JP4713079B2 - 燃料電池発電システム及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池を用いて発電を行う燃料電池発電システム及びその運転方法に関する。
燃料電池発電システムは、水素等の燃料と空気等の酸化剤を燃料電池本体に供給して、電気化学的に反応させることにより、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して外部へ取り出す発電装置である。
この燃料電池発電システムは、比較的小型であるにもかかわらず高効率で、環境性に優れているという特徴があり、また、発電に伴う発熱を温水や蒸気として回収することにより、コージェネレーションシステムとしての適用が可能である。
ところで、燃料電池本体は電解質の違い等により様々なタイプのものに分類されるが、電解質に固体高分子電解質膜を用いた固体高分子形燃料電池は、低温動作性や高出力密度等の特徴があることから、一般家庭用を視野に入れた小型コージェネレーションシステムや電気自動車用の動力源としての用途に適しており、今後、市場規模が急激に拡大することが予想されている。
この固体高分子形燃料電池において、固体高分子電解質膜として、例えばフッ素系イオン交換膜が用いられている。これらの膜は分子中にプロトン交換基を持ち、含水することによりプロトン伝導性を示し、電解質として機能する。したがって、電池の含水量が少ないと固体高分子電解質膜のプロトン伝導度が低下し、電池性能が低下する。そのため、燃料電池に供給する反応ガスを予め加湿器を通し、加湿して燃料電池に供給する外部加湿方式や、燃料電池に反応ガスと共に直接、加湿水を供給する内部加湿方式等によって、燃料電池電極反応部に水蒸気または水を供給し、固体高分子電解質膜の含水量を適正な範囲に保持させる必要がある。
一方、燃料電池の発電に伴う反応は発熱反応であるため、燃料電池スタックに冷却板を挿入して冷却水の顕熱で冷却する方法や、内部加湿方式において反応ガスと共に供給された加湿水の蒸発潜熱で冷却する方法等によって、燃料電池を適正な温度領域に制御している。
上述のように燃料電池スタックには冷却水や加湿水を供給する必要があるが、外部からの補給水を最小限にするために、燃料電池スタックから排出された水を燃料電池スタックに循環させて供給する水循環系を設けている。しかし、この水循環系には、金属材料の腐食等により金属イオン等の不純物が混入する環境にある。
また、内部加湿方式では、水循環系に混入した金属イオンが加湿水に混入して電池本体に供給されると、電池を構成する電解質膜や電極触媒中に存在するプロトン交換基が金属イオンで置換され、電池電圧が低下する。
さらに、内部加湿方式、外部加湿方式に共通した課題として、燃料電池に起電力が発生している際に、金属イオン等の混入により燃料電池スタックを貫通する冷却水の電気伝導度が増加すると、燃料電池スタックの絶縁が破壊され、冷却水を介した地絡や、燃料電池スタック構成材料の腐食等が生じるという問題も生じる。
したがって、燃料電池発電システムの水循環系の水質管理は、燃料電池の性能や安全性を維持する上で重要な課題となっている。
そこで、現状では燃料電池の水循環系にイオン交換樹脂を配置し、水質を管理する方法が広く用いられている。(例えば、公知文献1)
図9は、かかる従来の燃料電池発電システムの一例を示す構成図である。
この燃料電池発電システムは、図9に示すように燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1を貫通するように冷却水または加湿水が循環する燃料電池水循環系2とからなり、燃料電池水循環系2には、水タンク3、水ポンプ4、イオン交換樹脂5及び燃料電池の発熱を回収する熱交換器6が配置されている。また、水タンク3には水供給バルブ8を介して水供給源7が接続され、水供給バルブ8の開閉によって随時水を補給できる構成となっている。そして、過剰な水は水タンク3に設けられたオートドレン9から排出される。
特開2002−141095
このように従来のイオン交換樹脂を用いた水質管理方法は、簡素な構成で不純物イオンを許容値以下に低減できる利点がある反面、樹脂の寿命が短いことから、頻繁にイオン交換樹脂を交換する必要が生じ、運用管理上の大きな不都合が生じていた。また、イオン交換樹脂そのものや交換作業に費用が発生するため、特に一般家庭用を視野に入れた小型コージェネレーションシステム等では事実上金属イオンを常時許容値以下に維持することは困難である。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、長期に亘り水循環系の不純物イオンを許容値以下に保持可能な水質管理を行うことができる燃料電池発電システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
請求項1に対応する発明は、燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え水供給源から供給される水を電解処理し、この電解処理により陽極で生成される陽極電解水の金属イオンを低減させるとともにプロトン濃度を増加させる電解水装置と、この電解水装置の陽極で生成された電解水を前記燃料電池水循環系に供給する陽極電解水供給系とを備える。
