JP4718878B2 - ポンプ用モータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両用のアンチロックブレーキシステム(ABS)に設けられたプランジャポンプを作動させるポンプ用モータに関する。
この種のモータに用いられるブラシ取付構造として、図20〜図22に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。このモータのギヤケース1には、図20に示すように、環状ダンパ2及びグロメット状ダンパ3を介してホルダーベース4を固定してある。このホルダーベース4の中央には図示しないアーマチュア軸が貫通する貫通孔4aを形成してあると共に、その両側には各一対のターミナル支持孔4b,4bを形成してある。
図20及び図22に示すように、各一対のターミナル支持孔4b,4bには給電用の一対のターミナル5,5の各突片5aを貫通してあると共に、該各突片5aの先端の二股部5bを外側に折り曲げてある。また、図21に示すように、各ターミナル5の基端に起立した取付部5cには複数の位置決め凸部5dをそれぞれ形成してあり、この各位置決め凸部5dを導電板製で円弧状のブラシホルダー6の基部6aに形成された各位置決め孔6bに挿通した後で加締め固定してある。
そして、図20に示すように、一対のブラシホルダー6,6の各先端部6cにはブラシ7をそれぞれ取り付けてあり、この各ブラシ7を図示しないアーマチュアのコンミュテータに圧接させて電源を供給するようになっている。
実開平2−110974号公報
しかしながら、前記従来のモータでは、ブラシホルダー6を加締め固定した給電用のターミナル5の突片5aをホルダベース4のターミナル支持孔4bに貫通させた後でその二股部5bを外側にそれぞれ折り曲げて固定しているため、ターミナル5がホルダーベース4に対してガタ付き易かった。その結果、ターミナル5がホルダーベース4から外れるおそれがあり、この場合に、ターミナル5やブラシホルダー6がヨークを兼ねたモータケース(ハウジング)や金属製のカバーと接触して短絡等の問題が発生する。これに対処するに、ターミナル5をホルダーベース4にホルダー等の別部材を介して保持することが考えられるが、その分、部品点数が増えるためコスト高になる。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、部品点数を増やすことなく、給電用のターミナルを樹脂製のブラシホルダーに簡単かつ確実に保持させることができるポンプ用モータを提供することを目的する。
請求項1の発明は、有底円筒状のヨークと、このヨークの開口部に円筒部が嵌め込まれるカバーとを備え、前記ヨークの底部の中央に配置された軸受と前記カバーの天井部の中央に配置された軸受でアーマチュア軸を回転自在に支持し、このアーマチュア軸の所定位置にアーマチュア及びコンミュテータをそれぞれ取り付けると共に、該アーマチュア軸の偏心した偏心軸部にポンプ駆動用の軸受を圧入により取り付け、かつ、前記カバーの円筒部内にブラシホルダーを嵌め込み、このブラシホルダーに出没自在に収納されたブラシを前記コンミュテータに圧接させると共に、前記ブラシに電源を供給する一対のターミナルを配置したポンプ用モータにおいて、前記ブラシホルダーに前記一対のターミナルの少なくとも一方のターミナルの両側部を保持する一対のターミナル保持壁を一体突出形成すると共に、該一対のターミナル保持壁の相対向する内面に前記一方のターミナルの両側部が圧入される係止凸部をそれぞれ一体突出形成し、これら各係止凸部間で前記一方のターミナルを挾持するようにし、前記一対のターミナルのうちの他方のターミナルに円形孔部を形成し、かつ、前記ブラシホルダーに形成されて前記アーマチュア軸が貫通する貫通孔の周りに前記他方のターミナルの円形孔部が嵌め込まれる円弧状のターミナル保持壁を一体突出形成し、この円弧状のターミナル保持壁の外周面に前記他方のターミナルの円形孔部が圧入される係止凸部を一体突出形成したことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ブラシホルダーに一対のターミナルの少なくとも一方のターミナルの両側部を保持する一対のターミナル保持壁を一体突出形成すると共に、該一対のターミナル保持壁の相対向する内面に一方のターミナルの両側部が圧入される係止凸部をそれぞれ一体突出形成し、これら各係止凸部間で一方のターミナルを挾持するようにしたことにより、ブラシホルダーの一対のターミナル保持壁の各係止凸部間で一方のターミナルの両側部を確実に保持することができる。