JP4701861B2 - 領域抽出装置、領域抽出方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、計測データから所望の対象物に関する領域を抽出する技術に関する。
近年、医療分野において、X線CT(Computed Tomography)装置或いはMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等によって撮影された生体内の3次元画像が広く用いられている。これにより、体内の臓器等の情報が視覚的に把握可能となり診断精度の向上が期待できる。しかし、その一方で、診断に用いられる3次元画像は数十枚〜数百枚のスライス画像から構成されているため、このような膨大な情報量の中から診断に必要な情報のみを得ることは読影医師にとって大きな負担となっている。
そこで、計算機を援用した定量的或いは自動的診断の要望が強まり、計算機による診断支援(CAD Computer−aided diagnosis)システムの研究が盛んに行われている。
計算機による診断支援を行うには、診断に必要な情報、つまり臓器領域又は形状等を正確に抽出することが重要な課題となる。
臓器の領域抽出手法としては、予め用意した標準モデルをエネルギー最小化原理に基づいて変形させ、目的の輪郭を見つけるモデルフィッテイング(Model Fitting)手法が提案されている(非特許文献1)。
この手法によれば、標準モデルという予め特徴を持たせたモデルを変形させて該当領域を抽出するため、高精度な抽出処理が可能となる。
ツァガーン・バイガルマ、清水昭伸、小畑秀文、「3次元可変形状モデルによる腹部CT像からの腎臓領域抽出法の開発」、電子情報通信学会論文誌、D-II、2002年1月、Vol.J85-D-II、No.1、pp.140-148
上記のモデルフィッティング手法による抽出結果の良否は、フィッテイング動作前の標準モデルの初期状態(初期位置等)に依存する。すなわち、モデルフィッティング手法においては、初期位置合わせ等を精度良く行うことが重要である。
ところで、このような抽出処理においては、単一の対象物だけでなく複数の対象物を抽出すること、すなわち、モデルフィッティング手法を適用して複数の対象物に対応する領域(対象物領域)を3次元画像から抽出することが考えられる。詳細には、複数の対象物のそれぞれに対応する標準モデルを予め準備しておき、これら複数の標準モデルを用いて、各対象物を3次元画像から抽出することが考えられる。
この場合、良好な抽出結果を得るためには、複数の対象物のそれぞれと、当該複数の対象物のそれぞれに対応する複数の標準モデルとの初期位置合わせ等を精度良く行うことが求められる。
しかしながら、上記のような初期位置合わせを精度良く行うために、初期位置合わせ処理を複数の対象物のそれぞれについて個別に行うものとすると、同様の初期位置合わせ処理を対象物の個数分繰り返す必要があり、非常に手間がかかるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、複数の対象物についてモデルフィッティング手法を適用する場合において、フィッテイング動作前の標準モデルの初期状態の調整を、より効率的に行うことが可能な技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、計測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出装置であって、それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルを格納する手段と、前記複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出する手段と、前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求める手段と、前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正する修正手段と、修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出する手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の領域抽出装置において、前記修正手段は、前記第1の標準モデルと前記第2の標準モデルとの当初の相対的位置関係を反映させつつ、前記相対的関係に基づいて、前記第2の標準モデルの初期状態を修正することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る領域抽出装置において、前記修正手段は、前記第2の標準モデルの初期位置を修正することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1から請求項何れか1つの請求項の発明に係る領域抽出装置において、前記修正手段は、前記第2の標準モデルの初期大きさを修正することを特徴とする。
請求項の発明は、計測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出方法であって、それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求めるステップと、前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正するステップと、修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップとを備えることを特徴とする。
請求項の発明は、コンピュータに、計測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出方法であって、それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求めるステップと、前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正するステップと、修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、備える領域抽出方法を実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
