JP4706977B2 - 内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置 Download PDF

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本発明は、内燃機関の排気ガス浄化装置の劣化診断装置に関し、特に、排気通路に酸化機能を有する前処理触媒とその下流に吸蔵還元型NOx触媒とが設置された内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置に関する。
一般に、例えばディーゼル機関や希薄燃焼式のガソリン機関において、酸化(リーン)雰囲気で排気中の窒素酸化物(NOx)を吸蔵させ、その後、還元剤(燃料等)を排気中に供給することにより還元(リッチ、ストイキ)雰囲気にして、吸蔵されていたNOxを放出させ、且つ還元して浄化する吸蔵還元型NOx触媒を用いた排気浄化装置が知られている。そして、常時リーン状態で用いられるディーゼル機関の場合には、この吸蔵還元型NOx触媒に対する還元雰囲気を確実に形成するために、該吸蔵還元型NOx触媒の上流に還元剤添加装置や酸化機能を有する前処理触媒としての酸化触媒や三元触媒が配置された排気浄化装置が提案されている。
この吸蔵還元型NOx触媒は、排気ガスリーン状態においては、NOxを吸蔵する一方、逆に排気ガスリッチ状態においては、吸蔵したNOxを放出する特性を有する。そして、排気ガスリッチ状態においては、吸蔵還元型NOx触媒から放出されるNOxがHC、COにより還元されて、窒素ガスとして排出され、またHC、COは酸化されて水蒸気及び二酸化炭素として排出される。
また、吸蔵還元型NOx触媒が、吸蔵できるNOx量には当然限界があり、この限界値は、吸蔵還元型NOx触媒が劣化すると小さくなる傾向を示す。そのため、吸蔵還元型NOx触媒の上流側及び下流側に酸素濃度センサを配置し、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたNOxを放出させるための空燃比リッチ化を実行し、上流側酸素濃度センサがリッチ空燃比を示す値に変化した時点から、下流側酸素濃度センサの出力値がリッチ空燃比を示す値に変化する時点までの遅れ時間に基づき、吸蔵還元型NOx触媒の劣化度合を判定する手法が知られている。
ところが、希薄燃焼式のガソリン機関の場合でも、常にリーン運転を行うわけではなく、機関運転状態によっては、空燃比を理論空燃比に設定するストイキ運転や、理論空燃比よりリッチ側の空燃比に設定するリッチ運転も行うので、通常は吸蔵還元型NOx触媒だけでなく、酸化還元作用を有する三元触媒も併用される。また、ディーゼル機関の場合には、この吸蔵還元型NOx触媒に対する還元雰囲気を確実に形成するために、該吸蔵還元型NOx触媒の上流に還元剤添加装置や酸化機能を有する前処理触媒としての酸化触媒や三元触媒が配置されること上述の通りである。
このような三元触媒が劣化してくると、空燃比をリーン空燃比からリッチ空燃比に変更したときに、三元触媒下流側において酸素濃度が低下するタイミングが早くなり、かつ還元作用を有するHC、COの濃度も大きくなるため、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたNOx量が同じであってもその還元に要する時間が変化し、吸蔵還元型NOx触媒の劣化を正確に判定できない場合があることから、吸蔵還元型NOx触媒が三元触媒の下流側に配置される場合でも、その劣化度合を正確に判定すべく、このような吸蔵還元型NOx触媒の上流側に設けられた三元触媒を備えた排気ガス浄化装置において、吸蔵還元型NOx触媒の上流および下流に排気ガス中の酸素濃度を検出する第1および第2の酸素濃度センサをそれぞれ設けると共に、三元触媒の上流側に第3の酸素濃度センサを設け、三元触媒の劣化度合と吸蔵還元型NOx触媒の劣化を判定するようにした技術が特許文献1に開示されている。
特開2000−328929号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ガソリン機関用であり、上流側の三元触媒の劣化度合と下流側の吸蔵還元型NOx触媒の劣化判定を行なうのに、第1ないし第3の酸素濃度センサを設けることにより劣化判定を行うものであり、その酸素濃度センサの個数が増加する分コストアップすることが避けられないという問題を有している。
本発明はかかる事情に鑑みなされたもので、その目的は、コストアップを伴うことなく確実に劣化診断を行なうことのできる内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の一形態に係る内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置は、排気通路に酸化機能を有する前処理触媒とその下流に吸蔵還元型NOx触媒とが設置された内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置であって、前記前処理触媒の下流で前記吸蔵還元型NOx触媒の上流に配置された第1の排気空燃比検出手段と、前記吸蔵還元型NOx触媒の下流に配置された第2の排気空燃比検出手段と、
