JP4722768B2 - 画像形成装置および切換回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真プロセスを利用した複写機、プリンタ、ファクシミリおよびこれらを組み合わせた複合機などの画像形成装置および切換回路に関し、詳細には、DC負荷に対して、補助電源により電力を供給し、消費電力が電源ラインの供給可能な電力を超えないようにする電力の平準化技術に関する。
近年、電子写真プロセスを利用した画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリおよびこれらを組み合わせた複合機など)は多機能化しており、これに伴って構造も複雑化して最大消費電力が増大する傾向となっている。
また、定着装置の立ち上がりまでの待ち時間およびプリントやコピー動作中における定着温度低下による動作の一時中断などの画像形成装置自体の要因や、操作者の待ち時間を少なくするため、定着ヒータへの供給電力も増大する傾向となっている。
これに対して、通常の電源ラインから供給可能な電力には制限が有るので、これが機器を設計する上での大きな制約となっている。
そこで、負荷電力の平準化についての従来技術の1つである特許文献1では、使用消費電力を予測し、予測した消費電力が主電源の供給可能電力を超える場合に補助電源により一部の負荷に電力を供給し、電源ラインの最大供給可能電力を超えないようにした電力平準化技術が開示されている。
特開2004−236492号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術によると、切換回路付加による電圧降下分を考慮して主電源装置の出力電圧仕様を決定する必要がある。また、入力電源仕様が同一であるDC負荷の一部を補助電源電力で供給する場合には、補助電源供給ラインと非供給ライン双方が入力電源仕様を満足しているように出力精度を通常より高精度にするか、あるいは補助電源供給ラインと非供給ラインとで別コンバータを備える必要がある。すなわち、特許文献1に開示されている技術においては、主電源装置のコストを上げてしまうという問題がある。
また、補助電源装置のオプション化を図った場合においても、上記同様、切換回路付加による電圧降下分を考慮し、補助電源装置の有無により主電源装置を変更するか、あるいは、出力精度が高精度な主電源装置を搭載する必要があり、主電源装置のコストを上げてしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、補助電源の搭載に対応する際に、主電源のコスト増を抑えることができる画像形成装置および切換回路を提供することを目的とする。
また、本発明は、補助電源の有無により、主電源を交換するといったシステムの複雑化も防止することができる画像形成装置および切換回路を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、補助電源の電力容量の装置への利用効率を上げることができる画像形成装置および切換回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、複数の負荷を動作させるための電力を供給する電源系を備えた画像形成装置において、前記複数の負荷に電力を供給するための第1の電力供給手段と、電力を蓄積可能な第2の電力供給手段と、前記複数の負荷のうち一部の負荷に対しての電力供給元を、前記第1の電力供給手段と前記第2の電力供給手段と切り換える切換手段と、前記切換手段を制御する制御手段と、を備え、前記切換手段は、前記第1の電力供給手段を接続する第1電力接続部と、前記第2の電力供給手段を接続する第2電力接続部と、前記一部の負荷を接続する負荷接続部と、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1電力接続部を介した前記第1の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第1のFET(Field-Effect Transistor)と、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2電力接続部を介した前記第2の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第2のFETと、前記第1のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2の電力供給手段による電力供給時に、前記第1の電力供給手段への電流流れ込みを防止する第3のFETと、前記第2のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1の電力供給手段による電力供給時に、前記第2の電力供給手段への電流の流れ込みを防止する第4のFETと、前記第1の電力供給手段の電圧および前記第2の電力供給手段の電圧のいずれか一方と前記複数の負荷のうち一部の負荷の電圧との比較する電圧比較手段と、前記電圧比較手段による比較結果に応じた出力信号を前記第3のFETおよび前記第4のFETのいずれか一方に出力するとともに、前記出力信号を反転させた反転信号を、前記第3のFETおよび前記第4のFETのうち前記出力信号が出力されていない方に出力するFET制御手段と、を有している。
また、請求項にかかる発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記第1のFET、前記第2のFET、前記第3のFET、前記第4のFETは、PチャネルFETである。
また、請求項にかかる発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記第1のFETおよび前記第2のFETのゲート・ソース間抵抗と並列にコンデンサをそれぞれ接続する。
また、請求項にかかる発明は、請求項1ないしの何れか一記載の画像形成装置において、前記一部の負荷側に電解コンデンサを備える。
