JP4717735B2 - 電圧−電流変換回路並びにその設計方法および設計システム - Google Patents

電圧−電流変換回路並びにその設計方法および設計システム Download PDF

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Description

本発明は、入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、入力電圧を電流に変換して補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路、並びに、その設計方法、設計システム、設計プログラム、および設計プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
従来より、電圧−電流変換回路(トランスコンダクタンス回路)に対して歪補償用の電圧−電流変換回路を設けて歪を補償(キャンセル)することが一般的に行われている(特許文献1参照)。
この一般的な歪補償方法を用いた電圧−電流変換回路の一例として、特許文献1に記載のトランスコンダクタンス回路の概略を図8のブロック図に示す。特許文献1に記載のトランスコンダクタンス回路は、図8に示すように、入力端203と、主トランスコンダクタンス段(以下「主gm段」と略記する)201および歪補償(キャンセル)トランスコンダクタンス段(以下「補償gm段」と略記する)202と、加算回路205とを備えている。
補償gm段202は、図8に示すように、主gm段201で発生される信号成分より低いレベルの信号成分を発生させるようになっており、また、主gm段201で発生する歪と同じレベルの歪を発生させるようになっている。加算回路205で主トランスコンダクタンス段201の出力から歪補償トランスコンダクタンス段202の出力が減算されることで、出力信号206の歪が減衰される。
図9は、特許文献1に記載のトランスコンダクタンス回路の具体的な構成の1例を示す回路図である。この例では、図9に示すように、主gm段201は第1トランスコンダクタンスコア(以下「gmコア」と略記する)211で構成され、補償gm段202は第2gmコア213で構成されている。
第1gmコア211は、NMOSトランジスタM3aとNMOSトランジスタM3bとから構成される差動対となっている。第1バイアス回路212は、NMOSトランジスタM3cから構成される。NMOSトランジスタM3aのゲート端子が同位相入力(Vi+)2031に接続され、NMOSトランジスタM3bのゲート端子が逆位相入力(Vi−)2032に接続され、NMOSトランジスタM3aのドレイン端子が逆位相出力(Io−)2061と接続され、NMOSトランジスタM3bのドレイン端子が同位相出力(Io+)2062と接続されている。NMOSトランジスタM3aのソース端子とNMOSトランジスタM3bのソース端子とが接続されている。M3cのゲート端子が第1バイアス電圧2041に接続され、M3cのソース端子が基準電圧と接続され、NMOSトランジスタM3cのドレイン端子が、NMOSトランジスタM3aのソース端子とNMOSトランジスタM3bのソース端子との共通点に接続されている。
第2gmコア213は、NMOSトランジスタM4aとNMOSトランジスタM4bとから構成される差動対となっている。第2バイアス回路214は、NMOSトランジスタM4cから構成されている。NMOSトランジスタM4aのゲート端子が同位相入力(Vi+)2031に接続され、NMOSトランジスタM4bのゲート端子が逆位相入力(Vi−)2032に接続され、NMOSトランジスタM4aのドレイン端子が同位相出力(Io+)2062と接続され、NMOSトランジスタM4bのドレイン端子が逆位相出力(Io−)2061と接続されている。NMOSトランジスタM4aのソース端子とNMOSトランジスタM4bのソース端子とが接続されている。NMOSトランジスタM4cのゲート端子が第2入力バイアス電圧2042に接続され、NMOSトランジスタM4cのソース端子が基準電圧と接続されている。NMOSトランジスタM4cのドレイン端子が、NMOSトランジスタM4aのソース端子とNMOSトランジスタM4bのソース端子との共通点に接続されている。
また、特許文献3の図9には、高周波のキャリア信号に含まれている希望信号を低周波(ベースバンド)へ周波数変換するミキサ回路において、主ミキサ回路と並列に歪補償用ミキサを配置した構成が開示されている。
特許文献3の図9に示されているように、主ミキサ回路3は、差動トランジスタ対Q10,Q11と、トランジスタQ14と、エミッタ縮退抵抗R3とで構成されている。トランジスタQ14は、入力トランジスタであって、そのベース端子にRF(高周波)信号が与えられるものである。また、トランジスタQ10およびQ11のベース端子には、RF(無線周波数)キャリア(搬送波)の周波数と同じ周波数の局部発振信号(LO)が与えられている。これにより、トランジスタQ14により発生された電流の周波数をベースバンドに変換できる。したがって、入力された希望信号(RF信号)をRF信号からベースバンド信号に変換することができる。
特許文献3の図9に示されているように、歪補償用ミキサ4は、差動トランジスタ対Q12,Q13と、トランジスタQ15と、エミッタ縮退抵抗R4とで構成されている。トランジスタQ12、Q13、Q15は、トランジスタQ10、Q11、Q14と同じ機能を持っている。トランジスタQ12、Q13、Q15の追加により、歪を補償することができる。
トランジスタQ14に流れるバイアス電流は、そのトランジスタQ14のベース端子に与えられる直流電圧と抵抗R3の抵抗値とによって決まる。同じように、トランジスタQ15に流れるバイアス電流は、そのトランジスタQ15のベース端子に与えられる直流電圧と抵抗R4およびR5の抵抗値によって決まる。
また、特許文献3には、トランジスタに流れる電流密度を一定とするため、トランジスタQ14とQ15の寸法比をL:1とし、トランジスタQ10,Q11とQ12,Q13の寸法比も同様にL:1とし、抵抗R3と抵抗R4との比MをL>Mとし、定数L及びMを適当な値(例えば、L=15,M=6)に設計することにより、Gm増幅器A1,A2の3次歪を同じレベルに設定することが記載されている(特許文献3の段落[0053][0054])。
米国特許出願公開第2004/0169559A1号明細書(2004年9月2日公開) 米国特許出願公開第2002/0113650A1号明細書(2002年8月22日公開) 特開2003−17944号公報(2003年1月17日公開)
しかしながら、特許文献1には、トランジスタのサイズをどのように設定すればよいのかが記載されていない。トランジスタのサイズを適切に設定しないと、3次歪を低減できなかったり、ゲインが劣化したり、消費電流が増大したりする可能性がある。
また、特許文献3に記載の方法は、3次歪の低減(歪性能の改善)ができるが、トランジスタQ14およびQ15のそれぞれのソースに接続された抵抗R3および抵抗R4の比Mの調整に基づくものであるために、トランジスタQ14およびQ15のそれぞれのソースに抵抗R3および抵抗R4を追加することが必要である。そのため、抵抗R3および抵抗R4によるノイズが発生する。そのため、特許文献3に記載の構成は、特に、パワーの低い信号を処理するミキサやLNA(低雑音増幅器)などのような高周波回路には適していない。そのため、ノイズが発生する抵抗を用いることなく3次歪を低減できる方法が望まれている。
また、もし単に、特許文献3の構成において、歪補償用ミキサ3を構成するトランジスタQ12、Q13、Q15の寸法を、主ミキサ4を構成するトランジスタQ10、Q11、Q14の寸法の1/Lとすること(スケーリング)のみによって3次歪を低減した場合、以下の問題が生じる。
(a)歪補償用ミキサ3のゲインは、主ミキサ4のゲインと比較して、スケーリングした分だけ小さくなる。しかしながら、スケーリングの倍率(スケーリングファクタ)はそれほど小さくないため、歪補償用ミキサ3のゲインは、十分には小さくならない。その結果、歪補償用ミキサ3のゲインにより、主ミキサ4のゲインにはかなりの劣化が生じてしまう。なお、スケーリングファクタがそれほど小さくないのは、スケーリングファクタを小さくしすぎると、歪補償用ミキサ3で発生する3次歪が小さくなりすぎ、3次歪の低減が不十分になるためである。
(b)歪補償用ミキサ3のトランジスタQ15に流れる電流は、主ミキサ4のトランジスタQ14に流れる電流と比較して、スケーリングした分だけ小さくなる。しかしながら、スケーリングの倍率(スケーリングファクタ)はそれほど小さくないため、歪補償用ミキサ3のトランジスタQ15に流れる電流は、十分には小さくならない。その結果、全体の消費電流が、主ミキサ4のみの消費電流と比較してかなり増大してしまう。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、電圧−電流変換用トランジスタとバイアストランジスタとを備える電圧−電流変換回路において、出力電流に生じる3次歪を十分に低減でき、かつ、ゲインの劣化および消費電流の増大を回避できる電圧−電流変換回路並びにその設計方法および設計システムを提供することにある。