請求項1ないし請求項に記載の発明によれば、複数の対象物についてモデルフィッティング手法を適用するに際して、第2の標準モデルの初期状態の調整を、より効率的に行うことができる。
特に、請求項に記載の発明によれば、第2の標準モデルの初期位置をより効率的に修正することができる。
また特に、請求項に記載の発明によれば、第2の標準モデルの初期大きさをより効率的に修正することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<A.構成>
図1は、本発明の実施形態に係る領域抽出装置1の概要を示す図である。領域抽出装置1は、計測データ(詳細には3次元計測データ(立体計測データとも称する))から所望の領域(詳細には立体領域)を抽出する装置である。
図1に示すように領域抽出装置1は、パーソナルコンピュータ(以下、単に「パソコン」と称する)2と、モニター3と、操作部4と、装着部5とを備えている。
パソコン2は、制御部20、入出力I/F21、及び記憶部22を備えている。
入出力I/F21は、モニター3、操作部4および装着部5とパソコン2との相互間でデータの送受信を行うためのインターフェイス(I/F)であり、制御部20との間でデータの送受信を行う。
記憶部22は、例えばハードディスクなどで構成されており、領域抽出を実行するためのソフトウェアプログラム(以下、単に「プログラム」と称する)PG等を格納している。
制御部20は、主にCPU、ROM20a及びRAM20b等を有し、パソコン2の各部を統括制御する部位である。
モニター3は、例えばCRTで構成され、制御部20で生成される表示用画像を可視的に出力する。
操作部4は、キーボード及びマウス等から構成され、使用者(ユーザ)に各種操作にしたがって各種信号を入出力I/F21に送信する。
また、装着部5は、メモリカード51等の記憶媒体を着脱自在に装着することができる。そして、装着部5に装着されたメモリカード51に格納される各種データ又はプログラム等を入出力I/F21を介して制御部20或いは記憶部22に取り込むことができる。
この実施形態においては、X線CT装置によって取得された3次元計測データ(3次元画像)から、複数(ここでは3つ)の対象物にそれぞれ対応する各領域(対象物領域)BJ1,BJ2,BJ3(図2参照)を領域抽出装置1によって抽出する場合について例示する。具体的には、腰骨および腎臓に相当する領域BJ1,BJ2,BJ3を対象物領域として抽出する。なお、図2は、人体の一部(腰部付近)を示す模式図である。
詳細には、まず、複数の対象物領域BJ1,BJ2,BJ3のうち、対象物領域(腰骨に相当する領域)BJ1(図2参照)が、モデルフィッティング手法により抽出され、その後、他の対象物領域(詳細には左右2つの腎臓に相当する領域)BJ2,BJ3がモデルフィッティング手法により抽出される場合を例示する。各対象物領域BJ1,BJ2,BJ3の抽出には、それぞれ、対応する標準モデルMS1,MS2,MS3(図15参照)が用いられる。
なお、モデルフィッティング時における変形前後の標準モデルを互いに区別するために、各標準モデルMSi(i=1,...,N;Nは標準モデルの数)について、変形前の標準モデルをMPi、変形後の標準モデルMQiとも表現する。たとえば、標準モデルMS1については、変形前の標準モデルをMP1、変形後の標準モデルをMQ1とも表現する(図16参照)。
次に、領域抽出装置1の各種機能について説明する。
図3は、領域抽出装置1の各種機能を示すブロック図である。これらの各種機能は、制御部20内のCPU等の各種ハードウェアを用いて所定のプログラムPGを実行することによって実現される。
図3に示されるように、領域抽出装置1は、モデル格納部31と計測データ入力部32と暫定領域抽出部33と初期位置決定部34とモデルフィッティング部35と相対関係取得部36とモデル修正部37と抽出領域出力部38とを備えている。
モデル格納部31は、それぞれ異なる対象物に関する複数の標準モデルMSiを格納する。これら複数の標準モデルMSiは、相互間の相対位置関係とともに格納されている。
計測データ入力部32は、CT装置あるいはMRI装置などによって取得された3次元計測データ(ボリュームデータ)を入力する。
暫定領域抽出部33は、モデルフィッティング手法とは異なる手法を用いて、抽出の対象となる領域(物体)を暫定的に抽出する機能を有している。この実施形態においては、対象物領域BJ1の候補領域(暫定領域)を領域拡張手法を用いて抽出する。
初期位置決定部34は、暫定的に抽出された対象物領域を用いて、標準モデルの初期配置位置を決定する機能を有している。この実施形態においては、この初期位置決定部34によって、標準モデルMS1の初期位置が決定される。
モデルフィッティング部35は、モデルフィッティング手法を用いて標準モデルを変形することにより、対象物領域を抽出する機能を有している。このモデルフィッティング部35は、第1モデルフィッティング部35aと第2モデルフィッティング部35bとを備えている。第1モデルフィッティング部35aは、基準となる標準モデルMS1に関するモデルフィッティング処理を実行して対象物領域BJ1を抽出し、第2モデルフィッティング部35bは、その他の標準モデルMS2,MS3に関するモデルフィッティング処理を実行して対象物領域BJ2,BJ3を抽出する。
相対関係取得部36は、モデルフィッティング手法によって標準モデルMS1を対象物領域BJ1にフィッティングする際の標準モデルMS1の変倍量および/または移動量を、標準モデルMS1と対象物領域BJ1との相対的関係として、求める機能を有している。
モデル修正部37は、相対関係取得部36によって得られた相対的関係に基づいて、複数のモデルのうちの標準モデルMS2,MS3の初期状態(初期位置および初期大きさ)を修正する機能を有している。なお、第2モデルフィッティング部35bは、モデル修正部37による修正後の標準モデルMS2,MS3を用いてモデルフィッティング処理を実行し、対象物領域BJ2,BJ3を抽出する。
抽出領域出力部38は、抽出した対象物領域BJ1,BJ2,BJ3をモニター3に表示出力する機能等を有している。
<B.動作>
