JP4710312B2 - コークス炉の操業方法、操業管理装置、及び、操業管理装置の制御プログラム - Google Patents

コークス炉の操業方法、操業管理装置、及び、操業管理装置の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業方法、特に、コークス炉の炭化室からコークスを押出す際の炉壁の損傷を極力少なくすることが可能なコークス炉の操業方法、操業管理装置、及び、操業管理装置の制御プログラムに関する。
石炭を乾留してコークスにするコークス炉は、燃焼室と炭化室とが交互に配置され、燃焼室と炭化室とは耐火煉瓦の隔壁(炉壁煉瓦)で仕切られている。炭化室には上方から装入車のホッパに積んだ石炭が装入される。石炭は炭化室の両側に配置された燃焼室の熱で乾留され、コークスとされる。乾留されたコークスは、押出し機の押出しラムによって側方から押され、炭化室から排出される。
コークス炉の炉壁煉瓦は、過去の操業履歴により、経年変化して損傷する。コークス炉は連続操業設備であるため、稼動後に操業を停止して炉壁煉瓦を補修することは容易ではない。したがって、現在では炉壁煉瓦の損傷部分を溶射補修するなどの対策をとり、炉寿命を延長している。
近年、コークス炉の炉壁煉瓦の損傷状況を定性的あるいは定量的に診断する炉体診断 システムが種々提案されている。例えば、特開平11−131069号公報(特許文献1)には、炉壁損傷が発生してないと仮定して算出される推定押出し力と実測した実績押出し力との偏差に基づいてコークス炉の炉壁の損傷を推定し、これにより、炉壁補修の必要性を判断するコークス炉の損傷状況推定法が記載されている。このコークス炉の損傷状況推定法によれば、コークス炉の炉壁の損傷状況を操業者の勘といった不安定因子を排しながら、推定することができる。
特開平11−131069号公報
前記特許文献1の技術は、コークス炉の炉壁の損傷状況を、炭化室毎の押出し力から、炭化室毎に推定することができ、これにより、炭化室毎に炉壁補修の必要性を判断することはできる。しかし、他の従来技術を含め、コークス炉全体で見た場合の押出し力の変化を把握して、押出し力に影響する因子の効果を定量化し、個々の炭化室の状態や操業条件のみでなくコークス炉全体としての操業条件を見直し、コークス炉全体の炭化室における押出し負荷を低減し炉壁損傷を防止する、という観点から記載された従来技術はない。
そこで、本発明は、コークス炉全体で見た場合の炭化室からコークスを押出す際の押出し力の変化を把握して、コークス炉全体としての操業条件を見直すことで、コークス炉全体における押出し負荷を低減し炭化室の炉壁損傷を極力防止することが可能なコークス炉の操業方法、操業管理装置、及び、操業管理装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
炭化室に装入される石炭の性状は、炭化室からコークスを押出す際の押出し力に大きく影響を与える。また、炭化室からコークスを押出す際に、大きな力で無理にコークスを押出すことが炭化室の炉壁に損傷を与える原因の一つとなる。
一方、個々の炭化室毎の押出し力変化ではなく、コークス炉全体としての炭化室の押出し力変化を見ることにより、個々の炭化室毎の操業変動に伴う影響を排除した、炭化室に装入された石炭の性状変化に基づく影響のみを評価できることを見いだした。
本発明者らによる検討の結果、コークス炉全体として見た場合の炭化室の押出し力が、操業経験から決定される所定の値を超えた場合に、コークス炉に装入される石炭の性状を調整して、前記押出し力を前記操業経験から決定される所定の値より低く抑えることで、コークス炉全体として、炭化室の炉壁の損傷を極力少なくすることが可能であることがわかった。
本発明は、上記のような知見に基づきなされたもので、以下のような特徴を有する。
[1]石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業方法であって、
コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成ステップと、
炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成ステップにより求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出ステップと、
該推定炉団平均押出し力算出ステップで算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定ステップと
を有することを特徴とするコークス炉の操業方法。
[2]上記[1]において、判定ステップでの判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査ステップと、
該管理項目調査ステップによる調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正ステップと、
前記管理項目調査ステップによる調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整ステップと
をさらに有することを特徴とするコークス炉の操業方法。
]石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置であって、
コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成手段と、
炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成手段により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出手段と、
