JP2012029206A - トランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器 - Google Patents

トランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器 Download PDF

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Abstract

【課題】コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来るトランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器を提供する。
【解決手段】トランスコンダクタ回路1は、入力トランジスタ2,3と、入力トランジスタ2,3のソースとノード6を介して接続された電流源トランジスタ4とを備え、差動の入力電圧Vinp,Vinmを入力トランジスタ2,3のゲートのそれぞれに印加することによって、入力トランジスタ2,3のドレイン−ソース間に流れる出力電流I1,I2を得るトランスコンダクタ回路であって、ノード6の電圧Vsと参照電圧Vrefとが入力され、電流源トランジスタ4の電流値を調整する差動増幅器5を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器に関するものである。
差動の入力電圧(入力電圧信号)を、差動の出力電流(出力電流信号)に変換する差動トランスコンダクタ回路には、通常、図16(a)に示すような回路が使われる。図16(a)の従来の差動トランスコンダクタ回路100では、入力トランジスタ101のソースと、入力トランジスタ102のソースとが、ノード104において電流源トランジスタ103のドレインに接続されている。入力電圧Vinは、入力トランジスタ101の入力電圧Vinpと、入力トランジスタ102の入力電圧Vinmとの差で求められ、
Vin=Vinp−Vinm (1)
と表すことが出来る。
また、入力電圧Vinpと、入力電圧Vinmとは差動の関係にある。このため、これら2つの入力電圧の和は、定電圧Vcmに2を乗じたものとなる。よって、定電圧Vcmは、
Vcm=(Vinp+Vinm)/2 (2)
と表すことが出来る。
入力電圧Vinが大きくなると、入力電圧Vinpが大きくなる。このため、入力トランジスタ101のドレインと入力トランジスタ101のソースとの間に流れる出力電流I1が増加する。
また、入力電圧Vinが大きくなると、入力電圧Vinmが小さくなる。このため、入力トランジスタ102のドレインと入力トランジスタ102のソースとの間に流れる出力電流I2は減少する。
図16(a)の入力トランジスタ101,102における出力電流I1,I2は、電流源トランジスタ103の電流Ibで制限される。このため、電流源トランジスタ103の電流Ibは、
Ib=I1+I2 (3)
と表すことが出来る。また、差動トランスコンダクタ回路100の出力電流Ioutは、
Iout=I1−I2 (4)
となる。
ここで、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100と同様に、差動の入力電圧(入力電圧信号)が入力されるものとして、特許文献1では、出力バイアス電圧(出力コモンモード電圧)が安定化された差動増幅器が開示されている。
特開平9−321555号公報(1997年12月12日公開)
図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100におけるノード104の電圧Vsに注目する。一般的に、トランジスタの出力電流Idsは、
Ids=a*(Vgs−Vth)^2 (5)
と表すことが出来る。上記(5)式において、Vgsはゲート−ソース間の電圧であり、aはトランジスタの製造プロセスとトランジスタのサイズとによって決まる定数であり、Vthはトランジスタの閾値電圧である。
図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100の、入力トランジスタ101,102については、上記(5)式を
I1=a*(Vinp−Vs−Vth)^2 (6)
I2=a*(Vinm−Vs−Vth)^2 (7)
と表すことが出来る。
また、上記(3)式に記載の通り
Ib=I1+I2 (3)
が成り立つので、上記(6)式及び上記(7)式を上記(3)式に代入すると、
Ib=a*(Vinp−Vs−Vth)^2+a*(Vinm−Vs−Vth)^2 (8)
となる。
上記(8)式をVsについて解くと、
Vs=Vcm−Vth+sqrt(2*Ib/a−Vin^2)/2 (9)
となる。
また、上記(6)式及び上記(7)式を上記(4)式に代入すると、差動トランスコンダクタ回路100の出力電流Ioutは、
Iout=I1−I2
=a*Vin*{2Vcm−2*(Vs+Vth)}
=−a*Vin*sqrt(2*Ib/a−Vin^2) (10)
と求められる。
上記(10)式の出力電流Ioutを、入力電圧Vinで微分すると、
dIout/dVin=−a*sqrt{(2*Ib/a−Vin^2)/a}+a*Vin^2/sqrt{(2*Ib/a−Vin^2)/a} (11)
となり、入力電圧Vinの関数になる。このため、図16の差動トランスコンダクタ回路100の出力電流Ioutは、非線形性を有している。従って、図16の差動トランスコンダクタ回路100は、上記非線形性による不要信号成分が出力電流Ioutに発生するという課題を有している。
たとえば、図16(b)に示すような、従来の擬似差動構成のトランスコンダクタ回路105であれば、入力トランジスタ106のソースと入力トランジスタ107のソースとは接地されているので、電圧が一定となる。トランスコンダクタ回路105は、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100のように定電流源を有していないため、コモンモード除去比(CMRR)が悪いという課題がある。
具体的には、出力電流I1,I2,Ioutが
I1=a*(Vinp−Vth)^2 (12)
I2=a*(Vinm−Vth)^2 (13)
Iout=a*(Vinp−Vth)^2−a*(Vinm−Vth)^2
=a*Vin*(2*Vcm−2*Vth) (14)
となる。出力電流IoutにVcmの項が残るため、コモンモード除去比が悪くなる((14)式参照)。
上記(14)式の出力電流Ioutを入力電圧Vinで微分すると、
dIout/dVin=a*(2*Vcm−2*Vth) (15)
となり、理想的には非線形性を持たない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来るトランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器を提供することにある。
本発明のトランスコンダクタ回路は、上記課題を解決するために、複数のトランスコンダクタンス素子と、上記複数のトランスコンダクタンス素子のソースと接続点を介して接続された電流源とを備え、差動の入力電圧を上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、上記接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とする。
上記発明によれば、上記電流源の電流値が調整されることにより、上記接続点の電圧が、上記所定の電圧と等しくなる。よって、上記接続点の電圧の変動を抑えることにより、上記出力電流の線形性が劣化することを防止することができる。
また、上記トランスコンダクタ回路は、上記電流源を備えている。よって、上記電流源が電流を一定に保つ動作により、電流源を備えない従来のトランスコンダクタ回路よりも高いコモンモード除去比を実現することが出来、コモンモード除去比が大きく劣化することはない。
以上のように、本発明のトランスコンダクタ回路は、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来る。
