JP4719861B2 - 熱電素子および熱電発電モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、p型導電性酸化物焼結体およびn型導電性酸化物焼結体が相互に接合された熱電素子および熱電発電モジュールに関し、特に、酸化物焼結体と電力取出端子との接続構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴミ焼却炉、民生用ガス機器等からの廃熱を有効に利用する等の目的で、熱電発電モジュールが種々開発されている。熱電発電モジュールは、長手状のp型半導体とn型半導体とが一端部において接合された熱電素子を電気的に複数個接続したものである。熱電素子の各々のその接合された一端部(高温端)を加熱すると、ゼーベック効果によってその一端部と他端部(低温端)との温度差に比例した起電力が発生させられるため、何ら可動部を有することのないジェネレータを構成し得る。このような熱電素子は、発電に限られず温度センサとしても用いられる。
【0003】
従来、上記の熱電素子には、鉛・テルル(PbTe)系、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)系のような合金系熱電発電材料や、二珪化鉄(FeSi2)系のような非酸化物系材料が用いられてきたが、その非酸化物系材料と同じレベルの性能を備えた酸化物系熱電素子材料が見いだされている。例えば、社団法人日本セラミックス協会社発行の雑誌「セラミックス」の第33巻(1998年発行)の第161〜165頁に記載されたバリウムストロンチウム鉛系すなわち(BaSr)PbO系のn型酸化物熱電変換材料やナトリウムコバルトオキサイド系すなわちNaCo2O4系のp型酸化物熱電変換材料等の導電性酸化物焼結体がそれである。このような酸化物系材料は大気中でも安定であるため、従来の材料のように酸化防止被膜をその表面に施す必要のない利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱電素子の前記他端部には電力取出端子が固着されており、発生させられた電力は、その端子を介して、これにクリップ止め或いは圧着等によって接続された導線に導かれる。従来の熱電素子では、その他端部にメッキや金属ペーストの焼付け等によって電極が形成され、これに金属ペーストや半田等で金属線を固着して電力取出端子を構成していた。金属ペーストは、例えば導電性粉末およびガラス粉末等から成るものである。しかしながら、このような端子取付構造では、耐熱性や耐久性の面で以下のような不都合があった。
【0005】
すなわち、熱電素子の一端部が高温に曝される際には上記他端部も熱伝導により温度上昇させられるが、金属線を半田で固着する場合には、半田の融点が200〜300(℃)程度であって耐熱性が低いことから、熱電素子の使用可能温度範囲がこれによって制限される。例えば、高温端が500(℃)以上の高温に曝されるような条件下では低温端も200(℃)程度の高温となるため、耐酸化性の高い導電性酸化物焼結体で熱電素子が構成されているにも拘わらず、高温における使用が困難になり或いは信頼性が不十分となる。一方、金属線を金属ペーストで固着する場合には、ペーストの加熱溶融前における相互の接触面積が極僅かであることから十分な接触状態延いては固着強度が確保できない。しかも、何れの接合構造をとっても、金属線が金属疲労で切れ易く耐久性の劣る問題がある。なお、複数個の熱電素子で熱電発電モジュールを構成する場合には、半田の耐熱性の問題は、それらを連結する基板に放熱板等の冷却構造を設けることで緩和し得るが、モジュールの製造工程が煩雑になり、しかも高い冷却効果は期待できない。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、電力取出端子の耐久性および耐熱性に優れた熱電素子および熱電発電モジュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
また、前記目的を達成するための本発明の熱電発電モジュールの要旨とするところは、それぞれ長手状を成すp型およびn型の一対の導電性酸化物焼結体が一端部において相互に接合されて成る複数個の熱電素子が相互に電気的に接続された熱電発電モジュールであって、(a)前記導電性酸化物焼結体の各々の他端部に設けられた所定の被固着面に倣った表面形状を有する複数の固着部を備え且つそれら固着部のうち異なる熱電素子が固着されるものの相互間に位置する接続導体膜を備えた基板と、(b)前記被固着面および前記固着部間に介在させられることにより前記導電性酸化物焼結体を前記基板に固着すると共に前記接続導体膜に電気的に接続された導電性無機接着剤層とを、含むことにある。
