JP4703947B2 - 揺動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は揺動装置に関する。本発明は、例えば、鋳物等に、研磨、研削、ディンプル形成その他表面加工、及び、中子砂の除去その他不要残留物の除去、等を施すために用いることが出来る。
【0002】
【従来の技術】
加工品等に付いたバリ、はみ出し、スケール等を除去乃至清掃するための一方法として、例えばバレル研磨が知られている。バレル研磨とは、その加工品等の被処理体を、けい砂等の研磨剤や研磨助剤と一緒に容器に入れ、容器ごと振動等をさせることにより、被処理体と研磨剤や研磨助剤とが衝突を繰り返し、被処理体の表面を平滑且つ清浄にすることが出来る研磨手段である。バレル研磨は、作業を自動化出来、研磨剤や研磨助剤の選定により仕上がりを調節することが可能であり、被処理体の全面を一度に研磨出来る、という特長を有し、多用されている研磨手段である。
【0003】
このバレル研磨をはじめ、一般に研磨を行うに際しては、振動、粉塵、騒音等が発生することから、作業環境ひいては工場周囲の環境へ与える影響について留意する必要がある。多くの場合、集塵、防音、防振等の対策が施された特殊な研磨機を用いれば事足りるが、被処理体が例えば車両用部品等の鋳物である場合には、その大きさにより一度に複数の鋳物を研磨機に収容出来ない場合がある。又、被処理体どうしの衝突を避けたい場合がある。このようなとき、従来の研磨機では、個別に順次処理する必要が生じ、処理効率が上がらず、大量生産に適さない。一方、研磨機台数を増やせば時間あたりの処理量は増加するが、設備コストが増大する。
【0004】
ところで、揺動装置に近い装置にかかる先行文献として特許文献1がある。ここでは、研磨処理向けではないが、鋳造品のワークの空洞の内壁面に付着した粉粒体等を除去する方法で使用される加振装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−30064号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工品等を、振動、粉塵等の発生を抑えながら効率よく揺動させる手段を提供し、その揺動によって加工品等に対し、研磨その他表面加工、等を施すことを可能とすることである。研究が重ねられた結果、以下に示す手段によって、上記目的が達成されることが見出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、以下に示す2つの揺動装置が提供される。第1の揺動装置は、原動機と、原動機に接続される回転軸と、回転軸に設けられる少なくとも2のクランクと、クランクの各々とロッドを介して接続されるとともに概ね対称に分配配置される2以上の揺動板と、揺動板に取り付けられ揺動板を直線運動させる2以上の摺動案内機構と、を具備し、原動機の与えた回転運動が、回転軸に備わる少なくとも2のクランクによって対向する二の往復運動に変換され、少なくとも2のクランクと接続され分配配置された2以上の揺動板が、摺動案内機構に沿って対向する二の往復運動をすることにより、揺動板に固定された2以上の被揺動体を、対向方向に同時に揺動させることを特徴とするものである。
【0008】
第1の揺動装置においては、回転軸が原動機に接続され、クランクは合わせて少なくとも2あればよく、クランクは回転軸毎に2以上あってもなくてもよい。クランクと回転軸との関係において態様は一に限定されず、様々な態様が考えられる。又、2以上の揺動板は概ね対称に分配配置されるが、その対称軸は、通常、回転軸になるものの、2以上の揺動板が対向する二の往復運動をするように配置されればよく限定されるものではない。以下に好ましい態様を例示する。
【0009】
第1の揺動装置においては、回転軸が2以上備わり、各々の回転軸が少なくとも1のクランクを有するとともに原動機と1次的に接続されることが好ましい。尚、本明細書において、回転軸が原動機と1次的に接続されるとは、回転軸と原動機とが直接又は所定の伝導部材を介して接続されることを意味する。
【0010】
