JP4713162B2 - 自動車用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗員の身体が接するクッション体をばね体で弾性支持する構成の自動車用シートに関するものである。
自動車の走行時に路面状況に応じて多様な振動がシートを介して乗員の身体に伝達され、このような振動は乗り心地を低下させることから、従来の自動車用シートにおいては、発泡樹脂からなるパッド材を有するクッション体をばね体(例えばS字ばね)で弾性支持させ、異なる特性のパッド材とばね体との組合せにより振動を適切に吸収して、乗り心地を向上させるようにしたものが一般的である。
また、クッション体の裏面にパネルに配設して、そのパネルにクッション体を支持させる構成の自動車用シートも知られている(特許文献1参照)。ここでは、シートクッション部及びシートバック部にそれぞれ配設されたパネルを連動させることで、乗員に対するサポートを乗員の体格に応じて自動的に最適化して、乗り心地を向上させるようにしている。
特開2002−78561号公報
しかるに、自動車用シートでは、走行路面のうねりなどによる車体の揺れにばね体が共振を起こして、ヒョコヒョコとした体感の低周波振動が生じることがあり、このような低周波振動は乗員の身体を不安定にし、また身体が大きく揺すられることで乗員に不快感を与える。他方、荒れた路面状態ではゴツゴツとした体感の高周波振動が乗員の身体に伝達され、また走行路面の段差を通過する際には衝撃が乗員の身体に伝達され、これらの振動や衝撃は乗員に不快感を与えて乗り心地を低下させる。
これに対し、例えばばね体を硬く設定すると、走行路面のうねりなどによる車体の揺れに対してばね体が共振を起こし難くなり、低周波振動を抑制することができるが、その反面、荒れた路面状態に起因する高周波振動や、走行路面の段差などに起因する衝撃が伝達され易くなり、低周波振動の抑制と高周波振動及び衝撃の抑制とは二律背反で両立させることが難しいという問題点を有している。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、走行路面のうねりなどに起因する低周波振動を抑制するためにばね体などを硬く設定しても、荒れた路面状態に起因する高周波振動や、走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の身体に伝達され難くすることができるように構成された自動車用シートを提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明による自動車用シートにおいては、請求項1に示すとおり、乗員の身体が接するクッション体(11・71)の裏面側に、ばね体(12・72)に支持された状態でクッション受けパネル(21・81)が配設され、このクッション受けパネルには、乗員の骨格(53・54・114)により凸となる身体部分(55・58・115)の中心からずれた位置で、前記クッション体に作用する荷重を前記ばね体に伝達する荷重受け部(34・35・95)が設けられ、該荷重受け部は、前記凸となる身体部分の中心を挟んだ両側縁に沿って延在する左右の側部(31・32・91・92)で構成され、前記凸となる身体部分の中心近傍の領域において前記クッション体の裏面と前記ばね体との間に空隙(56・57・59・116・117)が画成されるようにした自動車用シートであって、前記クッション体(11)と前記クッション受けパネル(21)と前記ばね体(12)とは、乗員の臀部を支持するシートクッション部(1)を構成するものであり、前記荷重受け部は、前記左右の側部(31・32)と該左右の側部を後端にて連結する後部(33)とで構成されて上面視で略コ字形状をなす外周荷重受け部(34)と、前記左右の側部の間において該左右の側部に連結部(36〜39)を介して連結される中心荷重受け部(35)と、で構成され、前記連結部は、前記左右の側部の前端部分と前記中心荷重受け部の前端部分とを相互に連結する前側の連結部(36・37)と、前記左右の側部の中間部分と前記中心荷重受け部の後端部分とを相互に連結する後側の連結部(38・39)と、で構成され、前記荷重受け部における前記クッション体に当接する部分より低い位置に配置されたものとした。