該推定炉団平均押出し力算出手段で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定手段と
を有することを特徴とするコークス炉の操業管理装置。
]上記[]において、判定手段での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査手段と、
該管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正手段と、
前記管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整手段と
をさらに有することを特徴とするコークス炉の操業管理装置。
]石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置を制御するプログラムであって、
コンピュータを、
コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成手段、
炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成手段により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出手段、
該推定炉団平均押出し力算出手段で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定手段
として機能させるためのプログラム。
]上記[]において、前記コンピュータをさらに、
判定手段での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査手段、
該管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正手段、
前記管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整手段
として機能させるためのプログラム。
本発明によれば、コークス炉全体の炭化室の炉壁損傷を極力防止することが可能なコークス炉の操業方法、操業管理装置、及び、操業管理装置の制御プログラムが提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
図1は、本発明に係る、石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本発明に係るコークス炉の操業管理装置1は、石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置であって、
コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成手段10と、
炭化室毎に測定される最新の操業実績データと、前記押出し力発生モデル式作成手段10により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出手段20と、
該推定炉団平均押出し力算出手段20で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定手段40とを有する。
さらに、前記判定手段40での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、その管理基準値を超えるという出力信号に基づき、所定の管理項目について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査手段50と、
該管理項目調査手段50による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正手段60と、
前記管理項目調査手段50による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、予め定めた複数の調整項目の、1つ以上の調整を実施する管理項目調整手段70とを有するものである。
なお、前記操業管理装置1には、例えば、コンピュータ等を用いることができる。また、図2は、前記各手段における処理フローの一例を示すフロー図である。
以下、図1及び図2を用いて前記各手段について説明する。
[押出し力発生モデル式作成手段10]
本押出し力発生モデル式作成手段10では、コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する(S10)。
炭化室毎の押出し力発生モデル式は、次式(1)に示す関係式で表わすことができる。
押出し力=f(個々の炭化室操業データ)+g(炉団操業データ)+定数 ・・・(1)
上式(1)において、個々の炭化室操業データとしては、コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける操業データ、例えば、炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度、及び、石炭装入量等の操業にかかわるデータを用いることができる。ここで、前記炭化室炉体状態は、それを定量的に把握するのが困難な項目であったが、本発明においては、炭化室炉体状態を、当該炭化室における押出し力データの実績値と、当該炭化室のベストな状態と考えられる当該炭化室補修後の安定期における押出し力データとの差の値とすることで、定量的な評価が可能となった。なお、前記押出し力データの実績値としては、操業変動に伴う誤差の影響を少なくするために、2〜10回程度の押出し回数の平均値を用いることもできる。
また、前記操業データの内の乾留時間としては、火落ち時間、置き時間、或いはこれらの合計時間である総乾留時間を用いることができる。さらに、乾留温度としては、当該炭化室の両側に位置する燃焼室の温度、具体的には当該炭化室左右の燃焼室それぞれにおける基準箇所複数点の温度の平均値又はその平均値の差、或いは、当該炭化室の両側に位置する燃焼室の温度分布、具体的には当該炭化室左右の燃焼室それぞれにおける基準箇所複数点の管理基準温度からの偏差の最大値を用いることができる。