本発明の電圧−電流変換回路は、上記の課題を解決するために、入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、入力電圧を電流に変換して補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路であって、上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタのサイズが、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタのサイズの1/K(K>1)であり、上記第2のバイアストランジスタのサイズが、上記第1のバイアストランジスタのサイズの1/J(J>K)であることを特徴としている。
上記構成によれば、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタのサイズが、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタのサイズの1/K(K>1)であり、上記第2のバイアストランジスタのサイズが、上記第1のバイアストランジスタのサイズの1/J(J>K)である。したがって、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの両方が、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタを1/Kにスケーリングしたものである場合と比較して、補償用電圧−電流変換回路のゲインがさらに小さくなる。そのため、補償用電圧−電流変換回路を設けたことによるゲインの劣化を低減できる。さらに、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの両方が、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタを1/Kにスケーリングしたものである場合と比較して、補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流が小さくなる。そのため、補償用電圧−電流変換回路を設けたことによる消費電流の増大を低減できる。
また、上記構成によれば、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの両方が、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタを1/Jにスケーリングしたものである場合と比較して、3次歪をさらに低減することができる。
また、本発明の電圧−電流変換回路は、上記構成の電圧−電流変換回路において、上記第1および第2のバイアストランジスタは、基準電位に直接接続された基準電位端子を備える構成であることが好ましい。
上記構成によれば、上記第1および第2のバイアストランジスタと基準電位との間に抵抗やインダクタンスが介在していないので、抵抗によるノイズの発生を回避できる。
また、本発明の電圧−電流変換回路は、上記構成の電圧−電流変換回路において、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2の電圧−電流変換用トランジスタはそれぞれ、非反転入力電圧が入力される第1非反転入力用トランジスタと反転入力電圧が入力される第1反転入力用トランジスタとで構成される第1差動対、および非反転入力電圧が入力される第2非反転入力用トランジスタと反転入力電圧が入力される第2反転入力用トランジスタとで構成される第2差動対であり、第2非反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子が第1反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子に接続され、第2反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子が第1非反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子に接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、主電圧−電流変換回路の第1差動対(第1の電圧−電流変換用トランジスタ)を構成する2つのトランジスタの第1の電流出力端子と、補償用電圧−電流変換回路の第2差動対を構成する2つのトランジスタの第2の電流出力端子とを逆位相で接続することだけで、補償用電圧−電流変換回路の出力電流(補償用電流)による主電圧−電流変換回路の出力電流の減算が実現されている。したがって、減算を実現するために加算回路(あるいは減算回路)などを設ける必要がなく、構成を簡素化できる。また、上記構成によれば、差動入力電圧を電流に変換することができる。
また、本発明の電圧−電流変換回路は、上記構成の電圧−電流変換回路において、上記第1および第2のバイアス制御端子は、共通接続されて、同一の電圧が第1および第2のバイアス電圧として入力されるものであることが好ましい。
上記構成によれば、そのため、バイアス電圧を発生させる電圧源が1つだけですむ。また、主電圧−電流変換回路に印加されるバイアス電圧と補償用電圧−電流変換回路に印加されるバイアス電圧とを同一にすることができるので、主電圧−電流変換回路と補償用電圧−電流変換回路との間でのバイアス電圧のミスマッチをなくすことができる。
本発明の設計方法は、上記の課題を解決するために、入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路を設計する方法であって、上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、上記方法は、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズをそれぞれ、上記主電圧−電流変換回路の第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタのサイズと等しくなるように設定するサイズ設定ステップと、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるように、補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタを縮小することなく上記補償用電圧−電流変換回路の第2のバイアストランジスタのサイズを縮小するサイズ変更ステップと、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを1/Kに縮小するスケーリングステップとを含むことを特徴としている。
上記方法によれば、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるように、上記補償用電圧−電流変換回路の第2のバイアストランジスタのサイズを縮小し、かつ、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを1/Kに縮小する。したがって、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの両方のサイズを、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタのサイズを1/Kにスケーリングすることによって設計する方法と比較して、補償用電圧−電流変換回路のゲインをさらに小さくすることができる。そのため、補償用電圧−電流変換回路を設けたことによるゲインの劣化を低減できる。さらに、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの両方のサイズを、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタのサイズを1/Kにスケーリングすることによって設計する方法と比較して、補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流をさらに小さくすることができる。そのため、補償用電圧−電流変換回路を設けたことによる消費電流の増大を低減できる。
さらに、上記方法によれば、サイズ変更ステップで上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍となり、スケーリングステップで上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを1/Kに縮小することによって上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分が約1/Kとなる。その結果、3次歪みを効果的に除去できる。