前記前処理触媒の上流において、排気ガスに還元剤を添加する第1の還元剤添加手段と、所定の時期に前記第1の還元剤添加手段を作動させる第1の還元剤添加手段作動手段と、前記第1の還元剤添加手段作動手段による前記第1の還元剤添加手段の作動時の所定時間内において、前記第1の排気空燃比検出手段により検出される到達排気空燃比値と前記第2の排気空燃比検出手段により検出される到達排気空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記前処理触媒の劣化度合を診断する診断手段と、を備えることを特徴とする。
上記本発明の一形態に係る内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置においては、所定の時期に、第1の還元剤添加手段作動手段により第1の還元剤添加手段が作動され、前処理触媒の上流において排気ガスに還元剤が添加されると、排気空燃比がリッチ側に移行された排気ガスが、酸化機能を有する前処理触媒とその下流の吸蔵還元型NOx触媒とを流通することになる。このリッチ側に移行された排気ガスの排気空燃比は、前処理触媒の下流で吸蔵還元型NOx触媒の上流に配置された第1の排気空燃比検出手段と、吸蔵還元型NOx触媒の下流に配置された第2の排気空燃比検出手段とにより検出される。すなわち、第1の還元剤添加手段作動手段による第1の還元剤添加手段の作動時の所定時間内において、第1の排気空燃比検出手段により検出される到達触媒前空燃比値と第2の排気空燃比検出手段により検出される到達触媒後空燃比値とが検出され、さらに、この到達触媒前空燃比値と到達触媒後空燃比値との差が求められ、診断手段により該差の大小に基づいて前処理触媒の劣化度合が診断される。
詳しくは、前処理触媒の酸化機能が低下ないしは劣化した場合は、添加された還元剤と排気ガス中の酸素との酸化反応が十分に行なわれず、第1の排気空燃比検出手段をまず通過する排気ガスの排気空燃比は、排気空燃比検出手段が感知する酸素濃度が実際よりも高くなり、出力としてはリーンにずれる。ところが、その後、吸蔵還元型NOx触媒を通過するとこの排気ガス中の酸素は該触媒での酸化反応に使用され、到達排気空燃比はリッチ側に移行する。従って、到達触媒前空燃比値と到達触媒後空燃比値との差が大きいときは、前処理触媒での酸化機能が十分ではなく劣化していると診断される。逆に、到達触媒前空燃比値と到達触媒後空燃比値との差が小さいときは、前処理触媒で排気ガス中の酸素が処理された結果であり、前処理触媒は正常に機能していると診断される。
従って、上記一形態の構成によれば、第3の酸素濃度センサなどの追加部品を必要とすることなく、単に、第1の排気空燃比検出手段による到達触媒前空燃比値および第2の排気空燃比検出手段による到達触媒後空燃比値の差に基づきコストアップを伴うことなく確実に前処理触媒の劣化診断を行なうことができる。
ここで、前記第1の還元剤添加手段により添加供給される還元剤量は、排気空燃比がストイキに到達しない量であってもよい。
この形態によれば、還元剤の使用量が少なくて済むと共に、第1および第2の排気空燃比検出手段での検出精度が向上する。
さらに、前記第1の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比を推定する第1の到達排気空燃比推定手段と、前記第1の到達排気空燃比推定手段により推定された第1の到達排気空燃比推定値と、前記第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または前記第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記第1の還元剤添加手段を診断する第2の診断手段と、前記前処理触媒の上流において、排気ガスに還元剤を添加する第2の還元剤添加手段と、前記第2の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比を推定する第2の到達排気空燃比推定手段と、前記第2の到達排気空燃比推定手段により推定された第2の到達排気空燃比推定値と、前記第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または前記第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記第1の還元剤添加手段、前記前処理触媒および前記吸蔵還元型NOx触媒を診断する第3の診断手段と、を備えるようにしてもよい。
この形態によれば、第1の到達排気空燃比推定手段により第1の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比が推定され、この推定された第1の到達排気空燃比推定値と、第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差が求められる。そして、該差の大小に基づき、第2の診断手段により第1の還元剤添加手段が診断される。すなわち、推定された第1の到達排気空燃比推定値と第1または第2の排気空燃比検出手段による実測値との差が大きく乖離するときは、第1の還元剤添加手段が異常ないしは故障の可能性がある。逆に、その差が小さいときは、第1の還元剤添加手段は正常と診断されるので、前処理触媒は正常に機能しているとの診断が行なわれる。
