JP4708943B2 - ペロブスカイト型複合酸化物粒子とその製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト型複合酸化物粒子とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明はペロブスカイト型複合酸化物粒子とその製造方法に関し、さらに詳しくは結晶格子中に貴金属元素を含有したペロブスカイト型構造を持つ複合酸化物粒子とその製造方法に関する。
従来、導電性を持つカーボン粒子を担体とし、これに金属粒子や合金粒子あるいは金属酸化物粒子等を担持させてなる触媒は、燃料電池の電極用の触媒として用いられている。中でも、白金とルテニウムとの合金粒子をカーボン粒子に担持させたものや、酸化モリブデン粒子や酸化セリウム粒子、ペロブスカイト型複合酸化物粒子等の特定の金属酸化物粒子を助触媒とし、これらを金属白金微粒子と共にカーボン粒子に担持させたものは、優れた電極用触媒として知られている。この種の触媒においては、担持される白金などの貴金属粒子の平均粒子径が数nm以下である場合に特に優れた触媒能を示す。
特定のペロブスカイト型複合金属酸化物は、NOxを分解する作用を有することが知られており、特許文献1では、これを担体に担持させたNOx接触触媒が提案されている。特許文献2には、これらのペロブスカイト型複合金属酸化物を担体にしてPt,Pd,Rhなどの貴金属を担持させたものでは、500℃を上回る高温においても優れた触媒作用を持つことが記載されている。さらに特許文献3には、ペロブスカイト型複合金属酸化物(一般式ABO3 で表される)に対して、そのBサイトをPt,Pd,Rhなどの貴金属で一部置換することにより、高温のみならず低温においても優れた触媒作用を持ち、さらに耐硫黄被毒性も向上することが記載されている。
一方、ペロブスカイト型複合酸化物粒子を製造するにあたっては、一般に複合酸化物の製造方法として知られている方法、すなわち共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの方法がとられる(特許文献4、特許文献5)。
特開平5−261289号公報 特開2001−269578号公報 特開2004−321986号公報 特開2003−251150号公報 特開2004−41866号公報
上述のようにペロブスカイト型複合金属酸化物それ自体は公知の物質であり、その構成元素の一部を貴金属で、特にパラジウムで置換したペロブスカイト型複合金属酸化物は、排ガス浄化用触媒として利用されている既知の材料であるとも言える。
しかしながら、通常電極材料として使用されるカーボン粒子に匹敵する導電性を持つとされるものを選択し、かつ、その結晶格子中に貴金属元素を固溶させたものは従来見当たらない。これまで得られているものは、適用目的が排ガス浄化用触媒であるために、ペロブスカイト型複合金属酸化物粒子そのものを担体として用いるか、あるいは、これを担持させる場合でも、その担体としてアルミナやセリウム系などの耐熱性酸化物を使用したものである。これは、電極用触媒として有効である貴金属元素が、金属粒子の状態で存在しなければ優れた触媒能が発現しない一方で、電極としての使用環境下では、最大でも300℃程度の温度にまでしか上がらず、雰囲気による貴金属元素の酸化・還元反応を起こすことは不可能であると考えられていたためである。このため、従来においては、構成元素の一部を貴金属で置換したペロブスカイト型複合酸化物粒子を燃料電池の電極用触媒として利用するという考えそのものも存在しなかった。
このようにペロブスカイト型酸化物粒子あるいはペロブスカイト型複合酸化物粒子(以下の説明では単に「ペロブスカイト型酸化物粒子」ともいう)を用いた触媒であっても、その用いられる用途によって要求特性が異なるが、この点は、解決課題として特に重要な意義を有するので、以下においてこの点につき詳しく説明する。
排ガス浄化用触媒としてペロブスカイト型酸化物粒子を使用する際には、その使用環境下において、ある特定の条件下に曝されることにより、触媒としての機能を発揮する時にのみ、置換されたパラジウム元素を金属の状態で析出させて利用している。ここで、これらのペロブスカイト型酸化物粒子の大きさは一般にミクロンサイズであり、小さくても数百ナノサイズであることが多い。排ガス浄化用触媒としての性能を発揮させる上では、800℃近い高温における、雰囲気変化による酸化・還元反応を利用して、ペロブスカイト型酸化物中に置換されているパラジウムを金属状態で析出させたり再固溶させたりするという過程を繰り返す。従来のペロブスカイト型酸化物粒子を利用した排ガス浄化用触媒は、上記のメカニズムを利用して使用時にのみ貴金属元素を金属微粒子の状態で析出させることにより、常時金属状態で析出している場合に貴金属元素の凝集・固着が生じることによる触媒活性の劣化という問題を解決したものである。