また、本発明による自動車用シートにおいては、請求項2に示すとおり、乗員の身体が接するクッション体(11・71)の裏面側に、ばね体(12・72)に支持された状態でクッション受けパネル(21・81)が配設され、このクッション受けパネルには、乗員の骨格(53・54・114)により凸となる身体部分(55・58・115)の中心からずれた位置で、前記クッション体に作用する荷重を前記ばね体に伝達する荷重受け部(34・35・95)が設けられ、該荷重受け部は、前記凸となる身体部分の中心を挟んだ両側縁に沿って延在する左右の側部(31・32・91・92)で構成され、前記凸となる身体部分の中心近傍の領域において前記クッション体の裏面と前記ばね体との間に空隙(56・57・59・116・117)が画成されるようにした自動車用シートであって、前記クッション体(71)と前記クッション受けパネル(81)と前記ばね体(72)とは、乗員の背部を支持するシートバック部(2)を構成するものであり、前記荷重受け部(95)は、前記左右の側部(91・92)と、該左右の側部を下端にて連結する下部(94)と、該下部の中心部分から上向きに延出された中心部(93)と、で構成されて、正面視で略E字形状をなしているものとした。
これによると、走行路面のうねりなどに起因する低周波振動を抑制するためにばね体を硬く設定しても、乗員の骨格により凸となる身体部分の中心近傍の領域においてクッション体の裏面側に空隙が画成され、凸となる身体部分の中心近傍が実質的に浮いた状態となることから、荒れた路面状態に起因する高周波振動や、走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の身体に伝達され難くなり、乗り心地を向上させることができる。
また、乗員の骨格により凸となる身体部分の中心からずれた位置に荷重受け部を設けることにより、凸となる身体部分の中心を挟んだ両側縁に沿って荷重受け部が延在し、また凸となる身体部分の中心を取り囲むようにその周縁に沿って荷重受け部が延在する形態となるため、身体のサポート性を高めることができる。さらに、クッション体の裏面側の空隙により、骨格とシートとに挟まれた身体部分の圧迫が軽減され、体圧分散による乗り心地の向上を図ることができる。
なお、ばね体を硬く設定する他に、クッション受けパネルの剛性を高く設定することで、低周波振動を抑制することも可能である。
前記自動車用シートにおいては、クッション体の裏面に沿うようにばね体(例えばSばね)が支持フレームに架設され、クッション受けパネルが、ばね体とクッション体との間に挟み込まれるように配置される構成となるが、荷重受け部は、クッション体の裏面に沿う平板状の主壁の側縁からばね体側に延出された側壁、あるいは主壁に設けた突起によりばね体に当接させる構成として、クッション受けパネルとばね体との接触面積を小さくすると、振動の伝達をより一層抑制することができる。
このように本発明によれば、走行路面のうねりなどに起因する低周波振動を抑制するためにばね体を硬く設定しても、乗員の骨格により凸となる身体部分の中心近傍の領域においてクッション体の裏面側に空隙が画成され、凸となる身体部分の中心近傍が浮いた状態となることから、荒れた路面状態に起因する高周波振動や、走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の身体に伝達され難くなり、乗り心地を向上させる上で大きな効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用される自動車用シートを示す斜視図である。このシートは、乗員の臀部を支持するシートクッション部1と乗員の背部を支持するシートバック部2とを有している。シートクッション部1は、前後方向に延在するガイドレール4を介して車体のフロアパネルに固定され、前後にスライド可能となっている。他方、シートバック部2は、ヒンジ部5を介してシートクッション部1に支持され、前後に傾動可能となっている。シートバック部2の上部には、乗員の頭部を支持するヘッドレスト6が高さ調整可能に取り付けられている。
(第1の実施形態)
図2は、図1に示したシートクッション部の平面図である。図3は、図2に示したIII−III線で切断したシートクッション部の断面図である。図4は、図2に示したIV−IV線で切断したシートクッション部の断面図である。
シートクッション部1は、図2〜図4に示すように、乗員の身体が接するクッション体11と、このクッション体11を弾性的に支持する複数のSばね12と、このSばね12が架設される支持フレーム13とを有している。クッション体11は、図3・図4に示すように、発泡樹脂からなるパッド材15と織布からなる表皮材16とで構成され、左右両側に乗員の身体のホールド性を高める土手部17を備えている。Sばね12は、図2に示すように、支持フレーム13を構成する前部フレーム18と後部フレーム19との間に架設された状態で左右方向に複数並べて設けられている。