また、請求項にかかる発明は、制御手段による制御にしたがって、複数の負荷のうち一部の負荷への電力供給を、前記複数の負荷に電力を供給する第1の電力供給手段から電力を蓄積可能な第2の電力供給手段に切り換える切換回路において、前記第1の電力供給手段を接続する第1電力接続部と、前記第2の電力供給手段を接続する第2電力接続部と、前記一部の負荷を接続する負荷接続部と、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1電力接続部を介した前記第1の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第1のFET(Field-Effect Transistor)と、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2電力接続部を介した前記第2の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第2のFETと、前記第1のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2の電力供給手段による電力供給時に、前記第1の電力供給手段への電流流れ込みを防止する第3のFETと、前記第2のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1の電力供給手段による電力供給時に、前記第2の電力供給手段への電流の流れ込みを防止する第4のFETと、前記第1の電力供給手段の電圧および前記第2の電力供給手段の電圧のいずれか一方と前記複数の負荷のうち一部の負荷の電圧との比較する電圧比較手段と、前記電圧比較手段による比較結果に応じた出力信号を前記第3のFETおよび前記第4のFETのいずれか一方に出力するとともに、前記出力信号を反転させた反転信号を、前記第3のFETおよび前記第4のFETのうち前記出力信号が出力されていない方に出力するFET制御手段と、を備える。
また、請求項にかかる発明は、請求項5に記載の切換回路において、前記第1のFET、前記第2のFET、前記第3のFET、前記第4のFETは、PチャネルFETである。
また、請求項にかかる発明は、請求項5または6に記載の切換回路において、前記第1のFETおよび前記第2のFETのゲート・ソース間抵抗と並列にコンデンサをそれぞれ接続する。
また、請求項にかかる発明は、請求項ないしの何れか一記載の切換回路において、前記一部の負荷側に電解コンデンサを備える。
請求項1にかかる発明によれば、装置の立ち上げ時から予め規定した時間までの期間については一部の負荷への電力供給を、制御手段による制御にしたがって各負荷に電力を供給するための第1の電力供給手段から電力を蓄積可能な第2の電力供給手段に切り換える切換手段をFET用いた構成としていることにより、切換手段の付加による電圧降下を抑えることができるので、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の搭載に対応するため第1の電力供給手段(例えば、主電源)の出力精度を大幅に上げる必要がなくなり、第1の電力供給手段(例えば、主電源)のコスト増を抑えることができるという効果を奏する。また、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の有無により、第1の電力供給手段(例えば、主電源)を交換するといったシステムの複雑化も防止できる。さらに、電圧降下を抑えることにより、切換手段で消費される電力も低減するため、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の電力容量の装置への利用効率を上げることができる。
また、請求項にかかる発明によれば、通常のダイオードを接続した場合より電圧降下を抑え、通常のダイオードを接続した場合と同等にソフト制御が不要となるので、制御の簡素化が可能となるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、回路構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、NチャネルFETを使用した場合は、駆動用に昇圧回路を搭載する必要があるため回路が複雑になることもあるが、PチャネルFETとしていることにより、回路構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、第1のFETおよび第2のFETをゆっくりON/OFFさせ、ゲート電圧遷移を緩やかにすることにより、負荷供給電力切換時の急激な電圧変動を抑えることができ、ひいては負荷動作の安定性を増し、異常を防止することができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、負荷側に電解コンデンサを備えることにより、電圧の下降のしかたを緩やかにし、電圧落ち込み分を低減することができるので、負荷供給電力切換時の電圧落ち込みを抑えることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、装置の立ち上げ時から予め規定した時間までの期間については一部の負荷への電力供給を、制御手段による制御にしたがって各負荷に電力を供給するための第1の電力供給手段から電力を蓄積可能な第2の電力供給手段に切り換える切換回路をFET用いた構成としていることにより、切換回路の付加による電圧降下を抑えることができるので、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の搭載に対応するため第1の電力供給手段(例えば、主電源)の出力精度を大幅に上げる必要がなくなり、第1の電力供給手段(例えば、主電源)のコスト増を抑えることができるという効果を奏する。また、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の有無により、第1の電力供給手段(例えば、主電源)を交換するといったシステムの複雑化も防止できる。さらに、電圧降下を抑えることにより、切換回路で消費される電力も低減するため、第2の電力供給手段(例えば、補助電源)の電力容量の装置への利用効率を上げることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、通常のダイオードを接続した場合より電圧降下を抑え、通常のダイオードを接続した場合と同等にソフト制御が不要となるので、制御の簡素化が可能となるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、回路構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、NチャネルFETを使用した場合は、駆動用に昇圧回路を搭載する必要があるため回路が複雑になることもあるが、PチャネルFETとしていることにより、回路構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、第1のFETおよび第2のFETをゆっくりON/OFFさせ、ゲート電圧遷移を緩やかにすることにより、負荷供給電力切換時の急激な電圧変動を抑えることができ、ひいては負荷動作の安定性を増し、異常を防止することができるという効果を奏する。