ペロブスカイト型酸化物粒子において置換された貴金属元素を析出・固溶させるという上記のような機構を電極用の触媒に応用することができれば、現在の燃料電池の電極用触媒などで大きな問題点となっている白金粒子の凝集・固着による特性の劣化を防ぐことができる。しかしなから、燃料電池の電極用触媒として使用する際には、800℃近い高温における雰囲気制御による酸化・還元反応を起こすことは不可能である。高温域への温度変化は、高々300℃程度までであり、さらに雰囲気の制御も困難である。また、300℃程度の温度では、水素100%という強烈な還元雰囲気下であっても貴金属元素の析出は起こらないことを確認した。このため、排ガス浄化用触媒で利用する際に起こる現象そのものを、そのまま再現して電極用触媒として利用することは不可能である。このこともまた、貴金属で置換したペロブスカイト型酸化物粒子が燃料電池などの電極用触媒としては利用できないと考えられていた所以である。
そこで、本発明者らは、高温雰囲気下での酸化・還元反応により貴金属元素に対して電子を奪ったり与えたりする代わりに、電圧の付加により強制的に電子の移動を生じさせ、同様の反応を起こすことができないかと考えた。しかしながら、この場合にも大きな問題点がある。800℃という高温により付与されるエネルギーと比較して、1V程度の電圧(1.2V強で水の電気分解が起こるため、燃料電池用の電極に付与することのできる電圧は高々1V程度である)により付与されるエネルギーは2桁程度も低く、この程度の電圧では貴金属元素からの電子の離脱や貴金属元素への電子の付与、すなわち酸化・還元反応を生じさせることは困難である。
このような低すぎるエネルギーにより反応を起こさせ、電極用触媒としての特性を発現させるために、本発明者らはペロブスカイト型酸化物表面の不安定な結合を利用することも考えた。しかしながら、上記排ガス浄化用触媒として利用されているペロブスカイト型酸化物粒子のような大きさのものでは、表面の寄与する割合が少なく、ほとんどがバルクとして振舞うために、1V程度の電圧で触媒能を発現させることはできなかった。
従来においてペロブスカイト型酸化物粒子が燃料電池などの電極用触媒として利用されず、またそのような考えもなかったのは、主として以上のような理由からであるが、ペロブスカイト型酸化物粒子そのものの合成は、従来から数多くなされている。しかし、いずれの場合も、燃料電池などの電極用触媒として用いるのに適した微小サイズのペロブスカイト型酸化物粒子を実現するものではなく、排ガス浄化用触媒などの他の用途に用いるペロブスカイト型酸化物粒子を合成するものであった。例えば、先の特許文献4や特許文献5に記載されているような方法では、いずれの場合においても、ペロブスカイト型複合酸化物を得るための酸化工程として、高温での加熱処理による酸化が必要不可欠であり、加熱による凝集・焼結を避けられず数十nm以下の単結晶ペロブスカイト型複合酸化物粒子を得ることは困難である。したがって、これらの製造方法は、燃料電池の電極用触媒に使用できるペロブスカイト型酸化物粒子を得るのには適さない。
すなわち、従来においては、ポーラスシリカのポーラス内に結晶成長させるなど媒体と一体となった結晶の例を除くと、ペロブスカイト型酸化物粒子単独で得られるものは、いずれの場合にもサブミクロンサイズ程度、最も小さいものでも30〜50nm程度の大きさの粒子しか得られておらず、燃料電池などの電極用触媒として用いるのに適していると本発明者らが考えた、より粒径の小さい粒子を得ることもまた困難であった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、主として、燃料電池などの電極用触媒として用いることのできる耐久性に優れたペロブスカイト型複合酸化物粒子とその製造方法を提供することを目的とする。換言すれば、燃料電池の電極用触媒に現在一般に使用されている白金担持カーボン粒子や金属白金粒子の代替材料として使用でき、しかもそのような従来の白金担持カーボン粒子等と比べると白金の使用量を大幅に減らすことのできるペロブスカイト型複合酸化物粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した様々な課題を解決すべく鋭意検討してきた結果、ペロブスカイト型複合酸化物粒子の結晶格子中に白金等の貴金属元素を含ませるだけではなく、当該ペロブスカイト型複合酸化物の粒子径を小さくしていくことによって表面の寄与する割合を増加させ、もはやバルクとしての結合状態が存在しない程のサイズまで微粒子化することによって、燃料電池などの電極用触媒としての特性が発現することを見出した。
このような知見に基づき、本発明のペロブスカイト型複合酸化物粒子は単結晶粒子からなり、透過型電子顕微鏡(TEM)の観測結果から求めた平均粒子径が5nm以上50nm以下であり、その結晶格子中に貴金属元素が含まれている構成としたものである。ぺロブスカイト型複合酸化物粒子を前記のようなサイズ(以下、シングルナノサイズともいう)にまで微粒子化することで電極用触媒としての特性が現れることの理由は定かではないが、あらかじめ想定していた表面の性質が強く出て不安定な結合が増加するからであると推測される。そのほか、シングルナノサイズにまで微粒子化したことにより様々な量子効果が現れた結果であるということも十分に考えられる。
