JP4713128B2 - 次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 - Google Patents

次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 Download PDF

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本発明は、新規な次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法に関する。詳しくは、効率良く臭素濃度を低減することができる次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法に関する。
次亜塩素酸ソーダ水溶液は、漂白剤、殺菌消毒剤、各種酸化剤等として、工業的に広く使用されている。特に、水道水の殺菌処理に、塩素ガスの使用に代わって、取り扱いの容易さから多量に使用されている。この水道水の殺菌処理に使用する用途においては、不純物を極力低減した、特に臭素を低減した次亜塩素酸ソーダ水溶液が望まれている。
次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法としては、塩化ナトリウム水溶液(以下、塩水とする場合もある)の電解により生じた塩素ガスを苛性ソーダ水溶液と反応させて製造する方法等が知られている。この方法において、不純物を低減した次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造するためには、原料となる塩素ガスは純度の高いものを使用する必要がある。
この塩水の電解では、原料に海水、岩塩からの食塩を用いるが、これらの工業用食塩は種々の不純物を含んでおり、ある程度、精製して使用されている。ところが臭素は、塩素と性質が似ているため、通常の精製では、岩塩等から臭素を除去することが困難であり、工業用食塩水の電解においては、微量の臭素イオンを含んだまま電解が行われているのが実情である。そのため、臭素を含む塩水を電解した場合、得られる塩素ガスには、微量の臭素が含まれている。また、塩水の電解では、得られる塩素ガスには、その他の不純物として、酸素、窒素、水素、二酸化炭素等の非凝縮性ガスも含まれている。
このような不純物を含んだ塩素ガスの精製方法が、種々提案されている。例えば、臭素を含有する塩素を多量の水で洗浄する方法(特許文献1参照)、蒸留塔を使用して液化塩素から非凝縮性ガスを分離する分離工程と、蒸留塔の塔底から液体塩素を気化させる気化工程とを含む、塩素ガスと非凝縮性ガスを効率良く分離するする方法(特許文献2参照)等が提案されている。
また、不純物が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法として、ダイオキシン等の不純物を含む塩素ガスを液化させ、少なくとも一部を再び気化させた後、この塩素ガスと苛性ソーダ水溶液と反応させ、ダイオキシン等の不純物が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法(特許文献3参照)が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている方法では、多量の水を使用すること、および臭素の除去率を高めた場合には、塩素の損失も大きくなるといった点で改善の余地があった。また、特許文献2、3に記載されている方法では、必ず液体塩素を気化する設備が必要となり、工程が煩雑化するといった点で改善の余地があった。
更に、特許文献3に記載されている方法は、ダイオキシンの低減を目的とするものであり、次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法において、臭素の低減については、何ら検討がされていないのが現状であった。
特開昭59−92903号 特開2002−316804号 特開2004−51431号
従って、本発明の目的は、塩水を電解して得られる臭素等を含む塩素ガスを使用して、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造するに際し、液化した塩素を再度気化させる気化工程を有することなく、効率良く臭素濃度を低減した塩素ガスを用いることにより、臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、前記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩水を電解して得られる塩素ガスの一部から臭素を液化させ除去した塩素ガスを使用して、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造することにより、効率良く、臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、塩水を電解して得られる塩素ガスを主成分とする第1塩素ガスと、第1塩素ガスの一部のガスより臭素を液化して除去した、臭素濃度が低減された第2塩素ガスとを、苛性ソーダ水溶液と反応させる次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法であって、前記第2塩素ガスが、第1塩素ガスの一部のガスを常圧下、−35℃〜−50℃に冷却して臭素を液化した際に、液化されないガスであることを特徴とする前記次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法である。