Sばね12の上面には、図2に示すように、クッション受けパネル21が配設されており、このクッション受けパネル21は、図4に示すように、クッション体11とSばね12との間に挟み込まれ、上側のクッション体11に作用する乗員の荷重を受けると共に、下側のSばね12により弾性的に支持される。またクッション受けパネル21の前寄りの部分は、図3に示すように、前部フレーム18におけるクッション体11の裏面に沿って延在する皿状部分23とクッション体11との間に挟み込まれ、上側のクッション体11に作用する乗員の荷重を受けると共に、下側の支持フレーム13の皿状部分23により支持される。
図5は、図2に示したクッション受けパネルの斜視図である。図6は、図2に示したクッション受けパネルと乗員の身体との位置関係を示す平面図である。
クッション受けパネル21は、図5に示すように、左右の側部31・32及び後部33により上面視で略コ字形状をなす外周荷重受け部34と、中心荷重受け部35と、外周及び中心の両荷重受け部34・35を相互に連結する前後2組の連結部36〜39とを有し、所要の弾性を有する合成樹脂材料の射出成形などにより一体的に形成されたものである。外周荷重受け部34は、その左右の側部31・32の前端部を外向きに湾曲した形状に形成され、後部33の両側の角部の内周縁を弧状に形成されている。
外周荷重受け部34は、平板状の主壁41と、この主壁41の内周縁から傾斜状に延出された側壁42とを有している。主壁41は、図3・図4に示すように、クッション体11の裏面に沿って延在し、側壁42は、内側に向けて低くなる傾斜状に形成され、その内端縁(下端縁)が、支持フレーム13の皿状部分23またはSばね12に当接する。
中心荷重受け部35は、図5に示すように、平板状の主壁43と、この主壁43の外周縁から傾斜状に延出された側壁44とを有している。主壁43は、外周荷重受け部34の主壁41と同様に、図3・図4に示すように、クッション体11の裏面に沿って延在し、側壁44は、外側に向けて低くなる傾斜状に形成され、その外端縁(下端縁)は、外周荷重受け部34の側壁42と同様に、支持フレーム13の皿状部分23またはSばね12に当接する。
ここで、外周及び中心の各荷重受け部34・35は、クッション体11の下面に平板状の主壁41・43が当接することにより、クッション体11に対して面接触となるのに対し、図4に示すように、Sばね12の線材に側壁42・44が当接することにより、Sばね12に対して点接触となり、また図3に示すように、支持フレーム13の皿状部分23に側壁42・44が当接することにより、支持フレーム13に対して線接触となる。これにより、支持フレーム13及びSばね12に対するクッション受けパネル21の接触面積を小さくして、クッション体11への高周波振動の伝達を抑制することができる。
また中心荷重受け部35の主壁43の裏面には、図3に示すように、突起45が形成されており、この突起45の先端が支持フレーム13の皿状部分23あるいはSばね12に当接し、突起45を介して主壁43が点接触で支持フレーム13あるいはSばね12に支持されており、これにより高周波振動の伝達を抑制しつつ主壁43の大きな変形を抑制するようにしている。なお、これと同様に、外周荷重受け部34の主壁41の裏面に突起を設け、主壁41を点接触で支持フレーム13あるいはSばね12に支持させるようにしても良い。
このクッション受けパネル21においては、図5に示すように、前側の連結部36・37により、外周荷重受け部34の側部31・32の前端部分と、中心荷重受け部35の前端部分とが相互に連結され、また後側の連結部38・39により、外周荷重受け部34の側部31・32の中間部分と、中心荷重受け部35の後端部分とが相互に連結されている。この前後2組の連結部36〜39は、外周及び中心の各荷重受け部34・35の主壁41・43より低く形成されており、下面が支持フレーム13の皿状部分23あるいはSばね12に当接するが、上面はクッション体11と当接しない。
本シートに乗員が着座すると、図6に示すように、乗員の左右の大腿部51が、上面視で中心荷重受け部35を挟んでその左右両側に位置し、左右の各大腿部51の外側部分に沿って中心荷重受け部35の側部31・32の前半部分が延在する状態となる。乗員の臀部52は、上面視で中心荷重受け部35の後側に位置し、臀部52の外側部分に沿って外周荷重受け部34の側部31・32の後半部分と後部33とが延在する状態となる。
