JP4712531B2 - 長尺部材の固定方法 - Google Patents
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Description
外周部が熱により軟化する性質を有し被固定部材の主表面に沿って配置される単一の又は束状の長尺部材を、その被固定部材の主表面に保持・固定するための固定方法であって、
前記長尺部材の延設方向から見て、その長尺部材の外周面と自身の内面との間に所定の隙間が形成されるように、その長尺部材の外側を迂回して覆うことのできる覆い部と、その覆い部の一端側で一体化して前記長尺部材から遠ざかるように延びるとともに、前記被固定部材の主表面と接合することのできる取付面を有する取付部とを備える長尺部材固定具を、固定型と可動型とを備える成形型を用いて射出一体成形する第一射出工程と、
その第一射出工程で成形された前記長尺部材固定具を前記可動型の内部に保持させた状態で前記固定型から分離する型開き工程と、
前記主表面がパーティングライン面となるように、前記型開き工程で分離された前記可動型を前記被固定部材に組み合わせて、前記長尺部材固定具を含み、かつ前記覆い部の内側において前記隙間を形成するキャビティに溶融高分子材料を射出し、その溶融高分子材料が、前記隙間で前記長尺部材を前記覆い部の内面に押圧保持する形態で固化することにより保持部を形成するとともに、前記取付部の取付面と前記被固定部材の主表面との間に漏れ出して固化することによりそれら両面を接合する接合部を形成する第二射出工程と、
を含むことを特徴とする。
型開き工程又は第二射出工程において、閉鎖部による射出用貫通路の閉鎖状態が解除された後、
第二射出工程では、射出用ノズルから射出された溶融高分子材料が、閉鎖部による閉鎖状態を解除された射出用貫通路を通り、隙間を形成するキャビティへ流入する。
第二射出工程において、射出用ノズルから射出された溶融高分子材料は、射出用貫通路と射出用連通路とを経由し隙間に流入して固化することにより保持部を形成する一方、射出用連通路から取付部の取付面と被固定部材の主表面との間に漏れ出して固化することにより接合部を形成することができる。
次に、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の固定方法を概略的に示す工程図、図9は図1の固定方法に基づく固定構造を示す説明図である。この実施例では、図9(b)に示すように、銅線等の芯線8a(芯材)とその外側を覆う樹脂製等の外被8bとを有する単一の車両用電線(以下、単に電線という)8を長尺部材(車両用長尺部材)とし、ドアトリム7の裏面を被固定部材の主表面7aとして、電線8をドアトリム7の主表面7aに保持・固定している。このドアトリム7は、樹脂、ケナフ等の非金属性有機質材料から構成され、主表面7aが平坦面に形成された扁平な板状部材である。
(1)第一射出工程(図1(a)):可動型2と固定型3とからなる成形型1を用い、第一溶融樹脂P1(溶融高分子材料)を射出して固定クリップ10(覆い部11及び取付部12)を一体成形する。
(2)第一型開き工程(図1(b)):固定クリップ10を可動型2の内部に保持させた状態で固定型3から分離する。
(3)第二射出工程(図1(c)):可動型2をドアトリム7の主表面7aと組み合わせ、隙間20を形成するキャビティ4に第二溶融樹脂P2を射出して、直接成形により保持部21及び接合部22を形成する。
(4)第二型開き工程(図1(d)):ドアトリム7の主表面7aから可動型2を分離して電線固定構造を完成させる。
以下、各工程の詳細について説明する。
射出装置5のノズル6から連通口6aを介して第一溶融樹脂P1を射出し、固定クリップ10(覆い部11及び取付部12)を一体成形する。図2及び図6に示すように、この工程で一体成形される固定クリップ10の取付部12には、ノズル6と連通する所定断面形状の射出用貫通路(以下、単に貫通路という)12bが上下方向に貫通形成されている。また、貫通路12bの上端部(ノズル6側の端部)には、矩形状の薄い(例えば厚さ1mm以下)舌片12c(閉鎖部)が貫通路12bの大部分を閉鎖するように貫通路12b内に突出形成されている。具体的には、ノズル6(連通口6a)の軸線Oは舌片12cを通るように配置され、第二射出工程においてノズル6が第一射出工程と同じ位置(軸線O位置)で第二溶融樹脂P2(溶融高分子材料)を射出するための貫通路12bを確保できるように、第一溶融樹脂P1が舌片12cに供給(射出)される。
可動型2は、固定クリップ10を内部に保持した状態で固定型3から分離し、そこから離れた場所に位置するドアトリム7(及びその主表面7aに配置された電線8)へ移動する。なお、固定型3とドアトリム7との間の可動型2の移動は、作業者が手に持って又は運搬具を用いて行ってもよいが、ロボット(アーム等のマニピュレータ)に保持させて自動化すれば作業の効率や精度が向上する。あるいは、可動型2を固定型3から分離上昇させたとき、これらの間にドアトリム7を挿入保持し、可動型2を下降させてドアトリム7にセットしてもよく、この場合には水平方向の作業スペースが小さくてすむ。
主表面7aがパーティングライン面となるように可動型2をドアトリム7に組み合わせ、覆い部11の内側において隙間20を形成するキャビティ4に、射出装置5のノズル6から連通口6aを介して第二溶融樹脂P2(溶融高分子材料)を射出し、第二溶融樹脂P2が保持部21及び接合部22を形成する。保持部21は、第二溶融樹脂P2が隙間20で電線8を覆い部11の内面11aに押圧保持する形態で固化することにより形成される。接合部22は、第二溶融樹脂P2が取付部12の取付面12aとドアトリム7の主表面7aとの間に漏れ出して固化することにより形成される。