また、本発明は、塩水に含まれる臭素濃度を測定し、該測定値に基づいて、前記第2塩素ガスの使用量の割合を決定することを特徴とする次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法である。
本発明の方法によれば、塩水を電解して得られる塩素ガスから、臭素を液化して除去した塩素ガスを使用して、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造するため、臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を得ることができる。しかも、塩水を電解して得られる塩素ガスにおいて、該塩素ガスに含まれる不純物の非凝縮性ガスを利用することにより、液化した塩素を再度、気化する気化工程を含まずとも、臭素濃度を低減した塩素ガスを得ることができ、該塩素ガスを使用することにより、臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造することができる。
更に、塩水の電解は安定しているため、塩素ガスからの臭素除去量、および臭素濃度の低減された塩素ガスの使用割合を、塩水中の臭素濃度を測定することにより決定することもできる。そのため、煩雑な操作を行うことなく、安定して臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造することができる。
また、得られる次亜塩素酸ソーダ水溶液は、臭素濃度が低減されているため、従来の用途の中でも特に水の殺菌処理に好適に使用できる。
本発明の次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法について、図1に沿って説明するが、本発明は図1に一概に限定されるものではない。図1は、本発明の次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法の概略を示す工程図の一例である。
本発明は、塩水を電解して得られる塩素ガスを主成分とする第1塩素ガスと、第1塩素ガスの一部のガスより臭素を液化して除去した第2塩素ガスとを、苛性ソーダ水溶液と反応させるものである。
本発明において使用する塩水は、原料となる塩(以下、原塩とする)を精製し、塩水の貯留槽1から電解槽2の陽極側に送られて電解処理される。
本発明において、塩水の原料となる原塩は、岩塩、海水から得られる不純物を多く含むものであり、電解される塩水は、通常、この原塩を、ろ過、キレート処理等の公知の方法により精製し、水に不溶な成分の除去、マグネシウム、カルシウム等の金属成分をppbオーダーまで除去したものを使用する。この時、原塩の産地によって多少のばらつきはあるが、前記精製を行った塩水には、塩化ナトリウムに対して、臭素成分が20〜160質量ppm程度含まれている。本発明は、効率良く臭素を除いた塩素ガスを使用して次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造することができるため、塩水中の塩化ナトリウムに対して、臭素が100質量ppm以上含まれるものを使用した場合により効果的である。
本発明において、前記精製された塩水を貯留する貯留槽1から、電解槽2の陽極側に送られた塩水を電解する条件は、特に制限されるものではなく、公知の条件を採用することができる。例えば、陽イオン交換膜で仕切られた電解槽2の陽極側に、飽和塩水もしくはそれよりも濃度が薄い塩水を送り、陰極側に20〜35質量%の苛性ソーダ水溶液を入れて電解を行ってやればよい。
前記のような一般的な電解条件において、電解槽2の陽極側から第1塩素ガス輸送配管3に排出される、塩素ガスを主成分とする第1塩素ガスには、20〜30質量%の塩水に含まれる臭素が5〜45質量ppmの場合には、臭素ガスが30〜250体積ppm程度含まれる。更に、該第1塩素ガスには、その他の不純物として、酸素、窒素、二酸化炭素等の非凝縮性ガスが1〜2体積%含まれている。尚、この非凝縮性ガスの量は、電解条件に依存するものであり、通常同じ電解条件であれば、塩水中の臭素濃度が変化しても変わるものではない。
本発明は、前記非凝縮性ガスを有効に利用して、第1塩素ガスの一部から臭素を液化して除去し、この臭素濃度が低減された第2塩素ガスを使用することによって、臭素濃度が低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造することを特徴とする。
本発明において、第1塩素ガスの一部から臭素を除去する量は、所望とする臭素濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶液によって適宜決定すればよい。中でも、水道水の殺菌処理に使用するような、臭素濃度がより低減された次亜塩素酸ソーダ水溶液を得るためには、できる限り臭素の除去量を多くすることが好ましい。即ち、第2塩素ガス中に含まれる臭素濃度は、極力低減されていることが好ましい。
本発明において、前記第1塩素ガスは、その一部が臭素除去装置4に輸送され、該臭素除去装置4において、該一部のガスから臭素を液化して除去することにより第2塩素ガスを精製する。
