JP4706353B2 - マイクロリアクタ - Google Patents

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本発明は、反応方法および反応装置に関する。特に、微小場でのマイクロ効果を利用して化学反応を高精度に制御するマイクロリアクタ。
近年活発に研究が行われているマイクロリアクタは、微小空間で流体の制御を行うため、熱交換が効率的であり、急激な発熱を伴う反応などへ適用することができ、熱的に不安定な化合物等の合成に有利である。また、試薬量が少なく、試薬のコストも抑えられ、廃液発生量が少なく、環境負荷の低減がはかれる、省スペース化も実現できる等のさまざまな特徴を有している。しかも、同じ反応を大規模プラントで行った場合と局所的で行った場合とでは、後者の方の反応収率が高いという利点も有している。
一般にフラスコなどを用いた従来の方法では、温度を制御しながら化学反応をさせる場合、例えば、反応槽内で吸熱反応が大半行われていても、局所的に発熱反応が起こったり、反応副生成物が発生するなど、局所的に異なった現象がみられることがよくある。このように化学反応は滞留時間や滞留箇所によって、経時変化するため、反応を制御するには、厳密にしかも何回も、微小場の温度を計測して、コントロールすることが重要である。一方、マイクロリアクタは上記特徴からも微小場でのマイクロ効果を利用して化学反応を高精度に制御できる。マイクロ反応場で、温度計測を正確に行うことで、温度を均一に制御し、反応副生成物の発生を防ぎ、温度と反応生成物との関係などのデータベースを構築することが期待されている。これより、反応生成物の収率を向上させ、反応を制御すること、マイクロリアクタの最適設計に必要なデータを提供することが実現できるようになる。また、マイクロリアクタを用いることで、従来の方法では発見されなかった化学反応プロセスを発見する手がかりとなる。
特許文献1の記載では、マイクロ反応場において、温度を制御し、化学反応を促進させることを目的としている。そのマイクロリアクタの構成は2種の混合液が通過する流路プレート、その流路プレートを全体に加熱するための加熱プレートからなる。流路プレートは幅100μm程度であり、蛇行した流路を成している。加熱プレートは、流路よりも幅が広く蛇行した導体が配置され、発信器から電気的な信号を送り、温度制御に熱抵抗体やペルチェを用いて、加熱を行っている。加熱プレートを流路プレートに隣接して配置することで、温度を制御している。
特許文献2の記載では、微小領域の温度を非破壊で高精度に測定できる接触形の表面温度センサヘッドを提案している。被測定物に直接的にまたは他の物質を介して間接的に接触させる温度センサヘッドであって、被測定物に近い側から、熱伝導率が100W/mK以上の金属板材で構成される第1層と、第1層の上にある熱電対の先端交差部と鑞材を含む第2層と、第2層の上にある金属板材の第3層で構成されたことを特徴とする。すなわち、熱電対交差接合部を金属板によって挟み鑞材で固めた構造を有している。板材は高い熱伝導率とともに相当の熱容量をもたらし速やかに対象物と安定な平衡状態にする。微小なヘッド部分は板材を重ねて熱電対先端を押さえる構造となっており製造が容易である。また、ヘッドの形状は円形であり、その直径はφ0.8mmと微小であるので、複数のφ0.8mm以下の微小領域を同時に高精度で測定することができる。さらに工夫によって0.3mmφの微小領域をも温度測定できる。この表面温度センサヘッドを使用することにより、短時間高精度のLDやLSIの検査が可能となっている。
米国特許公開20040066118号明細書 特開2001−159568号公報
マイクロ反応場における反応状態を研究するうえで、そのリアクタ内での温度計測の空間分解能を向上させることが重要である。温度計測の空間分解能を向上させるために、マイクロ反応直下へのセンサの装置をいかに実現するかが課題となっている。現在、課題点として(1)微小場の温度の計測が困難。
(2)温度零点以下のときに、リアクタ内外で結露が生じる。(3)測定個所が狭く、センサの種類(材料、耐熱、大きさ)が限定。(4)センサの装着方法(スペースの取り方)などが主に挙げられる。
