸調整、光強度分布調整を、一つのハウジング上で行なうことができ、従来のように光集積ユニット部材の組立時に光軸調整等を行ない、再度ハウジング上で光軸調整等を行なう必要がない。
さらに、上記光軸調整、光強度分布調整、及び上記回折手段の位置調整を行なうことにより、MPPバランス等を最適化することができる。
従って、さらに高品質な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記ハウジングにおいて、当該ハウジングと上記受光素子との重畳領域が貫通孔となっている場合には、当該貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通す配線挿通工程を含むことがより好ましい。
上記の構成によれば、上記重畳領域を、凹状、又は、貫通孔とすることにより、上記受光素子の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができ、より高精度な位置調整が可能となる。また、上記受光素子の位置調整を行なうための治具を当該貫通孔の上下から挿入して、当該受光素子を上下から位置調整することができる。さらに、上記貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通すことにより、ハウジング上に当該配線用のスペースを設ける必要が無く、多様なレイアウトを設計することが可能になる。よって、さらに小型、軽量、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記対物レンズの位置調整を行なう対物レンズ調整手段が、当該対物レンズに一体化されて用いられる場合には、さらに、対物レンズおよび対物レンズ調整手段をハウジングに固定配置する、対物レンズ固定工程を含むことがより好ましい。
上記の構成によれば、対物レンズ調整手段により、対物レンズの位置を調整することができるため、光記録媒体に対する情報の記録、再生の精度が向上する。さらに、対物レンズ調整手段は、ハウジングに一体化して固定配置されるため、上述した発光素子、受光素子、光学素子の位置調整等と、対物レンズの姿勢調整とを一つのハウジング上で行なうことができるため、位置調整等をさらに簡略化し、かつ高精度に行なうことができる。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記光集積ユニット形成準備工程では、上記回折手段を、上記光源から出射する光ビームの光軸上に、固定配置することがより好ましい。
上記の構成によれば、上記回折手段が上記光軸上に配置されることにより、光源から出射する光ビームによる光学系、及び、当該光ビームが光記録媒体により反射された戻り光による光学系に係る光ビームの経路の大部分を近接させることができるため、光ピックアップ装置を小型軽量化することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記光集積ユニット形成準備工程では、上記回折手段または上記受光素子を、上記ハウジングに固定配置された導光手段に固定配置することがより好ましい。
上記の構成によれば、上記回折手段又は上記受光素子と上記導光手段とを直接固定するため、それぞれをハウジング上に搭載するときに比べて組立誤差を削減できる。また、上記回折手段と、上記導光手段とが集積される。よって、さらに高精度かつ小型軽量化した光ピックアップ装置を提供することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法では、上記光集積ユニット形成準備工程では、上記発光素子を、上記ハウジングに固定された上記導光手段に、又は、上記ハウジングにおいて上記導光手段の配置部位の近傍に固定配置することがより好ましい。
上記発光素子と、上記導光手段とを、さらに集積させて配置することができるため、さらに光ピックアップ装置を小型軽量化することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、上記課題を解決するために、上記のいずれかのハウジングを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記光源、上記回折素子、上記導光手段、上記受光素子、上記アクチュエーター等の光学部品を搭載したときに、これらの調整工程を簡略化して行なうことができるため、ひいては、高精度な調整が可能となり、高品質な光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明に係る光情報記録再生装置は、上記課題解決のため、上記のいずれかの光ピックアップ装置を備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る光