JP4145777B2 - スロットル弁制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は,自動二輪車や自動車,船外機等のエンジンの吸気量を制御するスロットル弁制御装置に関し,特に,スロットルボディの吸気道を開閉するスロットル弁と,このスロットル弁から独立して,所定の全閉操作位置と全開操作位置との間を往復回転可能に設けられるアクセルドラムと,このアクセルドラムを前記全閉操作位置に向かって付勢する閉じばねと,前記アクセルドラムに操作ワイヤを介して接続されるアクセル操作部材と,前記アクセルドラムの開度を検知するアクセルセンサと,スロットル弁の開度を検知するスロットルセンサと,スロットル弁を開閉駆動し得る電動モータと,前記アクセルセンサ及びスロットルセンサの検知信号に基づいて前記電動モータを,前記アクセルドラムの開度位置に対応した開度位置に駆動する電子制御ユニットとからなる,スロットル弁制御装置の改良に関する。
かゝる弁装置は,下記特許文献1に開示されるように,既に知られている。
特開平7−324636号公報
従来のかゝるスロットル弁制御装置では,アクセルドラム及び閉じばねがスロットルボディの外側に配置されていて,防水及び防塵の配慮が払われていない。したがって,従来のものを自動二輪車や船外機等の外部に露出したエンジンに適用した場合には,アクセルドラムや閉じばねが風雨に曝され,水分や塵埃がアクセルドラム及び閉じばねに付着して,アクセルドラムの作動不良や閉じばねの耐久性の低下を招く虞がある。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,アクセルドラム及び閉じばねを風雨から保護することができ,しかも組立性及びメンテナンス性の良好な前記スロットル弁制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,スロットルボディの吸気道を開閉するスロットル弁と,このスロットル弁から独立して,所定の全閉操作位置と全開操作位置との間を往復回転可能に設けられるアクセルドラムと,このアクセルドラムを前記全閉操作位置に向かって付勢する閉じばねと,前記アクセルドラムに操作ワイヤを介して接続されるアクセル操作部材と,前記アクセルドラムの開度を検知するアクセルセンサと,スロットル弁の開度を検知するスロットルセンサと,スロットル弁を開閉駆動し得る電動モータと,前記アクセルセンサ及びスロットルセンサの検知信号に基づいて前記電動モータを,前記アクセルドラムの開度位置に対応した開度位置に駆動する電子制御ユニットとからなる,スロットル弁制御装置において,スロットルボディの一側に,それとの間に第1制御室を画成する第1カバーを着脱可能に固着し,前記第1制御室には,スロットル弁の右端部を臨ませると共に前記アクセルドラムを収容し,前記第1カバーには,前記アクセルドラムを支持するドラム軸を回転自在に支承すると共に前記アクセルセンサを設け,この第1カバー及びアクセルドラム間に前記閉じばねを取り付けたことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記アクセルドラムの全閉操作位置を規制する全閉操作ストッパボルトを前記第1カバーに調節可能に螺着したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記操作ワイヤの作動を案内するガイドチューブの端部を前記第1カバーに取り付けたことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜3の特徴の何れかに加えて,前記第1制御室の底壁に,その内外を連通する排水孔を設けたことを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜4の特徴の何れかに加えて,スロットルボディの他側に,それとの間に前記電動モータ及び,この電動モータの出力をスロットル弁に伝達する減速装置とを収容する第2制御室を画成する第2カバーを固着したことを第5の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜5の特徴の何れかに加えて,前記アクセルセンサのケーシングを前記第1カバーに一体に形成したことを第6の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,スロットルボディ及び第1カバーにより画成される一つの第1制御室をもって,弁軸の一端部のみならず,アクセルドラム及び閉じばねを風雨から保護することができ,したがって雨水や塵埃の付着による弁軸及びアクセルドラムの作動不良,並びに閉じばねの耐久性低下を簡単に防ぐことができる。
