JP4717839B2 - 自動二輪車のエンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は,自動二輪車に搭載されるエンジンの吸気系に設けられるスロットル弁と,このスロットル弁を開閉駆動する電動モータと,操縦者のアクセル操作開度を検出してそれに対応した信号を出力するアクセルセンサと,前記スロットル弁の開度を検出してそれに対応した信号を出力するスロットルセンサと,前記アクセルセンサの出力信号に前記スロットルセンサの出力信号が対応するよう前記電動モータの作動を制御する電子制御ユニットとを備える,自動二輪車のエンジン制御装置の改良に関する。
自動二輪車において,車体の転倒時には,エンジンの作動を直ちに停止するようにしたエンジン制御装置が,下記特許文献1に開示されるように,既に知られている。
特開2002−71703号公報
上記従来技術のものでは,車体の転倒時,即座にエンジンの作動を停止するので,エンジンのオーバランを防ぐことはできるものゝ,車体を引き起こして再走行を開始する場合には,エンジンの再始動が必要である。ところで,自動二輪車のレース中等での転倒時で,即座に車体を引き起こして再走行する必要がある場合には,エンジンの再始動操作は,再走行の開始に遅れを招くことになる。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,車体の転倒時には,スロットル弁を所定の低開度まで自動的に閉じるようにして,エンジンをオーバランさせることなく,その作動を継続させ,転倒した車体を起立させれば,直ちに再走行し得るようにした,前記自動二輪車のエンジン制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,自動二輪車に搭載されるエンジンの吸気系に設けられるスロットル弁と,このスロットル弁を開閉駆動する電動モータと,操縦者のアクセル操作開度を検出してそれに対応した信号を出力するアクセルセンサと,前記スロットル弁の開度を検出してそれに対応した信号を出力するスロットルセンサと,前記アクセルセンサの出力信号に前記スロットルセンサの出力信号が対応するよう前記電動モータの作動を制御する電子制御ユニットとを備える,自動二輪車のエンジン制御装置において,車体の転倒を検出してそれに応じた信号を出力する転倒センサを備え,前記電子制御ユニットが転倒センサの出力信号の状況から車体が転倒したと判断したときは,前記スロットル弁を所定の低開度まで閉じるよう前記電動モータを強制作動してエンジンを低速運転状態に保持し,前記電子制御ユニットが前記転倒センサの出力信号の状況から車体が起こされたと判断し,且つ前記アクセルセンサの出力信号から前記アクセル操作開度が所定の低開度以上であると判断したときは,エンジンの運転を強制停止することを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記電子制御ユニットが,車体の転倒状態が所定時間経過したと判断したときはエンジンの作動を停止することを第2の特徴とする
本発明の第1の特徴によれば,車体の転倒時,エンジンを自動的に低速運転状態に保持することができるので,転倒後,即座に車体を引き起こしたときは,再走行を速やかに開始することができる。しかもスロットル弁が低開度に保持されることで,悪路での転倒でも,エンジンが土砂等を吸い込むことを防ぎ,エンジンの耐久性を確保することができる。
また,転倒後に車体を引き起こしたとき,何らかの理由でアクセル操作開度が所定の低開度以上になっている場合には,自動的にエンジンの作動を停止して,そのオーバーランを未然に防ぐことができる。
本発明の第2の特徴によれば,転倒後,何らかの理由で所定時間以上,車体の起立ができない場合には,自動的にエンジンの作動を停止して,エンジンの無用な作動を防ぐことができる