また、請求項にかかる発明によれば、負荷側に電解コンデンサを備えることにより、電圧の下降のしかたを緩やかにし、電圧落ち込み分を低減することができるので、負荷供給電力切換時の電圧落ち込みを抑えることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置および切換回路の最良な実施の形態を詳細に説明する。
本発明の実施の一形態を図1ないし図10に基づいて説明する。本実施の形態は画像形成装置として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリント機能、スキャナ機能および入力画像(スキャナ機能による読み取り原稿画像やプリンタあるいはFAX機能により入力された画像)を配信する機能等を複合したいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称されるデジタル複合機を適用した例である。
図1は、本発明の実施の一形態にかかるデジタル複合機を概略的に示す構成図である。このようなデジタル複合機は、操作部(図示せず)のアプリケーション切り替えキーにより、複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となっており、複写機能の選択時には複写モードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。ここでは、複写モードにおける画像形成の流れを例に挙げ、図1を参照して説明する。
自動原稿送り装置(以後、ADF(Auto Document Feeder)という。)1の原稿台2に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部(図示せず)上のプリントキー(図示せず)が押下されると、一番下の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。なお、デジタル複合機は、1枚の原稿をコンタクトガラス6上の所定の位置に給送完了する毎に原稿枚数をカウントアップするカウント機能を有している。
コンタクトガラス6上の所定の位置に給送された原稿は、読み取りユニット50によって画像データを読み取られる。
ここで、読み取りユニット50について詳述する。読み取りユニット50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系で構成されている。光学走査系は、露光ランプ51、第1ミラー52、レンズ53、CCDイメージセンサ54等で構成されている。露光ランプ51および第1ミラー52は、図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は、図示しない第1キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に操作される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ54によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。
読み取りユニット50によって画像データの読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4および排送ローラ5によって排出される。
さらに、原稿セット検知7にて原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様に、次の原稿がコンタクトガラス6上に給送される。
上述した給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5は、それぞれ搬送モータ26(図4参照)によって駆動される。
一方、第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された転写紙Pは、各々第1給紙装置11、第2給紙装置12、第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10により、給紙部が構成されている。
読み取りユニット50にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット57から出力されるレーザビームによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。書き込みユニット57は、レーザ出力ユニット58、結像レンズ59、ミラー60で構成され、レーザ出力ユニット58の内部には、レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転する多角形ミラー(ポリゴンミラー)が備わっている。なお、特に図示しないが、感光体15の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。
感光体15上のトナー像は、感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送される転写紙Pに転写される。その後、定着ユニット17に搬送されて画像を定着された転写紙Pは、排紙ユニット18によって後処理装置であるフィニシャ100に排出される。
後処理装置のフィニシャ100は、排紙ユニット18の排紙ローラ19によって搬送された転写紙Pを、通常排紙ローラ102方向とステープル処理部方向へと切り替えて導くことができる。より詳細には、後処理装置であるフィニシャ100は、切り替え板101を上に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常の排紙トレイ104側に転写紙Pを排紙することができ、切り替え板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105、107を経由して、ステープル台108に転写紙Pを搬送することができる。
ステープル台108に積載された転写紙Pは、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙P群は、自重によってステープル完了排紙トレイ110に収納される。