米国特許公開20040066118号では、マイクロリアクタ内の微小場の温度を計測する場合、従来の方法の熱電対などの温度センサをリアクタ表面のカバーかもしくは、側壁に数箇所設置させている。このため、チップ全体の温度を測定しており、空間分解能が低く、微小場の温度が正確に計測されている訳ではない。また、多数の点で、温度を計測している訳ではないので、マイクロリアクタ内の流路のある箇所で急激な温度変化があっても、追従して計測することができず、経時変化に対応していない。
特開2001−159568号では、結露が生じた場合の対策が不十分であることが課題に挙げられる。センサを測定対象物の表面にそのまま貼付するため、リアクタの温度を氷点下まで冷却したときにセンサ周辺の外気まで冷却されるため、センサ周辺に結露が生じ、温度計測に悪影響を与える。センサ貼付面の反対側に絶縁物でコーティングしないと、外気の周囲の温度も測定してしまう。センサの固定方法はセンサをハンダ等の鑞材で接合して固定するため、脱着が容易ではなく、外した場合、跡が残りやすいなどの問題点がある。また、チップ表面に多点に微小なセンサを装着させると、配線が多くなり、配線の取り付けなどが困難である。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
本発明の計測プレートは、多点で微小反応場近傍の温度計測が可能なセンサを装着する。流路プレートに計測プレートをドッキングさせて、温度計測機能を備えた熱伝回路内蔵型装置を提供する。計測プレートは流路天井面を成し、その面の外部に熱伝導率が100W/(mK)以上を材質とする伝熱部を微小に複数設け、伝熱部以外は熱伝導率が10W/(mK)以下を材質とする断熱材を積層する。伝熱部には微小なセンサを装着し、また、表面に導体や電極を組込まれた装置である。
計測プレートの流路天井面にはSUSなどの耐薬品性が強い材質を用いている。計測プレートは、薄いSUSの上面に熱伝導性の良い伝熱部(Cu)を鍍金する。鍍金されていない部分は樹脂の射出成型で形成させる。計測プレートの表面に多数の伝熱部を微細加工で製作することで、リアクタ内での温度計測の空間分解能を向上させることができる。これより、応答性も早くかつ微小場の温度を多点で計測可能であり、樹脂の構造体で断熱部を設けているので、厚みを持たせて強度も持たせることができる。
本発明によれば、多点で微小反応場近傍の温度計測が可能なセンサを装着することができる。流路プレートに計測プレートをドッキングさせて、温度計測機能を備え、省スペース化することが可能な熱伝回路内蔵型装置を提供できる。
図1に示すように本発明の計測プレート1は流路プレート2と加圧プレート3の間に挟まれてドッキングし、温度計測機能を備えた熱伝回路内蔵型チップである。流路プレートは、流路断面が□100μm×100μmの流路が加工されており、その他A液貯蔵槽8、B液貯蔵槽9、ミキシング部27、導出部26からなり、主にSUS製である。流路はミキシング部27以降から導出部26までは蛇行した形状となっており、反応時間制御区間29と呼んでいる。この区間ではプレートの底面側から加熱をし、反応を制御しようとしている。
流路プレートは、一般的によく知られているマイクロリアクタの構造を有している。加圧プレート3は、主にSUS製であり、A液導入部24、B液導入部25、導出部26、電極部5からなる。例えば、A液にサリチル酸、B液にメタノールをそれぞれ流量2ml/minを流し、ミキシングさせてから、流路プレートの底面側から約80℃で加熱28して、化学反応を促進させている。これに濃硫酸を触媒に用いると、エステル化が行われ、サリチル酸メチルが生成される。反応生成物の収率を向上させ、温度を高精度に制御するためには、リアクタ内での温度計測の空間分解能が高く、応答性も早く、正確な温度計測が必要である。
しかし、微小反応場において溶媒液に直接熱電対を接触させて、温度を計測することができない。これは熱電対の材質が耐薬品性に弱く、腐食する恐れがあるからである。したがって、微小反応場近傍の流路壁面の温度を計測することが有効である。このため、流路天井面、壁面、底面では溶媒液に直接接触するため、耐薬品性の強いSUSを使用している。これより、強酸性以外の溶媒液であれば、流路に多種の溶媒液を流すことができる。
