JP4710398B2 - 車両用シートパッド及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ところで、この種の車両用シートパッドには、通常の着座による静的負荷や車両の走行に伴なう動的負荷の作用時に着座者に対して圧迫感を与えない程度の低反発弾性を有しつつ、近年の車両重量の軽量化に伴なって簡素化された構造のシートスプリングのバネ性能を補ったり代替したりできるような反発弾性を有した設計が要求されている。すなわち、車両用シートパッドは、上記した静的負荷及び動的負荷の作用時に、着座者がシートスプリングやシートフレーム等の内部構造に干渉したり、そのホールド感が損なわれたりしないような粘弾性(クッション性)を持たせた構成にすることが望ましいとされている。
そこで、例えば、後記特許文献1では、一定の硬度を備えたポリウレタンフォーム原料を発泡成形させたモールドパッドに対し、異硬度のポリウレタンフォーム原料を発泡成形させ積層させた構成のシートパッドが開示されている。この開示によれば、低硬度で粘性を向上させた構成のポリウレタンフォーム原料を発泡成形させて成る層に対し、この層より高硬度となる構成のポリウレタンフォーム原料を一体発泡成形させて積層させることにより、全体として良好な粘弾性が発揮されるようにしている。より詳しくは、成形型内に表層となる高硬度のポリウレタンフォーム原料をスプレーして発泡成形し、次いで成形型内に(表層上に)モールドパッドとなる低硬度のポリウレタンフォーム原料を注入して一体発泡成形している。
すなわち、上記したようにフォーム原料同士を一体発泡成形すると、各部位毎の発泡速度やモールドパッドの仕上がり形状等の違いによって、含浸状態に差異が発生する。また、各部位毎の含浸状態を適確に把握して、成形時における含浸量の調整を図ることは困難である。通常、このように含浸を伴なって成形された部位は、他の部位に比べて局所的に高硬度となるため、シートパッド全体としての粘弾性や硬さもこの含浸の影響を受けて高硬度化されることになる。したがって、このように含浸状態にバラツキが生じることにより、着座面の各部位毎の粘弾性や硬さが一定せず、クッション性が損なわれることになる。なお、この接着部位となる界面に仕切り材を介設させて含浸の抑制を図ったものも考えられていたが、モールドパッドの仕上がり形状等の制約を受けることにより、その機能が十分に発揮されないことがあった。
また、例えば、オレフィン系エラストマーを表皮として、これにポリウレタンフォーム原料を一体発泡成形させる場合には、良好なクッション性や仕上がり状態を得ることが困難であった。すなわち、オレフィン系エラストマー原料を成形して得られる表皮は、高硬度であるため、ポリウレタンフォーム原料を一体発泡成形させる際の伸張性や形状追従性が悪く、製品形状によっては成形後にシワやエア溜まり等の不具合が発生し易い。また、仕上がり後の耐久性(耐磨耗性)も弱く、薄くなって破れたりし易いものであった。したがって、仕上がり後のクッション性や意匠性が損なわれることとなった。
第1の発明は、異種のポリウレタン樹脂が積層されて成る車両用シートパッドであって、ポリウレタンエラストマー原料により成形された第1の皮膜層と、第1の皮膜層上にポリウレタンフォーム原料が発泡成形されて一体接着されたモールドフォームと、モールドフォームと第1の皮膜層との間に配設され、着座乗員の支持部位に応じた所望の硬度を備えて形成されたインサート部材と、を有し、更に、モールドフォームと第1の皮膜層との間に、インサート部材を第1の皮膜層との間に閉じ込めるように第1の皮膜層上に積層されて一体接着された状態で設けられるポリウレタンエラストマー原料より成る第2の皮膜層を備えるものである。
ここで、「ポリウレタンエラストマー」は、一般に、弾性に優れ、かつ、広い硬度範囲において優れた耐荷重性、機械強度、及び耐久性(耐磨耗性)を発揮するものとして知られている。