このように、従来は電極用触媒としての利用が不可能であると考えられていた貴金属含有ペロブスカイト型複合酸化物粒子をシングルナノサイズにまで微粒子化することによって、そのようなペロブスカイト型複合酸化物粒子は、燃料電池などの電極用触媒として用いる場合に要求される所定の特性を発揮するに至ることがわかった。自己再生機構を持つこの触媒では、従来の金属白金粒子触媒とは異なり、白金粒子の凝集・固着による早期の特性の劣化が起こらないと考えられる。劣化後の特性を十分に保つために、電極用触媒としては一般的に、担体に対して50重量%もの白金を使用しなければならない現状に対して、本発明のペロブスカイト型複合酸化物粒子では、これに含ませた白金などの貴金属の劣化が起こらず、より少ない貴金属(主として白金)量で電極用触媒とすることが可能となる。
また、本発明者らは、上記のような電極用触媒として使用できる所定の特性を持ったペロブスカイト型複合酸化物粒子を製造するために鋭意検討した結果、貴金属を含有したペロブスカイト型複合酸化物粒子をナノサイズにまで微粒子化する技術を見出し、そのような微粒子化したペロブスカイト型複合酸化物を単結晶粒子の状態で得ることに成功した。
すなわち、本発明に係るペロブスカイト型複合酸化物粒子の製造方法は、アルカリ水溶液に、前記複合酸化物を構成することとなる金属の塩の水溶液を添加し、得られた水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液のpHが5〜13の範囲になるように調整し、次いで水の存在下で110〜300℃の温度範囲で加熱処理することを特徴とするものである。この方法により、過型電子顕微鏡の観測結果から求めた平均粒子径が5nm以上50nm以下で且つ結晶格子中に貴金属元素が含まれているペロブスカイト型複合酸化物の単結晶粒子が得られる。
本発明によれば、燃料電池などの電極用触媒に使用できる貴金属含有ペロブスカイト型酸化物粒子、言い換えれば従来の電極用触媒に使用されていた白金担持カーボン粒子等の代替物となりうる貴金属含有ペロブスカイト型酸化物粒子を実現できる。現状の白金量のものを使用することはコスト面で不利であるだけでなく白金の枯渇をも招くこととなり、白金の使用量を減少させることは喫緊の課題であるが、本発明はその解決策の重要な糸口となる。
また、本発明方法によれば、これまでの製造方法では不可能であった、上記のような電極用触媒として利用できる貴金属含有ペロブスカイト型酸化物粒子、すなわち平均粒子径が5〜50nmの範囲にある単結晶粒子からなり且つ結晶格子中に貴金属元素を含有するペロブスカイト型構造を持つ複合酸化物粒子を得ることができる。
本発明方法では、アルカリ溶液中に構成金属の塩を含む水溶液を滴下し、構成金属の水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液を作製し、この懸濁液に水熱処理を施すことによりペロブスカイト型複合酸化物粒子を製造する。これにより、燃料電池の電極用触媒として使用できる本発明のペロブスカイト型複合酸化物粒子を得ることに成功したものである。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粒子は、燃料電池の電極用触媒として使用できる機能性材料となる。本発明においては、燃料電池の電極用触媒として有効である貴金属元素が、金属としてではなくイオンの状態で複合酸化物の結晶格子中に含まれることとなり、使用過程において貴金属元素同士が固着、粒成長することなく維持されるため、優れた耐久性を有する電極用触媒となることが期待できる。また、従来は導電性を持つカーボン担体が必須であり、カーボン担体上に貴金属粒子を担持させて用いられているが、本発明における結晶格子中に貴金属を含有したペロブスカイト型複合酸化物粒子は、導電性を持つためにカーボン担体上に担持させる必要がなく、ペロブスカイト型複合酸化物粒子そのものを電極用触媒として用いることができる。さらに、助触媒としての機能を持つ特定の元素を後述のAサイトに選択することにより、より優れた触媒能の発現が期待できるものである。
以下、本発明のペロブスカイト型複合酸化物粒子の製造方法等について更に詳しく説明する。
まず第一に、貴金属含有ペロブスカイト型複合酸化物〔一般式AB (1-x) x 3で表される〕を構成する金属塩を水に溶解し、金属塩水溶液を調整する。ここで、AおよびBは後述する群から選ばれる一種以上の元素であり、Mは貴金属元素であり、xは、0.04≦x≦0.3を満たす数である。