しかも第1カバーにはドラム軸,アクセルセンサ及び閉じばねを取り付けて小組立体を構成しておき,その第1カバーをスロットルボディに固着することにより,スロットル弁制御装置を能率良く組み立てることができ,また第1カバーをスロットルボディから取り外すことにより,上記部品のメンテナンスを容易に行うことができる。
また本発明の第2の特徴によれば,全閉操作ストッパボルトを一旦調整した後は,メンテナンス後,第1カバーを再びスロットルボディに固着したとき,全閉操作ストッパボルトの再調整を不要とすることができ,メンテナンス性の向上に寄与し得る。
さらに本発明の第3の特徴によれば,操作ワイヤ及びガイドチューブを,第1カバー及びアクセルドラムの組立体に組み付けることができ,スロットル弁制御装置の組立性を更に高めることができ,しかも第1カバーをスロットルボディから外すことで,スロットルボディに邪魔されることなく操作ワイヤ及びガイドチューブのメンテナンスを容易に行うことができる。
さらにまた本発明の第4の特徴によれば,万一,ガイドチューブ等を通して第1制御室に雨水が浸入した場合でも,それを排水孔から外部に速やかに排出して,第1制御室内の部品を浸入雨水から保護することができる。
さらにまた本発明の第5の特徴によれば,第2制御室には,第2カバーを貫通するような操作ワイヤ等の部材が配設されないので,第1制御室に関係なく第2制御室の水密性を確保して,第2制御室に収容される電動モータ及び減速装置の防水及び防塵性を高めることができる。
さらにまた本発明の第6の特徴によれば,アクセルセンサのケーシングを第1カバーに一体に形成したことで,部品点数及び組立工数を削減することができ,コストダウンに寄与し得る。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明の第1実施例に係るスロットル弁制御装置を備えた,自動二輪車用エンジンのスロットルボディの横断正面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は図1の3−3線断面図,図4は図1の4−4線断面図,図5は本発明の第2実施例を示す,図1との対応図,図6は本発明の第3実施例を示す,図1との対応図,図7は本発明の第4実施例を示す,図1との対応図,図8は本発明の第5実施例を示す,図1との対応図,図9は本発明の第6実施例を示す,図1との対応図である。
先ず,図1及び図2において,自動二輪車用エンジンの吸気系に接続されてスロットルボディ1は,上記エンジンの吸気ポートに連なる吸気道2を有しており,この吸気道2を開閉するスロットル弁3がスロットルボディ1に設けられる。このスロットル弁3は,吸気道2を横断してスロットルボディ1の左右両側壁にボールベアリング4,5を介して回転自在に支承される弁軸3aと,この弁軸3aに吸気道2内で取り付けられる弁板3bとからなっている。スロットルボディ1の上壁に形成された取り付けボス7には,吸気道2を通してエンジンの吸気ポートに向かって燃料を噴射する燃料噴射弁8が装着される。
弁軸3aのボールベアリング5外に突出した右端部には第1スロットルレバー10が固着され,また弁軸3aのボールベアリング4外に突出した左端部には第2スロットルレバー11が固着される。これら第1及び第2スロットルレバー10,11とスロットルボディ1との各間には,第1及び第2スロットルレバー10,11をそれぞれスロットル弁3の開き方向に付勢する,捩じりコイルばねからなる第1及び第2開きばね12,13が縮設される。
スロットルボディ1の右端部には第1ハウジング15が一体に形成され,この第1ハウジング15には,これとの第1制御室14Aを画成する第1カバー16が着脱可能にボルト結合される。上記第1制御室14Aには第1スロットルレバー10及び第1開きばね12が収容される。また第1カバー16の中心部に形成されたボス16aには,第1制御室14Aにおいて弁軸3aと同軸に並ぶドラム軸17がボールベアリング18を介して回転自在に支承され,このドラム軸17に,第1スロットルレバー10に対向するアクセルドラム19がナット24により固着される。このアクセルドラム19は,所定の全閉操作位置A及び全開操作位置B間を回転するもので,その全閉操作位置A及び全開操作位置Bは,アクセルドラム19の外周に突設されたストッパアーム30が,第1カバー16に調節可能に螺着された全閉操作ストッパボルト31及び全開操作ストッパボルト32に当接することによりそれぞれ規定される。ドラム軸17は,その先端が弁軸13aの右端に当接するように配置され,その当接によりドラム軸17及びボールベアリング18の第1カバー16からの離脱が阻止される。