本発明のトランスコンダクタ回路では、上記トランスコンダクタンス素子がPMOSトランジスタである上記トランスコンダクタ回路を備えるとともに、上記トランスコンダクタンス素子がNMOSトランジスタである上記トランスコンダクタ回路を備え、上記PMOSトランジスタと上記NMOSトランジスタとは対応付けられており、上記PMOSトランジスタのドレインと、対応する上記NMOSトランジスタのドレインとが、互いに接続されてもよい。
これにより、第一のトランスコンダクタユニットと第二のトランスコンダクタユニットでバイアス電流を共有できるため、消費電力を低減できる。
上記トランスコンダクタ回路では、上記差動の入力電圧がゲートに入力された複数のPMOSトランジスタと、出力が、上記複数のPMOSトランジスタのソースと他の接続点を介して接続されたカレントミラー回路とを備え、上記差動の入力電圧を上記複数のPMOSトランジスタのゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のPMOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる出力電流を得る、第1のトランスコンダクタユニットを備えるとともに、上記トランスコンダクタンス素子がNMOSトランジスタであり、上記カレントミラー回路の入力に電流を与える他の電流源を備える請求項1に記載のトランスコンダクタ回路を、第2のトランスコンダクタユニットとして備え、上記カレントミラー回路は、上記他の電流源より与えられた電流を、上記複数のPMOSトランジスタに与えてもよい。上記カレントミラー回路を備えることで、差動増幅器の数を、1つにすることが出来る。
上記トランスコンダクタ回路では、上記複数のトランスコンダクタンス素子は、第1MOSトランジスタ及び第2MOSトランジスタであり、上記電流源は、電流源トランジスタであり、上記入力電圧は、第1入力電圧から第2入力電圧を減じた電圧であり、上記出力電流は、上記第1MOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる第1出力電流、及び、上記第2MOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる第2出力電流を減じた電流であり、上記第1MOSトランジスタのゲートに、上記第1入力電圧が入力され、上記第2MOSトランジスタのゲートに、上記第2入力電圧が入力され、上記第1MOSトランジスタのソース、上記第2MOSトランジスタのソース、上記電流源トランジスタのドレイン、及び、上記差動増幅器の非反転入力端子が、上記接続点に接続され、上記差動増幅器の反転入力端子に、上記所定の電圧が印加され、上記差動増幅器の出力が、上記電流源トランジスタのゲートに接続され、上記電流源トランジスタのソースが電気的に接地されていてもよい。
上記構成によれば、上記差動増幅器により、上記接続点の電圧を、上記所定の電圧に等しくすることが出来る。よって、上記トランスコンダクタ回路では、上記接続点の電圧の変動を抑えることにより、上記出力電流の線形性が劣化することを防止することができる。
また、上記トランスコンダクタ回路は、上記電流源である電流源トランジスタを備えているので、電流源トランジスタを備えない従来のトランスコンダクタ回路よりも高いコモンモード除去比を実現することが出来る。この点について、以下に説明する。
コモンモード除去比は、入力コモンモード電圧と、上記接続点の電圧との差が変動すると劣化する。入力コモンモード電圧は、上記第1入力電圧と上記第2入力電圧との和の電圧を、2で除することにより求められる。
ここで、上述したように、上記トランスコンダクタ回路は、上記電流源である電流源トランジスタを備えている。よって、入力コモンモード電圧が上昇しても、上記電流源トランジスタが電流を一定に保つ動作により、上記接続点の電圧も上昇する。従って、上記トランスコンダクタ回路では、入力コモンモード電圧の変動が上記出力電流には現れないので、電流源トランジスタを備えない従来のトランスコンダクタ回路よりも高いコモンモード除去比を実現することが出来、コモンモード除去比が大きく劣化することはない。
以上のように、本発明のトランスコンダクタ回路は、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来る。
上記トランスコンダクタ回路では、上記所定の電圧を生成する所定電圧生成回路をさらに備え、上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲート幅と、上記所定電圧生成回路に用いるMOSトランジスタのゲート幅とは、比例の関係にあってもよい。
また、上記トランスコンダクタ回路では、上記複数のトランスコンダクタンス素子の、ゲート幅及びゲート長と、上記所定電圧生成回路に用いるMOSトランジスタの、ゲート幅及びゲート長とは、等しくてもよい。
上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲート幅およびゲート長と、上記所定電圧生成回路に用いるMOSトランジスタのゲート幅およびゲート長との相関関係を適宜設定することにより、上記所定電圧生成回路では、上記相関関係を用いて、上記所定の電圧を調整することが出来る。よって、上記トランスコンダクタ回路では、上記相関関係を用いて、上記電流源の電流を調整することが出来る。
上記トランスコンダクタ回路では、上記所定電圧生成回路では、第3の抵抗の一端に、上記第1入力電圧が入力され、第4の抵抗の一端に、上記第2入力電圧が入力され、上記第3の抵抗の他端と、上記第4の抵抗の他端と、第3MOSトランジスタのゲートと、第4MOSトランジスタのゲートとは、互いに接続され、上記第3MOSトランジスタのソース、及び、上記第4MOSトランジスタのソースは、上記所定の電圧が出力される点を介してバイアス電流源トランジスタのドレインに接続され、上記バイアス電流源トランジスタのゲートには、バイアス電圧が印加され、上記バイアス電流源トランジスタのソースは、電気的に接地されていてもよい。
上記第3の抵抗及び上記第4の抵抗により、上記入力電圧におけるコモンモード電圧を抽出し、上記第3MOSトランジスタ及び上記第4MOSトランジスタに印加する。また、上記参照電圧生成回路におけるバイアス電流は、上記バイアス電流源トランジスタのゲートに印加される上記バイアス電圧を増減することにより調整可能である。上記バイアス電流を調整して上記所定の電圧を調整することにより、上記トランスコンダクタ回路における上記電流源の電流を調整することが出来る。
上記いずれかのトランスコンダクタ回路では、一端が上記接続点に接続され、他端が電気的に接地される容量をさらに備えてもよい。上記容量を設けることにより、上記差動増幅器の信号帯域外における、上記接続点の電圧の変動を抑えることが出来る。
本発明のトランスコンダクタ回路は、上記課題を解決するために、複数のトランスコンダクタンス素子と、複数の電流源とを備え、差動の入力電圧を上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、上記電流源は、上記トランスコンダクタンス素子毎に設けられており、上記トランスコンダクタンス素子のソースと、上記電流源とは、いずれも、抵抗を介して接続されており、上記抵抗と上記電流源との間の電圧と、所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とする。