本発明において、臭素除去装置4で第1塩素ガスの一部から臭素を液化して除去して第2塩素ガスを得る方法は、特に制限されるものではなく、常圧又は加圧下で臭素が液化する温度まで第1塩素ガスの一部を冷却してやればよい。
中でも、第2塩素ガスの臭素濃度をより低減させるためには、常圧下、−35℃〜−50℃まで第1塩素ガスの一部を冷却してやることが好ましい。該温度が−35℃を超える場合には、第2塩素ガスに含まれる臭素濃度が高くなるため、苛性ソーダ水溶液と反応させる際に、臭素を液化して除去した第2塩素ガスの使用割合が高くなり、効率的でなくなるため好ましくない。一方、該温度が−50℃未満の場合は、第1塩素ガスを冷却するのに多大なエネルギーを要するのと、臭素を除去する効率が上がらなくなるため好ましくない。第2塩素ガスの臭素濃度と生産性の効率を考慮すると、常圧下、−38℃〜−45℃まで第1塩素ガスの一部を冷却して、臭素を除去することがより好ましい。
本発明において、第1塩素ガスの一部を常圧下、−35℃〜−50℃まで冷却する場合には、塩素も液化されるが、第1塩素ガスの一部には、非凝縮性ガスが含まれているため、必ず液化されない塩素ガスを含む排ガスを生じることになる。本発明においては、第1塩素ガスの一部を−35℃〜−50℃とした際に、この液化されない排ガスを第2塩素ガスとすることが、液化された塩素を再度、気化する必要がないため経済的であり、臭素濃度が低減されたものとすることができるため好ましい。
また、臭素除去装置4において、第1塩素ガスの一部を常圧下、−35℃〜−50℃として、液化されないガスを第2塩素ガスとすることにより、第2塩素ガスに含まれる臭素濃度も予め算出することができる。このため、後記に詳述するが、塩水の臭素濃度測定することにより、この測定値に基づいて、第1塩素ガスと第2塩素ガス比率を決定しやすくなる。
尚、通常、前記の通り、一般的な塩水の電解においては、第1塩素ガス中には、臭素ガスが30〜250体積ppm含まれるが、この第1塩素ガスの一部を常圧下、−35℃〜−50℃に冷却することにより得られる液化されないガス(第2塩素ガス)には、塩素ガスが95〜50体積%であり、臭素濃度は1〜25体積ppm、非凝縮性ガス5〜50体積%となる。
本発明においては、この臭素除去装置4において精製した第2塩素ガスを、第2塩素ガス輸送配管5により、次亜塩素酸ソーダ水溶液製造装置6へ供給する。
本発明の特徴は、前記第1塩素ガスと前記第2塩素ガスとを、次亜塩素酸ソーダ水溶液製造装置6において、苛性ソーダ水溶液と反応させることである。臭素を含む第1塩素ガスと臭素濃度が低減された第2塩素ガスの両方を使うことにより、得られる次亜塩素酸ソーダ水溶液の臭素濃度を調整することができる。
即ち、第1塩素ガス中に臭素が多く含まれる場合には、第2塩素ガスの使用量を増やすことにより、得られる次亜塩素酸ソーダ水溶液中に含まれる臭素の量を低減することができる。また、第1塩素ガス中に含まれる臭素が比較的少ない場合には、第2塩素ガスの使用量を少なくすることもできる。このように第1塩素ガスと第2塩素ガスとを使用することにより、適宜、次亜塩素酸ソーダ水溶液の臭素濃度を調整することができる。
本発明において、第2塩素ガスの使用量は、図示はしていないが、第1塩素ガス中の臭素濃度を測定して決定することもできるし、電解する塩水中の臭素濃度を測定して決定することもできる(図1における臭素測定手段7において測定する)。中でも、安定して次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造を行うためには、塩水中の臭素濃度を測定して、該測定値に基づき、第2塩素ガスの使用量を決定する方法を採用することが好ましい。
本発明において、塩水中の臭素濃度を測定し、該測定値に基づき、第2塩素ガス量の使用割合を決定できるのは、以下に示す理由の通りである。
塩水の電解は、非常に安定しているため、一度、電解の条件を決定してやれば、塩水に含まれる臭素濃度を測定することにより、第1塩素ガスに含まれる臭素濃度を算出することができ、更に、臭素除去装置4において、特定の条件で第1塩素ガスの一部から臭素を除去することにより、第2塩素ガスに含まれる臭素濃度も予め算出することができる。このことから、塩水に含まれる臭素濃度を測定して、該測定値の基づき、第2塩素ガスの使用量を決定することにより、電解を行う前から第2塩素ガスの使用量が決まるため、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造する直前に、第2塩素ガスの使用量等を決定しなくともよく、工程を簡潔にすることができる。
本発明において、次亜塩素酸ソーダ水溶液製造装置6で前記第1塩素ガスと前記第2塩素ガスとを苛性ソーダ水溶液と反応させる条件は、特に制限されるものではなく、通常の条件、具体的には、常温、常圧で反応させる。苛性ソーダ水溶液の濃度も、製造する次亜塩素酸ソーダ水溶液に含まれる食塩量により適宜決定してやればよく、多段で第1、第2塩素ガスと苛性ソーダ水溶液とを反応させることもできる。また、苛性ソーダ水溶液は、塩水の電解の陽極室で生じる苛性ソーダ水溶液を使用することもできる。