<B1.動作概要>
次に、上述した領域抽出装置1の動作について詳細に説明する。
図4は、領域抽出装置1の全体動作を示すフローチャートである。
図4に示されるように、領域抽出装置1は、ステップS1からステップS7までの工程を実行することによって、入力画像(3次元画像)から使用者(ユーザ)が指定した対象物を抽出する。なお、抽出対象物の指定は、ステップS1の処理開始前に使用者(ユーザ)によって予め行われる。指定手法としては、例えば、記憶部22に予めデータベース化されて保存されている項目一覧(例えば各種の内臓器および骨等が列挙された項目一覧)から、操作部(例えばマウス)4等の操作により使用者(ユーザ)が所望の項目を選択する態様等を採用することができる。以下では、腰骨と左右の腎臓とが抽出対象物として指定されている場合を想定する。
まず、1つの標準モデルMS1の対応対象物領域BJ1を抽出する領域抽出処理が実行される(ステップS1,S2,S3)。具体的には、腰骨に相当する領域BJ1が、モデルフィッティング手法により抽出される。この最初のモデルフィッティング処理における標準モデルMS1の初期位置は、領域拡張手法を用いて決定される(ステップS1,S2)。
その後、さらに他の標準モデルMS2,MS3の対応対象物領域BJ2,BJ3を抽出する領域抽出処理が行われる(ステップS4,S5,S6)。具体的には、腎臓に相当する領域BJ2,BJ3がモデルフィッティング手法により抽出される。ただし、領域BJ2,BJ3を抽出するモデルフィッティング処理においては、標準モデルMS2,MS3の初期位置等は、ステップS1,S2よりも簡易な態様(ステップS4,S5)で決定される。具体的には、領域抽出動作(ステップS3)における標準モデルMS1の変倍量(変倍率)および移動量(並進変位および回転変位)に基づいて、他の標準モデルMS2,MS3の初期状態が変更される。
そして、ステップS7では、抽出された対象物領域BJ1,BJ2,BJ3がモニター3に表示出力される。また、以後に容易に利用可能となるように、抽出結果を表すデータがメモリカード51と記憶部22とにそれぞれ出力されて格納される。
以下、対象物領域BJ1の領域抽出処理(ステップS1,S2,S3)と、他の対象物領域BJ2,BJ3の領域抽出処理(ステップS4,S5,S6)とについてそれぞれ詳述する。
<B2.最初の対象物領域BJ1に関する抽出処理>
まず、最初の対象物領域BJ1に関する領域抽出処理について説明する。
上述したように、対象物領域BJ1は、最終的にはモデルフィッティング手法によって抽出される(ステップS3)。ただし、モデルフィッティング手法における標準モデルの初期位置を決定するに際しては、モデルフィッティング手法とは異なる手法(具体的には、領域拡張手法)が用いられる(ステップS1,S2)。具体的には、3次元画像から領域拡張手法を用いて対象物領域BJ1が暫定的に抽出され(ステップS1)、暫定的に抽出された当該対象物領域BJ1を用いて、標準モデルの初期位置(標準モデルを計測データ中に配置する際の初期位置)が決定され、標準モデルの配置が行われる(ステップS2)。その後に、初期位置に移動された標準モデルMS1を用いてモデルフィッティング手法が適用されることにより、計測データから対象物領域BJ1が抽出される(ステップS3)。
以下、ステップS1〜S3についてそれぞれ詳細に説明する。
<暫定領域抽出処理>
ステップS1では、入力される3次元画像(ボリュームデータ)から、使用者(ユーザ)によって指定された対象物に対応する領域(対象物領域)が暫定的に抽出される。
上述のように、暫定領域抽出処理(ステップS1)では、使用者(ユーザ)によって指定された物体を暫定的に抽出することを目的とする。
図5は、領域拡張手法を用いた暫定領域抽出処理(ステップS1)の詳細を示すフローチャートである。図6は、人体をX線CT装置で撮影した3次元画像TDP1と、当該3次元画像TDP1を構成する複数のスライス画像SDのうち所定位置におけるスライス画像PMとを示す図である。なお、図6に示すように、X線CT装置によって取得される3次元画像は、人体を輪切りにした断面を示す複数(例えば、数十枚から数百枚)のスライス画像SDで構成されている。各スライス画像SDは、各点(各画素)でのX線の吸収量(CT値)を濃淡表示して可視化した画像である。
また、図7は、図6に示されるスライス画像PM上の画素M1を中心として隣接する画素付近を拡大表示した図である。図7においては、スライス画像PMの画素M1の隣接画素として、同一階層のスライス画像PMにおける隣接8画素M2〜M9に加えて、スライス画像PUにおける隣接9画素U1〜U9と、スライス画像PDにおける隣接9画素D1〜D9とが示されている。なお、スライス画像PUは、スライス画像PMに対して+z方向に隣接するスライス画像(換言すればスライス画像PMの直上層のスライス画像)であり、スライス画像PDは、スライス画像PMに対して−z方向に隣接するスライス画像(換言すればスライス画像PMの直下層のスライス画像)である。
以下では、図6のスライス画像PMに表示されている対象物領域BJ1を暫定的に抽出する場合を具体例に挙げて領域拡張手法を用いた暫定領域抽出処理について説明する。
まず、ステップS11において、使用者(ユーザ)によって対象物領域内の拡張開始画素が特定される。具体的には、抽出したい物体(対象物領域)が表示されている任意のスライス画像(ここではスライス画像PM)上で、操作部(例えばマウス)4等の操作により対象物領域内の任意の点を特定する。より詳細には、対象物領域BJ1を抽出したい場合、スライス画像PM上の対象物領域BJ1内の任意の点(例えばM1)をマウス等により特定すればよい(図6参照)。この操作により、スライス画像PM上において特定点M1に相当する画素が拡張開始画素となる。
次に、ステップS12において、拡張開始画素に隣接する画素が拡張候補画素として検出される。詳細には、ステップS11において拡張開始画素をM1と特定したとすると、画素M1に隣接する画素全てが拡張候補画素となる。つまり、スライス画像PM上の画素M2〜M9、スライス画像PU上の画素U1〜U9、及びスライス画像PD上の画素D1〜D9の計26画素が拡張候補画素となる。