本発明の設計方法は、上記スケーリングステップの後に、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分が上記主電圧−電流変換回路のゲインの2次微分と等しくなるように、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを調整するステップをさらに含むことが好ましい。
上記方法によれば、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分が上記主電圧−電流変換回路のゲインの2次微分と等しくなるように、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを調整するので、3次歪をより効果的に除去できる。
本発明の設計方法は、上記補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流に対する、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分の変化をシミュレーションなどによって求めるステップと、上記ステップで求められたゲインの2次微分の変化に基づいて、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるためには上記補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流をどのような減少率で減少させればよいかを求める減少率算出ステップとをさらに含み、上記サイズ変更ステップでは、上記減少率算出ステップで算出された減少率に等しい比率で上記補償用電圧−電流変換回路の第2のバイアストランジスタのサイズを縮小することが好ましい。
上記方法によれば、上記補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流に対する、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分の変化を求め、求められたゲインの2次微分の変化に基づいて減少率を決定するので、3次歪をより確実に除去できる。
本発明の設計システムは、上記の課題を解決するために、入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路を設計するためのシステムであって、上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、上記システムは、上記補償用電圧−電流変換回路における第2の電圧−電流変換用トランジスタのサイズおよび第2のバイアストランジスタのそれぞれのサイズを表す第1および第2の数値を格納するための格納手段と、上記主電圧−電流変換回路の第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタの設計サイズをそれぞれ、上記第1および第2の数値の初期値として上記格納手段に格納させる初期化手段と、上記格納手段に格納された第1の数値に対して補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるような除算を行うことなく、上記格納手段に格納された第2の数値に対して、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるような除算を行う第1の除算手段と、上記格納手段に格納された第1および第2の数値をKで除算する第2の除算手段と、第1の除算手段および第2の除算手段による除算がなされた上記格納手段内の第1および第2の数値をそれぞれ、上記補償用電圧−電流変換回路における第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの設計サイズとして出力する出力手段とを備えることを特徴とする電圧−電流変換回路の設計システム。
上記構成によれば、上記主電圧−電流変換回路の第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタの設計サイズが与えられると、前記設計方法を自動的に実行して設計サイズを出力する設計システムを実現できる。したがって、前記設計方法を容易に実行できる。
本発明によれば、以上のように、出力電流に生じる3次歪を十分に低減でき、かつ、ゲインの劣化および消費電流の増大を回避できる電圧−電流変換回路並びにその設計方法および設計システムを提供できる。
図2は、一般的に使われているトランスコンダクタンス段(以下、gm段と書く)の構成を示す図である。
gm段101は、NMOSトランジスタM1aおよびNMOSトランジスタM1bから構成される差動対111と、NMOSトランジスタM1cから構成されるバイアス回路112とから構成される。
NMOSトランジスタM1aのゲート端子が、同位相入力電圧Vi+を入力するための同位相入力端子1031に接続され、NMOSトランジスタM1bのゲート端子が、逆位相入力電圧Vi−を入力するための逆位相入力端子1032に接続されている。NMOSトランジスタM1aのドレイン端子が、逆位相出力電流Io−を出力するための逆位相出力端子1061に接続され、NMOSトランジスタM1bのドレイン端子が、同位相出力電流Io+を出力するための同位相出力端子1062に接続されている。また、NMOSトランジスタM1aのソース端子とNMOSトランジスタM1bのソース端子とが接続されている。
NMOSトランジスタM1cのゲート端子には、バイアス電圧端子104が接続され、バイアス電圧端子104を介してバイアス電圧Vbiasが印加されている。NMOSトランジスタM1cのソース端子は、基準電位(基準電圧)に対して抵抗素子などの素子を介することなく直接接続されている。NMOSトランジスタM1cのドレイン端子が、NMOSトランジスタM1aのソース端子とNMOSトランジスタM1bのソース端子との共通点に接続されている。
図2に示すgm段101は、一般的に図3および図4のグラフに示すような特性を持つことが、gm段101のシミュレーション回路(NMOSトランジスタM1a・M1bのgm段101と同等のバイアス電流−ゲイン特性を持つ回路)のシミュレーションによって確認された。
図3は、NMOSトランジスタM1aおよびM1bから構成される差動対111に流れるバイアス電流(テール電流)Itailの変化に対し、gm段のゲインgmおよびgm段のゲインの2次微分gm3の絶対値がどのように変化するかを、シミュレーション回路によりシミュレーションした結果を示す図である。
バイアス電流Itailの変化に対するゲインの2次微分gm3(3次歪み)の変化をシミュレーションによって求める方法について、以下に説明する。図5は、図3の結果を得るのに用いたシミュレーション回路を示す。
シミュレーション回路は、NMOSトランジスタM1aおよびNMOSトランジスタM1bから構成される差動対と、電流源Itailとから構成される。差動対のNMOSトランジスタM1a・M1bのソース端子が互いに接続され、電流源Itailがこれらソース端子の共通点に接続されている。
差動対のNMOSトランジスタM1a・M1bのドレイン端子に、固定された電圧Vdを印加する。差動対のNMOSトランジスタM1aのゲート端子に固定電圧Vcmおよび可変電圧+viを印加し、差動対のNMOSトランジスタM1bのゲート端子に固定電圧Vcmおよび可変電圧−viを印加する。
そして、図3に示すようなカーブを作成するために、電流源Itailからのバイアス電流Itailを図3に示す範囲(およそ1〜10mA)内から選んだ或る値とし、可変電圧viを−Vs/2(Vsは電源電圧(可変電圧源viの出力))から+Vs/2まで変化する交流電圧として、出力電流Io=(Io+)−(Io−)をシミュレーションによって求め、求めたデータを取得する。vi=0における、viに対するIoの1次微分を求め、求めた値をゲインgmとする。また、vi=0における、viに対するIoの3次微分を求め、求めた値をゲインの2次微分gm3とする。バイアス電流Itailを図3に示す範囲(およそ1〜10mA)内で少しずつ(この例では0.2mAずつ)変化させ、それぞれの場合について、上記と同様に、シミュレーションを行い、gmおよびgm3の値を求める。これらにより、図3に示すようなグラフを作成できる。
gm段のゲインの2次微分gm3が0と異なる値である場合、gm段の出力に信号成分に対する3次歪が現れる。図3の横軸はミリアンペア(milliampere)(以下、「mA」と書く)単位で表示される差動対111のバイアス電流Itail、左側の縦軸はジーメンス(millisiemens)(以下、「S」と書く)単位で表示されるgm段の入力電圧に対するゲインgm、右側の縦軸はボルトの3乗分のアンペア(以下、「A/V^3」と書く)単位で表示されるgm段の入力電圧に対するゲインの2次微分gm3の絶対値を示す。図3に示すように、バイアス電流Itailが小さくなるほど、ゲインgmが小さくなると共にゲインの2次微分gm3の絶対値が大きくなる。すなわち、一般的に知られているようにバイアス電流Itailを上げることによってgm段のゲインが上がると共に3次歪が減る。