前記Aで示される金属(Aサイトの金属)としては、ランタン(La),ストロンチウム(Sr),セリウム(Ce),カルシウム(Ca),イットリウム(Y),エルビウム(Er),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),サマリウム(Sm),ユウロピウム(Eu),マグネシウム(Mg),バリウム(Ba)等があげられ、これらのうち一種または二種以上の元素から選択するが、ペロブスカイト構造を安定に形成し得る元素であれば前記元素に限定されるものではない。ただし、助触媒としての機能を最大限に発現させるために、Ceなどの希土類元素を用いることが最も好ましい。
前記Bで示される金属としては、鉄(Fe),コバルト(Co),マンガン(Mn),銅(Cu),チタン(Ti),クロム(Cr),ニッケル(Ni),ニオブ(Nb),鉛(Pb),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb),モリブデン(Mo)等の遷移金属があげられ、これらのうち一種または二種以上の元素から選択するが、最終生成物である複合金属酸化物粒子が導電性を持つものであれば、前記元素に限定されるものではない。
前記Mで表される貴金属としては、白金(Pt),ルテニウム(Ru),パラジウム(Pd),金(Au)等が挙げられ、これらのうち一種または二種以上から選択する。この際、貴金属元素の含有量を表すxの値は、先に述べたように0.04〜0.3となるようにする。このxが0.04よりも小さい場合には、0でない限り触媒能は持つものの、貴金属元素の含有量が少なすぎるために優れた触媒能を発現することができない。また、xが0.3以上である場合には、貴金属元素の含有量が多くなるため、触媒能の面では問題ないが、導電性カーボンに匹敵する導電性を維持することが困難となるおそれがある。
また、前記金属塩としては、塩化物、硝酸塩、硫酸塩などが挙げられるが、最終生成物を単結晶粒子にする点および粒子径を5〜50nmの範囲にする点で、塩化物または硝酸塩が好ましい。
これとは別に、アルカリ溶液を調整する。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水溶液などのアルカリを水に溶解させて、アルカリ溶液とする。このアルカリ溶液にはオキシアルカリアミンを添加しても良い。オキシアルカリアミンは、アルカリ領域でのpH緩衝剤であると同時に結晶成長制御剤としても作用し、最終生成粒子の粒子径分布をシャープにし、微粒子化する上で効果がある。添加するオキシアルカリアミンとしては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソブタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられるが、中でも粒子径分布の良い微粒子が得られる点で、モノエタノールアミンが最適である。
このようにして調整したアルカリ水溶液中に上記の金属塩水溶液を滴下して、構成金属の水酸化物あるいは水和物の沈殿物を生成し、この沈殿物を含む懸濁液のpHを5〜13の範囲に調整する。得られた懸濁液は、10〜50℃の温度範囲において10〜100時間熟成することが好ましい。このpH調整および熟成は、この後の工程の水熱処理工程において、比較的低い処理温度で結晶性の良いペロブスカイト型複合酸化物粒子を得る上で効果的である。熟成時間が10時間より短いと熟成の効果が小さく、100時間より長い場合は、特に悪い影響は与えないが、熟成の効果が飽和するため、好ましくない。この熟成の際、遷移金属の水酸化物の多くは高酸のpH領域では溶解してしまうため、前記pHは5〜13が好ましく、結晶成長を促進させる上ではアルカリ領域であることが好ましいため、8〜12がより好ましい。また、後の水熱処理による結晶成長の際に必要となる「核晶」が熟成工程で生成すると考えられるという点で、前記熟成時間は10〜60時間がより好ましく、10〜24時間がさらに好ましい。
次に、構成金属の水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液に対し、オートクレーブ等を用いて水熱処理を行う。この水熱処理において、前記沈殿物を含む懸濁液を水洗することにより、前記沈殿物以外の生成物や残存物を除去し、その後、NaOHなどにより再度pH調整しても良い。この時のpHの値は、5〜13とすることが好ましい。pHがこの範囲より低いと、水熱処理時に金属化合物が再溶解する危険性がある。平均粒子径が5〜50nmの単結晶粒子を得る上で、水熱処理工程における懸濁液のpHは5〜13とすることが好ましく、結晶成長を促進させる意味でアルカリ領域であることが好ましいため、8〜13であることがより好ましく、10〜12がさらに好ましい。なお、最終生成物であるペロブスカイト型複合酸化物粒子を分散させた分散液を調整する場合(例えば、電極塗布用の塗料として、この種のペロブスカイト型複合酸化物粒子を分散させた塗料を調整する場合等)、粒子の平均粒子径および結晶性に起因する表面特性が分散性に大きな影響を与える。