これにより、ブラシホルダーに対する一方のターミナルの外れを経時的に防止することができ、ターミナルのヨークやカバー等の導電性部材への接触等を確実に防止することができる。また、ブラシホルダーに一対のターミナル保持壁を一体突出形成すると共に、該各ターミナル保持壁の内面に係止凸部を一体突出形成したことにより、ブラシホルダーにターミナルを保持する際にホルダー等の別部材が不要となり、その分、ターミナル保持用の部品点数の増加を抑えることができて低コスト化を図ることができる。
さらに、一対のターミナルのうちの他方のターミナルに円形孔部を形成し、かつ、ブラシホルダーに形成されてアーマチュア軸が貫通する貫通孔の周りに他方のターミナルの円形孔部が嵌め込まれる円弧状のターミナル保持壁を一体突出形成し、この円弧状のターミナル保持壁の外周面に他方のターミナルの円形孔部が圧入される係止凸部を一体突出形成したことにより、ブラシホルダーの貫通孔の周りの円弧状のターミナル保持壁の係止凸部で他方のターミナルの円形孔部を確実に保持することができる。これにより、ブラシホルダーに対する他方のターミナルの外れを経時的に防止することができ、ターミナルのヨークやカバー等の導電性部材への接触等を確実に防止することができる。また、ブラシホルダーの貫通孔の周りに円弧状のターミナル保持壁を一体突出形成すると共に、該円弧状のターミナル保持壁の外周面に係止凸部を一体突出形成したことにより、ブラシホルダーにターミナルを保持する際にホルダー等の別部材が不要となり、その分、ターミナル保持用の部品点数の増加を抑えることができて低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態のポンプ用モータを示す側面図、図2は同ポンプ用モータの平面図、図3は同ポンプ用モータの底面図、図4は同ポンプ用モータのヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け前の状態を示す正面図、図5は同ヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け前の状態を示す断面図、図6は同ヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け後の要部の状態を示す拡大説明図、図7は同ヨークとブラシホルダーの嵌合状態を示す要部の拡大断面図、図8(a)は同ブラシホルダーの要部の拡大断面図、図8(b)は同ブラシホルダーの要部の平面図、図9は同ブラシホルダーの平面図、図10(a)は図9中符号A部分の拡大平面図、図10(b)は図9中符号B部分の拡大平面図、図10(c)は図9中符号C部分の拡大平面図、図11(a)は図9中符号D部分の拡大平面図、図11(b)は要部の拡大断面図、図12は同ブラシホルダー上に一対のターミナルを保持した状態を示す平面図、図13は同ブラシホルダーとアーマチュア軸に取り付けられたコンミュテータの関係を示す拡大断面図、図14〜図19は同ポンプ用モータの組立工程を順を追って示す断面図である。
図1〜図3及び図19に示すように、ポンプ用モータ10は、一端側が開口した金属製で有底円筒状のヨーク11と、このヨーク11の開口部11eに円筒部12dが嵌め込まれる金属製のカバー12とを備えている。ヨーク11の円筒部11cの内周面11dには一対のマグネット13,13が接着剤等を介して固着されている。そして、ヨーク11の底部11aの中央の凹部11bに嵌合されたボールベアリング(軸受)14とカバー12の天井部12aの中央の凹部12bに嵌合されたボールベアリング(軸受)15とでアーマチュア軸16の基端16a及び中途部16bが回転自在に支持されている。
また、図1,図2及び図19に示すように、カバー12の凹部12bの貫通孔12cより外側に露出したアーマチュア軸16の先端部16c側には、偏心した偏心軸部16dが形成されており、この偏心軸部16dにはポンプ駆動用の一対のボールベアリング(軸受)17,17が圧入により取り付けられている。このポンプ駆動用の各ボールベアリング17がカムとして作用して、例えば、車両のアンチロックブレーキシステムの図示しないプランジャポンプを駆動するようになっている。