しかし、バイアス電流Itailを上げることによって消費電力が増える。
図4は、NMOSトランジスタM1aおよびM1bから構成される差動対111に流れるバイアス電流Itailの、基準バイアスポイントに対するスケーリングファクタ(NMOSトランジスタM1aおよびM1bのチャンネル幅Wの、基準バイアスポイントに対するスケーリングファクタ)の変化に対し、gm段のゲインgmおよびゲインの2次微分gm3の絶対値がどのように変化するかを、図5に示すシミュレーション回路を用いて行ったシミュレーション結果を示す図である。
スケーリングファクタの変化に対するゲインgmおよびゲインの2次微分gm3の変化をシミュレーションによって求める方法について、以下に説明する。
シミュレーションに用いる図5に示すシミュレーション回路は、前述した通りの構成を備えており、各端子に印加される電圧も前述した通りである。
そして、トランジスタM1a及びM1bの幅(サイズ)をWとし、図4に示すようなカーブを作成するために、W及びItailを設計者が選んだ或る値(初期値;基準バイアスポイント)とし、可変電圧viを−Vs/2(Vsは電源電圧(可変電圧源viの出力))から+Vs/2まで変化する交流電圧(実行電圧一定)として、出力電流Io=(Io+)−(Io−)をシミュレーションによって求め、求めたデータを取得する。vi=0における、viに対するIoの1次微分を求め、求めた値をゲインgmとする。また、vi=0における、viに対するIoの3次微分を求め、求めた値をゲインの2次微分gm3とする。W及びItailを変化させ、それぞれの場合について、上記と同様に、シミュレーションを行い、gmおよびgm3の値を求める。W及びItailを変化させるときには、WをN分の1に小さくするなら、同時にItailをN分の1に小さくする。また、Wの初期値に対する、変化後のW値をスケーリングファクタとする。これらにより、図4に示すようなグラフを作成できる。
図4の横軸は基準バイアスポイントに対するスケーリングファクタ(scaling factor)、左側の縦軸はジーメンス(S)単位で表示される入力電圧に対するゲインgm、右側の縦軸はボルトの3乗分のアンペア(以下、「A/V^3」と書く)単位で表示される電圧に対するゲインの2次微分gm3の絶対値を示す。基準バイアスポイントとは、gm段の通常動作(所定の特性(ゲインやバイアス電流)が得られる動作)が可能なバイアス回路112のバイアス電流Itail0の値とチャンネル幅W0の値との対である。
Itail0=5mAおよびW0=8μmを基準バイアスポイントとすれば、図3からgm=7.182e−3Sおよびgm3=5.595e−3A/V^3となる。図4では、この基準バイアスポイントではスケーリングファクタ=1となる。ただし、基準バイアスポイントの値は、あくまで一例であり、設計に応じて適宜変更される。
スケーリングファクタというのは、gm段の通常動作が可能なNMOSトランジスタM1a,M1b,M1cのチャンネル幅の基準値W0と、NMOSトランジスタM1a,M1b,M1cのチャンネル幅の設定値Wとの比(W/W0)であり、バイアス回路112のバイアス電流の基準値Itail0とバイアス電流の設定値Itailとの比(Itail/Itail0)に等しい。例えば、スケーリングファクタが0.4であれば、
Itail=0.4×Itail0かつW=0.4×W0
となる。図4に示すように、スケーリングファクタを小さくすると、バイアス電流ItailとNMOSトランジスタM1a,M1b,M1cのチャンネル幅Wとが同時にスケーリングファクタに比例して小さくなり、gm段のゲインgm及びゲインの2次微分gm3も小さくなる。
図4に示すように、gm段のゲインgm及びゲインの2次微分gm3は、スケーリングファクタに比例する。
図6は、本発明に係る設計方法によって設計される電圧−電流変換回路の実施の一形態を示す図である。
本実施形態に係る電圧−電流変換回路は、図6に示すように、入力電圧Vi+およびVi−を電流に変換して出力するための主gm段(主電圧−電流変換回路)101と、補償用電流を出力するための補償gm段(補償用電圧−電流変換回路)102とを備えている。
主gm段101は、NMOSトランジスタ(第1非反転入力用トランジスタ)M1aおよびNMOSトランジスタ(第1反転入力用トランジスタ)M1bから構成される差動対である第1gmコア(第1差動対、第1の電圧−電流変換用トランジスタ)111と、NMOSトランジスタ(第1のバイアストランジスタ)M1cから構成されるバイアス回路112とから構成されている。
NMOSトランジスタM1aおよびM1b(以下、適宜「差動対トランジスタM2aおよびM2b」と称する)は、バイアス電流(第1のバイアス電流、第2のバイアス電流)Itail0が入力されるソース端子(第1の電流入力端子)と、出力電流Io+およびIo−を出力するドレイン端子(第1の電流出力端子)と、入力電圧Vi+およびVi−が入力されるゲート端子(第1の制御端子)とを備え、入力電圧Vi+およびVi−に応じて出力電流Io+およびIo−を制御するものである。NMOSトランジスタM1aのゲート端子が、同位相入力(非反転入力)電圧Vi+を入力するための同位相入力端子1031に接続され、NMOSトランジスタM1bのゲート端子が、逆位相入力(反転入力)電圧Vi−を入力するための逆位相入力端子1032に接続されている。NMOSトランジスタM1aのドレイン端子が、逆位相出力電流Io−を出力するための逆位相出力端子1061に接続され、NMOSトランジスタM1bのドレイン端子が、同位相出力電流Io+を出力するための同位相出力端子1062に接続されている。また、NMOSトランジスタM1aのソース端子とNMOSトランジスタM1bのソース端子とが接続されている。
NMOSトランジスタM1c(以下、適宜「バイアストランジスタM2c」と称する)は、バイアス電圧Vbiasに応じてバイアス電流Itail0を制御するものである。NMOSトランジスタM1cのゲート端子(第1のバイアス制御端子)には、バイアス電圧端子104が接続され、バイアス電圧端子104を介してバイアス電圧Vbiasが印加(入力)されている。NMOSトランジスタM1cのソース端子(基準電位端子)は、基準電位(基準電圧)に対して抵抗素子などの素子を介することなく直接接続されている(基準電位が基準電位源から抵抗素子などの素子を介することなく直接付与されている)。本実施形態では、NMOSトランジスタM1cのソース端子は、基準電位としての接地電位に直接接続されている。NMOSトランジスタM1cのドレイン端子(第1のバイアス電流出力端子)は、NMOSトランジスタM1aのソース端子とNMOSトランジスタM1bのソース端子との共通点に接続されており、NMOSトランジスタM1aおよびM1bのソース端子へバイアス電流Itail0を出力するようになっている。
補償gm段102は、NMOSトランジスタ(第2非反転入力用トランジスタ)M2aおよびNMOSトランジスタ(第2反転入力用トランジスタ)M2bから構成される差動対である第2gmコア(第2差動対、第2の電圧−電流変換用トランジスタ)113と、NMOSトランジスタ(第2のバイアストランジスタ)M2cから構成されるバイアス回路114とから構成されている。トランジスタM2a〜M2cは、トランジスタM1a〜M1cと同じ機能を持ち、歪を補償するために追加されているものである。
NMOSトランジスタM2aおよびM2b(以下、適宜「差動対トランジスタM2aおよびM2b」と称する)は、バイアス電流Itailが入力されるソース端子(第2の電流入力端子)と、出力電流Io+およびIo−を出力するドレイン端子(第2の電流出力端子)と、入力電圧Vi+およびVi−が入力されるゲート端子(第2の制御端子)とを備え、入力電圧Vi+およびVi−に応じて出力電流Io+およびIo−を制御するものである。NMOSトランジスタM2aのゲート端子が、同位相入力(非反転入力)電圧Vi+を入力するための同位相入力端子1031に接続され、NMOSトランジスタM2bのゲート端子が、逆位相入力(反転入力)電圧Vi−を入力するための逆位相入力端子1032に接続されている。また、NMOSトランジスタM2aのソース端子とNMOSトランジスタM2bのソース端子とが接続されている。
NMOSトランジスタM2aのドレイン端子が、同位相出力電流Io+を出力するための同位相出力端子1062に接続され、NMOSトランジスタM2bのドレイン端子が、逆位相出力電流Io−を出力するための逆位相出力端子1061に接続されている。したがって、NMOSトランジスタM2aのドレイン端子がNMOSトランジスタM1bのドレイン端子に接続され、NMOSトランジスタM2bのドレイン端子がNMOSトランジスタM1aのドレイン端子に接続されている。これにより、電圧−電流変換回路の出力電流I0+およびI0−は、主gm段101の出力電流を補償gm段102の出力電流(補償用電流)で減算したものとなっている。後述するように、主gm段101の出力電流に生じる3次歪と補償gm段102の出力電流に生じる3次歪とはほぼ等しくように設計されているので、主gm段101の出力電流の3次歪が、大部分、補償(キャンセル)され、0に近づく。