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明のエンジン制御装置を備える自動二輪車用エンジンの縦断側面図,図2は上記エンジン制御装置の要部となるエンジンの吸気制御装置の横断正面図,図3は図3は図2の3−3線断面図,図4は図2の4−4線断面図,図5は図2の5−5線断面図,図6は上記エンジン制御装置の電気回路図,図7は車体転倒時の制御手順を示すフローチャートである。
先ず,図1において,悪路走行用の自動二輪車に搭載されるエンジンEは,シリンダブロック55と,このシリンダブロック55の上端面に接合されるシリンダヘッド56とを備える。シリンダヘッド56には,シリンダブロック55のシリンダボア55aに連なる燃焼室57と,この燃焼室57にそれぞれ開口する吸気ポート58及び排気ポート59がシリンダヘッド56に形成され,これら吸気ポート58及び排気ポート59をそれぞれ開閉する吸気弁60及び排気弁61がシリンダヘッド56に装着される。またシリンダヘッド56には,燃焼室57に電極を臨ませる点火プラグ62が螺着される。
さらにシリンダヘッド56には,吸気ポート58への吸気量を制御する吸気制御装置Kが連結される。この吸気制御装置Kについて,図2〜図5を参照しながら次に説明する。
図2及び図3において,吸気制御装置Kの本体をなすスロットルボディ1は,上記エンジンの吸気ポートに連なる吸気道2を有しており,この吸気道2を開閉するスロットル弁3がスロットルボディ1に取り付けられる。このスロットル弁3は,吸気道2を横断してスロットルボディ1の左右両側壁にボールベアリング4,5を介して回転自在に支承される弁軸3aと,この弁軸3aに吸気道2内で取り付けられる弁板3bとからなっている。スロットルボディ1の上壁に形成された取り付けボス7には,吸気道2を通して前記吸気ポート58に向かって燃料を噴射する燃料噴射弁8が装着される。
弁軸3aのボールベアリング5外に突出した右端部には第1スロットルレバー10が固着され,また弁軸3aのボールベアリング4外に突出した左端部には第2スロットルレバー11が固着される。これら第1及び第2スロットルレバー10,11とスロットルボディ1との各間には,第1及び第2スロットルレバー10,11をそれぞれスロットル弁3の開き方向に付勢する,捩じりコイルばねからなる第1及び第2開きばね12,13が縮設される。
スロットルボディ1の右端部には,第1スロットルレバー10及び第1開きばね12を収容する第1ハウジング15が一体に形成されており,その開放端面にカバー16が接合される。そのカバー16には,弁軸3aと同軸に並ぶドラム軸17がボールベアリング18を介して回転自在に支承されており,このドラム軸17に,第1スロットルレバー10に対向するアクセルドラム19が固着される。このアクセルドラム19は,所定の全閉操作位置A及び全開操作位置B間を回転するもので,その全閉操作位置A及び全開操作位置Bは,アクセルドラム19の外周に突設されたストッパアーム30が,カバー16に調節可能に螺着された全閉操作ストッパボルト31及び全開操作ストッパボルト32に当接することによりそれぞれ規定される。
アクセルドラム19とカバー16との間には,アクセルドラム19を上記全閉操作位置Aに向かって付勢する,捩じりコイルばねよりなる閉じばね29が縮設される。その際,この閉じばね29のセット荷重は,前記第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重より大きく設定される。
アクセルドラム19には,自動二輪車の操向ハンドルに付設されるアクセルグリップ20より交互に牽引操作される開弁用ワイヤ21及び閉弁用ワイヤ22が接続され,これらワイヤ21,22は,アクセルグリップ20の開弁及び閉弁の何れの方向の操作力をもアクセルドラム19に強制的に伝達する操作力伝達手段23を構成する。
アクセルドラム19は,その外周部に大きな切欠き25が設けられる。この切欠き25の,スロットル弁3の閉じ方向を向いた内端面26はストッパ受け面とされ,このストッパ受け面26に対向するストッパ爪27が第1スロットルレバー10に形成される。而して,これらストッパ受け面26及びストッパ爪27は,アクセルドラム19が全閉操作位置Aを保つとき,互いに当接して,スロットル弁3の第1及び第2開きばね13による開弁を所定のリンプ開度θまでと規制するリンプストッパ手段28を構成する。