一方、フィニシャ100の通常の排紙トレイ104は、前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
本実施の形態にかかるデジタル複合機は、転写紙Pの両面に画像を作像可能である。転写紙Pの両面に画像を作像する場合は、各給紙トレイ8〜10から給紙され作像された転写紙Pを排紙トレイ104側に導かないで、排紙ユニット18の経路切り替えの為の分岐爪112を上側にセットすることで、一旦両面給紙ユニット111にストックする。その後、両面給紙ユニット111にストックされた転写紙Pは、再び感光体15に作像されたトナー画像を転写するために、反転された状態で両面給紙ユニット111から再給紙され、下側にセットされた分岐爪112を介して排紙トレイ104に導かれる。このように、転写紙Pの両面に画像を作成する場合に両面給紙ユニット111は使用される。また、画像の載った転写紙Pの裏面に印字を行なう際にも両面給紙ユニット111を用いて転写紙Pの裏表を変えることができる。
なお、上述した感光体15、搬送ベルト16、定着ユニット17、排紙ユニット18、現像ユニット27、フィニシャ100は、メインモータ(図示せず)によって駆動され、各給紙装置11〜13はメインモータの駆動を各々給紙クラッチ(図示せず)によって伝達駆動される。縦搬送ユニット14は、メインモータの駆動を中間クラッチ(図示せず)によって伝達駆動される。
次に、デジタル複合機の電源系について説明する。図2は、デジタル複合機の電源系の一例を示すブロック図である。図2に示すように、デジタル複合機の電源系としては、主電源SW40と、AC電源を供給するACライン41と、第1の電力供給手段である主電源42と、キャパシタ充電器43と、第2の電力供給手段であるキャパシタ44と、キャパシタコンバータ45と、切換手段である切換回路46と、+5V系負荷47aと、+24V系負荷47bと、+24V系負荷47cと、定着加熱装置48と、制御手段である制御部30とを備えている。
図2に示すように、ACライン41から主電源SW40を介して供給されるAC電源を主電源42に含まれるAC/DCコンバータ42aによりDC電源に変換し、一部は+24V系、+5V系の各負荷47b、47aの電源として直接供給する。また、AC電源はキャパシタ充電器43にも入力され、キャパシタ44の充電に使用する事が可能となっている。
補助電源としてのキャパシタ44は、電気二重層コンデンサ等の大容量のキャパシタで構成する。電気二重層コンデンサ以外にもいろいろと選択可能だが、本発明では短時間での充放電が可能で、長寿命である電気二重層コンデンサを用いている。
ところで、電気二重層コンデンサにおいては、放電するに従い端子電圧が低くなってしまう。そのため、キャパシタコンバータ45をキャパシタ44の後に配置することにより、出力電圧が一定になるようにしている。キャパシタコンバータ45は、キャパシタ44の充電電圧および使用下限電圧仕様に応じ、昇圧コンバータ、降圧コンバータ、昇降圧コンバータのいずれかを使用する。
切換回路46は、ACライン41から供給されるAC電源を元にAC/DCコンバータ42aにより作られた+24V電源と、キャパシタ44に蓄積されたエネルギーからキャパシタコンバータ45を通して作られた+24V電源とを制御部30による制御に従って切り換えて+24V系負荷47cに供給する働きをする。
制御部30は、デジタル複合機の全体を制御するものであり、各動作モードに応じてシーケンシャルに各負荷47a〜47cを動作させる。また、制御部30は、キャパシタ44への充放電の制御も行っており、装置の立ち上げ時および立ち上げ後所定の時間までの期間は、キャパシタ44に蓄積されたエネルギーからキャパシタコンバータ45により作られた+24V電源を+24V系負荷47cに供給するように切換回路46を切り換えて動作させる。このとき、ACライン41からの供給電力に対して生じる余裕分は、定着ヒータ駆動回路42bを制御し、定着加熱装置48への供給電力量を増大する。これらについては、後で詳述する。
ここで、切換回路46の構成について詳述する。
図3は、切換回路46を示す回路図である。切換回路46は、主として、主電源側出力ON/OFF用FET(Field-Effect Transistor:電界効果トランジスタ)(以下、第1主電源側FET)71、補助電源側出力ON/OFF用FET(以下、第1補助電源側FET)72、補助電源電力供給時の主電源装置への電流流れ込み防止FET(以下、第2主電源側FET)73、主電源電力供給時の補助電源としてのキャパシタ44への電流の流れ込み防止FET(以下、第2補助電源側FET)74、第1電力接続部である主電源出力接続部90、第2電力接続部である補助電源出力接続部91、負荷接続部であるDC負荷接続部92により構成される。ここで、第1主電源側FET71は第1のFETであり、第1補助電源側FET72は第2のFETであり、第2主電源側FET73は第3のFETであり、第2補助電源側FET74は第4のFETである。
デジタル複合機が補助電源としてのキャパシタ44を搭載する場合には、主電源出力接続部90には、主電源42の出力が接続され、補助電源出力接続部91にはキャパシタコンバータ45の出力が接続される。そして、切換回路46を介し、主電源電力、あるいは補助電源電力をDC負荷接続部92よりDC負荷(+24V系負荷)47cへ供給する。
一方、デジタル複合機が補助電源としてのキャパシタ44を搭載しない場合には、主電源出力接続部90とDC負荷接続部92はジャンパ線等により直結され、切換回路46自体は、補助電源装置70の一部として補助電源としてのキャパシタ44およびキャパシタコンバータ45と共にシステムから取り外し可能な構成としている。
第1主電源側FET71、および第1補助電源側FET72は、それぞれ主電源電力および補助電源電力のDC負荷(+24V系負荷)47cへの供給をON/OFFさせるためのスイッチ素子であり、PチャネルFETとしている。出力のON/OFFができれば他の素子であってもよいが、補助電源の供給ラインとして想定される24V/10A程度の電源ラインに使用するのであれば、PチャネルFETは、電圧降下が小さく、安価なため適している。
本発明が適用されるデジタル複合機のように、補助電源としてのキャパシタ44によりDC負荷(+24V系負荷)47cへ電力を供給し、ACライン41の供給可能な電力に対する余裕分を定着加熱装置48へ供給するシステムの場合、ある程度消費電力の大きいDC電源に補助電源を使用する必要があり、そのDC電源はシステム内で一番大きい電圧であることが想定される。そのため、NチャネルのFETを使用した場合は、駆動用に昇圧回路を搭載する必要があり、回路が複雑になることもあり、PチャネルFETとしていることにより、回路構成の簡素化を図ることができる。