また、本発明のトランスコンダクタ回路は、上記課題を解決するために、トランスコンダクタンス素子と、上記トランスコンダクタンス素子のソースに接続された電流源との組を2つ備えており、差動の入力電圧を上記2つのトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記2つのトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、上記トランスコンダクタンス素子のソース同士は、直列接続された2つの抵抗を介して接続され、上記2つの抵抗が直列接続される点の電圧と、所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、上記抵抗及び上記2つの抵抗それぞれは、差動増幅回路におけるデジェネレーション抵抗として働く。上記複数の抵抗の抵抗値を増減することにより、各トランスコンダクタンス素子のソース−ドレイン間の抵抗値を変えて、差動増幅回路のトランスコンダクタンスを変化させることが出来るので、線形性を改善することが出来る。
本発明のトランスコンダクタ回路は、上記課題を解決するために、2つのトランスコンダクタンス素子と、上記2つのトランスコンダクタンス素子のソースと接続点を介して接続された電流源とを備え、差動の入力電圧を上記2つのトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記2つのトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、一方の上記トランスコンダクタンス素子のゲートは、第1の抵抗を介して差動増幅器の出力に接続されるとともに、他方の上記トランスコンダクタンス素子のゲートは、第2の抵抗を介して上記差動増幅器の出力に接続され、上記接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とする。
上記発明によれば、上記差動増幅器の出力電圧を、上記第1の抵抗と上記第2の抵抗とを介して、上記2つのトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに加える。これにより、抵抗デジェネレーション技術と同様の効果が得られ、線形性を改善することが出来る。
本発明のミキサ回路、及び、本発明の無線機器は、上記いずれかのトランスコンダクタ回路を搭載するので、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来る。
本発明のトランスコンダクタ回路は、以上のように、接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えるものである。
また、本発明のトランスコンダクタ回路は、以上のように、電流源は、トランスコンダクタンス素子毎に設けられており、上記トランスコンダクタンス素子のソースと、上記電流源とは、いずれも、抵抗を介して接続されており、上記抵抗と上記電流源との間の電圧と、所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えるものである。
さらに、本発明のトランスコンダクタ回路は、以上のように、トランスコンダクタンス素子のソース同士は、直列接続された2つの抵抗を介して接続され、上記2つの抵抗が直列接続される点の電圧と、所定の電圧とが入力され、電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えるものである。
そして、本発明のトランスコンダクタ回路は、以上のように、一方のトランスコンダクタンス素子のゲートは、第1の抵抗を介して差動増幅器の出力に接続されるとともに、他方の上記トランスコンダクタンス素子のゲートは、第2の抵抗を介して上記差動増幅器の出力に接続され、接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えるものである。
それゆえ、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来るトランスコンダクタ回路、ミキサ回路、無線機器を提供するという効果を奏する。
本発明の実施例に係るトランスコンダクタ回路の回路図である。 図1のトランスコンダクタ回路において、差動増幅器の反転入力端子に印加される参照電圧を生成する参照電圧生成回路の回路図である。 図1のトランスコンダクタ回路、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路について、出力電流をピークでスケーリングした結果を示すグラフである。 図1のトランスコンダクタ回路1の電圧、及び、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100の電圧を示す波形図である。 図1のトランスコンダクタ回路1、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路105における、コモンモード除去比(CMRR)のシミュレーション結果を示すグラフである。 NMOSトランジスタと、PMOSとの両方を用いて、相補的に動作する相補的トランスコンダクタ回路の回路図である。 NMOSトランジスタと、PMOSとの両方を用いて、相補的に動作する他の相補的トランスコンダクタ回路の回路図である。 容量を備えるトランスコンダクタ回路の回路図である。 各入力トランジスタに対して抵抗デジェネレーション技術を用いたトランスコンダクタ回路の回路図である。 各入力トランジスタに対して抵抗デジェネレーション技術を用いた他のトランスコンダクタ回路の回路図である。 差動増幅器の出力電圧を、電流源トランジスタのゲートに印加するのではなく、入力トランジスタのゲートに印加されるコモンモード電圧に更に加えるトランスコンダクタ回路の回路図である。 図1のトランスコンダクタ回路と、図2の参照電圧生成回路とを組み合わせた回路の回路図である。 本発明の他の実施例に係るミキサ回路の回路図である。 本発明の他の実施例に係る他のミキサ回路の回路図である。 本発明のさらに別の実施例に係るテレビ受信機の概略構成を示すブロック図である。 (a)は従来の差動トランスコンダクタ回路の回路図であり、(b)は従来の擬似差動構成のトランスコンダクタ回路の回路図である。
本発明の一実施形態について、図1〜図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。ますは、本発明の一実施例に係るトランスコンダクタ回路1について、図1〜図12に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1は、本実施例1に係るトランスコンダクタ回路1の回路図である。図1のトランスコンダクタ回路1は、入力トランジスタ2,3(複数のトランスコンダクタンス素子、第1MOSトランジスタ及び第2MOSトランジスタ)と、入力トランジスタ2,3のソースとノード6(接続点)を介して接続された電流源トランジスタ4(電流源)とを備え、差動の入力電圧Vinp,Vinmを入力トランジスタ2,3のゲートのそれぞれに印加することによって、入力トランジスタ2,3のドレイン−ソース間に流れる出力電流I1,I2を得るトランスコンダクタ回路であって、ノード6の電圧Vsと参照電圧Vref(所定の電圧)とが入力され、電流源トランジスタ4の電流値を調整する差動増幅器5を備える。
図1のトランスコンダクタ回路1において、入力トランジスタ2のゲートには、入力電圧Vinp(第1入力電圧)が入力される。入力トランジスタ3のゲートには、入力電圧Vinm(第2入力電圧)が入力される。出力電流I1(第1出力電流)は、入力トランジスタ2のドレインと入力トランジスタ2のソースとの間に流れる。出力電流I2(第2出力電流)は、入力トランジスタ3のドレインと入力トランジスタ3のソースとの間に流れる。電流(バイアス電流)Ibは、電流源トランジスタ4のドレインと電流源トランジスタ4のソースとの間に流れる。
図1のトランスコンダクタ回路1において、入力トランジスタ2のドレイン及び入力トランジスタ3のドレインには、抵抗や電流源トランジスタなどの負荷回路が接続される。
入力トランジスタ2のソース、及び、入力トランジスタ3のソースは、ノード6と、差動増幅器5の非反転入力端子(+)とに接続されている。ノード6は、電流源トランジスタ4のドレインに接続されており、ノード6の電圧は電圧Vsである。
差動増幅器5の反転入力端子(−)には、参照電圧Vrefが印加される。差動増幅器5の出力は、電流源トランジスタ4のゲートに接続されている。そして、電流源トランジスタ4のソースは、電気的に接地されている。