そして、第1の還元剤添加手段が異常ないしは故障の可能性があるとされたときには、第2の還元剤添加手段により前処理触媒の上流において、排気ガスに還元剤が添加され、第2の到達排気空燃比推定手段により第2の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比が推定される。さらに、この推定された第2の到達排気空燃比推定値と、第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差が求められる。そして、第3の診断手段により、該差の大小に基づき、第1の還元剤添加手段、前処理触媒および吸蔵還元型NOx触媒が診断される。すなわち、上述の第1の到達排気空燃比推定値と共に第2の到達排気空燃比推定値と第1または第2の排気空燃比検出手段による実測値との差が大きく乖離するときは、第1の還元剤添加手段と第2の還元剤添加手段とにより添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比は等しいにもかかわらず、推定値と実測値との差が大きいことを意味する。従って、この場合は、第1の還元剤添加手段は正常であるが、前処理触媒および吸蔵還元型NOx触媒が、異常ないしは劣化と診断される。逆に、その差が小さいときは、第1の還元剤添加手段が異常ないしは故障と診断される。
従って、この形態によれば、前処理触媒および吸蔵還元型NOx触媒が同時に劣化している場合および第1の還元剤添加手段の異常ないしは故障の場合をも診断できるので、前処理触媒の診断がさらに精度よく行われ得る。
なお、前記第1および第2の還元剤添加手段が、それぞれ、排気通路に設けられた還元剤添加弁および燃焼室に設けられた燃料噴射弁のいずれか一方およびその他方を用いるものであることが好ましい。
この形態によれば、還元剤添加手段として一つの還元剤添加弁を追加すれば足るので、さほどコストアップを伴わずに実施できる。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用ディーゼルエンジンに適用した実施形態の概略構成を説明する模式図である。
図1において、100はディーゼルエンジン本体、102はエンジン100の吸気通路、104は吸気通路102に設けられたサージタンク、106はサージタンク104と各気筒の吸気ポートとを接続する吸気枝管である。本実施形態では、吸気通路102には吸気通路102を流れる吸入空気の流量を絞る吸気絞り弁108、および吸気を冷却するインタクーラ110が設けられている。吸気絞り弁108はソレノイド、バキュームアクチュエータ等の適宜な形式のアクチュエータ108Aを備え、後述する電子制御ユニット(ECU)200からの制御信号に応じた開度をとる。本実施形態では、吸気絞り弁108は、例えば機関低回転時等に吸気圧力を低下させて、後述するEGR通路152を通ってサージタンク104に還流する排気(EGRガス)量を増大させるために用いられる。
図1に112で示すのは、吸気通路102の吸気入口近傍に設けられたエアフローメータである。本実施形態では、エアフローメータ112は熱線式流量計等のように、吸気通路102を流れる吸入空気の質量流量を測定可能な形式のものが使用されている。吸気通路102に流入した大気は、エアフローメータ112を通過した後、ターボチャージャ130のタービン130Tで駆動されるコンプレッサ130Cにより昇圧され、吸気通路102に設けられたインタクーラ110により冷却された後サージタンク104、枝管106を経て各気筒に吸入される。
図1に114で示すのは、各気筒内に燃料を直接に噴射する燃料噴射弁である。燃料噴射弁114は、高圧燃料を貯留する共通の蓄圧室(コモンレール)116に接続されている。機関100の燃料は高圧燃料ポンプ118により昇圧されてコモンレール116に供給され、コモンレール116から各燃料噴射弁114を介して直接各気筒内に噴射される。また、排気中に燃料を還元剤として噴射供給する還元剤添加装置を備えており、本実施の形態では、この還元剤添加装置は、一つの気筒における排気ポートに対し還元剤としての燃料を供給可能な還元剤添加弁115を備え、不図示の供給管を介してコモンレール116に接続されている。
また、図1に120で示すのは各気筒の排気ポートと排気通路122とを接続する排気マニホルドであり、その下流に上述のターボチャージャ130が配置されている。ターボチャージャ130は排気通路122の排気により駆動される排気タービン130Tと、この排気タービン130Tにより駆動される吸気コンプレッサ130Cとを備えていること前述の通りである。
また、本実施形態では、ターボチャージャ130下流側の排気通路122に、酸化機能を有する前処理触媒装置(例えば、酸化触媒または三元触媒)132が配置されると共に、その下流に排気通路122を流れる排気流量を制御するための排気絞り弁134が配置されている。排気絞り弁134は、吸気絞り弁108と同様なアクチュエータ134Aを備え、ECU200からの制御信号に応じて全開位置と所定の開度の閉弁位置とをとる。本実施形態では排気絞り弁134は、前処理触媒装置132の早期活性化のために排気温度を上昇させる際に用いられる。そして、本実施形態では、排気絞り弁134の下流に上述の吸蔵還元型NOx触媒136が配置されている。