ピックアップ装置を備えているため、高品質な光情報記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置は、以上のように、少なくとも光ビームを出射する光源手段を備える発光素子、受光素子、および光学素子を、ハウジングに搭載してなる光ピックアップ装置であって、上記ハウジングの表面には、上記受光素子、および光学素子を固定配置するための配置部位が形成されており、上記受光素子、および光学素子は、上記配置部位に固定配置されることによって、ハウジング上に搭載されており、上記光学素子として、光記録媒体によって反射された上記光ビームの戻り光を上記光源手段とは異なる方向に導く導光手段を備え、上記導光手段と、上記受光素子とは、接触しており、上記ハウジングの、上記ハウジングと上記受光素子との重畳領域は、貫通孔であり、上記貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通している
これにより、ハウジング上に、少なくとも発光素子、受光素子、光学素子からなる光集積ユニットとが直接固定配置されるため、発光素子、受光素子、光学素子の位置調整等を、全て、一つのハウジング上で行なうことができる。よって、調整工程を簡略化した上で製造することができる。つまり、従来のように、光集積ユニットで調整を行ない、さらに当該光集積ユニットをハウジングに搭載した上で調整を行なうという、重複した調整工程を行なう必要が無い。これにより、工数を削減して製造することができる。さらに、従来、光集積ユニットで光学部品を調整するときに、基準としていた光学系と、実際に、当該光集積ユニットをハウジングに搭載したときの光学系とはずれがあるため、調整を煩雑なものにしており、誤差が生じやすかったが、上記の構成によれば、一のハウジング上で全ての調整を行なうため、このような問題も生じない。
また、一般に、ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属のダイキャスト品や、PPS樹脂等の樹脂の成型品によって、強度の確保のため肉厚に作製されるため、表面の加工精度の均一性が高い。そして、光学部品が、これらのダイキャスト品や成型品に直接取り付けられる。よって、位置調整等の調整工程を簡略化して製造することが可能である。また、従来の光集積ユニットのように強度の低いパッケージ部材を必要とせず、ハウジングに直接固定するため、調整において、各光学部品がぶれることがなく、調整工程後の各光学部品の位置も安定する。
さらに、上記発光素子、上記受光素子、上記光学素子を集積ユニット化しているため、光ピックアップ装置を小型軽量化できる。
従って、小型、軽量で、高品質な光ピックアップ装置を提供することができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図3に基づいて説明すると以下の通りである。
まず、図1に基づいて、本発明に係る光ピックアップ装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の概略構成を示す平面図である。また、図2は、発光素子2周辺の概略構成を示す平面図である。
図1及び2に示すように、本実施の形態に係る光ピックアップ装置は、ハウジング1に、コリメートレンズ8、1/4波長板9、対物レンズ10(光学素子)、立上ミラー11、アクチュエーター12(対物レンズ調整手段)、光集積ユニット17を備えている。
光集積ユニット17は、発光素子2、偏光ビームスプリッタ3(導光手段(光学素子))、回折素子6(回折手段(光学素子))及び受光素子7から構成されている。また、アクチュエーター12は、対物レンズ10に一体化しており、当該対物レンズ10を駆動して位置調整する。
ハウジング1には、発光素子2、偏光ビームスプリッタ3、回折素子6、受光素子7、アクチュエーター12を固定配置するための配置部位が、予め形成されている(図示せず)。そして、当該配置部位上に、発光素子2、偏光ビームスプリッタ3(導光手段)、回折素子6(回折手段)、受光素子7、アクチュエーター12という光軸調整、位置調整、姿勢調整等の調整工程が必要な全ての光学部品が取り付けられる。これにより、後述するように重複して調整工程を行なうことなく、簡略化して行なうことができる。
なお、ハウジング1は、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属のダイキャスト品や、PPS樹脂等の樹脂の成型品によって、肉厚に形成することが好ましい。光ピックアップ装置の強度が向上し、表面の加工精度の均一性が高くなるため、調整工程後の各光学部品の位置が安定し、高精度な調整が可能となるからである。
図1及び2に示すように、ハウジング1と発光素子2との重畳領域は、凹状である。これにより、発光素子2をハウジング1に、より安定に固定できる。