電力供給ON/OFF素子に使用している第1主電源側FET71および第1補助電源側FET72には、寄生ダイオードが存在するため、OFF時であってもDC負荷側47cから電源側へは、電流を流してしまう。そのため、主電源電力出力時には、補助電源回路に電流が流れ込んでしまい、補助電源動作が異常となってしまうことがある。また、主電源供給電力が増大してしまい、1500Wオーバー等のシステム破綻となることがある。さらに、補助電源出力時には、同様に、補助電源電力の不足や、主電源動作の異常を招くことがある。そこで、電流流れ込み防止素子として第2主電源側FET73および第2補助電源側FET74を、第1主電源側FET71および第1補助電源側FET72の後段に設けている。このとき第2主電源側FET73自体の寄生ダイオードも考慮し、ドレイン端子を入力側(第1主電源側FET71側)、ソース端子を出力側(DC負荷側47c側)にし、第1主電源側FET71とは逆の向きにして接続している。素子としては、第1主電源側FET71と同様に、PチャネルFETを使用する。
第1主電源側FET71のON/OFF駆動は、制御部30からの切換制御信号93により、トランジスタ80、81を介して行われる。ON/OFF切換時のゲート電圧遷移は、図4に示すようになり、切換制御信号93が変化してから第1主電源側FET71がOFF状態に変化するまでの時間は、ON状態に変化するまでの時間より長くなる。そのため、主電源側、補助電源側に同時に相対する切換制御信号93を入力すると、区間Aのように同時に両FETがON状態となる区間ができるが、両FETともOFFとなる区間はなく、切換時であってもDC負荷(+24V系負荷)47cへの電力供給を停止させず、連続した供給が可能となる。
なお、図3に示す回路図では、第1主電源側FET71の制御信号の反転信号を第1補助電源側FET72の制御信号として入力し、1本の制御信号で切換えを行うことができる構成としている。
一方、第2主電源側FET73をON/OFF制御するための駆動回路では、主電源42側の電圧とDC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧を第1の電圧比較手段である演算増幅器84により比較し、主電源42側の電圧の方が大きい場合には、トランジスタ82を介して第2主電源側FET73をONする構成としている。さらに、第2補助電源側FET74の駆動回路では、主電源42側と同様にキャパシタコンバータ45側の電圧とDC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧を第2の電圧比較手段である演算増幅器85により比較し、キャパシタコンバータ45側の電圧の方が大きい場合には、トランジスタ83を介して第2補助電源側FET74をONする構成としている。これにより、通常のダイオードを接続した場合より電圧降下を抑え、通常のダイオードを接続した場合と同等にソフト制御が不要となるので、制御の簡素化が可能となる。
なお、ここでは、主電源24側と補助電源としてのキャパシタ44側とのそれぞれに電圧比較手段(演算増幅器84,85)を設けたが、これに限るものではない。例えば、電圧比較手段をどちらか一方の電源側に設け、一方の電圧比較手段からの出力信号の反転信号を、他方の電源側のON/OFF信号として接続してもよい。これにより、回路構成の簡素化を図ることができる。
次に、切換回路46の動作について詳述する。
まず、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より高い場合について説明する。図5は、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より高い場合におけるDC負荷への供給電圧遷移の様子を示す説明図である。図5に示すように、システム起動時、切換制御信号93がHIGHになると、初めに第1主電源側FET71がONとなる。このとき、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧Z(図3参照)はGNDレベルであり、主電源42側の電圧X(図3参照)の方が高い電圧となるため、第2主電源側FET73もONとなる。これにより、主電源42からDC負荷(+24V系負荷)47cへの電力供給が開始される。
また、電力供給開始後の定常時は、第2主電源側FET73自体の電圧降下がON制御中であっても僅かに発生するため、主電源42側の電圧Xは、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧Zより高い電圧となり、第2主電源側FET73はON状態を維持する。これにより、主電源42からの電力供給が連続的に行われる。このとき、第2補助電源側FET74は、補助電源としてのキャパシタ44側の電圧Y(図3参照)よりDC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧Zの方が高い電圧となっているため、OFFとなる。
キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より高い場合に、切換制御信号93がHIGHからLOWに切り換えられたときは、図5に示すように、初めに第1補助電源側FET72がONに変化する。このとき、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧Zは、主電源出力電圧レベル(主電源出力電圧よりFETの電圧降下分低い電圧)であり、補助電源としてのキャパシタ44側の電圧Yの方が当然高い電圧となるため、第1補助電源側FET72のONに追従して第2補助電源側FET74もONとなる。これにより、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧がキャパシタコンバータ45の出力電圧レベル(キャパシタコンバータ45の出力電圧よりFETの電圧降下分低い電圧)へ上昇し、主電源42の電圧より高い電圧となる上昇開始時に第2主電源側FET73はOFFに変化する。その後に、ゲート電圧遷移の関係にあるON/OFF時間差が経過すると第1主電源側FET71はOFFとなる。以上により、補助電源としてのキャパシタ44からDC負荷(+24V系負荷)47cへの電力供給が開始される。