また、前記炉団操業データとしては、炉団全体の操業に関係するデータである炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性(例えばクリアランス)、石炭の膨張圧、成形炭配合率等をあげることができる。
しかし、従来の技術においては、前記個々の炭化室操業データに基く影響と、前記炉団操業データに基く影響との切り分けができていなかったため、押出し力に異常が発生した場合に、どの項目についてどのようにアクションをとればよいかを明確にすることは困難であった。
そこで、本発明においては、上式(1)に示すような押出し力発生モデル式を考案することで、前記個々の炭化室操業データに基く影響と、前記炉団操業データに基く影響との切り分けを可能としたものである。その結果、押出し力に異常があった場合に、個々の炭化室操業データに基く影響か炉団操業データに基く影響かの区別が可能となり、どの項目についてどのようなアクションをとれば良いかを明確にすることが可能となる。
ここで、前記炉団操業データである炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性(例えばクリアランス)、石炭の膨張圧、成形炭配合率は、上述のように押出し力のデータ値に直接影響を与える因子である。そして、例えば、炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力を求めることで、前記個々の因子の全体としての炉団に与える影響を見ることが可能となる。つまり、前記炉団平均押出し力の値を見ることで炉団全体の操業状態を推定することが可能となる。なお、前記所定期間内としては、個々の炭化室毎の操業変動に伴う影響を排除するため、前記炉団を構成する複数の炭化室の少なくとも1サイクル以上の押出し力データが取れる期間、或いは、炭化室に装入される石炭の性状がほぼ一定の期間とすることが好ましい。
また、前記コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室とは、コークス炉の炉団を構成する炭化室における所定の管理グループの炭化室であってもよく、コークス炉を構成する全ての炭化室を対象としたものであってもよく、その管理の単位は運用等を考慮して任意に設定することができる。
また、(1)式における押出し力データの値としては、1回の押出し操作において押出しラムがコークスに与える力の最大値を用いることが最も好ましいが、押出し操作中における力の平均値や、その他の押出し負荷を示す測定値、例えば、押出しラム駆動モーターの電流値、電力値、トルクなどを用いることもできる。なお、前記押出し力データとして1回の押出し操作において押出しラムがコークスに与える力の最大値を用いる場合は、例えば、コークス炉の操業を管理している操業管理システム2等から、コークス炉の各炭化室毎に測定されている押出し負荷データから1回の押出し操作における最大の値である押出し力データを取り込むことで取得できる。
また、前記炭化室毎の複数回の押出しにおける操業データとは、前記押出し力発生モデル式(1)を作成する個々の炭化室における長期間のデータを用いることができるが、至近の複数回の操業データ、例えば、至近の2週間から4週間の期間内における操業データを用い、新しいデータが得られる毎に重回帰式を順次更新していくようにしてもよい。
以上より、前記押出し力発生モデル式(1)は、前記炭化室毎の操業データと前記炉団平均押出し力とに基づいて下記(2)式のように表すことができ、前記炭化室毎の複数回の押出しにおける押出し力データおよび操業データの実績値に基づいて重回帰計算を行い各項の係数を決定することにより作成される。
押出し力=Σai(個々の炭化室操業データ)i+b(炉団平均押出し力)+定数 ・・・(2)
[推定炉団平均押出し力算出手段20]
本推定炉団平均押出し力算出手段20では、炭化室毎に測定される最新の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成手段10により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する(S20)。
ここでは、当該炭化室の押出し力発生モデル式に、当該炭化室の最新の押出し力実測値データと、その時の当該炭化室における操業データである炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度、及び、石炭装入量を代入し、炉団平均押出し力を逆算して求め、それを推定炉団平均押出し力とする。ここで算出される前記推定炉団平均押出し力は、個々の炭化室毎の操業変動に伴う影響を排除した炉団全体としての状態を表す値となる。なお、前記推定炉団平均押出し力は、炉団を構成する複数の炭化室毎に算出してもよい。
ここで、前記推定炉団平均押出し力算出手段20で求めた推定炉団平均押出し力については、推定値のバラツキを低減するために、複数の炭化室についての平均値を算出するようにしてもよい。なお、以下の「平均値算出手段30」は、前記複数の炭化室についての平均値を算出する場合の手段を示すが、この平均値算出手段30を行うか否かは任意に選択することが可能である。
[平均値算出手段30]
本平均値算出手段30では、前記推定炉団平均押出し力算出手段20で求めた推定炉団平均押出し力について、複数の炭化室についての平均値を算出する(S30)。
ここでは、前記推定炉団平均押出し力算出手段20で求めた推定炉団平均押出し力の操業変動に伴う誤差を低減するために、数十程度、例えば20〜30程度の炭化室について、推定炉団平均押出し力の平均値を算出することが好ましい。
