JP7215731B2 - 積層型反応器 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型反応器に関する。
従来から、流路を形成するためのスリットを有するガスケットを2枚のプレートで挟むようにサンドイッチ構造にし、前記2枚のプレートのいずれか一方または両方に前記スリットに連通する少なくとも1つの流体入口及び少なくとも1つの流体出口を設けたプレート型反応器が提案されている(特許文献1)。
プレート型反応器は、高さ方向に比べて幅方向の寸法が大きい、すなわちアスペクト比が大きい流路断面を有する。このため、寸法が小さい高さ方向の伝熱距離が小さくなり、反応器の外部に設置した測温手段によっても反応器内の温度をある程度正確に測定できるという利点を有していた。
最近、反応器内の温度をより正確に測定するために、プレート型反応器の内部に設置した触媒層に熱電対を設置し、反応器内部の温度を直接測定することが試みられている(非特許文献1)。
特開2017-144403号公報
福田ら,「プレート型反応器を用いたメタン改質の検討(3)-水蒸気改質への展開-」,化学工学会第82回年会大会要旨集,G118(2017)
前述したプレート型反応器をはじめとする、構成要素を厚さ方向に積層した積層型反応器において、反応器内部に測温手段を配置する方法として、本発明者は、プレートとガスケットとで測温手段を挟持することを試みた。しかし、この方法では、プレートと測温手段及び/又はガスケットと測温手段の間に隙間が形成され、反応器から原料及び/又は反応生成物が漏れ出る場合があることが判明した。この傾向は、原料及び/又は反応生成物が、粘度の低い気体である場合に顕著であった。
そこで、本発明は、プレートとガスケットとで測温手段を挟持しても原料及び/又は反応生成物の漏れを防止できる積層型反応器を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するために種々の検討を行った結果、プレートに挟まれるガスケットに所期の柔軟性を有するものを採用することで、前記課題が解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明では、
「複数のプレートを、ガスケットを介して所定間隔で積層配置することで形成された流路と、
前記プレートのいずれかに設けられた、前記流路に連通する流体入口及び流体出口と、
前記流路内の温度を測定する測温手段と、
を備えた積層型反応器であって、
前記ガスケットは、JIS R 3453(2001)に規定する圧縮率が16%以上であり、
前記測温手段は、前記プレートのいずれか及び前記ガスケットで挟持されてその一部が前記流路内に配置されたことを特徴とする、積層型反応器」
を採用する。
本発明によれば、プレートとガスケットとで測温手段を挟持しても原料及び/又は反応生成物の漏れを防止でき、反応器内の温度を直接測定できる積層型反応器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層型反応器の外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る積層型反応器の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る積層型反応器において、測温手段を反応器両端で挟持する態様を説明する斜視図である。 本発明の一実施形態において、流路内に固体触媒を配設する態様を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態として、種々の形状のプレートを用いる態様を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態として、流体入口及び流体出口を同じプレートに配設する態様を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態として、3枚以上のプレートを用いる態様を示す分解斜視図である。 本発明の実施例1及び比較例1における、出口流量の経時変化を示すグラフである。
以下、本発明を、一実施形態に基づいて詳細に説明するが、本発明は該実施形態に限定されるものではない。