乗員の大腿部51は、図3に示すように、大腿骨53により下側に凸となり、その凸となる身体部分55の中心から側方にずれた位置で、外周荷重受け部34及び中心荷重受け部35がクッション体11の裏面に当接する。また、凸となる身体部分55の中心近傍の領域では、クッション体11の裏面側の支持フレーム13の皿状部分23との間に空隙56・57が画成され、凸となる身体部分55が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の大腿部51に伝達され難くなる。
乗員の臀部52は、図4に示すように、座骨54により下側に凸となり、その凸となる身体部分58の中心から側方にずれた位置で、外周荷重受け部34がクッション体11の裏面に当接する。また、凸となる身体部分58の中心近傍の領域では、クッション体11の裏面側のSばね12との間に空隙59が画成され、凸となる身体部分58が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の臀部52に伝達され難くなる。
また、図6に示すように、乗員の大腿部51の下側に凸となる身体部分55の内外の側縁に沿って、外周荷重受け部34の側部31・32の前半部分と中心荷重受け部35とが延在し、また乗員の臀部52の下側に凸となる身体部分58の外周縁に沿って、外周荷重受け部34の側部31・32の後半部分と後部33とが延在し、乗員の大腿部51及び臀部52のサポート性を高めることができる。さらに、乗員の大腿部51の下側に凸となる身体部分55及び臀部52の下側に凸となる身体部分58の下方においてクッション体11の裏面側に空隙があるため、大腿骨53や座骨54とクッション体11とに挟まれた身体部分の圧迫が軽減される。
また、図3・図4に示すように、乗員が着座することにより大腿部51及び臀部52の荷重がクッション体11に作用すると、クッション体11が圧縮変形し、同時に空隙56・57・59の領域でクッション体11の裏面側が下向きに膨出し、このクッション体11の膨出部分が、外周荷重受け部34及び中心荷重受け部35に形成された傾斜状の側壁42・44に面接触する。これにより、クッション体11に当接する外周及び中心の各荷重受け部34・35と空隙56・57・59との境界部分で、クッション体11に生じるせん断力を低減すると共に、クッション体11の柔硬感が大きく変化することを避けることができる。
図7は、図2に示したクッション受けパネルの要部の断面図である。クッション受けパネル21の裏面には、クッション受けパネル21をSばね12に対して固定するための係止突起61が一体的に形成されている。この係止突起61は、Sばね12の線材を挟み込むようにこれに対して弾発的に係合する1対の係止片62を有している。これにより、Sばね12に対するクッション受けパネル21の位置ずれを阻止することができる。
図8は、図1に示したシートバック部の正面図である。図9は、図8に示したIX−IX線で切断したシートバック部の断面図である。
シートバック部2は、図8・図9に示すように、乗員の背部が接するクッション体71と、このクッション体71を弾性的に支持する複数のSばね72と、このSばね72が架設される支持フレーム73とを有している。クッション体71は、図9に示すように、発泡樹脂からなるパッド材75と織布からなる表皮材76とで構成され、左右両側に乗員の身体のホールド性を高める土手部77を備えている。Sばね72は、図8に示すように、支持フレーム73を構成する左右の側部フレーム78・79の間に架設された状態で上下方向に複数並べて設けられている。
Sばね72の前面には、図8に示すように、クッション受けパネル81が配設されており、このクッション受けパネル81は、図9に示すように、クッション体71とSばね72との間に挟み込まれ、前側のクッション体11に作用する乗員の荷重を受けると共に、後側のSばね72により弾性的に支持される。
図10は、図8に示したクッション受けパネルの斜視図である。図11は、図8に示したクッション受けパネルと乗員の身体との位置関係を示す正面図である。
クッション受けパネル81は、図8に示すように、左右の側部91・92、中心部93、及び下部94により正面視で略E字形状をなす荷重受け部95と、この荷重受け部95の左右の側部91・92及び中心部93を相互に連結する連結部96・97とを有し、所要の弾性を有する合成樹脂材料の射出成形などにより一体的に形成されたものである。