請求項2に対応する発明は、燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、この燃料電池水循環系に設けられたイオン交換器と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え水供給源から供給される水を電解処理し、この電解処理により陽極で生成される陽極電解水の金属イオンを低減させるとともにプロトン濃度を増加させる電解水装置と、前記電解水装置の陽極で生成されたプロトン濃度が高い陽極電解水を前記イオン交換器に給水することにより、前記イオン交換に含まれる金属イオンプロトンで再置換させ、当該金属イオンを前記イオン交換器から除去させる陽極電解水供給系と、前記イオン交換器から除去された金属イオンを含む水を、切換バルブにより流路を前記燃料電池水循環系から当該水の排出口側に切換えることにより、その排出口から系外に排出させる陽極電解水排出系とを備える。
請求項3に対応する発明は、請求項1又は請求項2に対応する発明の燃料電池発電システムにおいて、前記水供給源から前記電解水装置に繋がる水供給系に逆浸透膜器を配置する。
請求項4に対応する発明は、燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、上水供給系と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え前記上水供給系より供給される上水を電解処理する電解水装置と、この電解水装置の陰極で生成された電解水を飲料水系統に供給する陰極電解水供給系と、前記電解水装置の陽極で生成された電解水を前記燃料電池水循環系に供給する陽極電解水供給系とを備える。
請求項5に対応する発明は、請求項4に対応する発明の燃料電池発電システムにおいて、前記上水供給系から前記電解水装置に繋がる水供給系に逆浸透膜器を配置する。
請求項6に対応する発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに対応する発明の燃料電池発電システムにおいて、前記電解水装置へ印加する直流電圧源として、燃料電池から出力された直流電力を用いる。
請求項7に対応する発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに対応する発明の燃料電池発電システムの運転方法において、前記電解水装置の陽極で生成された電解水を予め定められた間隔で前記燃料電池水循環系に供給する。
請求項に対応する発明は、請求項6に対応する発明の燃料電池発電システムの運転方法において、前記燃料電池発電システムから出力される電力が電力需要よりも過剰なときに、前記燃料電池から出力された直流電力を前記電解水装置に印加する。
本発明は、長期に亘り水循環系の不純物イオンを許容値以下に保持可能な水質管理を行うことができる。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明による燃料電池発電システムの第1の実施形態を示す構成図で、図9と同一部品には同一符号を付して示す。
図1に示すように、燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1を貫通するように冷却水または加湿水が循環する燃料電池水循環系2とからなり、燃料電池水循環系2には、水タンク3、水ポンプ4、イオン交換器5及び燃料電池の発熱を回収する熱交換器6が配置されている。
また、水タンク3には陽極電解水供給配管10を介して電解水装置12が接続されるとともに、陽極電解水供給配管10に陽極電解水供給バルブ11が設けられている。
この電解水装置12は、陽極12aと陰極12b及びこれら両極間に設けられた直流電源13を備え、直流電圧の印加により水供給源7より供給される水を電解処理する機能を有している。
なお、水タンク3にはオートドレン9が設けられ、このオートドレン9より過剰な水が排出される。
次に上記のように構成された燃料電池発電システムの作用を述べる。
水供給源7から電解水装置12へ供給された水は、電解水装置の陽極12a及び陰極12b間に直流電源13によって直流電圧が印加されると、電解処理される。このとき、金属イオンに代表される陽イオンは陰極側に引き寄せられるため、陽極近傍には、水供給源から供給された水よりも金属イオン濃度が低減された陽極電解水が生成される。また、電解処理により、陽極では下式のような反応が生じるため、陽極電解水のプロトン濃度が上昇する。
(陽極における反応式):2HO → O + 4H + 4e
上記性質をもつ陽極電解水が燃料電池水循環系2に供給されることにより、水供給源7からの水を直接燃料電池水循環系2に供給した場合よりも、燃料電池水循環系2の金属イオン濃度が低減される。
さらに、燃料電池が金属イオンで汚染された場合には、プロトン濃度が高い陽極電解水が供給されるので、燃料電池の電極を構成するイオン交換基に存在する金属イオンがプロトンで再置換され、金属イオンが除去される。