また、本明細書における反応とは、化学反応に限定されず、抽出や蒸留等の、物質が何らかの変化をするもの全般の意味で用いられる。したがって、本発明の積層型反応器は、化学反応のみならず、抽出や蒸留等にも使用することができる。
本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)に係る積層型反応器1は、図1に示すように、複数のプレート2,2と、該プレート2,2間に配置されたガスケット3とを備える。そして、図2に示すように、ガスケット3の開口部と該開口部に位置するプレート2,2の内面とで流路4を形成すると共に、プレート2,2には、該流路4に連通する流体入口5及び流体出口6が設けられている。また、図1及び図2に示すように、流路4内の温度を測定するように構成された測温手段7が、プレート2とガスケット3とで挟持されてその一部が流路4内に配置されている。
プレート2の材質は、積層型反応器1の使用条件下で原料及び反応生成物と反応せず、かつ変形しないものであれば特に限定されず、例えば、ステンレス系材質(SUS316、SUS316L、SUS303、SUS420J2、SUS304、SUS440C等)、アルミ系材質(A2017、A5052、A5056、A6061、A7075等)、真鍮系材質(C3601、C3604B等)、鉄系材質(S10C~S45C、SCM415、SCM420、SCM435、SCM440、SUJ2、SKD11、SKS3、SUM22D、SUM24L、STKM13A、SCR420等)、ニッケル系材質(インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、モネル(登録商標)、インコロイ(登録商標)等)、チタン及び銅をはじめとする金属材料、アクリル樹脂などの有機化合物材料、並びにアルミナ、石英などのセラミックス材料等が使用できる。また、単一の材料に限定されず、めっきや蒸着等の被覆を施したものであってもよい。
プレート2の形状は、板形状であれば特に限定されず、平板状でもよく、また後述するように、触媒を埋設固定するための凹部を有するものでもよい。
プレート2の寸法も特には限定されず、入手のしやすさ、必要な反応生成物の量及び反応の制御のしやすさ等を考慮して、適宜決定すれば良い。一例として、長さ10~1000mm、幅1~1000mm、厚さ0.1~10mmが挙げられる。
ガスケット3は、プレート2,2と共に流路4を画定する機能に加えて、プレート2と共に測温手段7を挟持することで、測温手段7を、その一部が流路4内に位置するように固定する機能を有する。ガスケット3には、JIS R 3453(2001)に規定される圧縮率が16%以上のものを用いる。前記圧縮率は、20%以上であることが好ましく、25%以上であることがより好ましく、30%以上であることが特に好ましい。
一般に、圧縮率の大きなガスケットは締め付けに時間がかかるため、通常の用途への適用は控えられていた。しかし、本発明者は、高い圧縮率に起因した変形のしやすさが、測温手段7を隙間無く挟持するという本発明の目的達成に寄与することを見出し、前述した大きな圧縮率を有するガスケット3を使用することとした。
前記圧縮率は、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましく、60%以下であることがよりいっそう好ましく、50%以下であることが特に好ましい。ガスケット3の圧縮率が該範囲内にあると、積層型反応器1の使用中に温度や圧力等が変化してガスケット3にかかる圧力が変動しても、該変動に伴うガスケット3の変形量が小さくなるため、安定したシールが可能となる。
前述のような圧縮率を示すガスケット3の材質としては、膨張黒鉛、PTFE等のエンジニアリングプラスチックもしくはスーパーエンジニアリングプラスチック、天然ゴム、合成ゴム(ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム)等が挙げられる。
ガスケットの態様は、前述の圧縮率を有するものであれば特に限定されず、均一の材料で製作されたものでもよいし、フィラーやバインダーなど複数の材料を混合して製作されたものでもよいし、複数の材質を積層して製作されたものでもよいし、ある材料を中心材として別の材料で包みジャケット式にしたものでもよいし、所謂うず巻形ガスケット等でもよい。
ガスケット3の厚さも特に限定されず、前述の圧縮率及び形成する流路4の高さ等を考慮して適宜設定すればよい。一例として、0.1~10mmが挙げられる。