NMOSトランジスタM2c(以下、適宜「バイアストランジスタM2c」と称する)は、バイアス電圧Vbiasに応じてバイアス電流Itailを制御するものである。NMOSトランジスタM2cのゲート端子(第2のバイアス制御端子)には、バイアス電圧端子104が接続され、バイアス電圧端子104を介してバイアス電圧Vbiasが印加(入力)されている。NMOSトランジスタM2cのソース端子(基準電位端子)は、基準電位(基準電圧)に対して抵抗素子などの素子を介することなく直接接続されている(基準電位が基準電位源から抵抗素子などの素子を介することなく直接付与されている)。本実施形態では、NMOSトランジスタM2cのソース端子は、基準電位としての接地電位に直接接続されている。NMOSトランジスタM2cのドレイン端子(第2のバイアス電流出力端子)は、NMOSトランジスタM2aのソース端子とNMOSトランジスタM2bのソース端子との共通点に接続されており、NMOSトランジスタM2aおよびM2bのソース端子へバイアス電流Itailを出力するようになっている。
図9に示す回路構成に対する図6に示す回路構成のメリットは、以下の通りである。
(1)主gm段101の出力と補償gm段102の出力とを逆位相で接続することだけで、主gm段101の出力から補償gm段102の出力を減算する機能を実現しているので、加算回路などが不要である。
(2)図9の回路と異なり、主gm段101および補償gm段102に印加されるバイアス電圧が共通である。すなわち、主gm段101のバイアストランジスタM1cのゲート端子および補償gm段102のバイアストランジスタM2cのゲート端子は、共通接続されて、同一の電圧が第1および第2のバイアス電圧として入力されるようになっている。そのため、バイアス電圧を発生させるのに必要な回路が1つだけである。また、主gm段101に印加されるバイアス電圧と、補償gm段102に印加されるバイアス電圧とを同一にすることができるので、主gm段101と補償gm段102との間でのバイアス電圧のミスマッチなどがない。
さらに、上記の図6に示す回路構成は、特許文献3に記載されている回路構成とは、トランジスタの使い方が異なり、回路の機能(動作)が異なる。具体的には、特許文献3に記載されている回路構成は、高周波のキャリア信号に含まれている希望信号を低周波(バースバンド)へ周波数変換する周波数変換回路であり、バイアス用トランジスタの制御端子には電圧信号(RF信号)が印加される。これに対して、本願の図6に示す回路構成は、差動入力電圧信号(RFもしくはベースバンド)を電流に変換する電圧−電流変換回路であり、バイアストランジスタM1a,M1b(およびM2a,M2b)のゲート端子には直流電圧(バイアス電圧)が印加され、直流電圧とバイアストランジスタM1c(およびM2c)のサイズとによって差動対トランジスタM1a,M1b(およびM2a,M2b)に流れる電流が決定される。
また、特許文献3の図9〜図11に記載の回路構成では、バイアス回路が、トランジスタと、トランジスタに接続された抵抗もしくはインダクタンスとから構成されているので、抵抗によるノイズが発生する。これに対し、本願の図6に示す回路構成は、バイアストランジスタM1a,M1bと基準電位との間に抵抗やインダクタンスが介在していないので、抵抗によるノイズの発生を回避できる。なお、特許文献3の図10などにはバイアス回路のトランジスタに接続された電流源の内部構成は記載されていない。
なお、本発明に係る回路の最も重要な特徴は、後述する設計方法でトランジスタのサイズが設計されている点である。そのため、本発明に係る回路は必ずしも、上記の図6に示す回路が備える他の特徴を備えていなくともよい。
すなわち、例えば、上記の図6に示す回路では、トランジスタとしてNMOSトランジスタを用いていたが、トランジスタとしてNMOS以外の電界効果トランジスタを用いてもよく、さらには、バイポーラトランジスタを用いてもよい。
また、上記の図6に示す回路では、主gm段101の出力と補償gm段102の出力とを逆位相で接続することだけで、主gm段101の出力から補償gm段102の出力を減算する機能を実現していたが、加算回路(減算回路)を用いて主gm段101の出力から補償gm段102の出力を減算する機能を実現してもよい。ただし、加算回路(減算回路)を用いない方が、回路構成を簡素化できる点で好ましい。
また、上記の図6に示す回路では、主gmコア111および補償gmコア113がトランジスタの差動対で構成されていたが、入力電圧信号が差動信号でない場合には、主gmコア111および補償gmコア113を単一のトランジスタで構成できる。
また、本願の図6に示す回路構成では、バイアストランジスタM1a,M1bと基準電位との間に抵抗やインダクタンスが介在していなかったが、バイアストランジスタM1a,M1bと基準電位との間に抵抗やインダクタンスが介在していてもよい。ただし、バイアストランジスタM1a,M1bと基準電位との間に抵抗やインダクタンスが介在していない方が、ノイズを低減できる点で好ましい。
上記の図6に示す回路では、主gm段101および補償gm段102に印加されるバイアス電圧が共通であったが、主gm段101および補償gm段102に対して別々にバイアス電圧を印加してもよい。ただし、主gm段101および補償gm段102に印加されるバイアス電圧が共通である方が、バイアス電圧発生回路の数を少なくし、また、バイアス電圧のミスマッチをなくすことができる点で好ましい。
本発明に係る設計方法について図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下の説明では、主gm段のゲインをgm_aと呼び、ゲインの2次微分をgm3_aと呼ぶ。また、補正gm段のゲインをgm_bと呼び、ゲインの2次微分をgm3_bと呼ぶ。
まず、ユーザが、事前に、主gm段101のゲインgm_aの目標値を設定しておく。
(1)本発明に係る設計方法では、まず、主gm段101のゲインgm_aの目標値から、手計算によって、主gm段101の差動対111を構成するNMOSトランジスタM1a,M1bの(必要な)サイズと、差動対トランジスタM1a,M1bに流れるバイアス電流Itail0とを見積もる(決定する)(S1)。(設計者が、設計者の経験に基づき、適用対象(アプリケーション)を考慮して、差動対トランジスタM1a,M1bのサイズとバイアス電流とがトレードオフになるように、差動対トランジスタM1a,M1bのサイズおよびバイアス電流を決定する。)
その後、決めたItail0が流れるように主gm段101のNMOSトランジスタM1cおよび補償gm段102のバイアストランジスタM2cに印加するバイアス電圧Vbiasの値(使用する電源の出力)と、バイアストランジスタM1cおよびM2cのサイズとを、手計算で見積もる。(前記と同様に、設計者が、設計者の経験に基づき、適用対象(アプリケーション)を考慮して、バイアストランジスタM1cおよびM2cのサイズとバイアス電圧Vbiasとがトレードオフになるように、バイアストランジスタM1cおよびM2cのサイズとバイアス電圧Vbiasとを決める。)その次に、回路シミュレーションソフトを用いたシミュレーションに基づいて、パラメータ(バイアストランジスタM1cおよびM2cのサイズおよびバイアス電圧Vbias)を調整して、ゲインgm_aが目標値を達成できていることを確認する。(基本的に、設計者が最初に目標からパラメータの値を計算で見積もり(決定し)、その後、シミュレーションに基づいて目標を満たすように上記パラメータを調整する。
主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bのサイズ(チャンネル幅)とバイアス電流とから、シミュレーションによってゲインの2次微分gm3_aの値を求める。
(2)決定されたバイアス電流Itail0の値と主gm段101のバイアストランジスタM1cに印加されるバイアス電圧Vbiasの値とから主gm段101のバイアストランジスタM1cのサイズを決定する(S2)。バイアストランジスタM1cのサイズをVbias値から決めるためには、バイアストランジスタM1cのサイズを手計算で見積もってから、回路シミュレーションソフトを用いたシミュレーションに基づいてバイアストランジスタM1cのサイズを調整する。
なお、S1・S2の処理は、上述した方法に限定されるものではなく、公知の種々の方法を用いて行うことができる。