水熱処理温度は、110℃から300℃の範囲である。この温度より低いと結晶性の良い微粒子が得られにくく、この温度より高いと発生圧力が高くなるため、装置が高価なものとなる点で、好ましくない。この点で、より好ましい温度範囲は110〜200℃であり、さらに好ましくは150〜200℃である。
水熱処理時間は、1時間から6時間の範囲が好ましい。水熱時間が長すぎても特に問題となることはないが、製造コストが高くなるため、好ましくない。水熱処理時間が短すぎると、結晶成長が不十分になると共に、後に乾燥加熱処理を施す場合には焼結が起こりやすくなり、最終生成物である粒子が多結晶体となりやすい。多結晶粒子では、粒子内でキャリアが散乱する障壁が生じることとなり、単結晶粒子と比較して導電性が低下する。この点で、より結晶成長を促し、所要の単結晶粒子を得るために、水熱処理時間は4〜5時間の範囲がより好ましい。
以上の方法により、結晶格子中に貴金属元素を含むペロブスカイト型構造を持つ複合酸化物粒子が得られるが、組成によっては、さらに空気などの酸素を含む雰囲気中、あるいは窒素やアルゴンなどの不活性ガス中で加熱処理を施しても良い。この際、水熱処理により得られる単結晶粒子は、その結晶性が良好なことから、乾燥状態での加熱処理による凝集、焼結などが起こりにくく、乾燥加熱処理を施すことにより、結晶格子中に含まれる貴金属元素がより安定な状態で存在できるようになる場合がある。このときの雰囲気は、水素ガスなどの還元雰囲気でなければ特に限定されるものではなく、空気中あるいは窒素ガス中などが挙げられるが、粒子同士の凝集、焼結をできる限り小さくするという点で、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気中であることがより好ましい。加熱処理温度は、構成金属AおよびBに応じて最適な温度を選択することが必要であるが、この加熱処理温度が低すぎると、結晶を安定化させることができず、結果的に水熱処理以上の効果を得ることができないため、加熱処理の効果がない。また、高すぎると焼結が起こり始めるため、好ましくない。このような点で、乾燥加熱処理を行う際には、各組成について最適な温度範囲を設定することが必要となる。
このようにして、平均粒子径が5〜50nmの範囲にあり且つ単結晶粒子である貴金属置換ペロブスカイト型複合酸化物粒子が得られる。ペロブスカイト型複合酸化物粒子の平均粒子径が5nm未満でも、触媒としての特性上は問題ないが、微粒子であるために粒子そのものを作製することが困難であると共に、凝集が激しく、これを用いて電極を作製する際には分散させることが困難となる。一方、平均粒子径が50nmを上回る場合は、分散性の面では問題ないが、使用過程における貴金属元素の析出の際に、析出する貴金属粒子の粒子径が大きくなり、十分な比表面積が得られないために触媒としての性能が劣化する危険性があり、好ましくない。
なお、平均粒子径は透過型電子顕微鏡(TEM)写真で観測される粒子100個の平均値から求めるが、この平均粒子径が、粉末X線回折スペクトルのピーク幅から求められる平均結晶子サイズと同等であれば、粒子は単一の結晶相からなることが予測される。この場合には、目視により求めた100個の平均粒子径よりも、粉末X線回折スペクトルから求めた平均結晶子サイズの方が、より正確な粒子径を表していることになる。この際、TEM写真から求められる平均粒子径と比較して、平均結晶子サイズが大きいことは物理的にあり得ないが、平均結晶子サイズが著しく小さい場合には、一つの粒子内に複数の結晶相が存在し、多結晶粒子となっていることを示す。また、得られた粒子が単結晶粒子である場合には、TEM写真に現れる格子線は、一つの粒子内で一つの相として観測される。一方、多結晶粒子である場合には、格子線は結晶界面を境に別方向を向いたり格子線間隔が変化するなど、一つの粒子内で複数の相が現れることとなる。
[実施例1]
《La(Fe0.95Pt0.05)O3
0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整した。また、この水酸化ナトリウム水溶液とは別に、0.1モルの硝酸ランタン七水和物、0.095モルの硝酸鉄六水和物、および0.005モルの塩化白金酸カリウムを50mlの水に溶解して、金属塩水溶液を調整した。次いで、前者の水酸化ナトリウム水溶液に後者の金属塩水溶液を滴下して、構成金属の水酸化物を含む沈殿物を作製した。このときのpHは8.5であった。この沈殿物を含む懸濁液をオートクレーブに仕込み、180℃で4時間、水熱処理を施した。
水熱処理後、未反応物や残存物を除去するために、超音波洗浄器を使って水洗ろ過を行い、90℃で空気中乾燥した。乾燥後、乳鉢で軽く解砕し、ペロブスカイト型酸化物La(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子とした。
