JP4720664B2 - 電源バックアップシステム - Google Patents
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Description
このような現象は、停車および発進を頻繁に繰返す市街地走行等を行うことにより、電源として用いられるバッテリの消耗が激しくなった場合に、特に顕著となる。
このように、エンジン起動時に昇圧回路を動作させる構成としては、例えば特許文献1に示すように、アイドルストップ後のエンジン再始動時直前のバッテリ電圧をサンプルホールドして、その電圧を昇圧目標値として昇圧コンバータにより昇圧させるように構成したものがある。
しかし、前記特許文献1に記載の電源装置のように、昇圧を開始する直前のバッテリ電圧を昇圧目標値として、一定の電圧値に昇圧した場合、図11に示すように、昇圧を開始する直前のバッテリ電圧が高いと昇圧目標値Vpが高く設定され、昇圧回路の出力電圧が、負荷が必要とする電圧以上に高くなってしまい、電力消費が増大してしまうという問題が生じる。
つまり、図12に示すように、エンジン始動直前のバッテリ電圧よりも低い電圧を昇圧目標値Vpとして設定すると、エンジンが始動を開始してバッテリ電圧が急に下降したときに、昇圧回路の出力もバッテリ電圧の下降に沿って、成り行きで急激に下降することとなる。
また、エンジン始動後に、バッテリ電圧が昇圧目標値Vpよりも高くなった際には、昇圧回路の出力値がバッテリ電圧の上昇に伴って、成り行きで急激に上昇することとなる。
このように、昇圧回路の出力値の下降・上昇が急激に行われることで、マイコンの誤動作や照明等の明減が発生する恐れがある。
即ち、請求項1記載の如く、エンジン始動時に、電源電圧を昇圧手段により所定の電圧に昇圧させる電源バックアップシステムにおいて、前記昇圧手段は、該昇圧手段の起動時点では所定の電圧を昇圧目標値として昇圧を行い、その後前記昇圧目標値を時間の経過とともに低下させる。
これにより、仮に昇圧手段の起動時点での昇圧目標値が高く設定された場合でも、時間とともに昇圧目標値が低下していくので、負荷へ必要以上に高い電圧を印加することがなく、負荷の消費電力を抑えることができる。
これにより、エンジン始動後においても、負荷への印加電圧を必要以上に高くなることがなく、該負荷の消費電力を抑えることができる。
これにより、仮に昇圧手段の起動時点での昇圧目標値が高く設定された場合でも、時間とともに昇圧目標値が低下していくので、負荷へ必要以上に高い電圧を印加することがなく、さらにエンジン始動後においても、負荷への印加電圧を必要以上に高くなることがなく、該負荷の消費電力を抑えることができる。
これにより、昇圧手段の昇圧目標値が急激に変化することがなく、負荷に大きな電源電圧変動を与えることがなく、負荷の誤動作等を防止することができる。
また、負荷に大きな電源電圧変動を与えることがなく、負荷の誤動作等を防止することができる。
また、該電源バックアップシステム1には、前記バッテリ2から電力供給を受ける複数の負荷5a・5b・5cが接続されている。
前記スイッチ12bは、比較器13から「昇圧目標値の方が電源電圧よりも高い」という比較結果が出力されると(Hi信号が出力されると)オンし、スロープ回路12においては、スイッチ12bがオンするとクランプ回路12aにおける昇圧目標値が序々に低下するように構成されている。
また、比較器13から「昇圧目標値よりも電源電圧の方が高い」という比較結果が出力されると(Lo信号が出力されると)前記スイッチ12bはオフされ、スロープ回路12においては昇圧目標値の低下が停止される。
但し、昇圧コンバータ14からの出力値よりもバッテリ2の電圧の方が大きい場合は、該バッテリ2から負荷5a・5b・5cへ直接電力供給されるように構成されている。
つまり、昇圧コンバータ14は、該昇圧コンバータ14からの出力とバッテリ2の電圧とのうち、電圧が高い方から負荷5a・5b・5cへ電力供給を行うように構成されている。