図1のトランスコンダクタ回路1の差動増幅器204は、ノード6の電圧Vsと、参照電圧Vrefとが等しくなるように、電流源トランジスタ4のゲートの電圧を制御する。差動増幅器5のゲインを十分高くすることにより、ノード6の電圧Vsの変動を小さくすることが出来るので、出力電流Iout(=I1−I2)の線形性が劣化することを防止することができる。また、図16(b)のトランスコンダクタ回路105とは異なり、図1のトランスコンダクタ回路1は電流源トランジスタ4を備えている。このため、高いコモンモード除去比(CMRR)を実現できる。
〔線形性の劣化の防止〕
図1のトランスコンダクタ回路1では、差動増幅器5と電流源トランジスタ4と入力トランジスタ2,3とで構成される制御ループのゲインをAとすると、ノード6の電圧Vsは、
Vs={A/(A−1)}*Vref (16)
と表すことが出来る。ゲインAが十分大きければ、
Vs=Vref (17)
となる。
この場合、入力トランジスタ2の出力電流I1、及び、入力トランジスタ3の出力電流I2は、
I1=a*(Vinp−Vref−Vth)^2 (18)
I2=a*(Vinm−Vref−Vth)^2 (19)
となる。
よって、トランスコンダクタ回路1の出力電流Iout(=I1−I2)は、
Iout=a*(Vinp+Vinm)*(Vinp−Vinm)−2*a*(Vref+Vth)*(Vinp−Vinm)
=a*(2*Vcm−2*(Vref+Vth))*Vin (20)
と求められる。
出力電流Ioutを入力電圧Vin(=Vinp−Vinm)で微分すると、
dIout/dVin=2*a*{Vcm−(Vref+Vth)} (21)
となる。参照電圧Vrefは、外部バイアス回路(例えば参照電圧生成回路7(所定電圧生成回路))より印加されるので、(21)式は入力電圧Vinと無相関である(入力電圧Vinの関数ではない)。よって、図1のトランスコンダクタ回路1の出力電流Ioutは、非線形性を有していないので、当該非線形性により不要信号成分が発生することはなく、線形性の劣化を防止することが出来る。
〔トランスコンダクタ回路1のシミュレーション〕
図1のトランスコンダクタ回路1のシミュレーションについて以下に示す。ここで、入力トランジスタ2,3は、ゲート幅10um、ゲート長0.18umとし、電流源トランジスタ4は、ゲート幅5um、ゲート長1umとした。また、差動増幅器5のゲインは、8倍とした。
比較のため、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路105についても、同様にシミュレーションを行った。入力トランジスタのトランジスタサイズ(ゲート幅・ゲート長)、電流源トランジスタのトランジスタサイズ、及び、電流Ib(バイアス電流)は、トランスコンダクタ回路1と同じ値を使用した。
それぞれの回路、即ち、図1のトランスコンダクタ回路1、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路105に、コモンモード電圧0.9Vの正弦波信号を、二波入力した。上記信号の振幅は10mVとし、上記信号の周波数は、100MHz及び101MHzとした。
次に、図2は、図1のトランスコンダクタ回路1において、差動増幅器5の反転入力端子(−)に印加される参照電圧Vrefを生成する参照電圧生成回路7の回路図である。参照電圧生成回路7は、入力トランジスタ8,9(第3MOSトランジスタ及び第4MOSトランジスタ)と、バイアス電流源トランジスタ10と、抵抗11,12(第3の抵抗及び第4の抵抗)とを備えている。
参照電圧生成回路7において、抵抗11の一端には、入力電圧Vinpが入力される。抵抗12の一端には、入力電圧Vinmが入力される。電流Ib’は、バイアス電流源トランジスタ10のドレインとバイアス電流源トランジスタ10のソースとの間に流れる。
抵抗11の他端と、抵抗12の他端と、入力トランジスタ8のゲートと、入力トランジスタ9のゲートとは、互いに接続されている。
入力トランジスタ8のソース、及び、入力トランジスタ9のソースは、ノード6’(所定の電圧が出力される点)に接続されている。ノード6’は、バイアス電流源トランジスタ10のドレインに接続されており、ノード6’から参照電圧Vrefが出力される。そして、そして、バイアス電流源トランジスタ10のソースは、電気的に接地されている。
なお、バイアス電流源トランジスタ10のゲートには、バイアス電圧Vbが印加される。
図2の参照電圧生成回路7は、図1のトランスコンダクタ回路1を元とした回路であり、トランジスタサイズは、図1のトランスコンダクタ回路1と同じ値、または同じ比でスケーリングした値を用いる。即ち、図2における入力トランジスタ8,9のゲート幅と、図1における入力トランジスタ2,3のゲート幅とは、比例の関係にある。また、図2における入力トランジスタ8,9の、ゲート幅及びゲート長と、図1における入力トランジスタ2,3の、ゲート幅及びゲート長とは、等しくてもよい。図2における入力トランジスタ8,9のゲート長およびゲート幅と、図1における入力トランジスタ2,3のゲート長およびゲート幅との相関関係を適宜設定することにより、図2の参照電圧生成回路7では、上記スケーリングの比(上記相関関係)を用いて、参照電圧Vrefを調整することが出来る。よって、上記スケーリングの比(上記相関関係)を用いて、図1のトランスコンダクタ回路1の電流Ibを調整することが出来る。
ここで、トランジスタサイズは、トランジスタのゲート幅、及び、トランジスタのゲート長を定めることにより定められる。また、スケーリングの比について、トランジスタサイズが1/2倍のスケーリング比でスケーリングされる場合は、ゲート長は変化させずに、ゲート幅を1/2倍に設定すればよい。
抵抗11,12により、入力信号のコモンモード電圧を抽出し、入力トランジスタ8,9に印加する。また、参照電圧生成回路7における電流Ib’は、バイアス電流源トランジスタ10のゲートに印加されるバイアス電圧Vbを増減することにより調整可能である。電流Ib’を調整して参照電圧Vrefを調整することにより、図1のトランスコンダクタ回路1の電流Ibを調整することが出来る。
なお、図2の参照電圧生成回路7では、抵抗11,12により、入力信号のコモンモード電圧を抽出しているが、抵抗11,12を用いずに、入力トランジスタ8,9のゲートに直接、コモンモード電圧を入力してもよい。また、抵抗を使用する以外の方法でコモンモード電圧を抽出し入力トランジスタ8,9のゲートに入力してもよい。
また、電流Ibは、電流Ib’を調整するとともに、上記相関関係を適宜設定することにより調整されてもよい。
本実施例1の参照電圧生成回路7では、1倍でスケーリングする(スケーリングの比を1)とすることにより、入力トランジスタ8,9のトランジスタサイズは、入力トランジスタ2,3のトランジスタサイズと同じにした。また、抵抗11,12として、10kΩの抵抗を使用した。また、電流Ib’(バイアス電流)は10uAとした。
〔トランスコンダクタ回路1のシミュレーション結果〕
図3は、図1のトランスコンダクタ回路1、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路105について、出力電流Ioutをピークでスケーリングした結果を示すグラフである。出力電流Ioutは、上記(4)式に記載の通り
Iout=I1−I2 (4)
となる。
入力信号、即ち上述した正弦波信号の周波数と同じ周波数の成分(希望波)が、100MHz、101MHzにおいて現れている。また、3次歪によって発生する不要信号成分が、99MHz、102MHzにおいて現れている。さらに、5次歪によって発生する不要信号成分が、98MHz、103MHzに現れている。
希望波と、最も信号レベルが大きい不要波との間の信号レベルの比は、図1のトランスコンダクタ回路1では73.7dBであった。同様に、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100では52.6dBであり、図16(b)のトランスコンダクタ回路105では61.1dBであった。