また、ハウジング1と回折素子6との重畳領域には貫通孔18が形成されている。このように、本発明に係る光ピックアップ装置では、ハウジングと回折素子との重畳領域は、凹状、又は、貫通孔であることが好ましい。回折素子の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができるからである。また、当該重畳領域は貫通孔であることがさらに好ましい。開設素子の位置調整を行なうための治具を当該貫通孔の上下から挿入して、当該回折素子を上下から位置調整することができるからである。
また、ハウジング1と受光素子7との重畳領域には、貫通孔16が形成されている。このように、本発明に係る光ピックアップ装置では、ハウジングと受光素子との重畳領域は、凹状、又は、貫通孔であることが好ましい。受光素子の位置調整において、位置を動かすことが可能な範囲を広げることができるからである。また、当該重畳領域は貫通孔であることがさらに好ましい。受光素子の位置調整を行なうための治具を当該貫通孔の上下から挿入して、当該受光素子を上下から位置調整することができるからである。さらに、貫通孔16には、受光素子7に接続した信号出力用の配線が通されている(図示せず)。これにより、ハウジング1上に当該配線用のスペースを設ける必要が無く、多様なレイアウトを設計することが可能になり、さらに光ピックアップ装置を小型軽量化することができる。なお、上記信号出力用の配線を支持する基材としては、フレキシブル基板を用いればよい。
図1及び2に示すように、発光素子2は、半導体レーザ13及び、半導体レーザ13を支持するホルダー14により構成されており、当該ホルダー14がハウジング1に固定されている。これにより、発光素子2は、ハウジング1に固定配置されている。本実施の形態に係るハウジング1のように、ハウジングと発光素子との重畳領域は凹状であることが好ましい。これにより、さらに安定に発光素子を固定することができる。
偏光ビームスプリッタ3は、ハウジング1に、固定配置されている。また、偏光ビームスプリッタ3は、半導体レーザ13から出射した光ビームの光軸上に、偏光ビームスプリッタ面5を備え、さらに偏光ビームスプリッタ面5に平行に配置された反射面4を備える。なお、偏光ビームスプリッタ面5は、X方向の偏光振動面を有する直線偏光(P偏光)を透過し、Y方向の偏光振動面を有する直線偏光(S偏光)を反射するような特性をもつ。
回折素子6は、偏光ビームスプリッタ面5に対向する位置であって、半導体レーザ13から出射する光ビームの光軸上の位置で、偏光ビームスプリッタ3に固定配置されている。
受光素子7は反射面4に対向する位置にあり、偏光ビームスプリッタ3に固定配置されている。
このように、回折素子6及び受光素子7は、偏光ビームスプリッタ3に、直接、固定配置されている。これにより、偏光ビームスプリッタ3、回折素子6及び受光素子7が集積する。また、発光素子2は、図1及び図2に示すように、偏光ビームスプリッタ3の近傍に配置されている。このようにして、半導体レーザ13、偏光ビームスプリッタ3、回折素子6及び受光素子7は、ハウジング1の一部に集積して配置され、光集積ユニット17を形成している。
つまり、従来の光集積ユニットのようにパッケージ部材を用いることなく、光集積ユニットをハウジング1上に形成している。換言すれば、ディスクリート方式で光集積ユニットを形成している。ここで、ディスクリート方式とは、パッケージ内に半導体レーザ、ホログラム素子、受光素子等を内蔵したホログラムレーザ(光ピックアップ用集積型レーザ)を用いることなく、半導体レーザ単体を用いて、光学系を構築する方式である即ち、本発明に係る光ピックアップ装置では、半導体レーザを単体で用いた上で、各光学部品を集積してハウジング上に配置し、光集積ユニットを構築するという、発明者らの鋭意努力と独自の発想によって初めて見出されたものである。
また、光源、導光手段、回折手段、受光素子が可能な限り近接していることが好ましく、その位置関係は、それぞれの外形が重なり合わない範囲であれば限定されるものではない。つまり、ディスクリート方式における光学部品の集積とは、光源、導光手段、回折手段、受光素子が、ハウジングに取り付けられる前にパッケージ部材を用いて一体化されることなく、それぞれが単体の状態でハウジング上に取り付けられ、かつ、それぞれの光学部品の外形が干渉しない範囲(重なり合わない位置)で配置できる位置関係にあるとも言える。
ディスクリート方式で光集積ユニットを製造すると、光ピックアップ装置を小型軽量化した上で、後述のように調整工程を簡略化することができるため、高品質な光ピックアップ装置を製造することができる。