アクセルドラム19と第1カバー16との間には,アクセルドラム19を上記全閉操作位置Aに向かって付勢する,捩じりコイルばねよりなる閉じばね29が縮設される。その際,この閉じばね29のセット荷重は,前記第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重より大きく設定される。こうしてアクセルドラム19及び閉じばね29も第1制御室14Aに収容される。
図1及び図2に示すように,アクセルドラム19には,自動二輪車の操向ハンドルに付設されるアクセルグリップ20より交互に牽引操作される開弁用ワイヤ21及び閉弁用ワイヤ22が接続され,これらワイヤ21,22は,アクセルグリップ20の開弁及び閉弁の何れの方向の操作力をもアクセルドラム19に強制的に伝達する操作力伝達手段23を構成する。
上記開弁用ワイヤ21及び閉弁用ワイヤ22は,ガイドチューブ21a,22aに案内されて作動するもので,これらガイドチューブ21a,22aの下端部は,第1カバー16の上端壁に調節可能に螺着される支持ボルト55,56にそれぞれ支承される。支持ボルト55,56には,これらをガイドチューブ21a,22aの支持位置の調節後,固定するためのロックナット57,58がそれぞれ螺着される。
アクセルドラム19は,その外周部に大きな切欠き25が設けられる。この切欠き25の,スロットル弁3の閉じ方向を向いた内端面26はストッパ受け面とされ,このストッパ受け面26に対向するストッパ爪27が第1スロットルレバー10に形成される。而して,これらストッパ受け面26及びストッパ爪27は,アクセルドラム19が全閉操作位置Aを保つとき,互いに当接して,スロットル弁3の第1及び第2開きばね13による開弁を所定のリンプ開度θまでと規制するリンプストッパ手段28を構成する。
第1カバー16には,アクセルドラム19の回転位置,即ち全閉操作位置Aから全開操作位置Bまでのアクセル開度を検知するアクセルセンサ33のケーシング33aがボルト49により固着される。
図2に明示するように,第1カバー16の底壁には,第1制御室14Aの内外を連通する排水孔48が設けられる。
次に図1及び図3に示すように,弁軸3aの左端部には,第2スロットルレバー11に隣接する開弁規制部材35がボールベアリング6を介して回転自在に設けられる。その際,第2スロットルレバー11を挟んで軸方向に並ぶ2個のボールベアリング4,6のインナレースを,弁軸3aの左端部に螺着するナット37で弁軸3aの環状肩部38に緊締することにより,第2スロットルレバー11は上記インナレースと共に弁軸3aに固着される。
開弁規制部材35には,スロットルボディ1に取り付けられた電動モータ36の出力軸36aが減速装置40を介して連結される。減速装置40は,出力軸36aに固着されたピニオンギヤ41と,スロットルボディ1に取り付けられた支軸42に回転可能に支承されてピニオンギヤ41に噛合する大径ギヤ43と,この大径ギヤ43の一側面に一体に形成された小径ギヤ44と,開弁規制部材35に一体に形成されたセクタギヤ45とから構成され,出力軸36aの回転を2段階減速して開弁規制部材35に伝達するようになっており,また電動モータ36の非通電時には,開弁規制部材35側から電動モータ36を空周りさせ得るようになっている。
開弁規制部材35の一側面には,第2スロットルレバー11の,スロットル弁3の開き方向を向いた側面に当接する規制ピン35aが突設される。これにより開弁規制部材35は,スロットル弁3の第1及び第2開きばね12,13の付勢力による開弁を規制することができ,また第2スロットルレバー11を,スロットル弁3の最小開度に対応する所定の全閉位置Cまで回転することができる。この開弁規制部材35の所定の全閉位置Cは,セクタギヤ45の一端面に形成されたストッパ面46と,スロットルボディ1に調節可能に螺着された全閉ストッパボルト47との当接により規定される。