次に、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より低い場合について説明する。図6は、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より低い場合におけるDC負荷への供給電圧遷移の様子を示す説明図である。図6に示すように、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より低い場合に、切換制御信号93がHIGHからLOWに切り換えられたときは、初めに第1補助電源側FET72がONに変化する。このとき、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧Zは、主電源出力電圧レベル(主電源出力電圧よりFETの電圧降下分低い電圧)であり、補助電源としてのキャパシタ44側の電圧Yの方が低い電圧となるため、第2補助電源側FET74は、OFF状態を維持している。
その後に、ゲート電圧遷移の関係にあるON/OFF時間差が経過すると第1主電源側FET71はOFFとなり、それに追従して、第2主電源側FET73もOFFとなる。これにより、DC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧が下降し始めるが、補助電源としてのキャパシタ44側の電圧Yより低くなった瞬間に第2補助電源側FET74はONとなるため、電圧の下降はキャパシタコンバータ45の出力電圧レベル(キャパシタコンバータ45の出力電圧よりFETの電圧降下分低い電圧)で停止する。以上により、補助電源としてのキャパシタ44からDC負荷(+24V系負荷)47cへの電力供給が開始される。
すなわち、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より高い場合に、切換制御信号93がLOWからHIGHに切り換えられたときは、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より低い場合に、切換制御信号93がHIGHからLOWに切り換えられたときの主電源出力と補助電源出力を逆に考えた場合の動作と同一となる。
また、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より低い場合に、切換制御信号93がLOWからHIGHに切り換えられたときは、キャパシタコンバータ45の出力電圧が主電源42の出力電圧より高い場合に、切換制御信号93がHIGHからLOWに切り換えられたときの主電源出力と補助電源出力を逆に考えた場合の動作と同一となる。
なお、本実施の形態においては、第1主電源側FET71および第1補助電源側FET72のゲート・ソース間抵抗と並列にコンデンサ66、67を接続し、ゲート電圧遷移を緩やかにし、第1主電源側FET71および第1補助電源側FET72をゆっくりON/OFFさせている。これにより、前述した動作説明での第1主電源側FET71および第1補助電源側FET72のON/OFFタイミングにおけるDC負荷(+24V系負荷)47c側の電圧の上昇および下降のしかたを緩やかにすることにより、負荷供給電力切換時の急激な電圧変動を抑えることができ、ひいては負荷動作の安定性を増し、異常を防止することができる。
DC負荷の動的入力変動仕様は、入力電圧範囲より、狭くなっていることがあり、急激な電圧変動が発生すると動作異常となる場合がある。例えば、帯電、現像、転写などの高圧電源部であった場合には、出力電圧変動が発生したり、作像部、転写ベルト等を駆動するモータであった場合には、回転ムラが発生したりする。この異常動作に伴う異常画像の発生を防止するため上記構成としている。
このように、FETをゆっくりON/OFFすることにより、スイッチング損失は増大するが、補助電源の使用間隔は早くても数分以上あり、スイッチング間隔が長いため、FET温度の問題はない。
前記動作で説明したように、相対的に高い電圧を出力している電源から、低い電圧を出力している電源に切り換える時、これから電力供給を開始しようとしている第2主電源側FET73あるいは第2補助電源側FET74のON駆動は、電源側の電圧よりDC負荷側の電圧の方が低くなった瞬間に開始しようとするが、実際に第2主電源側FET73あるいは第2補助電源側FET74がONするまでに、時間差が生じる。そのため、図7に示すように、電圧の下降のしかたが急であるとその期間内での電圧落ち込み量が大きくなり、DC負荷(+24V系負荷)47cの入力電圧仕様を満足できずに異常となるため、DC負荷(+24V系負荷)47c側に電解コンデンサ95を接続し(図3参照)、電圧の下降のしかたを緩やかにし、電圧落ち込み分を低減することで、負荷供給電力切換時の電圧落ち込みを抑えた構成としている。
次に、制御部30による切換回路46の制御について説明する。
図8は、制御部30および制御部30による画像データの制御に係る周辺装置の構成を示すブロック図である。図8に示すように、制御部30は、CPU(Central Processing unit)31を備えており、このCPU31は、ROM(Read Only Memory)32に格納されたプログラムや不揮発性RAM(Random Access Memory)34に格納されたプログラムやデータに従って、デジタル複合機および電源系の制御を行う。RAM33は、CPU31のワークメモリとして使用される。さらに、I/O制御部35は、デジタル複合機の各センサ36の入力に基づいて、各負荷47a〜47cを制御する。
一方、画像データについては、ADF1により原稿がコンタクトガラス6上に供給されると、読み取りユニット50により画像データが読み取られる。読み取られた画像データは、操作部(図示せず)に設定されたモードに応じて画像処理部37によりMTF補正、変倍処理、質補正等を行った後で画像用RAM38およびHDD20を制御するためのHDDコントローラ39を介してHDD20に蓄えられる。
ここで、画像用RAM38およびHDD20の両方に画像を蓄積するのは、画像用RAM38は、A4原稿にして5枚程度の容量しかないが、コピー開始時には原稿の枚数は未だわからないので複数部のソートコピーを取る場合に原稿が5枚を超えてしまう場合には2部目以降のコピー動作を行う時にHDD20から画像データを画像用RAM38にコピーしてコピー動作を行うことによりソート動作を実現する。また、用紙がジャムしてしまった場合のリカバリ動作にも使用される。そして、書込ユニット57によりトレイ8〜10から給紙された用紙のタイミングに応じて書込みを行う。なお、これら各部については公知の技術であり本発明においては特色のある部分ではないので詳細な説明は省略する。