本実施形態の吸蔵還元型NOx触媒136は、アルミナAl等の酸化物からなるハニカム状基材表面に、触媒成分としての白金Ptのような貴金属と、NOx吸収成分とが担持されて構成されている。NOx吸収成分は、例えばカリウムK、ナトリウムNa,リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つから成る。
この吸蔵還元型NOx触媒136により、機関運転時において排気が酸化雰囲気(リーン)にあるときに、NOxは吸蔵還元型NOx触媒136に吸蔵される。そして還元雰囲気(ストイキあるいはリッチ)では吸蔵還元型NOx触媒136に吸蔵されたNOxが酸化窒素(NO)として離脱し、炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)により還元される。このことによりNOxの浄化が行なわれる。
そして、吸蔵還元型NOx触媒136の上流の排気通路122には、第1の排気空燃比検出手段としての触媒前空燃比センサ、すなわち、第1の空燃比センサ(以下、A/Fセンサともいう)138、および吸蔵還元型NOx触媒136の下流の排気通路122には第2の排気空燃比検出手段としての触媒後空燃比センサ、すなわち、第2の空燃比センサ139がそれぞれ設けられている。なお、これらの第1および第2のA/Fセンサ138、139は排気中の酸素成分に基づいて排気の空燃比を検出し、空燃比に比例した電圧信号をリニアに出力するセンサである。
さらに、本実施形態ではエンジン排気の一部を吸気系に還流させるEGR装置150が設けられている。EGR装置150は、排気マニホルド120と吸気サージタンク104とを連通する前述のEGR通路152、およびEGR通路152に配置されたEGR制御弁(以下、EGR弁という)154、およびEGR弁154の上流側のEGR通路152に設けられたEGRクーラ156を備えている。EGR弁154は図示しないステッパモータ、ソレノイドアクチュエータ等のアクチュエータを備え、ECU200からの制御信号に応じた開度をとり、EGR通路152を通って吸気サージタンク104に還流されるEGRガス流量を制御する。なお、EGRガスは気筒から排出された高温の排気であるため、多量のEGRガスを吸気に還流させると吸気温度が上昇してしまい、エンジンの吸気体積効率が低下することになる。本実施形態では、これを防止するために、EGR弁154上流側のEGR通路152には水冷または空冷のEGRクーラ156が設けられている。本実施形態では、EGRクーラ156を用いて吸気系に還流するEGRガス温度を低下させることにより、エンジンの吸気体積効率の低下を抑制して比較的多量のEGRガスを還流させることが可能となっている。
さらに、図1に200で示すのは、エンジン100の電子制御ユニット(ECU)である。本実施形態のECU200は、公知の構成のマイクロコンピュータとして構成され、CPU、RAM、ROM、入力ポート、出力ポートを双方向性バスで相互に接続した構成とされている。ECU200はエンジン100の燃料噴射制御、回転数制御等の基本制御を行うほか、本実施形態では後述するように、前処理触媒装置132および吸蔵還元型NOx触媒136の劣化診断を行なう。
これらの制御を行うため、ECU200の入力ポートには、エンジン100のクランク軸近傍に配置された回転数センサ160からエンジン回転数NEに対応する信号が入力されている他、エアフローメータ112からエンジン吸入空気量Gnに相当する信号が、また、不図示のアクセルペダル近傍に配置されたアクセル開度センサ162から運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)に対応する信号とEGR弁154に配置されたEGR弁開度センサ164からEGR弁開度を表す信号、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139から排気ガスの空燃比を表す信号等が、それぞれ入力されている。
ECU200の出力ポートは、図示しない燃料噴射回路を介してエンジン100の燃料噴射弁114および還元剤添加弁115に接続され、燃料噴射弁114および還元剤添加弁115からの燃料噴射量と燃料噴射時期とがそれぞれ制御されている。また、ECU200の出力ポートは図示しない駆動回路を介してEGR弁154、吸気絞り弁108および排気絞り弁134のアクチュエータに接続され、それぞれの弁開度も制御されている。
〔第1実施形態〕
以下、上記構成になる排気浄化装置の劣化診断の処理手順の第1実施形態について図2のフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに示す一連の処理は、上記劣化診断処理の処理手順を概念的に示したものであり、実際の処理は所定周期毎のサブルーチン処理として、ECU200により実行される。なお、この劣化診断処理ルーチンはエンジン100がスタートされてから停止されるまでの、いわゆる、ワントリップにおいて、例えば、エンジン100の暖機完了後の比較的早い時期に少なくとも一回ないしは所定の周期で数回実行されればよい。従って、診断が正常に完了したときは、診断完了フラグを立てることにより、ワントリップ中における無用な診断を避けるようにしてもよい。この診断の時期ないしは回数については、予めECU200におけるプログラムに設定され得る。