なお、本実施の形態では、回折素子6として、所定の偏光振動面を有する偏光を回折させ、当該偏光振動面に垂直な偏光振動面を有する偏光をそのまま透過させる偏光回折素子を用いた場合について例示している。つまり、本実施の形態に係る回折素子6は、X方向の偏光振動面を有する直線偏光(P偏光)をそのまま透過し、当該偏光振動面に垂直な偏光振動面を有する直線偏光(S偏光)を回折する偏光回折素子である。偏光回折素子を用いることで、半導体レーザ13から出射された光ビームが、回折素子6を通過する時の光量ロス、及び光ディスクから反射された戻り光が回折素子6を通過する時の光量ロスを最小限に抑えることが可能であり、光の利用効率がよい。
また、回折素子6は、非偏光回折素子であってもよい。非偏光回折素子は安価である。偏光回折素子を用いた場合ほど、光量ロスは抑制できないが、予め半導体レーザを高出力タイプにする事により、光利用効率は確保される。従って、コストや用いる半導体レーザの出力に応じて適宜、偏光回折素子か非偏光回折素子を選択すればよい。
さらに、本実施の形態では、回折素子6には、戻り光を非回折光と回折光とに分割するホログラム領域が備えられている。これにより、上記非回折光及び回折光から、トラッキング誤差信号等の受光位置のずれを示す信号を生成することができる。
次に、本実施の形態に係る光ピックアップ装置の動作について説明する。
半導体レーザ13から出射した光ビーム15は、図示した光軸方向(Z方向)に対してX方向の偏光振動面を有する直線偏光(P偏光)である。よって、偏光ビームスプリッタ面5に入射した上記光ビーム15(P偏光)は、そのまま透過し、回折素子6に入射する。
そして、回折素子6に入射した光ビーム15(P偏光)は、そのまま回折素子6を透過し、コリメートレンズ8に入射し平行光となって、1/4波長板9に入射する。
1/4波長板9に入射した光ビーム15(P偏光)は、直線偏光から円偏光の光ビームに変換され、立上ミラー11により反射され、対物レンズ10を通って光記録媒体(図示せず)に集光する。
光記録媒体から反射された光ビーム(戻り光)(図示せず)は再び対物レンズ10を通り、1/4波長板9に入射する。この時、上記光ビーム(戻り光)は、円偏光から直線偏光へ変換され、Y方向の偏光振動面を有する直線偏光(S偏光)になる。
上記戻り光(S偏光)は、コリメートレンズ8を通って回折素子6に入射する。回折素子6に入射した戻り光は、回折素子6に備えられたホログラム領域によって、0次回折光(非回折光)と±1次回折光(回折光)とに回折される。
回折素子6によって回折された戻り光(S偏光)は、偏光ビームスプリッタ3に入射し、偏光ビームスプリッタ面5によって反射され、さらに反射面4によって反射され、受光素子7に受光される。
次に、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法を図1〜3に基づいて説明する。
図3は、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法は、図3に示すように、準備工程(光集積ユニット形成準備工程)及び調整工程を含む。
図3に示すように、準備工程では、まず、偏光ビームスプリッタ3、コリメートレンズ8、1/4波長板9、立上ミラー11等の光学部品をハウジング1に固定する。
次に、後で位置調整等を行なう必要がある光学調整部品をハウジング1上に固定配置(仮固定)する。具体的には、半導体レーザ13を支持するホルダー14を、ハウジング1に固定配置(仮固定)し、ハウジング1上に固定された偏光ビームスプリッタ3に、回折素子6及び受光素子7を固定配置(仮固定)する。
さらに、半導体レーザ13から出射された光ビームを光記録媒体に集光するための対物レンズ10を備えた、当該対物レンズ10を駆動させるためのアクチュエーター12をハウジング1に接触させて固定配置(仮固定)する(対物レンズ固定工程)。
なお、本明細書において「仮固定」とは、位置調整を可能とするため、可動なように固定配置することを意味する。具体的には板バネ等を用いて固定配置するとよい。
また、回折素子6は、後述する光軸調整の前に、予め光軸上に位置するように粗調整して、仮固定しておくことが好ましい。
なお、アクチュエーター12は、後述するアクチュエーター12の姿勢調整を行なうまでにハウジング1上に配置しておけばよい。また、上述の、受光素子7に接続した信号出力用の配線は、この準備工程において貫通孔16に通してもよいし、後述するように受光素子7の位置を決定してから通してもよい(配線挿通工程)。
このようにして得られた光ピックアップ装置は、MPPバランス等を最適にするために行なわれる、後述する調整工程を、簡略化することができる。なお、フロントモニタや集光レンズ等の半導体レーザの出力を一定に保つための部品は、適宜、光ピックアップ装置の製造工程中にハウジング上に設置すればよい。
次に、調整工程について説明する。