まず、時刻t1においてエンジンが停止すると、エンジン停止信号がサンプルホールド回路11の入力端子11aに入力される。該サンプルホールド回路11はエンジン停止信号の入力によりエンジンの停止を検知し(S01)、スイッチ11bがオンして電源電圧をサンプルホールドする(S02)。
昇圧コンバータ14は、昇圧動作開始後、前記スイッチ12bがオンすることにより昇圧目標値を経時的に連続して低下させていく。この昇圧目標値の低下は、該昇圧目標値が、負荷5a・5b・5cが動作する最低の電圧である負荷最低動作電圧に達するまで実行される。
また、この間、昇圧目標値が電源電圧を下回るとスロープ回路12および比較器13の機能により該昇圧目標値の低下が停止され、昇圧目標値が電源電圧より低くならないように制御される。
さらに、この場合、昇圧目標値の低下度合いは、毎秒あたり5V以下(5V/1sec)となるように行われる。
また、エンジン始動時(時刻t3)直後は、スタータの駆動等によりバッテリ2の電圧(図3において点線にて表示)は急激に低下して負荷最低動作電圧より低くなるが、昇圧コンバータ14の出力は5V/1sec以下の速度で低下するとともに、負荷最低動作電圧に達した時点で低下が停止する。
その後、昇圧コンバータ14の出力電圧は、バッテリ2の電圧が負荷最低動作電圧より低い間は負荷最低動作電圧を維持し、バッテリ2の電圧が上昇して負荷最低動作電圧よりも高くなると、該出力電圧もバッテリ2の電圧上昇に伴って上昇していく。
また、昇圧コンバータ14の出力は5V/1sec以下の速度で低下するように制御されているので、エンジン始動時に昇圧コンバータ14の昇圧目標値が急激に変化することがなく、負荷5a・5b・5cに大きな電源電圧変動を与えることがない。
これにより、負荷5a・5b・5cの誤動作や明減(負荷5a・5b・5cが照明等であった場合)を防止することができる。
この場合、バッテリ2の電圧が上昇してエンジン停止時(時刻t1)の電圧に達した時点(時刻t4)でエンジン動作が安定したと判断し、その時刻t4にて昇圧コンバータ14による昇圧動作を停止するようにしている。
このように、所定の電圧値を昇圧コンバータ14の起動時点での昇圧目標値として用いることができるが、この昇圧目標値は、前記負荷15a・15b・15cの動作電圧範囲内であることが必要である。
Iin=(Iout×Vout)/(Vin×X)
の式により表わされる(Ioutは昇圧コンバータ14の出力電流、Vinは昇圧コンバータ14の入力電圧、Voutは昇圧コンバータ14の出力電圧)。
従って、昇圧コンバータ14の入力電圧が低いとき、および、出力電圧または出力電流が高いときには入力電流が大きくなって過電流となる恐れがある。
つまり、図6に示す電源バックアップシステム1は、前述のアイドルストップ機能を備えた車両に備えられ、一時停止後のエンジン起動時に電源であるバッテリ2の電圧(電源電圧)を昇圧させるためのシステムであり、特にエンジンが始動した後に、昇圧目標値を時間の経過とともに上昇させるシステムである。
また、該電源バックアップシステム1には、前記バッテリ2から電力供給を受ける複数の負荷5a・5b・5cが接続されている。
また、前記昇圧コンバータ14は、前述の図1、図2に示した電源バックアップシステム1のものと同じであるため、説明を省略する。
まず、時刻t11においてエンジンが停止すると、前記スロープ回路22がエンジンの停止を検知し(S11)、時刻t12において、該スロープ回路22のクランプ回路22aにて、エンジン停止時の電源電圧をサンプルホールドする(S12)。
昇圧コンバータ14の出力電圧が初期昇圧目標値に達した後の時刻t14においてエンジンが始動すると、エンジン始動信号がスロープ回路22のエンジン始動信号入力端子22bに入力され、該スロープ回路22がエンジンの始動を検知し(S14)、その後時刻t15において昇圧コンバータ14の昇圧目標値を上昇させる。
また、この場合の昇圧目標値の上昇度合いは、毎秒あたり5V以下(5V/1sec)となるように行われる。
また、昇圧目標値がクランプ回路22aにてサンプルホールドされた電圧値に達すると、その時点で昇圧目標値の上昇を停止させる。