そこで、ECU200において処理がスタートすると、ステップS201において、劣化診断実施要求があった(=ON)か否かが判定される。すなわち、上述のようにプログラムに設定された時期に至ったか否かが判定される。至っていない、すなわち、「No」のときはこのルーチンは一旦終了される。そして、「Yes」のときはステップS202に進み、リッチスパイクが実施される。このリッチスパイクが実施されると、還元剤添加弁115から第1の気筒における排気ポートに対し、還元剤としての燃料が所定の回数および所定量噴射供給される。なお、本明細書の記述において、「リッチスパイク」とは、排気ガスに所定量の還元剤を添加することを意味し、必ずしも空燃比がストイキを超えてリッチ領域に至る量の還元剤を添加しない場合も含む。
そして、次のステップS203において、還元剤添加弁115から還元剤としての燃料が所定量噴射供給されたときの所定時間内において、第1のA/Fセンサ138によって前処理触媒装置132の下流で吸蔵還元型NOx触媒136の上流の触媒前空燃比が順次計測され、その計測値の最小値が到達触媒前空燃比値A/Fin-minとして記憶される。同様に、ステップS204において、第2のA/Fセンサ139によって吸蔵還元型NOx触媒136の下流の触媒後空燃比が順次計測され、その計測値の最小値が到達触媒後空燃比値A/Fout-minとして記憶される。
さらに、ステップS205に進み、ステップS203で得られた触媒前空燃比の最小値である到達触媒前空燃比値A/Fin-minとステップS204で得られた触媒後空燃比の最小値である到達触媒後空燃比値A/Fout-minとの差ΔA/Fが求められる。そして、次のステップS206において、この到達排気空燃比値の差ΔA/Fが所定の閾値αと比較され、それとの大小に基づいて前処理触媒132の劣化度合が診断される。すなわち、差ΔA/Fが所定の閾値αより小さいとき、換言すると、「No」のときはステップS207に進み、前処理触媒132の酸化機能は低下ないしは劣化していないとして、前処理触媒劣化フラグを「OFF」として診断を終了する。一方、差ΔA/Fが所定の閾値αより大きいとき、換言すると、「Yes」のときはステップS208に進み、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化しているとして、前処理触媒劣化フラグを「ON」として診断を終了する。
ここで、上述の第1のA/Fセンサ138によって計測される到達触媒前空燃比値A/Fin-minと第2のA/Fセンサ139によって計測される到達触媒後空燃比値A/Fout-minとの差ΔA/Fの大小に基づき、前処理触媒132の劣化度合が診断できる理由について説明する。
図3は、前処理触媒132および吸蔵還元型NOx触媒136が正常に機能している場合の、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139によって計測される排気空燃比の変化の様子を縦軸に排気空燃比(A/F)を、横軸に時間(Time-sec)をとって示すタイムチャートである。ここで、実線Aは第1のA/Fセンサ138よって計測される前処理触媒装置132の下流で吸蔵還元型NOx触媒136の上流の触媒前空燃比A/Finを表し、点線Bは第2のA/Fセンサ139によって計測される吸蔵還元型NOx触媒136の下流の触媒後空燃比A/Foutを表している。また、図4は、吸蔵還元型NOx触媒136は正常であるが、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化した場合、および図5は前処理触媒132が正常である場合の、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139によって計測されて出力されるA/Fセンサ出力の変化の様子をそれぞれ示すタイムチャートである。
今、図3の時刻t1において、還元剤添加弁115から第1の気筒における排気ポートに対し、還元剤としての燃料が所定量噴射供給が開始され所定時間(例えば、1〜2sec)に亘りリッチスパイクが実施されたとするとき、前処理触媒132が正常に機能している場合には、添加された還元剤と排気ガス中の酸素との酸化反応により酸素が消費される結果、触媒前空燃比A/Finがリッチ側に移行し、還元剤としての燃料の供給ないしは添加量に依存する所定時間T内において、ほぼ一定の到達触媒前排気空燃比A/Fin-minに到達することになる。