荷重受け部95は、平板状の主壁101と、この主壁101の内周縁から傾斜状に延出された側壁102とを有している。主壁101は、図9に示すように、クッション体71の裏面に沿って延在し、側壁102は、内側に向けて低くなる傾斜状に形成され、その内端縁(下端縁)が、Sばね72に当接する。
ここで、荷重受け部95は、クッション体71の裏面に平板状の主壁101が当接することにより、クッション体71に対して面接触となるのに対し、Sばね72の線材に側壁102が当接することにより、Sばね72に対して点接触となる。これにより、Sばね72に対するクッション受けパネル81の接触面積を小さくして、クッション体71への高周波振動の伝達を抑制することができる。
また荷重受け部95の主壁101の裏面には、突起105が形成されており、この突起105の先端がSばね72に当接し、突起105を介して主壁101が点接触でSばね72に支持されており、これにより高周波振動の伝達を抑制しつつ主壁101の大きな変形を抑制するようにしている。
このクッション受けパネル81においては、図10に示すように、連結部96・97により、荷重受け部95の側部91・92の上端部分と中心部93の上端部分とが相互に連結されている。この連結部96・97は、荷重受け部95の主壁101より後方に形成されており、その前面はクッション体11と当接しない。特にここでは、図8に示すように、最上部のSばね72を連結部96・97の前面側に係合させてクッション受けパネル81をSばね72に対して固定するようにしている。
本シートに乗員が着座すると、図11に示すように、乗員の臀部52が、正面視でクッション受けパネル81の下方に位置し、乗員の腰部112が、荷重受け部95の下部94に位置する。乗員の背部110は、荷重受け部95の左右の側部91・92及び中心部93に位置し、乗員の脊柱113に沿って荷重受け部95の中心部93が延在し、また背部110の外側部分に沿って荷重受け部95の左右の側部91・92が延在する状態となる。
図9に示すように、乗員の背部110は、脊柱113を挟んで両側の部分が左右の肋骨114により後側に凸となり、その凸となる身体部分115の中心から側方にずれた位置で、荷重受け部95がクッション体71の裏面に当接する。また、凸となる身体部分115の中心近傍の領域では、クッション体71の裏面側のSばね72との間に空隙116・117が画成され、凸となる身体部分115が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の背部110に伝達され難くなる。
また、図11に示すように、乗員の背部110の後側に凸となる身体部分115の周縁に沿って、荷重受け部95の左右の側部91・92、中心部93、及び下部94が延在し、乗員の背部110のサポート性を高めることができる。さらに、乗員の背部110の後側に凸となる身体部分115の後方においてクッション体71の裏面側に空隙があるため、肋骨114とクッション体71とに挟まれた身体部分の圧迫が軽減される。
また、図9に示すように、乗員が着座することにより背部110の荷重がクッション体71に作用すると、クッション体71が圧縮変形し、同時に空隙116・117の領域でクッション体71の裏面側が後向きに膨出し、このクッション体71の膨出部分が、荷重受け部95に形成された傾斜状の側壁102に面接触する。これにより、クッション体71に当接する荷重受け部95と空隙116・117との境界部分で、クッション体71に生じるせん断力を低減すると共に、クッション体71の柔硬感が大きく変化することを避けることができる。
(第2の実施形態)
図12は、本発明による自動車用シートの別の例を示す斜視図である。ここでは、前記図2に示した例と同様にシートクッション部1に配設されるクッション受けパネル131、並びに前記図8に示した例と同様にシートバック部2に配設されるクッション受けパネル132が、図示しない支持フレームに一端が係止されたコイルばね133・134に支持されている。特にシートクッション部1に配設されるクッション受けパネル131は、後寄りの部分をコイルばね133・134に支持され、前寄りの部分は、前記図2に示したクッション受けパネル21と同様に、支持フレームを構成する前部フレームの皿状部分に載置された状態で支持フレームにより支持される。
(第3の実施形態)
図13は、本発明による自動車用シートの別の例を示す斜視図である。ここでは、前記図2に示した例と同様にシートクッション部1に配設されるクッション受けパネル141、並びに前記図8に示した例と同様にシートバック部2に配設されるクッション受けパネル142が、支持部材143・144により支持され、この支持部材143・144は、図示しない支持フレームに一端が係止されたコイルばね145・146に支持されている。支持部材143・144は、ロ字形状に形成され、クッション受けパネル141・142の外周縁部に裏面側から当接してクッション受けパネル141・142を支持する。