次に、ステップS13において拡張候補画素がステップS12で検出されたか否かが判定され、ステップS12で拡張候補画素が検出されている場合には、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、検出された拡張候補画素の濃度値が所定範囲内か否かが判定される。具体的には、物体(腰骨等)の有する濃度値の範囲が物体ごとに予め定められており、拡張候補画素の濃度値が、抽出対象物体(対象物領域)の持つ濃度値の範囲内か否かを上下限の各閾値を用いて判定する。これにより、拡張候補画素が所定範囲内の濃度値を有していると判定されると、ステップS15に移行する。
ステップS15では、当該拡張候補画素を抽出対象物体内の画素とする領域拡張を行う。
一方、ステップS14において、拡張候補画素が所定範囲内の濃度値を有していないと判定されると、当該拡張候補画素の領域拡張は行われない。
次に、ステップS16では、拡張候補画素の濃度判定工程(ステップS14)をまだ経ていない拡張候補画素が存在するか否かが判断される。
濃度判定工程(ステップS14)を経ていない拡張候補画素が存在する場合には、当該未終了の拡張候補画素に対してステップS14、S16の処理が実行される。
一方、全ての拡張候補画素に対して濃度判定工程(ステップS14)が終了している場合には、ステップS12に戻り、ステップS15において拡張された画素(換言すれば、領域内の画素であるとして特定された画素)にさらに隣接する画素であって、領域内に存在するか否かが未だ判定されていない画素が、新たな拡張候補画素として検出される。その後、新たに検出された拡張候補画素に対して、上述のステップS13〜S16の工程が実行される。ステップS12〜S16の工程は、新たな拡張候補画素を検出することが可能な限り繰り返され、新たな拡張候補画素が検出できなくなると、暫定領域抽出処理は終了する(ステップS13)。このような拡張処理によって、暫定抽出領域は、上側の階層画像および下側の階層画像へと順次に拡張されるとともに、同一階層画像においてはより外側へと拡張されていく。
このようにステップS12〜S16の工程が繰り返し実行されることによって拡張開始画素M1から徐々に3次元的に領域拡張が行われ、使用者(ユーザ)によって指定された物体が暫定的に抽出される。
<初期位置決定処理>
次に、ステップS2において、ステップS1で暫定的に抽出された対象物領域を用いて、標準モデルMS1の初期位置が決定される。この初期位置処理(ステップS2)について、図8〜図10を参照しながら説明する。
図8は、重心点を利用した初期位置決定処理(ステップS2)の詳細を示すフローチャートである。また、図9は、3次元画像(計測データ)に含まれる対象物領域BJ1(物体OBa)を示す図であり、図10は、標準モデルMS1を初期位置に移動させる様子を概念的に示す図である。図10においては、標準モデルを初期配置した際の対象物領域と標準モデルとの位置関係も示されている。なお、図9および図10等においては図示の都合上、適宜、対象物領域BJ1(物体OBa)およびそれに対応する標準モデルBJ1を簡略化(ないし抽象化)して示している。
まず、ステップS21において、ステップS1で暫定的に抽出された物体OBaの重心点GZが算出される。
次に、ステップS22では、後述のモデルフィッティングにおいて用いられる標準モデルの重心点GHをステップS21で算出された重心点GZに合わせる標準モデルの初期配置が行われる。例えば、図10に示されるように、標準モデルMS1の重心点GHを抽出対象物体OBaの重心点GZに合わせるように標準モデルMS1を移動して、標準モデルMS1を計測データ中に初期配置する。
重心点を利用した標準モデルの初期配置が終了すると、モデルフィッティング処理(ステップS3)に移行する。
<モデルフィッティング処理>
ステップS3のモデルフィッテイング処理は、予め準備された一般的(標準的)な対象物領域のモデルである「標準モデル」を、計測データ内の対象物領域から得られる情報(形状等)を用いて変形する処理である。なお、本出願においては、モデルフィッティング処理による変形後の標準モデル(換言すれば対象物領域の情報が反映された標準モデル)を「個別モデル」とも称するものとする。
このステップS3では、初期位置に配置された標準モデルMS1をモデルフィッティング手法によって変形することで、対象物領域が抽出される。
図11は、モデルフィッティング処理(ステップS3)の詳細を示すフローチャートである。図12は、抽出対象物体OBaの輪郭上の点Q1を中心にした領域RQ(図10参照)付近を拡大表示した模式図であり、図13は、一部のスライス画像PQ1、PQ2及びPQ4を示す図である。図14は、制御点間を仮想バネで繋いだ模式図である。
なお、抽出対象物体(対象物領域)の標準モデルは、例えば、微小な多角形(例えば、三角形)のポリゴンで構成され、記憶部22等に保存されている。ポリゴンで構成された標準モデルは、各ポリゴンの頂点の3次元座標によってそのモデルの表面形状を表現することができる。また、標準モデルにおけるポリゴンの頂点のうち、全頂点あるいは代表的な幾つかの頂点を「制御点」とも称する。
以下では、図11〜図14を用いてモデルフィッティング処理について詳述する。
まず、ステップS31では、標準モデルMS1の制御点Cjに対応する点(以下、「対応点」とも称する)を3次元画像TDP1の中から検出する処理が行われる(図11参照)。ここでは、抽出対象物体OBaの輪郭(境界)を示す画素(境界点)のうち、制御点Cjの最も近傍に存在する画素を当該制御点Cjの対応点とする手法を用いる。なお、抽出対象物体OBaの輪郭(境界)は、各スライス画像SDにおいて、エッジ抽出処理を行うことなどによって取得される。
例えば、図12(立面図)においては、制御点C1の対応点は、制御点C1の最も近傍に存在する境界点(画素)Q1となる。ここで、図12においては、xz平面に平行な所定の平面(2次元空間)における境界点のみが示されているが、実際には、図13に示されるような3次元空間において制御点C1の最も近傍に存在する境界点が対応点となる。図13においては、制御点C1の各スライス画像PQ1、PQ2、PQ4における射影点が×印で示されている。
次に、ステップS32では、標準モデルの制御点Cjのうち任意の一点(以下、「移動対象点」とも称する)(例えば制御点C1)が一方向(例えばA1方向)に微小量L移動される(図12参照)。
