JP4708385B2 - 衝撃吸収用堤体 - Google Patents

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Description

本発明は、雪崩や土砂崩落を防護する衝撃吸収用堤体に関するものである。
従来、雪崩等の保有する巨大運動エネルギーを吸収する技術として、階層的に盛土して台形に構築した盛土堤体と、盛土堤体の受撃面全面を覆うように設置した一枚ものの連続したコンクリート製の受撃版とよりなる衝撃吸収用堤体が特許文献1により知られている。
この衝撃吸収用堤体は受撃版の一部に作用した外力を分散して背後の重量構造物である盛土堤体へ伝達し、盛土堤体の自重と変形抵抗(土粒間の摩擦抵抗)で以って運動エネルギーを吸収する構造になっている。
また各盛土層の間にジオテキスタイル、ジオグリッド等の盛土補強材を水平に敷設することで、盛土堤体を増強している。
盛土補強材は芯線の埋め込まれた長手方向に対してのみ引張強度が付与されていることから、各盛土層を築造する都度、盛土堤体の縦断方向と横断方向に向けて交互に敷設している。
前記した従来の衝撃吸収用堤体にあっては次のような問題点がある。
(1)受撃版から盛土堤体への外力の伝達効率(エネルギーの伝搬性能)を考えた場合、雪崩等の外力が水平に向けて作用することから、受撃版や盛土堤体の受撃面は垂直に形成できれば力の伝達ロスが少なくなる。
しかしながら、盛土堤体の施工上の制約から盛土堤体の受撃面は勾配のついた傾斜面として形成しなければならず、また受撃版は受撃版の前転防止の要請から盛土堤体の勾配に合わせて傾倒させて設置する必要がある。
そのため、雪崩等の外力が水平に作用したときに受撃版から盛土堤体の受撃面への力の伝達ロスを生じて、衝撃吸収用堤体の減衰能力がる。
力の伝達ロスは作用する外力の大きさに比例するため、外力が雪崩等のように巨大な運動エネルギーである場合には、このロス分を見込んで衝撃吸収用堤体を大型化して対処しなければならず、不経済な設計を強いられている。
(2)コストを無視すれば衝撃吸収用堤体の高性能化が可能であるが、最近の厳しい経済環境下においては、高性能化と低コスト化の両立が可能な衝撃吸収用堤体の提案が切望されている。
(3)各盛土層を立ち上げる都度、堤体の縦断方向と横断方向の二方向に向けて盛土補強材を交互に埋設している。
そのため、同一方向へ向けた盛土補強材の敷設間隔が広くなって、盛土堤体の増強を十分に行なえないだけでなく、盛土補強材の敷設間隔を狭くすると、盛土補強材の敷設枚数に比例して盛土作業が増えて施工性が悪くなるといった問題もある。
(4)図7に示すように、衝撃吸収用堤体10´が重力式であることから、受撃版30´の大重量を支持するために、少なくとも受撃版30´の支持地盤を予め地盤改良して地耐力を高めておく必要があった。
(5)図7に示すように、衝撃吸収用堤体10´への受撃に伴い、自重による転倒モーメントがはたらく。
この転倒モーメントに伴う盛土堤体20´の支持地盤の支持反力は、受撃版30´側が最も大きく作用し、受撃版30´から離れるにしたがって小さくなる。
このように盛土堤体20´の支持地盤の一部に偏倚して大きな転倒モーメントがはたらく場合には、盛土堤体20´の支持地盤を地盤改良して地耐力を高めておく必要があった。
上記した受撃版30´の支持地盤だけでなく、盛土堤体20´の支持地盤を地盤改良する工事は、施工性だけでなく施工費にも悪影響を及ぼす一因になっている。
本発明は以上の問題点を解決するために成されたもので、その目的とするところは、受撃版と盛土堤体間の力の伝達効率を改善するとともに、減衰性能の向上が図れる衝撃吸収用堤体を提供することにある。