また、ガスケット3は、JIS R 3453(2001)に規定される応力緩和率が50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、35%以下であることがさらに好ましく、30%以下であることが特に好ましい。応力緩和率の低いガスケットを使用することで、長時間に亘ってシール性を保つことができる。
流路4は、導入された原料流体を流通させながら反応させ、生成物を得る機能を有する。流路4の形状及び寸法は、反応条件(温度、圧力等)の制御のしやすさや、反応効率等を考慮して、適宜設定すればよい。一例として、長さ10~1000mm、幅1~1000mm、厚さ0.1~10mmが挙げられる。
本実施形態は、プレート2,2の面及び/又はガスケット3の開口部の形状や、プレート2,2及び/又はガスケット3の厚さや積層枚数を調節することで、流路4の形状及び寸法を比較的容易に変更できる利点も有するものである。
流体入口5は、流路4内に流体を導入する機能を有し、流体出口6は、流路4内の流体を外部へと排出する機能を有する。本実施形態に係る積層型反応器1は、図1及び図2に示すように、下側に位置するプレート2に流体入口5が設けられており、上側に位置するプレート2に流体出口6が設けられている。すなわち、積層型反応器1は、下側から導入された流体が、流路4を通って上側に排出されるように作動する。
測温手段7は、プレート2及びガスケット3で挟持されて、その一部が流路4内に配置される。測温手段7が流路4内に配置されることで、積層型反応器1内部の温度を正確に測定できる。測温手段7の種類及び構造は特に限定されず、例えば、K熱電対、J熱電対、T熱電対、E熱電対、N熱電対、R熱電対、S熱電対、B熱電対等の各種熱電対、又は棒状温度計等が使用可能であり、これらをアルミナ管、石英ガラス管等の硬質管内に配設したものであってもよい。
測温手段7の挟持態様は、使用中に測温手段7の位置がずれないものであれば特に限定されない。一例として、図1及び図2に示すように、積層型反応器1の一端で挟持する態様が挙げられる。この場合、硬質管の挿入長さを調節することで、流路4内の測温位置を変更できる利点がある。また、他の例として、図3に示すように、積層型反応器1の両端で硬質管を挟持し、その内部に温度計を移動可能に配置してもよい。この場合、硬質管が2箇所で挟持されることにより使用中の位置ずれが起こりにくく、しかも使用中に温度計を移動して測温位置を変更できる利点がある。
配置する測温手段7の数、及び流路4に対する角度も特に限定されず、用途に応じて適宜設定すればよい。例えば、測温手段7を流路4に対して垂直に配置してもよい。本実施形態は、測温手段7をプレート2及びガスケット3で挟持することで固定するものであるから、測温手段7の配置の自由度が高いとの利点も有する。
本実施形態においては、流路4内に、化学反応を促進するために固体触媒8を配設してもよい。固体触媒8は、流路内に充填して配設してもよいが、流体の圧力損失を低減する点からは、流路4の内壁に沿って配設することが好ましい。固体触媒8を流路4の内壁に沿って配設する態様の具体例としては、図4(a)に示すような、プレート2の流路4に面する(流路4を画定する)壁面に設けた凹部に埋設固定する態様、図4(b)に示すような、ガスケット3の流路4に面する(流路4を画定する)壁面に設けた凹部に埋設固定する態様、及びこれらの態様の組合せ等が挙げられる。また、前述した各態様において、図4(c)に示すように、複数種の固体触媒81,82を流路4に沿って複数箇所に配設してもよい。
固体触媒の態様としては特に限定されず、粉末状或いは顆粒状であってもよいし、予めペーパー状あるいはフェルト状に成型されていてもよいし、ペレット状に成型されていてもよいし、構造体触媒であってもよい。
本実施形態に係る積層型反応器1は、前述したプレート2,2、ガスケット3及び測温手段7を重ね合わせて(積層して)位置決めし、積層方向に面圧を印加してガスケット3を圧縮変形させながら各要素間の隙間を埋めた後、プレート2,2同士を固定して組み立てられる。面圧の印加方法及びプレート2,2の固定方法は特に限定されず、例えば、プレート2,2及びガスケット3に設けられた複数のボルト挿通孔にボルトを挿通し、これにナットを螺合して締め付ける方法等が挙げられる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、該実施形態は種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態に係る積層型反応器1は、プレート2,2が矩形板として説明されたが、図5(a)に示すような六角形の板をはじめ、三角形、五角形、八角形等の多角形の板、又は図5(b)に示すような円板をはじめ、楕円形又は長円形の板等を採用してもよい。