以上の結果より、図1のトランスコンダクタ回路1では、三次歪により生じる、最も信号レベルが大きい不要信号を減衰させることが出来ることが判明した。また、図1のトランスコンダクタ回路1の電圧Vs、及び、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100の電圧Vsを、図4の波形図に示す。図4のグラフより、図1のトランスコンダクタ回路1において電圧Vsの変動を小さくできることが確認された。
さらに、図1のトランスコンダクタ回路1、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100、及び、図16(b)のトランスコンダクタ回路105における、コモンモード除去比(CMRR)のシミュレーション結果を、図5のグラフに示す。
図5のグラフより、周波数1MHzのコモンモード信号に対するコモンモード除去比(CMRR)は、図1のトランスコンダクタ回路1では50.6dBであり、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100では50.7dBであり、図16(b)のトランスコンダクタ回路105では0dBであった。以上の結果より、図1のトランスコンダクタ回路1は、図16(b)のトランスコンダクタ回路105よりも、コモンモード除去比(CMRR)を改善できることが判明した。
このように、本実施例1のトランスコンダクタ回路1では、入力トランジスタ2,3と電流源トランジスタ4とが接続されるノード6における電圧Vsの変動を抑えることにより、コモンモード除去比(CMRR)を大きく劣化させることなく、出力電流Ioutの線形性が劣化することを防ぐことが出来る。
〔コモンモード除去比(CMRR)について〕
コモンモード除去比(CMRR)は、入力コモンモード電圧Vcmと、電圧Vsとの差(即ち、トランジスタのゲート−ソース間電圧)が変動すると劣化する。入力コモンモード電圧Vcmは、
Vcm=(Vinp+Vinm)/2
で表される。
仮に、入力コモンモード電圧Vcmが大きくなる、つまり入力電圧Vinpと入力電圧Vinmとが同時に大きくなる場合を考えると、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100では、入力コモンモード電圧Vcmが上昇する分だけ電圧Vsが上昇する。このため、トランジスタの電流は、一定に保たれる。そのため、入力コモンモード電圧Vcmの変動は、出力電流I1−I2には現れない。
一方、図16(b)のトランスコンダクタ回路105では、各入力トランジスタのソースの電圧が一定であるため、入力コモンモード電圧Vcmが上昇すると、出力電流I1,I2が共に増加し、出力電流Ioutに、入力コモンモード電圧Vcmによる変動が現れる。
本実施例1のトランスコンダクタ回路1は、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100と同様に、電流源トランジスタ4を有している。従って、入力コモンモード電圧Vcmが上昇しても、電流源トランジスタ4が電流を一定に保つ動作により、電圧Vsも上昇する。従って、本実施例1のトランスコンダクタ回路1では、入力コモンモード電圧Vcmの変動が出力電流Ioutには現れないので、図16(b)のトランスコンダクタ回路105よりも高いコモンモード除去比(CMRR)を実現することが出来、コモンモード除去比が大きく劣化することはない。
ここで、図1のトランスコンダクタ回路1と、図2の参照電圧生成回路7とを組み合わせた回路を図12に示す。
図12の回路では、入力コモンモード電圧Vcmが大きくなると、参照電圧Vrefが上昇する。トランスコンダクタ回路1では、電圧Vsが参照電圧Vrefと同じ電圧になるように制御される。よって、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100と同様に、理想的には入力コモンモード電圧Vcmの変動は、出力電流Ioutには現れない。但し、実際の回路では、差動増幅器5のゲインが有限値であるために、参照電圧Vrefと電圧Vsとを全く同一には出来ない。従って、図1のトランスコンダクタ回路1のコモンモード除去比(CMRR)は、図16(a)の差動トランスコンダクタ回路100よりは低くなるが、図16(b)のトランスコンダクタ回路105よりは高くなる。
〔トランスコンダクタ回路1の変形例〕
本実施例1では、各入力トランジスタをNMOSトランジスタとしたが、PMOSトランジスタを使用しても良い。また、図6に示すように、NMOSトランジスタと、PMOSとの両方を用いて、相補的に動作する相補的トランスコンダクタ回路13を構成しても良い。
相補的トランスコンダクタ回路13では、入力トランジスタがPMOSトランジスタである上記トランスコンダクタ回路をトランスコンダクタ回路13aとして備えるとともに、入力トランジスタがNMOSトランジスタであるトランスコンダクタ回路をトランスコンダクタ回路13bとして備え、上記PMOSトランジスタと上記NMOSトランジスタとは対応付けられており、上記PMOSトランジスタのドレインと、対応する上記NMOSトランジスタのドレインとが、互いに接続されてもよい。
これにより、トランスコンダクタユニット13aと第二のトランスコンダクタユニット13bとでバイアス電流を共有できるため、消費電力を低減できる。
なお、図6の相補的トランスコンダクタ回路13を変形して、図7の相補的トランスコンダクタ回路14のように構成することも可能である。
図7の相補的トランスコンダクタ回路14は、NMOSトランジスタを用いるトランスコンダクタユニット14a(第2のトランスコンダクタユニット)と、PMOSトランジスタを用いるトランスコンダクタユニット14b(第1のトランスコンダクタユニット)とを備えている。また、相補的トランスコンダクタ回路14は、トランスコンダクタ回路14aが差動増幅器14c、電流源トランジスタ14d,14eをさらに備え、トランスコンダクタ回路14bがカレントミラー回路14fをさらに備えている。
電流源トランジスタ14d(電流源)は、ゲートが差動増幅器14cの出力に接続され、ドレインが、複数の上記NMOSトランジスタのソースとノード14h(接続点)を介して接続され、ソースが電気的に接地されている。
電流源トランジスタ14e(他の電流源)は、ゲートが差動増幅器14cの出力に接続され、ドレインがカレントミラー回路14fの入力に接続され、ソースが電気的に接地されている。カレントミラー回路14fの出力は、ノード14g(他の接続点)を介して、複数の上記PMOSトランジスタのソースに接続されている。
カレントミラー回路14fは、トランスコンダクタユニット14aの電流源トランジスタ14dより与えられた電流を、トランスコンダクタユニット14bの複数のPMOSトランジスタに供給することが出来る。
なお、上述したように、図2の参照電圧生成回路7では、トランジスタサイズは、図1のトランスコンダクタ回路1と同じ値、または同じ比でスケーリングした値を用いるが、カレントミラー回路14fにおけるスケーリングでは、電流源トランジスタ14dの電流が入力されるトランジスタのゲート幅を、電流源トランジスタ14dの電流に比例させる。例えば、電流源トランジスタ14dの電流を1/2倍にした時に、1/2倍の電流がドレインに入力されるトランジスタのゲート幅を1/2倍にする。ゲート長は変化させない。