【0016】
【発明の効果】
このようにすれば、熱電発電モジュールは、導電性酸化物焼結体がその被固着面に倣った表面形状の固着部に密着した状態で基板に導電性無機接着剤層を介して固着されることにより構成され、且つ、その導電性無機接着剤層が基板に設けられた接続導体膜に電気的に接続されることにより、複数個の熱電素子が相互に直列或いは並列に接続される。そのため、半田に比較して耐熱性の高い無機接着剤が用いられると共に、断面円形の金属線を平坦な被固着面に固着する場合に比較して固着面積が極めて大きくなることから、固着部と被固着面との取付構造すなわち電力取出端子の取付構造の耐久性および耐熱性が高められ、耐熱性および耐久性の高い熱電発電モジュールを得ることができる。
【0017】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記基板は、その面に平行な方向が前記導電性酸化物焼結体の長手方向に平行となる向きで前記熱電素子に固着されたものである。このようにすれば、熱電発電モジュールは導電性酸化物焼結体の長手方向が熱の輻射方向に一致する向きで用いられることから、その使用時には基板の面に平行な方向が熱の輻射方向に平行となる。そのため、基板の面に平行な方向が導電性酸化物焼結体の長手方向に垂直とされることによって表面が熱の輻射方向に向かわせられる場合に比較して、輻射熱に起因する基板の温度上昇が抑制されることから、耐熱性が一層高められると共に、熱電素子の高温端と低温端との温度差を一層大きい値に維持できる。
【0018】
上記の態様において、一層好適には、前記熱電発電モジュールは、(a)それぞれ複数個の前記熱電素子が固着された複数枚の前記基板と、(b)それら複数枚の基板相互にそれら熱電素子を電気的に接続する配線とを、含むものである。すなわち、複数個の前記熱電発電モジュールが相互に連結されることにより、任意の発電能力を備えた所望の大きさの熱電発電モジュールを構成することもできる。このようにすれば、基板の面に平行な方向が導電性酸化物焼結体の長手方向と一致させられているため、複数個を並べて用い、或いは複数個を相互に電気的に連結して用いる場合にも、小型な熱電発電モジュールを構成し得る利点がある。
【0019】
また、好適には、前記基板は、前記熱電素子の一端部から離隔するに従ってその面積が連続的または段階的に増大させられる面積増大部を含むものである。このようにすれば、面積増大部においては、放熱板としても機能し得る基板が高温端側では小面積に、低温端側で大面積に構成されることから、受熱面積が相対的に小さく、放熱面積が相対的に大きくなるため、基板の放熱性が高められる。そのため、低温端の温度上昇が抑制されて高温端との温度差に基づく発電効率が高められると共に、熱電素子と基板との接合部における温度上昇が一層抑制され、一層高効率且つ高耐熱性の熱電発電モジュールが得られる。
【0020】
また、好適には、前記基板は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または絶縁被覆を施した金属である。これらの材料は絶縁性が高く且つ熱伝導率が高いため、複数個の熱電素子を直列或いは並列に固着する基板として好適に用い得ると共に、放熱性が高いことから低温端の温度上昇を一層抑制できる利点がある。
【0021】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例の酸化物熱電素子10を示している。この酸化物熱電素子10は、相互間に僅かな間隙dを隔てて互いに平行な長手状例えば直方体状或いは角柱状を成す1対のp型導電性酸化物焼結体12とn型導電性酸化物焼結体14とが、それらの長手方向における一端部16において相互に接合されることによりΠ型に構成されている。すなわち、上記1対のp型導電性酸化物焼結体12およびn型導電性酸化物焼結体14の間の一端部16において接合面18が設けられ、他端部20において上記間隔dのスリット22が貫通して形成されている。上記p型導電性酸化物焼結体12は例えばリチウム添加酸化ニッケル(Li添加NiO)で代表されるニッケルオキサイド系の導電性酸化物焼結体であり、上記n型導電性酸化物焼結体14は例えばバリウムストロンチウム酸化鉛(Ba0.2Sr0.8PbO3)で代表されるバリウムストロンチウム酸化鉛系((BaSr)PbO系)の導電性酸化物焼結体である。