一方、この排気空燃比がリッチ側に移行した排気ガスが吸蔵還元型NOx触媒136に流入すると、吸蔵還元型NOx触媒136に吸蔵されていたNOxが酸化窒素(NO)として離脱し、炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)により還元される。同時に、この還元雰囲気(ストイキあるいはリッチ)では吸蔵還元型NOx触媒136から放出される二酸化窒素と炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)との反応により酸素が発生される。かくて、このNOxの還元中においては、吸蔵還元型NOx触媒136を通過した排気ガスの排気空燃比は直ぐにはリッチに至らず、図3に点線Bで示されるようにストイキ付近に維持される。そして、図3に黒塗りで示される、吸蔵還元型NOx触媒136に吸蔵されていたNOxの離脱分が時刻t2でなくなると、上述の還元反応が停止される結果、触媒後空燃比A/Foutもリッチ側に移行し、最終的に到達触媒後排気空燃比A/Fout-minに到達する(時刻t3)。
このように、前処理触媒132が正常に機能している場合には、触媒前空燃比A/Finと触媒後空燃比A/Foutとが最終的に到達する到達触媒前排気空燃比A/Fin-minと到達触媒後排気空燃比A/Fout-minとが等しくなる。従って、第1のA/Fセンサ138により得られる到達触媒前空燃比値A/Fin-minと第2のA/Fセンサ139によって得られる到達触媒後空燃比値A/Fout-minとの差が所定の閾値αより小さいのは、前処理触媒132で排気ガス中の酸素が処理された結果であり、前処理触媒132が正常に機能していると診断されるのである。
ところで、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化した場合には、添加された還元剤と排気ガス中の酸素との酸化反応が十分に行なわれず、第1のA/Fセンサ138をまず通過する排気ガスの排気空燃比A/Fin、延いては、到達触媒前排気空燃比A/Fin-minは、図4に示すように、リーン側にずれる。しかし、リーン側にずれた排気ガスが吸蔵還元型NOx触媒136を通過すると、この排気ガス中の酸素は吸蔵還元型NOx触媒136での酸化反応に使用され、触媒後空燃比A/Fout、延いては、到達触媒後排気空燃比A/Fout-minはリッチ側に移行する。従って、第1のA/Fセンサ138により得られる到達触媒前空燃比値A/Fin-minと第2のA/Fセンサ139によって得られる到達触媒後空燃比値A/Fout-minとの差が大きいときは、前処理触媒132での酸化機能が十分ではなく劣化していると診断されるのである。
なお、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化したか否かを診断する目的のために行なわれるリッチスパイクでは、図5に示すように、前処理触媒132が正常のときは、第1のA/Fセンサ138により得られる到達触媒前空燃比値A/Fin-minと第2のA/Fセンサ139によって得られる到達触媒後空燃比値A/Fout-minとが共にリーン側で等しくなるので、還元剤の添加量は排気空燃比がストイキを超えてリッチ領域に至らない少量であってもよい。このようにすると、還元剤の使用量が少なくて済むと共に、第1および第2のA/Fセンサ138、139での検出精度が向上する。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る劣化診断の処理手順の第2実施形態について図6のフローチャートを参照して説明する。前実施形態では、前処理触媒132および吸蔵還元型NOx触媒136の両者が共に正常に機能していない場合に、誤診断が行なわれる可能性がある。そこで、この第2実施形態は、両者が共に正常に機能していない場合と還元剤添加手段との機能状態を検証して、前処理触媒132の診断精度をさらに向上させようとするものである。
そこで、ECU200において処理がスタートすると、ステップS601ないしステップS606においては、第1実施形態におけるステップS201ないしステップS206と同じ処理が実行される。従って、ステップS601ないしステップS606についての詳細な説明は、上述のステップS201ないしステップS206についての説明を援用するが、簡単に列記すると以下のようになる。
・ステップS601:劣化診断実施要求の有無を判定する。
・ステップS602:リッチスパイクを実施する。
・ステップS603:第1のA/Fセンサ138による触媒前空燃比A/Finの順次計測および第1の到達触媒前空燃比値(1)・A/Fin-minを記憶する。
・ステップS604:第2のA/Fセンサ139による触媒後空燃比A/Foutの順次計測および第1の到達触媒後空燃比値(1)・A/Fout-minを記憶する。
・ステップS605:第1の到達触媒前空燃比値(1)・A/Fin-minと第1の到達触媒後空燃比値(1)・A/Fout-minとの第1の差ΔA/F(1)を求める。
・ステップS606:これらの触媒前後の到達空燃比値の第1の差ΔA/F(1)と所定の閾値αとを比較し、それとの大小に基づいて前処理触媒132の劣化度合を診断する。ここで、上記ステップS602ないしステップS606が本発明の実施形態における第1の診断手段を構成する。