次に、制御部30による補助電源供給タイミング制御について説明する。
図9は、装置の立ち上げ時の消費電力の遷移をグラフ化したものであり、横軸に時間、縦軸に装置の総消費電力を示す。点線は、ACライン41からの供給が可能な電力である。
主電源SW40のオン直後の定着リロード期間(1)では、装置に要求される立ち上げ時間を満足させるため、通常時より多大な電力を定着加熱装置48に供給し、定着ユニット17をプリントが可能な温度にできるだけ早く立ち上げる。このとき、+24V系負荷47cへは補助電源としてのキャパシタ44により電力を供給し、ACライン41の供給可能な電力に対しての余裕分も定着加熱装置48に供給可能とすることにより、さらに立ち上げ時間を短縮させることが可能となる。
また、定着リロード後、プリント動作開始から所定時間経過までの期間(2a)においても、起動時同様にDC負荷(+24V系負荷)47cへは補助電源としてのキャパシタ44により電力を供給する。定着ユニット17はプリントが可能な温度に一度達すれば、温度維持のためには、定着ヒータ供給電力が起動時より小さくてもよい。つまり、定着リロード終了後からは、プリント動作が開始され、モータ等の起動によりDC負荷が増大し、定着ヒータ供給電力を含めた総電力がACライン41の供給可能な電力を超えてしまうことがあるが、その際のACライン41の供給電力は、供給可能電力以下となりシステムの破綻を防止することができる。また、プリント開始時は、通紙による定着温度の落ち込みが生じるために通常時より定着加熱装置48への電力を増大する必要のあるシステムでは、定着加熱装置48への電力増大分も見込んで補助電源としてのキャパシタ44によりDC負荷(+24V系負荷)47cに電力を供給する。
補助電源としてのキャパシタ44の蓄積電力には、限度があり、連続供給は不可能となるため、あらかじめ規定した時間が経過した際には、DC負荷(+24V系負荷)47cへの電力は主電源42から供給するように切り換え、補助電源としてのキャパシタ44の電力供給を停止する。このとき、定着加熱装置48への供給電力が通常時より大きく設定されていれば通常時の供給電力に戻す。
なお、上記では、補助電源としてのキャパシタ44の電力供給停止タイミングをあらかじめ規定した時間としたが、規定されたプリント枚数経過後としてもよい。この場合、補助電源供給停止までのプリント枚数の決め方として、用紙サイズ、室温等をパラメータとした可変値とすると補助電源容量を最大限に利用可能となる。
ここまでは、2つの期間(1),(2a)についてそれぞれ個別に述べたが、組み合わせて装置に搭載することにより、期間(2a)でのプリント動作開始時、定着温度落ち込みを抑えた分、定着リロードを低く設定し、定着立ち上がり時間をさらに短縮させることも可能である。
また、定着加熱装置48に大電力が必要と思われる定着リロード期間(1)、および定着リロード後から所定時間経過までの期間(2a)について述べたが、これら以外の期間であっても定着ユニット17に大電力が必要な特定される期間であれば、同様に適用できる。
続いて、制御部30による補助電源であるキャパシタ44の充放電の制御について図10のフローチャートを用いて説明する。
まず、装置の状態を把握し、主電源SW40が投入された直後、あるいはオフモードからの復帰時であり、定着リロード動作を実行する必要があると判断した場合には(ステップS1のYes)、+24V系負荷47cへの電源供給を、補助電源としてのキャパシタ44に蓄積されたエネルギーからキャパシタコンバータ45を通して作られた+24V電源に切換回路46により切り換える(ステップS2)。
その後、定着加熱装置48への供給可能電力の増大を行い(ステップS3)、定着リロード動作を開始する(ステップS4)。
そして、定着リロード動作の完了を確認すると(ステップS5のYes)、ステップS6に進み、操作者によるプリント指示があるかないかの判断をする。
プリント指示があり、定着供給電力を定着リロード中の電力と切り換える必要がある場合には(ステップS6のYes)、定着供給電力をプリント開始時に要求される電力に調整し(ステップS7)、補助電源としてのキャパシタ44による+24V系負荷47cへの電力供給のまま、プリント動作を開始する(ステップS8)。
プリント動作開始後、タイマを起動し(ステップS9)、所定の時間が経過したことを確認したら(ステップS10のYes)、定着供給電力を通常プリント時の供給電力に切り換え(ステップS11)、続けて+24V系負荷47cへの電源供給を主電源42のAC/DCコンバータ42aでつくられた+24電源に切り換え、キャパシタコンバータ45は停止する(ステップ12)。
一方、定着リロード後、続けてプリント指示がない場合は(ステップS6のNo)、当該タイミングで補助電源供給停止動作を行う(ステップS11、ステップS12)。
このように本実施の形態によれば、装置の立ち上げ時から予め規定した時間までの期間についてはDC負荷(+24V系負荷)47cへの電力供給を、制御部30による制御にしたがって各負荷に電力を供給するための主電源42から電力を蓄積可能な補助電源としてのキャパシタ44に切り換える切換回路46をFET用いた構成としている。これにより、切換回路46の付加による電圧降下を抑えることができるので、キャパシタ44の搭載に対応するため主電源42の出力精度を大幅に上げる必要がなくなり、主電源42のコスト増を抑えることができるという効果を奏する。また、補助電源としてのキャパシタ44の有無により、主電源42を交換するといったシステムの複雑化も防止できる。さらに、電圧降下を抑えることにより、切換回路46で消費される電力も低減するため、補助電源としてのキャパシタ44の電力容量の装置への利用効率を上げることができる。
本発明の実施の一形態にかかるデジタル複合機を概略的に示す構成図である。 デジタル複合機の電源系の一例を示すブロック図である。 切換回路を示す回路図である。 第1主電源側FETのON/OFF切換時のゲート電圧遷移を示す説明図である。 キャパシタコンバータの出力電圧が主電源の出力電圧より高い場合におけるDC負荷への供給電圧遷移の様子を示す説明図である。 キャパシタコンバータの出力電圧が主電源の出力電圧より低い場合におけるDC負荷への供給電圧遷移の様子を示す説明図である。 電解コンデンサの接続による効果を示す説明図である。 制御部および制御部による画像データの制御に係る周辺装置の構成を示すブロック図である。 装置の立ち上げ時の消費電力の遷移を示すグラフである。 キャパシタの充放電の制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