しかし、SUSの熱伝導率は16W/(mK)であり、熱伝導性があまり良くないので、計測プレートにSUSを使用する場合、温度の計測を正確かつ応答性を高めるにはできるだけ厚さを薄くする必要がある。SUSの厚さは、500μm〜1mm程度まで量産向けに加工することはできる。しかし、液漏れをしないように流路を密閉する場合、計測プレートと流路プレートは十分に加圧して、圧着させる必要があるため、薄すぎてしまうと、強度が弱くなってしまう問題があらたに発生する。
そこで、本発明では、流路天井面でもある計測プレートのSUSの表面に、センサ4を装着する微小領域だけ、熱伝導性の良いCuを伝熱部10に用いた。Cuの熱伝導率は390W/(mK)であり、SUSの熱伝導率の約20倍以上もあり、伝熱部に使用するには最適な材質である。伝熱部(Cu)以外のSUSの表面には断熱材(樹脂)を積層する。断熱材には、ポリカーボネイト樹脂が有効であり、その熱伝導率は0.23W/(mK)と低い。これより、センサは微小に配置された伝熱部のみの温度しか計測しないので、空間分解が高く、より正確な温度の計測が期待できる。
図2に、計測プレートの拡大図を示す。なお、伝熱部には多数の微小センサ4がマトリクス状に配置されている。また、表面にAlなどの電極、導体部が組み込まれおり、多点で微小場での温度測定が可能となる。流路内の化学反応の経時変化に対応することができる。
図3に熱電回路内蔵型チップの流路断面の拡大図を示す。計測プレート1は、SUSの上面に熱伝導性の良い伝熱部(Cu)10を鍍金する。鍍金されていない部分はポリカーボネイト樹脂11を形成させる。主に射出成型で行う。伝熱部表面にはセンサ4を装着させ、樹脂表面の一部にAlなどの電極部5を鍍金する。
製作方法については実施例で詳細に述べる。特徴は多点で微小場での温度測定が可能であり、経時変化をみるために、滞留時間や滞留個所に応じた計測も可能であること。組み立てたときに、センサが直接、外部雰囲気に接してないため、リアクタを冷却しても、センサ周辺に結露が生じない。センサの実装スペースを小さくできるなどの利点を有している。微小場での化学反応の温度変化がわかり、計測されたデータに基づき、ユーザー側が使用目的に応じて流路設計がしやすくなる。また、例えば、10msecごとで、計測データを取り込むことで、測定したい箇所に絞って温度を計測することも可能である。また、ある時間間隔、特定の場所の温度分布を把握することができる。なお、計測プレートの大きさは名詞サイズ(50mm×80mm)で厚みも3〜5mm以内であり、できるだけコンパクトの大きさが望ましい。MEMSの加工技術を用いて大量生産する場合、加工できるサイズに制約があるためである。チップの形状は四角形でなくても、円形でもよい。
熱伝導率、熱抵抗の単位系についてここで説明する。一定温度T1及びT2(T1>T2)に保たれている物体1および2がある。この間を断面積A、長さLの棒でつなぐと、物体1から2へ棒を伝わって熱エネルギーの移動が生ずる。棒の周囲から熱は逃げないものとすると、十分に時間が立って定常状態になると、棒の沿う温度分布は直線上になる。
熱流量Q[W]は、単位時間に棒の断面を通過する熱量を意味し、断面積Aおよび温度勾配(T1−T2)/Lに比例する。すなわち、比例定数をkとすると、
Q=kA(T1−T2)/L・・・(1.1)
あるいはq=Q/A=k(T1−T2)/L・・・(1.2)
と表わされる。q[W/m]は棒の単位断面積を単位時間に通過する熱量で熱流速と呼ばれる。
一般に熱流量あるいは熱流速の大きさは、熱の流れる方向(これをx方向とする)の温度勾配dT/dx[W/m]に比例し、
Q=−kA dT/dx・・・(1.3)、
あるいはq=−k dT/dx・・・(1.4)