そして、この第1の差ΔA/F(1)が所定の閾値αより大きいとき、換言すると、「Yes」のときはステップS607に進み、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化しているとして、前処理触媒劣化フラグを「ON」として診断を終了する。一方、第1の差ΔA/F(1)が所定の閾値αより小さいとき、換言すると、「No」のときはステップS608に進み、第1の推定到達排気空燃比(1)・A/Fを算出する。この第1の推定到達排気空燃比(1)・A/Fは、エアフローメータ112により測定された吸入空気量GAと、燃料噴射弁114から筒内に噴射供給された燃料噴射量Qiおよび還元剤添加弁115から噴射供給された燃料添加量Qaとに基づき、(1)・A/F=GA/(Qi+Qa)として、ECU200により算出される。
そして、次のステップS609に進み第1の推定到達排気空燃比(1)・A/Fと第1の到達触媒前空燃比値(1)・A/Fin-minとの第2の差ΔA/F(2)が求められる。なお、このステップS609では第1の推定到達排気空燃比(1)・A/Fと第1の到達触媒後空燃比値(1)・A/Fout-minとの第2の差ΔA/F(2)を求めるようにしてもよい。ステップS606での判定から明らかなように、両者間にはさほどの差がないからである。
次に、ステップS610において、この第2の差ΔA/F(2)が所定の閾値βと比較され、第2の差ΔA/F(2)が所定の閾値βより小さいとき、換言すると、「No」のときはステップS618に進み、還元剤添加弁115の添加機能は正常で、且つ、前処理触媒132の酸化機能は低下ないしは劣化していないとして、前処理触媒劣化フラグを「OFF」として診断を終了する。これは、互いに差が小さい第1のA/Fセンサ138による実測で得られる第1の到達触媒前空燃比値(1)・A/Fin-minまたは第2のA/Fセンサ139による実測で得られる第1の到達触媒後空燃比値(1)・A/Fout-minと、ECU200により算出される第1の推定到達排気空燃比(1)・A/Fとの差が小さいとは、還元剤添加弁115から適量の燃料が添加され、前処理触媒132で排気ガス中の酸素が正しく処理された結果であり、還元剤添加弁115および前処理触媒132が正常に機能していることを意味するからである。
逆に、ステップS610における判定で、第2の差ΔA/F(2)が所定の閾値βより大きいとき、換言すると、「Yes」のときは還元剤添加弁115の故障の可能性もあるので、ステップS611に進みさらに診断が続けられる。ここで、上記ステップS608ないしステップS610が本発明の実施形態における第2の診断手段を構成している。
そこで、ステップS611ではリッチスパイクが実施される。このリッチスパイクは、第2の還元剤添加手段としての燃料噴射弁114から筒内に膨張行程後期又は排気行程で燃料である軽油を噴射するいわゆるポスト噴射により行なわれる。
そして、次のステップS612において、ポスト噴射により還元剤としての燃料が所定量噴射供給されたときの所定時間内において、第1のA/Fセンサ138によって前処理触媒装置132の下流で吸蔵還元型NOx触媒136の上流の触媒前空燃比が順次計測され、その計測値の最小値が第2の到達触媒前空燃比値(2)・A/Fin-minとして記憶される。
さらに、ステップS613において、第2の推定到達排気空燃比(2)・A/Fが算出される。この第2の推定到達排気空燃比(2)・A/Fは、エアフローメータ112により測定された吸入空気量GAと、燃料噴射弁114から筒内に膨張行程初期に正規に噴射供給された燃料噴射量Qiおよびポスト噴射により供給された燃料添加量Qpとに基づき、(2)・A/F=GA/(Qi+Qp)として、ECU200により算出される。
そして、次のステップS614に進み第2の推定到達排気空燃比(2)・A/Fと第1の到達触媒前空燃比値(1)・A/Fin-minとの第3の差ΔA/F(3)が求められる。
次に、ステップS615において、この第3の差ΔA/F(3)が所定の閾値γと比較され、第3の差ΔA/F(3)が所定の閾値γより大きいとき、換言すると、「Yes」と判定されるときはステップS616に進み、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化しており、且つ吸蔵還元型NOx触媒136も劣化しているとして、前処理触媒劣化フラグを「ON」、且つ吸蔵還元型NOx触媒劣化フラグを「ON」として診断を終了する。ここで、上記ステップS611ないしステップS615が本発明の実施形態における第3の診断手段を構成している。
一方、ステップS615において、第3の差ΔA/F(3)が所定の閾値γより
小さいとき、換言すると、「No」のときはステップS617に進み、還元剤添加弁115の添加機能は異状であると判定し、還元剤添加弁故障フラグを「ON」とする。そして、次のステップS618に進み、前処理触媒132の酸化機能は低下ないしは劣化していないとして、前処理触媒劣化フラグを「OFF」として診断を終了する。