より具体的な態様を以下に説明する。第1の揺動装置の具体的一例は、架台と、架台に載置される台板と、台板と垂直に回転自在に取り付けられるとともに各々に少なくとも1のクランクが備わる2の回転軸と、伝導部材を介し上記2の回転軸と接続される原動機と、2の回転軸の各々のクランクとロッドを介して接続されるとともに2の回転軸を挟んで2の回転軸に対し概ね対称に分配配置される2以上の揺動板と、台板に固定されるとともに揺動板を移動自在に取り付ける2以上の摺動案内機構と、を具備し、原動機の与えた回転運動が2の回転軸に伝わり、2の回転軸毎に備わるクランクによって対向する二の往復運動に変換され、分配配置された揺動板が摺動案内機構に沿って、回転軸に対し概ね対称に対向する二の往復運動をすることにより、揺動板に固定された2以上の被揺動体を対向方向に同時に揺動させるものである。
【0011】
又、第1の揺動装置においては、回転軸が2以上備わり原動機と1次的乃至多次的に接続されるとともに、最終段の回転軸が少なくとも2のクランクを有することが好ましい。尚、本明細書において、回転軸が原動機と多次的に接続されるとは、1次的に接続された回転軸に接続された2次回転軸があり、又それに接続された3次回転軸がある等の態様を意味する。最終段の回転軸とは、クランク及びロッドを介し揺動板と接続される回転軸を意味し、1又は2以上あってもよい。
【0012】
より具体的な態様を以下に説明する。第1の揺動装置の具体的他例は、架台と、架台に載置される台板と、台板の一の面側に回転自在に取り付けられる1次回転軸と、1次伝導部材を介し1次回転軸と接続される原動機と、台板の他の面側に回転自在に設けられ2次伝導部材を介し1次回転軸と接続されるとともに少なくとも2のクランクが備わる2次回転軸と、2次回転軸の各々のクランクとロッドを介して接続されるとともに2次回転軸に対し概ね対称に分配配置される2以上の揺動板と、台板に固定されるとともに揺動板を移動自在に取り付ける2以上の摺動案内機構と、を具備し、原動機の与えた回転運動が1次回転軸を経て2次回転軸に伝わり2次回転軸に備わる少なくとも2のクランクによって対向する二の往復運動に変換され、上記分配配置された揺動板が摺動案内機構に沿って対向する二の往復運動をすることにより、揺動板に固定された2以上の被揺動体を対向方向に同時に揺動させるものである。
【0013】
第1の揺動装置は、2以上の被揺動体が対向方向に同時に揺動するので、振動が打ち消され、被揺動体及び装置自体への負担が軽減される。更に、被揺動体を単体で順次揺動する必要がなく、一度に複数が処理されるので効率がよい。
【0014】
ここで、回転運動を、少なくとも2のクランクが、対向する二の往復運動に変換するのであるから、2つのクランクは180°反対を向いて設けられる。数として少なくとも2であるがクランクの形成態様(方向)としては2種類(2方向)である。即ち、クランクはロッドを介して接続される揺動板を往復運動させるため揺動板を接続する役割を有し、その目的で2つ以上、例えば4つ設けられる場合もあり得るが、4つの場合でも同じ形成態様の(同じ方向を向いた)クランクが2つと、それとは異なる同じ形成態様のクランクが、2つ取り付けられる。
【0015】
又、2以上の揺動板の対向する二の往復運動とは、2以上の揺動板のそれぞれの往復運動としては概ね同じ振幅、同じ方向の運動であるが、その周期が互いに半サイクルずれている運動をいう。即ち、一方が往の方向に進むとき他方が必ず復の方向に進む運動を指す。更に、2以上の揺動板が2以上の摺動案内機構に取り付けられるが、摺動案内機構と揺動板の数は同じでも異なっていてもよく、例えば2枚の揺動板を4つの摺動案内機構に取り付けてもよい。
【0016】
尚更に、2以上の揺動板が分配配置されるとは、一の側と他の側に概ね同数の揺動板が配置されることをいうが、全く同数でなくてもよい。揺動板が対向する二の往復運動をすることにより、揺動板に固定された被揺動体が対向方向に同時に揺動して、上記効果を生じさせるのであり、揺動板が奇数枚の場合にあっても、配置バランスを工夫することによって、上記効果は生じ得る。例えば、一の側に偶数(m)の揺動板が配置され他の側に奇数(m−1)の揺動板が配置される場合には、偶数側において隣接する2の揺動板にかかる対称軸の延長線上の位置に、奇数側を配置させればよい。
【0017】