本願の第1発明は、階層的に構築した各盛土層の間に盛土補強材を敷設して構築した盛土堤体と、該盛土堤体の傾斜した受撃面に設けた受撃版とより構成する衝撃吸収用堤体であって、盛土堤体の受撃面を階段状に形成し、前記盛土堤体の受撃面に沿わせて受撃版の裏面全面を接面させて、盛土堤体の受撃面と受撃版の裏面との間に連続した階段状の伝播面を形成したことを特徴とする、衝撃吸収用堤体を提供する。
本願の第2発明は、前記第1発明において、前記盛土補強材が二方向に対して引張強度を有し、該盛土補強材を盛土堤体の横断方向および縦断方向の両方向の変形抵抗となるように各盛土層の間に敷設したことを特徴とする、衝撃吸収用堤体を提供する。
本願の第3発明は、前記第1発明又は第2発明において、前記受撃版盛土堤体の受撃面に沿わせて現場で構築した場所打ちによる板体であることを特徴とする、衝撃吸収用堤体を提供する。
本願の第4発明は、前記第1発明又は第2発明において、前記受撃版がプレキャスト製の板体であることを特徴とする、衝撃吸収用堤体を提供する。
本発明は少なくとも次の一つの効果を得ることができる。
(1)盛土堤体の受撃面と受撃版の裏面との間に連続した階段状の伝播面を形成したことことにより、受撃版から盛土堤体への力の伝達ロスを最小限に抑えることができる。
したがって、衝撃吸収用堤体を大型化せずに衝撃の減衰能力を高めることができるから、衝撃吸収用堤体の高性能化と低コスト化の両立が可能となる。
(2)二方向に対して引張強度を有する盛土補強材を使用することで、高さ方向の敷設間隔を従来と変えずに、盛土堤体の十分な増強を図ることができる。
(3)受撃版が場所打ちによる板体である場合は、先行して構築した盛土堤体の受撃面の形状に合わせて受撃版の裏面を成形できるので、受撃版と盛土堤体の密着性が良好となる。
(4)受撃版の重量の大半は、階段状の伝播面を介して盛土堤体に支持されることから、受撃版の支持地盤に大きな地耐力を必要とない。
したがって、従来のように受撃版の支持地盤を地盤改良する手間が省ける。
(5)盛土堤体と受撃版が連続した階段状の伝播面を介して当接していることから、転倒モーメントに伴う盛土堤体の支持地盤の支持反力が均等になる。
したがって、従来のように盛土堤体の支持地盤を予め地盤改良する必要がなくなる。
上記した(4)の要因とともに、従来と比べて衝撃吸収用堤体の施工性を改善できるだけでなく、施工費の低減を図ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(1)衝撃吸収用堤体の概要
図1に本発明に係る一部を破断した衝撃吸収用堤体10の斜視図を示し、図2のその横断面図を示す。
本発明に係る衝撃吸収用堤体10は、縦横の各断面が台形を呈する補強盛土製の盛土堤体20と、盛土堤体20の傾斜した一側面に形成された受撃面21に設けた受撃版30とより構成する。
受撃面21とは盛土堤体20の傾斜した側面のうち、外力の作用方向と対向する一側面を意味する。
盛土堤体20は、階層的に構築した盛土層20a,20b,20c・・・と、盛土層20a,20b,20c・・・間に敷設したシート状の盛土補強材23と、盛土層20a,20b,20c・・の法先を覆う二種類の壁面材24,25とからなる。
本発明は、盛土堤体20の受撃面21を平らな傾斜面として形成するのではなく、複数の垂直面22aと水平面22bを有する階段状に形成するとともに、この階段状を呈する受撃面21に密着させて受撃版30を設置して盛土堤体20の受撃面21と受撃版30の裏面との間に連続した階段状の伝播面を形成たものである。以下に盛土堤体20を構築するための主要な資材について説明する。
(2)盛土補強材
盛土補強材23は盛土堤体20のせん断抵抗と曲げ抵抗を高めるための補強部材であり、本例では縦横の二方向に対して引張強度が大きい特性を有する盛土補強材23を使用する。
二方向に対して引張強度を有する盛土補強材23を使用するのは、一枚の盛土補強材23で以って図1に示すような盛土堤体20に対し横断方向Xのせん断変形強度と縦断方向Yの曲げ変形強度を同時に付与するためである。