スロットルボディ1の左端部には第2ハウジング50が一体に形成され,この第2ハウジング50に,これとの間に第2制御室14Bを画成する第2カバー51が着脱可能にボルト結合される。上記第2制御室14Bには,弁軸13aの左端部が臨むと共に,第2スロットルレバー11,開弁規制部材35,減速装置40及び電動モータ36等が収容される。また第2カバー51には,弁軸3aを通してスロットル弁3の開度を検知するスロットルセンサ52と,前記アクセルセンサ33及びスロットルセンサ52の出力信号に基づいて電動モータ36の作動を制御する電子制御ユニット53とが取り付けられる。
次に,この実施例の作用について説明する。
[エンジンの運転停止状態]
エンジンの運転停止状態では,アクセルドラム19は,閉じばね29の付勢力によりストッパアーム30を全閉操作ストッパボルト31に当接させて,全閉操作位置Aに保持される。一方,スロットル弁3は,電動モータ36が作動を停止していることから,第1及び第2開きばね12,13により第1及び第2スロットルレバー10,11を介して開き方向に付勢されるが,前述のように,両開きばね12,13のセット荷重の和よりも閉じばね29のセット荷重の方が大きく設定されているため,スロットル弁3は,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に当接したところで停止する。このときのスロットル弁3の開度が,ファーストアイドル開度よりも大きい所定のリンプ開度θとなるように,アクセルドラム19の全閉操作位置Aは,全閉操作ストッパボルト31のストッパアーム30に対する進退により調整される。
このように,スロットル弁3がリンプ開度θに保持された状態では,弁板3bが吸気道2の内壁から充分に離れているため,極寒地で結露凍結による弁板3bの吸気道2内壁への固着が回避される。
[スロットル弁3の駆動系失陥時]
エンジンの運転中に,電動モータ36及びアクセル操作系が失陥した場合には,上記エンジン停止状態と同様の作用により,スロットル弁3は上記リンプ開度θに保持されることになるから,車両のリンプ走行(車両の整備工場等への到達を可能にする徐行運転)を可能にする,エンジンの吸気量を確保することができる。
[エンジンのアイドリング時]
エンジンが始動され,電子制御ユニット53がアクセルセンサ33の出力信号からアクセルドラム19の全閉位置を判別したときは,電子制御ユニット53は,電動モータ36を作動して,開弁規制部材35の規制ピン35aを介して第2スロットルレバー11を閉弁方向に回動し,スロットル弁3を前記リンプ開度θから所望のアイドル開度に向かって閉じ,所望のアイドル開度をスロットルセンサ52の出力信号により確認したとき電動モータ36の作動を停止する。こうして,スロットル弁3は所望のアイドル開度に保持される。
この場合,電子制御ユニット53は,図示しないエンジン温度を検知するセンサの出力信号をも受け,エンジン温度に応じて上記アイドル開度を調節する。そしてスロットル弁3がエンジンの暖機運転のためのファーストアイドル開度に制御されたときでも,第1スロットルレバー10のストッパ爪27は,アクセルドラム19のストッパ受け面26に接することはない。
[エンジンの通常の出力運転時]
エンジンの運転を加速すべく,アクセルグリップ20により開弁用ワイヤ21を牽引してアクセルドラム19を所望の開度まで回転すれば,その回転角度を検出するアクセルセンサ33の出力信号に基づいて電子制御ユニット53が電動モータ36を作動して,開弁規制部材35の規制ピン35aをスロットル弁3の開き方向に回転する。すると,第2スロットルレバー11は,第1及び第2開きばね12,13の付勢力で規制ピン35aとの当接位置を保つようにして規制ピン35aに追従するため,第2スロットルレバー11と一体関係にあるスロットル弁3は開かれていく。そして,電子制御ユニット53は,このスロットル弁3の開度を検知するスロットルセンサ52の出力信号が,アクセルドラム19の開度を検知するアクセルセンサ33の出力信号と整合したことを確認したとき,電動モータ36の作動を停止する。こうして,スロットル弁3は,アクセルドラム19の開度に対応した,操縦者の要求する開度に保持される。
エンジンの運転を減速すべく,アクセル操作により閉弁用ワイヤ22を牽引してアクセルドラム19を閉弁方向に回転する場合には,電動モータ36が開弁規制部材35をスロットル弁3の閉じ方向に回転することで,規制ピン35aにより第2スロットルレバー11を閉弁方向に回転して,アクセルセンサ33及びスロットルセンサ52の両出力信号が整合するまでスロットル弁3を閉じることになる。