(第4の実施形態)
図14は、本発明による自動車用シートにおけるシートクッション部の別の例を示す斜視図である。図15・図16は、図14に示したシートクッション部の断面図である。ここでは、クッション体151の裏面にクッション受けパネル152が一体に設けられている。このクッション受けパネル152は、合成繊維などによる不織成形体(フェルト)からなり、例えばクッション体151を構成する発泡樹脂からなるパッド材155をモールド成形により形成する際にパッド材155と一体化される。
クッション受けパネル152は、前記図2に示した例と同様に、左右の側部161・162及び後部163により上面視で略コ字形状をなす外周荷重受け部164と、中心荷重受け部165とを有しており、この外周及び中心の各荷重受け部164・165の下面が、図15・図16に示すように、支持フレーム13の皿状部分23またはSばね12に当接する。外周荷重受け部164と中心荷重受け部165との間には、所定の段差をもって裏面側が凹となる段部167が形成されている。
乗員の大腿部51は、図15に示すように、大腿骨53により下側に凸となり、その凸となる身体部分55の中心から側方にずれた位置で、外周荷重受け部164及び中心荷重受け部165が支持フレーム13の皿状部分23に当接する。また、凸となる身体部分55の中心近傍の領域では、段部167によりクッション体151の裏面側の支持フレーム13の皿状部分23との間に空隙168が画成され、凸となる身体部分55が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の大腿部51に伝達され難くなる。
乗員の臀部52は、図16に示すように、座骨54により下側に凸となり、その凸となる身体部分58の中心から側方にずれた位置で、外周荷重受け部164がSばね12に当接する。また、凸となる身体部分58の中心近傍の領域では、クッション体151の裏面側のSばね12との間に空隙168が画成され、凸となる身体部分58が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の臀部52に伝達され難くなる。
図17は、本発明による自動車用シートにおけるシートバック部の別の例を示す斜視図である。図18は、図17に示したシートバック部の断面図である。ここでは、クッション体181の裏面にクッション受けパネル182が一体に設けられている。このクッション受けパネル182は、前記シートクッション部のクッション受けパネル152と同様、合成繊維などによる不織成形体からなり、例えばクッション体181を構成する発泡樹脂からなるパッド材185をモールド成形する際にパッド材185と一体化される。
クッション受けパネル182は、前記図8に示した例と同様に、左右の側部191・192、中心部193、及び下部194により正面視で略E字形状をなす荷重受け部195を有し、この荷重受け部195の後面が、図18に示すように、Sばね72に当接する。荷重受け部195の左右の側部191・192と中心部193との間には、所定の段差をもって裏面側が凹となる段部196・197が形成されている。
乗員の背部110は、脊柱113を挟んで両側の部分が左右の肋骨114により後側に凸となり、その凸となる身体部分115の中心から側方にずれた位置で、クッション受けパネル182の荷重受け部195がSばね72に当接する。また、凸となる身体部分115の中心近傍の領域では、段部196・197によりクッション体71の裏面側のSばね72との間に空隙198・199が画成され、凸となる身体部分115が浮いた状態で支持されており、これにより、荒れた路面状態に起因する高周波振動や走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の背部110に伝達され難くなる。
本発明にかかる自動車用シートは、走行路面のうねりなどに起因する低周波振動を抑制するためにばね体などを硬く設定しても、荒れた路面状態に起因する高周波振動や、走行路面の段差などに起因する衝撃が乗員の身体に伝達され難くすることができる効果を有し、乗員の身体が接するクッション体をばね体で弾性支持する構成の自動車用シートに幅広く適用することができる。