以上のように、相補的トランスコンダクタ回路14は、上記トランスコンダクタンス素子がNMOSトランジスタであり、カレントミラー回路14fの入力に電流を与える電流源トランジスタ14e(他の電流源)を備える図1のトランスコンダクタ回路1を、トランスコンダクタユニット14a(第2のトランスコンダクタユニット)として備え、カレントミラー回路14fは、電流源トランジスタ14eより与えられた電流を、上記複数のPMOSトランジスタに与える。カレントミラー回路14fをさらに備える。また、差動の入力電圧Vinがゲートに入力された複数のPMOSトランジスタと、出力が、上記複数のPMOSトランジスタのソースとノード14gを介して接続されたカレントミラー回路14fとを備え、差動の入力電圧Vinを上記複数のPMOSトランジスタのゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のPMOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる出力電流を得る、トランスコンダクタユニット14b(第1のトランスコンダクタユニット)を備える。このような構成とすることで、差動増幅器の数を、1つにすることが出来る。
なお、図6及び図7に記載のVddは、電源電圧を示す。
さらに、図8のトランスコンダクタ回路15に示すように、ノード6に容量Cを設置しても良い。具体的には、容量Cの一端がノード6に接続され、容量Cの他端が電気的に接地される。
図8のトランスコンダクタ回路15の元となった図1のトランスコンダクタ回路1では、差動増幅器5の信号帯域外では電圧Vsが変動する。これに対して、図8のトランスコンダクタ回路15では、容量Cを設けることにより、差動増幅器5の信号帯域外における電圧Vsの変動を抑えることが出来る。
さらに、図9のトランスコンダクタ回路16、及び、図10のトランスコンダクタ回路17のように、各入力トランジスタに対して抵抗デジェネレーション技術を用いることで、線形性を改善することが出来る。
図9のトランスコンダクタ回路16は、入力トランジスタと、入力トランジスタのソースに接続された電流源トランジスタとの組を2つ備えており、差動の入力電圧Vinを入力トランジスタ2,3のゲートのそれぞれに印加することによって、入力トランジスタ2,3のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、入力トランジスタ2,3のソース同士は、直列接続された抵抗18,19(2つの抵抗)を介して接続され、抵抗18,19が直列接続される点の電圧と、参照電圧Vref(所定の電圧)とが入力され、電流源トランジスタ4a,4bの電流値を調整する差動増幅器5を備える。
図10のトランスコンダクタ回路17は、入力トランジスタ2,3と、電流源トランジスタ4a,4b(複数の電流源)源とを備え、差動の入力電圧Vinを入力トランジスタ2,3のゲートのそれぞれに印加することによって、入力トランジスタ2,3のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、電流源トランジスタ4a,4bは、入力トランジスタ2,3毎に設けられており、入力トランジスタ2,3のソースと、電流源トランジスタ4a,4bとは、いずれも、抵抗20,21を介して接続されており、抵抗20と電流源トランジスタ4aとの間の電圧、抵抗21と電流源トランジスタ4bとの間の電圧、及び参照電圧Vrefとが入力され、電流源トランジスタ4a,4bの電流値を調整する差動増幅器5を備える。
上記抵抗デジェネレーション技術に関して、図9の抵抗18,19、及び、図10の抵抗20,21は、差動増幅回路におけるデジェネレーション抵抗として働く。入力トランジスタのソースに抵抗を設置すると、入力トランジスタのソース電圧は、トランジスタの出力電流の増減に伴って変動することになる。図10を例にとると、入力電圧Vinが大きくなると、入力トランジスタ2のゲートに入力される電圧Vinpが大きくなり、出力電流Ioutpが大きくなる。抵抗20に与えられる電流はIoutpであるため、入力トランジスタ2のソース電圧Vspは大きくなる。電圧Vinpとソース電圧Vspとは同時に大きくなるため、入力トランジスタ2のゲート−ソース間電圧の変動は小さくなり、線形性が改善する。
なお、図9及び図10において、符号4a,4bで示されるトランジスタは、電流源トランジスタである。
また、図11のトランスコンダクタ回路22のように、差動増幅器5の出力電圧を、電流源トランジスタ4のゲートに印加するのではなく、入力トランジスタ2,3のゲートに印加されるコモンモード電圧として印加する。これにより、図1に示す回路と同様に電圧Vsの変動を小さくすることが出来、出力電流の線形性を改善できる。
図11のトランスコンダクタ回路22は、入力トランジスタ2,3と、入力トランジスタ2,3のソースとノード6を介して接続された電流源トランジスタ4とを備え、差動の入力電圧Vinを入力トランジスタ2,3のゲートのそれぞれに印加することによって、入力トランジスタ2,3のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、入力トランジスタ2(一方の上記トランスコンダクタンス素子)のゲートは、抵抗R1(第1の抵抗)を介して差動増幅器5の出力に接続されるとともに、入力トランジスタ3(他方の上記トランスコンダクタンス素子)のゲートは、抵抗R2(第2の抵抗)を介して差動増幅器5の出力に接続され、ノード6の電圧Vsと参照電圧Vrefとが入力され、電流源トランジスタ4を調整する差動増幅器5を備える。
図11のトランスコンダクタ回路22では、入力信号は、容量C1を介して入力トランジスタ2のゲートに入力されると共に、容量C2を介して入力トランジスタ3のゲートに入力される。さらに、差動増幅器5から出力される電圧信号が、抵抗R1を介して入力トランジスタ2のゲートに入力されると共に、抵抗R2を介して入力トランジスタ3のゲートに入力される。
〔実施例2〕
本発明の他の実施例について、図13,14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施例2において説明すること以外の構成は、前記実施例1と同じである。また、説明の便宜上、前記実施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
〔ミキサ回路23〕
図13は、本実施例2に係るミキサ回路23の回路図である。ミキサ回路23は、一般的なギルバートセルに本発明の技術を採用した回路であり、入力トランジスタ2,3と、電流源トランジスタ4と、差動増幅器5a,5bと、スイッチングトランジスタ12a,12b,12c,12dと、抵抗Ra,Rbと、容量Ca,Cbとを備えている。
図13のミキサ回路23では、スイッチングトランジスタ12aのゲートと、スイッチングトランジスタ12dのゲートとが接続されており、スイッチングトランジスタ12bのゲートと、スイッチングトランジスタ12cのゲートとが接続されている。スイッチングトランジスタ12aのゲートと、スイッチングトランジスタ12bのゲートとの間に、局部発振信号VLOが入力される。スイッチングトランジスタ12cのゲートと、スイッチングトランジスタ12dのゲートとの間に、局部発振信号VLOが入力される。
スイッチングトランジスタ12aのソースと、スイッチングトランジスタ12bのソースと、入力トランジスタ2のドレインと、差動増幅器5aの非反転入力端子(+)とは、互いに接続されている。スイッチングトランジスタ12cのソースと、スイッチングトランジスタ12dのソースと、入力トランジスタ3のドレインと、差動増幅器5bの非反転入力端子(+)とは、互いに接続されている。
容量Caの一端と、容量Cbの一端との間に、RF信号VRFが入力される。容量Caの他端は、入力トランジスタ2のゲートと、抵抗Raの一端とに接続されている。抵抗Raの他端は、差動増幅器5aの出力に接続されている。容量Cbの他端は、入力トランジスタ3のゲートと、抵抗Rbの一端とに接続されている。抵抗Rbの他端は、差動増幅器5bの出力に接続されている。
差動増幅器5aの反転入力端子(−)と、差動増幅器5bの反転入力端子(−)とには、参照電圧Vrefが印加される。入力トランジスタ2のソースと、入力トランジスタ3のソースとは、電流源トランジスタ4のドレインに接続されている。電流源トランジスタ4のゲートには、バイアス電圧Vbが印加される。そして、電流源トランジスタ4のソースは、電気的に接地されている。
図13のミキサ回路23では、差動増幅器5aから出力され、抵抗Raを介した電圧によって、入力トランジスタ2のゲートの電圧を制御することにより、スイッチングトランジスタ12aのソースと、スイッチングトランジスタ12bのソースとが接続されるノード6aの電圧が変動することを防止することが出来る。