この第1の発明によれば、ポリウレタンフォーム原料から成るモールドフォームは、その発泡成形時に、ポリウレタンエラストマー原料より成る第1の皮膜層や第2の皮膜層とは含浸を伴いにくく、両者の境界面において接着が良好に行われる。インサート部材は、ポリウレタンエラストマー原料より成る第1の皮膜層と第2の皮膜層との間に閉じ込められて設けられることにより、そのホールド性が高められて配設位置が安定する。また、モールドフォームの発泡成形時に、インサート部材とモールドフォームとの間に含浸が伴いにくくなる。車両用シートパッドの粘弾性や硬さ等のクッション性は、各皮膜層の厚みを変化させたりインサート部材の部材特性を変えたりすることにより調整できるようになる。また、第1の皮膜層や第2の皮膜層にポリウレタンエラストマー原料を用いることにより、オレフィン系エラストマー原料等の高硬度に成形される原料を用いる場合と比べて、優れた形状追従性が発揮されるため、成形品にシワやエア溜まり等の不具合が生じにくく、仕上がりの形状や仕上がり後の使用特性が良好となる。
この第2の発明によれば、異硬度のポリウレタン樹脂が積層される構成とされることで、車両用シートパッド全体の粘弾性や硬さ等のクッション性を広範囲に調整することが可能となる。
この第3の発明によれば、弾性に優れ、かつ、広い硬度範囲において優れた耐荷重性、機械強度、及び耐久性(耐磨耗性)を発揮するポリウレタンエラストマー原料から成る第1の皮膜層を車両用シートの表皮とすることで、別途、表皮を被せなくても、良好な表皮特性を発揮させることができる。
この第4の発明によれば、ポリウレタンフォーム原料から成るモールドフォームは、その発泡成形時に、ポリウレタンエラストマー原料より成る第1の皮膜層や第2の皮膜層とは含浸を伴いにくく、両者の境界面において接着が良好に行われる。インサート部材は、ポリウレタンエラストマー原料より成る第1の皮膜層と第2の皮膜層との間に閉じ込められて設けられることにより、そのホールド性が高められて配設位置が安定する。また、モールドフォームの発泡成形時に、インサート部材とモールドフォームとの間に含浸が伴いにくくなる。車両用シートパッドの粘弾性や硬さ等クッション性は、各皮膜層の厚みを変化させたりインサート部材の部材特性を変えたりすることにより調整できるようになる。また、第1の皮膜層や第2の皮膜層にポリウレタンエラストマー原料を用いることにより、オレフィン系エラストマー原料等の高硬度に成形される原料を用いる場合と比べて、優れた形状追従性や転写性を発揮するため、成形品にシワやエア溜まり等の不具合が生じにくく、仕上がりの形状や仕上がり後の使用特性が良好となる。
第1の発明によれば、車両用シートパッドをその仕上がり形状や仕上がり後の使用特性が良好となるように生産性良く成形することができる。更に、車両用シートパッドのクッション性をより好適に調整できるようにするインサート部材を安定して配設することができ、安定した良好なクッション性を得ることができる。
第2の発明によれば、異硬度のポリウレタン樹脂を積層させる構成によって、車両用シートパッドのクッション性を好適に調整することができる。
第3の発明によれば、ポリウレタンエラストマー原料から成る第1の皮膜層を車両用シートの表皮として用いることにより、別途表皮を設けることなく、良好な表皮特性(使用性や仕上がり後の意匠面)を得ることができると共に、かかる構成の合理化を図ることができる。
第4の発明によれば、車両用シートパッドをその仕上がり形状や仕上がり後の使用特性が良好となるように生産性良く成形することができる。更に、車両用シートパッドのクッション性をより好適に調整できるようにするインサート部材を安定して配設することができ、安定した良好なクッション性を得ることができる。
図1〜図4は、車両用シートパッド10及びその製造方法を示すものである。図1はシートパッド10が成形され脱型された状態のものを示す断面図、図2はシートパッド10の製造方法における皮膜層成形工程を示す工程図、図3及び図4はシートパッド10の製造方法におけるモールドフォーム成形工程を示す工程図である。
本実施例のシートパッド10は、例えばフォークリフトなどの屋外で使用される車両に適用されるものであり、図1に良く示されるように、軟質ポリウレタンフォーム原料を発泡成形させたモールドフォーム40の表面に、熱硬化性脂肪族系ポリウレタンエラストマー原料を硬化させて成形した皮膜層30を一体接着させて表皮とした構成とされている。ここで、軟質ポリウレタンフォーム原料は、ポリオール(三井武田ケミカル社製、MHR−2289)と、トリレンジイソシアネート系及びメチレンジイソシアネート系イソシアネートの混合物(三井武田ケミカル社製、コスモネートTM20)とを主成分として、その他の発泡剤、整泡剤、触媒、及び着色剤などとを反応させた公知の混合液を使用する。