図19に示すように、一対のマグネット13,13に対向するアーマチュア軸16の位置には、アーマチュア20が取り付けられている。図14〜図19に示すように、このアーマチュア20は、アーマチュア軸16に固定され、所定のスロット数のコイル巻回部20bを持つアーマチュアコア20aとこのアーマチュアコア20aのコイル巻回部20bに巻き回されたアーマチュアコイル20cとで構成されている。
また、図19に示すように、ヨーク11の開口部11eに対向するアーマチュア軸16の位置には、コンミュテータ21が固定されている。このコンミュテータ21にはアーマチュアコア20aのコイル巻回部20bと同数のコンミュテータ片21aを備えている。この各コンミュテータ片21aとアーマチュアコイル20cの一端20dとはコンミュテータ片21aに形成された爪21bによりヒュージングの方法で、電気的にそれぞれ接続されている。
図19に示すように、ヨーク11の開口部11e内に嵌め込まれるカバー12の円筒部12d内のコンミュテータ21に対向する位置には、合成樹脂製で略円板状のブラシホルダー22を嵌め込んである。図9,図13に示すように、このブラシホルダー22には中心より放射状に形成された複数(この実施形態では4箇所)のブラシ収容部22aが形成されている。この各ブラシ収容部22aにはブラシ23が出没自在に収納されていて、該ブラシ23は圧縮コイルバネ(付勢手段)24によりコンミュテータ21のコンミュテータ片21aに接触するように押圧付勢されている。また、図5,図9,図13に示すように、ブラシホルダー22の貫通孔22bの上側開口縁22Dには、コンミュテータ21の先端面21cに当接してアーマチュア軸16の先端側軸方向の相対的な移動を規制する一対のストッパ22c,22cを一体突出形成してある。図9に示すように、一対のストッパ22c,22cは、先端が円弧状になって相対向する位置に矩形板状に一体突出形成されている。
図12,図13及び図19に示すように、合成樹脂製で略円板状のブラシホルダー22の上面22Aには、ブラシ23に電源を供給する電給用の一対のターミナル18,19を保持してある。即ち、図9〜図12に示すように、ブラシホルダー22の上面22Aの貫通孔22bを挟んで相対向する位置には、一対のターミナル18,19のうちの一方のターミナル18の両側部18a,18aを保持する長短一対のターミナル保持壁22j,22kをそれぞれ一体突出形成してあると共に、それらの中間の位置には外周壁22iとで一方のターミナル18の両側部18a,18aを保持するターミナル保持壁22mを一体突出形成してある。
そして、各一対のターミナル保持壁22j,22kの相対向する内面及びターミナル保持壁22mの外周壁22iに対向する内面には、一方のターミナル18の両側部18a,18aが圧入される潰しビード部(係止凸部)22qをそれぞれ一体突出形成してあり、これら各潰しビード部22q間で平面略C字状で板状の一方のターミナル18を挾持するようになっている。尚、一方のターミナル18の中央部と一方の端部には下方に折り曲げられた一対の突片(取付片部)18b,18bを形成してあり、この一対の突片18b,18bはブラシホルダー22に形成された一対のターミナル保持孔22x,22xに圧入されている。また、図13に示すように、一方のターミナル18の所定位置には、ブラシ23に接続されたピグテール線23aの先端を溶接等により接続してある。さらに、図11(b)に示すように、各潰しビード部22qの上部にはテーパ部を形成してある。
また、図12に示すように、一対のターミナル18,19のうちの他方のターミナル19の中央には円形孔部19aを形成してある。そして、ブラシホルダー22の上面22Aの貫通孔22bの周りには、他方のターミナル19の円形孔部19aが嵌め込まれる円弧状のターミナル保持壁22nを等間隔毎に4箇所それぞれ一体突出形成してある。この各円弧状のターミナル保持壁22nの外周面には他方のターミナル19の円形孔部19aが圧入される潰しビード部(係止凸部)22qを一体突出形成してあり、これら各円弧状のターミナル保持壁22nの各潰しビード部22q間で平面略A字状で板状の他方のターミナル19を挾持するようになっている。尚、他方のターミナル19の外側の所定位置には下方に折り曲げられた一対の突片(取付片部)19b,19bを形成してあり、この一対の突片19b,19bはブラシホルダー22に形成された一対のターミナル保持孔22y,22yに圧入されている。また、各潰しビード部22qの上部にはテーパ部を形成してある。