【0023】
また、酸化物熱電素子10には、上記他端部20において、p型導電性酸化物焼結体12およびn型導電性酸化物焼結体の外周面にそれぞれ電極24が設けられている。この電極24は、酸化物熱電素子10に電力取出用端子26を固着して電気的に接続するために、例えば、電極用銀ペーストを塗布して焼成することにより形成されたもの、すなわち厚膜である。電極24の厚さ寸法は例えば10(μm)程度である。また、上記の電力取出用端子26は、例えば厚さ寸法が0.05(mm)程度の白金箔から成るものであり、その端部が電極24に密接した状態で固着されている。
【0024】
図2にp型導電性酸化物焼結体12の他端部20近傍の断面構造を示す。電極24はその他端部20の平坦な被固着面28に形成されており、その表面形状は被固着面28に倣った略平坦面である。白金箔で構成された電力取出用端子26は、p型導電性酸化物焼結体12側に位置する固着面30が、電極24の表面形状に倣った形状すなわちその被固着面28に倣った略平坦面になった状態でその被固着面28に固着されている。図2において、電極24と電力取出用端子26との間には銀粉末等の導電性粒子を含むガラス・ペーストから成る接着層32が備えられているが、この接着層32は例えば電極24と同材料で構成することができる。その場合には、被固着面28と電力取出用端子26との間には、実質的に導電性の接着層としても機能する電極24だけが介在させられることになる。また、前記の図1に示されるように、その電力取出用端子26の固着部分は封着用ガラス・ペースト等から生成された補強用モールド34で覆われている。
【0025】
本実施例の酸化物熱電素子10は、上記のように導電性酸化物焼結体12,14の平坦な被固着面28に、電極用銀ペーストから成る電極24によって、或いは導電性粒子を含むガラス・ペーストから成る接着層32およびその電極24によって、平坦な固着面30を備えた電力取出用端子26が固着されていることから、その固着材料の高い耐熱性と固着面積の増大に基づき、耐久性および耐熱性に優れた電力取出用端子26の取付構造が実現されているのである。
【0026】
上記の酸化物熱電素子10は、例えば、以下のようにして製造される。すなわち、先ず、例えば酸化ニッケル(NiO)および炭酸リチウム(LiCo3)を所定の割合で混合し、850(℃)程度の最高温度で6時間の熱処理を行って単相化した後、適当な粒径となるまで粉砕する。次いで、その粉体からプレス成形により適宜の形状例えば角柱状の成形品を作製し、例えば1250(℃)程度の最高温度で6時間の焼成を行うことにより、例えば、多結晶構造を備えた4(mm)×4(mm)×25(mm)程度の大きさのp型導電性酸化物焼結体12が作製される。n型導電性酸化物焼結体14も同様にして、出発原料に炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、酸化鉛(PbO)を用い、単相化のための熱処理温度を800(℃)程度に設定することにより製造される。続いて、このようにして製造したp型導電性酸化物焼結体12とn型導電性酸化物焼結体14とを、4(mm)×25(mm)の面が相互に対面するように互いに重ねて、大気中雰囲気で加熱しつつ加圧して、すなわち所謂ホットプレス法或いはホットフォージ法により相互に接合する。この接合は、p型導電性酸化物焼結体12およびn型導電性酸化物焼結体14同士の相互拡散により結合するものであるため、接合境界面には異相の生成は見られない。なお、前記のスリット22は、このようにして接合する際に同時に形成され、或いは、接合後にダイヤモンド・ディスク等の1(mm)程度の厚みを備えた回転切削工具を用いてスリット加工を施すことによって形成される。
【0027】
このようにして製造された酸化物熱電素子10に、先ず、前記の他端部20すなわち低温端に電極用銀ペーストを塗布し、例えば800(℃)程度の最高温度で5分間程度保持することにより焼き付けて電極24を形成する。次いで、同じ銀ペーストをその電極24上に塗布し、例えば0.05(mm)程度の厚みを備えた白金箔をその銀ペーストに押し付け、例えば120(℃)程度の温度で乾燥する。その後、例えば電気炉内に入れて800(℃)程度の最高温度で5分間程度保持することにより、白金箔が酸化物熱電素子10の被固着面28に導通状態で固着され、電力取出用端子26が設けられる。続いて、この固着部分にガラス・ペーストを塗布してこれを覆い、例えば800(℃)程度の最高温度で5分間程度保持することにより、そのガラス・ペーストが焼き付けられて前記の補強用モールド34が形成される。