さらに、ステップS33では、ステップS32において移動対象点を移動させ一時的に変形させた状態のモデル(以下、「一時変形モデル」とも称する)の総合エネルギーUeが算出される。
総合エネルギーUeは、式(1)に示されるように、制御点Cjと対応点との距離に関する外部エネルギーFeと、過剰な変形を避けるための内部エネルギーGeとの和で表される。なお、外部エネルギーFeおよび内部エネルギーGeについては後述する。
Figure 0004701861
次に、ステップS34において、移動対象点が全ての方向に移動されたか否かを判定する。例えば、3次元空間の全方位における移動対象点の移動方向を26方向(当該移動対象点(画素)に隣接する26画素へ向かう方向)とすると、26方向全ての方向に制御点C1が移動されたか否かを判定する。
移動対象点(制御点C1)を26方向全てに移動させた一時変形モデルの作成が終了していなければ、移動対象点の移動方向を変更して再び微小量L移動させ、異なる移動方向パターンの一時変形モデルを作成し、各一時変形モデルの総合エネルギーUeを算出する(ステップS32、S33)。
そして、ステップS34において全方向の移動が終了したと判定されると、ステップS35へ移行する。
ステップS35では、作成された全パターンの一時変形モデルの中から、総合エネルギーUeを最小とする一時変形モデルが選択される。換言すれば、或る制御点Cjを26方向に移動させて生成された各一時変形モデルのうち、総合エネルギーUeを最小化する一時変形モデルが選択される。例えば、後述するような内部エネルギーGeと外部エネルギーFeとの作用によれば、内部エネルギーGeを考慮せず外部エネルギーFeのみを考慮する場合には、その制御点が対応点に近づく方向へと移動する一時変形モデルが選択されることになる。ただし、内部エネルギーGeを考慮する場合には、その制御点が対応点に近づく方向とは異なる方向へと移動する一時変形モデルが選択されることもある。
次に、ステップS36において全制御点Cjの移動が終了したか否かを判定する。具体的には、標準モデルの全ての制御点Cjについて微少量Lの移動が終了したか否かを判定し、終了していない制御点(未了点とも称する)が存在すれば、移動対象点を当該制御点(未了点)に変更してステップS32〜S35の動作を繰り返し、全ての制御点Cjの移動を完了した一時変形モデルを作成する。一方、全ての制御点の移動が終了していれば、ステップS37へ移行する。
ステップS37では、モデルフィッティング処理を終了するか否かを判定する。具体的には、全ての制御点Cjの移動を完了させた一時変形モデルにおける複数の制御点とその対応点との距離の平均値が所定値以下であることを条件とし、当該条件を満たす場合に、モデルフィッティング処理を終了するようにすればよい。これによれば、各制御点が対応点に所定程度近づいた場合に同処理を終了することができる。または、これに加えてあるいはこれに代えて、(全ての制御点Cjの移動を完了させた)前回の一時変形モデルと今回の一時変形モデルとの総合エネルギーUeの変化量が所定量以下であるか否かを終了判定の基準として用いてもよい。これによれば、制御点を移動しても総合エネルギーがあまり変化しなくなった場合に処理を終了することができる。
ステップS37においてモデルフィッティング処理を終了しないと判定される場合は、ステップS38へと移行する。
ステップS38では、上述のステップS32〜S37で実行される処理を単位処理ループとして当該単位処理ループが所定回数W(例えば10回)実行されたか否かを判定する。所定回数W実行されていなければ、所定回数W実行されるまで再びステップS32〜S37の処理ループを繰り返し、所定回数W実行されていれば、ステップS39へと移行する。すなわち、全ての制御点の移動を完了させた一時変形モデルが所定回数W作成されるまで、単位処理ループが繰り返される。
ステップS39では、ステップS31で決定した対応点の更新が行われる。具体的には、上述の処理ループによって所定回数W移動した各制御点の最も近傍に存在する画素(境界点)を各制御点それぞれの新しい対応点とする対応点の更新が行われ、再びステップS32〜S39の処理が繰り返し行われる。このような「対応点の更新」によれば、制御点の移動に伴って制御点の最近傍境界点が変わる場合にも、対応点の適正化を図ることができる。
一方、ステップS37においてモデルフィッティング処理を終了すると判定される場合は、最終的に得られた一時変形モデルが、抽出対象物体に相当する個別モデルとして決定され、このステップS3の処理は終了する。
このようなモデルフィッティング処理(ステップS3)においては、標準モデルを1制御点ごとに微少量Lずつ徐々に変形させることによって、抽出対象領域に相当する個別モデルが作成される。
ここで、総合エネルギーUeを構成する外部エネルギーFe及び内部エネルギーGeについて説明する。
外部エネルギーFeは、各制御点Cjと当該各制御点Cjにそれぞれ対応する対応点Qjとの距離の二乗を用いて式(2)のように表される。
Figure 0004701861
但し、αは定数、Ntは制御点の数、|Cj−Qj|は制御点Cjと対応点Qjとの距離を表すものとする。
このような外部エネルギーFeが非常に大きくなるような一時変形モデル、すなわち、制御点Cjと対応点Qjとの距離が移動前より大きくなった一時変形モデルは、その総合エネルギーUeが大きくなるため、上述のステップS35(総合エネルギーUeを最小とする制御点の移動を採用する工程)において採用されにくくなる。
また、内部エネルギーGeは、例えば、図14に示されるように、制御点Cj間が仮想バネSPR(SPR1,SPR2,SPR3,...)によって繋がれていると想定すると、式(3)のように表される。
Figure 0004701861
但し、βは定数、Kは仮想バネのバネ係数、Nhは仮想バネの本数、wは各仮想バネの変位量を表すものとする。
式(3)によると、各制御点Cjの過剰な移動は、仮想バネSPRに蓄えられるエネルギーの増大として表現される。例えば、1つの制御点Czが、或る点Vzへと移動し他の制御点との相対変位が増大したとすると、仮想バネSPR1、SPR2及びSPR3には、各仮想バネの伸びによるエネルギーが蓄えられ内部エネルギーGeひいては総合エネルギーUeが大きくなる。