得られたLa(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図1に示すように、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測された。このスペクトルに現れるピーク幅から求められる平均結晶子サイズは、28.7nmであった。さらに、透過型電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、粒子径約30nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であることがわかった。これらのことから、この粒子が多結晶構造を持たず、単結晶粒子であることがわかった。
[実施例2]
《La(Fe0.95Pt0.05)O3
0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整した。また、この水酸化ナトリウム水溶液とは別に、0.1モルの塩化ランタン七水和物、0.095モルの塩化鉄六水和物、および0.005モルの塩化白金酸六水和物を50mlの水に溶解して、金属塩水溶液を調整した。次いで、前者の水酸化ナトリウム水溶液に後者の金属塩水溶液を滴下して、構成金属の水酸化物を含む沈殿物を作製した。このときのpHは10.2であった。この沈殿物を含む懸濁液を、室温で15時間熟成させた。
次に、この沈殿物を含む懸濁液をオートクレーブに仕込み、180℃で4時間、水熱処理を施した。その後、実施例1と同様にして洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子とした。
得られたLa(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは42.2nmであった。さらに、透過型電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、粒子径約40nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[実施例3]
《La(Fe0.57Co0.38Pt0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整し、これとは別に、0.1モルの硝酸ランタン七水和物、0.057モルの硝酸鉄六水和物、0.038モルの硝酸コバルト六水和物、および0.005モルの塩化白金酸六水和物を50mlの水に溶解して、金属塩水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、構成金属の水酸化物を含む懸濁液を得、水熱処理を施し、洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.57Co0.38Pt0.05)O3 粒子とした。
得られたLa(Fe0.57Co0.38Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは35.1nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、約30〜40nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[実施例4]
《(La0.7 Sr0.3 )(Fe0.95Pt0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整し、これとは別に、0.07モルの硝酸ランタン七水和物、0.03モルの硝酸ストロンチウム、0.095モルの硝酸鉄六水和物、および0.005モルの塩化白金酸六水和物を50mlの水に溶解して金属塩水溶液を調整し、これを水酸化ナトリウム水溶液中に滴下し構成金属の水酸化物を含む懸濁液を作製し、この懸濁液をpH12.5に調整した以外は、実施例1と同様にして、水熱処理を施し、洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物(La0.7 Sr0.3 )(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子とした。
得られた(La0.7 Sr0.3 )(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは8.4nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、約6〜10nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[参考例]