【0028】
図3は、上記の酸化物熱電素子10の熱的特性を評価した結果を示したものである。この評価は、酸化物熱電素子10の一端部(高温端)16を電気炉中で加熱し、その一端部16および他端部(低温端)20の温度と、酸化物熱電素子10本体のみの抵抗値と、電極24および電力取出用端子26を含めた抵抗値(全抵抗)とを測定することによって行った。なお、温度はR熱電対によって測定し、抵抗値は四端子法によって測定した。
【0029】
上記の図3から明らかなように、酸化物熱電素子10の高温端16の温度が上昇するに従って低温端20の温度も上昇し、高温端16が500(℃)以上になると低温端20も200(℃)以上の温度になる。しかしながら、酸化物熱電素子10の本体だけの抵抗値と電力取出用端子26を含む全体の抵抗値とは、測定した800(℃)程度までの全温度域で略一致し、しかも、それら2つの抵抗値に温度依存性の相違は何ら見られない。これにより、電極24と電力取出用端子26との固着界面における接触抵抗が極めて小さく、低温端20が200(℃)以上、例えば300(℃)程度にもなるような高温域においても、常温における固着状態が好適に維持されていることが判る。なお、図に示されるように高温端温度と低温端温度とは略比例関係にあるため、高温端16の温度が1000(℃)程度になっても低温端20の温度は400(℃)程度に過ぎないものと推定される。したがって、例えばガラスの軟化点等に代表される電極24、接着層32、電力取出用端子26、および補強用モールド34の耐熱温度が500(℃)程度以上であれば、高温端16が1000(℃)以上になる条件下でも何ら支障無く酸化物熱電素子10を用いることができる。
【0030】
因みに、図4に示される従来の熱電素子36では、その低温端38に備えられている電極40がニッケル等の鍍金や金属ペーストの焼付け等で形成されると共に、その電極40に電力取出端子を構成する細い金属線42が半田44等で固着されていたため、低温端38が200(℃)以上になるような条件下では用いることができなかった。これに対して、本実施例の酸化物熱電素子10によれば、低温端20が200(℃)程度になるような温度条件はもちろん、500(℃)程度になるような条件下でも何ら支障無く用い得るため、熱電素子本体の耐熱性(耐酸化性を含む)向上効果を十分に享受できる。
【0031】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
図5は、複数個(図においては4個)の前記酸化物熱電素子10a、10b、10c、10dが1枚の基板46によって連結されることにより構成された熱電発電モジュール48の全体を示す図である。図において、複数本の酸化物熱電素子10は、互いに平行に配置され、基板46の面に平行な方向はその酸化物熱電素子10の長手方向と平行である。なお、酸化物熱電素子10a〜10dは、電力取出端子26が設けられていない他は、前記の図1に示される酸化物熱電素子10と同様のものであり、各々の低温端には電極24が備えられている。
【0033】
一方、上記の基板46は、例えばアルミナ・セラミックスから成る平坦な薄板である。その表面のうち酸化物熱電素子10a〜10d(以下、特に区別しないときは酸化物熱電素子10という)側の端部には、例えば相互に同様な大きさの5個の矩形の導体膜50a、50b、50c、50d、50e(以下、特に区別しないときは導体膜50という)が相互に離隔して、すなわち電気的に絶縁された状態で備えられている。また、上記の4個の酸化物熱電素子10は、各々の導電性酸化物焼結体12,14が相互に隣接した異なる導体膜50に固着されている。この固着構造は、例えば、前記の図2に示される熱電素子10の場合と同様であり、何れも平坦な固着面および被固着面が略密接させられた状態で、それらの間に導電性の接着層32が介在させられたものである。
【0034】
また、相互に隣接する酸化物熱電素子10は、各々の導電性酸化物焼結体12,14のうちの一方が共通の導体膜50に固着されているため、それら隣接する酸化物熱電素子10は電気的に直列に接続されている。このため、酸化物熱電素子10a〜10dは、導体膜50aおよび50e間で直列回路を構成する。本実施例においては、導体膜50が接続用導体膜に相当する。
【0035】