さらに、図1,図2及び図9,図12〜図19に示すように、ブラシホルダー22には円筒状の端子引き出し部22d内に露出する給電用の一対の外部端子25,25がインサート成形等によって埋設されている。この一対の外部端子25,25と一対のターミナル18,19及びピグテール線23aを介して各ブラシ23に電流が供給されるようになっている。この電流がアーマチュア20等に流れてアーマチュア軸16が回転するようになっている。
また、図4〜図6及び図19に示すように、ヨーク11の円筒部11cの内周面11dには90°間隔毎に略V字状のボス部11fがプレスによる突き出し加工により一体突出形成されている。さらに、ブラシホルダー22の外周面22eには各ボス部11fに係止される係止突起部22fが突出形成されている。またカバー12の円筒部12dに各係止突起部22fを収容する逆凹状の切欠き部12eを形成してある。そして、図6に示すように、ブラシホルダー22の各係止突起部22fは、ヨーク11の各ボス部11fとカバー12の各切欠き部12eとで挾持されるようになっている。
さらに、図7〜図9,図13に示すように、ブラシホルダー22の外周面22eの各係止突起部22fの近傍には複数の突起22gがそれぞれ一体形成されている。この各突起22gには、ヨーク11の円筒部11cの内周面11dに圧入される潰しビード部22hが一体突出形成されている。
尚、図2,図3,図5,図19に示すように、ヨーク11の鍔部11gには複数の取付孔11hが形成されている。この各取付孔11hに挿通する図示しないボルト等を介して、ポンプ用モータ10は例えば車両のアンチロックブレーキシステムの所定の位置に締結固定されるようになっている。
以上実施形態のポンプ用モータ10の組立工程を、図14〜図19を用いて順を追って説明する。
図14に示すように、ブラシ23を出没自在に収納した合成樹脂製のブラシホルダー22をアーマチュア軸16の先端部16c側から挿入する。すると、図15に示すように、ブラシホルダー22の貫通孔22bの上側開口縁22Dより貫通孔22bの中心方向に相対向するように突出した一対のストッパ22c,22cがコンミュテータ21の一端面21cに当接し、ブラシホルダー22のそれ以上の挿入が阻止される。この為、ブラシホルダー22の貫通孔22bの下側開口縁22Eとコンミュテータ21のコンミュテータ片21aのヒュージングされた爪21bとの間に所定のクリアランスtを確実に確保することができる。またブラシホルダー22の下面22Bとアーマチュア20のアーマチュアコイル20cとの間にも所定のクリアランスtを確保することができる。
次に、図16及び図17に示すように、カバー12の天井部12aに配置された軸受15をアーマチュア軸16の中途部16bの所定の位置まで圧入すると共に、カバー12の円筒部12dにブラシホルダー22の外周面22eを嵌合させる。このとき、カバー12の円筒部12dに形成された逆凹状の各切欠部12eにブラシホルダー22の外周面22eに形成された各係止突起部22fが収容される。
次に、図18及び図19に示すように、ヨーク11の底部11aの中央の凹部11b内に嵌め込まれたボールベアリング14にアーマチュア軸16の他端である基端16aを圧入すると共に、該ヨーク11の円筒部11cにカバー12の円筒部12dを嵌め込む。このとき、図6に示すように、ブラシホルダー22の各係止突起部22fが、ヨーク11の各ボス部11fとカバー12の各切欠き部12eとで挾持され、ブラシホルダー22がアーマチュア軸16の軸方向へ移動することなく確実に位置決めされる。
また、ブラシホルダー22の外周面22eの各突起22gより突出した各潰しビード部22hがヨーク11の円筒部11cの内周面11dに圧入されて潰されるため、ブラシホルダー22がヨーク11の円筒部11c内のラジアル方向に確実に位置決めされる。
その後、図19に示すように、アーマチュア軸16に形成した偏心軸部16dに、ポンプ駆動用の一対のボールベアリング17,17を圧入することにより、図1〜図3に示すポンプ用モータ10の組立が完了する。