この場合、バッテリ2の電圧が、時刻t12においてクランプ回路22aにてサンプルホールドされたエンジン停止時の電圧値に達するまで上昇した時点(時刻t16)で、エンジン動作が安定したと判断し、その時刻t16にて昇圧コンバータ14による昇圧動作を終了するようにしている。
また、昇圧コンバータ14が昇圧動作を終了する閾値を、クランプ回路22aにてサンプルホールドされた電圧値としているが、バッテリ2の通常動作範囲の値であれば、予め設定された規定値とすることもできる。
つまり、昇圧コンバータ14のエンジン始動時(時刻t14)以降の昇圧動作は、昇圧目標値が前記上限値以下であり、昇圧目標値の上昇度合いが5V/1secとなるように行われる。
つまり、図10に示す電源バックアップシステム1は、前述のアイドルストップ機能を備えた車両に備えられ、一時停止後のエンジン起動時に電源であるバッテリ2の電圧(電源電圧)を昇圧させるためのシステムであり、特に、前記昇圧コンバータ14の起動時点では電源電圧を昇圧目標値として昇圧を行い、その後前記昇圧目標値を時間の経過とともに低下させ、エンジンが始動した後には、昇圧目標値を時間の経過とともに上昇させるシステムである。
スロープ回路32においては、該スイッチ32bがオンするとクランプ回路32aにおける昇圧目標値が序々に低下し、スイッチ32bがオフすると昇圧目標値の低下が停止されるように構成されている。
この場合は、昇圧目標値がサンプルホールド回路11でのサンプルホールド値まで上昇したら昇圧目標値の上昇を停止させ、エンジン動作が安定した時点(図8におけるt16)で昇圧動作は終了する。
エンジン始動時においては、昇圧コンバータ14の出力電圧を経時的に連続して序々に(例えば5V/1sec以下の速度で)低下させているので、負荷5a・5b・5cへ必要以上に高い電圧を印加することがなく、該負荷5a・5b・5cの消費電力を抑えることができる。
また、エンジン始動時に昇圧コンバータ14の昇圧目標値が急激に変化することがなく、負荷5a・5b・5cに大きな電源電圧変動を与えることがない。これにより、負荷5a・5b・5cの誤動作や明減(負荷5a・5b・5cが照明等であった場合)を防止することができる。
2 バッテリ(電源)
5a・5b・5c 負荷
11 サンプルホールド回路
12・22・32 スロープ回路
13 比較器
14 昇圧コンバータ
21 初期昇圧目標値設定器
Claims (4)
- エンジン始動時に、電源電圧を昇圧手段により所定の電圧に昇圧させる電源バックアップシステムにおいて、
前記昇圧手段は、該昇圧手段の起動時点では所定の電圧を昇圧目標値として昇圧を行い、その後前記昇圧目標値を時間の経過とともに低下させる、
ことを特徴とする電源バックアップシステム。 - エンジン始動時に、電源電圧を昇圧手段により所定の電圧に昇圧させる電源バックアップシステムにおいて、
前記昇圧手段は、エンジンが始動した後に、昇圧目標値を時間の経過とともに上昇させ、
電源電圧が昇圧手段による昇圧電圧よりも高くなると、該昇圧手段による昇圧を終了させる、
ことを特徴とする電源バックアップシステム。 - エンジン始動時に、電源電圧を昇圧手段により所定の電圧に昇圧させる電源バックアップシステムにおいて、
前記昇圧手段は、該昇圧手段の起動時点では所定の電圧を昇圧目標値として昇圧を行い、その後前記昇圧目標値を時間の経過とともに低下させ、
エンジンが始動した後には、昇圧目標値を時間の経過とともに上昇させ、
電源電圧が昇圧手段による昇圧電圧よりも高くなると、該昇圧手段による昇圧を終了させる、
ことを特徴とする電源バックアップシステム。 - 前記昇圧目標値の変化度合いが毎秒あたり5V以下である、
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の電源バックアップシステム。
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JP2006202500A JP4720664B2 (ja) | 2006-07-25 | 2006-07-25 | 電源バックアップシステム |
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