と表わすことができる。これをフーリエの法則(Fourier law)という。熱伝導で熱が流れる場合、熱は高い方から低い方へ流れるため、熱流方向の温度勾配dT/dxは必ず負になる。kは比例定数で熱伝導率(thmermal conductivity)と呼ばれ、その値は物質の種類および状態によって定まる。熱伝導率kは単位温度勾配[1K/m]あたりの熱流速の大きさを表す。kの値が大きいほど熱の良導体である。例えば、常温におけるkの値[W/(mK)]を示すと、テフロン(登録商標)、ガラス、SUS304、ポリカーボネイト樹脂、Cu、Alはそれぞれ0.4、1.4、16、0.23、390、200である。
また、(1.1)よりQ=kA(T1−T2)/L=1/(L/kA)*(T1−T2)=T1−T2/Rc・・・(1.5)
Rc=L/kAとおくことができ、これを熱伝導の熱抵抗という。
一般に積層される板の数がnの場合には、
Q=T1−Tn+1/Σ Rc・・・(1.6)
となる。
ここで、本発明の効果を説明するため、図4に示すように計測プレートの材質にSUS14だけを用いた場合と、SUS14とCu15組み合わせて用いた場合で、計測プレートの表と裏面の温度がどれだけ変化するかを比較する。
図4(a)に示すように、SUSの厚さLを0.003m、SUSの熱伝導率k1を20W/(mK)、表と裏面の温度をそれぞれT1とT2(=ΔTa−T1)とする。ΔTaはT2−T1の温度変化を表す。
図4(b)の場合、SUSの厚さL1を0.001m、Cuの厚さL2(=L−L1)を0.002m、Cuの熱伝導率k2を400W/(mK)、表と裏面の温度をそれぞれT1とT3(=ΔTb−T1)とする。ΔTbはT3−T1の温度変化を表す。どちらのプレートも断面積Aは単位断面[m]であり、このプレートの表から裏面へプレートをよぎる熱流速qを100kW/mとする。
上記式(1.1)〜(1.6)を用いて、ΔTaとΔTbを求めると、ΔTa=15K、ΔTb=5.5Kとなる。プレートの厚さが同じであっても、明らかにSUSとCu組み合わせた場合の方が、応答性が良く、温度を正確に計測できるかがわかる。
図5に示すように、計測プレートの電極部19と加圧プレートの電極部18をワンタッチでジョイントすることが可能である。計測プレートの電極部の先端に直径30〜50μmの半球状の接触部16が存在し、加圧プレートとドッキングさせると、わずかに突起状の接触部が押し付けあったときにつぶれ、導通がとれる構造となっている。これにより、着脱が容易であり、使用後、流路を洗浄することができ、何度も使用することができる。
図6は計測プレートの製作方法を示した図である。計測プレートは、SUSの上面に熱伝導性の良い伝熱部(Cu)を鍍金する。なお、伝熱材であるAg、Alなどの熱伝導率もそれぞれ420、200W/(mK)と高いので、伝熱部に有効である。鍍金する前にはSUSの上面にレジスト(樹脂製)を塗布し、ベーキングして焼き固める。その後、ホトリソ等でパターニングして、伝熱部のくり抜かれた型をつくり、その部分に溶かしたCuを流し、温度を下げて固める。
続いて、レジストをアセトンなどの有機溶剤で除去した後、鍍金されていない部分にポリカーボネイト樹脂11を断熱材として形成させる。主に射出成型で行う。
なお、断熱材にはテフロン、ガラスなどの熱伝導率もそれぞれ0.4、1.4W/(mK)と低いので、断熱部に有効である。伝熱部表面にはセンサを装着させ、樹脂表面の一部に電極Alなどの電極部を鍍金する。鍍金方法はCuの場合と同様に、レジストで導体部のみを鍍金する。ジョイント部にはポリカーボネイト樹脂を射出成型して円環状の突起構造(φ300μm、厚さ100μm)を持たせる。円環内にはAlなどの電極部を再び鍍金し、深堀加工して、図5の半球状の接触部を作る。センサは従来の熱電対を微細化したもの(φ0.1mm以内)を用いる。または、MEMS技術を用いて、SUSの表面にはく金で、電圧差の生じる構造体を製作し、電圧を計測するセンサを用いる。センサはマトリクス状に複数(例.10〜1000個)配置することで、プレート内の温度分布を把握できる。センサの配置箇所は反応流路周辺だけでなく、プレート全面に配置しても良い。計測プレートの成型した表面をCMPで研磨して、表面形状を均一化し、計測プレートと加圧プレートの接触面に隙間ができないようにきれいにする。