30 制御手段
42 第1の電力供給手段
44 第2の電力供給手段
46 切換手段、切換回路
47c 負荷
66,67 コンデンサ
71 第1のFET
72 第2のFET
73 第3のFET
74 第4のFET
84 第1の電圧比較手段
85 第2の電圧比較手段
90 第1電力接続部
91 第2電力接続部
92 負荷接続部
95 電解コンデンサ

Claims (8)

  1. 複数の負荷を動作させるための電力を供給する電源系を備えた画像形成装置において、
    前記複数の負荷に電力を供給するための第1の電力供給手段と、
    電力を蓄積可能な第2の電力供給手段と、
    前記複数の負荷のうち一部の負荷に対しての電力供給元を、前記第1の電力供給手段と前記第2の電力供給手段と切り換える切換手段と、
    記切換手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記切換手段は、
    前記第1の電力供給手段を接続する第1電力接続部と、
    前記第2の電力供給手段を接続する第2電力接続部と、
    前記一部の負荷を接続する負荷接続部と、
    前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1電力接続部を介した前記第1の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第1のFET(Field-Effect Transistor)と、
    前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2電力接続部を介した前記第2の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第2のFETと、
    前記第1のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2の電力供給手段による電力供給時に、前記第1の電力供給手段への電流流れ込みを防止する第3のFETと、
    前記第2のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1の電力供給手段による電力供給時に、前記第2の電力供給手段への電流の流れ込みを防止する第4のFETと、
    前記第1の電力供給手段の電圧および前記第2の電力供給手段の電圧のいずれか一方と前記複数の負荷のうち一部の負荷の電圧との比較する電圧比較手段と、
    前記電圧比較手段による比較結果に応じた出力信号を前記第3のFETおよび前記第4のFETのいずれか一方に出力するとともに、前記出力信号を反転させた反転信号を、前記第3のFETおよび前記第4のFETのうち前記出力信号が出力されていない方に出力するFET制御手段と、
    を有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1のFET、前記第2のFET、前記第3のFET、前記第4のFETは、PチャネルFETである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1のFETおよび前記第2のFETのゲート・ソース間抵抗と並列にコンデンサをそれぞれ接続する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記一部の負荷側に電解コンデンサを備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載の画像形成装置。
  5. 制御手段による制御にしたがって、複数の負荷のうち一部の負荷への電力供給を、前記複数の負荷に電力を供給する第1の電力供給手段から電力を蓄積可能な第2の電力供給手段に切り換える切換回路において、
    前記第1の電力供給手段を接続する第1電力接続部と、
    前記第2の電力供給手段を接続する第2電力接続部と、
    前記一部の負荷を接続する負荷接続部と、
    前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1電力接続部を介した前記第1の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第1のFET(Field-Effect Transistor)と、
    前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2電力接続部を介した前記第2の電力供給手段からの電力供給を、前記制御手段の制御によりON/OFFする第2のFETと、
    前記第1のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第2の電力供給手段による電力供給時に、前記第1の電力供給手段への電流流れ込みを防止する第3のFETと、
    前記第2のFETの後段に設けられ、前記負荷接続部を介した前記負荷に対する前記第1の電力供給手段による電力供給時に、前記第2の電力供給手段への電流の流れ込みを防止する第4のFETと、
    前記第1の電力供給手段の電圧および前記第2の電力供給手段の電圧のいずれか一方と前記複数の負荷のうち一部の負荷の電圧との比較する電圧比較手段と、
    前記電圧比較手段による比較結果に応じた出力信号を前記第3のFETおよび前記第4のFETのいずれか一方に出力するとともに、前記出力信号を反転させた反転信号を、前記第3のFETおよび前記第4のFETのうち前記出力信号が出力されていない方に出力するFET制御手段と、
    を備えることを特徴とする切換回路。
  6. 前記第1のFET、前記第2のFET、前記第3のFET、前記第4のFETは、PチャネルFETである、
    ことを特徴とする請求項5に記載の切換回路。
  7. 前記第1のFETおよび前記第2のFETのゲート・ソース間抵抗と並列にコンデンサをそれぞれ接続する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の切換回路。
  8. 前記一部の負荷側に電解コンデンサを備える、
    ことを特徴とする請求項5ないし7の何れか一記載の切換回路。
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