このような過剰変形を伴う一時変形モデルは、その内部エネルギーGeが大きくなりその総合エネルギーUeも大きくなるため、上述のステップS35(総合エネルギーUeを最小とする制御点の移動を採用する工程)において採用されにくくなる。
換言すれば、内部エネルギーGeを減少させて総合エネルギーUeを減少させるような一時変形モデルがステップS35で選択されることによって、各制御点Cjの移動による過剰な変形を防止する作用を得ることができる。
つまり、このような内部エネルギーGeを導入することによって、標準モデルの形状すなわち標準モデルを構成する各ポリゴンの形状を損なわない制御点Cjの移動が可能となる。
上述の処理によれば、このような外部エネルギーFeと内部エネルギーGeとの和で表現される総合エネルギーUeを最小とする一時変形モデルが、標準モデルを最適に変形させる一時変形モデル(「最適変形モデル」とも称する)、すなわち個別モデルとして決定される。そして、当該個別モデルの対応位置に存在する領域が抽出対象領域として抽出される。これによれば、適切な領域抽出処理が実現される。
<B3.他の対象物領域BJ2,BJ3に関する抽出処理>
つぎに、他の対象物領域BJ2,BJ3に関する領域抽出処理について説明する。
上記のようにして、複数の標準モデルMS1,MS2,MS3のうち1つの標準モデルMS1についての領域抽出動作が実行され、対象物領域BJ1が抽出される(ステップS1,S2,S3)と、さらに他の標準モデルMS2,MS3についてもモデルフィッティング手法を適用して領域抽出動作が行われ、対象物領域BJ2、BJ3が抽出される。
ところで、対象物領域BJ2,BJ3の抽出に際しても、上述のような領域拡張手法等を利用した上記と同様の初期位置合わせの処理(ステップS1,S2)を行うことも想定される。
しかしながら、上述の領域拡張手法を利用した初期位置決定処理は比較的大きな演算量を有しているため、同様の初期位置決定処理を複数の標準モデルに関して繰り返して行うとすれば処理負荷が大きくなってしまうという問題がある。また、領域拡張手法以外の手法を用いる場合であっても、各標準モデルに関する個別の初期位置決定処理が比較的大きな処理負荷を有する場合には同様の問題が発生する。
そこで、この実施形態では、他の標準モデルMS2,MS3についてモデルフィッティング手法を適用する際において、領域抽出動作(ステップS3)における標準モデルMS1の変倍量(変倍率)および移動量(並進変位および回転変位)に基づいて、他の標準モデルMS2,MS3の初期状態(初期位置および初期大きさ)を変更する手法について説明する。このような手法によれば、標準モデルMS2,MS3の初期状態を比較的簡易に(効率的に)設定して、対象物領域BJ2,BJ3をモデルフィッティングにより抽出することができる。
そのため、まずステップS4において、ステップS3における変形前の標準モデルMP1と変形後の標準モデルMQ1との相対的関係(移動量および変倍量)を求める。詳細には、
(1)変形前の標準モデルMP1と変形後の標準モデルMQ1との変位の変化(より詳細には、モデルフィッティング手法適用時(ステップS3)における標準モデルMS1の移動量)、および
(2)変形前の標準モデルMP1と変形後の標準モデルMQ1との大きさの変化(より詳細には、モデルフィッティング手法適用時(ステップS3)における標準モデルMS1の変倍量)を求める。なお、変形後の標準モデルMQ1は対象物領域BJ1と等価であるとみなせるため、標準モデルMP1と変形後の標準モデルMQ1との相対的関係を求めることは、変形前の標準モデルMP1と対象物領域BJ1との相対的関係を求めることと等価である。
そして、ステップS5において、この相対的関係(詳細には、移動量および変倍量)に基づいて、対象物領域BJ2,BJ3を抽出する際における他の標準モデルMS2,MS3の初期位置および初期大きさを修正する。
なお、ここでは、最初の標準モデルMS1の初期位置決定動作(ステップS2)に伴って、他の標準モデルMS2,MS3に関しても、標準モデルMS1と同様の位置変更が施されているものとし、位置変更後の標準モデルMS2,MS3をそれぞれMP2,MP3とも表記するものとする。換言すれば、ステップS5に先立つステップS2において、3つの標準モデルMS1〜MS3は、当初の相対位置関係を維持したまま移動され、標準モデルMP1〜MP3(図15参照)となっているものとする。また、後述するように、ステップS5の修正動作によって、標準モデルMP2が標準モデルMF2に修正され、標準モデルMP3が標準モデルMF3に修正される(図16参照)。
図15は、モデルフィッティングによる変形処理(ステップS3)前の標準モデルMS1(MP1)等を示す概念図である。また、図16は、変形処理前の標準モデルMP1および変形処理後の標準モデルMQ1等を示す概念図である。図16においては、変形処理(ステップS3)前の標準モデルMP1が破線で示され、変形処理(ステップS3)後の標準モデルMQ1が実線で示されている。
上述のステップS3における標準モデルMS1の変形(MP1→MQ1)は、変位の変化と大きさの変化とに大別される。より詳細には、このような標準モデルの変形は、並進要素と回転要素と変倍要素との3要素を含む。以下では、これらの各要素および当該各要素を修正する動作について、図17〜図19を参照しながら説明する。
図17は、変形前後の標準モデルMP1,MQ1の相互間において、並進変位ベクトルAX=(x,y,z)T(Tは転置を意味する)で示される並進変位が存在する状態を示す図である。なお、このベクトルAXは、標準モデルMS1の変形前の重心位置GP1と変形後の重心位置GQ1との間の並進変位を表すベクトルである。このような並進変位が存在する場合には、他の標準モデルMS2(MP2),MS3(MP3)に対して上記の並進変位ベクトルAXと同じ変位量の変位を加えて移動させる。この結果、標準モデルMP2は標準モデルMF2に修正され、標準モデルMP3は標準モデルMF3に修正される。換言すれば、標準モデルMP2,MP3が平行移動される。