カバー16には,アクセルドラム19の回転位置,即ち全閉操作位置Aから全開操作位置Bまでのアクセル開度を検知するアクセルセンサ33が取り付けられる。
次に図2及び図4に示すように,弁軸3aの左端部には,第2スロットルレバー11に隣接する開弁規制部材35がボールベアリング6を介して回転自在に設けられる。その際,第2スロットルレバー11を挟んで軸方向に並ぶ2個のボールベアリング4,6のインナレースを,弁軸3aの左端部に螺着するナット37で弁軸3aの環状肩部38に緊締することにより,第2スロットルレバー11は上記インナレースと共に弁軸3aに固着される。
開弁規制部材35には,スロットルボディ1に取り付けられた電動モータ36の出力軸36aが伝動装置40を介して連結される。伝動装置40は,出力軸36aに固着されたピニオンギヤ41と,スロットルボディ1に取り付けられた支軸42に回転可能に支承されてピニオンギヤ41に噛合する大径ギヤ43と,この大径ギヤ43の一側面に一体に形成された小径ギヤ44と,開弁規制部材35に一体に形成されたセクタギヤ45とから構成され,出力軸36aの回転を2段階減速して開弁規制部材35に伝達するようになっており,また電動モータ36の非通電時には,開弁規制部材35側から電動モータ36を空周りさせ得るようになっている。
開弁規制部材35の一側面には,第2スロットルレバー11の,スロットル弁3の開き方向を向いた側面に当接する規制ピン35aが突設される。これにより開弁規制部材35は,スロットル弁3の第1及び第2開きばね12,13の付勢力による開弁を規制することができ,また第2スロットルレバー11を,スロットル弁3の最小開度に対応する所定の全閉位置Cまで回転することができる。この開弁規制部材35の所定の全閉位置Cは,セクタギヤ45の一端面に形成されたストッパ面46と,スロットルボディ1に調節可能に螺着された全閉ストッパボルト47との当接により規定される。
スロットルボディ1の左端部には,上記第2スロットルレバー11,開弁規制部材35,伝動装置40及び電動モータ36等を収容する伝動室55が形成される。この伝動室55は,スロットルボディ1に一体成形される第2ハウジング50と,この第2ハウジング50の開放端面にシール部材54を介してボルト接合されるカバー51とで画成される。このカバー51には,弁軸3aを通してスロットル弁3の開度を検知するスロットルセンサ52と,前記アクセルセンサ33及びスロットルセンサ52の出力信号に基づいて電動モータ36の作動を制御する電子制御ユニット53とが取り付けられる。
再び図1において,前記燃料噴射弁8には,燃料タンク66内の燃料が電動式燃料ポンプ63により供給されるようになっており,この燃料ポンプ63の作動,並びに燃料噴射弁8のの開閉作動は前記電子制御ユニット53により制御される。また前記点火プラグ62にはイグナイタ64が接続され,このイグナイタ64の作動も電子制御ユニット53により制御される。
また電子制御ユニット53には,車体横方向加速度センサよりなる転倒センサ65の出力信号も入力されるようになっている。この転倒センサ65は,自動二輪車の車体転倒時,その転倒方向の加速度を検出することにより,車体の転倒状態を検出することができる。
次に,この実施例の作用について説明する。
[エンジンの運転停止状態]
エンジンの運転停止状態では,アクセルドラム19は,閉じばね29の付勢力によりストッパアーム30を全閉操作ストッパボルト31に当接させて,全閉操作位置Aに保持される。一方,スロットル弁3は,電動モータ36が作動を停止していることから,第1及び第2開きばね12,13により第1及び第2スロットルレバー10,11を介して開き方向に付勢されるが,前述のように,両開きばね12,13のセット荷重の和よりも閉じばね29のセット荷重の方が大きく設定されているため,スロットル弁3は,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に当接したところで停止する。このときのスロットル弁3の開度が,ファーストアイドル開度よりも大きい所定のリンプ開度θとなるように,アクセルドラム19の全閉操作位置Aは,全閉操作ストッパボルト31のストッパアーム30に対する進退により調整される。