まず、半導体レーザ13から出射される光ビームの光軸を合わせる光軸調整及び光強度分布を光軸に合わせるための光強度分布調整を行なう。ここで、回折素子6は、予め光ビームの光軸上に配置されるように粗調整しておくとよい。
光軸調整及び上記光強度分布調整は、半導体レーザ13を、X方向、Y方向、および設置角度を調整(あおり調整)することにより行なう。
上記光軸調整及び上記光強度分布調整が完了すると、ハウジング1に対するホルダー14の位置を固定する。つまり、この時点で発光素子2の、ハウジング1に対する位置が固定される。
次に、アクチュエーター12の姿勢調整を行なう。なお、アクチュエーター12に搭載した対物レンズ10は、予め算出したMPPバランスを最適にする位置(基準位置)に配置しておけばよい。アクチュエーターの組立誤差により若干の位置補正(数十ミクロン程度)が必要となる可能性はあるが、基準位置から大きく移動させる必要は生じない。
当該アクチュエーター12の姿勢調整を行なう目的の大部分は、コマ収差を最小限に抑えるためにアクチュエーター12の姿勢をあおり調整して、対物レンズを最適位置に置くことである。そして、対物レンズ10を最適位置に調整した後、ハウジング1に対するアクチュエーター12の位置を固定する(対物レンズ固定工程)。以上により、半導体レーザ13から光記録媒体までの光学調整(行きの光学調整)が完了となる。
次に、光記録媒体から反射する光ビーム(戻り光)が、受光素子7に受光するまでの調整(帰りの光学調整)を行なうために、回折素子6と受光素子7の位置調整を行なう。
まず、受光素子7は、回折素子6を光ビームの光軸上に粗調整された状態で、0次回折光の受光部を4分割して、受光する0次回折光を出力してモニターし、それぞれの出力が均等となるようにX方向、Y方向の位置調整、及び、Z方向に平行な直線を回転軸とした回転による位置調整を行なう。
回折素子6の位置調整は、±1次回折光の受光部で受光する回折光を出力してモニターし、それぞれの出力が均等となるようにX方向及びY方向の位置調整を行なう。その後、焦点ずれが無くなるように、ジッター(光記録媒体に対して情報を記録又は再生する信号の時間的なずれ)を確認しながら、Z方向に平行な直線を回転軸とした回転による位置調整を行なう。
回折素子6を位置調整した後、受光素子7における0次回折光の受光部の出力が均等であれば、回折素子6の位置を固定し、最後に受光素子7の位置を固定する。ここで、受光素子7における0次回折光の受光部の出力が均等ではない場合は、再度、回折素子6及び受光素子7の位置を微調整する。
これを、回折素子6による±1次回折光の受光部の出力、及び、受光素子7における0次回折光の受光部の出力が均等になるまで繰り返して、調整工程は終了する。
このように、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法によれば、従来のように、光集積ユニットを組み立てて、一旦調整を行なった後、さらに光ピックアップ装置の組立工程で調整を行なう必要が無い。つまり、調整が必要な光学部品の全てを、ハウジング1上に備えることで、全ての調整工程をハウジング1上で一回行なうだけでよく、調整工程を簡略化することができる。
〔実施の形態2〕
本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法によれば、複数の波長の光源を有する光ピックアップ装置を、位置調整等を簡略化して製造することができる。よって、本実施の形態では、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法により、複数の波長の光源を有する光ピックアップ装置を製造する一実施形態を図4に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、主に、前記実施の形態1との相違点について説明するものとする。
図4は、3波長対応(赤色レーザ、赤外レーザ、青色レーザ)の光ピックアップ装置を、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法を用いて製造する様子を模式的に示す図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る光ピックアップ装置は、青色レーザを出射する半導体レーザ(青光学系)21、半導体レーザ(青光学系)21に対応した対物レンズ(青光学系)26、赤色レーザ及び赤外レーザを出射する2波長の半導体レーザ(赤・赤外光学系)28、及び、半導体レーザ(赤・赤外光学系)28に対応した対物レンズ(赤・赤外光学系)27を備えている。対物レンズ(青光学系)26及び対物レンズ(赤・赤外光学系)27は、アクチュエーター25により駆動される。このアクチュエーター25の位置調整が、それぞれの光学系による光記録媒体に対する情報の記録又は再生の特性に大きな影響を与える。