(3)主gm段101のNMOSトランジスタM1a,M1b,M1cのサイズ(チャンネル幅)と補償gm段102のNMOSトランジスタM2a,M2b,M2cのサイズとを同じにすることで、主gm段101の差動対(第1gmコア111)に流れるバイアス電流Itail0と、補償gm段102の差動対(第2gmコア113)に流れるバイアス電流Itailとが同じになる。そこで、S2の処理が完了すると、バイアス電流Itail0とバイアス電流Itailとを同じにするために、補償gm段102の差動対(第2gmコア113)を構成するNMOSトランジスタ(以下、適宜「差動対トランジスタ」と称する)M2a,M2bおよびバイアストランジスタM2cのサイズ(チャンネル幅)をそれぞれ、主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bおよびバイアストランジスタM1cのサイズ(チャンネル幅)と同じにする(S3)。
すなわち、補償gm段102の差動対トランジスタM2a,M2bのチャンネル幅(設計値;変数)をWd、補償gm段102のバイアストランジスタM2cのチャンネル幅(設計値;変数)をWb、主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bのチャンネル幅(設計値;定数)をWd0、主gm段101のバイアストランジスタM1cのチャンネル幅(設計値;定数)をWb0とすると、変数WbおよびWdを以下のように初期化する。
Wb=Wb0
Wd=Wd0
(4)S3(またはS7)の処理が完了すると、補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bが主gm段のゲインの2次微分gm3_aのK倍(K>1)まで大きくなるような値Itail2までバイアス電流Itailを小さくするために、バイアストランジスタM2cのサイズ(チャンネル幅)をバイアス電流Itailを小さくするのと同じ割合で小さくする(S4)。すなわち、バイアス電流Itailを小さくする割合Itail0/Itail2をM(M>1)とすると、このステップでは、変数Wbを以下のように変更する。
Wb=Wb/M
補償gm段のゲインの2次微分gm3_bが主gm段のゲインの2次微分gm3_aのK倍(K>1)まで大きくなるようなバイアス電流値Itail2は、以下のようにして事前に求めておく。すなわち、図3に示すような補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bと補償gm段102のバイアス電流との関係を示すカーブを事前にシミュレーション回路を用いて作成し、このカーブに基づいて、補償gm段のゲインの2次微分gm3_bが主gm段のゲインの2次微分gm3_aのK倍(K>1)まで大きくなるようなバイアス電流値Itail2を手計算で求める。さらに、バイアス電流Itailをバイアス電流値Itail2としたときに、補償gm段のゲインの2次微分gm3_bが主gm段のゲインの2次微分gm3_aのK倍(K>1)まで大きくなることをシミュレーション回路のシミュレーション結果によって確認する。
(5)理論的には(シミュレーション回路では)、図4に示すように、補償gm段のゲインの2次微分gm3_bは、補償gm段のスケーリングファクタに比例する。そこで、理論的に補償gm段のゲインの2次微分gm3_bが主gm段のゲインの2次微分gm3_aと同じ値になるように、また、バイアス電流Itailが1/Kに小さくなるように、補償gm段102をスケーリングする(S5)。バイアス電流Itailが1/Kに小さくなるようなスケーリング倍率は、図4に示すようなカーブに基づいて手計算で計算し、シミュレーションで確認した。その結果、バイアス電流Itailが1/Kに小さくなるようなスケーリング倍率(縮小倍率)は、K倍であった。
そこで、S5では、補償gm段102の全トランジスタM2a〜M2cのサイズ(チャンネル幅)を1/Kに小さくする。つまり、変数WbおよびWdを以下のように変更する。
Wb=Wb/K
Wd=Wd/K
これにより、バイアス電流が1/Kに小さくなる。また、補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bが主gm段101のゲインの2次微分gm3_aに近くなる。主gm段101と補償gm段102とを合わせた回路全体のゲインの2次微分gm3は、主gm段101のゲインの2次微分gm3_aから補償gm段102のゲインの2次微分gm3_aを減算したものであるので、このとき、全体のゲインの2次微分gm3は、0に近くなる。すなわち、全体の3次歪みがほぼなくなる。
以上のS3〜S5は、以下の式
Wb=Wb0/(K×M)=Wb0/J(J>K)
Wd=Wd0/K
で表される。本発明の方法は、この式を満たすように補償gm段102のトランジスタM2a〜M2cのサイズを設定するものであればよい。したがって、ステップS4とS5との順番を入れ替えても同じ効果を得ることができる。また、ステップS4とS5とを併せても同じ効果を得ることができる。さらには、ステップS3を、ステップS4および/またはS5と併せても同じ効果を得ることができる。
(6)主gm段101と補償gm段102とを合わせた回路全体のゲインの2次微分gm3(主gm段が発生する電流から補償gm段が発生する電流を引いた電流のgm3)が0になるように(補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bが主gm段101のゲインの2次微分gm3_aと同じになるように)、補償gm段のトランジスタM1a,M1b,M1cのサイズ(チャンネル幅)を調整する(S6)。このステップは、回路シミュレーションソフトを用いたシミュレーション結果に基づく。S5で決めた補償gm段のトランジスタM1a,M1b,M1cのサイズ値をそれぞれ小さく変化させて、これらのサイズを最適化する(最適値にする)。これらのサイズの最適値を探すためには、回路シミュレーションソフトを用いたシミュレーションを実行して設計者が判断するか、シミュレーション結果に基づいてこれらのサイズを最適化する最適化アルゴリズムを備えたソフトウェアを用いて自動的に最適化を実行させる。
(7)補償gm段102のゲインgm_bが主gm段101のゲインgm_aより十分小さいか、具体的には、補償gm段102のゲインgm_bが主gm段101のゲインgm_aの1/L(L>1)以下であるかを、シミュレーションを用いて確認する(S7)。
なお、上記Lは、20以上であることが好ましい。全体のゲインの劣化は、
20×log10{1−(1/L)}
で表される。Lが20以上であれば、全体のゲインが0.4dBぐらいしか劣化しない。ただし、上記Lの下限値は、本発明の適用対象(アプリケーション)などによって異なる。
S7において、補償gm段102のゲインgm_bが主gm段101のゲインgm_aより十分小さい場合にはS8へ進み、補償gm段102のゲインgm_bが主gm段101のゲインgm_aより十分小さくない場合にはS3へ戻って、S4〜S6の処理を再度行う。S4〜S6の処理を再度行うことで、補償gm段102のゲインgm_bがより小さくなる。そして、補償gm段102のゲインgm_bが主gm段101のゲインgm_aより十分小さくなれば、S8へ進む。
(8)全体の3次歪みが十分減少されているか、すなわち全体の3次歪みが所定値T以下であるかをシミュレーションで確認する(S8)。全体の3次歪みが所定値T以下であれば、全処理を終了し、全体の3次歪みが所定値Tを超えていれば、S1に戻って、バイアス電流Itail0を大きくしてS2〜S7の処理を再度行う。
図3に示すように(一般的に知られている)バイアス電流Itail0を大きくすることによって、gm段のゲインが上昇すると共に、gm段の3次歪が減少する(gm段のゲインの2次微分gm3が低下する)。上述したように、Itail0を大きくし、その新しいItail0に基づいてトランジスタのサイズの再設計(S2〜S7)を行うことで、全体の3次歪みを低減できる。したがって、S8において全体の3次歪みが所定値T以下であった場合にItail0を大きくしてS2〜S7の処理を再度行うことで、全体の3次歪みが改善される。
そして、全体の3次歪みが改善されて、全体の3次歪みが所定値T以下となれば(S8でYES)、全処理を終了する。なお、上記Tは、本発明に係る設計の適用対象(アプリケーション)に応じて適宜変更されるものである。
本方法のメリットは、以下の通りである。
(a)S4で補償gm段102のバイアストランジスタM2cのサイズを小さくすることによって、補償gm段102のバイアス電流が小さくなり、補償gm段102のゲインgm_bが小さくなる。さらに、S5で補償gm段をスケーリングすることにより、補償gm段のゲインgm_bがさらに小さくなる。そのため、補償gm段102のゲインgm_bが主gm段のゲインgm_aより十分小さく、補償gm段102のゲインgm_bを主gm段のゲインgm_aで引き算したものとなる全体のゲインは、ゲインgm_aと近い値となる。そのため、補償gm段102を設けたことによるゲインの劣化がほぼない。
(b)補償gm段102のバイアス電流Itail2は、S4で補償gm段102のバイアストランジスタM2cのサイズを小さくすることによって小さくなり、さらにS5における補償gm段102のスケーリングによりさらに小さくなる。そのため、補償gm段102のバイアス電流Itail2が主gm段101のバイアス電流Itail0より十分小さくなり、全体の消費電流が、主gm段101のみの消費電流と比較して殆ど上がらない。