次に、第2の揺動装置は、2以上の被揺動体を、対向方向に同時に、揺動をさせるように構成され、その揺動にともない発生する振動を抑制可能としたことを特徴とするものである。本明細書において、単に、本発明又は本発明の揺動装置というときには、上記した第1及び第2の揺動装置の双方を指すものとする。本発明の揺動装置は、被揺動体が、中空体と表面加工材との混合物である場合に好適である。又、被揺動体が、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の鋳物と表面加工材との混合物である場合に好適である。勿論、これらに限定されず、被揺動体として、バリ、はみ出し、スケール等が付いた加工品等と、研磨剤や研磨助剤と、の混合物も好適であり、例えばこれらを一緒に容器に入れ、その容器を揺動板に固定し揺動させると、加工品等の研磨効果が期待出来る。
【0018】
上記表面加工材は、少なくとも多面体乃至球状体を呈するものを含むことが好ましい。そして、被揺動体が、上記車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の鋳物である場合には、表面加工材は、少なくとも金属材料からなるものを含むことが好ましい。
【0019】
尚、本明細書において、揺動とは回転軌道上の揺れ動きをいうのではなく、概ね直線軌道上の往復運動をいう。振動と重なる概念であり、限定されるものではないが、比較的、振幅(本明細書において揺れ幅ともいう)が大きく振動数が小さい、速い周期運動を指す。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の揺動装置について、図面を参酌しながら実施形態を詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0021】
図1は本発明の揺動装置の一実施形態を示す上面図であり、図2は図1におけるC矢視図(側面図)であり、図3は図1のD矢視図(側面図)でである。
【0022】
図示される揺動装置2では、揺動にかかる動力は原動機36により与えられる。原動機36で生じた回転運動は、伝導部材35により2つの回転軸40a,40bに伝わりこれらを回転させる。2つの回転軸40a,40bは同時に回転するが、その回転運動は個々の回転軸40a,40bに1つずつ備わるクランク38,39によって対向する二の往復運動に変換される。即ち、クランク38とロッド41aを介し接続される揺動板42aは、摺動案内機構の1つであるリニア軸受43aに沿って往復運動を行い、クランク39とロッド41bを介し接続される揺動板42bは、摺動案内機構の1つであるリニア軸受43bに沿って往復運動を行い、且つ、それら往復運動は、揺動板42aが方向F11へ進むときに揺動板42bが方向F12へ進み、揺動板42aが方向R11へ進むときに揺動板42bが方向R12へ進むような動作で行われる。換言すれば、揺動板42a,42bが、2つの回転軸40a,40bを挟みこれらの対称軸を自らの対称軸として、対向するように往復運動する。
【0023】
この往復運動により、揺動板42aと揺動板42b上にそれぞれ固定された被揺動体44aと被揺動体44bとが対向方向に同時に揺動し、揺動板42aの往復運動及び被揺動体44aの揺動にともなって発生する振動と揺動板42bの往復運動及び被揺動体44bの揺動にともなって発生する振動とが互いに打ち消し合い抑えられる。従って、作業環境は改善され、工場周囲の環境への影響は低減される。
【0024】
揺動装置2は、架台31に台板33が載置されており、架台31には原動機36を含む全ての構成要素が取り付けられる。原動機36は防振架台を用いて設置してもよい。図示される原動機36は電動機であるが、本発明において原動機は電動機に限定されず内燃機関等であってもよい。
【0025】
台板33には回転軸取付ブラケット34が設けられ、更に回転軸取付ブラケット34には軸受45が取り付けられ、一方、台板33の下面にも他の軸受45が取り付けられる。2つの回転軸40a,40bは、これら複数の軸受45により、それぞれ台板33とは垂直方向に向けて回転自在に取り付けられる。そして、2つの回転軸40a,40bは1つの伝導部材35を介して原動機36の回転軸と接続される。
【0026】