このように本実施形態によれば、燃料電池水循環系統に配置したイオン交換器5に供給される水の金属イオン濃度が低減されるので、イオン交換樹脂の寿命が改善される。したがって、イオン交換樹脂の交換に伴うメンテナンス費用を低減することが可能となると共に、金属イオンによる汚染に起因する燃料電池の性能低下を防止することができる。
さらに、燃料電池が金属イオンで汚染された場合には、燃料電池にプロトン濃度が高い陽極電解水が供給されるので、触媒層や電解質膜に含有されるプロトン交換基上の金属イオンがプロトンで再置換がなされ、燃料電池を汚染していた金属イオンが取り除かれる。したがって、燃料電池の性能が回復し、燃料電池の性能の低下を抑制することができる。
上記第1の実施形態では、水供給源7より電解水装置12に水を供給し、電解処理された陽極電解水を燃料電池水循環系2に供給するようにしたが、図2に示すように水タンク3の出口側に電解処理された陽極電解水が燃料電池水循環系2に供給されるように電解水装置12を配置する構成としても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、水補給のタイミングが短い場合には、図3に示すように燃料電池水循環系2からイオン交換器5を省略した構成としても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
図4は、本発明による燃料電池発電システムの第2の実施形態を示す構成図で、図1と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第2の実施形態では、燃料電池水循環系2に配置されたイオン交換器5の下流に切換バルブ14a及びイオン交換器排水口14bを設ける構成としたもので、他の構成は図1と同様である。
次に上記のように構成された燃料電池発電システムの作用を述べる。
水供給源7から水が電解水装置12に供給されると、この水は電解処理されて金属イオン濃度が低く、且つプロトン濃度が高い陽極電解水が生成される。この陽極電解水は、陽極電解水供給配管10aを経由して水タンク3に一旦貯えられた後、イオン交換器5に供給される。したがって、プロトン濃度が高い陽極電解水がイオン交換器5に給水されることにより、イオン交換樹脂に含まれる金属イオンがプロトンで再生されると共に、再生に伴って生じた金属イオンを含む水は、切換バルブ14aをイオン交換器排出口14b側に切換えることで排出される。
このように本実施形態によれば、システムからイオン交換器5を取り出すことなく、イオン交換樹脂の再生を行うことができる。したがって、イオン交換樹脂の交換に伴うメンテナンス費用を低減することが可能となると共に、金属イオンによる汚染に起因する燃料電池の性能低下を防止することができる。
図5は、本発明による燃料電池発電システムの第3の実施形態を示す構成図で、図1と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第3の実施形態では、電解水装置12の陽極12a及び陰極12bにそれぞれ陽極電解水供給配管10a及び陰極電解水供給配管10bを接続し、陽極電解水供給配管10aを陽極電解水供給バルブ11を介して水タンク3に接続し、また陰極電解水供給配管10bを飲料水利用口16に接続する構成として上水供給源15より上水を供給するようにしたもので、他の構成は図1と同様である。
次に上記のように構成された燃料電池発電システムの作用を述べる。
上水供給源15から供給された上水は、電解水装置12の陽極12a及び陰極12b間に直流電源13の直流電圧が印加されることで、電解処理される。このとき、上水に含まれるミネラル分を主とする金属イオンは陰極側に引き寄せられ、陰極で生成した陰極電解水は、陰極電解水供給配管10bから飲料水利用口16を介してミネラル分を多く含む飲料水として利用される。
一方、電解水装置12の陽極では、上水供給源から供給される上水よりも金属イオン濃度が低減され、且つプロトン濃度が上昇した陽極電解水が生成され、燃料電池水循環系2に配置されたイオン交換器5に前述同様に供給される。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に燃料電池水循環系2に配置したイオン交換器5に供給される水の金属イオン濃度が低減されるため、イオン交換樹脂の交換に伴うメンテナンス費用を低減することが可能になると共に、金属イオンによる汚染に起因する燃料電池の性能低下を防止することができる。
また、燃料電池が金属イオンで汚染された場合には、燃料電池にプロトン濃度が高い陽極電解水が供給されるので、触媒層や電解質膜に含有されるプロトン交換基上の金属イオンがプロトンで再置換がなされ、燃料電池を汚染していた金属イオンが取り除かれる。したがって、燃料電池の性能が回復し、燃料電池の性能の低下を抑制することができる。
さらに、本実施形態の燃料電池発電システムによれば、上水から陰極電解水を製造し、飲料水として利用すると同時に副生される陽極電解水を燃料電池供給水として利用できるので、水補給に伴う水道代を節約できるという効果も得られる。