本発明において、次亜塩素酸ソーダ水溶液製造装置6で第1塩素ガスと第2塩素ガスとを使用して、苛性ソーダ水溶液と反応させる態様は、図示はしていないが、第1塩素ガスと第2塩素ガスとを一旦、混合して、苛性ソーダ水溶液と反応させることもできるし、第1塩素ガスと第2塩素ガスを別々に苛性ソーダ水溶液と反応させ、各々から得られた次亜塩素酸ソーダ水溶液を混合することもできる。更に、図示した通り、臭素測定手段7の測定値に基づいて、第1塩素ガス量と第2塩素ガス量を調整して、そのまま両方のガスを次亜塩素酸ソーダ水溶液と反応させることもできる。
以下、本発明を更に具体的に説明するため、実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
臭素23質量ppm、塩化ナトリウム濃度26質量%の塩水を陽イオン交換膜で分割した電解槽2の陽極側へ供給し、陰極側には31質量%の苛性ソーダ水溶液を入れ、電解を行った。得られた第1塩素ガスには、臭素濃度130体積ppm、非凝縮性ガス1.2体積%が含まれていた。この第1塩素ガスの一部を臭素除去装置4へ送り、常圧下、−40℃で冷却を行い、液化されないガス(第2塩素ガス)を得た。この第2塩素ガスには、臭素濃度15体積ppm、非凝縮性ガス24体積%が含まれていた。次いで、第1塩素ガス60%、第2塩素ガス40%の割合にして、20%の苛性ソーダ水溶液と反応させ、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造した。得られた次亜塩素酸ソーダ水溶液中には、臭素が16質量ppm含まれていた。結果を表1に示す。尚、次亜塩素酸ソーダ水溶液に含まれる臭素は、臭素酸の臭素分も含まれるものである。
実施例2
実施例1において、第1塩素ガス30%、第2塩素ガス70%の割合にして、次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造した以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004713128
実施例3、4
臭素35質量ppm、塩化ナトリウム濃度26質量%の塩水を実施例1と同様の操作で電解を行った。また、臭素除去装置4の条件を常圧下、−40℃とし、第1塩素ガスと第2塩素ガスとを反応させる苛性ソーダ水溶液の濃度、条件等も実施例1と同じにした。実施例3においては、得られる次亜塩素酸ソーダ水溶液中の臭素濃度を10質量ppmとするため、第1塩素ガス15%、第2塩素ガス85%の割合で使用した。また、実施例4においては、得られる次亜塩素酸ソーダ水溶液中の臭素濃度を20質量ppmとするため、第1塩素ガス45%、第2塩素ガス55%の割合で使用した。
尚、実施例3および4において、第1塩素ガス、第2塩素ガスの使用割合は以下の算出により決定した。
実施例1と同じ電解条件で実施例3、4は塩水を電解するため、塩水の臭素濃度が実施例1と比較して1.5倍となっている実施例3、4では、第1塩素ガス中の臭素濃度200体積ppmと予想した。尚、実施例1と実施例3、4とは、電解条件が同じであるため、第1塩素ガス中の非凝縮性ガスは、1.2体積%とした。ついで、この第1塩素ガスを臭素除去装置4にて常圧下、−40℃に冷却することから、第2塩素ガス中の臭素濃度25体積ppm、非凝縮性ガス24体積%と予想した。この予想値から、実施例3、4の第1塩素ガス、第2塩素ガスの使用割合を算出した。予想値と実測値の結果を表2に示す。
表2に示す通り、実施例3、4では、各臭素濃度の予想値と実測値がほぼ同じであった。このことから、所望の臭素濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶液を得ようとする場合には、塩水の臭素濃度を測定し、該測定値に基づいて、第2塩素ガスの使用割合を決定できることが示された。
比較例1
実施例3において、第1塩素ガスのみを使用して次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造した際の結果を表2に示す。
Figure 0004713128
本発明の次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法の一例を示す工程図
符号の説明
1 塩水の貯槽
2 電解槽
3 第1塩素ガス輸送配管
4 臭素除去装置
5 第2塩素ガス輸送配管
6 次亜塩素酸ソーダ水溶液製造装置
7 臭素濃度測定手段

Claims (2)

  1. 塩水を電解して得られる塩素ガスを主成分とする第1塩素ガスと、第1塩素ガスの一部のガスより臭素を液化して除去した、臭素濃度が低減された第2塩素ガスとを、苛性ソーダ水溶液と反応させる次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法であって、前記第2塩素ガスが、第1塩素ガスの一部のガスを常圧下、−35℃〜−50℃に冷却して臭素を液化した際に、液化されないガスであることを特徴とする前記次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法
  2. 塩水に含まれる臭素濃度を測定し、該測定値に基づいて、前記第2塩素ガスの使用量の割合を決定することを特徴とする請求項1に記載の次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法。
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