(c)スケーリングファクタとgm3との関係が比例ではなくても使える。上記ステップS5のスケーリングをスケーリングファクタとgm3との関係と合わせれば、本方法を使える。すなわち、スケーリングファクタとgm3とが完全な比例関係でない場合であっても、上記ステップS6における調整によって、上記ステップS5のスケーリングをスケーリングファクタとgm3の関係と合わせることができ、その結果、全体の3次歪みを十分に低減できる。
また、図1の方法におけるS1・S2を省略し、ユーザが、事前に、主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bおよびバイアストランジスタM1cのサイズと、バイアス電流Itail0とを設定してもよい。
また、図1の方法におけるS7を省略してもよい。ただし、S7を実行する方が、補償gm段を設けたことによるゲインの劣化を確実に所定レベル以下に低減できるので、より好ましい。
また、図1の方法におけるS8を省略してもよい。ただし、S8を実行する方が、全体の3次歪みを確実に所定レベル以下に低減できるので、より好ましい。
次に、本発明に係る設計方法を実現する設計システム(電圧−電流変換回路の設計システム)の実施の一形態について、図7に基づいて説明する。
図7に示すように、設計システムは、入力部1と、数値格納部(格納手段)2と、初期化部(初期化手段)3と、除算値算出部4と、除算部(第1の除算手段)5と、除算部(第2の除算手段)6と、出力部(出力手段)7とを備えている。
入力部1は、主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bの設計サイズWd0、バイアストランジスタM1cの設計サイズWb0、およびシミュレーション回路のシミュレーション結果をユーザが入力するためのものである。上記シミュレーション結果は、例えば、図3に示すシミュレーション回路におけるバイアス電流に対するゲインの2次微分の変化を表すカーブのデータである。このカーブは、実質的に補償gm段102におけるバイアス電流Itail2に対するゲインの2次微分の変化を表す。
数値格納部2は、補償gm段102の差動対トランジスタM2a,M2bのサイズを表す数値(第1の数値)Wdと、補償gm段102のバイアストランジスタM2cのサイズを表す数値(第2の数値)Wbとを、変数として格納するためのものである。
初期化部3は、前記設計方法のS3を実行するものである。初期化部3は、主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bの設計サイズWd0およびバイアストランジスタM1cの設計サイズWb0をそれぞれ、変数WdおよびWbの初期値として数値格納部2に格納させる。
除算値算出部4および除算部5は、前記設計方法のS4を実行するものである。除算値算出部4は、入力部1から入力されたシミュレーション回路のシミュレーション結果に基づいて、補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bがK倍(K>1)となるためには、補償gm段102のバイアス電流Itail2をどのような減少率1/M(M>1)で減少させればよいかを求める。そして、除算値算出部4は、求めた減少率1/Mの逆数Mを求め、求めた値Mを除算値として数値格納部2に格納させる。
除算部5は、数値格納部2に格納された変数Wbに対して、補償gm段102のゲインの2次微分gm3_bがK倍となるような除算を行う。すなわち、除算部5は、数値格納部2に格納された変数Wbを除算値Mで除算する。そして、除算部5は、数値格納部2に格納された変数Wbを除算後の値に更新する。
除算部6は、前記設計方法のS5を実行するものである。除算部6は、数値格納部2に格納された変数WdおよびWbをKで除算し、数値格納部2に格納された変数WdおよびWbを除算後の値に更新する。
出力部7は、除算部5および除算部6による除算がなされた数値格納部2内の変数WdおよびWbの値をそれぞれ、補償gm段102の差動対トランジスタM2a,M2bの設計サイズ、および補償gm段102のバイアストランジスタM2cの設計サイズとして出力する。例えば、出力部7は、変数WdおよびWbの値をそれぞれ、補償gm段102の差動対トランジスタM2a,M2bの設計サイズ、および補償gm段102のバイアストランジスタM2cの設計サイズとして表示装置に表示させる。
そして、ユーザは、入力部1に入力した設計サイズに従って主gm段101の差動対トランジスタM1a,M1bおよびバイアストランジスタM1cを作成し、出力部7から出力された設計サイズに従って補償gm段102の差動対トランジスタM2a,M2bおよびバイアストランジスタM2cを作成すれば、前記設計方法のS3〜S5で設計されるものと同様の電圧−電流変換回路を作成できる。
最後に、設計システムの各ブロック、特に初期化部(初期化手段)3、除算値算出部4、除算部(第1の除算手段)5と、および除算部(第2の除算手段)6は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、設計システムは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである★★★装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記設計システムに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、設計システムを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る電圧−電流変換回路は、無線周波を受信するチューナにおいて無線周波(RF)の差動電圧信号を電流に変換する回路、ベースバンドの差動電圧信号を電流に変換する回路などとして利用することができる。
本発明の実施の一形態に係る設計方法を示すフローチャートである。 一般的に使われているトランスコンダクタンス段の構成を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る設計方法で使用されるシミュレーション回路におけるバイアス電流の変化に対するゲインの2次微分の変化を示すグラフである。 本発明の実施の一形態に係る設計方法で使用されるシミュレーション回路におけるスケーリングファクタの変化に対するゲインおよびゲインの2次微分の変化を示すグラフである。 本発明の実施の一形態に係る設計方法で使用されるシミュレーション回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の一形態に係る設計方法で設計される電圧−電流変換回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の一形態に係る設計システムの構成を示すブロック図である。 従来のトランスコンダクタンス回路の概略を示すブロック図である。 従来のトランスコンダクタンス回路の具体的な構成の1例を示す回路図である。
符号の説明
2 数値格納部(格納手段)
3 初期化部(初期化手段)
5 除算部(第1の除算手段)
6 除算部(第2の除算手段)
7 出力部(出力手段)
101 主gm段(主電圧−電流変換回路)
102 補償gm段(補償用電圧−電流変換回路)
111 第1gmコア(第1差動対、第1の電圧−電流変換用トランジスタ)
113 第1gmコア(第1差動対、第1の電圧−電流変換用トランジスタ)
M1a NMOSトランジスタ(第1非反転入力用トランジスタ)
M1b NMOSトランジスタ(第1反転入力用トランジスタ)
M1c NMOSトランジスタ(第1のバイアストランジスタ)
M2a NMOSトランジスタ(第2非反転入力用トランジスタ)
M2b NMOSトランジスタ(第2反転入力用トランジスタ)
M2c NMOSトランジスタ(第2のバイアストランジスタ)

Claims (10)

  1. 入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、入力電圧を電流に変換して補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路であって、
    上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、
    上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、
    上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、
    上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、
    上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、