なお、上記の導体膜50は、例えば、電極24を構成したものと同様な電極用銀ペーストを用い、基板46に塗布して例えば800(℃)の最高温度で5分間程度保持する焼成処理を施すことによって形成されたものである。基板46と酸化物熱電素子10との接合(固着)は、例えば、その銀ペーストを電極24に塗布して基板46の導体膜50に押し付けた後、例えば120(℃)で5分間程度保持する乾燥処理を施し、更に、800(℃)程度の最高温度で5分間程度保持する焼成処理を施すことによって成されている。なお、図においては省略されているが、これらの固着部は図2の場合と同様に補強用モールドによって被覆されている。
【0036】
このように構成された熱電発電モジュール48は、その高温端16が熱源側に向かい且つその長手方向にその熱の輻射方向が一致する向きで用いられる。そのため、前記酸化物熱電素子10の場合と同様に、耐熱性の高い銀ペーストから生成された接着層32によって基板46に大きな接着面積で固着されていることから、その固着部分の耐熱性および耐久性が高められていることに加えて、熱の輻射方向に基板46が向かわせられないことにより、その温度上昇延いては低温端20の温度上昇が好適に抑制され、熱電発電モジュール48の耐熱性や発電能力が一層高められる。しかも、基板46が高い絶縁性を備え且つ熱伝導率の高いアルミナ・セラミックスで構成されているため、何ら冷却構造を設けることなく高温端16と低温端20との温度差を大きく保って一層高い発電効率を得ることができる。
【0037】
なお、上記の熱電発電モジュール48は、そのまま用いることも可能であるが、複数個を連結して用いることも可能である。図6に3個の熱電発電モジュール48a、48b、48cを連結して構成した熱電発電モジュール52の一例を示す。熱電発電モジュール48aと48bとは図において下端に位置する導体膜50e、50eが相互に金属線54で接続されることにより、熱電発電モジュール48bと48cとは図において上端に位置する導体膜50a、50aが相互に金属線54で接続されることにより、それぞれ電気的に連結されており、全体として12個の酸化物熱電素子10が直列に接続されている。このような熱電発電モジュール52は、その構成単位となる熱電発電モジュール48が基板46にその面に平行な方向と長手方向が一致するように酸化物熱電素子10を固着したものであるので、容積の著しい増大を伴うことなく複数個の熱電発電モジュール48を連結できる利点がある。
【0038】
上記の熱電発電モジュール52の熱的特性を評価した結果を図7に示す。この評価は、例えば、熱電発電モジュール52の高温端16を電気炉中に設置してその高温端16を700(℃)を越える温度まで10(℃/min)の昇温速度で加熱し、大気中で自然冷却させた低温端20の温度と、酸化物熱電素子10の1個当たりの発生出力とを測定したものである。これら高温端16および低温端20の温度はR熱電対で測定し、発生した電圧と電流を外部抵抗を変化させて測定した結果から発生出力(mW)を求めた。図において「低温端温度A」および「発生出力A」が熱電発電モジュール52の測定結果を表し、「低温端温度B」および「発生出力B」は、図9に示すように基板56が低温端20の端面に固着されることにより、熱の輻射方向にその基板表面が向かわせられるように構成された熱電発電モジュール58を用いて同様な測定を行ったものである。なお、基板56の取付構造が異なる他は、熱電発電モジュール52,58は同様に構成されている。
【0039】
上記の測定結果から明らかなように、熱電発電モジュール52は、高温端16が700(℃)以上の温度まで上昇しても、低温端20の温度が400(℃)未満に留まる。そのため、酸化物熱電素子10の1個当たりの発生出力も、高温端16と低温端20との温度差が大きい値に保たれることによって高められている。なお、熱電発電モジュール58の場合も、高温端16の温度上昇につれて低温端20の温度が比較的高くなることから、発生出力は熱電発電モジュール52の場合に比較して低くなるが、基板56が接着層32によって固着されていることによってその耐熱性が高められているため、耐久性に問題はない。但し、高温端16の温度に略比例して上昇する低温端20の温度の上昇の程度、すなわち比例定数が熱電発電モジュール52に比較して大きいため、熱電発電モジュール52よりも使用温度限界が低くなる。すなわち、高温端16が著しく高温に曝されるのでなければ熱電発電モジュール52と同様に使用可能である。
【0040】