伝導部材35は例えばVベルトであり、原動機36の回転軸及び2つの回転軸40a,40bにそれぞれ設けられたプーリー37を介して回転運動を伝達する。原動機36の回転制御と併せて、これらプーリー37の径等を変更することによる2つの回転軸40a,40bの回転数制御を通じ、揺動板42a,42bの往復運動(即ち被揺動体の揺動)にかかる振動数制御を行うことが可能である。
【0027】
回転軸の仕様は限定されず、所定の強度を有するものであれば、径、材料等は限定されない。又、伝導部材の仕様も限定されず、タイミングベルトやギア等でもよい。軸受は、回転運動する回転軸を支えるものであれば限定されない。
【0028】
回転軸40a,40bにはそれぞれクランク38,39が備わり、それらクランク38とクランク39とは、図1、図2に示されるように、180°反対方向を向いている。そして、揺動板42aと揺動板42bとが、2つの回転軸40a,40bを挟んで概ね対称に1枚ずつ配置され、揺動板42aは回転軸40aのクランク38とロッド41aを介して接続され、揺動板42bは回転軸40bのクランク39とロッド41bを介して接続される。
【0029】
被揺動体44a,44bが載せられ固定される揺動板42a,42bは、応用性に優れた平板であり、各々2つのリニア軸受43a,43bに、移動自在に取り付けられる。リニア軸受は摺動案内機構の1つであり、直線運動を行う被揺動体の案内に玉又はころを用いた軸受である。
【0030】
摺動案内機構として、リニア軸受の他に無限摺動用ボールスプライン軸受や無給油軸受、等を採用出来る。その詳細仕様、及び、揺動板を摺動案内機構に取付する態様については、高速の往復運動が実現出来、且つ、往復運動の際に外れ難いものであれば、限定されるものではない。又、揺動板は、被揺動体を固定出来れば形状等は限定されず、被揺動体が特殊な形状を呈する場合には、取付治具を介して固定するようにしてもよい。
【0031】
このようなクランク38,39の態様により、原動機36の与えた回転運動が、クランク38,39に接続され分配配置された揺動板42a,42bの概ね水平に対向する二の往復運動に変換される。そして、揺動板42aに固定された被揺動体44aと、揺動板42bに固定された被揺動体44bとが、水平に対向する方向に、同時に、揺動し、互いに振動を打ち消し合うことになる。
【0032】
次に、図4は本発明の揺動装置の他の実施形態を示す上面図であり、図5は一部を透視した図4のB矢視図(側面図)であり、図6は図4のAA断面図(側面図)である。
【0033】
図示される揺動装置1では、揺動にかかる動力は原動機16により与えられる。原動機16で生じた回転運動は、1次伝導部材15により1次回転軸14に伝わり1次回転軸14を回転させる。そして、2次伝導部材17を経て2次回転軸20に伝わり2次回転軸20を回転させる。2次回転軸20は回転するが、その回転運動は2次回転軸20に備わる2つのクランク18,19によって対向する二の往復運動に変換される。即ち、クランク18とロッド21aを介し接続される揺動板22aは、摺動案内機構の1つであるリニア軸受23aに沿って往復運動を行い、クランク19とロッド21bを介し接続される揺動板22bは、摺動案内機構の1つであるリニア軸受23bに沿って往復運動を行い、且つ、それら往復運動は、揺動板22aが方向F1へ進むときに揺動板22bが方向F2へ進み、揺動板22aが方向R1へ進むときに揺動板22bが方向R2へ進むような動作で行われる。換言すれば、揺動板22a,22bが2次回転軸20を対称軸として対向するように往復運動する。
【0034】
この往復運動により、揺動板22aと揺動板22b上にそれぞれ固定された被揺動体24aと被揺動体24bとが対向方向に同時に揺動し、揺動板22aの往復運動及び被揺動体24aの揺動にともなって発生する振動と揺動板22bの往復運動及び被揺動体24bの揺動にともなって発生する振動とが互いに打ち消し合い抑えられる。従って、作業環境は改善され、工場周囲の環境への影響は低減される。
【0035】
揺動装置1は、架台11に台板13が載置されており、架台11には原動機16を除く全ての構成要素が取り付けられる。原動機16は防振架台を用いて設置してもよい。図示される原動機16は電動機であるが、本発明において原動機は電動機に限定されず内燃機関等であってもよい。