第二溶融樹脂P2が固化して保持部21及び接合部22が形成されると、電線8及び固定クリップ10はドアトリム7の主表面7aに保持・固定され、電線固定構造が構成されている。よって、ドアトリム7の主表面7aから可動型2を分離して、引き続き次の第一射出工程(図1(a),図2)を開始することができる。なお、可動型2を離型するときまでに、取付部12の貫通路12b及び舌片12cは、冷却・固化した第二溶融樹脂P2で充填され埋められた状態になっている。
図10は他の長尺部材の固定例を示している。図10(a)は、複数(例えば4本)の電線8をビニルテープ81a等で扁平状に束ねたフラットワイヤハーネス81(長尺部材)がドアトリム7の主表面7aに保持・固定される場合を示す。図10(b)は、複数(例えば4本)の電線8をビニルテープ82a等で丸形状に束ねた丸型ワイヤハーネス82(長尺部材)がドアトリム7の主表面7aに保持・固定される場合を示す。図10(c)は、樹脂製パイプ83(長尺部材)又はゴム製ホース84(長尺部材)がドアトリム7の主表面7aに保持・固定される場合を示す。なお、図10において図1〜図9(実施例1)と共通する機能を有する部分には同一符号を付して説明を省略する。
2 上型(可動型)
3 下型(固定型)
4 キャビティ
5 射出装置
6 ノズル(射出用ノズル)
7 ドアトリム(被固定部材)
7a 主表面(裏面;パーティングライン面)
8 電線(長尺部材)
8a 芯線(芯材)
8b 外被
10 固定クリップ(長尺部材固定具)
11 覆い部
11a 内面
12 取付部
12a 取付面
12b 貫通路(射出用貫通路)
12c 舌片(閉鎖部)
12d 連通路(射出用連通路)
20 隙間
21 保持部
22 接合部
P1 第一溶融樹脂(溶融高分子材料)
P2 第二溶融樹脂(溶融高分子材料)
Claims (7)
- 外周部が熱により軟化する性質を有し被固定部材の主表面に沿って配置される単一の又は束状の長尺部材を、その被固定部材の主表面に保持・固定するための固定方法であって、
前記長尺部材の延設方向から見て、その長尺部材の外周面と自身の内面との間に所定の隙間が形成されるように、その長尺部材の外側を迂回して覆うことのできる覆い部と、その覆い部の一端側で一体化して前記長尺部材から遠ざかるように延びるとともに、前記被固定部材の主表面と接合することのできる取付面を有する取付部とを備える長尺部材固定具を、固定型と可動型とを備える成形型を用いて射出一体成形する第一射出工程と、
その第一射出工程で成形された前記長尺部材固定具を前記可動型の内部に保持させた状態で前記固定型から分離する型開き工程と、
前記主表面がパーティングライン面となるように、前記型開き工程で分離された前記可動型を前記被固定部材に組み合わせて、前記長尺部材固定具を含み、かつ前記覆い部の内側において前記隙間を形成するキャビティに溶融高分子材料を射出し、その溶融高分子材料が、前記隙間で前記長尺部材を前記覆い部の内面に押圧保持する形態で固化することにより保持部を形成するとともに、前記取付部の取付面と前記被固定部材の主表面との間に漏れ出して固化することによりそれら両面を接合する接合部を形成する第二射出工程と、
を含むことを特徴とする長尺部材の固定方法。 - 前記第一射出工程において、前記長尺部材固定具には、前記取付部に貫通形成され射出用ノズルと連通することのできる射出用貫通路と、その射出用貫通路内に突出形成されその貫通路を少なくとも部分的に閉鎖する閉鎖部とが形成され、
前記型開き工程又は前記第二射出工程において、前記閉鎖部による前記射出用貫通路の閉鎖状態が解除された後、
前記第二射出工程では、前記射出用ノズルから射出された溶融高分子材料が、前記閉鎖部による閉鎖状態を解除された前記射出用貫通路を通り、前記隙間を形成するキャビティへ流入する請求項1に記載の長尺部材の固定方法。 - 前記第二射出工程において、前記閉鎖部は、前記射出用ノズルから射出された溶融高分子材料の射出圧力により、前記射出用貫通路の閉鎖状態を解除する請求項2に記載の長尺部材の固定方法。
- 前記第一射出工程において、前記取付部の取付面には、前記射出用貫通路の射出先端部と前記隙間とを繋ぐ射出用連通路が形成され、
前記第二射出工程において、前記射出用ノズルから射出された前記溶融高分子材料は、前記射出用貫通路と射出用連通路とを経由し前記隙間に流入して固化することにより前記保持部を形成する一方、前記射出用連通路から前記取付部の取付面と前記被固定部材の主表面との間に漏れ出して固化することにより前記接合部を形成する請求項2又は3に記載の長尺部材の固定方法。 - 前記第二射出工程において、前記溶融高分子材料は、前記取付部の取付面と前記被固定部材の主表面との間を通ってから前記隙間に流入することにより、前記長尺部材の外周部との間に融着層を生成する温度以下に冷却された後、前記隙間で固化して前記保持部を形成する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の長尺部材の固定方法。
- 前記第一射出工程において、前記覆い部は前記長尺部材の延設方向に所定の幅を有する形態に形成されるとともに、前記隙間は前記覆い部を幅全体にわたって貫通する形態に形成され、
前記第二射出工程において、前記溶融高分子材料は、その一部が前記貫通形態の隙間を通り前記覆い部の外側へ流出して固化することを許容しつつ、その隙間で固化して前記保持部を形成する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の長尺部材の固定方法。 - 前記第一射出工程において、前記長尺部材固定具は、前記第二射出工程で前記保持部を形成する溶融高分子材料と同種の材料を用いて射出一体成形される請求項1ないし6のいずれか1項に記載の長尺部材の固定方法。
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