次いで、モールドフォーム成形工程として、図3に良く示されるように、注入ノズル51により、前述した混合液より成る軟質ポリウレタンフォーム原料を先の成形された皮膜層30の上に向けて注入し、直ちに上型22を閉鎖する(図4参照)。そして、金型20を前述の温度(65±4℃)にて6分間加熱放置する。これにより、軟質ポリウレタンフォーム原料は発泡し、下型21(正確には皮膜層30の裏面)と上型22の成形面22aとの間の空間内に充填する。そして、発泡すると共に皮膜層30の裏面に一体接着して、モールドフォーム40が成形される。詳しくは、モールドフォーム40の発泡成形時には、皮膜層30はその弾性によって優れた形状追従性を発揮するため、局所的に下型21の成形面21aから浮き上がるなどの不具合を生じることがない。したがって、シートパッド10は、上型22及び下型21の成形面21a,22aの形状に合致した形状に仕上げられる。また、成形された皮膜層30に対して軟質ポリウレタンフォーム原料を一体接着させて発泡成形させているため、その発泡成形時において接着部位となる界面には含浸が伴ない難い。したがって、成形後の接着部位となる界面は、局所的に硬化するといったことがない。
そして、その後に上型22を上方に離間させ、皮膜層30とモールドフォーム40とが一体成形された構成のシートパッド10(図1参照)を金型20から取出し、作業は終了する。
なお、本実施例では、皮膜層30たる表皮の厚みを、2.0mm(A)、1.2mm(B)、3.5mm(C)の3パターンに設定し、これらシートパッド10に対する評価をそれぞれ行った。また、比較対象とされる他のシートパッド10は、モールドフォームに厚さ2.0mmのジャージ系のファブリック(Fab)製の表皮を接着させたもの(a)、モールドフォームに厚さ1.5mmの塩ビ製の表皮を一体成形させたもの(b)、単にモールドフォームに厚さ2.0mmの塩ビ製の表皮を被せたもの(c)、モールドフォームに厚さ1.8mmのオレフィン系エラストマーを一体成形させたもの(d)、の4つである。なお、モールドフォームの密度はいずれも62kg/m3とされ、反発弾性率はいずれも76%とされている。
また、モールドフォームにオレフィン系エラストマーを一体成形した比較例(d)は、通常使用によって容易に薄くなったり破れたりするため、耐久性が劣るという結果となった。これに対し、発明品(A)〜(C)はともに、表皮の厚みにかかわらず、耐久性(耐磨耗性)が良好となる結果が得られた。すなわち、ポリウレタンエラストマー原料からなる皮膜層30の素材特性によって、優れた耐久性が発揮されるという結果を得ることができた。
また、モールドフォーム40に一体接着される皮膜層30を表皮として構成しているため、金型20においてシートパッド10を1サイクルで成形することができる。すなわち、シートパッド10に表皮を被せ固定するなどの、表皮を組付ける作業時間を短縮できる。
なお、本実施例では、実施例1で説明したシートパッド10及びその製造方法の構成や作用等の内容と重複する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、相異する箇所について詳しく説明する。また、以下の説明において、シートパッド11については、図5を適宜参照するものとする。
すなわち、第1皮膜層成形工程として、図2に良く示されるように、スプレーノズル50により、熱硬化性脂肪族系ポリウレタンエラストマー原料を下型21の成形面21aに向けてスプレー塗布し、60秒間加熱放置して硬化させる。これにより、図6に良く示されるように、第1の皮膜層31が成形される。