この間も,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に接しないことが通常である。したがって,電動モータ36には,アクセルドラム19を閉弁方向に付勢する比較的強力な閉じばね29の反発力を受けることはない。また電動モータ36の閉弁方向への作動時には,電動モータ36は,第1及び第2開きばね13の反発力を受けることになるものゝ,第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重は,負荷の小さいスロットル弁3を開くに足る比較的小さな値に設定し得るので,電動モータ36の負荷は小さく,その小型化を図ることができる。しかも電動モータ36は減速装置40を介してスロットル弁3を駆動するので,その出力トルクは小さいもので足り,その小型化を更に図ることができるのみならず,スロットル弁3の開度を微細に制御することができる。
通常は,第1スロットルレバー10のストッパ爪27がアクセルドラム19のストッパ受け面26に接しないとは言え,ストッパ爪27は,スロットル弁3の閉じ方向を向いたストッパ受け面26に近接している。したがって,エンジンの急減速のために,閉弁用ワイヤ22を急速に牽引したときは,アクセルドラム19の上記ストッパ受け面26がストッパ爪27に当接して第1スロットルレバー10を閉弁方向に直接回転させることで,電子制御ユニット53の制御遅れや電動モータ36の作動遅れに影響されることなく,スロットル弁3を迅速に閉じることができる。
[電動モータ36の通電不能時]
電動モータ36が,回路の断線等により通電不能となった場合には,第1及び第2開きばね12,13がそれらの付勢力により,無負荷状態の電動モータ36を空回しさせながらスロットル弁3を開き方向に回転し,第1スロットルレバー10のストッパ爪27をアクセルドラム19のストッパ受け面26に当接させる。第1及び第2開きばね12,13の総合セット荷重は,閉じばね29のセット荷重より小さいから,スロットル弁3の開き方向の回転は,ストッパ爪27がストッパ受け面26に当接したところで停止する。したがって,開弁用ワイヤ21及び閉弁用ワイヤ22を交互に牽引すれば,スロットル弁3をアクセルドラム19と共に,リンプ開度θから全開までの範囲で開閉することができる。
[電動モータ36等の固着故障時]
スロットル弁3がリンプ開度θを超えた開度位置にあるとき,電動モータ36や減速装置40がゴミの咬み込み等により固着した場合でも,アクセルグリップ20を閉弁方向に回転すれば,閉弁用ワイヤ22を介してアクセルドラム19を閉弁方向に強制回転することになるから,アクセルグリップ20に対する閉弁操作力により,アクセルドラム19及び第1スロットルレバー10を介してスロットル弁3をリンプ開度θまで確実に閉じることができ,アクセルドラム19を閉弁方向に付勢する閉じばね29の付勢力に依存せずに済む。
したがって,閉じばね29のセット荷重は,エンジンの運転停止時にアクセルドラム19を所定の全閉操作位置Aに保持して,第1及び第2開きばね12,13の付勢力に抗してスロットル弁3をリンプ開度θに拘束するに足る大きさであれば充分であるから,この閉じばね29のセット荷重を従来のものより下げて,閉じばね29及び開きばね12,13のセット荷重差を小さくすることが可能となり,アクセルグリップ20の開弁操作荷重を下げ得て,アクセルグリップ20を軽快に操作することができる。
また上記故障時には,スロットル弁3をリンプ開度θまで閉じた後,再びアクセルグリップ20を開弁方向に回転すれば,アクセルドラム19の開度に応じて,スロットル弁3は,第1及び第2開きばね13の付勢力をもって,固着した開弁規制部材35の位置に対応する開度までは開くことができる。
ところで,スロットルボディ1の第1ハウジング15と,それに着脱可能に固着される第1カバー16とで画成される第1制御室14Aには,弁軸13aの右端部が臨むと共に,第1スロットルレバー10,第1開きばね12,アクセルドラム19及び閉じばね29が収容されるので,第1制御室14Aをもって弁軸13aの一端部から閉じばね29までを風雨から保護することができ,したがって雨水や塵埃の付着による弁軸13a及びアクセルドラム19の作動不良,並びに閉じばね29の耐久性低下を簡単に防ぐことができる。