このようにして算出された、いわゆる操業変動除外推定炉団平均押出し力は、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性(例えばクリアランス)、石炭の膨張圧、石炭の成形炭配合率等の炉団操業データの影響をよく表すものとなる。
[判定手段40]
本判定手段40では、前記推定炉団平均押出し力算出手段20で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する(S40)。なお、前記平均値算出手段30を実施する場合には、平均値算出手段30で求めた推定炉団平均押出し力の平均値が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する。
前記管理基準値は、炭化室の炉壁に与える損傷が少ない範囲という観点から設定される値であり、炉壁の耐荷重限界値を推定して設定することが好ましいが、より簡便には、操業実績の解析により、観測された押出し力と、押し詰まり、炉壁破孔などの押出しトラブル発生頻度の関係に基づいて設定してもよい。なお、このようにして設定された管理基準値の具体的な数値としては、例えば、500KNという数値を用いることができる。
ここでは、前記推定炉団平均押出し力の平均値が前記管理基準値以内であればその旨の結果を出力し、前記推定炉団平均押出し力の平均値が前記管理基準値を超える場合であればその旨の結果を出力する。なお、前記結果の出力は、例えば、信号として操業管理システム2や別途設ける制御装置等に出力してもよく、操業管理装置1の表示装置等に表示させるようにしてもよい。
[管理項目調査手段50]
本管理項目調査手段50では、前記判定手段40での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、所定の管理項目について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う(S50)。
前記所定の管理項目としては、例えば、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧、石炭の成形炭配合率等とすることが好ましい。
これらの管理項目のそれぞれに対し、出来上がりのコークスの品質、製造コスト、乾留効率等を考慮しつつ、コークスの押出し力をできるだけ小さくできるように、管理基準が設定される。
前記管理項目のそれぞれについて、前記管理基準の一例を以下に示す。
(イ)炭化室に装入される石炭の配合率
炭化室に装入される石炭に配合される特定銘柄の配合率を所定の範囲内とする。
ここで、前記特定銘柄とは、押出し特性を悪化させる銘柄、例えば、揮発分が20質量%以下の石炭が該当する。
前記所定の範囲としては、例えば、揮発分が20質量%以下の石炭の配合率を15質量%以下、とすることが好ましい。
(ロ)炭化室に装入される石炭の水分の含有率
炭化室に装入される石炭の水分の含有率を所定の範囲内とする。
石炭の水分含有率は、高すぎるとコークスの生産量が減少し乾留効率を低下させる。また、石炭の水分含有率が低すぎると、乾留中の水分の抜けによる体積減少分が少なく、コークスと炉壁との間のクリアランスが十分に確保できず、押出し力増大の原因となる。
これらを考慮して、前記所定の範囲としては、例えば、5.5〜7質量%の範囲、とすることが好ましい。
(ハ)炭化室に装入される石炭の粒度分布
炭化室に装入される石炭の粒度分布を所定の範囲内とする。
炭化室に装入される石炭の粒度が前記所定の範囲を外れ、粗すぎると炭化室内に装入される石炭量が多くなり過ぎ、押出し抵抗が大きくなる。また、炭化室に装入される石炭の粒度が細かすぎると、炭化室内のカーボン付着によるカーボントラブルの原因となる。
これらを考慮して、前記所定の範囲としては、例えば、3mmアンダーを73〜85質量%の範囲、とすることが好ましい。
(ニ)炭化室に装入される石炭の収縮性
炭化室に装入される石炭の収縮性、例えばクリアランスを所定の範囲内とする。
前記クリアランスは、「材料とプロセス」、第15巻(2002年)、社団法人日本鉄鋼協会発行、73頁に記載されている方法により測定される値を用いることができる。
炭化室に装入される石炭のクリアランスが小さくなると、コークス押出し時に炉壁とコークスの摩擦が大きくなり押出し力が増大する。これらを考慮して、前記所定の範囲としては、クリアランスは12mm以上とすることが好ましい。
(ホ)炭化室に装入される石炭の膨張圧
炭化室に装入される石炭の膨張圧を所定の範囲内とする。
炭化室に装入される石炭の膨張圧が前記所定の範囲を外れ、大きくなると、押出し性を悪化させる。
これを考慮して、前記所定の範囲としては、例えば、10KPa以下、とすることが好ましい。
(ヘ)炭化室に装入される石炭の成形炭配合率
炭化室に装入される石炭の成形炭配合率を所定の範囲内とする。
炭化室に装入される石炭の成形炭配合率が前記所定の範囲を外れ、成形炭配合率が大きくなると、炭化室内に装入される石炭量が多くなり過ぎ、押出し抵抗が大きくなる。
これを考慮して、前記所定の範囲としては、例えば、成形炭配合率を30質量%以下、とすることが好ましい。
なお、本発明においては、図2の処理フローに示すように、前記判定手段40での押出し力の判定結果が管理基準値内であるという場合は、仮に、前記管理項目調査手段50での調査項目について管理基準値を超える項目があった場合においても、調整を行うことなくそのまま操業を継続する。これにより、画一的に定められた管理基準値を外れた項目があるからと言って、押出し力が異常でもないのに、その項目の調整を行うなどのオーバーアクションや不必要な調整による操業機会の損失を防ぐことが可能となる。