換言すれば、二方向性の盛土補強材23を使用するのは、盛土補強材23の高さ方向の敷設ピッチを従来と変えずに、盛土堤体20の横断と縦断の二種類の変形モードに対応するためである。
盛土補強材23は、例えば図3に示すように所定の間隔を隔てて縦横方向に交差させて配置した複数の芯材23a,23bに樹脂23cをコーティングしたネット状物か、或いは引張強度の大きい繊維を網状に編成したものを使用できる。
(3)壁面材
壁面材24,25は、盛土堤体20の法面を保護するとともに、土砂の崩落を抑止する擁壁部材である。
長方形のエキスパンドメタル、溶接金網、織製金網、有孔鋼板等を断面略L字形に折り曲げて形成した壁面材24,25は、共に水平部24a,25aと起立部24b,25bを有する。
図4に示すように一方の傾斜用壁面材24は起立部24bが水平部24aに対して鋭角に交差し、また図5に示すように他方の受撃用壁面材25は起立部25bが水平部25aと略直角に交差している。
水平部24a,25aと起立部24b,25bの間に後付式の補強用の斜材24c,25cを設けて起立部24b,25bの変形を防止する。
尚、図面中符号26は固定ピンである。
また、必要に応じて、一方の傾斜用壁面材24の内側に公知の土木シートや緑化シート等を這わせて設置する場合もある。
尚、壁面材24,25は必須の資材ではなく、壁面材24,25を省略したり、或いは機能的に同質の代替部材と置換する場合がある。
(4)受撃版
受撃版30は盛土堤体20の受撃面21の全面を覆う大きさの板体である。
従来の受撃版がその表裏面ともに平面で、かつ均一厚の板体であるのに対し、本発明では、受撃版30が前記した盛土堤体20の階段状の受撃面21と対応して接面するように、受撃版30の裏面形状を、複数の垂直面31と水平面32を交互に形成して逆階段状に形成されている。
本発明は盛土堤体20の階段状の受撃面21と受撃版30の裏面との接面形態を複数の垂直面を含む階段状に接面させるようにしたものである。
このような接面形態を採用したのはつぎの複数の理由による。
理由のひとつは、図2に示すように、運動エネルギーの伝達面となる盛土堤体20と受撃版30との接触面積の増大を図って力の伝達効率を高めるためと、複数の垂直面を経由させることで受撃版30から盛土堤体20への外力の伝達ロスを大幅に小さくすためである。
さらに、階段状の伝播面により受撃版30の重量の大半を盛土堤体20に支持させて、受撃版30の直下の支持地盤の地耐力を小さくするためである。
すなわち、受撃版30の直下の支持地盤は、斜線で示した受撃版30の一部の重量を支持できる小さな地耐力で済むことになる。
さらに他の理由は、階段状の伝播面を介することで、転倒モーメントに伴う盛土堤体20の支持地盤の支持反力を略均等にするためである。
逆階段状の裏面形状を有する受撃版30は、先行して構築した盛土堤体20の受撃面21に向けて型枠を組み、コンクリート等を打設して現場で構築するもののほかに、予め製作した受撃版30を使用してもよい。後者のブレキャスト製の場合、受撃版30を運搬可能なサイズで複数に分割した形態が望ましい。
また受撃版30の素材は、外力の受撃時に容易に破損しないように鉄筋コンクリートや硬質樹脂等の耐脆性、圧縮強度、曲げ強度に優れた硬質材料であればよい。
(5)施工方法
つぎに衝撃吸収用堤体10の施工方法について説明する。
図6は先行して構築する盛土堤体20のモデル図を示す。
(5−1)盛土堤体の構築
[壁面材の敷設工]
設置現場に所定の間隔を隔てて複数の傾斜用壁面材24と受撃用壁面材25を対向して配置し、両水平部24a,25aを着床させる。このとき、受撃用壁面材25を外力の作用側(山側)に配置し、傾斜用壁面材24を外力の作用側の反対側(谷側)に配置する。
[盛土補強材の敷設工]