また第1カバー16には,ドラム軸17,アクセルセンサ33,全閉操作ストッパボルト31,全開操作ストッパボルト32及び,ガイドチューブ21a,22aの支持ボルト55,56等の部品が取り付けられるので,第1カバー16に上記部品を組み付けて小組立体を構成しておき,その第1カバー16を第1ハウジング15にボルト結合することにより,スロットル弁制御装置を能率良く組み立てることができ,また第1カバー16を第1ハウジング15から取り外すことにより,上記部品のメンテナンスを,スロットルボディ1に邪魔されることなく容易に行うことができる。またスロットル弁制御装置の組立後,全閉操作ストッパボルト31及び全開操作ストッパボルト32を一旦調整した後は,メンテナンス後,第1カバー16を再びスロットルボディ1に固着したとき,全閉操作ストッパボルト31及び全開操作ストッパボルト32の再調整を不要とすることができ,メンテナンス性の向上に寄与し得る。
さらに第1カバー16の底壁には,第1制御室14Aの内外を連通する排水孔48が設けられるので,万一,ガイドチューブ21a,22a内等を通して第1制御室14Aに雨水が浸入した場合でも,それを排水孔48から外部に速やかに排出して,第1制御室14A内の部品を浸入雨水から保護することができる。
またスロットルボディ1の第2ハウジング50と,それに着脱可能に固着される第2カバー51とで画成される第2制御室14Bには,弁軸13aの左端部が臨むと共に,第2スロットルレバー11,第2開きばね13,開弁規制部材35,減速装置40及び電動モータ36等が収容されるので,第2制御室14Bには,第2カバー51を貫通するような操作ワイヤ等の部材が配設されないので,第1制御室14Aに関係なく第2制御室14Bの水密性を確保して,第2制御室14B内の部品の防水及び防塵性を高めることができる。
またスロットルボディ1の一側に第1ストッパレバー10,第1開きばね12,アクセルドラム19,閉じばね29及びアクセルセンサ33が配設され,その他側には,第2スロットルレバー11,第2開きばね13,開弁規制部材35,電動モータ36,減速装置40及びスロットルセンサ52が配設されることになるから,スロットル弁制御装置は,スロットルボディ1の両側にバランス良く,且つコンパクトに配置されることになり,このスロットル弁制御装置を備えたスロットルボディ1を,エンジン周りの狭小なスペースでも容易に設置することができる。
次に,図5〜9により本発明の他の実施例について説明する。
図5に示す第2実施例では,ドラム軸17の,アクセルドラム19と反対側の端部に,第2カバー51の外側面に当接するクリップ60を係止して,第1カバー16の第1ハウジング15への結合前でも,ドラム軸17及びボールベアリング18の第1カバー16からの離脱を確実に防ぎ得るようになっている。その他の構成は前記第1実施例と同様であるので,図5中,第1実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
図6に示す第3実施例では,リンプストッパ手段28を構成する切欠き25及びストッパ爪27が,前記第1実施例とは反対に,第1スロットルレバー10及びアクセルドラム19にそれぞれ形成される。その他の構成は前記第1実施例と同様であるので,図6中,第1実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
図7に示す第4実施例では,リンプストッパ手段28のストッパ爪27が,アクセルドラム19にカシメ固定されるピンで構成される。その他の構成は上記第3実施例と同様であるので,図7中,第3実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
図8に示す第5実施例では,第1カバー16の,ドラム軸17が回転自在に嵌合するボス16aの外周面とアクセルドラム19の内周面との間にボールベアリング18が装着される。その他の構成は前記第1実施例と同様であるので,図8中,第1実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
図9に示す第6実施例では,アクセルセンサ33のケーシング33a及びカプラ61が第1カバー16と一体に成形される。この第6実施例によれば,部品点数及び組立工数を削減することができ,コストダウンに寄与し得る。その他の構成は前記第5実施例と同様であるので,図9中,第5実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,第1及び第2開きばね12,13は,何れか1本に統一することもできる。また本発明は,棒状操舵ハンドルにアクセルグリップを備える船外機のスロットル弁制御装置にも採用し得ることは勿論である。