これは、第1のA/Fセンサ138による実測で得られる第3の到達触媒前空燃比値(3)・A/Fin-minと、ECU200により算出される第2の推定到達排気空燃比(2)・A/Fとの差が小さいとは、ポスト噴射により適量の燃料が添加され、前処理触媒132で排気ガス中の酸素が正しく処理された結果であり、還元剤添加弁115からの燃料添加量が適切ではないこと、および前処理触媒132が正常に機能していることを意味するからである。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置の概略構成を示す模式図である。 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置の第1実施形態における劣化診断の処理手順を示すフローチャートである。 前処理触媒132および吸蔵還元型NOx触媒136が正常に機能している場合の、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139によって計測される排気空燃比の変化の様子を示すタイムチャートである。 吸蔵還元型NOx触媒136は正常であるが、前処理触媒132の酸化機能が低下ないしは劣化した場合、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139によって計測される排気空燃比の変化の様子を示すタイムチャートである。 前処理触媒132および吸蔵還元型NOx触媒136が正常である場合の、第1のA/Fセンサ138および第2のA/Fセンサ139によって計測される排気空燃比の変化の様子を示すタイムチャートである。 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置の第2実施形態における劣化診断の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 ディーゼルエンジン本体
112 エアフローメータ
114 燃料噴射弁
115 還元剤添加弁
132 前処理触媒装置(酸化触媒または三元触媒)
136 吸蔵還元型NOx触媒
138 第1の空燃比センサ(第1のA/Fセンサ)
139 第2の空燃比センサ(第2のA/Fセンサ)
200 電子制御ユニット(ECU)

Claims (4)

  1. 排気通路に酸化機能を有する前処理触媒とその下流に吸蔵還元型NOx触媒とが設置された内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置であって、
    前記前処理触媒の下流で前記吸蔵還元型NOx触媒の上流に配置された第1の排気空燃比検出手段と、
    前記吸蔵還元型NOx触媒の下流に配置された第2の排気空燃比検出手段と、
    前記前処理触媒の上流において、排気ガスに還元剤を添加する第1の還元剤添加手段と、
    所定の時期に前記第1の還元剤添加手段を作動させる第1の還元剤添加手段作動手段と、
    前記第1の還元剤添加手段作動手段による前記第1の還元剤添加手段の作動時の所定時間内において、前記第1の排気空燃比検出手段により検出される到達触媒前空燃比値と前記第2の排気空燃比検出手段により検出される到達触媒後空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記前処理触媒の劣化度合を診断する診断手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置。
  2. 前記第1の還元剤添加手段により添加供給される還元剤量は、排気空燃比がストイキに到達しない量であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置。
  3. 前記第1の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比を推定する第1の到達排気空燃比推定手段と、
    前記第1の到達排気空燃比推定手段により推定された第1の到達排気空燃比推定値と、前記第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または前記第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記第1の還元剤添加手段を診断する第2の診断手段と、
    前記前処理触媒の上流において、排気ガスに還元剤を添加する第2の還元剤添加手段と、
    前記第2の還元剤添加手段により添加供給された還元剤量に起因する到達排気空燃比を推定する第2の到達排気空燃比推定手段と、
    前記第2の到達排気空燃比推定手段により推定された第2の到達排気空燃比推定値と、前記第1の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒前空燃比値または前記第2の排気空燃比検出手段により検出された到達触媒後空燃比値との差を求め、該差の大小に基づき、前記第1の還元剤添加手段、前記前処理触媒および前記吸蔵還元型NOx触媒を診断する第3の診断手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置。
  4. 前記第1および第2の還元剤添加手段は、排気通路に設けられた還元剤添加弁および燃焼室に設けられた燃料噴射弁のいずれか一方およびその他方を、それぞれ、用いるものであることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置の劣化診断装置。
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