このように、ブラシホルダー22の貫通孔22bの上側開口縁22Dにコンミュテータ21の先端面21cに当接してアーマチュア軸16の軸方向の移動を規制する一対のストッパ22c,22cを一体突出形成したことにより、この一対のストッパ22c,22cによりブラシホルダー22の貫通孔22bの下側開口縁22Eとコンミュテータ21のコンミュテータ片21aのヒュージングされた爪21bとの間に所定のクリアランスtを確実に確保することができる。これにより、コンミュテータ21のコンミュテータ片21aのヒュージングされた爪21bにブラシホルダー22の貫通孔22bの下側開口縁22Eが接触することはない。その結果、ブラシホルダー22の接触によるコンミュテータ21のヒュージングされた爪21bの浮き上がりを確実に防止することができ、コンミュテータ21とブラシ23の電気的接続を安定させた高精度のポンプ用モータ10を短時間でスムーズに組み立てることができる。
また、図6に示すように、ヨーク11の円筒部11cの内周面11dにボス部11fを一体形成し、ブラシホルダー22の外周面22eにボス部11fに係止される係止突起部22fを一体突出形成し、かつ、カバー12の円筒部12dに係止突起部22fを収容する切欠き部12eを形成し、ブラシホルダー22の各係止突起部22fをヨーク11の各ボス部11fとカバー12の各切欠き部12eとで挾持するようにしたことにより、ブラシホルダー22をヨーク11とカバー12との間に簡単かつ確実に保持させることができる。これにより、ヨーク11の円筒部11cの内周面11dに対するブラシホルダー22の軸方向及び周方向の移動を確実に規制してガタ付きを確実に防止することができると共に、異音の発生とブラシ23の異常摩擦を確実に防止することができる。
さらに、ブラシホルダー22の外周面22eにヨーク11の円筒部11cの内周面11dに圧入される潰しビード部22hを複数一体突出形成したことにより、ヨーク11の円筒部11cの内周面11dに対するブラシホルダー22の周方向の移動を確実に規制してガタ付きをより確実に防止することができると共に、異音の発生とブラシ23の異常摩擦をより確実に防止することができる。
また、図9,図12に示すように、ブラシホルダー22の上面22Aに、一対のターミナル18,19のうちの一方のターミナル18の両側部18a,18aを保持する各長短一対のターミナル保持壁22j,22k及びターミナル保持壁22mをそれぞれ一体突出形成すると共に、該各長短一対のターミナル保持壁22j,22kの相対向する内面及びターミナル保持壁22mの外周壁22iに対向する内面には、一方のターミナル18の両側部18a,18aが圧入される潰しビード部22qをそれぞれ一体突出形成し、これら各潰しビード部22q,22q間で一方のターミナル18を挾持するようにしたことにより、ブラシホルダー22の各長短一対のターミナル保持壁22j,22k及びターミナル保持壁22mの各潰しビード部22q,22q間で一方のターミナル18の両側部18a,18aを確実に保持することができる。これにより、ブラシホルダー22の上面22Aに対する一方のターミナル18の外れを経時的に防止することができ、一方のターミナル18のヨーク11やカバー12の導電性部材への接触等を確実に防止することができる。
また、ブラシホルダー22の上面22Aに各長短一対のターミナル保持壁22j,22k及びターミナル保持壁22mをそれぞれ一体突出形成すると共に、該各ターミナル保持壁22i,22k,22mの内面に潰しビード部22qをそれぞれ一体突出形成したことにより、ブラシホルダー22にターミナル18を保持する際にホルダー等の別部材が不要となり、その分、ターミナル保持用の部品点数の増加を抑えることができて低コスト化を図ることができる。
さらに、図9及び図12に示すように、一対のターミナル18,19のうちの他方のターミナル19の中央に円形孔部19aを形成し、かつ、ブラシホルダー22の貫通孔22bの周りに他方のターミナル19の円形孔部19aが嵌め込まれる円弧状のターミナル保持壁22nを等間隔毎に4箇所それぞれ一体突出形成し、この各円弧状のターミナル保持壁22nの外周面に他方のターミナル19の円形孔部19aが圧入される潰しビード部22qをそれぞれ一体突出形成したことにより、ブラシホルダー22の貫通孔22bの周りの各円弧状のターミナル保持壁22nの潰しビード部22qで他方のターミナル19の円形孔部19aを確実に保持することができる。これにより、ブラシホルダー22の上面22Aに対する他方のターミナル18の外れを経時的に防止することができ、他方のターミナル19のヨーク11やカバー12の導電性部材への接触等を確実に防止することができる。