図7に無線デバイス20を加圧プレートの上部に加えたときの計測プレートの組立全体図を示す。無線デバイスを用いると、計測プレートで測定したデータを無線で、PCにデータをやりとりすることが可能となる。これにより、装置周辺に人が立ち会わなくても、装置の状態を長時間にわたり管理し、センサネットを実現できる。例えば、実験中にリアクタ内で急激に温度が上昇したり、不規則に温度変化が起こるなどの異常事態が発生した場合、センサがすぐに察知して、PCから反応をストップさせる信号を出し、危険を回避することができる。センサネットにより、危険予知、事故予防対策、人為的なメンテナンスの負担の低減が期待できる。また、無線デバイスの場合、余分な配線も不要となり、実装スペース、実験などの作業スペースの低減となる。無線デバイスと計測プレートには図5に示すように、お互い接合しやすい形状のジョイント部を備える。計測プレートには温度だけでなく、圧力センサなど、従来のセンサも組み込み、一体型のマイクロリアクタとしてよい。また、流体の微小な温度を計測して、流路内の流速も測定してもよい。消費電力はmVなど微小であり、多点の測定に向いている。
その他期待できる効果として、マイクロリアクタに計測プレートの反対面に流路(反応槽)の外壁に伝熱、加熱・冷却プレートという順に配置し、流路内の液体を熱制御した一体型のマイクロリアクタとしてもよい。また、加熱、冷却プレートの外周部に断熱プレートを配置し、熱の放出を遮断した一体型のマイクロリアクタとしてもよい。計測プレートと流路プレートの液の接触する面にSUSのような耐薬品性の強い金属材を使用したが、SUSの流路外壁面にガラス膜を形成してもよい。この場合、強酸性の溶媒液に対しても耐薬品性の効果が得られる。SUS以外でも耐薬品性が強い材料であれば、プレート材にガラス、テフロンなども使用してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
計測プレートを加圧プレートと流路プレートの間に挟んで組立たときの概略図。 計測プレートの拡大図。 熱電回路内蔵型チップの流路断面の拡大図。 計測プレートの材質にSUSだけを用いたモデルの断面拡大図。 計測プレートの材質にSUSとCu組み合わせて用いたモデルの断面拡大図。 計測プレートの電極部と加圧プレートの電極部の断面拡大図。 計測プレートの製作方法を示した概略図。 無線デバイスを加圧プレートの上部に加えたときの計測プレートの組立図。
符号の説明
1・・・計測プレート、2・・・流路プレート、3・・・加圧プレート、4・・・センサ、
5・・・電極(Al)、6・・・電極ジョイント部、7・・・センサ装着希望箇所、
8・・・A液貯蔵槽、9・・・B液貯蔵槽、10・・・伝熱部、11・・・樹脂、
12・・・流路、13・・・熱の伝わる方向、14・・・SUS、15・・・Cu、
16・・・接触部、17・・・ジョイント、18・・・加圧プレート側ジョイント部
19・・・計測プレート側ジョイント部、20・・・無線デバイス、
21・・・無線用アンテナ、22・・・電波、23・・・ビス、24・・・A液導入部、
25・・・B液導入部、26・・・導出部、27・・・ミキシング部、28・・・加熱、
29・・・反応時間制御区間

Claims (2)

  1. 微細流路を有し、当該微細流路内で異なる液体を反応させるマイクロリアクタであって、
    多点で微小反応場近傍の温度計測が可能なセンサを有する計測プレート、前記微細流路が形成された流路プレートと、前記計測プレートを前記流路プレートに加圧する加圧プレートとを積層し、
    前記計測プレートと前記流路プレートを加圧してドッキングすることで、前記計測プレートに設けられたSUS製の流路天井面と、前記流路プレートに設けられた流路底面及び流路壁面と、によって、前記微細流路を構成することを特徴とするマイクロリアクタ。
  2. 請求項1に記載のマイクロリアクタにおいて、
    前記SUS製の路天井面のうち前記センサが設けられる面は、前記センサと前記SUS製の流路天井面との間にCu製の伝熱部が設けられており、該Cu製の伝熱部以外は樹脂製の断熱材が設けられていることを特徴とするマイクロリアクタ。
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