つまり、本発明においては、個々の炭化室操業データに基く影響と、炉団操業データに基く影響との切り分けを可能とすることで、個々の炭化室の操業変動要因を除外して炉団全体の操業条件としての調整が必要であるか否かの判断が可能となり、より効率的な操業が可能となる。
[管理項目修正手段60]
本管理項目修正手段60では、前記管理項目調査手段50による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う(S60)。
以下に、前記管理項目のそれぞれに対する修正方法の一例を示す。
(イ)炭化室に装入される石炭の配合率の修正
炭化室に装入される石炭の配合率の修正は、例えば、配合炭槽からの各銘柄の切り出し量を調整することにより行うことができる。具体的には、特定銘柄の切り出し量を少なくして、その配合率を下げる。
(ロ)炭化室に装入される石炭の水分の含有率の修正
炭化室に装入される石炭の水分の含有率の修正は、例えば、石炭調湿機における加熱用蒸気量を調整することにより行うことができる。
(ハ)炭化室に装入される石炭の粒度分布の修正
炭化室に装入される石炭の粒度分布の修正は、例えば、クラッシャーの回転数を調整することにより行うことができる。
(ニ)炭化室に装入される石炭の収縮性の修正
炭化室に装入される石炭の収縮性の修正、例えば、クリアランスの修正は、クリアランスが小さくなる石炭の銘柄の配合率を下げる方法、或いは、配合された石炭の流動性を向上させる方法等により行うことができる。
(ホ)炭化室に装入される石炭の膨張圧の修正
炭化室に装入される石炭の膨張圧の修正は、炭化室に装入される石炭の配合率を調整することにより行うことができる。
(ヘ)炭化室に装入される石炭の成形炭配合率の修正
炭化室に装入される石炭の成形炭配合率の修正は、例えば、成形炭の切り出し量を調整することにより行うことができる。
[管理項目調整手段70]
本管理項目調整手段70では、前記管理項目調査手段50による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、予め定めた複数の調整項目の、1つ以上の調整を実施する(S70)。
前記調整項目としては、例えば、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整、乾留時間の調整等とすることが好ましい。
以下に、前記調整項目のそれぞれに対する調整方法の一例を示す。
なお、前記管理項目修正手段60と同一の項目である炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整は、前記管理項目修正手段60での修正方法と同様に行うことができるので記載を省略する。この場合、調整は、押出し力がより低くなる方向に調整することとなる。
(ト)炭化室への石炭装入量の調整
炭化室への石炭装入量を減らす方向で調整する。
炭化室への石炭装入量の調整は、装炭車からの石炭切り出し量を減らすことにより行うことができる。
(チ)乾留時間の調整
乾留時間(GCT)は、一般に次式(3)で表される。
GCT=NCT+ST (3)
ここで、NCTは、実際に石炭がコークスに変わるのに要した時間、STは、乾留時間(GCT)を一定にするための調整時間である置き時間を表す。ここでは、例えば、前記置き時間(ST)を長くすることで、NCTの時間を変えずに、全体の乾留時間を長くするように調整すると、コークスの焼き締まりの量が増え、コークスと炉壁との間のクリアランスが増えることでコークスを押出す際の押出し力が低下傾向となる。
以下に、前記各調整項目から1つ以上の項目を選択し、調整する方法の一例を示す。
ある炭化室の押出し力を低くする方向に制御したい場合、次式(4)で示す回帰式に、想定される個々の炭化室操業データ及び炉団操業データを代入し、その炭化室の押出し力を予測する。ここで、次式(4)で示す回帰式は、個々の炭化室毎に、長期にわたる炭化室操業データ及び炉団操業データから重回帰計算を行い各項の係数を決定することにより作成される。
押出し力=Σai(個々の炭化室操業データ)i+Σbi (炉団操業データ)i+定数・・・(4)
この(4)式が(2)式と異なる点は、炉団操業データのそれぞれの押出し力への効果を定量化した点であり、炉団全体の操業条件調整要否の判定のためには(2)式、具体的な調整を行うためには(4)式と使い分けることで、効率的な操業が可能となる。
この時、調整項目に対し想定される操業データの組み合わせを複数通り用意し、そのデータを用いて予測した押出し力が制御目標に近い組み合わせを採用し、操業を行なう。
炉団全体の平均押出し力を低くする方向に制御したい場合には、上記回帰式(4)で予測される個々の炭化室毎の押出し力予測値の平均値が制御目標に近くなるような操業条件を採用する。
例えば、前記各調整項目の操業データに調整可能な範囲を与えておけば上記ステップを操業管理装置1で自動的に行うことも可能となる。
調整項目に対し想定される操業データの組み合わせを用意する方法としては、具体的には、現在のデータと上記調整可能な範囲の比較を行い、(4)式における回帰係数ai、biが正の項目は、その値を調整可能な範囲の下限に、回帰係数が負の項目は調整可能な範囲の上限になるように調整すればよい。しかし、すべての項目について修正を行う必要はなく、例えば、比較的調整の容易な項目から、あらかじめ調整する優先順位づけを行なっておき、第一順位の項目の修正のみを行なう場合、第一と第二順位の項目の修正を行なう場合などの組み合わせを用意して、順次検討するようにすることができる。
より具体的には、例えば、直ちに押出し力を低減したい場合、配合炭構成を調整してもその効果が現れるには時間がかかるため、つまり、調整後の石炭から得られるコークスが窯出しされるまでには時間がかかるため、乾留時間調整を第一に、装炭量調整を第二に、というように決めることができる。もし、配合炭を調整する余裕がある場合には、例えば、水分調整を第一、粒度調整を第二、配合比率調整を第三に、とすることができる。また、これらの項目について、現状から上下限までの調整を一時に行なうのではなく、まず可変範囲の半分程度に調整するという組み合わせを用意することも現実的である。