また、図8は、上記の熱電発電モジュール52の高温端16を電気炉中に設置して、加熱および冷却を繰り返して熱電発電モジュール52の発生電圧と内部抵抗とを測定したものである。加熱冷却サイクルは、高温端16の温度を727(℃)付近まで10(℃/min)程度の昇温速度で加熱し、その温度における発生電圧および内部抵抗を測定した後、直ちに室温まで10(℃/min)程度の降温速度で冷却し、室温に到達した後、直ちに加熱するものとした。
【0041】
上記のような試験条件では、低温端20の最高温度は300(℃)以上になる。しかしながら、半田で基板46に酸化物熱電素子10を固着した場合と異なり、本実施例によれば、上記の図8から明らかなように、半田の溶解に起因するような断線延いては発生電圧の低下や内部抵抗の増大は全く見られない。すなわち、繰り返しの熱履歴に起因する熱電発電性能の劣化は全くなく、発生電圧および内部抵抗が共に略一定に維持されることが確かめられた。
【0042】
図10は、更に他の実施例の熱電発電モジュール60を説明する図である。図において、熱電発電モジュール60は、その基板62が酸化物熱電素子10から離隔するに従って面積が増大するように、導体膜50が設けられている部分以外の部分が扇形に形成されている。この面積の拡大方向は、熱の輻射方向に一致する。そのため、輻射熱を受け難くなって、受熱量よりも放熱量が多くなる熱源から離隔した位置となるほど、基板面積が大きくなってその放熱量が一層増大させられるため、このような熱電発電モジュール60によれば、低温端20の温度上昇を一層抑制し、その耐熱性を高めると共に発電効率を高め得る利点がある。
【0043】
また、図11は、更に他の基板(或いは電力取出端子)64の固着構造を説明する図である。図において、基板64は酸化物熱電素子10側の端部が直角に折り曲げられた形成されることによりその低温端20の端面66に向かわせられる取付部68が備えられることにより、断面形状がL字型になっている。そのため、基板64の取付部68以外の部分は、その面に平行な方向が酸化物熱電素子10の長手方向すなわち使用時における熱の輻射方向に平行とされていることから、このように構成しても、熱輻射による基板64の温度上昇を抑制し延いては低温端20の温度上昇を抑制して、その耐熱性を一層高めることができる。すなわち、基板64は、酸化物熱電素子10および熱電発電モジュール52等の耐熱性を高めるために必ずしも低温端20の側面に固着する構造をとる必要はなく、このように端面に固着する構造とすることも可能である。
【0044】
以上、本発明の一実施例を図面を用いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0045】
例えば、前述の実施例では、p型導電性酸化物焼結体12として、例えばリチウム添加酸化ニッケル(Li添加NiO)で代表される酸化ニッケル系の導電性酸化物焼結体が用いられ、n型導電性酸化物焼結体14として、例えばバリウムストロンチウム酸化鉛(Ba0.4Sr0.6PbO3)で代表されるバリウムストロンチウム酸化鉛系((BaSr)PbO系)の導電性酸化物焼結体が用いられていたが、ナトリウムコバルトオキサイド系の酸化物焼結体、ランタンストロンチウムマンガンオキサイド系の酸化物焼結体、アルミニウム添加酸化亜鉛系の酸化物焼結体等の他の系の導電性酸化物焼結体が用いられていてもよい。
【0046】
また、前述の酸化物熱電素子10は、電力取出端子26が白金箔で構成されていたが、アルミ箔等の他の金属箔で構成してもよく、或いは、熱電発電モジュール48に用いられていた基板46と同様なアルミナ・セラミックスで電力取出端子26を構成してもよい。
【0047】
また、実施例においては、銀ペーストを用いて電極24を焼付け形成した後に改めて接着層32が形成されていたが、電極24を形成するための銀ペーストを塗布した後、直ちに電力取出端子26を構成するための白金箔や基板46等を押し付けて焼成すれば、それらを取り付ける前の電極24の焼付け工程やその後のペースト塗布工程を省略して、実質的に電極24を形成すると同時に電力取出端子26或いは基板46を固着することができる。なお、電極24および接着層32をそれぞれ形成する場合には、電極24を構成する導電性粒子(実施例においては銀粒子)と同材料を含むものであることが好ましい。
【0048】
また、電極24を形成するための焼付け温度、白金箔を押し付けた後の乾燥温度、焼付け温度、および補強用モールド34を固着する際の焼付け温度等は、実施例で示した条件に限られず、電極ペーストやガラス・ペーストの組成等に応じて適宜定められる。例えば、電力取出端子26および基板46と酸化物熱電素子10とを接続する際の銀ペーストの塗布後の乾燥条件は、90〜200(℃)程度の温度範囲内において3〜5分間程度の保持時間で行うことができる。また、焼付け時間は5〜10分間程度の間で適宜設定できる。