《La(Fe0.85Pt0.1 Ru0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整し、これとは別に、0.1モルの硝酸ランタン七水和物、0.085モルの硝酸鉄六水和物、0.01モルの塩化白金酸六水和物、および0.005モルの塩化ルテニウム三水和物を50mlの水に溶解して金属塩水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、構成金属の水酸化物を含む懸濁液を得、水熱処理を施し、洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.85Pt0.1 Ru0.05)O3 粒子とした。
得られたLa(Fe0.85Pt0.1 Ru0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは18.4nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、約15〜20nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[実施例5]
《La(Fe0.75Pt0.25)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整し、これとは別に、0.1モルの硝酸ランタン七水和物、0.075モルの硝酸鉄六水和物、および0.025モルの塩化白金酸六水和物を50mlの水に溶解して金属塩水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、構成金属の水酸化物を含む懸濁液を得、水熱処理を施し、洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.75Pt0.25)O3 粒子とした。その後、このLa(Fe0.75Pt0.25)O3 粒子について、窒素中600℃で2時間の加熱処理を施した。
得られたLa(Fe 0.75 Pt 0.25 3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは45.6nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、約45nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[実施例6]
《(Nd0.8 Sr0.2 )(Mn0.95Pt0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、0.2モルの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶解して水酸化ナトリウム水溶液を調整し、これとは別に、0.08モルの硝酸ネオジウム六水和物、0.02モルの硝酸ストロンチウム、0.095モルの硝酸マンガン六水和物、および0.005モルの塩化白金酸六水和物を50mlの水に溶解して金属塩水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、構成金属の水酸化物を含む懸濁液を得た。その後、150℃で5時間の水熱処理を施し、実施例1と同様にして洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物(Nd0.8 Sr0.2 )(Mn0.95Pt0.05)O3 粒子とした。
得られた(Nd0.8 Sr0.2 )(Mn0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは11.9nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、約10nmの粒子であり、かつ、観測される格子線は一つの粒子内で単一相であり、単結晶粒子であることがわかった。
[比較例1]
《La(Fe0.95Pt0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、構成金属の水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液を得た後、180℃の水熱処理を施さずに、90℃で一晩熟成後、実施例1と同様に、洗浄、ろ過、乾燥し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子とした。その後、空気中180℃で2時間の乾燥加熱処理を施した。
得られたLa(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、酸化ランタン、水酸化鉄、酸化白金に対応するスペクトルが観測され、ペロブスカイト型構造を形成していないことがわかった。
[比較例2]
《La(Fe0.95Pt0.05)O3