このように,スロットル弁3がリンプ開度θに保持された状態では,弁板3bが吸気道2の内壁から充分に離れているため,極寒地で結露凍結による弁板3bの吸気道2内壁への固着が回避される。
[スロットル弁3の駆動系失陥時]
エンジンの運転中に,電動モータ36及びアクセル操作系が失陥した場合には,上記エンジン停止状態と同様の作用により,スロットル弁3は上記リンプ開度θに保持されることになるから,車両のリンプ走行(車両の整備工場等への到達を可能にする徐行運転)を可能にする,エンジンの吸気量を確保することができる。
[エンジンのアイドリング時]
エンジンが始動され,電子制御ユニット53がアクセルセンサ33の出力信号からアクセルドラム19の全閉位置を判別したときは,電子制御ユニット53は,電動モータ36を作動して,開弁規制部材35の規制ピン35aを介して第2スロットルレバー11を閉弁方向に回動し,スロットル弁3を前記リンプ開度θから所望のアイドル開度に向かって閉じ,所望のアイドル開度をスロットルセンサ52の出力信号により確認したとき電動モータ36の作動を停止する。こうして,スロットル弁3は所望のアイドル開度に保持される。
この場合,電子制御ユニット53は,図示しないエンジン温度を検知するセンサの出力信号をも受け,エンジン温度に応じて上記アイドル開度を調節する。そしてスロットル弁3がエンジンの暖機運転のためのファーストアイドル開度に制御されたときでも,第1スロットルレバー10のストッパ爪27は,アクセルドラム19のストッパ受け面26に接することはない。
[エンジンの通常の出力運転時]
エンジンの運転を加速すべく,アクセルグリップ20により開弁用ワイヤ21を牽引してアクセルドラム19を所望の開度まで回転すれば,その回転角度を検出するアクセルセンサ33の出力信号に基づいて電子制御ユニット53が電動モータ36を作動して,開弁規制部材35の規制ピン35aをスロットル弁3の開き方向に回転する。すると,第2スロットルレバー11は,第1及び第2開きばね12,13の付勢力で規制ピン35aとの当接位置を保つようにして規制ピン35aに追従するため,第2スロットルレバー11と一体関係にあるスロットル弁3は開かれていく。そして,電子制御ユニット53は,このスロットル弁3の開度を検知するスロットルセンサ52の出力信号が,アクセルドラム19の開度を検知するアクセルセンサ33の出力信号と整合したことを確認したとき,電動モータ36の作動を停止する。こうして,スロットル弁3は,アクセルドラム19の開度に対応した,操縦者の要求する開度に保持される。
エンジンの運転を減速すべく,アクセル操作により閉弁用ワイヤ22を牽引してアクセルドラム19を閉弁方向に回転する場合には,電動モータ36が開弁規制部材35をスロットル弁3の閉じ方向に回転することで,規制ピン35aにより第2スロットルレバー11を閉弁方向に回転して,アクセルセンサ33及びスロットルセンサ52の両出力信号が整合するまでスロットル弁3を閉じることになる。
この間も,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に接しないことが通常である。したがって,電動モータ36には,アクセルドラム19を閉弁方向に付勢する比較的強力な閉じばね29の反発力を受けることはない。また電動モータ36の閉弁方向への作動時には,電動モータ36は,第1及び第2開きばね13の反発力を受けることになるものゝ,第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重は,負荷の小さいスロットル弁3を開くに足る比較的小さな値に設定し得るので,電動モータ36の負荷は小さく,その小型化を図ることができる。しかも電動モータ36は伝動装置40を介してスロットル弁3を駆動するので,その出力トルクは小さいもので足り,その小型化を更に図ることができるのみならず,スロットル弁3の開度を微細に制御することができる。