また、操業データの組み合わせによって予測される他の操業成績、例えばコークス生産量などが所望の範囲に入るようなデータの組み合わせを用意することによって、その操業成績と押出し力を同時に制御できる条件を求めることも可能となる。
本発明に係る、石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 本発明に係る各手段における処理フローの一例を示すフロー図である。

Claims (6)

  1. 石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業方法であって、
    コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成ステップと、
    炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成ステップにより求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出ステップと、
    該推定炉団平均押出し力算出ステップで算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定ステップと
    を有することを特徴とするコークス炉の操業方法。
  2. 判定ステップでの判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査ステップと、
    該管理項目調査ステップによる調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正ステップと、
    前記管理項目調査ステップによる調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整ステップと
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のコークス炉の操業方法。
  3. 石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置であって、
    コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成手段と、
    炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成手段により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出手段と、
    該推定炉団平均押出し力算出手段で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定手段と
    を有することを特徴とするコークス炉の操業管理装置。
  4. 判定手段での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査手段と、
    該管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正手段と、
    前記管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載のコークス炉の操業管理装置。
  5. 石炭を乾留してコークスにするコークス炉の操業管理装置を制御するプログラムであって、
    コンピュータを、
    コークス炉の炉団を構成する複数の炭化室における炭化室毎の複数回の押出しにおける炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記炉団を構成する複数の炭化室の所定期間内における押出し力の平均値である炉団平均押出し力とに基づいて、重回帰計算を行うことにより前記炭化室毎に押出し力を数式化した押出し力発生モデル式を作成する押出し力発生モデル式作成手段、
    炭化室毎に測定される最新の炭化室炉体状態、乾留時間、乾留温度及び石炭装入量の操業データと、前記押出し力発生モデル式作成手段により求めた当該炭化室の押出し力発生モデル式とから現時点における推定炉団平均押出し力を算出する推定炉団平均押出し力算出手段、
    該推定炉団平均押出し力算出手段で算出した推定炉団平均押出し力が予め定めた管理基準値内であるか否かの判定を行いその結果を出力する判定手段
    として機能させるためのプログラム。
  6. 前記コンピュータをさらに、
    判定手段での判定結果が管理基準値を超えるというものである場合に、炭化室に装入される石炭の配合率、石炭の水分含有率、石炭の粒度分布、石炭の収縮性、石炭の膨張圧及び石炭の成形炭配合率について、それぞれが管理基準値内であるか否かの調査を行う管理項目調査手段、
    該管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目があった場合には、該管理基準値を超える管理項目に対し、管理基準値内となるように所定の修正を行う管理項目修正手段、
    前記管理項目調査手段による調査の結果、管理基準値を超える管理項目がなかった場合には、炭化室に装入される石炭の配合率の調整、石炭の水分含有率の調整、石炭の粒度分布の調整、石炭の収縮性の調整、石炭の膨張圧の調整、石炭の成形炭配合率の調整、炭化室への石炭装入量の調整及び乾留時間の調整のうちから選ばれる1つ以上の調整を実施する管理項目調整手段
    として機能させるための請求項に記載のプログラム。
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