次いで、部材設置工程として、図6に良く示されるように、例えば発泡スラブフォーム(密度:20kg/m3、硬さ:100N、厚さ:10mm)より成るインサート部材Iを、上記第1の皮膜層31のうち例えば乗員の尻下部を支持する部位に相当する部位に設置する。なお、インサート部材Iは、第1の皮膜層31が硬化した後に設置しても良いが、硬化する前に設置すると良い。これにより、例えば、第1の皮膜層31の硬化に伴って、第1の皮膜層31とインサート部材Iとを一体接着させることができる。また、製造全体にかかるリードタイムを短縮することもできる。ここで、本実施例で使用されるインサート部材Iとしては、上記した発泡スラブフォーム(発泡ウレタン材)のようにリサイクル性に優れた材料として公知のゴム材(ゴム系エラストマ−)やオレフィン系樹脂材から成るものであっても良く、これら材料を組合わせて成るものであっても良い。また、第1の皮膜層31のうちインサート部材Iを設置する部位については、乗員の尻下部を支持する部位に限られず、例えば乗員の胸椎部や腰椎部や大腿部付近を支持する部位であってもよい。これら各部位にインサート部材を設置する場合には、その支持部位に応じて要求される特性(粘弾性や硬さ)に合ったものを適宜選択して適用すると良い。
次いで、第2皮膜層成形工程として、図7に良く示されるように、上記第1皮膜層成形工程と同様にして、スプレーノズル50により、熱硬化性脂肪族系ポリウレタンエラストマー原料を第1の皮膜層31の上に全体にわたってスプレー塗布し、例えば60秒間加熱放置して硬化させる。これにより、図8に良く示されるように、第2の皮膜層32が成形される。詳しくは、この第2の皮膜層32は、第1の皮膜層31及びインサート部材Iと一体接着した状態で成形される。
次いで、モールドフォーム成形工程として、図8に良く示されるように、注入ノズル51により、軟質ポリウレタンフォーム原料を先の成形された第2の皮膜層32の上に向けて注入し、直ちに上型22(図4参照)を閉鎖する。そして、金型20を設定した温度(65±4℃)にて6分間加熱放置する。これにより、軟質ポリウレタンフォーム原料は発泡し、型内の空間内に充填する。そして、発泡すると共に第2の皮膜層32の裏面に一体接着して、モールドフォーム40が成形される。このとき、モールドフォーム40は第2の皮膜層32と含浸を伴うことなく発泡成形される。したがって、各層の特性が損なわれることがない。
そして、その後に上型22を上方に離間させ、各層が一体成形された構成のシートパッド11(図5参照)を金型20から取出し、作業は終了する。
本実施例では、評価対象となる発明品を、第1の皮膜層31の厚みやインサート部材Iの材質や厚みの異なる発明品(D)〜(F)の3パターンに設定し、それぞれに評価を行った。具体的には、発明品(D)は、第1の皮膜層31(厚み:1.2mm)と、発泡スラブフォームより成るインサート部材I(厚み:10mm)と、が組み合わされたものである。発明品(E)は、第1の皮膜層31(厚み:1.2mm)と、ゴム系エラストマーより成るインサート部材I(厚み:3mm)と、が組み合わされたものである。発明品(F)は、第1の皮膜層31(厚み:2.0mm)と、発泡スラブフォームより成るインサート部材I(厚み:10mm)と、が組み合わされたものである。すなわち、発明品(D)と発明品(E)は、インサート部材Iの材質が異なる関係となっている。また、発明品(D)と発明品(F)は、第1の皮膜層31の厚みのみが異なる関係となっている。なお、いずれの発明品も、第2の皮膜層32の厚みは0.5mmとされている。また、モールドフォーム40の密度はいずれも62kg/m3とされ、反発弾性率はいずれも76%とされている。一方、比較対象とされる他のシートパッド11は、実施例1で示したものと同様のものである。
次いで、発明品(E)では、比較的剛性の高いゴム系エラストマ−を組み合わされているため、他の比較例(a)〜(d)及び発明品(D)〜(F)の中で、高負荷時(198N荷重時)におけるたわみ量が最も小さく、優れた耐底付き感及び安定感(ホールド性)が得られた。したがって、発明品(E)は、例えばスポーツタイプのシートのように高負荷時において低い底付き感及び安定感が要求されるシートに対し、有効的である。また、表面触感及びクッション感についても良好な結果が得られた。
次いで、発明品(F)は、発明品(D)よりも第1の皮膜層31の厚みが増しているため、その分剛性が増してたわみ量が小さくなっているものの、優れた耐底付き感及び安定感を得ることができた。また、発泡スラブフォームが組み合わされているため、優れたクッション感が得られた。また、表面触感についても良好な結果が得られた。