同様に、差動増幅器5bから出力され、抵抗Rbを介した電圧によって、入力トランジスタ3のゲートの電圧を制御することにより、スイッチングトランジスタ12cのソースと、スイッチングトランジスタ12dのソースとが接続されるノード6bの電圧が変動することを防止することが出来る。
〔ミキサ回路24〕
図14は、本実施例2に係るミキサ回路24の回路図である。ミキサ回路24は、入力トランジスタ2,3と、電流源トランジスタ4と、差動増幅器5’と、スイッチングトランジスタ12a,12b,12c,12dと、抵抗Ra’,Rb’,Rc,Rdと、容量Ca,Cbとを備えている。
図14のミキサ回路24では、スイッチングトランジスタ12aのゲートと、スイッチングトランジスタ12dのゲートとが接続されており、スイッチングトランジスタ12bのゲートと、スイッチングトランジスタ12cのゲートとが接続されている。スイッチングトランジスタ12aのゲートと、スイッチングトランジスタ12bのゲートとの間に、局部発振信号VLOが入力される。スイッチングトランジスタ12cのゲートと、スイッチングトランジスタ12dのゲートとの間に、局部発振信号VLOが入力される。
スイッチングトランジスタ12aのソースと、スイッチングトランジスタ12bのソースと、入力トランジスタ2のドレインと、抵抗Rcの一端とは、互いに接続されている。スイッチングトランジスタ12cのソースと、スイッチングトランジスタ12dのソースと、入力トランジスタ3のドレインと、抵抗Rdの一端とは、互いに接続されている。抵抗Rcの他端と、抵抗Rdの他端とは、差動増幅器5’の非反転入力端子(+)に接続されている。
容量Caの一端と、容量Cbの一端との間に、RF信号VRFが入力される。容量Caの他端は、入力トランジスタ2のゲートと、抵抗Ra’の一端とに接続されている。抵抗Ra’の他端は、差動増幅器5’の出力に接続されている。容量Cbの他端は、入力トランジスタ3のゲートと、抵抗Rb’の一端とに接続されている。抵抗Rb’の他端は、差動増幅器5’の出力に接続されている。
差動増幅器5’の反転入力端子(−)には、参照電圧Vrefが印加される。入力トランジスタ2のソースと、入力トランジスタ3のソースとは、電流源トランジスタ4のドレインに接続されている。電流源トランジスタ4のゲートには、バイアス電圧Vbが印加される。そして、電流源トランジスタ4のソースは、電気的に接地されている。
図14のミキサ回路24では、スイッチングトランジスタ12aのソースの電圧と、スイッチングトランジスタ12bのソースの電圧との和の電圧が、抵抗Rcを介して差動増幅器5’の非反転入力端子(+)に印加される。同様に、図14のミキサ回路24では、スイッチングトランジスタ12cのソースの電圧と、スイッチングトランジスタ12dのソースの電圧との和の電圧が、抵抗Rdを介して差動増幅器5’の非反転入力端子(+)に印加される。このような構成とすることで、図13のミキサ回路23よりも差動増幅器の数を1つ減らしたミキサ回路24を実現することが出来る。
なお、図14のミキサ回路24において、差動増幅器5’から出力される電圧の信号を、入力トランジスタ2,3のコモンモード電圧に対してではなく、電流源トランジスタ4のゲートに入力しても良い(即ち、差動増幅器5’から出力される電圧の信号を、バイアス電圧Vbの代わりに入力しても良い)。
〔実施例3〕
本発明のさらに別の実施例について、図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施例3は、受信機、より具体的には無線受信機(無線機器)について説明する実施例であり、以下の記載では無線受信機の一例としてテレビ受信機25を挙げる。
図15は、本実施例3に係るテレビ受信機25の概略構成を示すブロック図である。テレビ受信機25は、本発明の技術をテレビ受信機(TV受信機)に採用したものである。
図15において、テレビ受信機25は、アンテナ26と、低雑音増幅回路27と、RFフィルタ回路28と、ミキサ回路29と、IFフィルタ回路30と、可変増幅回路31とが、この順で接続されて構成されている。
低雑音増幅回路27と、RFフィルタ回路28と、IFフィルタ回路30と、可変増幅回路31とは、図1のトランスコンダクタ回路1を用いて構成されている。ミキサ回路29は、図1のトランスコンダクタ回路1を用いて構成されてもよく、このミキサ回路29には、実施例2のミキサ回路23または24を用いてもよい。
テレビ受信機25は、テレビ放送を受信して映像や音声を出力する、一般的に用いられているテレビ受信機であって、据え置き型のものでもよいし、携帯電話機などの携帯端末に搭載されていてもよい。
アンテナ26は、テレビ放送を受信し、受信した信号を低雑音増幅回路27へ入力する。低雑音増幅回路27は、アンテナ26から入力された信号を増幅し、増幅した信号をRFフィルタ回路28に入力する。RFフィルタ回路28は、低雑音増幅回路27から入力された信号に対してフィルタをかける動作を行い、受信希望帯域の信号以外の信号を抑制(減衰)する。
ミキサ回路29は、図示しない局部発振回路から出力された局部発振信号VLOを用いて、RFフィルタ回路28から出力された信号の周波数変換を行う。
IFフィルタ回路30は、ミキサ回路29から出力された信号から不要な周波数成分を除去し、不要な周波数成分を除去した信号を、可変増幅回路31に入力する。
可変増幅回路31は、IFフィルタ回路30から出力された信号を増幅する。可変増幅回路31から出力された信号は、後段の回路において復調及びデータ処理が行われ、表示ディスプレイにて映像が表示され、スピーカから音声が出力される(後段の回路、表示ディスプレイ及びスピーカは図示しない)。
以上のように、本実施例3のテレビ受信機25では、低雑音増幅回路27と、RFフィルタ回路28と、ミキサ回路29と、IFフィルタ回路30と、可変増幅回路31とが、図1のトランスコンダクタ回路1を用いて構成されているので、高い線形性を持つ無線受信機(無線機器)を実現することが出来る。
本発明のミキサ回路、及び、本発明の無線機器は、上記いずれかのトランスコンダクタ回路を搭載するので、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明のトランスコンダクタ回路は、コモンモード除去比を大きく劣化させることなく、出力電流の線形性が劣化することを防ぐことが出来るので、テレビ受信機等の受信機に好適に用いることが出来る。
1,13a,13b,15〜17,22 トランスコンダクタ回路
2,3 入力トランジスタ(複数のトランスコンダクタンス素子、第1MOSトランジスタ及び第2MOSトランジスタ)
4,4a,4b,14d 電流源トランジスタ(電流源)
5,5’,5a,5b,14c 差動増幅器
6,6a,6b,14h ノード(接続点)
6’ ノード
7 参照電圧生成回路(所定電圧生成回路)
8 入力トランジスタ(第3MOSトランジスタ)
9 入力トランジスタ(第4MOSトランジスタ)
10 バイアス電流源トランジスタ
11 抵抗(第3の抵抗)
12 抵抗(第4の抵抗)
12a,12b,12c,12d スイッチングトランジスタ
13,14 相補的トランスコンダクタ回路
14a トランスコンダクタユニット(第2のトランスコンダクタユニット)
14b トランスコンダクタユニット(第1のトランスコンダクタユニット)
14e 電流源トランジスタ(他の電流源)
14g ノード(他の接続点)
18〜21 抵抗
23,24 ミキサ回路
25 テレビ受信機
26 アンテナ
27 低雑音増幅回路
28 RFフィルタ回路
29 ミキサ回路
30 IFフィルタ回路
31 可変増幅回路
A ゲイン
C,C1,C2,Ca,Cb 容量
I1 出力電流(第1出力電流)
I2 出力電流(第2出力電流)
Iout 出力電流
Ib,Ib’ 電流
Ids トランジスタの出力電流
R1 抵抗(第1の抵抗)
R2 抵抗(第2の抵抗)
Ra,Ra’,Rb,Rb’,Rc,Rd 抵抗
VLO 局部発振信号