【0036】
台板13の下面側には1次回転軸14が軸受25により回転自在に取り付けられ、1次回転軸14は1次伝導部材15を介して原動機16の回転軸と接続される。更に、台板13の上面側には2次回転軸20が軸受25により回転自在に取り付けられ、2次伝導部材17を介して1次回転軸14と接続される。
【0037】
1次伝導部材15及び2次伝導部材17はタイミングベルト(歯付伝導ベルト)であり、原動機16の回転軸、1次回転軸14、2次回転軸20にそれぞれ設けられたギアと噛み合って回転運動を伝達する。原動機16の回転制御と併せて、これらギア比を変更することにより、2次回転軸20の回転数制御を通じ揺動板22a,22bの往復運動(即ち被揺動体の揺動)にかかる振動数制御を行うことが可能である。
【0038】
1次回転軸及び2次回転軸の仕様は限定されず、所定の強度を有するものであれば、径、材料等は限定されない。又、1次伝導部材及び2次伝導部材の仕様も限定されず、Vベルトやギア等でもよく、同じ仕様である必要もない。軸受は、回転運動する回転軸を支えるものであれば限定されない。
【0039】
2次回転軸20には2つのクランク18,19が備わり、それらクランク18とクランク19とは、図4、図5に示されるように、180°反対方向を向いている。換言すれば、2次回転軸20の軸線を通る平面上に別方向を向いた2つのクランク18,19が備わっている。そして、揺動板22aと揺動板22bとが、2次回転軸20に対し概ね対称に1枚ずつ配置され、揺動板22aは2次回転軸20のクランク18とロッド21aを介して接続され、揺動板22bはクランク19とロッド21bを介して接続される。
【0040】
被揺動体24a,24bが載せられ固定される揺動板22a,22bは、応用性に優れた平板であり、各々2つのリニア軸受23a,23bに、移動自在に取り付けられる。
【0041】
摺動案内機構の詳細仕様、及び、揺動板を摺動案内機構に取付する態様については、高速の往復運動が実現出来、且つ、往復運動の際に外れ難いものであれば、限定されるものではない。又、揺動板は被揺動体を固定出来れば形状等は限定されず、被揺動体が特殊な形状を呈する場合には、取付治具を介して固定するようにしてもよい。
【0042】
このようなクランク18,19の態様により、原動機16の与えた回転運動が、クランク18,19に接続された揺動板22a,22bの2次回転軸20に対し概ね対称且つ水平に対向する二の往復運動に変換される。そして、揺動板22aに固定された2つの被揺動体24aと、揺動板22bに固定された2つの被揺動体24bとが、水平に対向する方向に、同時に、揺動し、互いに振動を打ち消し合うことになる。
【0043】
本発明の揺動装置は、加工品等を、振動、粉塵等の発生を抑えながら効率よく揺動させる手段であって、何を被揺動体とするか等の具体的用途や、揺動が生じさせる効果、等を限定するものではない。以下、本発明の揺動装置が提供し得る用途及び効果を例示する。
【0044】
本発明の揺動装置は、例えば、バリ、はみ出し、スケール等が付いた加工品等と研磨剤や研磨助剤との混合物を被揺動体とし、例えばこれらを一緒に容器に入れて揺動させることにより、加工品等の表面を平滑且つ清浄にすることが出来る。揺動によって研磨剤や研磨助剤が加工品等に衝突を繰り返し、加工品等の表面が研磨されると考えられる。
【0045】
又、本発明の揺動装置は、特許文献1に記載された加振装置と同様の効果を別の手段で生じさせ得る。例えば、中空部に少なくとも多面体乃至球状体を呈する金属を投入し中空部を閉じた中空鋳物を被揺動体とし、これを揺動させることにより、中空部を形成する壁部の表面に残存した粉粒体等を除去することが出来る。揺動によって少なくとも多面体乃至球状体を呈する金属が中空部を形成する壁部に衝突を繰り返して生じた衝撃が、粉粒体等を鋳肌から飛び出させ除去するものと考えられる。
【0046】