実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粒子の作製方法において、実施例1と同様にして構成金属の水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液を得た後、180℃の水熱処理を施さずに、洗浄、ろ過、乾燥し、窒素中800℃で2時間の乾燥加熱処理を施し、ペロブスカイト型複合酸化物La(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子とした。
得られたLa(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子について、粉末X線回折スペクトルを測定したところ、実施例1と同様、ペロブスカイト型構造に対応するスペクトルが明瞭に観測され、平均結晶子サイズは62.2nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ約150〜200nmの粒状粒子であり、平均結晶子サイズと観測粒子径とが一致せず、多結晶粒子であることがわかった。
表1に、以上の各実施例及び比較例で得られた粒子についての測定結果等をまとめて示す。なお、表中の平均粒子径はTEM写真に写された粒子100個の平均から求めた値であり、平均結晶子サイズは粉末X線回折スペクトルのピーク幅から求めた値である。
Figure 0004708943
表1から明らかなように、各実施例で得られた微粒子担持カーボン粒子においては、いずれの場合もペロブスカイト構造の単一相が現れており、その結晶子サイズとTEMで観測された粒子径とがほぼ一致しており、単結晶粒子となっていることがわかる。一方、比較例1においては、水熱処理と同じ温度である180℃で空気中加熱処理を施しているが、十分な酸化が起こらず、ペロブスカイト型構造を形成できていない。また、比較例2においては、水熱処理を施さずに、十分な結晶化温度で加熱処理を施したために、ペロブスカイト構造は形成されたものの、その結晶子サイズと比較して、TEMで観測された粒子径は明らかに粗大であり、多結晶粒子となっていることがわかる。
実施例1で得られたLa(Fe0.95Pt0.05)O3 粒子の粉末X線回折スペクトルを示す図である。

Claims (5)

  1. ペロブスカイト型複合酸化物の単結晶粒子からなり、燃料電池の電極用触媒に用いられるペロブスカイト型複合酸化物粒子であって、
    粉末X線回折スペクトルのピーク幅から求めた平均結晶子サイズと、透過型電子顕微鏡の観測結果から求めた平均粒子径とが、5nm以上50nm以下で且つ同等であり、その結晶格子中に貴金属元素が含まれており、
    前記ペロブスカイト型複合酸化物は、一般式AB (1-x) x 3 で表され、
    このうちのAが、ランタン(La),ストロンチウム(Sr),セリウム(Ce),カルシウム(Ca),イットリウム(Y),エルビウム(Er),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),サマリウム(Sm),ユウロピウム(Eu),マグネシウム(Mg),バリウム(Ba)から選ばれる一種以上の元素であり、
    Bが、鉄(Fe),コバルト(Co),マンガン(Mn),銅(Cu),チタン(Ti),クロム(Cr),ニッケル(Ni),ニオブ(Nb),鉛(Pb),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb),モリブデン(Mo)から選ばれる一種以上の遷移金属元素であり、
    Mが、白金(Pt)であり、
    xが、0.04≦x≦0.3を満たす数である、
    ペロブスカイト型複合酸化物粒子。
  2. 透過型電子顕微鏡で観測される格子線が、一つの粒子内で単一相であることを示す、請求項1記載のペロブスカイト型複合酸化物粒子。
  3. 請求項1に記載したペロブスカイト型複合酸化物粒子を製造するにあたり、
    アルカリ水溶液に、前記複合酸化物を構成することとなる金属の塩の水溶液を添加し、得られた水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液のpHが5〜13の範囲になるように調整し、次いで水の存在下で110〜300℃の温度範囲で加熱処理することを特徴とするペロブスカイト型複合酸化物粒子の製造方法
  4. 請求項1に記載したペロブスカイト型複合酸化物粒子を製造するにあたり、
    アルカリ水溶液に、前記複合酸化物を構成することとなる金属の塩の水溶液を添加し、得られた水酸化物あるいは水和物を含む懸濁液のpHが5〜13の範囲になるように調整し、次いで水の存在下で110〜300℃の温度範囲で加熱処理し、ろ過、乾燥後、不活性ガス中あるいは酸素を含む雰囲気中で300〜1000℃の温度範囲で加熱処理することを特徴とするペロブスカイト型複合酸化物粒子の製造方法
  5. 前記アルカリ水溶液にオキシアルカリアミンが含有されている、請求項3または4記載のペロブスカイト型複合酸化物粒子の製造方法。
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