また、図18は、変形前後の標準モデルMP1,MQ1の相互間において、回転変位ベクトルΘ=(θ,φ,ψ)Tで示される回転変位が存在する状態を示す図である。なお、ベクトルΘは、所定の回転中心(ここでは重心に一致する場合を例示している)回りの回転変位を表すベクトルである。このような回転変位が存在する場合には、他の標準モデルMS2(MP2),MS3(MP3)を上記回転中心回りに上記回転変位を加えて移動させる。この結果、標準モデルMP2は標準モデルMF2に修正され、標準モデルMP3は標準モデルMF3に移動される。換言すれば、標準モデルMP2,MP3が回転移動される。
また、図19は、変形前後の標準モデルMP1,MQ1の相互間において、変倍率αで示される変倍量が存在する状態を示す図である。なお、変倍率αは、変形後の標準モデルMQ1の大きさを変形前の標準モデルMP1の大きさで除した値である。変倍率αが1より大きい場合には標準モデルMS1が拡大変形されていることを意味し、変倍率αが1より小さい場合には標準モデルMS1が縮小変形されていることを意味する。
変倍率αで表現される関係が存在する場合には、他の標準モデルMS2(MP2),MS3(MP3)を、上記の変倍率αで変倍(拡大または縮小)するとともに、標準モデルMP1と標準モデルMP2との距離をα倍し且つ標準モデルMP1と標準モデルMP3との距離をα倍するように移動することによって、標準モデルMP2は標準モデルMF2に修正され、標準モデルMP3は標準モデルMF3に修正される。換言すれば、標準モデルMP2,MP3は、拡大あるいは縮小されるとともに、その変倍率に応じて移動する。
再び、図16を参照する。一般的に表現すれば、ステップS3における標準モデルMS1の変形(MP1→MQ1)は、図17から図19のような各種の変形が合成された変形である。標準モデルMP2,MP3に対して上記のような各種の修正が適宜に施されることによって、標準モデルMP2,MP3は、図16に示すような標準モデルMF2,MF3となる。なお、図16においては、修正処理(ステップS5)前の標準モデルMP2,MP3が破線で表現されており、当該修正処理後の標準モデルMF2,MF3が実線で表現されている。
より具体的には、まず、変形前の標準モデルMP1を変形後の標準モデルMQ1へと変換する図16のようなアフィン変換を求める。たとえば、標準モデルMS1の制御点のうちのいくつか(複数)を「代表制御点」として選出し、当該代表制御点の変形前後の座標値に基づいてアフィン変換行列を求めることができる。そして、当該アフィン変換を用いて、標準モデルMP2,MP3を修正する。これによれば、上記のような変倍(拡大又は縮小)、回転移動、平行移動の合成変換が施された後の標準モデルMF2,MF3を得ることができる。
その後、ステップS6において、修正処理後の標準モデルMF2,MF3を用いてモデルフィッティング処理が実行される。このステップS6の処理は、ステップS3の処理と同様である。ステップS6の処理(モデルフィッティング処理)においては、標準モデルMF2が標準モデルMQ2(図16参照)に変形され、標準モデルMF3が標準モデルMQ3に変形される。そして、モデルフィッティング後(変形後)の標準モデルMQ2,MQ3(図16において二点鎖線で示す)は、それぞれ、対象物領域BJ2,BJ3と等価であるとみなせることに基づいて、変形後の標準モデルMQ2の存在領域が対象物領域BJ2として抽出され、変形後の標準モデルMQ3の存在領域が対象物領域BJ3として抽出される。
このようにして、標準モデルMS2,MS3にそれぞれ対応する各対象物領域BJ2,BJ3が3次元計測データから抽出される。
以上の動作によって、3つの対象物領域BJ1,BJ2,BJ3をモデルフィッティング手法を用いて抽出することができる。
上記実施形態においては、標準モデルMS2,MS3に対応する対象物領域BJ2,BJ3をモデルフィッティング手法を用いて抽出する動作に先立って、標準モデルMS1と対象物領域BJ1との相対的関係に基づいて他の標準モデルMS2,MS3が修正される。したがって、標準モデルMS2,MS3についての初期位置合わせ等が容易に実現される。たとえば、標準モデルMS2,MS3については、領域拡張手法を用いた初期位置合わせは不要になり、効率的である。
また特に、最初の標準モデル以外の複数の標準モデル(たとえばMS2,MS3)に関する初期位置合わせ等を、相対的関係を用いてまとめて行うことができるので、個別に拡張領域法等を用いて初期位置合わせを行う場合に比べて、効率的である。
また特に、モデルフィッティング処理における標準モデルMS2,MS3の初期大きさを修正することによれば、3次元計測データにおける本来の対象物領域BJ2,BJ3に比較的近い大きさを有する状態から、標準モデルMS2,MS3を対象物領域BJ2,BJ3にフィッティングさせる処理を開始することができるので、モデルフィッティング処理における抽出精度を向上させることが可能である。
<C.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記においては、標準モデルMS1についての初期位置合わせを領域拡張手法を用いて行う場合(図4のステップS1,S2等)を例示したが、これに限定されない。詳細には、対象物における特定の特徴点(例えば先鋭部分の先端部等)を予め3次元計測データ(3次元画像)から抽出しておき、標準モデルMS1と3次元計測データとの間での当該特徴点に関する「ずれ」を補正するように標準モデルMS1の初期位置を修正するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、標準モデルMP1を対象物領域BJ1にフィッティングさせる際における標準モデルMP1の変倍量および移動量の双方を、両者(標準モデルMP1および対象物領域BJ1)の相対的関係として求める場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、標準モデルMP1を対象物領域BJ1にフィッティングさせる際における標準モデルMP1の移動量のみを両者の相対的関係として求めてもよく、あるいは、標準モデルMP1を対象物領域BJ1にフィッティングさせる際における標準モデルMP1の変倍量のみを両者の相対的関係として求めてもよい。