また、上記シートパッド11の製造時においては、第1の皮膜層31の上にインサート部材Iを設置し、その上に第2の皮膜層32を成形するのみで、インサート部材Iを簡便でかつ好適に積層することができる。これにより、積層したインサート部材Iを、一体接着した第1の皮膜層31と第2の皮膜層32との間で安定して保持することができる。
また、インサート部材Iとして、リサイクル性に優れた材料を使用しているため、環境に与える負荷が少なく、好適である。
例えば、本実施例におけるシートパッド10として、モールドフォーム40に一体接着した皮膜層30を表皮として構成したものを示したが、モールドフォームと皮膜層とを一体接着したものに対し、更に別部材たる表皮をカバーする構成のものであってもよい。すなわち、本実施例で示した皮膜層を、もっぱらシートパッド全体の粘弾性(クッション性)や硬さ(触感)等を好適に調整するための手段として供するようにしたものであってもよい。
また、皮膜層30の原料として、熱硬化性脂肪族系ポリウレタンエラストマー原料を示したが、室温硬化性のものや芳香族系のものであっても構わない。ただし、耐候性が要求される使用の場合には、芳香族系のものは黄変し易い傾向にあるため、脂肪族系のものを使用することが好ましい。
また、インサート部材Iを第1の皮膜層31と第2の皮膜層32との間に積層したものを示したが、例えば皮膜層とモールドフォームとの間に積層してもよい。この場合には、モールドフォームのクッション性によって、インサート部材のホールド性が低下することがあるので留意が必要である。また、成形時に、インサート部材とモールドフォームとが含浸を伴って硬化することがあるので留意が必要である。
11 シートパッド
20 金型
21 下型
21a 成形面
22 上型
22a 成形面
30 皮膜層(表皮)
31 第1の皮膜層
32 第2の皮膜層
40 モールドフォーム
50 スプレーノズル
51 注入ノズル
I インサート部材
Claims (4)
- 異種のポリウレタン樹脂が積層されて成る車両用シートパッドであって、
ポリウレタンエラストマー原料により成形された第1の皮膜層と、
該第1の皮膜層上にポリウレタンフォーム原料が発泡成形されて一体接着されたモールドフォームと、
該モールドフォームと前記第1の皮膜層との間に配設され、着座乗員の支持部位に応じた所望の硬度を備えて形成されたインサート部材と、を有し、
更に、前記モールドフォームと前記第1の皮膜層との間に、前記インサート部材を前記第1の皮膜層との間に閉じ込めるように前記第1の皮膜層上に積層されて一体接着された状態で設けられるポリウレタンエラストマー原料より成る第2の皮膜層を備えることを特徴とする車両用シートパッド。 - 請求項1に記載の車両用シートパッドであって、
前記第1の皮膜層と前記モールドフォームとは互いに硬度が異なるものであることを特徴とする車両用シートパッド。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用シートパッドであって、
前記第1の皮膜層が車両用シートの表皮として構成されるものであることを特徴とする車両用シートパッド。 - 異種のポリウレタン樹脂が積層されて成る車両用シートパッドの製造方法であって、
成形型内にポリウレタンエラストマー原料をスプレー或いは塗布して第1の皮膜層を成形する第1皮膜層成形工程と、
前記第1の皮膜層上に着座乗員の支持部位に応じた所望の硬度を備えたインサート部材を設置する部材設置工程と、
前記インサート部材を前記第1の皮膜層との間に閉じ込めるように前記第1の皮膜層上にポリウレタンエラストマー原料をスプレー或いは塗布して第2の皮膜層を積層させて一体接着された状態で成形する第2皮膜層成形工程と、
前記第2の皮膜層が積層された表層上にポリウレタンフォーム原料を注入し前記第1の皮膜層及び前記第2の皮膜層と一体接着させた状態でモールドフォームを発泡成形するモールドフォーム成形工程と、を有することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
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