【0049】
また、補強用モールド34は、封着用ガラスに代えてアルミナ・セメントや無機充填材等で形成してもよい。例えば、東亞合成(株)製アロンセラミックD等を好適に用い得る。
【0050】
また、電極24を形成するための電極ペーストは、銀ペーストの他に金、白金、酸化錫等の適宜の導電性粒子を含むガラス・ペーストが適宜用いられる。
【0051】
また、実施例においては、導電性酸化物焼結体12、14が角柱状を成している場合について説明したが、円柱状或いは半円柱状を成している場合にも本発明は同様に適用される。
【0052】
また、実施例においては、酸化物熱電素子10は、導電性酸化物焼結体12、14の外周面に被固着面28が備えられていたが、図9に示される熱電発電モジュール58の場合と同様に、低温端20側の端面が被固着面として用いられても差し支えない。
【0053】
また、電力取出端子26や基板46等の寸法、形状、材質、酸化物熱電素子10との固着面積等は、高い電力取出効率延いては高い発電効率が得られるように、適宜定められるものである。
【0054】
また、実施例においては、基板46に設けられた導体膜50が矩形に構成されていたが、その形状や大きさ等は適宜変更される。
【0055】
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の酸化物熱電素子を示す斜視図である。
【図2】図1の酸化物熱電素子の電力取出端子の接合構造を説明する断面図である。
【図3】図1の酸化物熱電素子の熱的特性を説明する図である。
【図4】従来の酸化物熱電素子の構成を説明する斜視図である。
【図5】本発明の一実施例の熱電発電モジュールの構成を説明する斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの構成を説明する斜視図である。
【図7】図6の熱電発電モジュールの熱的特性を説明する図である。
【図8】図6の熱電発電モジュールの熱的特性を説明する図である。
【図9】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの構成を説明する斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの構成を説明する斜視図である。
【図11】本発明の他の電力取出端子或いは基板の固着構造を説明する側面図である。
【符号の説明】
10:酸化物熱電素子
12:p型導電性酸化物焼結体、14:n型導電性酸化物焼結体
24:電極
26:電力取出端子
32:接着層(導電性無機接着剤)
46:基板
48:熱電発電モジュール
50:導体膜(接続導体膜)
Claims (5)
- それぞれ長手状を成すp型およびn型の一対の導電性酸化物焼結体が一端部において相互に接合されて成る複数個の熱電素子が相互に電気的に接続された熱電発電モジュールであって、
前記導電性酸化物焼結体の各々の他端部に設けられた所定の被固着面に倣った表面形状を有する複数の固着部を備え且つそれら固着部のうち異なる熱電素子が固着されるものの相互間に位置する接続導体膜を備えた基板と、
前記被固着面および前記固着部間に介在させられることにより前記導電性酸化物焼結体を前記基板に固着すると共に前記接続導体膜に電気的に接続された導電性無機接着剤層と
を、含むことを特徴とする熱電発電モジュール。 - 前記基板は、その面に平行な方向が前記導電性酸化物焼結体の長手方向に平行となる向きで前記熱電素子に固着されたものである請求項1の熱電発電モジュール。
- それぞれ複数個の前記熱電素子が固着された複数枚の前記基板と、
それら複数枚の基板相互にそれら熱電素子を電気的に接続する配線と
を、含むものである請求項2の熱電発電モジュール。 - 前記基板は、前記熱電素子の一端部から離隔するに従ってその面積が連続的または段階的に増大させられる面積増大部を含むものである請求項1の熱電発電モジュール。
- 前記基板は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または絶縁被覆を施した金属である請求項1の熱電発電モジュール。
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