傾斜用壁面材24と受撃用壁面材25の両水平部24a,25a間に二方向性の盛土補強材23を水平に敷設し、盛土補強材23両端部と前記各水平部24a,25aの重合箇所に固定ピンを打設して固定して、両壁面材24,25間に盛土補強材23を接続する。
[盛土工]
つぎに傾斜用壁面材24と受撃用壁面材25の間に土砂を撒き出す。
土砂は起立部24b,25bの頂部の高さまで盛り上げ、公知の方法で転圧して締め固めて一段目(一層目)の盛土層20aを構築する。
既述したように本発明では、衝撃吸収用堤体10の設置地盤の地耐力が比較的小さい現場であっても、設置地盤を改良して補強する必要はなく、設置地盤に直接盛土を行なうことができる。
これ以降は既設の盛土層20aの上面に、上記した壁面材の敷設工と、盛土補強材の敷設工と、盛土工を繰り返して、盛土層20aの上に二段目(二層目)の盛土層20b・・・を順次構築する。
この際、複数の受撃用壁面材25の起立部25bが高さ方向に向けて階段状を呈するように、既設の盛土層20a,20b・・・の端部から所定の距離を後退させた位置に複数の受撃用壁面材25を敷設する。
これにより、盛土堤体20は裾部から上部にかけて断面幅を徐々に小さくした台形の堤体を構築するが、その受撃面21は複数の垂直面22aと水平面22bが交互に位置する階段状に形成し、また受撃面21以外の側面は傾斜用壁面材24で覆って傾斜した平面として形成する。
図1に示すように各盛土層20a,20b,20c・・・間に水平に敷設した盛土補強材23が二方向に対して強度を発揮できるから、従来の一方向性の盛土補強材を敷設する場合のように、各盛土層毎に敷設方向を交互に変える必要がない。
(5−2)受撃版の設置
盛土堤体20の階段状の受撃面21の全面に受撃版30の裏面を密着させて受撃版30を設置して衝撃吸収用堤体10の施工を完了する。
受撃版30は現場で盛土堤体20の階段状の受撃面21に合わせて成形する場所打ちによる板体か、或いは製造環境の整った場所で高品質に製造したプレキャスト製の板体を使用する。
尚、受撃版30は階層的に盛土堤体20を構築する作業と並行して、場所打ちコンクリートにより段階的に構築する場合もある。
また本例では盛土堤体20の受撃面21を階段状に形成する手段として断面L字形の受撃用壁面材25を使用する場合について説明したが、起立部だけの一枚ものの壁面材や、壁面材を用いずに断面L字形の成形用型枠を使用して盛土の端部を階段状に成形してもよい。
要は盛土堤体20の受撃面21が自立した階段状に形成できれば、公知の各種資材や成形法を採用できる。
(6)衝撃吸収用堤体の作用
本発明に係る衝撃吸収用堤体10は、盛土堤体20の受撃面21と受撃版30の裏面との接面形態を複数の垂直面を含む階段状に接面させて、盛土堤体20の受撃面21と受撃版30の裏面との間に連続した階段状の伝播面を形成たものである。
したがって、雪崩等の外力が傾斜する受撃版30に作用すると、複数の垂直面を含む階段状に接触面を通じて盛土堤体20へ分散して伝達される。
特に、伝達面となる盛土堤体20と受撃版30との接触面積が従来と比較して増大しているため、力の伝達効率が高くなるだけでなく、受撃版30が傾斜しているにもかかわらず力の伝達面として複数の垂直面を経由するために受撃版30から盛土堤体20への外力の伝達ロスがほとんどなく、理想的な運動エネルギーの伝達が可能となる。
さらに盛土堤体20と受撃版30との接触面積が増した分だけ、受撃時の反動で転倒しにくくなるうえに、両者が全面接触であるため、受撃版30に亀裂が入ることもなくなる。
さらに、階段状の伝播面を介することで、転倒モーメントに伴う盛土堤体20の支持地盤の支持反力が略均等にはたらく(図2参照)。
外力は受撃面21を通じて盛土堤体20の全体へ伝播するが、以下のメカニズムにより外力が減衰されて消滅する。
盛土を構成する土砂の土粒間の摩擦抵抗に起因した変形抵抗により、盛土堤体20は横断方向Xと縦断方向Yの二方向に変形することで外力が減衰される。