更に、本発明の揺動装置は、被揺動体が、中空体と表面加工材との混合物である場合に好適である。中空体とは上記中空鋳物を含み中空部を有する加工体をいい、加工体とは所定の加工が施される又は加工が施された物体をいう。例えば、中空部に少なくとも多面体乃至球状体を呈する表面加工材を投入し中空部を閉じた中空体を被揺動体とし、これを揺動させることにより、中空部を形成する壁部の表面に所定の加工を施すことが出来る。所定の加工とは、限定されないが例えば壁部の表面にディンプルを形成することである。ディンプルを形成した中空部は流体が通過する際の抵抗を低減するので、このような加工が施された中空体は、気体、液体等の流体を扱う機器部材等として好適である。具体的には、中空体として、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の鋳物を挙げることが出来る。これらは中空鋳物であるから、表面加工材として、上記の如く少なくとも多面体乃至球状体を呈するものであって少なくとも金属材料からなるものを含むことが好ましい。
【0047】
本発明は揺動条件を限定するものではないが、例えば、被揺動体を研磨するために加工体等と研磨剤等との混合物を揺動する場合や、ディンプル形成するために加工体等と表面加工材との混合物を揺動する場合に、好ましい条件としては、振動数が概ね3〜30Hzであり、揺動の揺れ幅(振幅)は概ね10〜500mmである。又、好ましい延べ揺動時間は概ね3〜180分である。従って、これらに合わせて適正な仕様になるように本発明の揺動装置について各構成要素の材料選定、機械的強度の決定等を行うことが好ましい。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鋳物やその他加工品等を、それら自体及び揺動装置の振動を抑え、効率よく、揺動させることが出来る。そして、鋳物やその他加工品等を対象として、研磨、研削、ディンプル形成その他の表面加工、中子砂の除去その他不要残留物の除去、等に応用することにより、当該処理を施した鋳物やその他加工品等の競争力向上に資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の揺動装置の一実施形態を示す上面図である。
【図2】 図1に示す揺動装置の一部を透視したC矢視図である。
【図3】 図1に示す揺動装置の一部を透視したD矢視図である。
【図4】 本発明の揺動装置の他の実施形態を示す上面図である。
【図5】 図4に示す揺動装置の一部を透視したB矢視図である。
【図6】 図4に示す揺動装置のAA断面図である。
【符号の説明】
1,2…揺動装置、11,31…架台、13,33…台板、14…1次回転軸、15…1次伝導部材、16,36…原動機、17…2次伝導部材、18,19,38,39…クランク、20…2次回転軸、21a,21b,41a,41b…ロッド、22a,22b,42a,42b…揺動板、23a,23b,43a,43b…リニア軸受、24a,24b,44a,44b…被揺動体、25,45…軸受、34…回転軸取付ブラケット、35…伝導部材、37…プーリー、40a,40b…回転軸。

Claims (4)

  1. 原動機と、前記原動機に接続される回転軸と、前記回転軸に設けられる少なくとも2のクランクと、前記クランクの各々とロッドを介して接続されるとともに略対称に分配配置される2以上の揺動板と、前記揺動板に取り付けられ前記揺動板を直線運動させる2以上の摺動案内機構と、を具備し、その摺動案内機構がリニア軸受けであり、
    前記原動機の与えた回転運動が、前記回転軸に備わる少なくとも2のクランクによって対向する二の往復運動に変換され、前記少なくとも2のクランクと接続され分配配置された2以上の揺動板が、前記リニア軸受けに沿って対向する二の往復運動をすることにより、前記揺動板に固定された2以上の、中空体と表面加工材との混合物である被揺動体を、対向方向に同時に揺動させることを特徴とする揺動装置。
  2. 前記被揺動体が、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の鋳物と表面加工材との混合物である請求項1に記載の揺動装置。
  3. 前記表面加工材が、多面体乃至球状体を呈するものを含む請求項1又は2に記載の揺動装置。
  4. 前記表面加工材が、金属材料からなるものを含む請求項1〜3の何れか一項に記載の揺動装置。
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