本発明の第1実施例に係るスロットル弁制御装置を備えた,自動二輪車用エンジンのスロットルボディの横断正面図。 図2は図1の2−2線断面図。 図1の3−3線断面図。 図1の4−4線断面図。 本発明の第2実施例を示す,図1との対応図。 本発明の第3実施例を示す,図1との対応図。 本発明の第4実施例を示す,図1との対応図。 本発明の第5実施例を示す,図1との対応図。 本発明の第6実施例を示す,図1との対応図。
符号の説明
A・・・・全閉操作位置
B・・・・全開操作位置
1・・・・スロットルボディ
2・・・・吸気道
3・・・・スロットル弁
14A・・第1制御室
14B・・第2制御室
16・・・第1カバー
17・・・ドラム軸
19・・・アクセルドラム
20・・・アクセル操作部材(アクセルグリップ)
21・・・操作ワイヤ(開弁用ワイヤ)
22・・・操作ワイヤ(閉弁用ワイヤ)
21a・・ガイドチューブ
22a・・ガイドチューブ
29・・・閉じばね
31・・・全閉操作ストッパボルト
33・・・アクセルセンサ
33a・・ケーシング
36・・・電動モータ
40・・・減速装置
48・・・排水孔
51・・・第2カバー
52・・・スロットルセンサ
53・・・電子制御ユニット

Claims (6)

  1. スロットルボディ(1)の吸気道(2)を開閉するスロットル弁(3)と,このスロットル弁(3)から独立して,所定の全閉操作位置(A)と全開操作位置(B)との間を往復回転可能に設けられるアクセルドラム(19)と,このアクセルドラム(19)を前記全閉操作位置(A)に向かって付勢する閉じばね(29)と,前記アクセルドラム(19)に操作ワイヤ(21,22)を介して接続されるアクセル操作部材(20)と,前記アクセルドラム(19)の開度を検知するアクセルセンサ(33)と,スロットル弁(3)の開度を検知するスロットルセンサ(52)と,スロットル弁(3)を開閉駆動し得る電動モータ(36)と,前記アクセルセンサ(33)及びスロットルセンサ(52)の検知信号に基づいて前記電動モータ(36)を,前記アクセルドラム(19)の開度位置に対応した開度位置に駆動する電子制御ユニット(53)とからなる,スロットル弁制御装置において,
    スロットルボディ(1)の一側に,それとの間に第1制御室(14A)を画成する第1カバー(16)を着脱可能に固着し,前記第1制御室(14A)には,スロットル弁(3)の一端部を臨ませると共に前記アクセルドラム(19)を収容し,前記第1カバー(16)には,前記アクセルドラム(19)を支持するドラム軸(17)を回転自在に支承すると共に前記アクセルセンサ(33)を設け,この第1カバー(16)及びアクセルドラム(19)間に前記閉じばね(29)を取り付けたことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
  2. 請求項1記載のスロットル弁制御装置において,
    前記アクセルドラム(19)の全閉操作位置(A)を規制する全閉操作ストッパボルト(31)を前記第1カバー(16)に調節可能に螺着したことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のスロットル弁制御装置において,
    前記操作ワイヤ(21,22)の作動を案内するガイドチューブ(21a,22a)の端部を前記第1カバー(16)に支持したことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のスロットル弁制御装置において,
    前記第1制御室(14A)の底壁に,その内外を連通する排水孔(48)を設けたことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のスロットル弁制御装置において,
    スロットルボディ(1)の他側に,それとの間に前記電動モータ(36)及び,この電動モータ(36)の出力をスロットル弁(3)に伝達する減速装置(40)とを収容する第2制御室(14B)を画成する第2カバー(51)を固着したことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のスロットル弁制御装置において,
    前記アクセルセンサ(33)のケーシング(33a)を前記第1カバー(16)に一体に形成したことを特徴とする,スロットル弁制御装置。
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