通常は,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に接しないとは言え,ストッパ爪27は,スロットル弁3の閉じ方向を向いたストッパ受け面26に近接している。したがって,エンジンの急減速のために,閉弁用ワイヤ22を急速に牽引したときは,アクセルドラム19の上記ストッパ受け面26がストッパ爪27に当接して第1スロットルレバー10を閉弁方向に直接回転させることで,電子制御ユニット53の制御遅れや電動モータ36の作動遅れに影響されることなく,スロットル弁3を迅速に閉じることができる。
[電動モータ36の通電不能時]
電動モータ36が,回路の断線等により通電不能となった場合には,第1及び第2開きばね12,13がそれらの付勢力により,無負荷状態の電動モータ36を空回しさせながらスロットル弁3を開き方向に回転し,第1スロットルレバー10のストッパ爪27をアクセルドラム19のストッパ受け面26に当接させる。第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重は,閉じばね29のセット荷重より小さいから,スロットル弁3の開き方向の回転は,ストッパ爪27がストッパ受け面26に当接したところで停止する。したがって,開弁用ワイヤ21及び閉弁用ワイヤ22を交互に牽引すれば,スロットル弁3をアクセルドラム19と共に,リンプ開度θから全開までの範囲で開閉することができる。
[電動モータ36等の固着故障時]
スロットル弁3がリンプ開度θを超えた開度位置にあるとき,電動モータ36や伝動装置40がゴミの咬み込み等により固着した場合でも,アクセルグリップ20を閉弁方向に回転すれば,閉弁用ワイヤ22を介してアクセルドラム19を閉弁方向に強制回転することになるから,アクセルグリップ20に対する閉弁操作力により,アクセルドラム19及び第1スロットルレバー10を介してスロットル弁3をリンプ開度θまで確実に閉じることができ,アクセルドラム19を閉弁方向に付勢する閉じばね29の付勢力に依存せずに済む。
したがって,閉じばね29のセット荷重は,エンジンの運転停止時にアクセルドラム19を所定の全閉操作位置Aに保持して,第1及び第2開きばね12,13の付勢力に抗してスロットル弁3をリンプ開度θに拘束するに足る大きさであれば充分であるから,この閉じばね29のセット荷重を従来のものより下げて,閉じばね29及び開きばね12,13のセット荷重差を小さくすることが可能となり,アクセルグリップ20の開弁操作荷重を下げ得て,アクセルグリップ20を軽快に操作することができる。
また上記故障時には,スロットル弁3をリンプ開度θまで閉じた後,再びアクセルグリップ20を開弁方向に回転すれば,アクセルドラム19の開度に応じて,スロットル弁3は,第1及び第2開きばね13の付勢力をもって,固着した開弁規制部材35の位置に対応する開度までは開くことができる。
[車体の転倒時]
車体が転倒すると,電子制御ユニット53は,転倒センサ65からの出力信号に基づいて,図7に示す手順に従ってエンジンEを制御する。
先ず,ステップS1で車体の転倒が検出されないときには,ステップS2でフラグFが1であるか否かを判定する。このフラグFは,車体の転倒時に1,非転倒時に0とするもので,ステップS2でフラグF=1ではないと確認されるされると,ステップS3でフラグF=0を立てゝステップS4に進みタイマをセットした後,ステップS5で電動モータ36によるスロットル弁3の通常制御,即ちアクセル33及びスロットルセンサ52の出力信号に基づく電動モータ36の作動制御を継続する。
ステップS1で車体の転倒を検出したときは,ステップS6でフラグF=1を立てゝステップS7に進み前記タイマを作動させ,その計測時間が設定時間,例えば10〜60秒を経過した否かを判定する。
上記設定時間を経過していないとステップS7で判定したときは,ステップS8でカウントダウンした後,ステップS9において,アクセル33の出力信号に優先して,即ちアクセル33の出力信号の如何に関わらず,電動モータ36を,スロットル弁3の閉じ方向に作動して,スロットル弁3を所定の低開度,例えばアイドル開度まで強制的に閉じる。