図6は、本発明による燃料電池発電システムの第4の実施形態を示す構成図で、図5と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第4の実施形態では、上水配管15aに飲料水浄水用の逆浸透膜器17を設け、この逆浸透膜器17を通過した上水を電解水装置12へ供給する構成としたもので、他の構成は図5と同様である。
次に上記のように構成された燃料電池発電システムの作用を述べる。
上水供給源15より供給される上水は、逆浸透膜器17によって上水中の重金属や塩素化合物が除去されるので、電解水装置12で電解処理された陰極電解水中の重金属イオンや陽極電解水中の塩化物イオン濃度が低下する。すなわち、飲料水系統に供給される重金属イオンが低減されると共に、燃料電池水供給系2に配置したイオン交換器5に供給される塩化物イオンの濃度が低減される。
本実施形態によれば、上水から陰極電解水を製造し、飲料水として利用する際に、人体に悪影響のある重金属イオンが逆浸透膜器17によって除去されると共に、副生される陽極電解水中の金属イオン及び塩化物イオン濃度が低減されるため、燃料電池水循環系水2の金属イオンや塩化物イオンの濃度が低減される。したがって、イオン交換樹脂の交換に伴うメンテナンス費用を低減することが可能となると共に、金属イオンによる汚染に起因する燃料電池の性能低下を防止することができる。
さらに、本実施形態では、飲料水系統の重金属低減を目的に逆浸透膜を利用しているため、新たなコスト発生は伴わないという効果がある。
次に本発明の第4の実施形態である燃料電池発電システムの最良の運転方法について説明する。
燃料電池発電システムを設置する環境の水質を基に予め設定したタイミングで陽極電解水供給バルブ11を開き、燃料電池水循環系2に陽極電解水を供給した。ここで、陽極電解水の供給と同期させて陰極電解水が陰極電解水タンク18へ供給され、その後、電解水装置12に上水配管を経由して上水が供給されるような運転を実施した。
このように予め設定したタイミングで燃料電池水供給系2に金属イオン濃度の低い陽極電解水が補給させる運転を実施することにより、燃料電池水循環系2は常時許容値以下の伝導度に維持される。
本実施形態によれば、定期的に金属イオン濃度の低い陽極電解水が補給されるので、イオン交換器5に供給される金属イオン量が減少する。したがって、イオン交換樹脂の交換に伴うメンテナンス費用を低減することが可能となると共に、金属イオンによる汚染に起因する燃料電池の性能低下を防止することができる。
図7は、本発明による燃料電池発電システムの第5の実施形態を示す構成図で、図6と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第5の実施形態では、電解水装置12の陽極12aを陽極電解水供給配管10aにより水タンク3に直接接続し、陰極電解水供給配管10bを飲料水利用バルブ19を介して飲料水利用口16に接続する構成としたもので、その他の構成は図6の構成と同様である。
次に上記のように構成された燃料電池発電システムの作用を述べる。
飲料水利用の要求によって、飲料水利用バルブ19が開かれると、飲料水利用配管10bに陰極電解水が供給される。また、それと同期して陽極電解水が陽極電解水供給配管10aを経由して水タンク3に補給され、燃料電池水循環系2に供給される。その後、電解水装置12に上水配管を経由して上水が供給される。
また、飲料水の利用のタイミングで燃料電池水循環系2に金属イオン濃度が低減された陽極電解水が供給されるので、燃料電池循環水系2には飲料水の需要の高い、外気温の高い時期には特に多く補給される。
このように飲料水の需要の高い時期には、外気温や上水の温度が高い。したがって、熱交換器6に供給した排出ガスを外気や上水との熱交換によって、排出ガス中の水分の回収を行う燃料電池発電システムにおいては、熱交換器6の能力を増強したり、頻繁に水を補給したりする必要がある。
しかし、本実施形態の燃料電池発電システムでは、前記第4の実施形態で説明した水質維持効果や水補給に伴うコスト低減効果の他に、熱交換器の能力を低減してコンパクト化が実現できる。また、燃料電池水循環系に陽極電解水を供給する際に複雑な制御を用いていないため、システム制御の簡素化につながるという効果も得られる。
図8は本発明による燃料電池発電システムの第6の実施形態を示す構成図であり、図7と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
図8において、実線は水配管を、破線は電気配線をそれぞれ示している。
第6の実施形態では、直流電圧源として、燃料電池の起電力をDC/DCコンバータ20で調整したものを用いる構成としたものである。
上記構成の燃料電池発電システムにおいて、燃料電池による出力に余剰があるときに、電解水を製造するという運転を実施した。
このような運転を実施すれば、燃料電池から出力された直流電力はDC/DCコンバータ20で所定の直流電圧に調整され、直接電解水装置12の電解処理に用いられる。したがって、直流・交流間の変換効率に起因するエネルギーロスを除去することができる。また、電力余剰時に電解処理することによって、燃料電池の出力の変動が低減される。