本発明が適用される自動車用シートを示す斜視図である。 図1に示したシートクッション部の平面図である。 図3は、図2に示したIII−III線で切断したシートクッション部の断面図である。 図4は、図2に示したIV−IV線で切断したシートクッション部の断面図である。 図2に示したクッション受けパネルの斜視図である。 図2に示したクッション受けパネルと乗員の身体との位置関係を示す平面図である。 図2に示したクッション受けパネルの要部の断面図である。 図1に示したシートバック部の正面図である。 図8に示したIX−IX線で切断したシートバック部の断面図である。 図8に示したクッション受けパネルの斜視図である。 図8に示したクッション受けパネルと乗員の身体との位置関係を示す正面図である。 本発明による自動車用シートの別の例を示す斜視図である。 本発明による自動車用シートの別の例を示す斜視図である。 本発明による自動車用シートにおけるシートクッション部の別の例を示す斜視図である。 図14に示したシートクッション部の断面図である。 図14に示したシートクッション部の断面図である。 本発明による自動車用シートにおけるシートバック部の別の例を示す斜視図である。 図17に示したシートバック部の断面図である。
符号の説明
1 シートクッション部
2 シートバック部
11 クッション体
12 Sばね(ばね体)
21 クッション受けパネル
34・35 荷重受け部
51 大腿部
52 臀部
53 大腿骨
54 座骨
55・58 凸となる身体部分
56・57・59 空隙
71 クッション体
72 Sばね(ばね体)
81 クッション受けパネル
95 荷重受け部
110 背部
113 脊柱
114 肋骨
115 凸となる身体部分
116・117 空隙
131・132 クッション受けパネル
133・134 コイルばね(ばね体)
141・142 クッション受けパネル
143・144 支持部材
145・146 コイルばね(ばね体)
151 クッション体
152 クッション受けパネル
168 空隙
181 クッション体
182 クッション受けパネル
198・199 空隙

Claims (2)

  1. 乗員の身体が接するクッション体の裏面側に、ばね体に支持された状態でクッション受けパネルが配設され、このクッション受けパネルには、乗員の骨格により凸となる身体部分の中心からずれた位置で、前記クッション体に作用する荷重を前記ばね体に伝達する荷重受け部が設けられ、該荷重受け部は、前記凸となる身体部分の中心を挟んだ両側縁に沿って延在する左右の側部で構成され、前記凸となる身体部分の中心近傍の領域において前記クッション体の裏面と前記ばね体との間に空隙が画成されるようにした自動車用シートであって、
    前記クッション体と前記クッション受けパネルと前記ばね体とは、乗員の臀部を支持するシートクッション部を構成するものであり、
    前記荷重受け部は、前記左右の側部と該左右の側部を後端にて連結する後部とで構成されて上面視で略コ字形状をなす外周荷重受け部と、前記左右の側部の間において該左右の側部に連結部を介して連結される中心荷重受け部と、で構成され、
    前記連結部は、前記左右の側部の前端部分と前記中心荷重受け部の前端部分とを相互に連結する前側の連結部と、前記左右の側部の中間部分と前記中心荷重受け部の後端部分とを相互に連結する後側の連結部と、で構成され、前記荷重受け部における前記クッション体に当接する部分より低い位置に配置されたことを特徴とする自動車用シート。
  2. 乗員の身体が接するクッション体の裏面側に、ばね体に支持された状態でクッション受けパネルが配設され、このクッション受けパネルには、乗員の骨格により凸となる身体部分の中心からずれた位置で、前記クッション体に作用する荷重を前記ばね体に伝達する荷重受け部が設けられ、該荷重受け部は、前記凸となる身体部分の中心を挟んだ両側縁に沿って延在する左右の側部で構成され、前記凸となる身体部分の中心近傍の領域において前記クッション体の裏面と前記ばね体との間に空隙が画成されるようにした自動車用シートであって、
    前記クッション体と前記クッション受けパネルと前記ばね体とは、乗員の背部を支持するシートバック部を構成するものであり、
    前記荷重受け部は、前記左右の側部と、該左右の側部を下端にて連結する下部と、該下部の中心部分から上向きに延出された中心部と、で構成されて、正面視で略E字形状をなしていることを特徴とする自動車用シート。
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