また、ブラシホルダー22の貫通孔22bの周りに各円弧状のターミナル保持壁22nをそれぞれ一体突出形成すると共に、該各円弧状のターミナル保持壁22nの外周面に潰しビード部22qをそれぞれ一体突出形成したことにより、ブラシホルダー22の上面22Aに他方のターミナル19を保持する際にホルダー等の別部材が不要となり、その分、ターミナル保持用の部品点数の増加を抑えることができて低コスト化を図ることができる。
本発明の一実施形態のポンプ用モータを示す側面図 上記ポンプ用モータの平面図である。 上記ポンプ用モータの底面図である。 上記ポンプ用モータのヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け前の状態を示す正面図である。 上記ヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け前の状態を示す断面図である。 上記ヨークとブラシホルダー及びカバーの組み付け後の要部の状態を示す拡大説明図ある。 上記ヨークとブラシホルダーの嵌合状態を示す要部の拡大断面図である。 (a)は上記ブラシブラシホルダーの要部の拡大断面図、(b)は同要部の平面図である。 上記ブラシホルダーの平面図である。 (a)は図9中符号A部分の拡大平面図、(b)は図9中符号B部分の拡大平面図、(c)は図9中符号C部分の拡大平面図である。 (a)は図9中符号D部分の拡大平面図、(b)は要部の拡大断面図である。 上記ブラシホルダー上に一対のターミナルを保持した状態を示す平面図である。 上記ブラシホルダーとアーマチュア軸に取り付けられたコンミュテータの関係を示す拡大断面図である。 上記ブラシホルダーをアーマチュア軸に挿入する前の状態を示す断面図である。 上記ブラシホルダーをアーマチュア軸に挿入した状態を示す断面図である。 上記ブラシホルダーにカバーを嵌合する前の状態を示す断面図である。 上記ブラシホルダーにカバーが嵌合された状態を示す断面図である。 上記ブラシホルダーに嵌合されたカバーをヨークに嵌合する前の状態を示す断面図である。 上記ポンプ用モータの組立完了状態を示す断面図である。 従来のモータに用いられるブラシホルダーとターミナルとホルダーベースの分解斜視図である。 上記従来のホルダーベーとターミナルの取付状態を示す平面図である。 上記従来のホルダーベースとターミナルの取付状態を示す断面図である。
符号の説明
10 ポンプ用モータ
11 ヨーク
11a 底部
11c 円筒部
11e 開口部
12 カバー
12a 天井部
14,15 ボールベアリング(軸受)
16 アーマチュア軸
16d 偏心軸部
17 ボールベアリング(軸受)
18,19 一対のターミナル
18 一方のターミナル
18a,18a 両側部
19 他方のターミナル
19a 円形孔部
20 アーマチュア
21 コンミュテータ
22 ブラシホルダー
22j,22k 一対のターミナル保持壁
22m ターミナル保持壁
22n 円弧状のターミナル保持壁
22q 潰しビート部(係止凸部)
23 ブラシ

Claims (1)

  1. 有底円筒状のヨークと、このヨークの開口部に円筒部が嵌め込まれるカバーとを備え、前記ヨークの底部の中央に配置された軸受と前記カバーの天井部の中央に配置された軸受でアーマチュア軸を回転自在に支持し、このアーマチュア軸の所定位置にアーマチュア及びコンミュテータをそれぞれ取り付けると共に、該アーマチュア軸の偏心した偏心軸部にポンプ駆動用の軸受を圧入により取り付け、かつ、前記カバーの円筒部内にブラシホルダーを嵌め込み、このブラシホルダーに出没自在に収納されたブラシを前記コンミュテータに圧接させると共に、前記ブラシに電源を供給する一対のターミナルを配置したポンプ用モータにおいて、
    前記ブラシホルダーに前記一対のターミナルの少なくとも一方のターミナルの両側部を保持する一対のターミナル保持壁を一体突出形成すると共に、該一対のターミナル保持壁の相対向する内面に前記一方のターミナルの両側部が圧入される係止凸部をそれぞれ一体突出形成し、これら各係止凸部間で前記一方のターミナルを挾持するようにし、前記一対のターミナルのうちの他方のターミナルに円形孔部を形成し、かつ、前記ブラシホルダーに形成されて前記アーマチュア軸が貫通する貫通孔の周りに前記他方のターミナルの円形孔部が嵌め込まれる円弧状のターミナル保持壁を一体突出形成し、この円弧状のターミナル保持壁の外周面に前記他方のターミナルの円形孔部が圧入される係止凸部を一体突出形成したことを特徴とするポンプ用モータ。
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