さらに、上記実施形態においては、モデルフィッティング手法を適用して対象物領域BJ2,BJ3を抽出する際における、標準モデルMP2,MP3の初期位置と初期大きさとの双方を修正する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、標準モデルMP2,MP3の初期位置のみを修正するようにしてもよく、あるいは、標準モデルMP2,MP3の初期大きさのみを修正するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、X線CT装置によって取得された3次元画像から対象物領域を抽出する場合を例示したが、これに限定されず、MRI装置など他の装置によって取得された画像から対象物領域を抽出するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、メモリカード51に格納された計測データを読み込む場合を想定しているが、これに限定されず、他の格納装置(例えばサーバコンピュータ)に格納された計測データをネットワーク等を介して受信して取得するようにしてもよい。
実施形態に係る領域抽出装置の概要を示す図である。 人体の一部(腰部付近)を示す模式図である。 領域抽出装置の各種機能を示すブロック図である。 領域抽出装置の全体動作を示すフローチャートである。 領域拡張手法を用いた暫定領域抽出処理を示すフローチャートである。 X線CT装置による人体の3次元画像を示す図である。 所定のスライス画像上の画素M1付近の拡大図である。 重心点を利用した初期位置決定処理を示すフローチャートである。 3次元画像に含まれる物体を示す図である。 モデルフィッティング処理を示すフローチャートである。 標準モデルを初期位置に移動させる様子を示す図である。 初期配置された標準モデルと抽出対象物体との関係を示す図である。 スライス画像PQ1、PQ2及びPQ4を示す図である。 制御点間を仮想バネで繋いだ模式図である。 モデルフィッティングによる変形処理(ステップS3)前の標準モデルMS1(MP1)等を示す図である。 変形処理前後の各標準モデルを示す図である。 修正処理における並進要素を示す図である。 修正処理における回転要素を示す図である。 修正処理における変倍要素を示す図である。
符号の説明
1 領域抽出装置
35 モデルフィッティング部
Θ 回転変位ベクトル
α 変倍率
AX 並進変位ベクトル
BJ1,BJ2,BJ3 対象物領域
Cj,Ck,Cz 制御点
MF2,MF3,MPi,MQi,MSi 標準モデル
PD,PM,PQ1,PQ2,PQ4,PU,SD スライス画像
Qj 対応点
TDP1 3次元画像

Claims (6)

  1. 計測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出装置であって、
    それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルを格納する手段と、
    前記複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出する手段と、
    前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求める手段と、
    前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正する修正手段と、
    修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出する手段と、
    を備えることを特徴とする領域抽出装置。
  2. 請求項1に記載の領域抽出装置において、
    前記修正手段は、前記第1の標準モデルと前記第2の標準モデルとの当初の相対的位置関係を反映させつつ、前記相対的関係に基づいて、前記第2の標準モデルの初期状態を修正することを特徴とする領域抽出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の領域抽出装置において、
    前記修正手段は、前記第2の標準モデルの初期位置を修正することを特徴とする領域抽出装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の領域抽出装置において、
    前記修正手段は、前記第2の標準モデルの初期大きさを修正することを特徴とする領域抽出装置
  5. 測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出方法であって、
    それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、
    前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求めるステップと、
    前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正するステップと、
    修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、
    備えることを特徴とする領域抽出方法。
  6. コンピュータに、
    計測データから複数の対象物領域を抽出する領域抽出方法であって、
    それぞれ異なる複数の対象物の表面形状をそれぞれ表現した複数の標準モデルのうちの第1の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第1の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、
    前記第1の標準モデルを前記第1の対象物領域にフィッティングさせる際における前記第1の標準モデルの変倍量および/または移動量を、前記第1の標準モデルと前記第1の対象物領域との相対的関係として求めるステップと、
    前記相対的関係に基づいて、前記複数のモデルのうちの第2の標準モデルの初期状態を修正するステップと、
    修正後の前記第2の標準モデルを用いて、前記複数の対象物領域のうちの第2の対象物領域を前記計測データからモデルフィッティング手法により抽出するステップと、
    を備える領域抽出方法を実行させるためのプログラム。
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