VRF RF信号
Vb バイアス電圧
Vcm 入力コモンモード電圧
Vin 入力電圧
Vinm 入力電圧(第2入力電圧)
Vinp 入力電圧(第1入力電圧)
Vref 参照電圧(所定の電圧)
Vs 電圧

Claims (13)

  1. 複数のトランスコンダクタンス素子と、上記複数のトランスコンダクタンス素子のソースと接続点を介して接続された電流源とを備え、差動の入力電圧を上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、
    上記接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  2. 上記複数のトランスコンダクタンス素子は、第1MOSトランジスタ及び第2MOSトランジスタであり、
    上記電流源は、電流源トランジスタであり、
    上記入力電圧は、第1入力電圧から第2入力電圧を減じた電圧であり、
    上記出力電流は、上記第1MOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる第1出力電流、及び、上記第2MOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる第2出力電流を減じた電流であり、
    上記第1MOSトランジスタのゲートに、上記第1入力電圧が入力され、
    上記第2MOSトランジスタのゲートに、上記第2入力電圧が入力され、
    上記第1MOSトランジスタのソース、上記第2MOSトランジスタのソース、上記電流源トランジスタのドレイン、及び、上記差動増幅器の非反転入力端子が、上記接続点に接続され、
    上記差動増幅器の反転入力端子に、上記所定の電圧が印加され、
    上記差動増幅器の出力が、上記電流源トランジスタのゲートに接続され、
    上記電流源トランジスタのソースが電気的に接地されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスコンダクタ回路。
  3. 上記所定の電圧を生成する所定電圧生成回路をさらに備え、
    上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲート幅と、上記所定電圧生成回路に用いるMOSトランジスタのゲート幅とは、比例の関係にあることを特徴とする請求項2に記載のトランスコンダクタ回路。
  4. 上記複数のトランスコンダクタンス素子の、ゲート幅及びゲート長と、上記所定電圧生成回路に用いるMOSトランジスタの、ゲート幅及びゲート長とは、等しいことを特徴とする請求項3に記載のトランスコンダクタ回路。
  5. 上記所定電圧生成回路では、
    第3の抵抗の一端に、上記第1入力電圧が入力され、
    第4の抵抗の一端に、上記第2入力電圧が入力され、
    上記第3の抵抗の他端と、上記第4の抵抗の他端と、第3MOSトランジスタのゲートと、第4MOSトランジスタのゲートとは、互いに接続され、
    上記第3MOSトランジスタのソース、及び、上記第4MOSトランジスタのソースは、上記所定の電圧が出力される点を介してバイアス電流源トランジスタのドレインに接続され、
    上記バイアス電流源トランジスタのゲートには、バイアス電圧が印加され、
    上記バイアス電流源トランジスタのソースは、電気的に接地されていることを特徴とする請求項3または4に記載のトランスコンダクタ回路。
  6. 上記トランスコンダクタンス素子がPMOSトランジスタである請求項1に記載のトランスコンダクタ回路を備えるとともに、
    上記トランスコンダクタンス素子がNMOSトランジスタである請求項1に記載のトランスコンダクタ回路を備え、
    上記PMOSトランジスタと上記NMOSトランジスタとは対応付けられており、
    上記PMOSトランジスタのドレインと、対応する上記NMOSトランジスタのドレインとが、互いに接続されていることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  7. 上記差動の入力電圧がゲートに入力された複数のPMOSトランジスタと、出力が、上記複数のPMOSトランジスタのソースと他の接続点を介して接続されたカレントミラー回路とを備え、上記差動の入力電圧を上記複数のPMOSトランジスタのゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のPMOSトランジスタのドレイン−ソース間に流れる出力電流を得る、第1のトランスコンダクタユニットを備えるとともに、
    上記トランスコンダクタンス素子がNMOSトランジスタであり、上記カレントミラー回路の入力に電流を与える他の電流源を備える請求項1に記載のトランスコンダクタ回路を、第2のトランスコンダクタユニットとして備え、
    上記カレントミラー回路は、上記他の電流源より与えられた電流を、上記複数のPMOSトランジスタに与えることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  8. 一端が上記接続点に接続され、他端が電気的に接地される容量をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のトランスコンダクタ回路。
  9. 複数のトランスコンダクタンス素子と、複数の電流源とを備え、差動の入力電圧を上記複数のトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記複数のトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、
    上記電流源は、上記トランスコンダクタンス素子毎に設けられており、
    上記トランスコンダクタンス素子のソースと、上記電流源とは、いずれも、抵抗を介して接続されており、
    上記抵抗と上記電流源との間の電圧と、所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  10. トランスコンダクタンス素子と、上記トランスコンダクタンス素子のソースに接続された電流源との組を2つ備えており、差動の入力電圧を上記2つのトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記2つのトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、
    上記トランスコンダクタンス素子のソース同士は、直列接続された2つの抵抗を介して接続され、
    上記2つの抵抗が直列接続される点の電圧と、所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  11. 2つのトランスコンダクタンス素子と、上記2つのトランスコンダクタンス素子のソースと接続点を介して接続された電流源とを備え、差動の入力電圧を上記2つのトランスコンダクタンス素子のゲートのそれぞれに印加することによって、上記2つのトランスコンダクタンス素子のドレイン−ソース間に流れる出力電流を得るトランスコンダクタ回路であって、
    一方の上記トランスコンダクタンス素子のゲートは、第1の抵抗を介して差動増幅器の出力に接続されるとともに、他方の上記トランスコンダクタンス素子のゲートは、第2の抵抗を介して上記差動増幅器の出力に接続され、
    上記接続点の電圧と所定の電圧とが入力され、上記電流源の電流値を調整する差動増幅器を備えることを特徴とするトランスコンダクタ回路。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のトランスコンダクタ回路を搭載することを特徴とするミキサ回路。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のトランスコンダクタ回路を搭載することを特徴とする無線機器。
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