こうすることで,エンジンEのオーバーランを防ぎ,エンジンEを自動的に低速運転状態,例えばアイドリング状態に保持することができる。しかもスロットル弁が低開度に保持されることで,悪路での転倒でも,エンジンが土砂等を吸い込むことを防ぎ,エンジンの耐久性を確保することができる。
転倒後,何らかの理由で車体の起立ができず,ステップS4での計測時間が前記設定時間を経過した場合には,ステップS10に進み,イグナイタ64の作動及び又は燃料噴射弁8の開弁を停止してエンジンEの作動を強制的に停止する。したがって車体の転倒状態が長く続く場合には,エンジンEの無用な作動を防ぐことができる。
転倒後,即座に車体を引き起こしたときは,ステップS1からステップS2を経てステップ11へと進み,アクセル操作開度が所定の低開度(例えばファーストアイドル開度)未満か否かを判定する。そのときアクセル操作開度が所定の低開度未満と判定されゝば,ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進み,電動モータ36によるスロットル弁3の通常制御が行われるようになり,車体の起立時,エンジンEのオーバーランを防ぎながら自動二輪車の再走行を正常に開始することができる。
ステップ11でアクセル操作開度が所定の低開度以上と判定された場合には,ステップ10に進むので,前述のようにイグナイタ64の作動及び又は燃料噴射弁8の開弁を停止してエンジンEの作動を強制的に停止する。車体を引き起こしたとき,自動的にエンジンの作動を停止して,そのオーバーランを未然に防ぐことができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
本発明のエンジン制御装置を備える自動二輪車用エンジンの縦断側面図。 上記エンジン制御装置の要部となるエンジンの吸気制御装置の横断正面図。 図3は図2の3−3線断面図。 図2の4−4線断面図。 図2の5−5線断面図。 上記エンジン制御装置の電気回路図。 車体転倒時の制御手順を示すフローチャート。
E・・・・エンジン
3・・・・スロットル弁
33・・・アクセルセンサ
36・・・電動モータ
52・・・スロットルセンサ
53・・・電子制御ユニット
65・・・転倒センサ

Claims (2)

  1. 自動二輪車に搭載されるエンジン(E)の吸気系に設けられるスロットル弁(3)と,このスロットル弁(3)を開閉駆動する電動モータ(36)と,操縦者のアクセル操作開度を検出してそれに対応した信号を出力するアクセルセンサ(33)と,前記スロットル弁(3)の開度を検出してそれに対応した信号を出力するスロットルセンサ(52)と,前記アクセルセンサ(33)の出力信号に前記スロットルセンサ(52)の出力信号が対応するよう前記電動モータ(36)の作動を制御する電子制御ユニット(53)とを備える,自動二輪車のエンジン制御装置において,
    車体の転倒を検出してそれに応じた信号を出力する転倒センサ(65)を備え,
    前記電子制御ユニット(53)が転倒センサ(65)の出力信号の状況から車体が転倒したと判断したときは,前記スロットル弁(3)を所定の低開度まで閉じるよう前記電動モータ(36)を強制作動してエンジン(E)を低速運転状態に保持し,前記電子制御ユニット(53)が前記転倒センサ(65)の出力信号の状況から車体が起こされたと判断し,且つ前記アクセルセンサ(33)の出力信号から前記アクセル操作開度が所定の低開度以上であると判断したときは,エンジン(E)の運転を強制停止することを特徴とする,自動二輪車のエンジン制御装置。
  2. 請求項1記載の自動二輪車のエンジン制御装置において,
    前記電子制御ユニット(53)が,車体の転倒状態が所定時間経過したと判断したときはエンジン(E)の作動を停止することを特徴とする,自動二輪車のエンジン制御装置。
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