本実施形態によれば、直流・交流間の変換を伴わないため、電解処理時の消費電力の低減が可能である。また、燃料電池の出力変動幅が低減されるので、システム制御の簡素化を図ることができる。
本発明による燃料電池発電システムの第1の実施形態を示す構成図。 同実施形態の第1の変形例を示す構成図。 同じく第2の変形例を示す構成図。 本発明による燃料電池発電システムの第2の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池発電システムの第3の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池発電システムの第4の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池発電システムの第5の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池発電システムの第6の実施形態を示す構成図。 従来の燃料電池発電システムの一例を示す構成図。
符号の説明
1:燃料電池スタック、2:燃料電池水循環系、3:水タンク、4:水ポンプ、5:イオン交換器、6:熱交換器、7:水供給源、8:水供給バルブ、9:オートドレン、10a:陽極電解水供給配管、10b:陰極電解水供給配管、11:陽極電解水供給バルブ、12:電解水装置、12a:電解水装置陽極、12b:電解水装置陰極、13:直流電圧源、14a: 切換バルブ、14b:イオン交換器排水口、15:上水供給源、15a:上水配管、16:飲料水利用系、17:逆浸透膜器、18:陰極電解水タンク、19:飲料水利用バルブ、20:DC/DCコンバーター

Claims (8)

  1. 燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え水供給源から供給される水を電解処理し、この電解処理により陽極で生成される陽極電解水の金属イオンを低減させるとともにプロトン濃度を増加させる電解水装置と、この電解水装置の陽極で生成された電解水を前記燃料電池水循環系に供給する陽極電解水供給系とを備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、この燃料電池水循環系に設けられたイオン交換器と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え水供給源から供給される水を電解処理し、この電解処理により陽極で生成される陽極電解水の金属イオンを低減させるとともにプロトン濃度を増加させる電解水装置と、前記電解水装置の陽極で生成されたプロトン濃度が高い陽極電解水を前記イオン交換器に給水することにより、前記イオン交換器に含まれる金属イオンをプロトンで再置換させ、当該金属イオンを前記イオン交換器から除去させる陽極電解水供給系と、前記イオン交換器から除去された金属イオンを含む水を、切換バルブにより流路を前記燃料電池水循環系から当該水の排出口側に切換えることにより、その排出口から系外に排出させる陽極電解水排出系とを備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
  3. 前記水供給源から前記電解水装置に繋がる水供給系に逆浸透膜器を配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池発電システム。
  4. 燃料電池スタックと、この燃料電池スタックに水を供給する燃料電池水循環系と、上水供給系と、陽極と陰極及びこれら両極間に直流電圧を印加する直流電圧源を備え前記上水供給系より供給される上水を電解処理する電解水装置と、この電解水装置の陰極で生成された電解水を飲料水系統に供給する陰極電解水供給系と、前記電解水装置の陽極で生成された電解水を前記燃料電池水循環系に供給する陽極電解水供給系とを備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
  5. 前記上水供給系から前記電解水装置に繋がる水供給系に逆浸透膜器を配置したことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池発電システム。
  6. 前記電解水装置へ印加する直流電圧源として、燃料電池から出力された直流電力を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池発電システム。
  7. 前記電解水装置の陽極で生成された電解水を予め定められた間隔で前記燃料電池水循環系に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  8. 前記燃料電池発電システムから出力される電力が電力需要よりも過剰なときに、前記燃料電池から出力された直流電力を前記電解水装置に印加することを特徴とする請求項6記載の燃料電池発電システムの運転方法。
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