また、図4に示すように本実施の形態に係る光ピックアップ装置は、受光素子24の位置調整による可動範囲を広げるための貫通孔29を備えたハウジング20上に、半導体レーザ(青光学系)21、半導体レーザ(赤・赤外光学系)28、偏光ビームスプリッタ(導光手段)22、回折素子(回折手段)23、受光素子24、アクチュエーター25が固定配置されている。
このように、ハウジング20上に、調整工程の必要な光学部品を全て取り付けることで、全ての調整工程をハウジング20上で行なうことができ、調整工程を簡略化した上で、組立による誤差を抑えることができる。
ここで、本実施の形態に係る光ピックアップ装置の具体的な調整工程について説明する。
まず、高精度な調整を必要とする短波長の青光学系を基準に、アクチュエーター25による対物レンズ(青光学系)26の位置調整を行なうが、この場合、当該対物レンズ(青光学系)26は、アクチュエーター25のほぼ基準位置に位置することとなる。
さらに赤・赤外光学系を基準に、アクチュエーター25による対物レンズ(赤・赤外光学系)27の位置調整を行なっても、対物レンズ(赤・赤外光学系)27の位置は、ほぼ基準位置に固定されることとなるため、受光部の調整が容易となり、高品質の光ピックアップ装置を得ることができる。
このように、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法を用いれば、当該3波長以外波長の光源を複数有する光ピックアップ装置を、各光学部品の位置調整を簡略化した上で高品質に製造することが可能である。
また、例えばノート型PC等に搭載される3波長対応のスリム型光ピックアップ装置では、光記録媒体に対する光ビームの投影面積が非常に小さいため、光学系を出来るだけ小型軽量化する必要があり、小型軽量化に伴い、高精度な調整精度が要求される。しかし、本発明に係る光ピックアップ装置の製造方法は、上述のように、光ピックアップ装置を小型軽量化した上で、高精度な調整が可能であるため、このような3波長対応のスリム型光ピックアップ装置の製造にも好適に用いることができる。
〔比較例〕
上記実施の形態2に対する比較例として、光集積ユニットを一旦組み立てて、これを搭載する製造方法(従来法)を用いた、3波長対応(赤色レーザ、赤外レーザ、青色レーザ)の光ピックアップ装置のアクチュエーター位置調整方法について説明する。
図8は、3波長対応(赤色レーザ、赤外レーザ、青色レーザ)の光ピックアップ装置を、上記従来法を用いて製造する様子を模式的に示す図である。
本比較例に係る光ピックアップ装置では、対物レンズ(青光学系)34及び対物レンズ(赤・赤外光学系)35を支持するアクチュエーター33が搭載されたハウジング30に、半導体レーザ(青光学系)32等を備えた光集積ユニット31を搭載している。
アクチュエーター33による対物レンズ(対物レンズ(青光学系)34及び対物レンズ(赤・赤外光学系)35)の位置調整は、高精度な調整を必要とする短波長の青色レーザを出射する半導体レーザ(青光学系)32による青光学系を基準として行なう。
このとき、半導体レーザ(青光学系)32を搭載した光集積ユニット31は別の調整工程において、既に調整が完了している。しかし、光集積ユニット31の調整工程で基準とした光学系と、ハウジング30に光集積ユニット31を搭載したときの光学系とは、光集積ユニット31を構成する光学部品以外の、ハウジング30に搭載されている光学部品の組立誤差のため、必ずしも一致しない。
そのため、アクチュエーター33による対物レンズ(青光学系)34の位置調整においても、MPPバランスを最適にするため、対物レンズ(青光学系)34の位置が基準位置からずれることとなる。仮に対物レンズ(青光学系)34の位置を基準位置に固定する場合、低品質化を避けることはできない。よって、対物レンズ(青光学系)34を、青光学系を基準に位置調整して固定した後、赤・赤外光学系を基準に対物レンズ(赤・赤外光学系)35の位置調整を行なうこととなる。しかし、当該位置調整を行なうと、アクチュエーター33は固定されているため、対物レンズ(赤・赤外光学系)35は、基準位置からずれる。従って、基準位置からずれた対物レンズ(赤・赤外光学系)35を基準に、赤・赤外光学系の受光素子等の位置調整を行なう必要が生じ、光ピックアップ装置の低品質化を招く。特に、光記録媒体に情報を記録する時のスポット品位に大きな影響を与える。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る製造方法により得られる光ピックアップ装置は、CD系光ディスク、DVD系光ディスク及びBD系光ディスク等の光記録媒体に対して情報の記録及び再生を行なう光情報記録再生装置に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の概略構成を示す平面図である。 