より詳細には、盛土堤体20には二方向に対して強度を発揮する盛土補強材23が埋設して補強されているために、水平方向のせん断力(図1の横断方向Xと縦断方向Yの二方向)に対しては勿論のこと、垂直方向のせん断力(図2の滑り方向Z)に対しても盛土補強材23が抵抗して、盛土堤体20のせん断破壊を効果的に防止する。
さらに盛土補強材23は盛土堤体20が縦断方向Yに沿った曲げ変形に対しても抵抗する。受撃面21から盛土堤体20へ分散伝達された外力は土塊の変形抵抗と盛土補強材23の引張強度との協働により、効率的に減衰される。
(7)その他の実施の形態1
以上は盛土堤体20と受撃版30との間の階段状の伝播面を構成する複数の水平面22bと32(奥行き)を均等にした場合について説明したが、これを変化させて構築してもよい。
例えば受撃版30へ外力が直接作用する受撃範囲が予め想定できる場合は、受撃版30の受撃範囲の躯体厚を厚くして増強できるように、水平面22bと32(奥行きピッチ)を長くしたり、或いは受撃版30に直接外力が作用しない非受撃範囲は、受撃版30の受撃範囲の躯体厚を薄くなるように水平面22bと32(奥行きピッチ)を短くしたりするとよい。
本例のように、階段状の伝播面の奥行きを、力の大きさに合わせて受撃版30を経済的に設計することができるといった利点がある。
(8)その他の実施の形態2
以上は盛土堤体20と受撃版30との間の階段状の伝播面を構成する複数の垂直面22aと31(高さピッチ)を均等にした場合について説明したが、これを変化させてもよい。
例えば受撃版30へ外力が直接作用する受撃範囲が予め想定できる場合は、垂直面22aと31(高さピッチ)を非受撃範囲に対して狭くするとよい。
本例のように、階段状の伝播面の高さピッチを狭くすることで、盛土堤体20の滑り面に対する耐力を向上させることができるといった利点がある。
また、盛土堤体20と受撃版30との間の階段状の伝播面を構成する複数の垂直面22aと31(高さピッチ)と、垂直面22aと31(高さピッチ)の両ピッチを変化させて構築する場合もある。
本発明に係る衝撃吸収用堤体の一部を省略した斜視図 衝撃吸収用堤体の横断面モデル図 一部を省略した盛土補強材の斜視図 傾斜用壁面材の斜視図 受撃用壁面材の斜視図 盛土堤体の構築方法の説明図 対比用の衝撃吸収用堤体のモデル図
符号の説明
10・・・衝撃吸収用堤体
11・・・受撃面
20・・・盛土堤体
20a,20b,20c・・・盛土層
21・・・受撃面
22a・・・垂直面
22b・・・水平面
23・・・盛土補強材
24・・・傾斜用壁面材
25・・・受撃用壁面材
30・・・受撃版

Claims (4)

  1. 階層的に構築した各盛土層の間に盛土補強材を敷設して構築した盛土堤体と、該盛土堤体の傾斜した受撃面に設けた受撃版とより構成する衝撃吸収用堤体であって、
    盛土堤体の受撃面を階段状に形成し、
    前記盛土堤体の受撃面に沿わせて受撃版の裏面全面を接面させて、盛土堤体の受撃面と受撃版の裏面との間に連続した階段状の伝播面を形成したことを特徴とする、
    衝撃吸収用堤体。
  2. 請求項1において、前記盛土補強材が二方向に対して引張強度を有し、該盛土補強材を盛土堤体の横断方向および縦断方向の両方向の変形抵抗となるように各盛土層の間に敷設したことを特徴とする、衝撃吸収用堤体。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記受撃版盛土堤体の受撃面に沿わせて現場で構築した場所打ちによる板体であることを特徴とする、衝撃吸収用堤体。
  4. 請求項1又は請求項2において、前記受撃版がプレキャスト製の板体であることを特徴とする、衝撃吸収用堤体。
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