また、本実施形態に係る積層型反応器1は、流体入口5及び流体出口6がそれぞれ異なるプレート2,2に設けられたものとして説明されたが、図6に示すように、何れか一方のプレート2に流体入口5及び流体出口6の両方が設けられてもよい。この場合、積層型反応器1は、下側から導入された流体が、流路4を通って下側に排出されるように作動する。
また、本実施形態に係る積層型反応器1は、上述のように2枚のプレート2,2を用いたものとして説明されたが、プレートを3枚以上用いて構成されてもよい。この場合には、図7(a)に示すように、流路4が上下に重なるように構成することも可能であり、また図7(b)に示すように、積層構造の最下層及び最上層に配置された2枚のプレート21,21を上述のように構成すると共に、それ以外のプレートを、複数の貫通孔221を備える整流プレート22とすることも可能である。
整流プレート22を用いた場合、流体が貫通孔221を通過する際に、パイパスや停留等で生じていた流路内の流体流れの偏奇が解消し、均一な反応を起こすことができる。
このように作用する整流プレート22としては、例えば、板部材に機械加工やレーザー加工等で貫通孔221を形成したもの、枠部材にメッシュや多孔質布を張設したもの、又は板部材に設けた貫通孔や開口にセラミックス等の多孔質体を装填したもの等が挙げられる。
また、前述した整流プレート22に、固体触媒を担持してもよい。整流プレート22をこのように構成することで、より多くの流体分子が固体触媒に接触できるようになり、反応効率が向上する。
整流プレート22への固体触媒の担持方法は特に限定されず、例えば、固体触媒粒子を分散したスラリーを整流プレート22に塗布ないし散布した後乾燥する方法、該スラリーに整流プレート22を浸漬した後乾燥する方法等が挙げられる。
さらに、本実施形態に係る積層型反応器1は、プレート2とガスケット3とで測温手段7のみを挟持したものとして説明されたが、必要に応じて圧力測定手段や流体を供給ないし排出する細管等を合わせて挟持したものでもよい。
[実施例1]
図1に示す積層型反応器1を作製した。プレート2,2には、300×30×7mmのSUS316L板を使用した。ガスケット3には、外形寸法が300×30×1mmで、中央に250×4mmのスリットを備えた、圧縮率が47%で応力緩和率が4%の膨張黒鉛(ジャパンマテックス製)を使用した。測温手段7には、直径0.5mmのK熱電対を使用した。また、上側と下側のプレート2における流路4を画定する面(流路4の上面及び底面)に、それぞれ80×4×1.5mmの凹部を1つずつ設け、該凹部に、粒径0.3mm(50メッシュ)以下のNiO/Al触媒粒子を0.5gずつ、計1.0gを充填することで、固体触媒8を配設した。
このようにして作製した積層型反応器1を電気炉内に設置し、測温手段7が525℃を指すように温度制御した後、流体入口5からCH及びCOを約60sccmずつの流量で流通させ、メタンのドライ改質反応を進行させた。このとき、ガス分析によるメタン転化率は約16%であり、測温手段7は509℃を示した。メタンのドライ改質反応は吸熱反応であるため、測温手段7により測定された温度低下は妥当な結果といえる。また出口流量を測定した結果、全反応時間に亘って、ドライ改質反応のため入口流量の約120sccmから増加して約155sccmと測定され、ガス漏れを起こさなかったことが確認された。
[比較例1]
ガスケットの材質を、圧縮率が12%で応力緩和率が40%のマイカに変更した以外は実施例1と同様にして、積層型反応器1を作製し、メタンのドライ改質反応を行った。
ガス分析により算出されたメタン転化率は約15%であり、測温手段7は510℃付近を示した。出口流量を測定した結果、反応開始直後は入口流量の約120sccmから増加して約151sccmと測定されたが、時間経過とともに出口流量は低下し、開始100分の時点で113sccmまで低下した。これは時間経過とともにガス漏れのシーリング性能が低下したことを反映するものといえる。