    上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、
    上記第2の電圧−電流変換用トランジスタのサイズが、上記第1の電圧−電流変換用トランジスタのサイズの1/K(K>1)であり、
    上記第2のバイアストランジスタのサイズが、上記第1のバイアストランジスタのサイズの1/J(J>K)であることを特徴とする電圧−電流変換回路。
  2. 上記第1および第2のバイアストランジスタは、基準電位に直接接続された基準電位端子を備えることを特徴とする請求項1記載の電圧−電流変換回路。
  3. 上記第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2の電圧−電流変換用トランジスタはそれぞれ、非反転入力電圧が入力される第1非反転入力用トランジスタと反転入力電圧が入力される第1反転入力用トランジスタとで構成される第1差動対、および非反転入力電圧が入力される第2非反転入力用トランジスタと反転入力電圧が入力される第2反転入力用トランジスタとで構成される第2差動対であり、
    第2非反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子が第1反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子に接続され、第2反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子が第1非反転入力用トランジスタの第1の電流出力端子に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電圧−電流変換回路。
  4. 上記第1および第2のバイアス制御端子は、共通接続されて、同一の電圧が第1および第2のバイアス電圧として入力されるものであることを特徴とする請求項1記載の電圧−電流変換回路。
  5. 入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路を設計する方法であって、
    上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、
    上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、
    上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、
    上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、
    上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、
    上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、
    上記方法は、
    上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズをそれぞれ、上記主電圧−電流変換回路の第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタのサイズと等しくなるように設定するサイズ設定ステップと、
    上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるように、補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタを縮小することなく上記補償用電圧−電流変換回路の第2のバイアストランジスタのサイズを縮小するサイズ変更ステップと、
    上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを1/Kに縮小するスケーリングステップとを含むことを特徴とする電圧−電流変換回路の設計方法。
  6. 上記スケーリングステップの後に、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分が上記主電圧−電流変換回路のゲインの2次微分と等しくなるように、上記補償用電圧−電流変換回路の第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタのサイズを調整するステップをさらに含むことを特徴とする請求項5記載の電圧−電流変換回路の設計方法。
  7. 上記補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流に対する、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分の変化を求めるステップと、
    上記ステップで求められたゲインの2次微分の変化に基づいて、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるためには上記補償用電圧−電流変換回路のバイアス電流をどのような減少率で減少させればよいかを求める減少率算出ステップとをさらに含み、
    上記サイズ変更ステップでは、上記減少率算出ステップで算出された減少率に等しい比率で上記補償用電圧−電流変換回路の第2のバイアストランジスタのサイズを縮小することを特徴とする請求項5記載の電圧−電流変換回路の設計方法。
  8. 入力電圧を電流に変換して出力するための主電圧−電流変換回路と、補償用電流を出力するための補償用電圧−電流変換回路とを備え、主電圧−電流変換回路の出力電流を補償用電流で減算することによって主電圧−電流変換回路の出力電流の3次歪を補償する電圧−電流変換回路を設計するためのシステムであって、
    上記主電圧−電流変換回路は、第1の電圧−電流変換用トランジスタと、第1のバイアストランジスタとを備え、
    上記第1の電圧−電流変換用トランジスタは、第1のバイアス電流が入力される第1の電流入力端子と、出力電流を出力する第1の電流出力端子と、入力電圧が入力される第1の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記出力電流を制御するものであり、
    上記第1のバイアストランジスタは、上記第1の電流入力端子に上記第1のバイアス電流を出力する第1のバイアス電流出力端子と、第1のバイアス電圧が入力される第1のバイアス制御端子とを備え、上記第1のバイアス電圧に応じて上記第1のバイアス電流を制御するものであり、
    上記補償用電圧−電流変換回路は、第2の電圧−電流変換用トランジスタと、第2のバイアストランジスタとを備え、
    上記第2の電圧−電流変換用トランジスタは、第2のバイアス電流が入力される第2の電流入力端子と、補償用電流を出力する第2の電流出力端子と、上記入力電圧が入力される第2の制御端子とを備え、上記入力電圧に応じて上記補償用電流を制御するものであり、
    上記第2のバイアストランジスタは、上記第2の電流入力端子に上記第2のバイアス電流を出力する第2のバイアス電流出力端子と、第2のバイアス電圧が入力される第2のバイアス制御端子とを備え、上記第2のバイアス電圧に応じて上記第2のバイアス電流を制御するものであり、
    上記システムは、
    上記補償用電圧−電流変換回路における第2の電圧−電流変換用トランジスタのサイズおよび第2のバイアストランジスタのそれぞれのサイズを表す第1および第2の数値を格納するための格納手段と、
    上記主電圧−電流変換回路の第1の電圧−電流変換用トランジスタおよび第1のバイアストランジスタの設計サイズをそれぞれ、上記第1および第2の数値の初期値として上記格納手段に格納させる初期化手段と、
    上記格納手段に格納された第1の数値に対して補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるような除算を行うことなく、上記格納手段に格納された第2の数値に対して、上記補償用電圧−電流変換回路のゲインの2次微分がK倍(K>1)となるような除算を行う第1の除算手段と、
    上記格納手段に格納された第1および第2の数値をKで除算する第2の除算手段と、
    第1の除算手段および第2の除算手段による除算がなされた上記格納手段内の第1および第2の数値をそれぞれ、上記補償用電圧−電流変換回路における第2の電圧−電流変換用トランジスタおよび第2のバイアストランジスタの設計サイズとして出力する出力手段とを備えることを特徴とする電圧−電流変換回路の設計システム。
  9. 請求項8に記載の設計システムを動作させる設計プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための設計プログラム。
  10. 請求項9に記載の設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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