図1に示す光ピックアップ装置に用いられる半導体レーザ周辺の概略構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る光ピックアップ装置の製造方法を用いて、光ピックアップ装置を製造する様子を模式的に示す図である。 従来例に係る光ピックアップ装置の概略構成を示す模式図である。 他の従来例に係る光ピックアップ装置に用いられる光集積ユニットの概略構成を示す模式図である。 図6に示した光ピックアップ装置の組立調整工程を示すフローチャートである。 比較例に係る光ピックアップ装置の製造方法を用いて、光ピックアップ装置を製造する様子を模式的に示す図である。
符号の説明
1、20 ハウジング
2 発光素子
3 22 偏光ビームスプリッタ(導光手段(光学素子))
4 反射面
5 偏光ビームスプリッタ面
6、23 回折素子(回折手段(光学素子))
7、24 受光素子
10、26 対物レンズ(光学素子)
11 立上ミラー
12、25 アクチュエーター(対物レンズ調整手段)
13、21 半導体レーザ(光源)
14 ホルダー
15 光ビーム
16、18、29 貫通孔
17 光集積ユニット

Claims (11)

  1. 少なくとも光ビームを出射する光源手段を備える発光素子、受光素子、および光学素子を、ハウジングに搭載してなる光ピックアップ装置であって、
    上記ハウジングの表面には、上記受光素子、および光学素子を固定配置するための配置部位が形成されており、
    上記受光素子、および光学素子は、上記配置部位に固定配置されることによって、ハウジング上に搭載されており、
    上記光学素子として、光記録媒体によって反射された上記光ビームの戻り光を上記光源手段とは異なる方向に導く導光手段を備え、
    上記導光手段と、上記受光素子とは、接触しており、
    上記ハウジングの、上記ハウジングと上記受光素子との重畳領域は、貫通孔であり、
    上記貫通孔に、上記受光素子に接続した信号出力用の配線を通していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 上記導光手段は、上記光ビームを透過させ、光記録媒体によって反射された光ビームの戻り光を反射させる機能面を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 上記導光手段は、さらに、上記機能面によって反射された上記戻り光を反射する反射面を備えていることを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記回折手段は、所定の偏光振動面を有する偏光を回折させ、当該偏光振動面に垂直な偏光振動面を有する偏光をそのまま透過させる偏光回折素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  5. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記回折手段は、非偏光回折素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  6. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記回折手段は、上記戻り光を非回折光と回折光とに分割するホログラム領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  7. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記光源手段から出射する光ビームの光軸上に、上記回折手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  8. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記回折手段と、上記導光手段とは、接触していることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  9. 上記ハウジングの、上記ハウジングと上記発光素子との重畳領域は、凹状であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  10. 上記光学素子として、光ビーム及び戻り光を回折する回折手段を備え、
    上記ハウジングの、上記ハウジングと上記回折手段との重畳領域は、凹状、又は、貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。
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