実施例1及び比較例1における出口流量の経時変化を図8に示す。この結果から、圧縮率が大きいガスケットを使用した本発明の積層型反応器は、これを構成するプレート及びガスケットで測温手段を挟持することで該測温手段を反応器内に配置した場合でも、流体漏れを防止できるといえる。
[実施例2~10,比較例2~3]
ガスケットを表1に示すものとした以外は実施例1と同様にして、実施例2~10及び比較例2~3に係る積層型反応器1をそれぞれ作製した。
このようにして作製した各積層型反応器1に、Heガスを常温下で約600sccm流通させて流量を測定し、下記式(1)によりリーク率を算出した。
Figure 0007215731000001
各実施例について算出されたリーク率は、いずれも±1%以下となり、流量測定器の精度未満であった。他方、比較例2ではリーク率が1.20%となり、比較例3ではリーク率が1.74%となった。これらの結果をまとめて表1に示す。
Figure 0007215731000002
[比較例4,5]
ガスケットを使用せず、測温手段7をプレート2,2間に直接挟持したこと以外は実施例2と同様にして、比較例4,5に係る積層型反応器1を作製し、リーク率を算出した。比較例4では、測温手段7を挟持する面の表面粗さが0.05mmのプレート2,2を使用し、比較例5では、該表面粗さが0.03mm以下のプレート2,2を使用した。得られたリーク率は、比較例4が2.63%、比較例5が2.47%となった。
以上のとおり、実施例2~10及び比較例2~5の結果からも、圧縮率が大きいガスケットを使用した積層型反応器は、これを構成するプレート及びガスケットで測温手段を挟持することで該測温手段を反応器内に配置した場合でも、流体漏れを防止できることが確認された。
本発明によれば、測温手段をプレート及びガスケットで挟持するという簡便な手段により、積層型反応器からの原料及び/又は反応生成物の漏れを防止しつつ、測温手段の一部を積層型反応器内の流路に配置することができるため、内部の正確な温度を簡便に測定できる積層型反応器を提供することができる。本発明に係る積層型反応器は、測温手段の設置及び取外しが容易であり、しかも測温手段の設置位置及び設置角度の調節・変更が容易であるため、通常の反応器用途のみならず、正確な温度分布情報を必要とする反応速度論解析用の測定装置としても有用である。
1:積層型反応器
2,21:プレート
22:整流プレート
221:貫通孔
3:ガスケット
4:流路
5:流体入口
6:流体出口
7:測温手段
8,81,82:固体触媒

Claims (7)

  1. 複数のプレートを、ガスケットを介して所定間隔で積層配置することで形成された流路と、
    前記プレートのいずれかに設けられた、前記流路に連通する流体入口及び流体出口と、
    前記流路内の温度を測定する測温手段と、
    を備えた積層型反応器であって、
    前記ガスケットは、JIS R 3453(2001)に規定される圧縮率が16%以上であり、
    前記測温手段は、前記プレートのいずれか及び前記ガスケットで挟持されてその一部が前記流路内に配置されたことを特徴とする、積層型反応器。
  2. 前記ガスケットが膨張黒鉛を含む、請求項1に記載の積層型反応器。
  3. 前記流路内に固体触媒を配設した、請求項1又は2に記載の積層型反応器。
  4. 前記固体触媒が、前記プレートの前記流路に面する壁面に設けた凹部に埋設固定された、請求項3に記載の積層型反応器。
  5. 前記固体触媒が、前記ガスケットの前記流路に面する壁面に設けた凹部に埋設固定された、請求項3又は4に記載の積層型反応器。
  6. 前記プレートが、
    積層構造の最下層及び最上層に配置された2枚のプレートと、
    該2枚のプレートの間に配置された、複数の貫通孔を備える整流プレートと、
    を備えると共に、
    前記流体入口と流体出口とが、前記整流プレートに対して互いに反対側に配置された、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の積層型反応器。
  7. 前記整流プレートに固体触媒が担持された、請求項6に記載の積層型反応器。
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